JP5467559B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、遊技者が遊技媒体を投入し、リールを回転させた後に停止させ、そのときに表示されているリールに描かれた図柄の組合せによって遊技結果が定まるスロットマシンに関する。
従来から遊技機の1つとして、スロットマシンが広く知られている。この種のスロットマシンは、遊技者によりメダルや遊技球などの遊技媒体が規定数投入されると、スタートスイッチの操作が有効になる。これにより、遊技者がスタートスイッチを操作すると、遊技が開始され、役抽選を行うとともに、各々複数の図柄が描かれた複数のリールを回転させる。リールの回転速度が一定の速度に達すると、各リールに対応して設けられたストップスイッチの操作が有効になり、遊技者がストップスイッチを操作するごとに、役抽選の結果に沿うように、対応するリールを停止していき、全てのリールが停止したときに、1回の遊技結果が定まる。そして、リールの表示窓内に定められている有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、何らかの役に対応していた場合は、その役が成立したことになり、その役に対応する特典が遊技者に付与されて、1回の遊技が終了する。一方、役が成立しなかった場合は特典が付与されることなく1回の遊技が終了する。
上述した役には、一般に、成立すると、所定数の遊技媒体を払い出す小役、新たに遊技媒体を投入することなく次の遊技を一度だけ行うことができる再遊技役、および、所定の終了条件が成立するまで小役が成立する確率が上昇した状態となる特別遊技が次の遊技から開始されることとなる特別役などがある。また、上述したスロットマシンでは、遊技者によってスタートスイッチが操作されたことを契機として乱数を生成し、この乱数に基づいて上述した役のうちいずれの役に当選したか否かを定める役抽選が行われる。そして、遊技者によってストップスイッチが操作されると、上述した役抽選の結果に則した図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されるように、リールの停止制御を行っている。
上述した役抽選で使用する乱数としては、例えば、カウンタによって常時、クロック信号を所定の数値範囲内で繰り返し計数しておき、スタートスイッチが操作されたことを契機としてサンプリングした当該カウンタの計数値を、乱数として用いるものがある。このように、カウンタを利用して乱数を生成する遊技機は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている遊技機では、スタートスイッチが操作されるとカウンタの計数値をサンプリングしているが、スタートスイッチが操作されたときに、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から所定時間が経過していなかった場合は、別の乱数に基づいて決定した任意の時間が経過したときに、カウンタの計数をサンプリングしている。
特開2006−034324号公報
ところで、近年では、ランプ、画像表示装置、および、音声・楽音発生装置等を用いて、上述したスロットマシンにおける遊技の興趣を向上させるための演出を行うものが一般的になっている。この種の演出としては、役抽選の結果を明示的または暗示的に報知するものや、特別役が成立したとき、および、特別遊技中に、遊技者の達成感、満足感、優越感などが増すような、ランプ類の点滅、画像表示、音声/音楽の発生を行うものなどがある。よって、実行する演出の種類は、役抽選の結果や、その時に行っている遊技の種類(特別遊技か否か)に応じて決定されるが、多様な演出を行う場合は、実行する演出の内容を、乱数を用いた抽選(以下、演出抽選という)を行うことによって決定している。
しかしながら、昨今は実行される演出の種類がさらに多様化し、演出内容も複雑化してきており、それに伴い演出抽選によって決定すべき項目も増加する傾向にある。例えば、役抽選の結果を演出の内容によって暗示的に報知する場合は、実行する演出の種類およびその内容などを決定するため、1つの抽選契機(例えば、スタートスイッチの操作)で複数の演出抽選を行う必要が生じてくる。このため、上述した従来の方法によって乱数を生成する場合は、ほぼ同時期に複数の乱数を生成することになるため、生成された複数の乱数の相関性が高くなり、良質な乱数を得られない可能性が生じる。
このような問題を回避するために、シフトレジスタおよび排他的論理和ゲート等を用いて前後の数値の相関性が低い数列を生成し得るハードウェア回路(例えばM系列発生器)を構成することも可能であるが、部品点数が増え、コストアップにつながることから、必ずしも好ましいとはいえない。そこで、例えば、所定数の擬似乱数を演算処理によって予め生成しておき、その擬似乱数を抽選を行うごとに1つずつ使用していき、当該擬似乱数をすべて使い切ったときに、上記所定数の擬似乱数を更新するといった方法も考えられる。しかしながら、このような擬似乱数の生成方法では、所定数の擬似乱数を一度に更新することになるため、処理負荷が大きくなり、他の処理が滞ってしまうおそれがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、1つの抽選契機によって複数の抽選を行う場合でも、各抽選で使用する乱数値の相関性が低い乱数を生成することができると共に、該乱数を生成するための演算処理の負荷に偏りが生じるのを防ぐことができるスロットマシンを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数種類の図柄が複数表示された複数のリールが回転を開始することによって遊技が開始し、該複数のリールが全て停止したときに表示された図柄の態様に応じて該遊技の結果が定まるスロットマシンであって、
前記遊技の興趣を向上させるための演出を行う演出手段と、
前記演出手段により実行され得る複数種類の演出内容と、予め定められた数値範囲に含まれる数値とを対応付けた演出抽選テーブルを記憶する抽選テーブル記憶手段と、
所定数の擬似乱数を個々に記憶するための該所定数の記憶領域を有する擬似乱数記憶手段と、
前記スロットマシンの電源投入時に、1つの数値を元にして、排他的論理和演算を含む所定の漸化式を演算することにより、前記数値範囲内で前記所定数の擬似乱数を生成し、該生成した擬似乱数を個々に、前記所定数の記憶領域の各々に記憶させる初期乱数生成手段と、
所定の抽選契機に応じて、前記所定数の記憶領域に各々記憶された前記擬似乱数を、予め定められた順序に従って1つずつ、かつ、循環的に取得し、1つの擬似乱数を取得するごとに、前記演出抽選テーブルと、前記取得した擬似乱数の値とに基づいて前記演出手段で実行する演出を抽選する演出抽選手段と、
前記演出抽選手段が前記記憶領域から前記擬似乱数を取得するごとに、該取得された擬似乱数の値を元に、前記所定の漸化式に基づいて新たな擬似乱数を1つ生成し、該生成した新たな擬似乱数を、前記取得された擬似乱数が記憶されていた記憶領域に記憶させる擬似乱数更新手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで、「排他的論理和演算を含む所定の漸化式」としては、例えば、M系列を生成するための漸化式や、メルセンヌ・ツイスタによる擬似乱数を生成するための漸化式などが該当する。
本発明に係るスロットマシンは、まず、1つの数値を元に、所定の漸化式に基づいて所定数の乱数を生成し、当該乱数を個々に、同数の記憶領域の各々へ格納する。そして、抽選を行うごとに、上記所定数の記憶領域から、所定の順序に従って順次、格納されている乱数を取得し、取得した乱数と演出抽選テーブルとに基づいて、演出内容を決定するための抽選を行う。また、記憶領域から乱数を取得したときには、当該取得した乱数値を元に、
上記漸化式に基づいて新たな乱数を1つ生成して、当該記憶領域に記憶する。
このように、予め所定の漸化式に基づいて所定数の擬似乱数を生成し、各擬似乱数を個々に記憶領域に記憶させておき、抽選を行うごとに当該記憶領域から順次、記憶させた数値を乱数として使用するため、1つの抽選契機によって複数の抽選を行う場合でも、各抽選で使用する乱数値の相関性が低い良質な乱数を生成することができる。また、各抽選で使用する乱数を取得するごとに、順次乱数を更新していくので、乱数を更新するための処理負荷が分散されるため、演算処理の負荷に偏りが生じるのを防ぐことができる。
また、本発明は、上述したスロットマシンにおいて、所定時間が経過するごとに、前記予め定められた順序に従って、前記擬似乱数更新手段が最後に更新した擬似乱数が記憶されている記憶領域の、次の記憶領域から順次、前記所定数の記憶領域に記憶されている前記擬似乱数を取得する擬似乱数取得手段と、
前記擬似乱数取得手段が取得した擬似乱数を元に、前記所定の漸化式に基づいて新たな擬似乱数を1つ生成する擬似乱数生成手段と、
前記擬似乱数取得手段が擬似乱数を取得した記憶領域に記憶されている擬似乱数を、前記擬似乱数生成手段が生成した擬似乱数に書き換える擬似乱数書換手段と、
を有する定期更新手段を備え、
前記演出抽選手段は、前記予め定められた順序に従って、前記定期更新手段が最後に更新した擬似乱数が記憶されている記憶領域の、次の記憶領域から順次、前記擬似乱数を取得して前記演出の抽選を行うことを特徴とする。
本発明に係るスロットマシンでは、抽選が行われていない間にも、各記憶領域に記憶されている擬似乱数が順次更新されていくため、各抽選で使用される乱数の値の相関性をさらに低くすることができる。
また、本発明は、上述したいずれかのスロットマシンにおいて、前記スロットマシンの電源投入直後におけるランダムアクセスメモリの、所定のアドレス番地に記憶されているデータの値を、任意の数値として取得する任意値取得手段を有し、
前記初期乱数生成手段は、前記任意値取得手段によって取得された前記任意の数値を、前記1つの数値として、前記所定数の擬似乱数を生成する
ことを特徴とする。
本発明に係るスロットマシンでは、電源投入直後におけるランダムアクセスメモリ(以下、RAMという)の所定アドレス番地にアクセスし、当該アドレス番地のデータを、初期乱数生成手段が所定数の擬似乱数を生成する際に使用する「1つの数値」(いわゆる「種」)としている。すなわち、電源投入直後におけるRAMの記憶内容がどのような状態になっているのかは極めて予測が困難であり、上述したアドレス番地における記憶内容も無作為な内容になっている可能性が高い。よって、「種」が任意の値となることから、より予測困難な擬似乱数を生成することが可能となる。
また、本発明は、上述したスロットマシンにおいて、乱数を生成する乱数発生器と、
前記乱数発生器によって発生された乱数に基づいて生成した数値を、前記任意の数値として前記ランダムアクセスメモリの前記所定のアドレス番地に記憶させる任意値更新手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係るスロットマシンでは、前述したRAMの所定アドレス番地における記憶内容が、乱数発生器によって発生された乱数に更新されるため、スロットマシンの電源を投入するごとに、「種」の値が異なる可能性が高くなり、より予測困難な擬似乱数の発生が可能となる。
以上のように、本発明のスロットマシンよれば、1つの抽選契機によって複数の抽選を行う際に、各抽選で使用する乱数値の相関性が低い乱数を生成すると共に、該乱数を生成するための演算処理の負荷に偏りが生じるのを防ぐことができる。
本発明に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。 同スロットマシンが備える各リールの図柄配列を説明するための説明図である。 同スロットマシンを制御する主制御回路の構成を示すブロック図である。 同スロットマシンを制御する副制御回路の構成を示すブロック図である。 同スロットマシンの制御の機能を示す機能ブロック図である。 同スロットマシンに予め定められている各種の役に対応する図柄組合せおよびメダルの払出枚数を定めた配当情報の内容を説明するための説明図である。 同スロットマシンの役抽選で参照される役抽選テーブルの内容を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて、役抽選で複数の小役が当選したときに、ストップスイッチの操作順序と、入賞する小役の種類との関係を説明するための説明図である。 同スロットマシンの副制御回路に含まれるRAMのメモリマップの一部を模式的に示した模式図である。 同スロットマシンの主制御回路で実行される遊技の進行を制御するメインルーチンの内容を示すフローチャートである。 同スロットマシンの電源投入時において、副制御回路で実行される初期乱数生成処理の内容を示すフローチャートである。 同スロットマシンの副制御回路において、実行する演出の内容を決定するために行われる演出抽選処理の内容を示すフローチャートである。 同スロットマシンが備える表示装置の画面に設定されている各種表示領域の一例を説明するための説明図である。 同スロットマシンの副制御回路において、演出抽選に使用された擬似乱数を更新するための擬似乱数更新処理の内容を示すフローチャートである。 同スロットマシンの副制御回路において、生成された擬似乱数を定期的に更新するための空取得処理の内容を示すフローチャートである。 同スロットマシンの副制御回路において、初期乱数生成処理で使用される「種」の値を更新するための任意値更新処理の内容を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。図1は、スロットマシン10の正面図であり、同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の略中央には、スロットマシン10の内部に回転自在に設けられている3個のリール40L,40C及び40Rの外周面に印刷された図柄を表示する表示窓22が形成されている。リール40L,40C及び40Rは、各回転軸が、水平方向の同一直線上に並ぶように設けられ、各々リング状の形状を有し、その外周面には21個の図柄が等間隔で印刷された帯状のリールテープが貼り付けられている。そして、表示窓22からは、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに、各リールに印刷された21個の図柄のうち、各リールの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓22には、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が停止表示される。ここで、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示される連続する3つの図柄のうち、最も上側の停止表示位置を上段U、中央の停止表示位置を中段M、最も下側の停止表示位置を下段Lとする。
また、表示窓22には、リール40L,40C及び40Rを横切る5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、表示窓22内において、左リール40Lの下段L、中リール40Cの中段M、および、右リール40Rの上段Uを横切る右上がりの斜め入賞ラインL1と、左リール40L、中リール40C、および、右リール40Rの各上段Uを横切る上段水平入賞ラインL2、各中段Mを横切る中段水平入賞ラインL3、および、各下段Lを横切る下段水平入賞ラインL4と、左リール40Lの上段U、中リール40Cの中段M、右リール40Rの下段Lを横切る斜め右下がり斜め入賞ラインL5と、によって構成されている。このように各入賞ラインは、リール40L,40C,40Rの、各々3つの停止表示位置(上段U、中段M、下段L)のうち、いずれか1つを通過している。
入賞ラインL1〜L5は、各々、予め定められた複数種類の役(後述する)に対応する図柄組合せを判定する際の基準となるラインであり、リール40L,40C及び40Rが停止したときに、5本の入賞ラインのうち、有効とみなされた入賞ライン(以下、有効ラインという)が横切る停止表示位置に各々停止表示された3つの図柄の組合せが、いずれかの役に対応していた場合に、その役が成立したことになる。
フロントパネル20には、表示窓22の他に、遊技に関する各種情報を遊技者へ知らせるための各種ランプおよび表示器が設けられている。表示窓22の下側には、図1中、左から順に、ベット数(賭け枚数)表示ランプ24a,24b,24c、クレジット数表示器26、および、獲得枚数表示器28が設けられている。ベット数表示ランプ24a,24b,24cは、1回の遊技に投入されるメダルの枚数を表示するものである。すなわち、1枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ24aのみが点灯し、2枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ24aおよび24bが点灯し、3枚のメダルが投入されるとベット数表示ランプ24a,24b,24cが点灯する。ここで、スロットマシン10は、3枚のメダルを投入することで1回の遊技が可能となり、入賞ラインL1〜L5が全て有効ラインとなる、いわゆる3枚賭専用機となっている。クレジット数表示器26は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10にクレジット(貯留)されている(より具体的には、後述するRAM110に記憶されている)メダルの枚数を表示する。獲得枚数表示器28は、2桁の7セグメント表示器からなり、スロットマシン10において遊技の結果に応じて遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する。
上述したフロントパネル20の下側には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の上面右側には、スロットマシン10へメダルを投入するためのメダル投入口32が設けられている。このメダル投入口32の内部には、メダルカウンタ(図示略)が設けられており、メダル投入口32から投入されたメダルを検出してその枚数をカウントする。また、操作パネル部30の上面左側には、クレジットされているメダルをスロットマシン10へ投入することができる1−ベットスイッチ34および最大ベットスイッチ35が設けられている。1−ベットスイッチ34は、1回操作されるごとにクレジットされているメダルのうち1枚だけを遊技の賭けの対象としてスロットマシン10へ投入するためのスイッチである。最大ベットスイッチ35は、クレジットされているメダルのうち3枚を遊技の賭けの対象としてスロットマシン10へ投入するためのスイッチである。
メダル投入口32から、または、各種ベットスイッチ34,35を操作することにより、スロットマシン10に3枚のメダルを投入すると、メダルが投入されるごとにベット数表示ランプ24a,24b,24cが順次点灯していき、入賞ラインL1〜L5が有効ラインとなる。また、各種ベットスイッチ34,35を操作してメダルを投入した場合は、後述するRAM110に記憶されているクレジット数から、投入されたメダルの枚数が減算され、これに伴って、クレジット数表示器26に表示されている値も減算される。規定枚数(3枚)のメダルが既に投入されている状態で、さらにメダル投入口32からメダルが投入されると、当該投入されたメダルの枚数が、RAM110に記憶されているクレジット数に加算されるとともに、クレジット数表示器26に表示されている値に加算される。
操作パネル部30の正面左側には、スタートスイッチ36が傾動可能に設けられている。遊技者がスロットマシン10に規定枚数(3枚)のメダルを投入した後、スタートスイッチ36を傾動操作すると、前述した3つのリール40L,40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これにより、リール40L,40C及び40Rの各外周面に印刷された図柄は、表示窓22において上から下へと移動表示される。操作パネル部30の正面中央部には、3つのストップスイッチ37L,37C及び37Rが設けられている。ここで、左ストップスイッチ37Lは左リール40Lに対応し、中ストップスイッチ37Cは中リール40Cに対応し、右ストップスイッチ37Rは右リール40Rに対応している。ストップスイッチ37L,37C及び37Rは、3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が所定の定常回転速度(例えば、80回転/分)に達したときに、遊技者による操作が有効となる。
そして、左ストップスイッチ37Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止し、中ストップスイッチ37Cを押動操作したときには、中リール40Cが停止し、右ストップスイッチ37Rを押動操作したときには、右リール40Rが停止する。このとき、3つのリール40L、40C及び40Rの各々は、各リールの外周面に描かれている図柄のうち、連続するいずれか3つの図柄の各中心位置が、表示窓22内の上段U、中段M、および、下段Lの各中央に位置付けられるように停止制御される。ここで、図柄の中心と、停止表示位置の中央とが一致する位置を定位置という。スロットマシン10においては、遊技者がストップスイッチを操作したことによって対応するリールを停止させる際に、図柄が必ず定位置で停止するように、リール停止制御を行っている。
操作パネル部30の下側には、スロットマシン10の機種名やモチーフとして採用されたキャラクタなどが描かれた下部パネル50が配設されている。下部パネル50の下方略中央には、遊技者に対してメダルを払い出すためのメダル払出口60が設けられている。すなわち、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、有効ラインに沿って停止表示された3つの図柄の組合せが、小役に対応していた場合、スロットマシン10の内部に設置されたホッパー(図示略)が作動してその小役に対応した枚数のメダルが払い出される。そして、払い出されたメダルは、メダル払出口60から排出されて受け皿61に貯留される。メダル払出口60の右側および左側には、各々、スロットマシン10内部に収納されたスピーカ64R,64L(後述する)から発せられた音を外部へ通すための透音孔62R,62Lが設けられている。
フロントパネル20の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、画像表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この画像表示装置70は、遊技履歴を表示したり、特別遊技中における演出画像、RT遊技移行時に表示される演出画像、役抽選の結果に応じた演出画像、遊技の進行(メダル投入→スタートスイッチ36の操作→リールの回転→ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作→全リール回転停止)に応じた演出画像等を表示したりすることができる。画像表示装置70の上方には、リール40L,40C,40Rが停止し、何らかの役が成立した場合、成立した役に応じたパターンで点滅する上部演出ランプ72が設けられている。
次に、図2を参照して、リール40L、40C及び40Rの各外周面に貼り付けられるリールテープに印刷された図柄の配列について説明する。前述したように、リール40L、40C及び40Rの各外周面には21個の図柄が印刷されているが、各図柄は、リールテープの長手方向において、21等分に区画した各図柄表示領域に1つの図柄が印刷されている。また、各図柄表示領域に表示される図柄の種類は、8種類あり、各種類に応じて種別コードが予め定められている。
本実施形態における図柄の種類には、各々数字の「7」を、赤色で表した「赤7」図柄(種別コード:A)および青色で表した「青7」図柄(種別コード:B)と、棒状の塊をモチーフとした「BAR」図柄(種別コード:C)と、白色のサクランボをモチーフとした「白チェリー」図柄(種別コード:D)および赤色のサクランボをモチーフとした「赤チェリー」図柄(種別コード:E)と、スイカをモチーフとした「スイカ」図柄(種別コード:F)と、ベルをモチーフとした「ベル」図柄(種別コード:G)と、プラムをモチーフとした「プラム」図柄(種別コード:H)と、がある。
また、リール40L、40C及び40Rの各々に貼り付けられるリールテープの各図柄表示領域には、「0」〜「20」の図柄番号が予め定められており、図2に示すように、各図柄番号には、当該図柄番号に対応する図柄表示領域に印刷された図柄の種別コードが対応付けられ、後述するROM108に記憶されている。これらの情報は、表示窓22の各停止表示位置(上段U、中段M、下段L)に表示された図柄を識別する際に参照される。以下では、図柄番号および種別コードをまとめて図柄識別情報という。図2に示した内容のリールテープを、各々対応するリール40L、40C及び40Rの外周面に貼り付けると、図2の図柄配列において、図柄番号「0」と「20」の図柄が連続することになる。
また、リール40L、40C及び40Rが回転すると、表示窓22内に表示される各リールの3つの図柄は、連続する3つの図柄番号の値が増加する方向に移動表示されることになる。たとえば、表示窓22の下段Lから上段Uに向かって、図柄番号「1」,「2」,「3」の図柄が表示されていた場合、それ以降、表示される図柄は、図柄番号「2」,「3」,「4」→図柄番号「3」,「4」,「5」→図柄番号「4」,「5」,「6」→……と変化する。そして、図柄番号「18」,「19」,「20」が表示されると、引き続き、図柄番号「19」,「20」,「0」→図柄番号「20」,「0」,「1」→図柄番号「0」,「1」,「2」→……と変化していき、以下、リールが停止するまで図柄番号「0」から「20」のうち連続する3つの図柄が循環的にスクロール表示される。
[制御回路の説明]
スロットマシン10を制御する制御回路は、主制御回路100と副制御回路200とで構成されている。ここで、主制御回路100のブロック図を図3に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図4に示す。
≪主制御回路の説明≫
中央処理装置(以下、CPUと称する)106は、入出力バス104を介して入力される各種情報に応じて、ROM108に記憶されている各種制御プログラムを実行することで、スロットマシン10における遊技の制御を行う。CPU106は、各種制御プログラムの処理を、クロック発生回路112から供給されるクロック信号および割込信号に従って行っている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための各種データを記憶する。ROM108に記憶されているデータとしては、前述した図柄識別情報の他、例えば、後述する各種の役に対応する図柄組合せ(図6参照)、および、各種役抽選テーブル(図7参照)などがある。また、ROM108に記憶される制御プログラムとしては、図10に示すメインルーチンの処理を実行するためのプログラムなどがある。
入出力バス104には、RAM110も接続されており、CPU106が、上述した制御プログラムの処理を行う過程で参照する各種フラグ(たとえば、後述する各種の役に対応した当選フラグ、再遊技成立フラグなど)や、変数の値(表示窓22に表示されている図柄番号、メダル投入枚数、クレジット枚数などの各種の値など)が一時的に記憶される。また、RAM110には、スロットマシン10の遊技状態を示す遊技状態情報も記憶される。この遊技状態情報には、「一般遊技」、「RB遊技」、「BB遊技」、「SRB遊技」という4つの遊技状態を示す情報がある。スロットマシン10では、これらの遊技状態に応じて、役抽選テーブルの選択や、各遊技状態間の移行に関する処理を行っている。なお、上述した各遊技状態については後に詳しく説明する。
CPU106に入力される各種情報には、図1に示した1−ベットスイッチ34、最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36、および、ストップスイッチ37L,37C及び37Rから出力される信号があり、これらの信号は、入出力バス104に接続されたインターフェイス回路102を介してCPU106に入力される。また、このインターフェイス回路102には、リール40L、40C及び40Rの各基準位置(後述する)を検出するためのフォトカプラ120L、120C及び120Rも接続されており、これらの検出信号もCPU106へ入力される。
さらに、CPU106へ入力される情報には、乱数発生器114によって0〜65535(2の16乗)の数値範囲内で発生される乱数(整数)があり、この乱数は、入出力バス104を介してCPU106へ入力される。なお、乱数発生器114によって乱数を発生させる代わりに、CPU106の演算処理によって乱数を発生させるように構成してもよい。
CPU106は、上述した各種制御プログラムを処理した結果に応じて、入出力バス104に接続された各種装置の制御を行う。まず、CPU106は、モータ駆動回路116L、116C及び116Rの各々に対して駆動パルスを出力し、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御を行う。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内周側に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトにリール40L、40C及び40Rの回転中心が取り付けられている。
モータ駆動回路116L、116C及び116Rは、各々、ステッピングモータ80L、80C及び80Rと接続されており、CPU106から駆動パルスが出力されるごとに、対応するステッピングモータに対して電流を供給する相を順次切り替えることで回転駆動している。また、CPU106は、各リールの回転/停止制御を、出力した駆動パルスの計数値に基づいて行っている。
すなわち、図柄番号「0」と図柄番号「20」との境界線が、表示窓22の中段M(図1参照)の中央に位置しているときを、各リールの基準位置と定めると共に、駆動パルスの計数値「0」を対応付けており、CPU106は、出力した駆動パルスを計数することで、表示窓22に表示された図柄を認識する。また、リール40L、40C及び40Rの各々には、リールが基準位置にあるときに、フォトカプラ122L、122C及び122Rによって検出される検出片(図示略)が各々設けられている。これにより、CPU106は、フォトカプラ122L、122C及び122Rが、上述した検出片を検出したときに、駆動パルスの計数値を「0」にリセットする。
さらに、CPU106は、インターフェイス回路102を介して接続線118により、次に説明する副制御回路200に対して、スロットマシン10における遊技に関する各種情報(詳しくは後述する)を送信する。
≪副制御回路の説明≫
次に、図4を参照して副制御回路200の構成について説明する。上述した接続線118は、副制御回路200の入出力バス204に接続されているインターフェイス回路202に接続される。主制御回路100から副制御回路200に送信された各種情報は、インターフェイス回路202において所定の信号に変換された後、入出力バス204に供給され、RAM210に一旦格納される。入出力バス204は、CPU206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。この入出力バス204には、ROM208、RAM210、乱数発生器212、ランプ駆動回路218、表示駆動回路220、および、スピーカ駆動回路222も接続されている。
ROM208は、擬似乱数を生成・更新するためのプログラムや、ランプ駆動回路218、表示駆動回路220、および、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラム、および、当該制御プログラムを実行するための初期データを記憶している。また、ROM208は、画像表示装置70に表示するための種々の画像データ、スピーカ64L,64Rから発するための演奏音データ、上部演出ランプ72を点滅させるパターンデータなども記憶している。RAM210には、上述した各種プログラムを実行する過程で発生した擬似乱数を含む各種データの他、主制御回路100から送信されてきた役抽選の結果、操作されたストップスイッチを示す情報、遊技の結果、および、前述した現在の遊技状態などの各種情報も記憶される。乱数発生器212は、ハードウェアによって乱数を生成し、4バイトの値に変換して出力する。なお、生成する乱数は、ダイオードや熱雑音に基づいて生成した物理乱数であってもよい。
ランプ駆動回路218は、主制御回路100から供給される各種情報信号に基づいてCPU206から出力される駆動指令に応じて上部演出ランプ72を点灯駆動する。表示駆動回路220は、主制御回路100から供給される情報信号に基づいてCPU206がROM208から読み出した画像データや文字データ等を、画像表示装置70に表示させる。これにより、画像表示装置70には、画像データが演出画面として表示され、もしくは、文字データがメッセージとして表示される。スピーカ駆動回路222は、主制御回路100から供給される情報信号に基づいてCPU206がROM208から読み出した音声データに応じてスピーカ64R,64Lを駆動し、図1に示した透音孔62R,62Lから楽曲および音声・効果音などを出力させる。
[機能ブロック図の説明]
次に、スロットマシン10の制御回路の機能ブロック図を図5に示す。なお、以下の説明において、図1に示した各部と同じ構成については、同一の符号を付し、その詳しい説明を省略する。まず、制御回路として主制御回路100と副制御回路200とがあり、両者は電気的に接続されている。主制御回路100には、操作手段300、および、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたステッピングモータ80L、80C及び80Rを駆動するためのモータ駆動回路116L,116C,116Rが、電気的に接続されている。副制御回路200には、スピーカ64L,64R、画像表示装置70、および、上部演出ランプ72を備える報知手段600が電気的に接続されている。操作手段300は、スタートスイッチ36からなる回転開始指示手段310と、3つのストップスイッチ37L、37C及び37Rからなるリール停止指示手段320とを有している。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。また、報知手段600は、音や光など遊技者の聴覚的、視覚的に報知を行うものに限らず、たとえば、スロットマシン10の内部にバイブレータなどの振動発生装置を設けて特定の部位を振動させ、遊技者の触覚によって認知される報知を行うようにしても良い。
≪主制御回路の説明≫
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段420と、入賞判定手段430と、入賞処理手段440と、を含む。役抽選手段410は、役抽選を行うことによって、予め定められた役のうち、いずれか1つまたは複数の役に当選したか否かを定めるものである。上述した予め定められた役には、大別すると、小役、再遊技(リプレイともいう)役、ボーナス役(特別役)の3種類がある。小役は、成立すると予め定められた枚数のメダルが遊技者に払い出されることとなる役であり、対応する図柄組合せに応じて複数種類の小役が定められている。再遊技役は、成立すると次の遊技に限ってメダルを投入することなく再び遊技を行うことができる役である。この再び行うことができる遊技を再遊技(リプレイ)といい、再遊技における有効ラインは、再遊技役が成立した遊技における有効ラインと同一となる。
ボーナス役は、成立すると、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまで、各遊技においてメダルを獲得できる可能性が高くなる特別遊技が開始されることとなる役である。スロットマシン10における特別遊技には、終了条件の違いに応じてビッグボーナスゲーム(以下、BB遊技という)と、レギュラーボーナスゲーム(以下、RB遊技という)とがある。BB遊技は、メダルの払い出し枚数が、予め定められた枚数(ここでは200枚とする)を超えると終了条件が成立し、特別遊技へ移行する前の遊技(以下、この遊技を一般遊技という)へ戻る。RB遊技は、遊技を所定回数(例えば12回)行うか、小役が入賞した回数が所定回数(例えば8回)になると、RB遊技の終了条件が成立して一般遊技に戻る。
また、BB遊技中においてもRB遊技が行われる場合があり、このときのRB遊技を特にSRB遊技という。このSRB遊技は、BB遊技中にSRB役が成立すると開始され、SRB遊技の終了条件が成立すると基本的にはBB遊技に戻るが、SRB遊技中に、BB遊技の終了条件が満たされた場合は、一般遊技に戻る。なお、SRB役は、SRB遊技中を除くBB遊技中にのみ成立し得る役であり、一般遊技中にSRB役が成立することはない。
<役抽選手段の説明>
役抽選手段410は、例えば、図3に示した乱数発生器114(ハード乱数等)と、この乱数発生器114が発生した乱数を抽出する乱数抽出手段412と、乱数抽出手段412が抽出した乱数値を、ROM108に記憶された役抽選テーブル(後述する)と照合することで、当選した役の有無及び当選した役を判定する乱数判定手段414とを備えている。また、特別役が当選した状態を保持する特別役当選保持手段416、および、遊技状態に応じて乱数判定手段414が使用する役抽選テーブルを選択する抽選テーブル選択手段418も備えている。ここで、図6を参照してスロットマシン10において成立し得る役の種類について説明する。図6は、各役の名称と、役が成立することとなる図柄組合せと、役が成立したときに遊技者へ払い出されるメダルの枚数とを対応付けた、配当情報の内容を示している。この配当情報は、図3に示した主制御回路100のROM108に記憶されている。
図6に示すように、スロットマシン10で成立し得る各役には、それぞれ左リール40L,中リール40C,右リール40Rに描かれた図柄からなる図柄組合せが対応付けられている。この図柄組合せは、有効ラインL1〜L5のいずれかに沿って停止表示された図柄組合せを意味しており、後述する入賞判定手段450が入賞判定を行う際に参照される。また、これらの図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されると、対応する役が成立したことになり、各々の役に対応した特典が遊技者に付与される。
すなわち、BB役1またはBB役2が成立すると、次の遊技から前述したBB遊技が開始され、BB遊技中にSRB役が成立すると、特典として次の遊技から前述したSRB遊技が開始される。また、RB役が成立すると、次の遊技から前述したRB遊技が開始される。再遊技役が成立した場合は、特典として次の遊技が再遊技となる。小役が成立した場合は、特典として成立した小役の種類に応じた枚数のメダルが遊技者へ払い出される。すなわち、小役1が成立した場合は2枚、小役2a〜2cのいずれかが成立した場合は9枚、小役3が成立した場合は6枚のメダルが払い出される。
ここで、図6に示す小役1の図柄組合せにおいて、中・右リールの図柄を「ANY」と表記されているが、これは任意の図柄であることを意味する。よって、左リール40Lの「赤チェリー」図柄が有効ラインの位置のいずれか(すなわち上段U、中段Mまたは下段L)に停止すれば、その時点で小役1が成立することになる。さらに、左リール40Lの「赤チェリー」図柄が、上段Uに停止した場合は、有効ラインL2およびL5の双方の有効ラインで小役1が成立したことになり、下段Lに停止した場合は、有効ラインL1およびL4の双方の有効ラインで小役1が成立したことになる。この場合、メダルの払出枚数は2枚×2[有効ライン]=4枚となる。なお、以下では、小役のようにメダルの払い出しを伴う役が成立することを、入賞ともいう。
次に、ROM108に記憶されている役抽選テーブルの内容について図7を参照して説明する。この図において、(a)は一般遊技、(b)はBB遊技、(c)はRB遊技およびSRB遊技で用いられる役抽選テーブルの内容を示している。役抽選テーブルは、乱数発生器114が発生し得る乱数値(0〜65535)と、抽選結果とを対応付けたものである。ここで、各役に対応する置数を65536で割った値が、各役の当選確率となる。乱数判定手段414は、乱数抽出手段412によって抽出された乱数値が、役抽選テーブルのどの数値範囲に属するかによって、1つの抽選結果(抽選結果番号)を導出する。なお、乱数判定手段414が参照する役抽選テーブルは、後述する抽選テーブル選択手段418によって選択される。
例えば、図7(a)に示す役抽選テーブルの場合、抽出された乱数値が「0」〜「39809」のいずれかであれば、抽選結果番号「10」(ハズレ)が導出され、「65318」〜「65426」のいずれかであれば、抽選結果番号「2」(BB役2)が導出される。また、抽選結果番号「5」〜「7」のいずれかが導出された場合は、1回の役抽選で、同時に複数の小役2に当選することになる。すなわち、抽選結果番号「5」が導出された場合は、小役2aおよび2bが当選したことになり、抽選結果番号「6」が導出された場合は、小役2aおよび2cが当選したことになり、抽選結果番号「7」が導出された場合は、小役2a、2bおよび2cが当選したことになる。
役抽選の結果、何らかの役に当選したときは、乱数判定手段414によって、当選した役に対応するフラグ(以下、このフラグを当選フラグという)がオン(「1」)にされる。各役に対応する当選フラグのオン/オフ状態は、図3に示したRAM110に記憶される。そして、特別役当選保持手段416は、1回の遊技が終了すると、再遊技役および各小役のいずれかに対応する当選フラグがオンになっていた場合は、その当選フラグに対応する役が成立するか否かに関係なく、その当選フラグをオフにする。これに対して、BB役1、BB役2およびRB役のいずれかの当選フラグがオンになっていた場合は、特別役当選保持手段416は、オンになっている当選フラグに対応する特別役が成立するまで、その当選フラグのオン状態を保持する。
すなわち、特別役当選保持手段416は、特別役が当選した遊技で、その特別役が成立しなかった場合でも、その特別役に対応する当選フラグをオフにせず、以後の遊技においてもオン状態を保持する。そして、以後の遊技において、当選フラグがオンになっている特別役が成立したときに、その遊技において、当該成立した特別役に対応する当選フラグをオフにする。以下、一般遊技において、BB役1、BB役2またはRB役が当選してから成立するまで間の状態を、「ボーナスフラグの持ち越し中」ともいう。
また、乱数判定手段414は、ボーナスフラグの持ち越し中の遊技において、役抽選でいずれかの小役または再遊技役が当選した場合は、当選した役に対応する当選フラグをオンにする。よって、このときの各役に対応する当選フラグは、オン状態が保持されている特別役に対応する当選フラグに加え、当選した小役または再遊技役に対応する当選フラグもオン状態となる。また、乱数判定手段414は、ボーナスフラグの持ち越し中の遊技において、役抽選においてさらにいずれかの特別役が当選したときは、当該特別役に対応する当選フラグをオン状態にしない。よって、各々特別役に対応する複数の当選フラグが並行してオン状態になることはない。
図7(b)および(c)に示す役抽選テーブルでは、抽選対象となる役にBB役1、BB役2および再遊技役が含まれていない。よって、BB遊技中、RB遊技中およびSRB遊技中には、これらの役が当選することはない。また、図7(c)に示すように、RBおよびSRB遊技中は、小役1,2a〜2c,3の合成当選確率が約1/1.455と非常に高くなっている。また、図7(b)に示すように、BB遊技中は、小役1,2a〜2c,3の合成当選確率は一般遊技中と変わらない(約1/4)が、SRB役の当選確率が約1/3と高く設定されている。このため、RB遊技、SRB遊技およびBB遊技のいずれも遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
抽選テーブル選択手段418は、図3に示したRAM110に記憶されている現在の遊技状態を示す情報に応じて、乱数判定手段414が参照すべき役抽選テーブル(図7(a)〜(c)のいずれか)を選択する。すなわち、現在の遊技状態が「一般遊技」であれば、抽選テーブル選択手段418は図7(a)に示す役抽選テーブルを選択し、現在の遊技状態が「BB遊技」であれば、抽選テーブル選択手段418は図7(b)に示す役抽選テーブルを選択し、現在の遊技状態が「RB遊技」または「SRB遊技」であれば、抽選テーブル選択手段418は図7(c)に示す役抽選テーブルを選択する。なお、RAM110に記憶されている現在の遊技状態を示す情報は、後述する遊技状態移行手段432によって更新される。
<リール制御手段の説明>
リール制御手段420は、リール回転制御手段422およびリール停止制御手段424を有し、リール40L、40C、40Rの回転駆動に関する制御を行う。リール回転制御手段422は、スタートスイッチ36から発信されたリール回転開始信号を受信すると、モータ駆動回路116L,116C,116Rを介してステッピングモータ80L、80C、80Rを駆動し、リール40L、40C、40Rを回転させる。
リール停止制御手段424は、ストップスイッチ37L、37C、37Rからリール停止信号が発信されると、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を190ミリ秒以内に停止させる。すなわち、定常回転速度が80回転/分であり、1リール当たりの図柄数を21とすると、リール停止制御手段434は、ストップスイッチが操作されたときのリールの回転位置から、最大でも5図柄分、回動する間に、役抽選で当選した役に対応した図柄組合せを構成している図柄(以下、当選図柄という)が、有効ラインが横切っている図柄停止位置(以下、有効ラインの位置という)に到達し得るときは、その当選図柄が有効ラインの位置に達したときにリールを停止させる。ここで、リールの回転位置とは、リールの回転方向における位置(例えば、図柄番号「0」の図柄が中段Mの定位置にあるときの位置を基準位置とする、絶対的な位置)をいう。また、既に他のリールが停止しており、そのリールの当選図柄がいずれかの有効ラインの位置に停止しているときは、停止させようとしているリールの当選図柄が、その有効ラインの位置で停止するように、上述した範囲内で移動(回動)させた後、リールを停止させる。例えば、左リール40Lにおける当選図柄が上段Uに停止しているときに、右リール40Rの停止制御を行うときは、右リール40Rにおける当選図柄を、上段U(有効ラインL2の位置)または下段L(有効ラインL5の位置)のうち、いずれか停止可能な方に停止させる。
これに対して、対応するリールを5図柄分、回動させても、当選図柄を有効ラインの位置に到達させることができないときは、5図柄分、回動させる間の適宜定められた図柄が停止表示されるようにリールを停止させる。この場合、役抽選で何らかの役が当選していたとしても、その役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されることがないため、その役は成立しない。以下では、このような遊技結果を「取りこぼし」という。
ここで、上述したリール停止制御を前提として図2に示した図柄配列を見ると、各リールにおける「ベル」図柄および「プラム」図柄は、その配置間隔から、ストップスイッチをどのようなタイミングで操作しても、上段U、中段M、下段Lのいずれにも停止させることができる。このため、図6に示した配当情報によれば、SRB役(図柄組合せ:ベル−プラム−ベル)、小役2a(図柄組合せ:ベル−ベル−ベル)および再遊技役(図柄組合せ:プラム−プラム−プラム)は、役抽選で当選すれば、上述したリール停止制御によって、取りこぼしが生じることはない。一方、上述した役以外の役については、上述したリール停止制御を行ったとしても、ストップスイッチの操作タイミングによっては、有効ラインの位置に停止させることができない図柄を含む図柄組合せになっている。
また、役抽選の結果がハズレとなったときは、リール停止制御手段434は、いかなるタイミングでストップスイッチ37L、37C、37Rが操作されたとしても、何らかの役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されることがないように、リール40L、40C、40Rを停止させる。リール停止制御手段434は、このようなリール停止制御を行うことによって、役抽選で何らかの役に当選した場合は、決められた範囲内で当選した役が成立するように、それができない場合は、当選した役以外の役が成立しないように各リールを停止させている。また、役抽選の結果がハズレだった場合は、何らの役も成立しないように、各リールを停止させている。
また、ボーナスフラグの持ち越し中に役抽選が行われた結果、小役または再遊技役が当選した場合は、当該当選した役の当選フラグと、特別役(SRB役を除く)の当選フラグとの双方がオン状態となり、これらのうち、いずれか役を成立させることができる状態となる。この場合、リール停止制御手段434は、特別役の当選図柄よりも、当選した小役または再遊技役の当選図柄を、有効ラインの位置へ停止させ、特別役が成立しないようなリール停止制御を行う。このため、ボーナスフラグ持ち越し中に遊技者が特別役を成立させることができる可能性が生じるのは、役抽選においてハズレになったとき、または、当選した小役を入賞させることができないタイミング(換言すると、リールの回転位置)でストップスイッチを操作したとき、となる。
なお、ボーナスフラグの持ち越し中における役抽選で、小役または再遊技役が当選した場合、上述したリール停止制御とは逆に、BB役を優先的に成立させるようなリール停止制御を行うように定めてもよい。この場合、リール停止制御手段434は、BB役の当選図柄を有効ラインの位置に停止させることができないタイミングで操作されたときにのみ、小役または再遊技役の当選図柄を有効ラインの位置に停止させるようなリール停止制御を行う。
さらに、リール停止制御手段424は、役抽選で複数の小役2が当選した場合、ストップスイッチ37L、37C、37Rの操作順序に応じて、当選した複数の小役2のうち、予め定められた1つの役が入賞するようにリール停止制御を行う。ここで、役抽選で複数の小役2が同時に当選した時に、入賞させるべくリール停止制御が行われる図柄組合せと、ストップスイッチ37L、37C、37Rの操作順序との対応について、図8を参照して説明する。
図8は、役抽選で複数の小役2が同時に当選した場合の、操作順序とリール停止制御の対象となる役の種類との対応を示す図である。この図において、「抽選結果番号」欄の数字は、一般遊技中における抽選結果番号を示し、カッコ内の数字はBB遊技中(SRB遊技を除く)における抽選結果番号を示している(図7(a),(b)参照)。また、「第1停止操作」とは、1回の遊技において、リール40L,40C,40Rが回転を開始してから最初に行われるストップスイッチの操作をいう。図8に示すように、一般遊技中に役抽選で抽選結果番号「5」が導出された場合、第1停止操作が左ストップスイッチ37Lだったとすると(すなわち、結果として操作順序が左→中→右または左→右→中となる場合)、リール停止制御手段424は、小役2aに対応する図柄組合せ(ベル−ベル−ベル)が、有効ラインに沿って停止表示されるようにリール停止制御を行う。これに対して、第1停止操作が中ストップスイッチ37Cまたは右ストップスイッチ37Rだった場合は、小役2bに対応する図柄組合せ(赤7−BAR−白チェリー)が有効ラインに沿って停止表示されるようにリール停止制御を行う。
すなわち、一般遊技中に役抽選で抽選結果番号「5」が導出された場合、遊技者が最初に左ストップスイッチ37Lを操作すれば、小役2aを確実に入賞させることができるが、中ストップスイッチ37Cまたは右ストップスイッチ37Rを操作する場合は、適当なタイミングで各ストップスイッチを操作しなければ、小役2bを取りこぼす可能性がある。
同様に、一般遊技中に役抽選で抽選結果番号「6」が導出された場合は、第1停止操作が中ストップスイッチ37Cだったとすると(すなわち、結果として操作順序が中→左→右または中→右→左となる場合)、リール停止制御手段424は、小役2aに対応する図柄組合せが、有効ラインに沿って停止表示されるようにリール停止制御を行う。これに対して、第1停止操作が左ストップスイッチ37Lまたは右ストップスイッチ37Rだった場合は、小役2cに対応する図柄組合せ(青7−白チェリー−BAR)が有効ラインに沿って停止表示されるようにリール停止制御を行う。よって、第1停止操作が左ストップスイッチ37Lまたは右ストップスイッチ37Rだった場合は、小役2cを取りこぼす可能性がある。
さらに、一般遊技中に役抽選で抽選結果番号「7」が導出された場合、第1停止操作が右ストップスイッチ37Rだったとすると(すなわち、結果として操作順序が右→左→中または右→中→左となる場合)、リール停止制御手段424は、小役2aに対応する図柄組合せが、有効ラインに沿って停止表示されるようにリール停止制御を行う。これに対して、第1停止操作が左ストップスイッチ37Lだった場合は、小役2bに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されるようにリール停止制御を行い、中ストップスイッチ37Cだった場合は、小役2cに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示されるようにリール停止制御を行う。よって、第1停止操作が左ストップスイッチ37Lまたは中ストップスイッチ37Rだった場合は、小役2bまたは小役2cを取りこぼす可能性がある。
<入賞判定手段の説明>
入賞判定手段430は、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、何らかの役が成立したか否かを判定する入賞判定を行うとともに、入賞判定の結果などに応じて前述した遊技状態の移行制御を行う。入賞判定手段430は、図2に示した各リールの図柄番号に対応する種別コードを記憶しており、リール40L,40C,40Rが停止したときに表示窓22に表示された9つの図柄の種類を特定する。そして、特定した9つの図柄に基づいて、有効ラインL1〜L5の各々に沿って停止表示された図柄組合せを認識し、図6に示した配当情報に基づいて、何らかの役が成立したか否かを判定する。
遊技状態移行手段432は、入賞判定手段430が行った入賞判定の結果に応じて、スロットマシン10の現在の遊技状態を更新する。具体的には、図3に示したRAM110に記憶されている現在の遊技状態を示す情報を、遊技の結果に応じて更新する。ここで、初期状態における遊技状態は「一般遊技」になっており、一般遊技中にRB役が成立すると、遊技状態を「一般遊技」から「RB遊技」へ更新する。また、一般遊技中にBB役1またはBB役2が成立すると、遊技状態を「一般遊技」から「BB遊技」へ更新する。さらに、BB遊技中にSRB役が成立すると、遊技状態を「BB遊技」から「SRB遊技」へ更新し、SRB遊技が終了すると、遊技状態を再び「BB遊技」へ更新する。そして、RB遊技またはBB遊技が終了すると、各々現在の遊技状態を「一般遊技」に更新する。
<入賞処理手段の説明>
入賞処理手段440は、入賞判定手段430によりいずれかの小役が成立したと判定された場合、スロットマシン10の内部に設けられているホッパー(図示略)を駆動して、成立した小役に対応する枚数のメダルを払い出すための制御を行う。
≪副制御回路の説明≫
副制御回路200は、主な構成として、演出データ記憶手段510、初期乱数生成手段520、擬似乱数記憶手段530、演出抽選手段540、擬似乱数更新手段550、定期更新手段560、任意値更新手段570、および、演出制御手段580を備えている。演出データ記憶手段510は、具体的には図4に示したROM208によって実現され、画像表示装置70に表示する画像(動画または静止画)データ、スピーカ64L,64Rから発する効果音または楽音データ、上部演出ランプ72の点滅パターンを示すデータなどの各種データを記憶している。初期乱数生成手段520は、任意値取得手段522を有し、スロットマシン10の電源投入直後に、任意値取得手段522によって取得された1つの数値を「種」として、メルセンヌ・ツイスタ方式により、4バイトの擬似乱数(数値範囲:00000000〜FFFFFFFF(16進数))を624個生成する。
擬似乱数記憶手段530は、図4に示したRAM210によって実現され、初期乱数生成手段520によって生成された624個の擬似乱数を、予め定められた同数の記憶領域に各々記憶する。ここで、RAM210における当該擬似乱数の記憶領域について、図9を参照して説明する。図9はRAM210の記憶領域を模式的に示した図(以下、メモリマップという)であり、アドレス番地を10進数(0〜723)で示している。この図に示すように、各アドレス番地には4バイトのデータが格納可能であり、アドレス番地「100」〜「723」の各々に、初期乱数生成手段520によって生成された擬似乱数mt(0)〜mt(623)が1つずつ順次格納される。
また、この図において、アドレス番地「0」(「所定のアドレス番地」に相当)は、スロットマシン10の電源投入直後に、任意値取得手段522が「種」(図9においては、「seed」と記す)を取得するためにアクセスするアドレスである。アドレス番地「0」は、スロットマシン10で行われる遊技を制御する過程でアクセスされることはなく、このアドレス番地の記憶内容は、後述する任意値更新手段570によってのみ更新される。また、スロットマシン10の電源が最初に投入されたときに、アドレス番地「0」にどのようなデータが格納されているのかについては予測不可能であり、無作為な数値になっている。この無作為な数値を「種」として、初期乱数生成手段520は擬似乱数を生成するため、より予測困難な擬似乱数を生成することができる。
演出抽選手段540は、主制御回路100から送信された役抽選情報に含まれている、役抽選の結果を示す情報に基づいて、報知および演出を実行するか否か、実行する場合はその内容を、擬似乱数記憶手段530に格納されている擬似乱数を用いて抽選により決定する。演出抽選手段540は、役抽選で当選した役の種類に応じて実行し得る各種報知または演出内容に対して、各々、数値範囲が適宜対応付けられた演出抽選テーブル(図示略)を有している(具体的には、ROM208に記憶されているものとする)。そして、主制御回路100から送信された遊技状態および抽選結果番号に対応する演出抽選テーブルを参照して、擬似乱数記憶手段530に格納されている擬似乱数を取得し、取得した擬似乱数が、どの数値範囲に属するのかによって、実行する報知/演出の内容を決定する。また、演出抽選手段540は、演出抽選を行うごとに、擬似乱数記憶手段530から異なる擬似乱数を取得していく。
たとえば、最初の演出抽選を行うときは、図9に示したアドレス番地「100」から擬似乱数を取得し、次の演出抽選を行うときは、アドレス番地「101」というように、演出抽選の都度、擬似乱数を取得するアドレス番地の値を「1」ずつ増加させながら擬似乱数を取得していく。ただし、後述する定期更新手段560によって、擬似乱数の定期更新が行われた時は、定期更新手段560が最後に擬似乱数を更新したアドレス番地の、次のアドレス番地から順次擬似乱数を取得していく。また、アドレス番地「723」に格納されている擬似乱数を取得すると、次は、再びアドレス番地「100」から順次擬似乱数を取得していく。
擬似乱数更新手段550は、演出抽選手段540が演出抽選を行うごとに、演出抽選手段540が取得した擬似乱数を更新していく。例えば、演出抽選手段540が演出抽選を行うために、アドレス番地「100」に格納されていた擬似乱数を取得したとすると、擬似乱数更新手段550は、当該アドレス番地「100」に格納されていた擬似乱数に基づいて新たな擬似乱数を生成し、アドレス番地「100」に格納する。なお、擬似乱数更新手段550は、メルセンヌ・ツイスタ方式によって新たな擬似乱数を生成している。
定期更新手段560は、擬似乱数取得手段562、擬似乱数生成手段564、および、擬似乱数書換手段566を有し、定期的に擬似乱数記憶手段530に記憶されている擬似乱数を更新する。まず、擬似乱数取得手段562は、16ミリ秒が経過するごとに擬似乱数記憶手段530から擬似乱数を順次取得する。たとえば、図9に示したメモリマップにおいて、演出抽選手段540が最後に擬似乱数を取得したアドレス番地の、次のアドレス番地から擬似乱数を取得し、以下、16ミリ秒経過するごとにアドレス番地を1つずつずらしながら順次擬似乱数を取得していく。また、アドレス番地「723」に格納されている擬似乱数を取得すると、次回は、再びアドレス番地「100」から順次擬似乱数を取得していく。擬似乱数生成手段564は、擬似乱数取得手段562が取得した擬似乱数に基づいて、メルセンヌ・ツイスタ方式により新たな擬似乱数を生成する。擬似乱数書換手段566は、擬似乱数生成手段564によって生成された擬似乱数を、擬似乱数取得手段562が擬似乱数を取得したアドレス番地に書き込んで、当該アドレス番地の擬似乱数を更新する。
任意値更新手段570は、図4に示した乱数発生器212を有し、任意値取得手段522が取得する「種」の値を更新する。具体的には、スロットマシン10の電源がオフにされるときに、乱数発生器212から4バイトの乱数を取得し、図9に示すRAM210のメモリマップのアドレス番地「0」に書き込む。これにより、次回、スロットマシン10の電源がオンにされたときに初期乱数生成手段520によって生成される擬似乱数は、前回とは異なる「種」によって生成される可能性が極めて高くなり、より予測困難な擬似乱数の生成が可能となる。
演出制御手段580は、演出抽選手段540によって決定された演出を実行すべく、表示装置70、スピーカ64L,64Rおよび上部演出ランプ72を駆動し、画像表示、音声出力、ランプ類の点滅等を制御する。
[制御処理の説明]
次に、上述した制御回路において行われる各種の制御について、フローチャートを参照して詳細に説明する。
図10は、主制御回路100で行われる制御処理を示すメインルーチンのフローチャートである。図11から図14は、このメインルーチンで実行される各サブルーチンのフローチャートである。これらサブルーチンのうち、図11は、図5に示した役抽選手段410による役抽選および役抽選テーブルの選択を行う役抽選処理サブルーチンのフローチャートである。図12は、リール制御手段420により、リール40L,40C,40Rの回転、停止のための制御を行うリール変動、停止サブルーチンのフローチャートである。図13は、入賞判定手段440により、成立した役の有無、および、成立した役の種類を判定し、また、遊技状態の移行制御を行う入賞判定処理サブルーチンのフローチャートである。図14は、図13の入賞判定処理サブルーチンの一部をなし、BB遊技中に行うBB遊技中処理サブルーチンのフローチャートである。
[主制御回路における制御処理の説明]
≪メインルーチンの説明≫
まず、主制御回路100のCPU106によって実行されるメインルーチンの制御処理の説明を、図10のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、リール40L,40C,40Rを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を行うときの制御処理を示す。
スロットマシン10の電源を投入すると、CPU106は、所定のセルフチェックを行い、RAM110に記憶される各種フラグや制御データの初期値を設定する(ステップS10)。次に、CPU106は、RAM110に記憶されている再遊技成立フラグがオンになっているか否かを判断する(ステップS12)。この再遊技成立フラグは、前回の遊技で再遊技役が成立したオンにされる。再遊技成立フラグがオフ(NO)と判断した場合、CPU106は、ベットスイッチ34または35が操作されたことによって送信されたベット操作信号を、受信したか否かを判断する(ステップS14)。ベット操作信号を受信した(YES)と判断した場合、CPU106は、操作されたベットスイッチに対応する枚数のメダルが、クレジットされているか否かを判断する(ステップS16)。
RAM110に記憶されているクレジット数の値が、操作されたベットスイッチに対応するメダル枚数(以下、投入枚数という)の値未満であった場合は、クレジットされたメダルがない(NO)と判断し、再びステップS14へ戻る。これに対して、RAM110に記憶されているクレジット数の値が、投入枚数の値以上であった場合は、ステップS16において、クレジットされたメダルが有る(YES)と判断する。この場合、CPU106は、RAM110に記憶されているクレジット数の値から、投入枚数の値を減算する(ステップS18)。そして、CPU106は、投入枚数の値を、RAM110に記憶されているベット数の値に加算し、加算後のベット数の値に応じて、図1に示したベット数表示ランプ24a,24b,24cの点灯状態を更新する(ステップS20)。次にCPU106は、RAM110に記憶されているベット数の値が規定数(3枚)になったか否かを判断し(ステップS22)、規定数に達していない(NO)と判断した場合は、ステップS14へ戻り、達した(YES)と判断した場合は、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する(ステップS28)。
一方、ステップS14で、ベット操作信号を受信していない(NO)と判断した場合、CPU106は、メダル投入口32からメダルが投入されたか否かを判断する(ステップS24)。すなわち、メダル投入口32の内部に設置されたメダルセンサによりメダルが検出された場合は、メダルが投入された(YES)と判断して、ステップS20へ進み、RAM110に記憶されているベット数の値に「1」を加算する。そして、ステップS22へ進み、投入されたメダルの枚数が規定数に達したか否かを判断する。これに対して、ステップS24で、メダルセンサによりメダルが検出されなかった場合は、メダルが投入されなかった(NO)と判断してステップS14へ戻る。
前述したステップS12において、再遊技成立フラグがオンになっている(YES)と判断した場合は、CPU106は、再遊技成立フラグをオフ(ステップS26)にした後、ステップS28へ進み、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する。これにより、再遊技役が成立した次の遊技では、メダルを新たに投入し、または、クレジットしたメダルを消費することなく、再び遊技を行うことができる。また、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されている前回の遊技(再遊技役が成立した遊技)で投入されていたベット数が用いられる。
ステップS28において、CPU106は、スタートスイッチ36からリール回転開始信号を受信したか否かを判断する。リール回転開始信号を受信しておらず、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されていない(NO)と判断した場合は、再度ステップS28の判断を行う。そして、リール回転開始信号を受信するまで、CPU106はステップS28の処理を繰り返し行う。なお、この間にメダル投入口32からメダルが投入された場合は、RAM110に記憶されているクレジット数の値に投入されたメダルの枚数を加算するようにしてもよい。ステップS28において、CPU106がリール回転開始信号を受信したことにより、遊技者によってスタートスイッチ36が操作された(YES)と判断すると、CPU106は役抽選処理を行う(ステップS30)。すなわち、乱数発生器114(図3参照)が発生した乱数を取得し、RAM110に記憶されている現在の遊技状態に応じた役抽選テーブル(図7(a)〜(c)参照)を参照して、乱数が属する数値範囲に対応する抽選結果番号を導出する。また、何らかの役に当選した場合は、RAM110に記憶されている各役に対応する当選フラグのうち、当選した役の当選フラグをオンにする。
次にCPU106は、抽選結果番号を含む役抽選情報を副制御回路200へ送信し(テップS32)、リールの回転制御処理を行う(ステップS34)。すなわち、モータ駆動回路116L,116C,116Rを介してリール40L,40C,40Rの回転を開始し、定常回転速度に達した後、ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作を受け付ける。そして、遊技者によっていずれかのストップスイッチが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールについて、図5に示したリール停止制御手段424と同様の停止制御を行う。すべてのリールが停止すると、次にCPU106は、何らかの役が成立したか否かを判定し、その判定結果に応じて遊技状態を移行させる入賞判定処理を行う(ステップS36)。
そして、CPU106は、ステップS36の入賞判定処理により成立した役の有無、成立した役の種類および現在の遊技状態などを含む遊技結果情報を、副制御回路200へ送信する(ステップS38)。そして、今回の遊技の結果、いずれかの小役が入賞した場合は、その小役に対応する枚数のメダルを払い出す、払い出し処理を行う(ステップS40)。この払い出し処理は、図5に示した入賞処理手段440が行う処理に相当するものであり、実際にメダルをメダル払出口60から払い出すことも可能であるし、払い出すメダルの枚数をRAM110に記憶されているクレジット数に加算して、クレジットすることも可能である。以上の制御処理によって1回分の遊技が終了し、CPU106は再びステップS12の処理へ戻る。このように、メインルーチンに示される制御処理を繰り返すことにより、遊技者は継続して遊技を行うことができる。
[副制御回路における擬似乱数に関する処理の説明]
次に、図11〜図15を参照して、副制御回路200において、演出抽選で使用する擬似乱数の生成に関する処理について説明する。
<初期乱数生成処理>
まず、図11に示すフローチャートを参照して、スロットマシン10の電源投入直後に実行される初期乱数生成処理の内容について説明する。この初期乱数生成処理を実行するCPU206(図4参照)は、図5に示した初期乱数生成手段520に相当する。
まず、スロットマシン10の電源が投入されると、CPU206は、変数iおよびaddの値を「0」にする(ステップS200)。ここで、変数addの値は、624個の擬似乱数が格納されるRAM210のアドレス番地を示し、その数値範囲は「100」〜「723」(10進数)となる(図9参照)。また、変数iの値は、RAM210のアドレス番地「100」〜「723」に各々格納される擬似乱数を区別するための数値を示し、その数値範囲は「0」〜「623」(10進数)となる。なお、これら変数の値は、RAM210の所定の記憶領域に記憶されているものとする。また、各アドレス番地に格納される擬似乱数の値は、変数mt(i)によって示される。すなわち、変数mt(0)〜mt(623)の値は、各々、RAM210のアドレス番地「100」〜「723」に格納される擬似乱数の値となる。
次にCPU206は、RAM210の所定アドレス番地、すなわちアドレス番地「0」にアクセスし、格納されているデータ(4バイト)を、メルセンヌ・ツイスタ方式により生成する擬似乱数の「種」として読み出す(ステップS202)。そして、CPU206は、アドレス番地「0」から読み取った値と、FFFFFFFF(16進数)との論理積を演算し、アドレス番地「100」に格納する擬似乱数mt(0)とする(ステップS204)。そして、擬似乱数mt(0)の値を、変数addによって示されるRAM210のアドレス番地(ここでは「100」)に格納する(ステップS206)。
次にCPU206は、変数iおよびaddの値に「1」を加算する(ステップS208)。そして、アドレス番地(add−1)に格納されている擬似乱数mt(i−1)の値と、擬似乱数mt(i−1)の値を最下位ビットの方向に30ビットシフトさせた値との排他的論理和を算出する(ステップS210)。すなわち、ここでは、アドレス番地「100」に格納されている擬似乱数mt(0)の値と、擬似乱数mt(0)の値を30ビットシフトさせた値との排他的論理和が演算される。ここで、「擬似乱数mt(0)の値を最下位ビットの方向に30ビットシフト」するとは、擬似乱数mt(0)の値(4バイト)を2進数で表したときの、最上位ビットとその次の下位ビットの値を、最下位の1桁上位のビットと最下位ビットの値とする処理である。例えば、擬似乱数mt(0)の値がA29B80F6(16進数)だったとすると、最下位ビットの方向に30ビットシフトさせた値は、00000002(16進数)となる。
次にCPU206は、ステップS210による演算結果に定数1812433253(10進数)を乗算し(ステップS212)、その値に変数iの値を加算する(ステップS214)。そして、ステップS214の処理の結果得られた値の下位32ビットを擬似乱数mt(i)の値として、アドレス番地addに格納する(ステップS216)。
ここで一例として、ステップS208〜S216の処理により、擬似乱数mt(0)の値をA29B80F6(16進数)としたときの、擬似乱数mt(1)の値を実際に算出する。まず、ステップS208の処理により、変数iの値が「1」、addの値が「101」となり、ステップS210の処理により、擬似乱数mt(0)の値(A29B80F6(16進数))と、その値を30ビットシフトした値(00000002(16進数))との排他的論理和演算が行われて、A29B80F4(16進数)という値を得る。次にステップS212の処理により、1812433253(10進数)×A29B80F4(16進数)の演算が行われて、449E63ECD6087444(16進数)という値を得る。さらに、ステップS214の処理で、この値に変数iの値(=1)を加算して、449E63ECD6087445(16進数)という値が得られ、ステップS216の処理により、この値の下位32ビット(D6087445(16進数))が擬似乱数mt(1)の値としてアドレス番地「101」に格納される。
ステップS216の処理を終えると、CPU206は、変数iの値が623(10進数)になったか否かを判断する(ステップS218)。変数iの値が623になっていなければ(NO)、ステップS208の処理へ戻り、以下、変数iの値が623になるまで、ステップS208〜S218の処理を繰り返し実行する。そして、変数iの値が623になると、ステップS218の判断結果がYESとなり、CPU206は、変数iおよびaddの値をそれぞれ「0」、「100」にして(ステップS220)、初期乱数生成処理を終了する。
なお、ステップS210〜S214の演算処理は、以下の漸化式によって表すことができる。
mt(i)=1812433253*(mt(i−1)^(mt(i−1)≫30))+i……(1)
ここで、演算子「*」は乗算、演算子「^」は排他的論理和、演算子「+」は加算を表している。また、「≫」は最下位ビットの方向へのシフトを表しており、「≫30」は最下位ビットの方向へ30ビットシフトすることを表している。このように、初期乱数生成処理においては、排他的論理和演算を含む漸化式によって、624個の擬似乱数を生成しているといえる。また、上述した(1)式は、メルセンヌ・ツイスタ方式による擬似乱数の生成方法に則している。
<演出抽選処理>
次に、図12に示すフローチャートを参照して、スロットマシン10で遊技が行われているときに実行される演出抽選処理の内容について説明する。
まず、CPU206は、主制御回路100から役抽選情報(図10,ステップS32参照)を受信したか否かを判断する(ステップS240)。役抽選情報を受信していない(NO)と判断したときは、CPU206は、演出抽選処理を終了して、他の処理を行う。一方、役抽選情報を受信した(YES)と判断したときは、CPU206は、受信した役抽選情報に含まれている抽選結果番号と、現在の遊技状態とに基づいて、役抽選で当選した役を判別する(ステップS242)。ここで、現在の遊技状態は、図10のステップS38の処理によって主制御回路100から送信された遊技結果情報に含まれているものとし、CPU206は、遊技結果情報を受信すると、その内容をRAM210に記憶するものとする。また、ROM208には、各遊技状態ごとに、抽選結果番号と当選した役の種類とを対応付けた情報が記憶されているものとする。
次に、CPU206は、ステップS242の処理で判別した当選役に対応する演出抽選テーブルを認識する(ステップS244)。ここで、例えば、表示装置70に表示する画像の内容、スピーカ64L,64Rから出力する効果音などの種類、および、上部演出ランプ72の点滅パターンなどを、各々個別の演出抽選テーブルを参照して決定する場合は、ステップS244の処理によって認識される演出抽選テーブルの数が複数になる。また、例えば、表示装置70の表示画面において、図13に示すように、キャラクタ画像を表示するための表示領域C、表示領域Cに表示したキャラクタのステータスを表示するための表示領域S、および、遊技者に対するメッセージを表示するための表示領域Mが定められている場合は、各表示領域における表示内容(キャラクタの種類、ステータスの変化、メッセージの内容など)を決定するために、複数の演出抽選テーブルが認識される場合もある。さらに、役抽選の結果、一般遊技中に抽選結果番号「5」、「6」、「7」のいずれかが導出された場合、または、SRB遊技を除くBB遊技中に抽選結果番号「3」、「4」、「5」のいずれかが導出された場合は、小役2aを入賞させるために第1停止操作をすべきストップスイッチ(図8参照)を報知するか否かの抽選なども行う。上述した各種演出抽選テーブルのうち、いずれの演出抽選テーブルを参照して演出抽選を行うのかについては、遊技状態および役抽選の結果などに応じて予め定められている。
ステップS244で演出抽選テーブルを認識すると、次にCPU206は、RAM210に記憶されている変数iおよびaddの値を読み取る(ステップS246)。そして、変数addの値で示されるRAM210のアドレス番地から擬似乱数mt(i)を取得し(ステップS248)、ステップS244で認識した演出抽選テーブルを参照して演出抽選を行い、実行する演出の内容を決定する(ステップS250)。次にCPU206は、演出抽選によって決定された演出の内容を示す情報をRAM210の所定記憶領域に記憶する(ステップS252)。ここで、図12に示す演出抽選処理では、実行する演出の内容を抽選によって決定するだけであり、ステップS252の処理によってRAM210に記憶された演出内容を実行するための処理は、図示しない他の処理によって行われる。
次にCPU206は、ステップS248の処理によって取得した擬似乱数を更新するための擬似乱数更新処理を行う(ステップS254)。擬似乱数更新処理の詳しい内容については後に詳しく説明する。また、この擬似乱数更新処理を行うCPU206は、図5に示した擬似乱数更新手段550に相当する。擬似乱数更新処理を終えると、CPU206は、ステップS244で認識したすべての演出抽選テーブルを参照して演出抽選を行ったか否かを判断する(ステップS256)。未だ参照されていない演出抽選テーブルがあったとき(NO)は、CPU206は、ステップS246の処理へ戻り、当該参照されていない演出抽選テーブルに基づく演出抽選を行う。このように、ステップS244の処理において、複数の演出抽選テーブルが認識された場合は、それら演出抽選テーブルごとに、ステップS246〜S254の処理を行うことで、各々演出抽選を行っていく。
そして、ステップS256の処理において、すべての演出抽選テーブルを参照して演出抽選を行った(YES)と判断すると、CPU206は、図12の演出抽選処理を終了して、他の処理へ移行する。また、上述したステップS240〜S252およびS256の処理を行うCPU206は、図5に示した演出抽選手段540に相当する。
<擬似乱数更新処理>
次に、図12のステップS254で実行する擬似乱数更新処理の内容について、図14に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、CPU206は、変数addの値で示されるRAM210のアドレス番地から擬似乱数mt(i)を取得し、その値と、80000000(16進数)との論理積を演算する(ステップS260)。この演算の結果、擬似乱数mt(i)を2進数で表した場合において、最上位ビットの値(「0」または「1」)のみが保持され、その他のビットの値は「0」となる。次にCPU206は、変数addの値に「1」を加えた値で示されるRAM210のアドレス番地から擬似乱数mt(i+1)を取得し、その値と、7FFFFFFFF(16進数)との論理積を演算する(ステップS262)。この演算の結果、擬似乱数mt(i+1)を2進数で表した場合において、最上位ビットのみ「0」となり、その他のビットの値(「0」または「1」)は保持される。
次に、CPU206は、ステップS260の処理による演算結果と、ステップS262の処理による演算結果との論理積を演算し、変数wkの値とする(ステップS264)。そして、変数wkを2進数で表した場合において、最下位ビットの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS266)。そして、変数wkの最下位ビットの値が「1」だったとき(YES)は、変数xの値を定数9908B0DF(16進数)とし(ステップS268)、変数wkの最下位ビットの値が「0」だったとき(NO)は、変数xの値を「0」とする(ステップS270)。ステップS268またはS270の処理により、変数xの値が定まると、次にCPU206は、addの値で示されるアドレス番地よりも397番地先のアドレス番地に格納されている擬似乱数mt(i+397)を取得する(ステップS272)。ここで、例えば、addの値が「0」だったすると、397番地先のアドレスは、「397」となる。また、addの値が「226」のときの397番地先のアドレスは「623」となり、addの値が「227」のときの397番地先のアドレスは「0」となる。そして、addの値が「228」〜「623」のときの397番地先のアドレスは、各々「1」〜「395」となる。
次にCPU206は、ステップS264で算出した変数wkの値を最下位ビットの方向へ1ビットシフトさせた値と、ステップS272の処理で取得した擬似乱数mt(i+397)の値との排他的論理和を演算する(ステップS274)。さらに、CPU206は、ステップS274の演算結果と、ステップS268またはS270の処理により決定した変数xの値との排他的論理和を演算する(ステップS276)。そして、CPU206は、ステップS276の処理による演算結果を、新たな擬似乱数mt(i)として、addの値で示されるアドレス番地に格納する(ステップS278)。
次にCPU206は、変数iおよびaddの値に各々「1」を加算して(ステップS280)、変数iの値が「623」を超えたか否かを判断する(ステップS282)。そして、変数iの値が「623」を超えていない(NO)ときは、そのまま擬似乱数更新処理を終了し、超えていた(YES)ときは、変数iおよびaddの値を、各々、「0」および「100」にしてから(ステップS284)擬似乱数更新処理を終了する。
なお、ステップS260〜S276の演算処理は、以下の漸化式によって表すことができる。
wk=(mt(i)&800000000)|(mt(i+1)&7FFFFFFF)……(2)
mt(i)=mt(i+397)^(wk≫1)^mag01(wk&1)……(3)
ここで、演算子「&」は論理積、演算子「|」は論理和を表している。その他の演算子については、前述した(1)式と同様である。また、「800000000」および「7FFFFFFF」は各々16進数の値である。「mag01(wk&1)」は、図14のフローチャート内では、変数xの値に相当し、変数wkの最下位ビット(wk&1)が「0」のときは「0」とし、「1」のときは9908B0DF(16進数)とすることを示すものである。このように、擬似乱数更新処理においては、排他的論理和演算を含む漸化式によって、演出抽選の際に取得された1つの擬似乱数を更新しているといえる。なお、上述した(2),(3)式は、メルセンヌ・ツイスタ方式による擬似乱数の生成方法に則している。
<空取得処理>
次に、図15に示すフローチャートを参照して、16ミリ秒ごとの割込処理として実行される空取得処理の内容について説明する。この空取得処理を実行するCPU206は、図5に示した定期更新手段560に相当する。
まず、CPU206は、現在、RAM210に記憶されている変数iおよびaddの値を読み取る(ステップS290)。そして、読み取った変数iおよびaddの値に基づいて、図14に示した擬似乱数更新処理を実行する(ステップS292)。この擬似乱数更新処理の内容については既に説明しているため、その説明を省略する。
ここで、更新の対象となる擬似乱数を指定する変数iおよびaddは、図12に示した演出抽選処理のステップS246で参照される変数iおよびaddと同一である。また、図12に示した演出抽選処理のステップS254において擬似乱数を更新するときも、図15に示した空取得処理のステップS292において擬似乱数を更新する場合ときも、いずれの場合も更新処理が行われると、変数iおよびaddの値が「1」加算される(図14、ステップS280〜S284参照)。このため、図12に示した演出抽選処理と、図15に示した空取得処理とが並行して行われたとしても、順次、更新の対象となる擬似乱数が格納されているアドレス番地は連続することになる。例えば、図12のステップS254の処理により、アドレス番地「200」に格納されていた擬似乱数が更新され、ステップS246の処理に戻って改めて変数iおよびaddの値が読み取られる前に、図15のステップS292によって擬似乱数の更新が行われる場合は、アドレス番地「201」に格納されている擬似乱数が更新の対象となる。さらにこの状態で、図15のステップS292により、当該擬似乱数の更新が行われてから16ミリ秒が経過する前に、図12の演出抽選処理が行われた場合は、取得・更新の対象となる擬似乱数が、アドレス番地「202」に格納されている擬似乱数となる。
<任意値更新処理>
次に、図16に示すフローチャートを参照して、スロットマシン10の電源がオフにされたときに実行される任意値更新処理の内容について説明する。この任意値更新処理を実行するCPU206は、図5に示した任意値更新手段570に相当する。
まず、CPU206は、スロットマシン10内に設けられている電源装置(図示略)を定期的に監視し(ステップS300)、ユーザ(例えばスロットマシン10が設置されている遊技場の係員など)によって電源がオフにされたか否かを判断する(ステップS302)。ここで、CPU206は、例えば、電源装置の出力電圧が所定値よりも低下したこと、または、電源装置に設けられている電源スイッチがオフにされたこと、などを検知することによって電源がオフにされたと判断する。CPU206が、電源装置の電源がオフにされた(YES)と判断したときは、図4に示した乱数発生器212が発生した4バイトの乱数を取得する(ステップS304)。そして、取得した乱数をRAM210の所定のアドレス番地(ここでは「0」)に格納し(ステップS306)、任意値更新処理を終了する。
上述した任意値更新処理により、図11に示した初期乱数生成処理のステップS202で取得される「種」の値が、スロットマシン10の電源がオフにされるごとに更新されるため、生成される初期の擬似乱数の値が、電源がオンにされるごとに毎回異なる可能性が極めて高くなる。
なお、図15に示した空取得処理、および、図16に示した任意値更新処理は、より高品質の擬似乱数を得るのに有効な処理ではあるが、必須ではなく、適宜省略することができる。また、図16に示した任意値更新処理では、スロットマシン10の電源がオフにされたときに、RAM210のアドレス番地「0」のデータを更新しているが、当該データを更新する時期は、電源がオフにされたときに限らず、適宜定めたタイミングで行ってもよい。
10 スロットマシン
36 スタートスイッチ
37L、37C、37R ストップスイッチ
40L、40C、40R リール
64L、64R スピーカ
70 画像表示装置
100 主制御回路
106、206 CPU
108、208 ROM
110、210 RAM
200 副制御回路
300 操作手段
410 役抽選手段
420 リール制御手段
430 入賞判定手段
520 初期乱数生成手段
530 擬似乱数記憶手段
540 演出抽選手段
550 擬似乱数更新手段
560 定期更新手段
570 任意値更新手段
600 報知手段

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄が複数表示された複数のリールが回転を開始することによって遊技が開始し、該複数のリールが全て停止したときに表示された図柄の態様に応じて該遊技の結果が定まるスロットマシンであって、
    前記遊技の興趣を向上させるための演出を行う演出手段と、
    前記演出手段により実行され得る複数種類の演出内容と、予め定められた数値範囲に含まれる数値とを対応付けた演出抽選テーブルを記憶する抽選テーブル記憶手段と、
    所定数の擬似乱数を個々に記憶するための該所定数の記憶領域を有する擬似乱数記憶手段と、
    前記スロットマシンの電源投入時に、1つの数値を元にして、排他的論理和演算を含む所定の漸化式を演算することにより、前記数値範囲内で前記所定数の擬似乱数を生成し、該生成した擬似乱数を個々に、前記所定数の記憶領域の各々に記憶させる初期乱数生成手段と、
    所定の抽選契機に応じて、前記所定数の記憶領域に各々記憶された前記擬似乱数を、予め定められた順序に従って1つずつ、かつ、循環的に取得し、1つの擬似乱数を取得するごとに、前記演出抽選テーブルと、前記取得した擬似乱数の値とに基づいて前記演出手段で実行する演出を抽選する演出抽選手段と、
    前記演出抽選手段が前記記憶領域から前記擬似乱数を取得するごとに、該取得された擬似乱数の値を元に、前記所定の漸化式に基づいて新たな擬似乱数を1つ生成し、該生成した新たな擬似乱数を、前記取得された擬似乱数が記憶されていた記憶領域に記憶させる擬似乱数更新手段と、
    定期更新手段と、を備え、
    前記定期更新手段は、
    所定時間が経過するごとに、前記予め定められた順序に従って、前記擬似乱数更新手段が最後に更新した擬似乱数が記憶されている記憶領域の、次の記憶領域から順次、前記所定数の記憶領域に記憶されている前記擬似乱数を取得する擬似乱数取得手段と、
    前記擬似乱数取得手段が取得した擬似乱数を元に、前記所定の漸化式に基づいて新たな擬似乱数を1つ生成する擬似乱数生成手段と、
    前記擬似乱数取得手段が擬似乱数を取得した記憶領域に記憶されている擬似乱数を、前記擬似乱数生成手段が生成した擬似乱数に書き換える擬似乱数書換手段と、
    を有し、
    前記演出抽選手段は、前記予め定められた順序に従って、前記定期更新手段が最後に更新した擬似乱数が記憶されている記憶領域の、次の記憶領域から順次、前記擬似乱数を取得して前記演出の抽選を行う
    とを特徴とするスロットマシン。
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