JP5467538B2 - 半導体素子用ガラス基板およびそれを用いたチップスケールパッケージ - Google Patents

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本発明は、半導体素子、特にCCDやCMOSなどの固体撮像素子のパッケージに使用するガラス基板およびそのパッケージに関するものである。
デジタルカメラやビデオカメラには、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)といった固体撮像素子が広く使用されている。
CCDやCMOSといった固体撮像素子は、使用環境の影響を受けないように、一般にセラミック製の有底無蓋の箱型形状を有する台座の内底部に配設され、カバーガラスで密閉されて使用される(例えば、特許文献1参照。)。このように固体撮像素子は、素子がダメージを受けないようにダスト、機械的衝撃、化学的腐食または素子を破壊するα線のような放射線から保護されている。
近年、固体撮像素子を携帯電話やモバイル機器のような小型機器に搭載されるようになってきているため、そのパッケージを小さく、薄くするという要求があり、チップスケールパッケージ(CSP)が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
チップスケールパッケージは、あらかじめ金属薄膜からなる配線(以後、金属配線と称す)を配設した1枚のガラス基板の所定の位置に固体撮像素子を配設し、もう1枚のガラス基板で固体撮像素子をサンドイッチするようにエポキシ樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせたものである。
なお、表面に金属配線を配設したガラス基板とは、直接ガラス基板の表面に金属配線を配設したものだけでなく、ガラス基板の表面に形成されたエポキシ樹脂等の接着剤層に金属配線を形成したガラス基板も含むものである。
特開平6−151796号公報 米国特許2005−0056769号公報
チップスケールパッケージでは、固体撮像素子と外部回路とを結ぶ配線材料として、細線化しても高速で電気信号を伝達することが可能で、環境負荷の小さいAlが広く用いられている。
しかし、Alはイオン化傾向が大きく化学的安定性があまり高くないため、製造工程における薬品処理や熱処理の際に配線が腐食したり切断したりすることがあった。
本発明の目的は、製造時における薬品処理や熱処理の際に配線が腐食したり切断したりしないチップスケールパッケージを提供することである。
本発明者等は、チップスケールパッケージに使用され、表面に配線が形成されたガラス基板について種々の検討を行なった。その結果、ガラスの清澄剤として添加されるほかに、ガラス原料、特にアルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物の原料の不純物として混入するハロゲン元素が、金属配線を形成する際に使用する薬品によって溶出したり、または熱処理によってガラス基板表面に移動したり、あるいはガラス表面より一度揮発して、金属配線と反応する。そのため、ガラス基板に含まれるハロゲン元素、特にフッ素と塩素の量が少ないと金属配線の腐食や切断が起こりにくいことを突き止め、本発明として提案するものである。
すなわち、本発明の半導体素子用ガラス基板は、表面に金属膜からなる配線を配設した半導体素子用ガラス基板であって、質量%表示で、SiO 58〜75%、Al 0.5〜15%、B 5〜20%、アルカリ金属酸化物 1〜20%、LiO 0〜0.5%、アルカリ土類金属酸化物 0.5〜20%、CaO 0.5〜10%、ZnO 0〜10%を含有し、ハロゲン元素の含有量が0.1%以下であることを特徴とする。
また、本発明のチップスケールパッケージは、2枚のガラス基板の間に半導体素子が配設され、少なくとも一方のガラス基板が上記ガラス基板であることを特徴とする。
また、本発明の半導体素子用ガラス基板の製造方法は、半導体素子用ガラス基板の製造方法であって、質量%表示で、SiO 58〜75%、Al 0.5〜15%、B 5〜20%、アルカリ金属酸化物 1〜20%、LiO 0〜0.5%、アルカリ土類金属酸化物 0.5〜20%、CaO 0.5〜10%、ZnO 0〜10%を含有し、ハロゲン元素の含有量が0.1%以下のガラスとなるようにガラス原料を調製することを特徴とする。
本発明の半導体素子用ガラス基板は、ハロゲン元素の含有量が質量%換算で0.1%以下であるため、ハロゲン元素の溶出量も少なく、Al製の配線であっても製造時における薬品処理や熱処理の際に腐食や切断することなしに、チップスケールパッケージを製造することができる。なお、ハロゲン元素とは、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)およびヨウ素(I)を指す。
ガラス基板のハロゲン元素の含有量が質量%換算で0.1%よりも多いと、ガラス基板から溶出するハロゲン元素によって金属配線が腐食されやすい。ハロゲン元素の含有量は0.08%以下であることが好ましく、0.05%以下であることがより好ましい。さらに、0.03%以下であることが好ましい。特に、フッ素や塩素は金属配線を腐食しやすいため、これらの成分の合量が0.05%以下であることが好ましい。
ハロゲンの含有量を抑制するためには、特にアルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物を含有する原料のうち、不純物の少ない原料を用いたり蒸留水等で洗浄した原料を用いたり、ハロゲン元素を清澄剤、もしくは溶融促進剤などの添加剤として添加しないようにすれば良い。
本発明の半導体素子用ガラス基板は、特にCCDに用いられる場合、α線放出量が0.01c/cm2・hr以下であるとCCDが傷つけられにくいため好ましい。α線放出量は、0.005c/cm2・hr以下であることより好ましく、0.003c/cm2・hr以下であることがさらに好ましい。
ガラス基板からのα線放出量を0.01c/cm2・hr以下とするためには、ガラス基板に多量の放射性同位元素が混入しないように高品位のガラス原料を用いたり、使用設備(溶融窯等)を放射性同位元素が含まれにくい材料で作製したりすることで達成することができる。特に問題となる放射性同位元素としてはウラン(U)やトリウム(Th)が挙げられる。
ガラス基板からのα線放出量が0.01c/cm2・hr以下とするためには、ウランの含有量を10ppb以下、トリウムの含有量を20ppb以下にする必要がある。
なお、CMOSなどに本発明のガラス基板を用いる場合には、ガラス基板からのα線放出量については、特に考慮しなくても良い、または、仮にα線に対する要求があっても、上記レベルよりもやや緩いレベル(0.5c/cm2・hr以下程度)である。
本発明の半導体素子用ガラス基板は、アルカリ溶出量が1.0mg以下であると、二枚のガラス基板を貼り合わせるために使用する接着剤(一般的にはエポキシ樹脂)が劣化しにくいため、長期間にわたってパッケージの形態を保持できる傾向がある。好ましくは0.1mg以下、より好ましくは0.01mg以下である。なお、アルカリ溶出量は、JIS R 3502に基づく試験方法を適用することによって測定するものとする。
本発明の半導体素子用ガラス基板は、30〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数が、25〜60×10-7/℃であると半導体素子のチップとの間で熱膨張係数が整合するためチップスケールパッケージに負荷がかかりにくく、半導体素子と金属配線とが外れにくい。好ましくは30〜50×10-7/℃、より好ましくは30〜40×10-7/℃である。
本発明の半導体素子用ガラス基板は、ヤング率が60GPa以上であると外力が加わっても変形しにくいため、固体撮像素子の損傷を防止しやすくなる。ヤング率は、65GPa以上であることがより好ましい。
また、半導体素子用ガラス基板は、比ヤング率(ヤング率/密度)が大きいほど自重によってたわみ難く、一般的に厚さ0.03〜0.7mmで使用されるため、具体的には27GPa/g・cm-3以上であることが好ましい。より好ましくは28GPa/g・cm-3以上である。
比ヤング率を大きくするためには、ガラス基板の密度が小さいと有利である。本発明においては、2.7g/cm3以下であることが好ましく、2.6g/cm3以下であることがより好ましく、2.5g/cm3以下であることが更に好ましい。
また、本発明の半導体素子用ガラス基板は、ビッカース硬度が500Hv以上であると表面にキズが入りにくいため好ましい。このような固体撮像素子においては、微小なキズであっても正確に撮像できないため素子として不良となる。ビッカース硬度は520Hv以上であることがより好ましい。
本発明の半導体素子用ガラス基板に用いるガラスは、液相温度における粘度(液相粘度)が104.0dPa・s以上であるとガラス中に失透物が発生しにくい。失透物が発生すると、透光性が損なわれたり、熱膨張係数差が生じ破損しやすかったり、ガラス表面に凹凸が生じたりする。液相粘度は、104.5dPa・s以上であることが好ましく、105.0dPa・s以上であることがより好ましい。このような液相粘度であるとダウンドロー法、フロート法、ロール成形法等の成形方法で作製することができる。特に、ダウンドロー法、フロート法で成形したガラス基板は、高い表面品位が得られやすいため好ましい。
本発明のガラス基板をオーバーフローダウンドロー法で成形する場合には特に液相粘度に注意を払う必要がある。望ましい液相粘度は105.0dPa・s以上、より好ましくは105.2dPa・s以上、更に好ましくは105.5dPa・s以上、最も好ましくは105.8dPa・s以上である。
本発明の半導体素子用ガラス基板に用いるガラスは、ガラス組成として、質量%表示で、SiO2 58〜75%、Al23 0.5〜15%、B23 5〜20%、アルカリ金属酸化物 1〜20%、アルカリ土類金属酸化物 0〜20%、ZnO 0〜10%を含有する。このガラスは高温粘度が比較的低いので溶融、成形がし易いという特徴をもつ。
SiO2は、ガラスを構成する骨格となる主成分であり、58%よりも少ないと充分な耐候性が得られない傾向があり、75%より多くなると、ガラスの高温粘度が高くなり、溶解性が悪化する傾向があるとともに液相粘度が高くなりガラスが失透しやすくなる。SiO2は、58〜72%であることが好ましく、60〜70%であることがより好ましい。
Al23は、0.5%よりも少ないと充分な耐候性が得られない傾向があり、15%よりも多いとガラスの高温粘度が上昇して溶融性が悪化する傾向がある。Al23は、1.1〜12%であることが好ましく、6〜11%であることがより好ましい。
23は、5%よりも少ないとガラスの粘性を充分に下げることが出来ず溶融性を高めることができない傾向があり、20%よりも多いとガラスの耐候性が低下しやすい。B23は、9〜18%であることが好ましく、11〜18%であることがより好ましく、12〜18であることが最も好ましい。
アルカリ金属酸化物は、ガラスの粘性を低くして溶融性を高めるとともに、熱膨張係数を調整する成分であり、1%よりも少ないと上記した効果が得られにくい。また、20%よりも多いとガラスの耐候性が損なわれる傾向がある。アルカリ金属酸化物は、5〜18%であることが好ましく、7〜13%であることがより好ましい。
Li2Oは、原料中に放射性同位元素を含む場合が多いので、その含有量は0.5%以下である。
Na2Oは、熱膨張係数を調節する効果が大きい成分であり、その含有量は0.1〜11%であることが好ましく、0.5〜9%であることがより好ましい。
2Oは、液相粘度を高くする効果を有する成分であり、その含有量は0.1〜8%であることが好ましく、0.5〜7%であることがより好ましい。
Na2OとK2Oを混合して用いると高い液相温度を維持しながら熱膨張係数を調節できるため好ましく、その合量は7.6〜18%であることが好ましく、9〜16%であることがより好ましい。また、(Na2O+K2O)/Na2Oの値が1.1〜10であることが、液相粘度が高くなる傾向がある。1.1よりも小さいと充分に液相粘度が高くなりにくく、10よりも大きいと熱膨張係数を調整しにくい。好ましくは1.1〜5であり、より好ましくは1.2〜3である。
SiO2の替わりにAl23とK2Oを添加すると液相粘度が高くなる傾向があり、SiO2/(Al23+K2O)の値が3〜12であることが好ましく、4〜10であることがより好ましい。3よりも小さいと充分な耐候性が得られにくく、10よりも大きいと充分に液相粘度が高くなりにくい。
アルカリ土類金属酸化物は、ガラスの耐候性を高めるとともに溶融性を高める成分であるが、20%よりも多いとガラスが失透しやすくなる。アルカリ土類酸化物は、0.5〜18%であることが好ましく、1.0〜18%であることがより好ましい。
特に、CaOは、比較的容易に高純度原料を入手でき、ガラスの溶融性と耐候性を著しく高める成分であり、0.5〜10%含有し、1〜8%であることがより好ましい。
BaOとSrOは、密度を高める成分であるため、合量が13%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下に制御すると比ヤング率が高くなりやすい。また、原料中に放射性同位元素が含まれている場合が多いため、α線放出量を考慮して合量で3%以下であることが好ましく、1.4%以下であることがより好ましい。
ZnOは、耐候性および溶融性を改善する成分であり、特に、Al23の含有量が3%以下である場合、充分な耐候性得るためにはZnOを2%以上添加すると好ましく、4.5%以上であることがより好ましい。一方、10%よりも多いと、ガラスが失透しやすくなる。好ましくは9%以下、より好ましくは6%以下である。
Fe23は、清澄剤として作用するが、含有量が多いとガラスが着色するため、その含有量が500ppm以下であることが好ましく、300ppm以下であることがより好ましく、200ppm以下であることがさらに好ましい。
CeO2も清澄剤として作用するが、含有量が多いとガラスが着色する。そのため、含有量が2%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましく、0.7%以下であることがさらに好ましい。
TiO2は、ガラスの耐候性を高めるとともに高温粘度を小さくする効果を有するが、Fe23と共存するとFe23の着色を助長するため、Fe23の含有量が200ppm以下ならば5%まで添加することができる。
ZrO2は、耐候性を高める成分であるが、原料に放射性同位元素を含有する場合が多いため、2%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましく、500ppm以下であることがさらに好ましい。
その他の成分として、ガラスの特性に影響を与えない範囲で、P25、Y23、Nb23、La23等を5%まで含有させることができる。
また、清澄剤としてSb23、Sb25、As23、C、SO3、SnO2、Al、Si等を単独もしくは組み合わせて使用しても良い。なお、As23は、原料中に放射性同位元素を含有する場合が多いため、また、毒性が非常に強く環境汚染が懸念されるため使用しないことが好ましい。
また、PbO、CdOも毒性が非常に強いため使用しないことが好ましい。
上記のようなガラスは、放射性同位元素を含む場合が多い材料、例えば、ZrO2、SrO、BaOの含有量が少ない材料で構築された設備で製造されるとα線放出量を低い値にしやすいため好ましい。
本発明の半導体素子用ガラス基板は、チップスケールパッケージのガラス基板として好適である。その場合、チップスケールパッケージの一方または両方のガラス基板として使用することができる。
以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明する。
表2は、本発明の実施例を示し、表6は、腐食性の評価結果を示すものである。なお表1、3〜5は参考例である。
表1に記載の試料は以下のようにして作製した。
まず、表中の組成となるようにそれぞれ調製したガラス原料を白金ロジウム坩堝に投入し、攪拌機能を有する電気溶融炉内で、1600℃、20時間の条件でガラス原料を溶融した。
次に、溶融ガラスをカーボン板の上に流し出した後、徐冷して各試料を作製した。
表2に記載の試料は、電気溶融炉中で1550℃、6時間の条件で溶融した以外は表1に記載の試料と同様にして作製した。また、表3〜6に記載の試料は、表1に記載の試料と同様にして作製した。
得られた試料について以下の方法で特性を評価した。
ハロゲン含有量は、イオンクロマトグラフィーにより、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の含有量をF-、Cl-、Br-、I-として測定した。この分析法は、希薄な溶離液を移動層に使用し、粒子径が微細で、かつ交換容量の低いイオン交換体を固定相として、クロマト管内でイオン種成分などを展開遊離させ目的成分(イオン種)を電気伝導度検出器で検出する分析法である。イオンクロマトグラフィーの測定器は、DIONEX社(U.S.A)のものを使用した。
アルカリ溶出量は、JIS R 3502に記載の方法に基づいて測定した。
密度は、アルキメデス法を用いて測定した。
ヤング率は、鐘紡(株)製非破壊弾性測定装置(K−11)を用いて曲げ共振法によって測定した。
比ヤング率は、測定した密度とヤング率から算出した。
ビッカース硬度は、JIS Z 2244−1992に基づいて測定した。
熱膨張係数は、ディラトメーターを用いて、30〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数として測定した。
液相温度は、粒径300〜500μmに破砕した各ガラス試料を白金ボートに充填し、温度勾配炉内に24時間保持し、顕微鏡を用いて内部に結晶が析出した最も高い温度とした。
UおよびThの含有量は、ICP−MASSを用いて測定した。
歪点および徐冷点は、ATMS C 336−71に記載の方法に準じて測定した。
軟化点は、ASTM C 338−93に記載の方法に準じて測定した。
また、白金球引き上げ法を用いて粘度が104dPa・s、103dPa・sおよび102.5dPa・sとなる温度を測定した。102.5dPa・sとなる温度が低いほど溶融性に優れていることを示す。
液相粘度は、各ガラス試料において温度と粘度の対応曲線を作成し、各ガラス試料における液相温度に対応する粘度を指す。なお、液相粘度が大きいほど、所望の形状に成形しやすいことを意味する。
α線放出量は、超低レベルα線測定装置(住友化学(株)製 LACS−4000M)を用いて測定した。
Al膜の腐食は、以下のようにして評価した。
まず、各ガラス試料から150φ×0.2mmのウエハー状の基板を切り出し、表面を光学研磨した。
次に、スパッタ法により前記基板上に3000Åの膜厚でAl膜を形成した後、更にその上に100Åの膜厚でSiO2膜を形成した。
つづいて、前記基板をオートクレーブ装置に入れ、130℃、100%、8時間の条件で保持し、その後基板中央部の膜の変化を目視で観察した。
その結果、Al膜に明らかな凹凸や変形、変色が観察されたものを「×」、わずかに凹凸や変色が観察されたものを「△」、Al膜に変化が見られなかったものを「○」とした。
表3〜6から明らかなように、試料15〜17、21〜23および31はAl膜に明らかな変形や変色が観察されたが、試料13、18、19、24、26〜30および33〜35はAl膜に変化が見られず、試料14、20、25および32はわずかに変色が観察されたが使用に耐えうるものであった。このことから、Al膜の腐食にはハロゲン元素が関与していることが推察される。
そのため、表1、2に記載の試料1〜12は、ハロゲン元素の含有量が0.005%未満であるため、Al膜を形成しても腐食されにくいものと考えられる。
また、上記の試料1〜12を用いて200φ、厚さ0.5mmで両面を光学研磨した2枚のガラス基板を準備し、フォトレジスト膜を用いて線幅10μmのAl膜からなる配線を形成し、CCDチップを配設し、エポキシ樹脂を介して接着しチップスケールパッケージを作製した。
本発明の半導体素子用ガラス基板は、CCDやCMOSといった固体撮像素子のほかにも、ICチップや発光ダイオード等の半導体素子のパッケージ用途に好適である。
また、従来の固体撮像素子のパッケージのカバーガラスとして使用しても良い。

Claims (8)

  1. 表面に金属膜からなる配線を配設した半導体素子用ガラス基板であって、質量%表示で、SiO 58〜75%、Al 0.5〜15%、B 5〜20%、アルカリ金属酸化物 1〜20%、LiO 0〜0.5%、アルカリ土類金属酸化物 0.5〜20%、CaO 0.5〜10%、ZnO 0〜10%を含有し、ハロゲン元素の含有量が0.1%以下であることを特徴とする半導体素子用ガラス基板。
  2. α線の放出量が0.05c/cm・hr以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子用ガラス基板。
  3. 30〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数が、25〜60×10−7/℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体素子用ガラス基板。
  4. 金属膜がAl膜であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の半導体素子用ガラス基板。
  5. 2枚のガラス基板の間に半導体素子が配設され、少なくとも一方のガラス基板が請求項1に記載の半導体素子用ガラス基板であることを特徴とするチップスケールパッケージ。
  6. 半導体素子が固体撮像素子であることを特徴とする請求項5に記載のチップスケールパッケージ。
  7. 固体撮像素子がCCDまたはCMOSであることを特徴とする請求項6に記載のチップスケールパッケージ。
  8. 半導体素子用ガラス基板の製造方法であって、質量%表示で、SiO 58〜75%、Al 0.5〜15%、B 5〜20%、アルカリ金属酸化物 1〜20%、LiO 0〜0.5%、アルカリ土類金属酸化物 0.5〜20%、CaO 0.5〜10%、ZnO 0〜10%を含有し、ハロゲン元素の含有量が0.1%以下のガラスとなるようにガラス原料を調製することを特徴とする半導体素子用ガラス基板の製造方法。
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