JP5467122B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高画素化、及びノイズ対策により画質向上を図った撮像装置、特に、電子内視鏡の先端部に搭載される撮像装置に関する。
近年、工業用、及び医療用の内視鏡が広く用いられている。特に、医療用の内視鏡は、挿入部が体内深く挿入され病変部を観察したり、必要に応じて処置具が併用されたりすることで体内の検査、及び治療が行える。このような内視鏡の中には、挿入部の先端にCCD等の固体撮像素子を内蔵した撮像装置を有する電子内視鏡がある。
医療用の電子内視鏡は、挿入部の先端部が挿入の際、患者の苦痛を低減するためできる限り外径が小さい方が望ましい。そのため、このような細径とした電子内視鏡の先端部に内蔵される撮像装置では、CCD、CMOS等の撮像素子と、回路基板とにより構成される撮像素子パッケージの小型化が求められている。
その一方、昨今では、撮像素子の高画素化、画質向上、及びノイズ対策のため、撮像素子パッケージに接続されるケーブルの数が増加している。そのため、撮像装置は、小型化と高画素化、及びノイズ対策を両立させ、画質向上を図ると、どうしても小型化した回路基板に多くのケーブルを接続する必要がある。このような構成により、電子内視鏡の組み立て時では、撮像装置へのケーブルの半田付作業の難易度が高くなってしまうという課題があった。
このような細径化した先端部に撮像装置を内蔵するための技術は、例えば、特許文献1〜4に開示されるように、種々の工夫がなされている。
具体的には、先ず、特許文献1には、小型であるにもかかわらず、半田付が行い易いように、固体撮像素子に取り付けた回路基板に階段状の段差を設けた電子内視鏡の先端部が開示されている。
次に、特許文献2には、フレキシブル基板を曲げることで、狭いスペースを有効利用する撮像装置が開示されている。また、特許文献2には、ノイズ対策のため、アナロググランドとデジタルグランドとを別々に設けた技術も開示されている。
そして、特許文献3には、複数のシールド線のシールドを束ねて纏め、回路基板の幅方向の中心線を挟んで、略対称の位置において回路基板に固着した電子内視鏡の信号ケーブル接続構造が開示されている。この電子内視鏡の信号ケーブル接続構造では、個々の細い信号線に強い張力が作用しないため、信号線、及び半田付部に耐久性を持たせた構成となっている。
最後に、特許文献4には、小型化のため複数の同軸線のシールド線を束ねて共通グランドパッドに接続した内視鏡用撮像素子組付け装置が開示されている。
特開2005−278760号公報 特開平9−90243号公報 特開2005−230404号公報 特開2001−95758号公報
ところで、近年の電子内視鏡では、先端部の細径化に加え、画質向上が特に望まれている。しかしながら、上述の特許文献1に記載の電子内視鏡の先端部の技術では、電気的に独立したグランドがないため、現状より、さらに内視鏡画質の向上を目指しても限界がある。
また、画質の向上においては、上述の特許文献2に記載の撮像装置の技術ように、信号の種類毎に電気的に独立したグランドを設けることが有効となる。しかしながら、特許文献2の撮像装置は、全ての同軸線の芯線と、アナロググランドパッド、及びデジタルグランドパッドが基板上に並列に配置されている。
このような構成では、回路基板を小型化すると、多数のケーブルを回路基板へ接続する作業が非常に困難であり、事実上小型化には限界ある。すなわち、回路基板のケーブル接続部のそれぞれの幅が小型化されるため、半田作業などが非常に困難となるという問題が生じる。尚、特許文献4の内視鏡用撮像素子組付け装置にも、特許文献2の撮像装置と同様な問題が生じる。
また、特許文献3の電子内視鏡の信号ケーブル接続構造は、同軸線のシールドを2本に束ね、纏めている。しかしながら、特許文献3に記載の技術は、シールド線を束ねた結束部同士を真横に配置している。そのため、この結束部同士を短絡させないためには、基板の幅が大きくなり、その結果内視鏡の細径化を妨げるという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高画素化、及びノイズ対策を両立させて画質向上を図り、且つ小型化で組立性の良い撮像装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様の撮像装置は、撮像素子と、該撮像素子に接続され、電子部品が実装された回路基板と、上記回路基板に形成され、複合信号ケーブルの少なくとも同軸線を含む複数の信号線が接続される複数の信号線接続部と、上記同軸線の外部導体とグランド線とが結束されることにより形成される第1および第2のグランド信号線結束部と、上記回路基板に形成され、上記第1のグランド信号線結束部が結束される上記グランド線が接続される第1のグランド信号線接続部と、上記回路基板に形成され、上記第2のグランド信号線結束部が結束される上記グランド線が接続される第2のグランド信号線接続部と、を備え、上記第1および第2のグランド信号線結束部は、1つ以上の上記同軸線の上記外部導体と、上記グランド線であり上記複合信号ケーブルに含まれるグランド用単純線と、が結束されることにより形成され、上記第1のグランド信号線接続部が上記回路基板の第1の面に形成され、上記第1のグランド信号線接続部が上記回路基板の第1の面に形成され、上記第2のグランド信号線接続部が上記回路基板の上記第1の面に相対する異なる第2の面に形成され、上記第1のグランド信号線接続部および上記第2のグランド線信号接続部は、上記第1および第2のグランド信号線結束部の外径の和の半分より離間した位置であって、上記回路基板において、上記第1の面と上記第2の面における最も離れて対角離反する上記回路基板の側部近傍の位置に、上記第1および第2のグランド信号線結束部が干渉しないように形成されている。
本発明によれば、高画素化、及びノイズ対策を両立させて画質向上を図り、且つ小型で組立性の良い撮像装置を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る、内視鏡装置の全体構成を示す図 同、電子内視鏡の先端硬性部の内部構成を示す断面図 同、撮像装置の構成を示す断面図 同、複合信号ケーブルの構成を示す断面図 同、同軸線の構成を示す図 同、単純線の構成を示す図 同、撮像素子パッケージの構成を示す上面図 同、図7のVIII−VIII線に沿って切断した撮像素子パッケージの断面図 同、撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す図 同、変形例の複合信号ケーブルの構成を示す断面図 同、図10に対応し、駆動信号用同軸線のシールド線の内部導体と外部導体を撚り合わせる導体撚り合わせ部を示す図 同、変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図 同、図11のXII−XII線に沿って切断した撮像素子パッケージの断面図 同、図11の撮像素子パッケージに設けられたリードピンに複合信号ケーブルの各素線を接続した状態を示す断面図 本発明の第2の実施の形態に係る、撮像素子パッケージの構成を示す上面図 同、図15のXVI−XVI線に沿って切断した撮像素子パッケージの構成を示す断面図 同、撮像素子パッケージの構成を示す下面図 同、撮像素子パッケージの基端面を示す平面図 同、撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す上面図 同、図19の撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す一側面図 同、撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す下面図 同、図19のXXII−XXII線に沿って切断した断面図 同、第1の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図 同、図23のXXIV−XXIV線に沿った撮像素子パッケージの断面図 同、撮像素子パッケージの構成を示す下面図 同、第2の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図 同、図26のXXVII−XXVII線に沿った撮像素子パッケージの断面図 同、撮像素子パッケージの構成を示す下面図 同、撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す上面図 同、撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す断面図 同、撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す下面図 同、第3の変形例となるケーブル補強絶縁部材の構成を示す斜視図 同、ケーブル補強絶縁部材の構成を示す断面図 同、ケーブル補強絶縁部材が装着された撮像素子パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す側面図 本発明の第3の実施の形態に係る第1の撮像素子の構成を示す上面図 同、第1の撮像素子の構成を示す側面図 同、第2の撮像素子の構成を示す上面図 同、第2の撮像素子の構成を示す側面図 同、積層基板の構成を示す上面図 同、積層基板の構成を示す側面図 同、積層基板の構成を示す下面図 同、図39の4XII−4XII線に沿って切断した積層基板の構成を示す断面図 同、積層基板に複合信号ケーブルが電気的に接続された状態を示す上面図 同、積層基板に複合信号ケーブルが電気的に接続された状態を示す側面図 同、図43の4XV−4XV線に沿って切断した断面図 同、積層基板に小型な撮像素子が電気的に接続された状態を示す上面図 同、積層基板に大型な撮像素子が電気的に接続された状態を示す上面図 本発明の第4の実施の形態に係る大型の撮像素子が設けられた撮像素子パッケージの斜視図 同、小型の撮像素子が設けられた撮像素子パッケージの斜視図 同、FPC基板を備えた変形例の撮像素子パッケージの斜視図 本発明の第5の実施の形態に係る撮像素子パッケージの構成を示す上面図 同、撮像素子パッケージの構成を示す側面図 同、図51の5VIII−5VIII線に沿って切断した積層基板の断面図 同、撮像パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す上面図 同、図54の5XV―5XV線に沿って切断した撮像パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す断面図 同、第1の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図 同、第1の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す側面図 同、第1の変形例の撮像パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す側面図 同、第2の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図 本発明の第6の実施の形態の内視鏡装置の外観を示す斜視図。 図60の内視鏡装置における光源装置の内部構成を示すブロック構成図。 図61の光源装置内に配設される帯域切換フィルタを示す正面図。 図61の光源装置内に配設される回転フィルタ板を示す正面図。 図60の内視鏡装置の内視鏡の操作部の内部に設けられる撮像ユニットを取り出して示す要部拡大断面図。 本発明の第7の実施の形態の内視鏡装置において、内視鏡の先端部近傍を拡大して示す要部拡大断面図。 本発明の第9の実施の形態の内視鏡装置において、内視鏡の操作部の内部に配設される撮像ユニットを取り出して示す要部拡大断面図。 本発明の第10の実施の形態の内視鏡装置において、内視鏡の先端部近傍を拡大して示す要部拡大断面図。 本発明の第11の実施の形態の内視鏡装置における内視鏡の先端部の一部(照明光学系)を取り出して示し、内視鏡挿入部の軸方向に沿う面の要部拡大断面図。 図68の内視鏡の先端部近傍において、挿入部の軸方向に対して直交する面の縦断面図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。尚、以下の実施の形態では、電子内視鏡を例に挙げて説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明の第1の実施の形態について以下に説明する。
図1〜図14は、本発明の第1の実施の形態に係り、図1は内視鏡装置の全体構成を示す図、図2は電子内視鏡の先端硬性部の内部構成を示す断面図、図3は撮像装置の構成を示す断面図、図4は複合信号ケーブルの構成を示す断面図、図5は同軸線の構成を示す図、図6は単純線の構成を示す図、図7は撮像素子パッケージの構成を示す上面図、図8は図7のVIII−VIII線に沿って切断した撮像素子パッケージの断面図、図9は撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す図、図10は変形例の複合信号ケーブルの構成を示す断面図、図11は駆動信号用同軸線のシールド線の内部導体と外部導体を撚り合わせる導体撚り合わせ部を示す図、図12は変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図、図13は図11のXII−XII線に沿って切断した撮像素子パッケージの断面図、図14は撮像素子パッケージに設けられたリードピンに複合信号ケーブルの各素線を接続した状態を示す断面図である。
図1に示すように、内視鏡装置1は、電子内視鏡(以下、単に内視鏡という)2と、光源装置3と、ビデオプロセッサ4と、モニタ5と、によって構成されている。
本実施の形態の内視鏡2は、挿入部11の先端に配設された先端硬性部15に内蔵される後述の撮像装置を有している。この撮像装置は、上記先端硬性部15に配設される対物光学系により結像された光学像を光電変換するCCD、CMOS等の撮像素子を有している。
光源装置3は、ハロゲンランプなどが内蔵され、このハロゲンランプからの光を接続された内視鏡2へ照明光として供給するための装置である。
また、ビデオプロセッサ4は、上述の撮像素子に電源を供給し、撮像素子から光電変換された映像信号が入力される装置である。すなわち、ビデオプロセッサ4は、撮像素子で撮像された映像信号の信号処理、撮像素子のゲインの調整などの制御、及び駆動を行う駆動信号の出力を行う。
モニタ5は、接続されるビデオプロセッサ4から出力された映像信号を受けて内視鏡画像を表示するためのものである。
さらに、本実施の形態の内視鏡装置1の構成について、以下に詳しく説明する。
本実施の形態の内視鏡2は、細長な挿入部11、及びこの挿入部11の基端側に操作部12を備えている。そして、内視鏡2は、操作部12の側部より、後述するライトガイド28等(図2参照)の照明光伝達手段等が内挿されたユニバーサルコード13が延出している。
この内視鏡2は、このユニバーサルコード13の端部に設けられたライトガイドコネクタ13aを介して光源装置3と着脱自在に接続される。また、内視鏡2は、ライトガイドコネクタ13aの側部より延出する信号ケーブル14の端部に設けられた電気コネクタ14aを介してビデオプロセッサ4と着脱自在に接続される。尚、ビデオプロセッサ4は、図示しないVTRデッキ、ビデオプリンタ、ビデオディスク等の周辺機器が接続自在である。
挿入部11は、先端に設けられた先端硬性部15と、この先端硬性部15の基端側に設けられ、複数の湾曲駒にて構成した湾曲自在の湾曲部16と、この湾曲部16の基端側に設けられた長尺で可撓性を有する可撓管部17と、を有している。
操作部12には、図示しない湾曲操作レバーが設けられている。この湾曲操作レバーを回動操作することにより、内視鏡2は、湾曲部16を4方向、或いは2方向へ湾曲することができるようになっている。
また、操作部12は、先端近傍の側部に、生検鉗子、レーザープローブ等の処置具を挿入する処置具挿入口18が設けられている。処置具挿入口18に処置具が挿入された内視鏡2は、内部に配設された後述する処置具挿通用チャンネルを経て処置具の先端処置部を突出させ、例えば、処置具の1つである生検鉗子により患部組織を採取する生検等を行うことができる。
次に、内視鏡2の先端硬性部15について、図2を用いて、以下に説明する。
挿入部11の先端硬性部15は、先端キャップ22が外嵌する先端部材21を有している。この先端部材21には、透孔25が形成されており、この透孔25には被写体像を撮像する撮像装置34が挿嵌されている。
また、先端部材21には、透孔27が形成されており、この透孔27には挿入部11内に挿通されているライトガイド28の先端側が固定され、このライトガイド28で伝送された光源装置3からの照明光を出射する照明光学系29が配設されている。このライトガイド28は、被覆チューブ100に被覆され、更に保護チューブ101に被覆され、この保護チューブ101の先端側が糸102にて固定されている。
図1に示した光源装置3内に設けられている図示しないランプから供給された照明光は、ライトガイドコネクタ13a、ユニバーサルコード13、内視鏡2の操作部12、及び挿入部11内を挿通する上述のライトガイド28を介して先端硬性部15まで導かれる。先端硬性部15まで伝送された照明光は、先端硬性部15の先端面から照明光学系29を経て被写体を照明する。
照明光により照明されて得られる被写体像は、先端硬性部15に設けた撮像装置34で撮像され電気信号(映像信号)に変換された後、この電気信号をビデオプロセッサ4に伝達される。ビデオプロセッサ4は、入力された電気信号からビデオ信号に信号処理した後、このビデオ信号をモニタ5に出力して、モニタ5の画面上に観察画像が表示される。
尚、先端部材21には、透孔104が形成されており、この透孔104に接続パイプ105、処置具挿通チューブ106から形成される処置具挿通用チャンネル103が設けられている。処置具挿通チューブ106の先端側は、接続パイプ105へ接続固定するため、糸107が巻回されている。
また、先端部材21は、先端キャップ22が被覆していない外周中途部から基端外周側がチューブ状の湾曲ゴム23に被覆されている。この湾曲ゴム23の先端外周部分には、糸90が巻回され、接着剤24が塗布されている。これにより、先端部材21と湾曲ゴム23とが固定されている。
次に、内視鏡2に内蔵される撮像装置34の詳細構成について図3を用いて、以下に説明する。
図3に示すように、撮像装置34は、対物光学系として対物レンズ群31を有する対物光学ユニット32と、撮像素子パッケージ33と、を有する撮像装置34とを備えて構成されている。
対物光学ユニット32は、被写体像が撮像素子パッケージ33の後述する撮像素子41の受光部41aに結像するよう対物光学系である対物レンズ群31を対物レンズ枠32aの所定位置に配設している。また、撮像装置34は、撮像素子枠34aの先端側に対物光学ユニット32の対物レンズ枠32aの後端側を内嵌固定していると共に、後端側に撮像素子パッケージ33を有している。また、撮像素子枠34aの後端側には、補強枠218が外嵌固定されている。そして、補強枠218と撮像素子パッケージ33の間には、接着剤204が充填されている。
撮像素子パッケージ33は、挿入部11を挿通している複合信号ケーブル35の先端側に亘って熱収縮性チューブ36により密着固定されている。複合信号ケーブル35を挿通している単純線、又は同軸線は、図1に示したユニバーサルコード13、及び信号ケーブル14、電気コネクタ14aを介し、ビデオプロセッサ4と電気的に接続される。
ここで、撮像装置34と電気的に接続される複合信号ケーブル35について、図4〜図6を用いて、以下に説明する。
図4に示すように、本実施の形態の複合信号ケーブル35は、3本の同軸線108a、108b、4本の単純線114a,114b,114c、及び介在120が挿通されたケーブルである。
これら3本の同軸線は、2本の駆動信号用同軸線108a、及び1本の映像信号用同軸線108bである。これら同軸線108a,108bは、図5に示すように、複数の素線が捩り合わされた内部導体109、及び内部導体109を覆う内部絶縁被覆110(a,b)から構成される芯線111(a,b)と、芯線111(a,b)を覆うシールド線である外部導体112(a,b)と、外部導体112(a,b)を覆う外部絶縁被覆113と、から構成されている。
また、4本の単純線は、1本の駆動信号回路用グランド用単純線114a、1本の映像出力回路用グランド用単純線114b、及び2本の電源用単純線114cである。これら単純線114a〜114cは、図6に示すように、導体115と、この導体115(a,b,c)を覆う絶縁被覆116(a,b,c)と、から構成されている。
図4に戻って、複合信号ケーブル35は、これらの同軸線108、及び単純線114をケブラー等の繊維より形成される介在120を中心として撚り束ね、その外周を螺旋状に被覆するPTFE(四フッ化エチレン樹脂)等から形成される絶縁テープ117を有している。更に、その絶縁テープ117の外周には、銀メッキ銅合金製の総合シールド118が形成され、そして総合シールド118を覆うPFA(フッ素樹脂)から形成される外皮119により複合信号ケーブル35の外形が構成されている。
なお、ケーブルを束ねる際には、例えば、図4に示したとおり、映像出力回路用グランド用単純線114bの隣には、少なくとも1本の映像信号用同軸線108bが配置されている。また、駆動信号回路用グランド用単純線114aの隣には、少なくとも1本の駆動信号用同軸線108aが配置されている。
次に、撮像素子パッケージ33の構成について、図7、及び図8を用いて、以下に説明する。
図7、及び図8に示すように、撮像素子パッケージ33は、対物光学系により結像された光学像が入射される前方側から順に、カバーガラス42と、撮像素子41と、第1の回路基板44aと、第2の回路基板44bと、から主に構成されている。
カバーガラス42と、撮像素子41とは、面接触するように紫外線硬化型接着剤等により接着固定されている。この撮像素子41は、第1の回路基板44aの前方上面の縁辺部分に並設された複数のリード接続部207に対応した複数のリード線53を介して、電気的に接続されている。
第1の回路基板上には、駆動信号ケーブル接続部49a、映像信号ケーブル接続部49b、電源ケーブル接続部200が設けられている。電源ケーブル接続部200の裏側の面には、コンデンサ、ベアチップの撮像信号出力用のトランジスタIC(Integrated Circuits)等の電子部品48aが接続されている。
これらの電子部品48aは、第2の回路基板44bにも接続されている。つまり、第1の回路基板44aと第2の回路基板44bは、所定の距離だけ離間して対向しており、電子部品48aを介して電気的に接続されている。尚、第2の基板44bは、後方部分が第1の基板44aの後端部よりも、基端側へ延出している。つまり、第2の基板44bの基端部分が第1の基板44aの最基端よりも後方へ延びている。
また、第1の回路基板44aと第2の回路基板44bには、コンデンサ、ベアチップの撮像信号出力用のトランジスタIC(Integrated Circuits)等の電子部品48bが接続されている。
第1の回路基板44a、第2の回路基板44b、電子部品48a、及び電子部品48bによって、主に撮像素子41を駆動する駆動信号回路と、撮像された像を電子信号(映像信号)に変換する映像出力回路が夫々構成されている。
第2の回路基板44bは、後方上面の縁辺部分に、駆動信号回路用グランド信号線接続部201a、及び映像出力回路用グランド信号線接続部201bが並設されている。これら、駆動信号回路用グランド信号線接続部201a、及び映像出力回路用グランド信号線接続部201bは、第1の回路基板44aの最基端よりも後方へ延出している第2の回路基板44bの基端部分に配設されている。
また、第1の回路基板44aと第2の回路基板44bの間には、電子部品を覆うように形成された絶縁性封止樹脂部46が形成されている。
以上のように構成された撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35が接続される状態について、主に、図9を用いて、以下に説明する。
先ず、映像出力回路用グランド用単純線114bと映像信号用同軸線108bの外部導体112bを電気的に接続した映像信号回路用外部導体結束部202bを形成する方法について説明する。
図4に示した、複合信号ケーブル35の外皮119が剥脱される。次に、この剥脱された外皮119の端部と略同一位置にて、総合シールド118、及び絶縁テープ117がカットされる。また、この外皮119のカットされた近傍の先端外周部分が糸102によって、縛られ、接着剤で固定される。
次に、映像出力回路用グランド用単純線114bの絶縁被覆116が複合信号ケーブル35端部近傍で剥脱される。また、このとき、映像信号用同軸線108bの外部絶縁被覆113bも剥脱される。
そして、図9に示すように、外部導体112b(図5参照)が撚り合わされ、映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bに巻きつけられた後、半田等を用いて固着し、映像信号回路用外部導体結束部202bが形成される。尚、映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bは、第2の回路基板44bに設けられた映像出力回路用グランド信号線接続部201bに接続される。
ここで、芯線111bは、図9に示すように、映像信号ケーブル接続部49b近傍で内部絶縁被覆110bが剥脱され内部導体109aが映像信号ケーブル接続部49bに半田等で接続されている。
次に、駆動信号回路用グランド用単純線114aと駆動信号用同軸線108aの外部導体112aを電気的に接続した駆動信号用外部導体結束部202aを形成する方法について説明する。
駆動信号回路用グランド用単純線114aの絶縁被覆116は、映像信号回路用外部導体結束部202bより、挿入部11の挿入方向である長軸線Cに沿った前方側である撮像素子41側へずらされた位置で、外部絶縁被覆113aが剥脱される。
その近傍で2本の駆動信号用同軸線108aの外部絶縁被覆113aが剥脱され、夫々の外部導体112a同士が撚り合わされ、駆動信号回路用グランド用単純線114aの導体115aに巻きつけ半田等を用いて固着され、駆動信号用外部導体結束部202aが形成される。さらに、駆動信号回路用グランド用単純線114aの導体115aは、第2の回路基板44bに設けられた駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに接続される。
ここで、駆動信号用同軸線108aの外部導体112aは、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに接続されており、夫々の芯線111aが外部導体112a(図4参照)によりシールドされた構成となっている。これらの芯線111aは、駆動信号ケーブル接続部49a近傍で内部絶縁被覆110aが剥脱され、内部導体109aが駆動信号ケーブル接続部49aに半田等で接続されている。また、2本の駆動信号回路用グランド用単純線114cは、電源ケーブル接続部200の近傍で剥脱され半田等で接続されている。
以上に説明したように、撮像素子パッケージ33は、映像信号回路用外部導体結束部202bと、駆動信号用外部導体結束部202aとが挿入部11の挿入方向に対応した長軸線C方向に互い違いにズラされて配置される。
詳述すると、駆動信号用外部導体結束部202aは、映像信号回路用外部導体結束部202bに対して挿入部の挿入方向と略平行な長軸線Cに沿った方向の前方側の撮像素子41側にある。言い換えると、駆動信号用外部導体結束部202aは、映像信号回路用外部導体結束部202bに対して、長軸線Cに沿った方向の後方にズラされた位置に配置されている。
つまり、本実施の形態の撮像素子パッケージ33に接続される複合信号ケーブル35は、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bとが短絡しない、電気的に独立した配置構成となっている。尚、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bとが形成される順序が逆でも良い。
以上のように、撮像素子パッケージ33と複合信号ケーブル35が電気的に接続され、全ての半田付が終了後、各ケーブル、半田付面周囲には、接着剤204が充填され、その周囲に熱収縮性チューブ36が被せられ、図3に示したように、熱収縮される。
このように、撮像素子パッケージ33の全体と、複合信号ケーブル35の先端部分には、接着剤204が充填され固着されているため、撮像装置34の組立て後に外力が加わっても、半田の剥離、外部導体結束部202aと外部導体結束部202bとが短絡することがない、電気的に独立した構成となる。
次に、このように構成された撮像装置34が先端硬性部15に配された内視鏡2を含む内視鏡装置1の作用について、以下に説明する。
術者は、内視鏡装置1の挿入部11を患部に挿入し観察をおこなう。この際、光源装置3を発した光は、ライトガイド28、照明光学系29を介して観察部に照射される。照明光から反射した光の一部は、対物レンズ群31を経由して撮像素子41上に結像される。
そして、ビデオプロセッサ4は、撮像素子パッケージ33に対して、複合信号ケーブル35を介して電源を供給し、また駆動信号を送信する。駆動信号回路は、ビデオプロセッサ4から受信した駆動信号をもとに、撮像素子41を駆動する駆動信号を生成し送信する。
また、電源を供給された撮像素子41上に結像された光学像は、撮像素子41と映像出力回路により映像信号化され、ビデオプロセッサ4に送信される。この際、駆動信号を伝送する駆動信号用同軸線108aの外部導体112aと映像信号用同軸線108bの外部導体112bは、夫々別々のグランドに接続されているため、夫々の芯線で伝送される信号へのクロストークを抑制できる。
その結果、撮像装置34は、高画質な画像を得ることができる。また、挿入部11の挿入方向と略平行な長軸線C方向に沿った、前後異なる位置に結束部202a,202bを配置することで撮像装置34の幅方向を小型化することができる。
また、この撮像装置34は、接着剤204が充填されているため、外力が加わっても、半田の剥離、及び外部導体結束部の202aと外部導体結束部202bとが短絡せず耐久性が向上する。
また、駆動信号回路用グランド信号線接続部201a、映像出力回路用グランド信号線接続部201bは、第2の回路基板44bに設けられている。一方、信号ケーブル接続部49a,49bと電源ケーブル接続部200は第1の回路基板44aに設けられている。このため、これらの全ての接続部を1枚の基板に並列に配置した場合に対して、回路基板の幅が同じであれば、接続部同士の離間距離を十分保つことができる。従って、本実施の形態の撮像装置34の組み付けにおいては、半田等による電気的な接続時に接続部同士が短絡し難く、作業性が向上する。
また、本実施の形態では、複合信号ケーブル35と撮像素子パッケージ33との接続において、映像出力回路用グランド用単純線114bと映像信号用同軸線108bとが隣接して配置されているため、映像信号用同軸線108bの外部導体112bを映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bに巻きつけて半田付を行う作業性が向上される。
同様に、複合信号ケーブル35と撮像素子パッケージ33との接続において、駆動信号回路用グランド用単純線114aと駆動信号用同軸線108aとが隣接して配置されているため、駆動信号用同軸線108aの外部導体112aを駆動信号回路用グランド用単純線114aの導体115aに巻きつけて半田付を行う作業性も向上される。
本実施の形態では、映像信号は、1本の同軸線によって伝送されているが、勿論、複数の線が用いられている場合も同様な効果を得ることができる。一方、駆動信号用同軸線は、2本であるが、勿論、1本の場合でも3本以上の場合でも同様な効果を得ることができる。
また、複合信号ケーブル35は、駆動信号回路用グランド用単純線114aの両側に駆動信号用同軸線108aを設けても良い。この場合、2本の駆動信号用同軸線108aがどちらも隣接した位置に配置されるため、外部導体結束部202aを形成し易く、作業性を向上することができる。
さらに、本実施の形態では、第2の回路基板44bのグランド信号線接続部201a,201bに、グランド用単純線114a,114bを接続している。しかしながら、この接続方法に関しては、これに限定することなく、結束部202a,202bにグランド用のジャンパ線を接続し、そのジャンパ線をグランド信号線接続部201a,201bに接続するようにしても良い。これは、ジャンパ線をグランド用単純線114a,114bより細いものにすれば、半田付する接続部の幅を小さく出来るため基板自体を小型化することができる。
また、複合信号ケーブル35は、図10に示すように、全て同軸線で構成されていても良い。この際、駆動信号用同軸線108は、電源、グランド線等のように、シールドが不要で、且つ、単純線よりインピーダンスが低いことが求められる場合には、図11に示すように、内部導体109と外部導体112をより合わせる導体撚り合わせ部229をケーブルの両端に設け内部導体109と外部導体112を電気的に接続すれば良い。
このように、全て同軸線で複合信号ケーブルを構成した場合、ケーブル断面を考えた際に、ケーブル中心を通る全ての面に関しては、対称形とすることができる。これにより、複合信号ケーブル35は、全体的な可撓性、曲げ耐性、及び捻り耐性が向上する。
また、複合信号ケーブル35には、上述したように、グランド用単純線(114a,114b)が存在するが、これらが無い場合も考えられる。この場合、結束部(202a,202b)には、同軸線のシールド線同士を撚り合わせ結束させているだけでも良い。
ところで、ケーブル接続部(49a、49b等)において、複合信号ケーブル35の各信号線との接続強度を確保するためには、十分な接続面積を確保する必要がある。一方、撮像素子パッケージ33の幅を狭くするには、第1、及び第2の回路基板44a,44bを狭くし、さらにケーブル接続部の幅も狭くする必要がある。
このため、十分な接続面積を確保するためには、ケーブル接続部を軸線C方向に沿って長くする必要がある。このときの問題は、撮像素子パッケージ33の全長が長くなることである。
このような問題を解決するため、図12〜図14に示すように、第1、及び第2の回路基板44a,44bに断面略L字状となるようにリードピン折り曲げ部233を有するリードピン232を設けても良い。このような構成とすることで、導体(109、115)を折り曲げ部233に沿ってリードピン232上で十分な長さで半田により接続することができる。
その結果、ケーブル接続部は、軸線C方向に沿って長尺とすることなく、十分な信号線との接続強度を確保することができる。言い換えると、撮像素子パッケージ33は、幅を小さくできると共に、全長が短尺となり、且つ、複合信号ケーブル35の各信号線とケーブル接続部との接続強度を両立させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について以下に説明する。
図15から図22は、本発明の第2の実施の形態に係り、図15は撮像素子パッケージの構成を示す上面図、図16は図15のXVI−XVI線に沿って切断した撮像素子パッケージの構成を示す断面図、図17は撮像素子パッケージの構成を示す下面図、図18は撮像素子パッケージの基端面を示す平面図、図19は撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す上面図、図20は図19の撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す一側面図、図21は撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す下面図、図22は図19のXXII−XXII線に沿って切断した断面図である。尚、以下の説明において、上述した第1の実施の形態の内視鏡装置1と同一の構成について同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略する。
図15〜図18に示すように、本実施の形態の撮像素子パッケージ33は、従来から用いられている回路基板となる積層基板205を有している。また、本実施の形態では、リード線53が積層基板205の前方側の上面に設けられたリード接続部207上に接続されている。
積層基板205は、上下の中途部分に両端が上下に突起する凸部205a,205bによって、上下に離反する2つの凹部205cが形成されている。これら2つの凹部205cの内部には、図16に示すように、コンデンサ、ベアチップの撮像信号出力用のトランジスタIC等の電子部品212が絶縁性封止樹脂部46に覆われた状態に埋め込まれている。これら電子部品212は、主に撮像素子41を駆動する駆動信号回路と、撮像された像を電気信号(映像信号)に変換する映像出力回路がそれぞれ構成されている。
積層基板205は、前方側に対向して設けられた撮像素子41に対して反対側となる後方に延出する端部206を有し、この端部206の上下の2面を形成する、2つの凸部205aよりも内部方向へ切り欠かれる2つの段差208が上下に形成されている。これら凸部205bに対する段差208の高さ寸法は、接続される信号ケーブル外径寸法と同等以上である。
この段差208の一方の面となる上面には、映像出力回路用グランド信号線接続部201b、映像信号ケーブル接続部49b、及び電源ケーブル接続部200が設けられている(図15参照)。その逆側の他方の面となる下面には、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと駆動信号ケーブル接続部49aが設けられている(図17参照)。
このとき、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと、映像出力回路用グランド信号線接続部201bとは、図18に示すとおり、所定の高さ寸法Vを有する端部206の夫々の上下面を形成している段差208において、横方向に所定の距離Hだけ離間して、対角となる位置に配置されている。
次に、以上のように構成された撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35を接続する方法について、図19〜図21を用いて、以下に説明する。
先ず、第1の実施の形態と同様に、複合信号ケーブル35の外皮119が剥脱される。次に、この剥脱された外皮119の端部と略同一位置にて総合シールド118、及び絶縁テープ117がカットされる。また、カットされた近傍が糸102によって、外皮119が縛られ、接着剤により固着される。
そして、映像出力回路用グランド用単純線114bの絶縁被覆116bは、複合信号ケーブル35端部近傍で剥脱される。さらに、映像信号用同軸線108bの外部絶縁被覆113bが剥脱される。
次に、外部導体112bが撚り合わされ、映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bに巻きつけられた後、半田等を用いて固着されて、映像信号回路用外部導体結束部202bが形成される(図19参照)。尚、映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bは、図20に示す、積層基板205の端部206において上面側の段差208に設けられた映像出力回路用グランド信号線接続部201bに接続される。
つまり、映像信号用同軸線の外部導体112bは、映像出力回路用グランドに接続されており、芯線111bがシールドされた構成となっている。この芯線111bは、図19に示したように、積層基板205の端部206において上面側の段差208に設けられた映像信号ケーブル接続部49b近傍で内部絶縁被覆110が剥脱され、内部導体109が映像信号ケーブル接続部49bに半田等により電気的に接続される。
また、駆動信号回路用グランド用単純線114aの絶縁被覆116aも、映像出力回路用グランド用単純線114bと同様に複合信号ケーブル35端部近傍で剥脱される。その絶縁被覆116aが剥脱された近傍で2本の駆動信号用同軸線108aの外部絶縁被覆113bが剥脱され、夫々の外部導体112a同士が撚り合わされ、駆動信号回路用グランド用単純線114aの導体115aに巻きつけられた後、半田等を用いて固着されて、駆動信号用外部導体結束部202aが形成される。
さらに、駆動信号回路用グランド用単純線114aの導体115aは、図20に示す、積層基板205の端部206において下面側の段差208に設けられた駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに接続される。ここで、駆動信号用同軸線の外部導体115aは、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに接続されており、夫々の芯線111aがシールドされた構成となっている。これらの芯線111aは、図21に示すように、積層基板205の端部206において下面側の段差208に設けられた駆動信号ケーブル接続部49a近傍で内部絶縁被覆110aが剥脱され、内部導体109aが駆動信号ケーブル接続部49aに半田等によって電気的に接続される。
また、2本の電源用単純線114cは、積層基板205の端部206において上面側の段差208に設けられた電源ケーブル接続部200近傍で剥脱され、夫々が電源ケーブル接続部200に半田等によって電気的に接続されている(図19参照)。
次に、以上のように、撮像素子パッケージ33と複合信号ケーブル35とが接続された状態における、映像信号回路用外部導体結束部202b、及び駆動信号用外部導体結束部202aの位置関係について、図22を用いて、以下に説明する。
図22に示すように、2点鎖線で夫々示す、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bは、積層基板205の端部206の中心に対して対角上に配置されており、互いが短絡することなく電気的に独立した構成となっている。
具体的には、先ず、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aが設けられた面(下面側の段差208の表面)と、映像出力回路用グランド信号線接続部201bが設けられた面(上面側の段差208の表面)との面間の所定の距離をVとする。
そして、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aの端部と、映像出力回路用グランド信号線接続部201bの端部の上記各接続部201a,201bが設けられた各上下面と平行な方向の所定の離間距離をHとする。
また、外部導体結束部202aの長軸方向に略直交した方向の断面に対する半径をr、及び映像信号回路用外部導体結束部202bに略直交した方向の断面に対する半径をrとする。
本実施の形態では、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bは、短絡防止のため、夫々が接触することがない、少なくとも夫々の半径の和である距離(r+r)よりも離れた位置で形成される。
つまり、積層基板205の端部206、上記各接続部201a,201bの配設位置、及び各外部導体結束部202a,202bの上記半径の関係は、下記の式を満たす関係となっている。
+V>(r+r・・・(式)
尚、本実施の形態では、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bは、挿入方向の長軸線(第1の実施の形態の図9にて示した軸線C)に沿った方向に対して略直交する方向の、略同じ位置に並設されて形成されている(図20参照)。
次に、このように構成された撮像素子パッケージ33を備えた撮像装置34が先端硬性部15に配された内視鏡2を含む内視鏡装置1は、以下のような効果を奏する。尚、本実施の形態でも、本実施の形態の内視鏡装置1を用いた術者による被検体の観察自体に関しては、第1の実施の形態と同様であるため、それらの説明を省略する。
本実施の形態の撮像装置34は、映像信号回路用外部導体結束部202bと、駆動信号用外部導体結束部202aが積層基板205の対角上に配設された駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと、映像出力回路用グランド信号線接続部201bとに夫々電気的に接続された構成により、十分離れた位置に配置されているため、互いの短絡が防止されている。
換言すると、映像信号回路用外部導体結束部202b、及び駆動信号用外部導体結束部202aは、積層基板205の後方の端部206の相対する面の最も離れた対角離反した側部近傍の位置に配置されているため、互いの短絡が防止されている。
また、本実施の形態の撮像装置34は、撮像素子パッケージ33の積層基板205の後方の端部206の上下方向に段差208を設けたため、複合信号ケーブル35の各信号線が積層基板205の最大外形部分よりも突出することなく接続される。このため、撮像装置34は、挿入部11に組み込む等の組立作業時に、複合信号ケーブル35が半田等によって電気的に接続された各ケーブル接合部が他の部品と接触し難く、これにより破損し難くなるため、組立作業性が向上する。
さらに、撮像装置34は、外部導体結束部202a、及び外部導体結束部202bが長軸方向(挿入方向の軸)に直交する方向の略同じ位置に配置できるため、撮像素子パッケージ33の全長が第1の実施の形態よりも、さらに短くなり、長軸方向の全長を短尺化することができる。
このため、挿入部11の先端硬性部15も、全長をより短くすることができる。このため、内視鏡2は、挿入部11の挿入に伴った、患者の苦痛を軽減すると共に、また挿入部11の挿入操作性を向上することができる。
また、内視鏡2は、細径化のために、内部の非常に狭いスペースに、内蔵部品が配置されている。このため、撮像装置34を内視鏡2に組み付ける際、一時的に、他の内蔵部品に撮像装置34が当接する可能性がある。
このときに、撮像装置34のケーブル接合部、或いはケーブルを他の内蔵部品に当接させてしまい、破損させてしまう場合がある。そのため、撮像装置34を内視鏡2に組み付ける作業者は、十分注意して作業する必要があり、非常に作業性が悪かった。
しかしながら、本実施の形態の撮像装置34は、撮像素子パッケージ33の積層基板205に段差208を設けて、この段差208にケーブル接合部を設けることによって、ケーブル接合部、或いはケーブル(複合信号ケーブル35の同軸線108、単純線114など)を、積層基板205の最大外形部より内側に配置できる。そのため、本実施の形態の撮像装置34は、内視鏡2への組立時に、ケーブル接合部分の破損を避けることができるため、組立作業性が向上する。
また、撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35を接続するとき、外部導体結束部(202a, 202b)を直接グランド信号線接続部(201a,201b)に直接接続しても良い。この場合、外部導体結束部(202a, 202b)より、撮像素子41側に単純線114(a,b)が必要ないため、撮像素子パッケージ33の全長を短くすることができる。
(第1の変形例)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る第1の変形例について、図23〜図25を用いて、以下に説明する。
図23〜図25は、本実施の形態の第1の変形例に係り、図23は撮像素子パッケージの構成を示す上面図、図24は図23のXXIV−XXIV線に沿った撮像素子パッケージの断面図、図25は撮像素子パッケージの構成を示す下面図である。
本変形例の撮像素子パッケージ33は、図23〜図25に示すように、積層基板205の上下中央部に形成された凹部210a、210bに様々な電子部品212が設けられている。また、撮像素子パッケージ33は、これらの電子部品212に加えて、チップコンデンサ209が積層基板205の上部側に形成された凹部205aに配置され、積層基板205と電気的に接続されている。
各凹部210a,210bには、絶縁性封止樹脂部46a, 46bが充填されている。各凹部210a,210bに配設された電子部品212に関しては、全て、絶縁性封止樹脂部46a,46bにより完全に埋もれている。その一方で、凹部210aに配設されたチップコンデンサ209のみは、上端部が露出した構成となっている。
このチップコンデンサ209の露出した上端面には、電源ケーブル接続部200が設けられている。すなわち、電源ケーブル接続部200は、このチップコンデンサ209を介して、複合信号ケーブル35の各回路の電源線と電気的に接続される。
これにより、本変形例では、段差208に設けられた複数のケーブル接続部の数が片面あたり最大3本とすることができる。一方、上述した本実施の形態では、段差208を形成する端部206の上下面において、片面あたり、最大4本のケーブルを接続する必要がある。つまり、例えば、上述の第2の実施の形態と本変形例における積層基板205の幅が同じである場合、配線されるケーブルの間隔が本変形例の方が広い構成となる。
すなわち、上述した、撮像素子パッケージ33は、積層基板206の後方にある端部206に全てのケーブル接続部49a,49b,200,201a、201bを設けていた。
これに対し、本変形例では、積層基板205の端部206に設けられている複数のケーブル接続部49a,49b,200,201a,201bのうち、電源ケーブル接続部200がチップコンデンサ209上に配置されているため、積層基板205の端部206に設けられる各ケーブル接続部49a,49b,201a,201bの配置スペースに余裕があるため、ケーブル接続作業性、及び非短絡性が向上する。
本変形例では、209をチップコンデンサである例を開示したが、この電子部品はチップ抵抗やIC等でも同じ効果を得る。また、接続するケーブルに関しても本変形例では、電源用単純線114(a,b)をチップコンデンサ209に接続した構成としているが、これに限定することなく、映像用信号線、駆動信号用線、各種のグランド線をチップコンデンサ209に接続しても良い。
また、本変形例の撮像装置34は、各種ケーブルの半田付作業時に、複数の電子部品212が絶縁性封止樹脂部46a, 46bで封止されているため、互い、及びその他の電子部品との短絡が防止され、組立作業性がよく、さらに優れた耐久性を備える構成とすることができる。
(第2の変形例)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る第2の変形例について、図26〜図31を用いて、以下に説明する。
図26〜図31は、本実施の形態の第2の変形例に係り、図26は撮像素子パッケージの構成を示す上面図、図27は図26のXXVII−XXVII線に沿った撮像素子パッケージの断面図、図28は撮像素子パッケージの構成を示す下面図、図29は撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す上面図、図30は撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す断面図、図31は撮像素子パッケージと複合信号ケーブルの接続状態を示す下面図である。
図26〜図28に示すように、本変形例の撮像素子パッケージ33は、積層基板205に上述した端部206よりさらに後方へ所定の長さで延出した第2の端部211が設けられている。この第2の端部211は、端部(第1の端部)206の上下面を形成する段差208よりもさらに内側へ厚さが減少した段差211aによって上下面が形成されている。
この第2の端部211の一面、図28に示す、ここでは下面には、凹部211bが形成され、この凹部211b内に電子部品212が配置されている。そして、この凹部211b内には、電子部品212の周囲を覆うように、絶縁性封止樹脂部46が充填されている。
第2の端部211は、絶縁性封止樹脂部46以外の部分も、図示しないがセラミック基板などの絶縁性を備えた部材のみが表面に露出している構成となっている。つまり、第2の端部211の表面は、全て絶縁された構成となっている。各種ケーブル接続部49a,49b,200,201a,201bは、上述と同様に端部206側に設けられている。
以上のように構成された、本変形例の撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35が接続された状態について、図29〜図31を用いて説明する。
尚、複合信号ケーブル35の各同軸線、及び単純線は、上述したように、端部206に配設された各ケーブル接続部に半田等によって電気的に接続される。このとき、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bは、絶縁材料である第2の端部211を間に挟んだ形で配置されている(図30参照)。
つまり、図29に示すように、映像信号回路用外部導体結束部202bは、第2の端部211の上面に沿った位置に形成されている。その一方で、図31に示すように、駆動信号用外部導体結束部202aは、第2の端部211の下面に沿った位置に形成されている。
これにより、本変形例の撮像装置34は、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bとが確実に絶縁性の第2の端部211によって接触することなく離間され、短絡しない構成となっている。尚、端部211の表面に関しては、単に絶縁性を備えていれば良く、例えば、ポリイミドテープのみを挟むだけでも良い。
以上のように構成された本実施の形態の撮像装置34は、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bの間に絶縁された部材である第2の端部211が挟まれた構成であるため短絡が防止されている。その結果、撮像装置34は、組立時に、作業者が短絡を気にする必要がないため、組立性が非常に向上する。
(第3の変形例)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る第3の変形例について、図32〜図34を用いて、以下に説明する。
図32〜図34は、本実施の形態の第3の変形例に係り、図32はケーブル補強絶縁部材の構成を示す斜視図、図33はケーブル補強絶縁部材の構成を示す断面図、図34はケーブル補強絶縁部材が装着された撮像素子パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す側面図である。
本変形例では、図32、及び図33に示す、撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35を接続する際に装着される略筒状のケーブル補強絶縁部材224が用いられる。
このケーブル補強絶縁部材224は、一端側に外向フランジ226aを備えたパイプ226と、外向フランジ226a側のパイプ226の先端面にて前方へ延出した立方形状の絶縁性突起部材225と、を有している。尚、パイプ226と絶縁性突起部材225は、図33に示すように、一体的な部品でも良いし、別体としても良い。
このケーブル補強絶縁部材224は、少なくとも、絶縁性突起部材225の部分が樹脂、PEEK材等の絶縁性材料から形成されるか、表面に絶縁性皮膜加工が施されている。また、ケーブル補強絶縁部材224には、複合信号ケーブル35を通す、ケーブル挿通口227a,227b, 227cが設けられている。詳しくは、2つのケーブル挿通口227a,227bは、パイプ226の前方側となる一端開口が絶縁性突起部材225により分けられた開口であり、ケーブル挿通口227cはパイプ227の後方側となる他端の開口である。
次に、このケーブル補強絶縁部材224が撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35を接続する際に装着された状態について、図34を用いて、以下に説明する。
ケーブル補強絶縁部材224は、ケーブル挿通口227cに複合信号ケーブル35の先端部分が挿通される。このとき、複合信号ケーブル35は、撮像素子パッケージ33と接続される前に、ケーブル補強絶縁部材224に挿通される。
そして、上述した各実施の形態と同様にして、撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35が電気的に接続される。このとき、駆動信号用外部導体結束部202aを形成する各種ケーブルと、映像信号回路用外部導体結束部202bを形成する各種ケーブルと、がケーブル補強絶縁部材224の前方の2つのケーブル挿通口227a,227bから夫々別々に導出される。
そして、駆動信号用外部導体結束部202a、及び映像信号回路用外部導体結束部202bは、図34に示すように、ケーブル補強絶縁部材224の絶縁性突起部材225を挟んだ位置で形成され、お互いが確実に絶縁された構成となっている。
本変形例も、第2の変形例と同様に、駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bとが絶縁された部材である絶縁性突起部材225が挟まれた状態であるため、夫々が接触することが防止され、短絡防止の構成となっている。その結果、第2の変形例と同様に、本変形例の撮像装置34も、組立時に、作業者が駆動信号用外部導体結束部202aと映像信号回路用外部導体結束部202bとの短絡を気にする必要がないため、組立性が非常に向上する。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について、以下に説明する。
図35から図47は、本発明の第3の実施の形態に係り、図35は第1の撮像素子の構成を示す上面図、図36は第1の撮像素子の構成を示す側面図、図37は第2の撮像素子の構成を示す上面図、図38は第2の撮像素子の構成を示す側面図、図39は積層基板の構成を示す上面図、図40は積層基板の構成を示す側面図、図41は積層基板の構成を示す下面図、図42は図39の4XII−4XII線に沿って切断した積層基板の構成を示す断面図、図43は積層基板に複合信号ケーブルが電気的に接続された状態を示す上面図、図44は積層基板に複合信号ケーブルが電気的に接続された状態を示す側面図、図45は図43の4XV−4XV線に沿って切断した断面図、図46は積層基板に第1の撮像素子が電気的に接続された状態を示す上面図、図47は積層基板に第2の撮像素子が電気的に接続された状態を示す上面図である。
である。尚、以下の説明においても、上述した第1、及び第2の実施の形態の内視鏡装置1と同一の構成について同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略する。
ところで、内視鏡用の撮像素子は、通常、数種類の大きさのものがラインナップされている。それぞれの撮像素子は、画素数などが異なるため、駆動信号、映像出力信号、電源線等の数が異なることが多い。それらのラインナップの中から、各内視鏡の目的にあった撮像素子を選定し、撮像装置に組み込み搭載している。撮像装置は、前述のように、撮像素子の他に、回路基板、及びケーブルから構成されている。これらのうち、少なくとも回路基板とケーブルを共通化することで生産性を向上させることができる。
そこで、本実施の形態では、例えば、画素数などにより、図35〜図38に示すような、大きさの異なる撮像素子41b,41cを共通の積層基板205に目的に合うものを撮像装置34の撮像素子パッケージ33として構成させる例である。
図35、及び図36に示す第1の撮像素子41bは、小型撮像素子である。この第1の撮像素子41bは、図37、及び図38に示す、大型の第2の撮像素子41cよりも画像が劣るが、外径が小型となるように構成されている。
この第1の撮像素子41bは、リード線53を4本有し、これらリード線53によって、電気的に接続される積層基板205に対して駆動信号、映像信号、及び電源の授受が行われる。
一方、上述の第2の撮像素子41cは、外形が大きいが画素数が多く画質が良くなるように構成されたものである。この大型の第2の撮像素子41cは、リード線53を6本有し、これらリード線53によって、電気的に接続される積層基板205に対して駆動信号、映像信号、及び電源の供給が行われる。なお、これら撮像素子41b,41cのリード線53間のピッチPは、略同一に設定されている。
次に、各撮像素子41b,41cと電気的に接続可能な共通な回路基板である積層基板205の説明を図39〜図42を用いて、以下に説明する。
本実施の形態の積層基板205は、後方へ延設された端部206の一面である上面の略中央から長軸方向に沿って突出した突起部215を有している。
また、この端部206の上面には、電源ケーブル接続部200、映像出力回路用グランド信号線接続部201b、映像信号ケーブル接続部49bが配置されている。その上面の逆面である他面となる、端部206の下面には、駆動信号ケーブル接続部49aと、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aが配置されている。
また、突起部215の両側面には、電源ケーブル接続部200と映像信号ケーブル接続部49bが設けられている。また、積層基板205の上下中央部分に形成された2つの凹部205cには、電子部品212が接続されており、電子部品の周囲は絶縁性封止樹脂部46により埋められている。これらの電子部品212により、撮像素子を駆動する駆動信号回路、映像信号を処理する映像出力回路が構成されている。
また、下面側の凹部205cには、撮像素子切換回路217も配置されている。この撮像素子切換回路217は、接続される撮像素子41b,41cに合わせて、駆動信号回路、映像出力回路の動作を切り替える回路であり、組立時に図示しないディップスイッチを切り換えることで動作内容を変更する回路である。
積層基板205には、撮像素子(41b,41c)と電気的に接続する6つのリード接続部207が設けられている。これらリード接続部207の配設間隔は、小型な第1の撮像素子41bと、大型な第2の撮像素子41cの夫々のリード線53間のピッチPに同一となるように設定されている。
尚、図43、及び図44に示す、本実施の形態の複合信号ケーブル216は、上述した複合信号ケーブル35と略同一の構成であるが、ケーブルを構成する同軸線の数が異なる。具体的には、映像信号用同軸線108bが2本に増え、電源用単純線114cが3本に増えている。つまり、本実施の形態の複合信号ケーブル216は、複合同軸線と単純線が合計9本から構成されている。
以上のように構成された本実施の形態の積層基板205、複合信号ケーブル216、及び撮像素子(41b,41c)の電気的に接続される状態について、図43〜図47を用いて、以下に説明する。
先ず、共通複合信号ケーブル216の外皮119(図4参照)が剥脱される。次に、この剥脱された外皮119の端部と略同一位置にて総合シールド118、及び絶縁テープ117がカットされる。また、このカットされた近傍において、糸102にて外皮119が縛られ、接着剤で固着される。
次に、映像出力回路用グランド用単純線114bの絶縁被覆116が複合信号ケーブル216端部近傍で剥脱される。また、映像信号用同軸線108bの外部絶縁被覆113bも剥脱される。
そして、外部導体112bが撚り合わされ、この外部導体112bが映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bに巻きつけられた後、半田等を用いて固着され、映像信号回路用外部導体結束部202bが形成される。そして、映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bは、映像出力回路用グランド信号線接続部201bに接続される。
ここで、映像信号用同軸線の外部導体112bは、映像出力回路用グランドに接続されており、芯線111bは、シールドされた構成となっている。この芯線111bは、映像信号ケーブル接続部49b近傍で内部絶縁被覆110が剥脱され内部導体109aが映像信号ケーブル接続部49bに半田等で接続される(以上、図43、及び図45参照)。
また、駆動信号回路用グランド用単純線114aの絶縁被覆116も、映像出力回路用グランド用単純線114bと同様に複合信号ケーブル35端部近傍で剥脱される。その近傍にて、2本の駆動信号用同軸線108aの外部絶縁被覆113bが剥脱され、夫々の外部導体112a同士が撚り合わされ、駆動信号回路用グランド用単純線114aの導体115aとも束ねられる。
本実施の形態では、ここに、短絡線であるジャンパ線213に巻きつけ半田等で固着し、駆動信号用外部導体結束部202aを形成する。続いて、ジャンパ線のもう一方の端部が駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに接続される。
ここで、駆動信号用同軸線の外部導体112bは、駆動信号回路用グランドに接続されており、夫々の芯線111aは、シールドされた構成となっている。これらの芯線111aは、駆動信号ケーブル接続部49a近傍で内部絶縁被覆110が剥脱され、内部導体109aが映像信号ケーブル接続部49bに半田等で接続される。
また、2本の電源ケーブル用単純線114cは、電源ケーブル接続部200近傍で剥脱され半田等で接続される。尚、外部導体結束部202aと外部導体結束部202bは、第2の実施の形態と同様に対角上に配置されており、互いに短絡しておらず電気的に独立した構成となっている(以上、図44、及び図45参照)。
ここで、複合信号ケーブル261が接続された積層基板205に小型な第1の撮像素子41bとの電気的な接続おいては、図46に示すように、6箇所のリード接続部207のうち中央の4箇所と、夫々対応する4つの撮像素子リード線53が半田等によって接続される。また、撮像素子切換え回路217のディップスイッチ(不図示)は、小型撮像素子に切り換えられる。
一方、複合信号ケーブル261が接続された積層基板205に大型な第2の撮像素子41cと接続する際には、図47に示すように、6箇所のリード接続部207と、夫々対応する6つの撮像素子リード線53が半田等によって接続される。また、撮像素子切換え回路217のディップスイッチ(不図示)は、大型な撮像素子41cに切り換えられる。
以上のように構成された本実施の形態の撮像装置34は、撮像素子切換え回路217のディップスイッチに基づき、接続されている撮像素子(41b,41c)に対応した駆動信号にて撮像素子(41b,41c)を駆動して、同様に映像信号を処理して、映像信号をビデオプロセッサ4に伝送する。
以上説明した、本実施の形態の撮像装置34は、撮像素子(41b,41c)の種類が異なっても、共通の積層基板205と、共通の複合信号ケーブル216を用いることができるため、生産性を効率化することができる。
また、本実施の形態では、映像信号ケーブル接続部49bと、電源ケーブル接続部200と、を突起部215の側面に設けている。このため、積層基板205の基板幅を増大することなく、接続されるケーブルの空間距離を離すことができる。つまり、積層基盤205の幅をおさえ、撮像装置34の幅を増大することなく、より多くのケーブルを接続することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について、以下に説明する。
図48から図50は、本発明の第4の実施の形態に係り、図48は大型の撮像素子が設けられた撮像素子パッケージの斜視図、図49は小型の撮像素子が設けられた撮像素子パッケージの斜視図、図50はFPC基板を備えた変形例の撮像素子パッケージの斜視図である。尚、以下の説明においても、上述した第1〜第3の実施の形態の内視鏡装置1と同一の構成について同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略する。
先ず、大型の撮像素子41cを備えた撮像素子パッケージ33の構成について説明する。
図48に示すように、大型の撮像素子41cの受光部側の面には、この受光面を覆うように大型な第1のカバーガラス42cが光学接着剤などで固定されている。大型な撮像素子41cからは、図示しないリードにより、積層基板205cに電気的に接続されている。
この積層基板205cには、電子部品212が実装されており、これら電子部品212によって、駆動信号処理回路、映像信号処理回路等が構成される。この積層基板205cの基端上面部にはFPCリード接続部207aがピッチPの間隔で縁辺に沿って並設されている。また、積層基板205cの基端上面部には、外部導体接続部の接続部49cも設けられている。
FPC基板219の一方の端部には、積層基板のFPCリード接続部207aに接続する、ピン234が、ピッチPの間隔で設けられている。これらピンは信号ケーブル114の芯線より細い。また、FPC基板219のもう一方の端部には、信号ケーブル接続部49がピッチPの間隔で設けられている。
この際ピッチPとピッチPは、下記の式のような関係となっている。
<P・・・(式)
また、FPC基板219は、前方から見て右側部に切り欠き部223が設けられている。尚、ピン234と信号ケーブル接続部49は、図示せぬ配線パターンで接続されている。
以上のように構成された、本実施の形態の撮像素子パッケージ33と、複合信号ケーブル35と、の電気的な接続について、以下に説明する。
先ず、複合信号ケーブル35は、外皮119がFPC基板219の近傍で剥脱される。次に、この剥脱された外皮119の端部と略同一位置にて、絶縁テープ117がカットされる。
そして、総合シールド118は、束ねられた後、積層基板205cとFPC基板219を電気的に接続する際に、積層基板205cの上面部に配設された接続部49cに半田等により接続される。また、複合信号ケーブル35を構成する信号ケーブル114は、夫々信号ケーブル接続部49の近傍で剥脱され、その内部導体109が信号ケーブル接続部49に接続される。
FPCリード接続部207aには、FPC基板219のピン234がピッチPの間隔に、半田等で接続する。また、束ねられていた総合シールド118は、切り欠き部223の隙間を通し、総合シールド接続部49cに半田等により接続される。
次に、小型の撮像素子41bを備えた撮像素子パッケージ33の構成について説明する。
図49に示すように、上述の大型な撮像素子41cと同様に小型な撮像素子41bの受光部側の面には、この受光面を覆うように小型な第1のカバーガラス42bが光学接着剤などで固定されている。
撮像素子41cからは、図示しないリードにより(第1の実施の形態〜第3の実施の形態と同様)、積層基板205bに電気的に接続されている。この積層基板205bにも、電子部品212が実装されており、これら電子部品212により駆動信号処理回路、映像信号処理回路などを構成されている。
積層基板205bの基端上面部には、3つのFPCリード接続部207aがピッチPの間隔で設けられている。しかしながら、この積層基板205bは、前方側から見て、最も右側に配置される破線部207b位置に上述の大型な撮像素子41cが接続される積層基板205に設けられているFPCリード接続部207aが設けられていない。また、総合シールド接続部49cは、上記破線部207bより小型な撮像素子41b側である前方側に設けられている。
ここでのFPC基板219は、図48に示したもと同様であるが、折り曲げ部222で基板が下方へ折り曲げられていることのみが異なる。この折り曲げ部222は、組立作業時に折り曲げられる。
複合信号ケーブル35とFPC基板219の接続は、図48に示すものと同一である。つまり、本実施の形態においては、撮像素子41b,41cの大きさに関係なく、複合信号ケーブル35とFPC基板219が共通部品となっている。
この小型な撮像素子41bが接続される積層基板205bとFPC基板219との接続において、先ず、FPC基板219が先に折り曲げ部222に沿って折り曲げられる。そして、FPCリード接続部207aには、PFC基板219のピン234がピッチPの間隔に、破線部207bを除き、半田等で接続する。
つまり、FPC基板219の4つのピン234のうち、前方から見て最も右側のピン234は、積層基板205bと電気的な接続が行われない。ここでは、小型な撮像素子41bに必要な電気信号を授受するために必要なピン234のみ、積層基板205bと電気的に接続するのみで良い。こうして、積層基板205にFPC基板219が電気的に接続される。
また、束ねられていた総合シールド118は、積層基板205bとFPC基板219を接続する際に、総合シールド接続部49cに半田等により接続される。
以上のように構成された、本実施の形態の撮像装置34は、ピッチP幅に限界があったFPCリード接続部207aに合わせてFPC基板219のピン234を電気的に接続できるようにして、FPC基板219に複合信号ケーブル35の各ケーブルを半田付している。つまり、FPC基板219を用いることで、幅が狭い積層基板205(b,c)に多数の配線することが可能となる。
すなわち、例えば、積層基板205(b,c)の端部に4本のケーブルと総合シールドを並列で直接接続することが不可能であった(ピッチPが、ケーブル接続時の限界サイズとする)ものを、FPC基板219を介して接続することで、積層基板205(b,c)の基板の幅を増大することなく多くのケーブルを配線することができるように構成している。
また、撮像装置34は、異なる大きさの撮像素子41b,41cに対しても、複合信号ケーブル35,FPC基板219を共通化できるため生産性が向上する。
さらに、撮像装置34(特に、内視鏡用)では、出来るだけ外形が小さいことが求められており、特に小型な撮像素子41bを用いた場合、受光部からの他の部品の外形方向の張り出しはできるだけ小さくすることが求められる。このような事情に鑑みて、本実施の形態の撮像装置34では、FPC基板219に折り曲げ部222を設けられることで外形方向への張り出しを最小限に抑えられる。
また、上述した、本実施の形態では、積層基板205(b,c)とFPC基板219との電気的な接続をピンとFPCリード接続部207aを半田付により行っている。しかしながら、これら積層基板205とFPC基板219との接続を、図50に示すように、FPC接続用のコネクタ230を用いて良い。この場合、コネクタ230の積層基板205への配置に自由度が増すため、コネクタ230を撮像素子41(b,c)に可能な限り近づけることで、撮像装置34の硬質長を短縮することができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について、以下に説明する。
図51から図59は、本発明の第5の実施の形態に係り、図51は撮像素子パッケージの構成を示す上面図、図52は撮像素子パッケージの構成を示す側面図、図53は図51の5VIII−5VIII線に沿って切断した積層基板の断面図、図54は撮像パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す上面図、図55は図54の5XV―5XV線に沿って切断した撮像パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す断面図、図56は第1の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図、図57は第1の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す側面図、図58は第1の変形例の撮像パッケージに複合信号ケーブルが接続された状態を示す側面図、図59は第2の変形例の撮像素子パッケージの構成を示す上面図である。
この積層基板205は、図52に示すように、上述した実施の形態と同様に中央上下部分に形成された凹部205cに複数の電子部品212が夫々配置されており、これら電子部品212の周囲が絶縁性封止樹脂部46により封止されている。
なお、積層基板205の後方上面部分には、図52に示すように、所謂、階段状の2段階で下るように形成された2つのケーブル接続端部230,231が設けられている。前方側に位置するケーブル接続端部230の上面部230aには、複数、5つのケーブル接続部49a,49b,200が設けられている。
一方で、後方側に位置するケーブル接続端部231の上面部231aには、図53に示すように、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと映像出力回路用グランド信号線接続部201bとが設けられ、これらグランド信号線接続部201a,201bの間において、略直方形状の突起部215が上方へ突起している。
すなわち、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと映像出力回路用グランド信号線接続部201bとは、他のケーブル接続部(駆動信号ケーブル接続部49a、映像信号ケーブル接続部49b、及び電源ケーブル接続部200)と別の段に設けられている。
次に、このように構成された撮像素子パッケージ33に複合信号ケーブル35が接続された状態について、図54、及び図55を用いて、以下に説明する。
先ず、複合信号ケーブル35の外皮119が剥脱される。次に、この剥脱された外皮119の端部と略同一位置にて総合シールド118、及び絶縁テープ117がカットされる。また、このカットされた近傍の外皮119の外周部分は、糸102が縛られ、接着剤で固着される。
次に、映像出力回路用グランド用単純線114bの絶縁被覆116が剥脱される。また、映像信号用同軸線108bの外部絶縁被覆113bも剥脱される。
そして、夫々の外部導体112bが撚り合わされ、映像出力回路用グランド用単純線114bの導体115bに巻きつけられて、映像信号回路用外部導体結束部202bが形成される。この映像信号回路用外部導体結束部202bは、積層基板205の後方側のケーブル接続端部231の映像出力回路用グランド信号線接続部201bに接続されている。
また、駆動信号回路用グランド用単純線114aの絶縁被覆116も外部絶縁被覆113aが剥脱される。その近傍において、2本の駆動信号用同軸線108aの外部絶縁被覆113bが剥脱され、それぞれの外部導体112a同士が撚り合わされ、駆動信号回路用グランド用単純線114aの導体115aに巻きつけ、駆動信号用外部導体結束部202aが形成される。この駆動信号用外部導体結束部202aは、積層基板205の後方側のケーブル接続端部231の駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに接続されている。
以上から、駆動信号用同軸線108aと映像信号用同軸線108bの外部導体112a、112bは、夫々が独立したグランド信号線接続部201a,201bに接続された構成となっている。
その結果、本実施の形態の撮像装置34は、外部導体結束部202a,202bを直接グランド信号線接続部201a,201bにリードを用いることなく直接接続しているため、撮像素子パッケージ33のケーブル接続端部230,231の長さを夫々短くすることができる。また、後方のケーブル接続端部231には、突起部215が設けられているため、外部導体結束部202a,202b同士を確実に絶縁できる。そのため、本実施の形態の撮像装置34は、グランド信号線接続部201a,201bへの外部導体結束部202a,202bの半田付けの作業性が向上する。
(第1の変形例)
次に、本実施の形態の第1の変形例について、図56〜図58を用いて、以下に説明する。
図56に示すように、本変形例に係る積層基板205のケーブル接続端部231には、3つの駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと、2つの映像出力回路用グランド信号線接続部201bが設けられている。これらのグランド信号線接続部201a,201bは、夫々の中心の離間距離が所定の長さPの間隔で配設されている。
これらのうち、3つの駆動信号回路用グランド信号線接続部201aは、夫々が回路基板内で接続されている。つまり、仮に、3つの駆動信号回路用グランド信号線接続部201aの何れかで短絡が発生しても回路の機能、及び品質に影響ない構成となっている。
また、2つの映像出力回路用グランド信号線接続部201bも、夫々が映像出力回路内で接続されている。つまり、仮に、2つの映像出力回路用グランド信号線接続部201bの何れかで短絡が発生しても回路の機能、及び品質に影響ない構成となっている。尚、3つの駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと、2つの映像出力回路用グランド信号線接続部201bは、互いが絶縁された電気的に独立した構成となっている。
以上のように構成された撮像素子パッケージ33への複合信号ケーブル35の接続においては、電源ケーブル接続部200に電源用単純線114cが接続されている。
また、駆動信号を伝送する駆動信号用同軸線108aは、段差231と段差230の境の近傍で、外部絶縁被覆113が剥脱されている。そして、外部導体212aは、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに接続されている。内部導体109aは、駆動信号ケーブル接続部49a近辺で内部絶縁被覆が剥脱され駆動信号ケーブル接続部49aに接続されている。
また、映像信号を伝送する映像信号用同軸線108bは、段差231と段差208の境の近傍で、外部絶縁被覆113が剥脱されている。そして、外部導体212bは、映像出力回路用グランド信号線接続部201bに接続されている。内部導体109bは、映像信号ケーブル接続部49近辺で内部絶縁被覆が剥脱され映像信号ケーブル接続部49に接続されている。
そして、図58に示すように、各駆動信号用同軸線108aの外部導体212aは、夫々が対応する駆動信号回路用グランド信号線接続部201aに直接接続されている。同様に、図示していないが、各映像信号用同軸線108bの外部導体212bも、夫々が対応した映像出力回路用グランド信号線接続部201bに直接接続されている。
以上のように構成された本変形例の撮像装置34は、外部導体結束部を設けなくて良いため、接続作業の作業性が良い構成となっている。
また、駆動信号回路用グランド信号線接続部201a間では、夫々が電気的に接続されているため、例えば、そのうちの何れかが短絡しても、アース自体の問題が生じない。このため、接続作業者にとっては、各ケーブルの接続作業効率が向上する。尚、映像出力回路用グランド信号線接続部201bについても同様な効果を奏する。
さらに、ケーブル接続部49a,49b,200は、ケーブル接続端部230の上面部230aにおいて、最基端から所定の距離で前方側(撮像素子41側)に配置されているため、外部導体212aを介した各グランド信号線接続部201a,201bとの短絡を確実に防止できる。すなわち、駆動信号ケーブル接続部49a,映像信号ケーブル接続部49bの近傍まで同軸線108a,108bのシールド線を被せることができ、芯線をシールドされた範囲をより広く取ることができるため、シールド性能を向上することができる。
なお、図59に示すように、上述した3つの駆動信号回路用グランド信号線接続部201aを1つの駆動信号回路用グランド信号線接続部201aとし、上述した2つの映像出力回路用グランド信号線接続部201bを1つの映像出力回路用グランド信号線接続部201bとしても良い。
この場合、グランド信号線接続部201a,201bの数が2つのみであるため、各接続部間の距離を長くすることができる。従って、各グランド信号線接続部201a,201bの隣接する離間距離であるピッチPを上述のピッチPより長くすることができる。
このため、駆動信号回路用グランド信号線接続部201aと、映像出力回路用グランド信号線接続部201bが短絡し難い構成となる。その結果、各グランド信号線接続部201a,201bの数が夫々1つとなり、数が減るので積層基板205を製作し易くなる。また、半田等で接続する時にも、接続する導体の位置ズレを気にしなくてよいので作業し易いという効果もある。
以下、第6の実施の形態から第11の実施の形態に記載する発明は、内視鏡装置、詳しくは励起光を照射して蛍光観察を行なう内視鏡装置に関するものである。
ところで、従来の電子式の内視鏡を用いた内視鏡装置としては、例えば光源装置からの光源が光学フィルタを透過させる等の手段を用いて赤,緑,青等の光を順次被写体に向けて照射され、当該被写体からの反射光束を光の強弱を検出する撮像素子によって受光して光電変換処理を行なって被写体像に関する画像信号を生成し、当該撮像素子により生成された画像信号を受けてプロセッサは各種の信号処理を行なって、カラー画像を表示し得る画像データを生成し、当該画像データを表示装置に出力するように構成されたいわゆる面順次式の内視鏡装置がある。
この面順次式の内視鏡装置におけるプロセッサ内の信号処理としては、例えば病変の発見を容易にするために行なわれる色強調処理がある。色強調処理は、生体粘膜に含まれるヘモグロビンの量を基準にして色を強調する等の処理を施した通常の観察画像を表示させることで、その表示画像上において正常粘膜と病変粘膜とを色の差によって明確に区別しやすくする処理である。
一方、電子式の内視鏡において適用される撮像素子は、通常の場合、挿入部の先端部に配置して構成したものが一般に普及している。
近年において、内視鏡に用いられる撮像素子は、非常に小型化されたものが開発されている。しかしながら、例えば気管支等の狭い体腔に対して使用される内視鏡のように、挿入部の細径化が特に望まれる場合には、撮像素子を挿入部の先端部に配設する構成は、挿入部の外径の細径化には適さない構成であるといえる。
そこで、挿入部の細径化が特に望まれる内視鏡においては、撮像素子を例えば操作部の内部に配設して構成したものがある。このような内視鏡は、挿入部の先端部から当該挿入部内を挿通させた後、操作部の内部の後端(基端)側近傍にまで延出させた光ファイバーによって、内視鏡先端に設けられる対物光学系により結像される光学像を伝送し、操作部の内部において当該光ファイバーの後端面に対向する部位に撮像光学系及び撮像素子に配置することで、当該撮像素子の受光面上に撮像画像が結像するように構成している。
また、他には、ユニバーサルコードに分岐する部分よりも後方側の操作部内に光ファイバーの後端を設け、これに対向する操作部内の所定の位置に撮像ユニット(テレビカメラ)を内蔵して構成したものもある。
一方、内視鏡により得られた画像に基づく診断では、肉眼で見えるのと同様のカラー画像をモニタに表示する通常観察のほかに、生体組織の自家蛍光を利用した自家蛍光観察も行なわれはじめている。
この自家蛍光観察では、紫外から青色の励起光を生体組織に当てた時に生体組織から出てくる自家蛍光のスペクトルが正常粘膜と腫瘍で異なることを利用して診断を行なうというものである。
この場合において、自家蛍光観察用の画像は、生体組織により反射されて戻ってくる反射光画像に対してそれぞれ異なる色を割り当ててモニタに表示させることで、表示画像上で病変部と正常部との色の違いを明確に認識できるように表示されるように構成している。
蛍光は、通常の場合には、微弱であるために、これによって取得し得る自家蛍光画像にはノイズ成分が多く含まれることが知られている。このことから、従来の自家蛍光観察用の内視鏡装置におけるプロセッサには、例えばノイズ除去回路が搭載されることが多い。
また、従来の内視鏡装置においては、通常の内視鏡画像を観察する通常観察のほかに、例えば自家蛍光観察と狭帯域光観察とを行なうことのできる内視鏡装置については、挿入部の先端部に二つの撮像素子を配設し、一方の撮像素子に対応する結像光学系内に特定波長のみを透過させる透過特性を有するフィルタ等を配置することで、自家蛍光観察や狭帯域光観察等を行ない得るようにし、他方の撮像素子では通常の内視鏡画像を観察し得るように構成しているものがある。
ところが、上述したように挿入部の先端部に撮像素子を配置した構成をとった場合には、挿入部をさらに細径化するには限度があることから、撮像素子を操作部の内部に配置して構成したものがあるが、通常の内視鏡画像のみを観察することを考慮したものであり、例えば自家蛍光観察や狭帯域光観察等に対応したものではない。
一方、通常観察のほかに、例えば自家蛍光観察や狭帯域光観察等に対応した内視鏡装置においては、いずれもが挿入部の先端部に二つの撮像素子を配置する構成をとっていることから、挿入部の先端部の細径化をさらに進めるには限界があるという問題点がある。
以下に記載する発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、通常観察のほかに自家蛍光観察や狭帯域光観察等、複数の観察モードに対応した内視鏡装置であって、挿入部のさらなる細径化を実現することができる内視鏡装置を提供することである。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態について、以下に説明する。
図60は、本発明の第6の実施の形態の内視鏡装置の外観を示す斜視図である。図61は、図60の内視鏡装置における光源装置の内部構成を示すブロック構成図である。図62は、図61の光源装置内に配設される帯域切換フィルタを示す正面図である。図63は、図61の光源装置内に配設される回転フィルタ板を示す正面図である。図64は、図60の内視鏡装置の内視鏡の操作部の内部に設けられる撮像ユニットを取り出して示す要部拡大断面図である。
図60に示すように本発明の第1の実施の形態の内視鏡装置は、内視鏡301と、光源装置315と、プロセッサ316と、表示装置であるモニタ317とによって主に構成されている。
内視鏡301は、体腔内等に挿入され可撓性を有する細長の挿入部302と、この挿入部302の後端に設けられた操作部303と、この操作部303の側部からその基端(近位端)が延出されたユニバーサルコード304と、このユニバーサルコード304の末端(遠位端)に設けられたコネクタ305等によって主に構成されている。
コネクタ305の末端からは、ライトガイド口金306が突出されている。このライトガイド口金306は、光源装置315に接続されるようになっている。これにより、当該光源装置315から照明光が供給され、その照明光は内視鏡301の内部を挿通するライトガイドファイバー束306a(後述する。図61参照)により伝送されて、挿入部302の先端の照明窓(特に図示せず)から出射され、患部等の検査対象部位を照明するようになっている。
また、このコネクタ305の側面には、電気コネクタ部307が設けられている。この電気コネクタ部307には、接続ケーブル318を介してビデオプロセッサ316が接続されるようになっている。これにより、ビデオプロセッサ316は、内視鏡301の操作部303に内蔵される撮像素子321(後述する。図64参照)と電気的に接続されることになる。そして、プロセッサ316は、撮像素子321に対して所定の駆動信号を印加し、この撮像素子321により撮像された撮像信号を受けて、これに対して所定の信号処理を行なって映像信号を生成するようになっている。
モニタ317は、プロセッサ316により生成された所定の撮像信号を受けて、所定の内視鏡画像をその表示画面上に表示するようになっている。
内視鏡301の挿入部302は、先端側から硬質の先端部308と、湾曲自在の湾曲部309と、可撓性を有する可撓管部310とが順次連設されて構成されている。そして、可撓管部310の後端側は操作部303に連設されている。
操作部303は、術者等の操作者が把持する把持部311と、内視鏡301における各種の操作をおこなう複数の操作部材とを備えて構成されている。
把持部311の先端側の内部には、当該把持部311と挿入部302の可撓管部310とを連結する連結部材(特に図示せず)が配設されている。
把持部311の後端側(上端或いは頂部)には、当該把持部311を把持した側の手によって操作し得るように湾曲レバー312が配設されている。この湾曲レバー312を操作することによって湾曲部309を湾曲させて、先端部308を上下方向に湾曲させ得るようになっている。
なお、本実施の形態の内視鏡301においては、挿入部302の細径化を考慮して、湾曲部309を上下方向にのみ湾曲し得る構造を採用している。しかしながら、これとは別に、例えば従来一般的な内視鏡において適用される構造を用いることで上下方向の湾曲に加えて、左右方向への湾曲をも行ない得る構造を有するように構成してもよい。
また、操作部303の後端側には、ビデオプロセッサ316に対して例えばフリーズやレリーズ等の遠隔操作を行なうための操作部材であるビデオスイッチ部313等が配設されている。
把持部311の先端側の近傍には、例えば鉗子等の処置具(特に図示せず)を挿入部302の内部に挿入させるための挿入口314が配設されている。この挿入口314は、挿入部302の内部において、挿入部302の先端部308まで挿通して設けられるチャンネル(特に図示せず)に連通している。したがって、挿入口314から挿入された処置具は、チャンネル内を挿通させ、先端部308の前面に形成される窓部より外部に突出させ得るようになっている。
操作部303の側面部からは、ユニバーサルコード304が外部に向けて、例えば当該操作部303の軸方向に沿う方向に対して直交する方向に向けて延出している。
ユニバーサルコード304の内部には、ライトガイドファイバー束306aや操作部303内の撮像素子321等(図64参照)に接続される信号ケーブル束326(図64参照)等が挿通されている。
光源装置315は、図61に示すように赤外域から可視域をカバーする光を放射するキセノンランプ等のランプ331と、このランプ331の照明光路上に設けられ透過波長を制限する帯域切換フィルタ332と、この帯域切換フィルタ332を切り換えるためのモータ333と、透過する波長域が異なるフィルタが設けられた回転フィルタ板334と、この回転フィルタ板334を回転駆動するためのモータ335と、回転フィルタ板334を照明光軸に対して直交する方向(図61において矢印Xで示す方向)へと移動させるためのモータ336と、内視鏡301のコネクタ305側のライトガイド口金306が装着され回転フィルタ板334を透過した光を集光してライトガイドファイバー束306aの端面に入射させる集光レンズ337と、を備えて構成されている。
この場合において、回転フィルタ板334を回転するモータ335には、ラック338が取り付けられている。このラック338には、モータ326の回転軸に固設されているピニオン339が噛合している。これにより、モータ336が回転駆動されると、ピニオン339とラック338との噛合によってモータ335及び回転フィルタ板334が照明光軸と略直交する方向(矢印X方向)に移動されるようになっている。
また、光源装置315においては、例えばフロントパネルには使用者が操作できる位置において、通常光励起光切替スイッチ340が配置されている。なお、本実施の形態においては、通常光励起光切替スイッチ340は、光源装置315による照明光の制御を通常観察に対応する通常の照明光と、自家蛍光観察に対応する照明光とを切り換えるスイッチとして機能するようになっている。しかしながら、これに限ることはなく、当該スイッチ340は、例えば通常観察と自家蛍光観察と狭帯域光観察と赤外光観察等に対応する内視鏡装置において、各観察モードにそれぞれ対応する照明光の切り換えを行ない得るようにすることもできる。
帯域切換フィルタ332は、図61に示すように通常蛍光観察用フィルタ341,赤外観察用フィルタ342,狭帯域光観察用フィルタ343が配置されている。
各フィルタの分光特性は、例えば次のようになっている。即ち、通常蛍光観察用フィルタ341の透過特性は、400nm〜660nmの光を透過する。赤外観察用フィルタ342の透過特性は790〜980nmの光を透過する。狭帯域光観察フィルタ343は、1つのフィルタで3つの離散的な帯域を透過する3峰性の透過特性を有している。つまり、狭帯域光観察フィルタ343は、400〜430nmと530〜560nmと600〜630nmとの光を透過する透過特性を有している。
回転フィルタ板334は、図63に示すように外周側に、赤の波長の光を透過するRフィルタ344と、緑の波長の光を透過するGフィルタ345と、青の波長の光を透過するBフィルタ346とがそれぞれ配置されている。
この外周側の各フィルタ344,345,346は、可視光の帯域の波長の光(赤,緑,青)だけでなく、これに加えて近赤外光の帯域も部分的に透過する特性を持っている。具体的には、Rフィルタ344及びGフィルタ345の透過特性は、赤の波長の光又は緑の波長の光に加えて750〜820nmの光を透過する特性を有している。また、Bフィルタ346の透過特性は、青の波長の光に加えて900nm以上の波長の光を透過する特性を有している。
また、回転フィルタ板334の内周側には、540〜560nmの光を透過するG′フィルタ347と、390〜450nmの励起光を透過する励起フィルタ348と、600〜620nmの光を透過するR′フィルタ349とがそれぞれ配置されている。
一方、本実施の形態の内視鏡装置における内視鏡301の操作部303の内部には、図64に示すような撮像ユニット320が配設されている。この撮像ユニット320は、複数の光学レンズからなる撮像光学系323と、この撮像光学系323の光軸O(図64参照)上に挿入される励起光カットフィルタ322と、撮像光学系323及び励起光カットフィルタ322を保持するレンズ保持部材324と、撮像素子321と、この撮像素子321を保持するCCD保持部材325と、撮像素子321の後端側へと延出し撮像信号や制御信号が伝送される信号ケーブル束326等によって主に構成されている。
撮像ユニット320は、上述したように操作部303の内部に配設されている。この撮像ユニット320は、挿入部302の先端側から当該挿入部302を挿通して操作部303の内部に引き込まれたイメージガイドファイバー束327の一端面に対して撮像光学系323が対向する部位に配設されている。
イメージガイドファイバー束327の先端側の他端面には、被写体側からの光束を集光する集光レンズ(特に図示せず)が一体に配設されている。この集光レンズは、挿入部302の先端部308に配置される対物光学系(特に図示せず)に対向するように配置されている。これにより、対物光学系によって結像された検査対象部位の被写体像は、イメージガイドファイバー束327を介して撮像ユニット320へと伝送されるようになっている。
これを受けて、この撮像ユニット320は、検査対象部位の被写体像を撮像素子321の結像面321a上に結像させるようになっている。
励起光カットフィルタ322は、干渉膜フィルタの斜入射特性を考慮して、撮像光学系323内の入射光が光軸Oに略平行となるアフォーカル部に配置されている。
また、励起光カットフィルタ322は、例えば450nm以下の波長の光を遮断する透過特性を有しており、その透過帯域は、光源装置315内の回転フィルタ板334の励起フィルタ348における透過帯域(380〜450nm)と重ならないように設定されている。
なお、撮像ユニット320の撮像光学系323は、当該撮像光学系323を透過する光束が光軸Oに略平行となるように各レンズの設計がなされている。これにより、撮像光学系323から出射した光束は、結像面321aに対して略真っ直ぐに入射するように設定されている。
このように、結像面321aに対して被写体像を形成する光線が略真っ直ぐに入射するようにする場合、撮像光学系323の光軸Oに沿う方向における寸法は大きくなる傾向にある。しかし、本実施の形態においては、撮像ユニット320を内部空間に余裕のある操作部303の内部に配設するようにしたので、無理なく撮像ユニット320を配置することができる。
また、このことは、撮像光学系323内のアフォーカル部に配置した励起光カットフィルタ322を透過する光線が、光軸Oに対して略平行となるように、即ち励起光カットフィルタ322に対して略直交するように通過することになる。したがって、励起光カットフィルタ322として、例えば反射型のものを適用した場合には、入射面に対して斜入光線が少ないことから、より効率的に励起光の遮断をおこなうことができる。したがって、励起光の漏れを確実に抑止することができ、よって撮像素子321により取得される撮像信号にノイズが混入することを抑止して、良好な画像信号を取得することができる。
なお、光源装置315には、複数の観察モードに対応し、選択された観察モードに対応する照明光を内視鏡301のライトガイドファイバー束306aに対して供給し得るような構成となっている。これと同時に、プロセッサ316には選択された各観察モードにおいて、その観察モードで撮像された信号に対して必要とされる信号処理が適宜行われるようになっている。このような構成により、例えば通常観察時や赤外光観察時には色強調処理が行なわれ、自家蛍光観察時にはノイズ除去処理が自動的に行なわれるようになっている。
このように構成された上記第6の実施の形態の内視鏡装置による作用を以下に説明する。
図61に示すように、光源装置315のランプ331からは、検査対象部位にある被写体を照明するための光が放射される。ランプ331から放射された光は、光源装置315の内部において、帯域切換フィルタ332及び回転フィルタ板334を通過した後、集光レンズ337によって集光されてライトガイドファイバー束306aに入射される。
ここで、帯域切換フィルタ332は、プロセッサ316からのフィルタ切換指示信号によって制御されるモータ333によって回転駆動される。この場合において、通常観察時及び自家蛍光観察時には、通常蛍光観察用フィルタ341が照明光路上に挿入される。狭帯域光観察時には、狭帯域光観察用フィルタ343が照明光路上に挿入される。赤外観察時には、赤外観察用フィルタ342が照明光路上に挿入される。
回転フィルタ板334は、通常観察時と狭帯域光観察時と赤外観察時には、外周側のフィルタ344,345,346が光軸上に挿入された状態で、モータ335によって所定の速度で回転駆動される。これにより、照明光路上には、Rフィルタ344,Gフィルタ345,Bフィルタ346が順次挿入されることなる。
帯域切換フィルタ332と回転フィルタ板334との組み合わせによって、両フィルタ332,334を透過する光の波長は異なる。即ち、通常観察時には、赤,緑,青の波長の光が透過する。狭帯域光観察時には、400〜430nm,530〜560nm,600〜630nmの波長の光が透過する。赤外光観察時には、790〜820nm,790〜820nm,900〜980nmの波長の光が透過する。
一方、自家蛍光観察時には、回転フィルタ板334は、プロセッサ316からのフィルタ切換指示信号に応じて駆動されるモータ336によって、照明光路とは略直交する方向(図61の矢印X方向)に移動される。これによって、回転フィルタ板334の内周側のフィルタ347,348,349が照明光路上に挿入されることになる。そして、この自家蛍光観察時には、540〜560nm,390〜450nm,600〜620nmの波長の光が順次透過することになる。ここで、励起光フィルタ348を透過する390〜450nmの光が生体組織からの自家蛍光を励起するための励起光となる。
なお、モータ335は、自家蛍光観察時には他の観察モードのときに比べて遅い速度で回転するように駆動制御されている。このことは、自家蛍光観察時において、微弱な蛍光を長い露光時間で撮像するための措置である。
光源装置315からライトガイドファイバー束306aに入射された光は、内視鏡301の先端部308の照明窓(図示せず)から検査対象部位の被写体に向けて照射される。そして、被写体によって散乱,反射,放射された光のうちの一部が内視鏡301の先端部308の対物光学系(図示せず)に入射して、この対物光学系によって被写体像が形成される。この被写体像を形成する光束は、イメージガイドファイバー束327の先端の集光レンズ(図示せず)から入射して、同イメージガイドファイバー束327を介して操作部303内の撮像ユニット320に到達する。そして、当該撮像ユニット320を介して撮像素子321の結像面321a上に結像される。これを受けて、撮像素子321は所定の光電変換処理を行なう。
この場合において、被写体像を表わす光束が、撮像ユニット320の撮像光学系323を透過する際には、励起光カットフィルタ322を透過することになる。ここで、当該光束のうち390〜450nmの励起光が遮断されて蛍光が抽出される作用がなされる。
なお、撮像素子321は、プロセッサ316内に設けられるCCD駆動回路(特に図示せず)によって回転フィルタ板334の回転に同期して駆動される。したがって、通常観察時等には、回転フィルタ板334のRフィルタ344,Gフィルタ345,Bフィルタ346をそれぞれ透過した照射光に対応する画像信号が順次プロセッサ316へと出力される。また、自家蛍光観察時には、回転フィルタ板334のG′フィルタ347,励起フィルタ348,R′フィルタ349をそれぞれ透過した照射光に対応する画像信号が順次プロセッサ316へと出力される。
これを受けて、プロセッサ316は、入力された画像信号に対して所定の画像信号処理を施して、モニタ317へと出力する。モニタ317は、これを受けて対応する画像を表示画面に表示する。
以上説明したように、上記第6の実施の形態によれば、撮像ユニット320を操作部303の内部に配設し、挿入部302の先端部308の対物光学系にて形成した被写体像を、同挿入部302に挿通させたイメージガイドファイバー束327を介して撮像ユニット320へと伝送し、この撮像ユニット320を透過させることにより、撮像素子321の結像面321a上に被写体像を結像させるようにしている。そして、撮像ユニット320の撮像光学系323の内のアフォーカル部に励起光カットフィルタ322を配設している。
このような構成とすることにより、挿入部302の先端部308に撮像素子321を配設する必要がなくなるので、挿入部302の細径化を実現することができると同時に、撮像光学系323無いに配設した励起光カットフィルタ322によって効率的な励起光の遮断をおこなうことができる。したがって、これにより、撮像素子321によって取得される撮像信号へのノイズの混入を抑止することができ、よって良好な画像信号を取得することができる。
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施の形態の内視鏡装置について、以下に説明する。
図65は、本発明の第7の実施の形態の内視鏡装置において、内視鏡の先端部近傍を拡大して示す要部拡大断面図である。
本実施の形態の基本的な構成は、上述の第6の実施の形態と略同様であって、励起光カットフィルタの配置が異なるのみである。したがって、上述の第5の実施の形態と同様の構成部材については、その説明及び図示を省略し、異なる部材についてのみ、以下に説明する。
上述の第6の実施の形態では、撮像ユニット320を操作部303の内部に配設し、その撮像ユニット320の撮像光学系323の内のアフォーカル部に励起光カットフィルタ322を配設している。しかしながら、励起光カットフィルタの配置は、これに限ることはない。例えば、本発明の第7の実施の形態の内視鏡装置においては、図65に示すように、励起光カットフィルタ322Aを内視鏡301の先端部308に配置される対物光学系328内に配置している。
即ち、本実施の形態の内視鏡装置における内視鏡301の先端部308には、被写体像を形成するための複数の光学レンズ及びこの光学レンズを保持するレンズ枠とからなる対物光学系328が配設されている。この対物光学系328の光軸O1上であって、当該対物光学系328の後方において、同対物光学系328と対向する位置には、被写体側からの光束を集光する集光レンズ329が配置されている。この集光レンズ329は、イメージガイドファイバー束327の先端側の一端面に一体に配設されている。
そして、対物光学系328内には、この対物光学系328を構成する複数の光学レンズと同軸上に励起光カットフィルタ322Aが挟まれるようにして配設されている。
このような構成によって、本実施の形態の内視鏡装置においては、被写体から反射して対物光学系328へと入射する光束のうちの励起光成分が励起光カットフィルタ322Aによって遮断されるようになっている。
その他の構成は、上述の第6の実施の形態と同様である。なお、図65に示す符号30は、操作部303の所定部位に設けられる挿入口314から挿入部302の内部を先端部308まで挿通して設けられるチャンネルを示すものである。
以上説明したように、上記第7の実施の形態においては、励起光カットフィルタ322Aを内視鏡301の先端部308に設けられる対物光学系328内に配置したことから、被写体像が形成される時点で励起光を遮断することができる。
なお、本実施の形態においては、対物光学系328内に、この対物光学系328を構成する複数の光学レンズとは別に励起光カットフィルタ322Aを配置するようにしているが、このような形態に限ることはない。例えば、対物光学系328を構成する複数の光学レンズの各表面に励起光を遮断し得るようなコーティング膜を設ける薄膜コーティング処理を行なってもよい。この場合には、対物光学系328の各表面コーティングが反射型の励起光カットフィルタの役目をすることになる。このような構成としても、本実施の形態と全く同様の効果を得ることができる。
このように反射型の励起光カットフィルタを具備した場合には、図65において符号Bで示すように光軸O1に対して平行に入射してくる平行光線Bに含まれる励起光に対しては極めて有効に遮断する機能を発揮することができる。
また、この場合には、対物光学系328に対して別部材を追加することなく、同光学系328の薄膜コーティング処理によって励起光カットフィルタを構築するようになるので、対物光学系328の大型化を抑止することができると共に、部材点数を増やすことなく励起光を遮断する機能を実現することができる。
ところで、上述の第7の実施の形態において、反射型の励起光カットフィルタを適用した場合、例えば図65において符号Aで示すような光軸に対して斜め方向からの入射光線Aに含まれる励起光に対しては、その遮断能力が平行光線Bの場合に比べて若干劣ることが知られている。
また、イメージガイドファイバー束327を光束が通過する際には、イメージガイドファイバー自身の特性によって励起光が発生することもあることが知られている。
このように、イメージガイドファイバー自身から生じる励起光については、上述の第5の実施の形態のように、被写体像を表わす光束が撮像素子321に入射する以前の時点で、即ち撮像光学系323内に励起光カットフィルタ322(図64参照)を配設すれば、ここで遮断することは容易である。
したがって、例えば、第6の実施の形態の構成(操作部303の内部に配設した撮像ユニット320の撮像光学系323の内のアフォーカル部に励起光カットフィルタ322を配設する構成)に対して、第7の実施の形態の構成(内視鏡301の先端部308の対物光学系328内に励起光カットフィルタ322を設ける構成)を加えた形態の第8の実施の形態も考えられる(第8の実施の形態)。
この第8の実施の形態によれば、被写体側から対物光学系328に入射する光束に含まれる励起光は、同対物光学系328内の励起光カットフィルタ322Aによって遮断され、かつイメージガイドファイバーによって生じる励起光は、撮像光学系323内の励起光カットフィルタ322によって遮断される。
したがって、本実施の形態によれば、上述の第5の実施の形態による効果に加えて第6の実施の形態による効果を同時に得ることができる。
(第9の実施の形態)
以下、本発明の第9の実施の形態の内視鏡装置について説明する。
図66は、本発明の第9の実施の形態の内視鏡装置において、内視鏡の操作部の内部に配設される撮像ユニットを取り出して示す要部拡大断面図である。
本実施の形態の基本的な構成は、上述の第6の実施の形態と略同様であって、励起光カットフィルタを撮像ユニットの撮像光学系に対して挿抜自在に構成した点が異なる。したがって、上述の第6の実施の形態と同様の構成部材については、その説明及び図示を省略し、異なる部材についてのみ、以下に説明する。
上述の第6の実施の形態では、操作部303の内部に配設した撮像ユニット320の撮像光学系323内に励起光カットフィルタ322を固配設している。
これに対して、本実施の形態の内視鏡装置においては、図66に示すように、励起光カットフィルタ322Bを撮像ユニット320の撮像光学系323に対して挿抜自在となるように構成している。
即ち、図66に示すように、本実施の形態の撮像ユニット320Bにおいて、撮像光学系323を構成する複数の光学レンズを保持するレンズ保持部材324Bには、側壁部の中程の部位に励起光カットフィルタ322Bを挿抜するための挿抜口324Baが穿設されている。
励起光カットフィルタ322Bは、この挿抜口324Baから撮像光学系323の光軸Oに対して略直交する方向(図66に示す矢印Xに沿う方向)に挿抜されるようになっている。この場合において、励起光カットフィルタ322Bは、撮像光学系323の光軸上に配置される位置と、同撮像光学系323を通過する光束から完全に退避する位置との間で挿抜されるようになっている。
そのために、励起光カットフィルタ322Bは、アクチュエータ351と共に、励起光カットフィルタ挿抜機構350を構成している。そして、励起光カットフィルタ322Bは、このアクチュエータ351の駆動力によって、撮像ユニット320Bの撮像光学系323に対して挿抜されることになる。
このように構成される本実施の形態においては、自家蛍光観察を行なう動作モード時には、励起光カットフィルタ322Bを撮像光学系323の光軸上に配置する。これによって、励起光を遮断することができるようになる。
また、通常観察等を行なう動作モード時には、励起光カットフィルタ322Bは、撮像光学系323を通過する光束から完全に退避する位置に配置する。これによって、通常の内視鏡画像の観察を行なうことができる。
したがって、励起光カットフィルタ322Bを挿抜するタイミングとしては、例えば動作モードの切り換え時に行なう通常光励起光切替スイッチ340等の操作に連動させて、対応する動作モードに合わせて励起光カットフィルタ挿抜機構350を駆動させるようにすればよい。
以上説明したように上記第9の実施の形態によれば、励起光カットフィルタ322Bを撮像光学系323に対して挿抜自在に構成したので、一つの内視鏡301において、切替操作を行なうのみで、自家蛍光観察を含む複数の観察モードに対応することができる。
また、撮像ユニット320Bを操作部303の内部に配置した形態であって、撮像ユニット320Bの撮像光学系323に対して励起光カットフィルタ322Bを挿抜自在に構成しており、その励起光カットフィルタ挿抜機構350を操作部303の内部における比較的広い空間に配置することができる。したがって、これにより内視鏡301の大型化及び内視鏡301の挿入部302の太径化をすることなく、容易に励起光カットフィルタ322Bの挿抜を実現することができる。
ところで、従来において、内視鏡の先端部に二つの撮像素子を配置し、一方の撮像素子を用いて鮮明な内視鏡画像による通常観察を行なうと同時に、他方の撮像素子を用いて自家蛍光観察を行なうことができるようにしたいわゆる二眼式の内視鏡装置がある。このようなタイプの内視鏡装置に対しても、本発明を適用することは容易である。次に説明する本発明の第9の実施の形態の内視鏡装置は、その例示である。
(第10の実施の形態)
次に、本発明の第10の実施の形態の内視鏡装置について説明する。
図67は、本発明の第10の実施の形態の内視鏡装置において、内視鏡の先端部近傍を拡大して示す要部拡大断面図である。
本実施の形態の内視鏡装置における内視鏡は、二つの撮像素子を備えたいわゆる二眼式の内視鏡である。上述したように、従来の二眼式の内視鏡では、二つの撮像素子を先端部に配設した構成のものがある。
これに対して本実施の形態における内視鏡では、図67に示すように一方の第1撮像素子及び第1撮像ユニット(図67では図示せず。図64参照)を操作部(図60参照)内に配設すると共に、他方の第2撮像素子321X及び第2撮像ユニット320Xを内視鏡の先端部308Cに配設して構成している。
第1撮像素子及び第1撮像ユニットは、上述の第6の実施の形態と略同様に構成されるものであって、自家蛍光観察を行なう際に用いられるものである。
即ち、図67に示す対物光学系328から入射した光束は、当該対物光学系328内の光軸上に配設される励起光カットフィルタ322Aを介して集光レンズ329及びイメージガイドファイバー束327を経て、図64に示すように操作部内の第1撮像ユニット(20)の撮像光学系323及び励起光カットフィルタ322を通過して第1撮像素子321に至り、その受光面321a上に被写体像が結像されるようになっている。
この場合においては、先端部308Cの対物光学系328内の励起光カットフィルタ322Aによって、被写体からの光束から励起光が遮断される。さらに、撮像ユニット(20)の撮像光学系322内の励起光カットフィルタ322によって、残存する励起光、例えばイメージガイドファイバー束327から発生する励起光を含めて遮断される。
一方、第2撮像素子321X及び第2撮像ユニット320Xは、従来の内視鏡と同様に、内視鏡の先端部308C内に配設されており、内視鏡画像の通常観察等を行なう際に用いられるものである。
即ち、図67に示すように、第2撮像ユニット320Xは、複数の光学レンズからなる撮像光学系323Xと、この撮像光学系323Xを保持するレンズ保持部材324Xと、第2撮像素子321Xと、この第2撮像素子321Xを保持するCCD保持部材325Xと、第2撮像素子321Xの後端側へと延出し撮像信号や制御信号が伝送される信号ケーブル束326X等によって主に構成されている。
撮像光学系323Xから入射した光束は、当該対物光学系323Xにて被写体像が形成されて第2撮像素子321Xの受光面321a上に結像される。これを受けて、第2撮像素子321Xは、所定の光電変換処理を行なって撮像信号を生成し、この撮像信号は、信号ケーブル束326Xを介してプロセッサ(図示せず)へと伝送される。これを受けてプロセッサは、所定の信号処理を実行する。これにより、通常観察用の内視鏡画像が生成される。
その他の構成は、従来の二眼式の内視鏡に準ずる。
このように構成される上記第10の実施の形態によれば、二眼式の内視鏡において、自家蛍光観察を行なう側の第1撮像素子及び第1撮像ユニットを操作部内に配設し、内視鏡の先端部308Cに配設される対物光学系328内に励起光カットフィルタ322Aを備え、被写体像がイメージガイドファイバー束327を介して第1撮像ユニット及び第1撮像素子へと伝送するように構成したので、内視鏡の先端部308Cの外形寸法を、従来の二眼式の内視鏡であって先端部に二つの撮像素子を配設したものに比べて、小径化することができる。
なお、この第10の実施の形態では、上述の第8の実施の形態と同様に、第1撮像ユニットの撮像光学系内にも励起光カットフィルタを配して構成しているが、上述の第6の実施の形態と同様に、先端部308Cの対物光学系328内にのみ励起光カットフィルタ322Aを配した構成でも構わない。
また、励起光カットフィルタ322Aを配設するのに代えて、対物光学系328に対して薄膜コーティング処理を施すことで、励起光カットフィルタを構築するようにしてもよいのはもちろんである。
上述の各実施の形態においては、撮像関係の光学系(撮像光学系または対物光学系)のなかに励起光カットフィルタを配設することで、自家蛍光観察を行ない得るようにした内視鏡装置の構成例を示している。
これに対して、次に説明する第11の実施の形態においては、照明系の自家蛍光を遮断して励起光のみを透過させる光学性能を有する励起光フィルタを配設することで、励起光のみの照明光を被写体に対して照射することができ、よってノイズの少ない良好な画質の内視鏡画像による自家蛍光観察を行ない得るように構成した内視鏡装置を示している。
(第11の実施の形態)
以下、本発明の第11の実施の形態の内視鏡装置について説明する。
図68は、本発明の第11の実施の形態の内視鏡装置における内視鏡の先端部の一部(照明光学系)を取り出して示し、内視鏡挿入部の軸方向に沿う面の要部拡大断面図である。図67は、図68の内視鏡の先端部近傍において、挿入部の軸方向に対して直交する面の縦断面図である。
本実施の形態の基本的な構成は、上述の第6の実施の形態と略同様のものである。したがって、上述の第6の実施の形態とは異なる部材のみを説明し、同様の構成については、その図示及び詳細な説明は省略する。
本実施の形態の内視鏡装置における内視鏡の先端部308Dには、図67に示すように二つの照明光学系352a,352bと、撮像系の対物光学系328Dと、が配設されており、チャンネル330Dが開口している。
二つの照明光学系のうちの一方は自家蛍光観察用の励起光を照射する励起光用照明光学系352aであり、他方は通常観察用の照明光を照射する通常光照明光学系352bである。
このうち励起光用照明光学系352a内には、同照明光学系352aを構成する複数の光学レンズと同軸上に励起光フィルタ354が配設されている。この励起光用照明光学系352aの後方には、ライトガイドファイバー束353の端面が対向するように配設されている。
このライトガイドファイバー束353は、挿入部及び操作部を介してユニバーサルコードを経て光源装置(特に図示せず。図60参照)にまで到達している。
そして、光源装置側の制御によって、例えば自家蛍光観察を行なう際には、その動作モードに切り換える操作に連動して、励起光用照明光学系352a側から自家蛍光を遮断した励起光のみの照明光だけが被写体に向けて照射されるようになる一方、通常観察を行なう際には、その動作モードに切り換える操作に連動して、通常観察用照明光学系352b側からの照明光のみが被写体に向けて照射されるようになっている。
なお、光源の切替は、例えば二つの照明光学系352a,352bのいずれに照明光を通すか否かの切換機構を操作部303の側に設けたり、先端部308に液晶シャッター等を設けたりすることで実現し得る。
その他の構成は、上述の第6の実施の形態と略同様である。
以上説明したように本実施の形態によれば、二つの照明光学系のうちの一方に励起光フィルタ354を備えて構成し、観察モードに応じて対応する照明光学系を用いた照明光の照射を行なうようにすることで、一つの撮像素子及び撮像ユニットを有する内視鏡であっても、自家蛍光観察を含む複数の観察モードを選択的に実行することができる。
また、ライトガイドファイバー束353から生じる自家蛍光を励起光フィルタ354で遮断した後の励起光のみの照明光を被写体に向けて照射することになるので、自家蛍光観察時において良好な画像を得ることができる。
以上の発明によれば、通常観察のほかに自家蛍光観察や狭帯域光観察等、複数の観察モードに対応した内視鏡装置であって、挿入部のさらなる細径化を実現することができる内視鏡装置を提供することができる。
前記光源装置から供給された照明光を前記内視鏡に伝送するライトガイドファイバー束と、
前記ライトガイドファイバー束の先端側から出射される光束を集光し被写体に向けて照射する照明光学系と、
前記ライトガイドファイバー束の先端側と前記照明光学系との間にあって、かつ当該照明光学系の光軸上に配置され、ライトガイドファイバー束を透過した光束のうち励起光のみを透過させる光学性能を有する励起光フィルタと、
を具備することを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
以上の各実施の形態に記載した発明は、その実施の形態、及び変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、これら内視鏡装置には、以下の付記項に記載する特徴を有する。
[付記項1]
体腔内の被写体の自家蛍光を撮像する撮像素子を含む撮像ユニットを有する内視鏡と、
前記内視鏡に対して少なくとも励起光による照明光を供給する光源装置と、
被写体の撮像信号を信号処理して内視鏡画像を生成するビデオプロセッサと、
を少なくとも具備し、
前記撮像素子は、前記内視鏡の操作部の内部に配設されていることを特徴とする内視鏡装置。
[付記項2]
前記撮像ユニットは、複数の光学レンズからなる撮像光学系と前記撮像素子とからなり、
前記撮像光学系の光軸上には励起光を遮断する励起光カットフィルタが配設されていることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
[付記項3]
前記内視鏡の先端部に設けられ、被写体画像を形成する対物光学系の光軸上に、励起光を遮断する励起光カットフィルタが配設されていることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
[付記項4]
前記励起光カットフィルタは、前記撮像光学系のアフォーカル部に配設されていることを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。
[付記項5]
前記励起光カットフィルタは、前記対物光学系の表面に施され励起光を遮断する特性を有する薄膜コーティングにより形成されていることを特徴とする付記項3に記載の内視鏡装置。
[付記項6]
前記励起光カットフィルタは、前記撮像光学系の光軸上と、前記内視鏡の先端部に設けられ被写体画像を形成する対物光学系の光軸上とのいずれにも配設されていることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置
[付記項7]
前記励起光カットフィルタは、前記撮像光学系の光軸上に配置される位置と、前記撮像光学系を通過する光束から完全に退避する位置との間で移動自在に配設されていることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
[付記項8]
前記内視鏡の先端部には、さらに、第2の撮像素子及び第2の撮像ユニットを備えてなることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
[付記項9]
1・・・内視鏡装置
2・・・内視鏡
15・・・先端硬性部
29・・・照明光学系
31・・・対物レンズ群
32a・・・対物レンズ枠
32・・・対物光学ユニット
33・・・撮像素子パッケージ
34a・・・撮像素子枠
34・・・撮像装置
35・・・複合信号ケーブル
41・・・撮像素子
41a・・・受光部
42・・・カバーガラス
44a,44b・・・回路基板
48a,48b・・・電子部品
49b・・・映像信号ケーブル接続部
49a・・・駆動信号ケーブル接続部
49c・・・総合シールド接続部
53・・・撮像素子リード線
108b・・・映像信号用同軸線
108a・・・駆動信号用同軸線
109a・・・内部導体
112a,112b・・・外部導体
114a・・・駆動信号回路用グランド用単純線
114b・・・映像出力回路用グランド用単純線
114c・・・電源用単純線
115a,115b・・・外部導体
200・・・電源ケーブル接続部
201b・・・映像出力回路用グランド信号線接続部
201a・・・駆動回路用グランド信号線接続部
202a・・・駆動信号用外部導体結束部
202b・・・映像信号回路用外部導体結束部
205・・・積層基板
212・・・電子部品

Claims (2)

  1. 撮像素子と、
    該撮像素子に接続され、電子部品が実装された回路基板と、
    上記回路基板に形成され、複合信号ケーブルの少なくとも同軸線を含む複数の信号線が接続される複数の信号線接続部と、
    上記同軸線の外部導体とグランド線とが結束されることにより形成される第1および第2のグランド信号線結束部と、
    上記回路基板に形成され、上記第1のグランド信号線結束部が結束される上記グランド線が接続される第1のグランド信号線接続部と、
    上記回路基板に形成され、上記第2のグランド信号線結束部が結束される上記グランド線が接続される第2のグランド信号線接続部と、
    を備え、
    上記第1および第2のグランド信号線結束部は、1つ以上の上記同軸線の上記外部導体と、上記グランド線であり上記複合信号ケーブルに含まれるグランド用単純線と、が結束されることにより形成され、
    上記第1のグランド信号線接続部が上記回路基板の第1の面に形成され、
    上記第2のグランド信号線接続部が上記回路基板の上記第1の面に相対する異なる第2の面に形成され、
    上記第1のグランド信号線接続部および上記第2のグランド線信号接続部は、上記第1および第2のグランド信号線結束部の外径の和の半分より離間した位置であって、上記回路基板において、上記第1の面と上記第2の面における最も離れて対角離反する上記回路基板の側部近傍の位置に、上記第1および第2のグランド信号線結束部が干渉しないように形成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 上記複数の信号線接続部は、上記第1の面に上記第1のグランド信号線接続部に並設し形成され上記撮像素子の駆動用の信号線が接続される第1の信号線接続部と、上記第2の面に上記第2のグランド信号線接続部と並設し形成され上記撮像素子の映像用の信号線が接続される第2の信号線接続部と、を有し、
    上記第1のグランド信号線結束部は、上記撮像素子の駆動用同軸線の上記外部導線が結束され、上記第2のグランド信号線結束部は、上記撮像素子の映像用同軸線の上記外部導線が結束されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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