JP5466299B2 - 車両の重心の高さを推定する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の重心の高さを推定する方法及びシステムに関する。
車両の動力学を制御する電子安全システム(例えば、アンチロックシステム、電子安定プログラムなど)のような増え続ける車両適用について、車両の重心の位置を決定できるようにすることは、高度の改善項目となっている。これは、荷積み又は荷降ろししているかによって、車両の重心がかなり変動する可能性があるトラックの分野ではさらに重要である。
従って、高さを含む重心の位置を決定するための複数の方法及び装置が提案されている。しかし、これらの方法は、特殊なセンサを用いることが必要であり、このようなセンサは車両には一般に存在しないため、システムの価格が高くなる。例えば、エアサスペンションを装備した車両では、各エアクッションにおける圧力センサが、各車輪にかかる瞬間鉛直荷重を測定することが必要な方法もある。もちろん、こうしたセンサは、より伝統的な機械的サスペンションを有する車両に用いることはできない。
米国特許第5,265,946号明細書 仏国特許発明第2641073号明細書
従って、本発明の目的の1つは、車両の重心の高さを推定するための新しい方法であって、今日の最新のトラックのほとんどで利用可能なセンサ及び/又は情報だけを用いる方法を提供することである。
本発明は、各々少なくとも2つの車輪を有する少なくとも前車軸及び後車軸を備える車両の重心の高さを推定する方法であって、
a)実質的に同じ勾配を有する道路部分に沿って発生する第1制動時間及び第2制動時間であって、第1制動時間及び第2制動時間によって、異なる車両減速が起こる両制動時間を決定してから、両制動時間において、少なくとも以下の変数、
−車両の加速(Acc)、
−前車軸及び後車軸についての車輪スリップ率(WSR)、
−前車軸及び後車軸の各々での制動力(Bkf)又は制動トルク、又はその比(K)、並びに
−対応する道路部分の勾配(Slp)を推定するステップと、
b)両方の時間に実施されるステップa)の推定値のみを用いて、車両の重心高さ(H)を推定するステップとを含む、上記方法を提供する。
本発明は、重い物品を運搬するためのトラックのような車両に適用するためのものである。本発明を、図面に示すように、2車軸トラックに対するその実施形態において説明することにする。
トラック10は、前車軸12と後車軸14とを含む。前車軸と後車軸との間の縦方向距離をEと記す。通常、トラックはパワートレインを備え、該パワートレインは、ギヤボックス及びトランスミッションを含む動力伝達系統を通じて、駆動軸、例えば、後車軸14にそのモーターリング力を提供する。トラックは、制動システムを備え、該制動システムは、液圧又は電気により動力を供給されるサービスブレーキアクチュエータを各軸に含む。
トラックは、前車軸の車輪回転速度Wf及び後車軸の車輪回転速度Wrを決定するために、各車軸、好ましくは各車軸の両側に車輪回転速度センサを備えている。各車軸の車輪回転速度は、該車軸の左輪及び右輪の回転速度の平均値として決定できる。車輪回転速度センサは、電子ユニットに接続され、該ユニットは、車輪回転速度からいくつかの車両動作変数を導き出すことができる。
第1に、車両加速Accは、車輪回転速度の導関数によって推定できる。好ましくは、Accは、少なくとも1つの非駆動輪の速度から導き出せる。大きな車輪スリップが起こる可能性のある急ブレーキ条件下にある場合を除いて、以下の式によって車両加速Accの適正な推定の達成が可能であると仮定できる。
Figure 0005466299
式中、Dfは、前輪の直径(好ましくはタイヤが車両の重量により鉛直方向に圧縮されることを考慮に入れる)であり、tは時間である。ここで、前輪は非駆動輪であると仮定する。
車両加速の決定は、複数の非駆動輪の速度を考慮に入れることによって精密化できる。
別の常用法によれば、特許文献1(当業者はこの方法に関するさらに詳細について該文献を参照する)に記載されているように、制動力が加えられていない特定の車輪の速度と、制動力が加えられている同じ車輪の速度を時系列に従って測定することによって個々の車輪の瞬間的車輪スリップを推定できる。そこから、これら2つの速度の差を制動力が加えられていない車輪の速度で割った商として車輪スリップ率WSRを推定できる。前車軸速度車輪スリップ率WSRf及び後車軸速度車輪スリップ率WSRrは、該車軸の左右両方の車輪スリップ率の平均値として決定できる。
本発明によれば、車両はまた、車両重量を推定するための手段も装備している。ある程度の正確さで車両重量を決定する各種の常用法が当業者には公知である。用いることができる1つの常用法として、特許文献2に記載されているものがある。
常用法の基本的概念は、車両がフリーホイール段階にある車両の加速と、車両パワートレインからの既知のモータリングトルク又は牽引力の供給によって車両が加速しているモータリング段階中の車両の加速とを比較することである。フリーホイール段階は、モータリングトルク及び制動トルクのどちらも車輪に供給されていないことによって決定される。従って、車両重量の決定は、例えば、特にマニュアルギヤボックスを装備した車両の場合には、ギヤシフトを伴う車両加速段階中に実施できるが、その際、クラッチが開いているために、パワートレインによってモータリングトルクは車両に供給されていない。従って、フリーホイール段階の検知は、クラッチの開放を確認した後、制動が一切起こっていないことを確認することにより達成できる。実際に、ギヤシフト直前から経過する短い時間(ギヤシフトの時間を含む)内に、車両に加えられる力の合計の大きな差のみが、パワートレインによって供給された牽引力であるとみなすことができる。このとき、特に、この短い時間の間、空気力、摩擦力、並びに重力は実質的に一定であり、無視してもよいと考えることができる。
従って、車両重量Mは、以下の式に従って推定できる。
Figure 0005466299
式中、FTは、モータリング段階における所与の時点でのパワートレインの牽引力であり、Acc(モータリング)は、対応する車両加速であり、Acc(フリーホイール)は車両がフリーホイール段階にあるときの車両加速である。
FTは、通常、車両のパワートレインECUから取得できる。実際に、ほとんどの最新内燃機関は、特にエンジンの瞬間動作パラメータに応じてエンジン内で噴射される燃料の量及び時機を制御する電子制御ユニットを装備している。これらの制御ユニットは、どれだけの量の正味モータリングトルクがエンジンによって供給されるかについての情報をいつでも付与できる。このモータリングトルクから、ギヤボックス及びトランスミッションの瞬間総減速比と、駆動輪の直径を把握しているだけで、パワートレインによって車両に加えられる牽引力を容易に決定できる。ギヤボックス及びトランスミッションの総減速比は、例えば、駆動輪回転速度とエンジン回転速度とを比較することによって推定できる。
特許文献2には、上記常用法が、ギヤボックス及びトランスミッションを含む動力伝達系統の効率を考慮に入れて、さらにエンジンの慣性を考慮に入れることにより精密化して、車両重量のより正確な推定を達成できることが示されている。いずれの場合でも、車両重量の推定は、車両が、カーブではなく、前方に直進しているとき実施するのが好ましい。
本発明の方法では、車両が走行している道路部分の勾配を推定する必要がある。この推定は、勾配の決定が、車両に対する力の決定、車両重量Mの決定、車両加速Accの決定を含んでなる常用法であて、該勾配Slpが以下の式を用いて決定される、上記方法に従って実施できる。
Figure 0005466299
勾配の概算の場合、制動時間において、重力の作用以外に、車両に加えられる力は、制動力に限定されるとみなすことができる。車両のサービスブレーキによって加えられる制動力は、液体ブレーキ開始回路中の圧力の関数として推定できる。今日では、ほとんどの最新車両は、車両制動トルクの推定が液体制動回路中の圧力及びブレーキアクチュエータ係数を把握した上で、車輪制動トルクの推定を達成する電子制動制御システムを装備している。ブレーキアクチュエータ係数は、アクチュエータに送られる流体圧力と、その結果発生する制動トルクとの既知の関係である。また、減速モードにあるエンジンに起因する制動力も考慮に入れなければならない。電磁式リターダ、流体圧力式リターダ、排気ブレーキ及びエンジンブレーキのような追加の制動装置を装備している可能性があるトラックの場合には、これら追加の制動装置の制動作用も考慮に入れる必要がある。
勾配のさらに正確な常用の推定方法において、外力は、車両の空力抵抗を含みうる。このような場合、空力抵抗は、車両速度の1次又は2次関数として推定できる。
本発明の方法では、ほとんどの場合に、車両の前車軸及び後車軸の各々に加えられる制動力Bkff及びBkfr、又は少なくともこれら力の比を推定する必要がある。この比は、以下の式として表される前部/後部制動比とすることができる。
Figure 0005466299
制動力Bkff及びBkfrは、道路面に平行な方向に沿って車輪/道路界面での制動トルクによって発生する力として表される。前述したように、各車軸に対する制動力は、例えば、以下の式を用いて、前部及び後部各々のブレーキアクチュエータにかかる流体圧力Pf及びPrを把握し、また、前部及び後部アクチュエータのブレーキ係数Qf及びQrを把握することによって推定できる。
Figure 0005466299
Figure 0005466299
これらの式において、同じ車軸についてのアクチュエータのすべてが、同じブレーキ係数を有し、また、同じ流体圧力を供給されるが、これは、もちろん各アクチュエータについて個別にパラメータをより正確に推定することによって精密化できる。
場合によっては、比Kは、前部及び後部制動力を推定することなく、直接推定できる。Df及びDrが等しい、すなわち前輪及び後輪が同じ直径を有していれば、比Kは、前車軸に加えられた平均制動トルクを後車軸に加えられた平均制動トルクで割った商として推定できる。
以上、所与の車輪及び所与の車軸についての車輪スリップ率WSRを推定する第1の常用法について説明してきた。これ以外に、車輪スリップ率WSRは、以下の常用法に従って推定することもできる。
車輪スリップ率は、以下の式によって定めることができる。
Figure 0005466299
式中、WSRは、車輪スリップ率であり、
Wは、所与の車輪の回転速度であり、
Dは、該車輪の直径であり、その際、車輪/道路界面で、タイヤが鉛直方向に圧縮されていることを考慮に入れており、
Vvhは、地面と比較した車両の真速度である。
制動時間における所与の時点tでの車両速度Vvh(t)は、以下の式を用いて推定できる。
Figure 0005466299
式中、t0は、制動時間の開始直前の時点であり、
Vvh(t0)は、制動時間の開始直前の車両速度であり、これは、非駆動輪の場合には、
Figure 0005466299
として推定でき、
Jは、車輪の慣性であり、
dW/dtは、車輪の回転速度の導関数、すなわちその角加速であり、
Pは、対応するブレーキアクチュエータに加えられる流体圧力であり、
Qは、対応するブレーキアクチュエータのブレーキ係数であり、
Dは、車輪の直径であり、
Mは、車両重量であって、これは上記常用法に従って推定でき、
Slpは勾配であって、これは上記常用法に従って推定できる。
本発明の実施形態においては、前述した常用法を用いて、以下の方法を適用することによって車両の重心の位置の高さを推定することが可能である。
もちろん、制動力を推定する上記方法は、エアーブレーキ又は液圧ブレーキのような流体動力式ブレーキのためのものである。電動式ブレーキの場合には、ブレーキアクチュエータに送られた電力を用いて、ブレーキ力を推定できる。
本方法は、車両の2つの制動時間を決定するステップを含む。
これら2つの制動時間は、実質的に同じ勾配を有する道路部分に沿って選択する必要がある。これは、前述したような常用法に従って、2つの制動時間の間に勾配を測定して、2つの勾配が実質的に同じであることを確認することによって決定できる。別の決定方法は、2つの制動時間を時間的に互いに極めて接近させるというものである。実際、各々の制動時間は非常に短く、例えば、1秒にも満たない長さであるが、2つの制動部分同士の間に、予め設定した秒数、例えば2秒より長い時間があかないように選択できる。
これら2つの制動時間は、車両がそれぞれの時間に2つの異なる加速を被るように選択する必要がある。もちろん、その後、加速はマイナスになる。すなわち、加速は、絶対的に減速に変わる。第1制動時間及び第2制動時間によって、異なる車両減速が起こることを決定するために、複数の常用法を用いることができる。例えば、これは、第1制動時間及び第2制動時間において、ブレーキペダルのようなブレーキ指令装置に対するドライバーの動作を考慮に入れることにより達成できる。実際に、2つの制動時間においてドライバーが踏むブレーキペダルの走行量が、少なくとも所定閾値だけ異なることを確認することによって、これら2つの時間における減速が異なることを仮定できる。別の方法は、液圧ブレーキ開始回路内の圧力が2つの制動時間において、十分に異なっていることを確認するものである。さらに別の方法は、例えば、前述した常用法に従って、少なくとも1つの車輪の加速の測定に基づき、2つの制動時間において、車両の加速を単純に推定するものである。
実際の使用では、ドライバーによって開始される制動シーケンスは、多くの場合、本方法の目的のために考慮される制動時間の1つが、その制動シーケンスの一部でしかないように、十分長い時間持続することに留意しなければならない。さらに、制動シーケンスの間、ドライバーは、最も一般的には、ブレーキペダルの作動によって該ドライバーが要求する制動量を変動させる。従って、多くの場合、ドライバーによって開始される同じ制動シーケンス内で、2つの異なる車両減速に対応する条件を満たす2つの異なる制動時間をみいだすことが可能になる。このような場合、2つの対応する道路部分同士の間に同じ勾配を有するという条件も満たされる確率が高くなるであろう。
好ましくは、これら制動時間は、車輪スリップが少なくとも10%以下となるように、軽度から中程度の制動シーケンスに対応するものを選択する。また、車両が前方に向かって直進し、全車輪が道路に対して同じ摩擦係数を有する制動時間に実施するのが好ましい。
前述のように2つの制動時間が決定されると、本方法は、両制動時間において、少なくとも以下の変数を推定することを含む。
−車両加速
−前車軸及び後車軸についての車輪スリップ率
−前車軸及び後車軸の各々での制動力、又はそれらの比
−対応する道路部分の勾配
これらの推定は、前述した常用法に従い、あるいは、別の好適な常用法に従って実施される。前述の常用法を用いる場合には、これらの推定は、後車軸輪速度、前車軸輪速度、並びに液圧ブレーキ開始回路内の流体圧力を測定するだけで実施できるため、必要とするセンサの数が最小で済む。
もちろん、本発明の一実施形態では、これらの変数、又はそれらの少なくともいくつかは、特に、これら変数のほとんどが車両に関して別の目的で用いられ、また、変数の値が、必要な特性を有する制動時間のセットについて本発明の方法を目的としてのみ考慮される限り、絶えず又は密な間隔で推定できる。
また、勾配を推定するために、上に提案した常用法は、最初に車両重量を推定することを必要とすることに留意しなければならない。車両重量の推定は、制動時間外で実施でき、特に、重量を推定するのに用いる常用法が、車両の加速時間とフリーホイール時間を用いることを必要とする場合にこれが可能である。従って、車両の重量推定の結果が、高さ推定を実施する制動時間について有効であると、十分な信頼性及び正確さで考慮することができる限り、重量の推定を任意の時点で実施できる。
上記値のセットが、制動時間の認定セットについて推定されると、本方法は、重心の高さの推定値を計算するステップを含む。この計算は、以下の式を用いることによって実施できる。
Figure 0005466299
式中、Hは、重心の推定高さであり、
Eは、前車軸と後車軸の間の距離であり、
gは、重力定数であり、
Slpは、それぞれの制動時間が実施された道路部分の推定勾配であり、
K1及びK2は、それぞれ第1制動時間及び第2制動時間における前部/後部制動率Kの推定値であり、
WSRf1、WSRf2と、WSRr1、WSRr2は、それぞれ第1制動時間及び第2制動時間における前車軸輪スリップ率及び後車軸輪スリップ率であり、
Acc1及びAcc2は、それぞれ第1制動時間及び第2制動時間における車両加速Accの推定値である。
重心の高さの正確さ及び信頼性は、いくつかのパラメータによって異なる。第一に、上記計算式は、この式によって得られる結果にわずかにしか影響しないいくつかの要因を任意にいくつか省略した結果である。第二に、為されたいくつかの省略及びいくつかの仮定は、各種変数の推定が、予め定めた必要条件(例えば、両制動時間について勾配が同じであり、両時間について加速が異なること)を有する、明確に定義された時間における測定値に基づいて実施される場合にしか適用できないものである。これらの必要条件が満たされる程度が、結果の実現性に影響を及ぼすことはもちろんである。
従って、安全基準の目的に用いようとする重心の高さの動作値として、本発明の方法の結果を直接使用しないのが好ましい。
反対に、前述した方法は、1回限り実施されるのではなく、何度も反復される。各反復で得られる値は、フィルタリングして、開きの極めて大きな値を排除しなければならない。また、重心の高さの初期動作値は、非常に控えめな値に設定する必要がある。初期動作値は、車両がその最大負荷まで不都合に荷積みされるときの、重心の高さの近似値であってよい。次いで、この初期動作値は、本方法の反復回数によって得られる結果に従って、徐々に補正できる。最小動作値を設定でき、動作値は、この値より低くすることはできない。
本発明の方法は、車両の重心位置が所与の時間枠内、特に2つの制動部分の間でほとんど変化しない場合に最も適している。特に、本方法は、車両がタンカーの場合には最適ではない。反対に、車両の燃料タンク内の燃料の運動は無視できる。
本発明の方法に必要なのは、最低限の計算能力と、トラックに関する最小数の物理的測定値である。従って、最小数のセンサを備えたトラック内に容易に実施でき、さらに最新のトラックにすでに存在するもの以外の計算手段を一切追加する必要がない。実際に、多数のトラックは現在、例えば、エンジンECU、トランスミッションECU及び制動ECUを装備しており、これらのECUはすべて、例えばデータバスによって相互に接続されている。本発明の方法に用いられる変数の多くは、別の目的のためにこうしたECUによって既に計算されていることに留意しなければならない。
本方法によって得られる重心の高さの動作値は、特に電子制動制御システム及び/又は電子安定プログラムによって用いられて、車両の最適化された制御を実施できる。

Claims (11)

  1. 各々少なくとも2つの車輪を有する少なくとも前車軸及び後車軸を備える車両の重心の高さを推定する方法であって、
    a)実質的に同じ勾配を有する道路部分に沿って発生する第1制動時間及び第2制動時間であって、該第1制動時間及び該第2制動時間によって、異なる車両減速が起こる両制動時間を決定してから、両制動時間において、少なくとも以下の変数、
    −車両の加速(Acc)、
    −前車軸及び後車軸についての車輪スリップ率(WSR)、
    −前車軸及び後車軸の各々での制動力(Bkf)又は制動トルク、又はその比(K)、並びに
    −対応する道路部分の勾配(Slp)を推定するステップと、
    b)両方の時間に実施されるステップa)の推定値のみを用いて、車両の重心高さ(H)を推定するステップとを含む、方法。
  2. 第1制動時間及び第2制動時間によって、異なる車両減速が起こるという決定が、前記第1制動時間及び第2制動時間における、ブレーキ指令装置に対するドライバーの動作及び/又は液圧ブレーキ開始回路内の圧力及び/又は車輪の加速を考慮に入れることにより達成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記勾配(Slp)の決定が、車両に対する力の作用の決定、車両重量(M)の決定、車両加速(Acc)の決定を含み、前記勾配が、以下の式を用いて決定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
    Figure 0005466299
  4. 制動時間において、車両に加えられる外力が、制動力及び重心の作用に限定されるとみなされることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 車両のサービスブレーキによって加えられる制動力が、液圧ブレーキ開始回路内の圧力の関数として推定されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記車両に加えられる外力が、車両の空力抵抗をさらに含むことを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記空力抵抗が、車両速度の1次又は2次関数として推定できることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 車両重量(M)の決定が、車両がフリーホイール中であるときの車両の加速(Acc)と、車両パワートレインからの既知のモータリングトルク又は牽引力の供給によって車両が加速しているときの車両加速とを比較するステップを含むことを特徴とする、請求項3乃至7のいずれかに記載の方法。
  9. 車両重量(M)を決定する前記ステップが、ギヤシフトを伴う車両加速段階中に実施されることを特徴とする、請求項3乃至8のいずれかに記載の方法。
  10. 車両の加速(Acc)の決定が、測定された車両回転速度(W)の導関数によって実施されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記車両の重心の高さが、以下の式に従って推定される、請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
    Figure 0005466299
    式中、Hは、重心の推定高さであり、
    Eは、前車軸と後車軸の間の距離であり、
    gは、重力定数であり、
    Slpは、それぞれの制動時間が実施された道路部分の推定勾配であり、
    K1及びK2は、それぞれ第1制動時間及び第2制動時間における前部/後部制動率Kの推定値であり、
    WSRf1、WSRf2と、WSRr1、WSRr2は、それぞれ第1制動時間及び第2制動時間における前車軸輪スリップ率及び後車軸輪スリップ率であり、
    Acc1及びAcc2は、それぞれ第1制動時間及び第2制動時間における車両加速Accの推定値である。
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