JP5465457B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5465457B2
JP5465457B2 JP2009080565A JP2009080565A JP5465457B2 JP 5465457 B2 JP5465457 B2 JP 5465457B2 JP 2009080565 A JP2009080565 A JP 2009080565A JP 2009080565 A JP2009080565 A JP 2009080565A JP 5465457 B2 JP5465457 B2 JP 5465457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polyolefin resin
carbon atoms
bis
butyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009080565A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010229361A (ja
Inventor
剛 漆原
和清 野村
直人 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Adeka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2009080565A priority Critical patent/JP5465457B2/ja
Application filed by Adeka Corp filed Critical Adeka Corp
Priority to CN2009801339157A priority patent/CN102137893B/zh
Priority to EP09809842.9A priority patent/EP2319882B1/en
Priority to CN201210444108.0A priority patent/CN102977439B/zh
Priority to CN201210445218.9A priority patent/CN102977440B/zh
Priority to US13/061,012 priority patent/US8288462B2/en
Priority to PCT/JP2009/064620 priority patent/WO2010024191A1/ja
Priority to KR1020117006914A priority patent/KR101588343B1/ko
Priority to TW098128874A priority patent/TWI462958B/zh
Publication of JP2010229361A publication Critical patent/JP2010229361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5465457B2 publication Critical patent/JP5465457B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂組成物に関し、詳しくは、特定のヒドラジド化合物を配合することによって、優れた透明性を示すポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
ポリオレフィン系樹脂は、その成形加工性、耐熱性、力学的特性及び低比重等に優れている利点があり、フィルム、シート及び各種成形品(構造部品等)に広く利用されている。しかしながら、ポリオレフィン系樹脂は、優れた物性を有しているものの、用途によっては、樹脂本来の優れた性能が引き出せないために、その適用が制限される場合があった。ポリオレフィン系樹脂の適用範囲が制限される原因の多くは、ポリオレフィン系樹脂の結晶性に由来する。ポリオレフィン系樹脂の用途を拡大すべく、透明性を向上させ、また、耐熱性や力学的強度を付与するために、種々の結晶核剤の開発が盛んに行われている。
ヒドラジド化合物を樹脂に利用した例としては、例えば、特許文献1には、フェノールを有する構造のヒドラジド化合物をポリ乳酸系樹脂に対して、結晶核剤として利用することが記載されている。
また、特許文献2には、鎖状アミド、環状アミド、鎖状ヒドラジド及び環状ヒドラジドから選択されるアミド系化合物をポリ乳酸に配合して、ポリ乳酸系樹脂組成物の結晶化温度を向上させることが記載されている。
さらに、特許文献3には、ポリ乳酸系樹脂に脂肪族エステル誘導体又は脂肪族ポリエーテル誘導体からなる可塑剤と、有機結晶核剤として、オクタンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド等のヒドラジド化合物を併用することが提案されている。
さらにまた、特許文献4には、ジベンジリデンソルビトールで透明化されたポリプロピレン材料からのアルデヒドの放出を抑制するために、ヒドラジド化合物を使用することが提案されている。
また、特許文献5には、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン等のヒドラジド化合物を重金属不活性化剤として、結晶性ポリプロピレン樹脂組成物に利用することが記載されている。
特開2004−323742号公報 特開2004−352873号公報 特開2008−69245号公報 特表2004−510002号公報 特開2000−319463号公報
しかしながら、これらのヒドラジド化合物を、ポリオレフィン系樹脂に用いても、得られる樹脂成形品の透明度については改良の余地があり、今日、さらに透明性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物の開発が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、透明性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のヒドラジド化合物をポリオレフィン系樹脂に配合することにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、下記一般式(I)、
Figure 0005465457
(式中、R及びRは、各々独立して、分岐及び/又は置換基を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、又は置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基を表し、Y及びYは、各々独立して、単結合手、または、炭素原子数1〜5のアルキレン基を表す。ただし、上記置換基は水酸基を除く)で表されるヒドラジド化合物0.01〜1質量部を配合してなり、かつ、前記ヒドラジド化合物が、下記一般式(II)、
Figure 0005465457
(式中、RおよびRは、各々独立に、炭素原子数1〜12のアルキル基であり、nは0または1である。)、または、前記ヒドラジド化合物が、下記一般式(III)、
Figure 0005465457
(式中、RおよびRは、各々独立に、炭素原子数1〜12のアルキル基であり、nは0または1である。)で表されることを特徴とするものである。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、さらに、脂肪酸金属塩、または、脂肪酸アミド化合物を0.01〜1質量部添加してなることが好ましく、前記脂肪酸金属塩、または、前記脂肪酸アミド化合物が、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、エチレンビスステアロアミド、エチレンビス(12−ヒドロキシステアロアミド)およびステアリン酸アミドからなる群から選択されるものであることが好ましい。
本発明によれば、透明性に優れるポリオレフィン系樹脂組成物が得られる。
本発明に用いられるヒドラジド化合物とは、一般式(I)、
Figure 0005465457
(式(I)中、R及びRは、各々独立して、分岐及び/又は置換基を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、又は置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基を表し、Y及びYは、各々独立して、単結合または、炭素原子数1〜5のアルキレン基を表す。ただし、上記置換基は水酸基を除く)で表される化合物が挙げられる。
前記一般式(I)中のRまたはRで表される、分岐及び/又は置換基を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、第三ペンチル基、ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル基、イソヘプチル基、第三ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、第三オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基等が挙げられる。
これらアルキル基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、エステル基、アミド基、イミノ基又は下記のアリール基で中断されていてもよく、アルキル基中の水素原子が、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基等の鎖状脂肪族基、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、2H−ピラン、4H−ピラン、フェニル、ビフェニル、トリフェニル、ナフタレン、アントラセン、ピロリジン、ピリンジン、インドリジン、インドール、イソインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、又は下記のシクロアルキル基等の環状脂肪族基で置換されていてもよい。また、これらの中断又は置換は組み合わされていてもよく、これらのアルキル基は上記置換の結果、不飽和結合を有してもよい。
前記一般式(I)中のRまたはRで表される、置換基を有してもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基とは、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられ、シクロアルキル基中の水素原子が、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトリル基又はシアノ基で置換されていてもよい。
前記一般式(I)中のRまたはRで表される、置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基は、アリール基中の水素原子が、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルカノイルオキシ基、又はアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、これらのアリール基としては、例えば、フェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−第三ブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル等が挙げられる。
前記一般式(I)中のYまたはYで表される、炭素原子数1〜5のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、2−エチルプロピレン、ブチレン、2−メチルブチレン等が挙げられる。
上記のヒドラジド化合物の中でも、本発明では、特に、上記一般式(I)中のR及びRが、それぞれ、水酸基を除く置換基を有してもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、又は、水酸基を除く置換基を有してもよいフェニル基の構造の化合物が好ましく用いられる。
それらの中でも、特に、上記一般式(I)中のR及びRが、水酸基を除く置換基を有してもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、並びに、Y及びYが単結合手である構造の化合物が、特に好ましい。また、上記一般式(I)中のR及びRが炭素原子数1〜12のアルキル基を置換基として有してもよいシクロヘキシル基またはフェニル基であり、Y及びYが単結合手である構造の化合物が、特に好ましい。
前記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物の具体的な構造としては、下記化合物No.1〜No.8が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により制限を受けるものではない。
Figure 0005465457
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物において、上記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物は、前記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.01〜1質量部、好ましくは0.05〜1質量部、より好ましくは、0.1〜0.5質量部配合される。0.01質量部より少ないと、添加効果が不充分であり、1質量部より多いと、本発明の効果が得られない場合がある。
上記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物は、公知の合成例に従って製造することができるが、一般的には、下記反応式(1)に従って合成することができる。即ち、ヒドラジンまたはその誘導体に対してカルボン酸化合物との縮合反応や、酸ハロゲン化物との反応によって、容易に合成することができる。
反応式(1)
Figure 0005465457
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ヘミアイソタクチックポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ステレオブロックポリプロピレン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ペンテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン重合体、エチレン/プロピレンブロック又はランダム共重合体等のα−オレフィン共重合体等が挙げられる。
上記のポリオレフィン系樹脂の中では、本発明の結晶核剤の使用効果が顕著であるポリプロピレン系樹脂が好適であり、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンブロック又はランダム共重合体、エチレン以外のα−オレフィン/プロピレンブロック又はランダム共重合体及びこれらのプロピレン系重合体と他のα−オレフィン重合体との混合物等も用いることができる。
また、これらのポリオレフィン系樹脂において、JIS K7210に準じて測定した場合の樹脂のMFRが8〜100g/10minであるポリオレフィン系樹脂が本発明の効果が良好に得られるので、好ましく用いられ、特に、MFR(メルトフローレート)が8〜60g/10minであるポリオレフィン系樹脂が好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物においては、ポリオレフィン樹脂中の残渣触媒を中和するために、公知の中和剤を添加することが好ましい。中和剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム等の脂肪酸金属塩、又は、エチレンビス(ステアロアミド)、エチレンビス(12−ヒドロキシステアロアミド)、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド化合物が挙げられ、これら中和剤を混合して用いてもよい。
特に、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム及び、エチレンビス(12−ヒドロキシステアロアミドは、成形加工したポリオレフィン系樹脂組成物の透明性が良好であるため、好ましく用いられる。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、通常一般に用いられる他の添加剤を添加してもよい。他の添加剤としては、ネオペンチルグリコール誘導体、ポリアルキレングリコール並びにその誘導体、多価アルコール並びにその誘導体のエポキシ化合物等の可塑剤;フェノール系、リン系、硫黄系等からなる酸化防止剤;ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤等からなる光安定剤;炭化水素系化合物、脂肪酸系化合物、脂肪族アルコール系化合物、脂肪族エステル系化合物、脂肪族アミド系化合物、脂肪族カルボン酸金属塩化合物、又は其の他の金属石けん等の滑剤;重金属不活性化剤;カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等からなる帯電防止剤;造核剤;難燃剤;ガラス繊維、炭酸カルシウム等の充填剤;ハイドロタルサイト、フュームドシリカ、微粒子シリカ、けい石、珪藻土類、クレー、カオリン、珪藻土、シリカゲル、珪酸カルシウム、セリサイト、カオリナイト、フリント、長石粉、蛭石、アタパルジャイト、タルク、マイカ、ミネソタイト、パイロフィライト、シリカ等の珪酸系無機添加剤;着色剤;顔料;防曇剤;各種フィラー;離型剤;香料;発泡剤;抗菌剤;抗カビ剤等を使用することができる。特に、フェノール系及びリン系からなる酸化防止剤は、ポリオレフィン系樹脂組成物の着色防止剤としての効果があるので好ましく使用される。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(2,6−ジ第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス[2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス[β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。上記フェノール系酸化防止剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部である。
上記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,5−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルアシッドホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジフェニルオクチルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、ジラウリルアシッドホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(ネオペンチルグリコール)−1,4−シクロヘキサンジメチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,5−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12−15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルホスファイト、ビス[2,2’−メチレンビス(4,6−ジアミルフェニル)]−イソプロピリデンジフェニルホスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、トリス(2−〔(2,4,7,9−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2−ブチル−2−エチルプロパンジオール−2,4,6−トリ第三ブチルフェノールモノホスファイト等が挙げられる。上記リン系酸化防止剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部である。
上記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリスチルステアリル、ジステアリルエステル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。上記硫黄系酸化防止剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部である。
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジルメタクリレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)デカンジオアート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ウンデシルオキシピペリジル)カーボナート、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製TINUVIN NOR 371等が挙げられる。上記ヒンダードアミン系光安定剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部である。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三アミル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−C12〜13混合アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−3−アリルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−1,3,5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクチル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ドデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、テトラデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ヘキサデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、オクタデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ベヘニル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;各種の金属塩、又は金属キレート、特にニッケル、クロムの塩、又はキレート類等が挙げられる。上記紫外線吸収剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部、好ましくは、0.01〜5質量部である。
上記滑剤として用いられる脂肪族アミド化合物としては、例えば、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド等のモノ脂肪酸アミド類;N,N’−エチレンビスラウリン酸アミド、N,N’−メチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N’−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−ブチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−キシリレンビスステアリン酸アミド等のN,N’−ビス脂肪酸アミド類;ステアリン酸モノメチロールアミド、やし油脂肪酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド等のアルキロールアミド類;N−オレイルステアリン酸アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド等のN−置換脂肪酸アミド類;N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N’−ジステアリルテレフタル酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド等のN,N’−置換ジカルボン酸アミド類が挙げられる。これらは、1種類、又は2種類以上の混合物で用いてもよい。上記滑剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜30質量部、より好ましくは0.1〜20質量部が用いられる。
上記造核剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、4−第三ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウム及び2ナトリウムビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート等のカルボン酸金属塩、ナトリウムビス(4−第三ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート及びリチウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート等のリン酸エステル金属塩、ジベンジリデンソルビトール、ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、及びビス(ジメチルベンジリデン)ソルビトール等の多価アルコール誘導体、N,N’,N”−トリス[2−メチルシクロヘキシル]−1,2,3−プロパントリカルボキサミド、N,N’,N”−トリシクロヘキシルー1,3,5−ベンゼントリカルボキミド、N,N’−ジシクロヘキシル−ナフタレンジカルボキサミド、1,3,5−トリ(ジメチルイソプロポイルアミノ)ベンゼン等のアミド化合物等が挙げられる。上記造核剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部、より好ましくは0.005〜5質量部である。
上記難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル−2,6−キシレニルホスフェート及びレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)等の芳香族リン酸エステル、フェニルホスホン酸ジビニル、フェニルホスホン酸ジアリル及びフェニルホスホン酸(1−ブテニル)等のホスホン酸エステル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィン酸メチル、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体等のホスフィン酸エステル、ビス(2−アリルフェノキシ)ホスファゼン、ジクレジルホスファゼン等のホスファゼン化合物、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸アンモニウム、リン含有ビニルベンジル化合物及び赤リン等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレン及び2,4,6−トリス(トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、トリブロモフェニルマレイミド、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、テトラブロモビスフェノールA型ジメタクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート、及び、臭素化スチレン等の臭素系難燃剤等が挙げられる。上記難燃剤の使用量は、上記ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、1〜50質量部、より好ましくは、1〜20質量部である。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物において、ポリオレフィン系樹脂に、前記ヒドラジド化合物及び上記の添加剤を配合する方法は、特に制限されるものではなく、従来公知の方法によって行うことができる。例えば、ポリオレフィン系樹脂粉末あるいはペレットとドライブレンドで混合してもよく、添加剤の一部をプレブレンドした後、残りの成分とドライブレンドしてもよい。ドライブレンドの後に、例えば、ミルロール、バンバリーミキサー、スーパーミキサー等を用いて混合し、単軸あるいは二軸押出機等を用いて混練してもよい。この混合混練は、通常120〜220℃程度の温度で行われる。ポリオレフィン系樹脂の重合段階で添加剤を添加する方法、バインダー、ワックス、溶剤、シリカ等の造粒助剤等と共に予め所望の割合で混合した後、造粒してワンパック複合添加剤とし、該ワンパック複合添加剤を上記ポリオレフィン系樹脂に添加する方法、添加剤を高濃度で含有するマスターバッチを作成し、該マスターバッチを前記ポリオレフィン系樹脂に添加する方法等を用いることができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を成形するに際しては、一般のプラスチックと同様に、押出成形、射出成形、ブロー成形、真空成形、圧縮成形等の成形を行うことができ、シート、棒、ビン、容器等の各種成形品を容易に得ることができる。また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ガラス繊維、カーボン繊維等を配合して繊維強化プラスチックとしてもよい。上記成形は、樹脂の溶融粘度に影響されるが、好ましい成形加工温度は、180〜230℃の範囲であり、特に、好ましくは、190〜220℃の範囲内が好ましい。180℃より低温では、ポリオレフィン系樹脂自体が十分に溶解できず、成形品にムラが生じるおそれがあり、230℃以上では、本発明の効果が得られない場合がある。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
〔製造例1〕
ポリオレフィン系樹脂(エチレン/プロピレンランダム共重合体;メルトフロー値(8 g/10min;230℃)100質量部に対し、フェノール系酸化防止剤として、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.1質量部、リン系酸化防止剤として、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト0.1質量部、中和剤として、ステアリン酸カルシウム0.05質量部、ポリオレフィン系樹脂の流動性の調整のために、α,α’−ジ(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン0.035質量部、及び下記表1〜3に記載のヒドラジド化合物を、ヘンシェルミキサー(FM200;三井鉱山(株)製)で1000rpm、1分間混合し、二軸押出機(装置:株式会社池貝製PCM−30、押出温度;240℃、スクリュー速度;160rpm)で造粒してペレットを得た。尚、造核剤無配合のペレットについて、JIS K7210の測定方法に従い、230℃におけるメルトフローレート(MFR)を測定したところ、42g/10minであった。得られたペレットについて、下記の評価を実施した。
(霞度)
上記のペレットについて、射出成形機(EC100−2A;東芝機械株式会社製)を用いて,下記の射出条件(射出温度:200℃、射出圧力:70〜80MPa、金型に充填する時間:40秒、金型温度:40℃、金型で冷却する時間:20秒)で射出成形し、一辺が60mm四方の正方形で厚みが0.5mm、1mm又は2mmのシートをそれぞれ得た。これらのシートは、射出成形後ただちに槽内温度が23℃の恒温槽で48時間以上静置し、ヘイズ・ガード2(株式会社東洋精機製作所製)で、試験片の霞度(Haze)を測定した。尚、霞度は、数値が低いほど試験片の透明性が良好であることを示す。これらの結果について下記の表1〜3にそれぞれ示す。
Figure 0005465457
1)コントロール:結晶核剤無添加
2)比較化合物1:1,3:2,4−ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール
Figure 0005465457
3)比較化合物2:
Figure 0005465457
4)比較化合物3:
Figure 0005465457
5)比較化合物4:
Figure 0005465457
6)比較化合物5:
Figure 0005465457
7)比較化合物6:
Figure 0005465457
8)比較化合物7:
Figure 0005465457
Figure 0005465457
上記表1の実施例1−3と比較例1−2との比較から、同量用いた場合、市販の造核剤を添加した場合よりも、本発明に係る特定のヒドラジド化合物を添加したポリオレフィン系樹脂組成物の成形品が透明度に優れることが確認できた。
また、上記表2の比較例2−1と比較例2−2〜2−7とのデータから、ヒドラジド化合物であっても、本発明に係る特定のヒドラジド化合物ではないものを添加した場合、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形品の透明度が向上するどころか、むしろ悪化することが明らかになった。これに対し、上記表2の実施例2−1〜2−2、参考例2−1〜2−5、および比較例2−1との比較から、本発明に係る特定のヒドラジド化合物を添加することにより、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形品の透明度が向上することが確認できた。さらに、上記表3から、試験片がより厚い場合においても、本発明に係るポリオレフィン系樹脂組成物の成形品が透明度に優れることが確認できた。
〔製造例2〕
前記製造例1において、ヒドラジド化合物を、1,2−ジシクロヘキシルカルボニルヒドラジド(化合物No.1)0.2質量部に、ステアリン酸カルシウム0.05質量部を、下記表4に記載の中和剤に代えた以外は、前記製造例1と同様にして、厚みが1mmの試験片を作製し、霞度(Haze)を求めた。これらの結果について下記表4に示す。
Figure 0005465457
2)コントロール:中和剤無添加
表4の実施例4−1〜4−6より、脂肪酸金属塩または脂肪酸アミド化合物からなる中和剤を添加することによって、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の成形品の透明性が更に向上することが確認できた。

Claims (3)

  1. ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、下記一般式(I)、
    Figure 0005465457
    (式中、R及びRは、各々独立して、分岐及び/又は置換基を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、又は置換基を有してもよい炭素原子数6〜20のアリール基を表し、Y及びYは、各々独立して、単結合手、または、炭素原子数1〜5のアルキレン基を表す。ただし、上記置換基は水酸基を除く)で表されるヒドラジド化合物0.01〜1質量部を配合してなり、かつ、前記ヒドラジド化合物が、下記一般式(II)、
    Figure 0005465457
    (式中、R およびR は、各々独立に、炭素原子数1〜12のアルキル基であり、nは0または1である。)、または、前記ヒドラジド化合物が、下記一般式(III)、
    Figure 0005465457
    (式中、R およびR は、各々独立に、炭素原子数1〜12のアルキル基であり、nは0または1である。)で表されることを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. さらに、脂肪酸金属塩、または、脂肪酸アミド化合物を0.01〜1質量部添加してなる請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  3. 前記脂肪酸金属塩、または、前記脂肪酸アミド化合物が、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、エチレンビスステアロアミド、エチレンビス(12−ヒドロキシステアロアミド)およびステアリン酸アミドからなる群から選択されるものである請求項2に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
JP2009080565A 2008-08-28 2009-03-27 ポリオレフィン系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP5465457B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080565A JP5465457B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ポリオレフィン系樹脂組成物
EP09809842.9A EP2319882B1 (en) 2008-08-28 2009-08-21 Polyolefin resin composition
CN201210444108.0A CN102977439B (zh) 2008-08-28 2009-08-21 聚烯烃系树脂组合物
CN201210445218.9A CN102977440B (zh) 2008-08-28 2009-08-21 聚烯烃系树脂组合物
CN2009801339157A CN102137893B (zh) 2008-08-28 2009-08-21 聚烯烃系树脂组合物
US13/061,012 US8288462B2 (en) 2008-08-28 2009-08-21 Polyolefin resin composition
PCT/JP2009/064620 WO2010024191A1 (ja) 2008-08-28 2009-08-21 ポリオレフィン系樹脂組成物
KR1020117006914A KR101588343B1 (ko) 2008-08-28 2009-08-21 폴리올레핀계 수지 조성물
TW098128874A TWI462958B (zh) 2008-08-28 2009-08-27 Polyolefin resin composition

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080565A JP5465457B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ポリオレフィン系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010229361A JP2010229361A (ja) 2010-10-14
JP5465457B2 true JP5465457B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=43045466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009080565A Expired - Fee Related JP5465457B2 (ja) 2008-08-28 2009-03-27 ポリオレフィン系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5465457B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018150755A1 (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 株式会社Adeka 新規化合物、核剤、樹脂組成物、及び成形体

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08104977A (ja) * 1994-10-05 1996-04-23 Chisso Corp 金属蒸着ポリプロピレンフィルム
US20060100324A1 (en) * 2002-11-15 2006-05-11 Shouichi Horie Polyolefin resin composition containing diacetal
JP2005074711A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Japan Polypropylene Corp 高密度ポリエチレン系樹脂製成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010229361A (ja) 2010-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2837654B1 (en) Polyolefin resin composition
WO2010024191A1 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物
KR102470646B1 (ko) 수지 첨가제 조성물 및 이것을 사용한 합성 수지 조성물
JP6756944B2 (ja) 造核剤、これを用いたポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品
JP6613299B2 (ja) 光安定剤マスターバッチおよびその製造方法
EP3978560A1 (en) Resin composition and molded article thereof
EP2258774B1 (en) Polyester resin composition
JP5465457B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物
JP2003335968A (ja) 結晶核剤組成物及びこれを含有してなる結晶性高分子組成物
JP5547387B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂用結晶核剤組成物およびこれを配合してなるポリオレフィン系樹脂組成物
JP2005068249A (ja) 磁場配向した結晶性高分子組成物の製造方法
JPH11349740A (ja) 射出成形用着色合成樹脂組成物
JP5714204B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物
BR112021001448B1 (pt) Composição de aditivo, composição de resina de poliolefina que a contém, método para a produção de composição de resina de poliolefina e seus artigos moldados
JP5603561B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5465457

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees