JP5464809B2 - 塗膜用水系剥離剤および塗膜剥離方法 - Google Patents

塗膜用水系剥離剤および塗膜剥離方法 Download PDF

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本発明は、鉄系素材に液中で、特に高温液中でも錆を発生させないように腐食抑制添加成分を添加した塗膜用水系剥離剤および該塗膜用水系剥離剤を用いる塗膜剥離方法に関する。
塗装用治具、塗装用ブース内のスノコ、塗装台等は、通常鉄系素材からできており、不要な塗膜の付着する箇所には、この塗膜の除去を容易にするため、従来、グリースを塗布したり、マスク部材としての新聞紙、プラスチックシートを張る等の方法が取られている。塗装用治具としては、カゴ治具、網治具、ハンガー治具、マスク治具などが多く使用されている。このマスク治具は、商品名、会社名を付した種々のマーク製品や部分的に塗装された製品を塗装する際に用いる、マスキング塗装用の治具である。
しかし、これら塗装用治具や、マスク治具を用いて塗装を複数回、例えば20回程度行うと、これら治具には塗料が厚く堆積してしまい、堆積した塗料が剥がれると塗装不良の原因となるので定期的に剥離処理する必要がある。またマスク治具は、表面のみならず側壁から外側に向かって付着されるため、精度の高いマスキング塗装処理を被塗装製品に施すことが困難になり、定期的に剥離処理する必要がある。
また、鉄系部品として存在する各種自動車・自動車用部品、精密機器・機械部品、電気・電子部品などの産業界においては、使用する鉄系部品は塗装処理されることがほとんどである。そして、塗装処理において塗装不良が発生した際には、塗膜を剥離処理して再塗装することが度々求められるのが現状である。
そこで、上記塗膜が付着した鉄系素材からできている塗装用治具、マスク治具、また、塗装不良が発生した鉄系部品は、塗膜の剥離処理が行われている。これら塗膜の剥離処理には、従来、常温〜70℃のトリクレンのような有機溶剤に浸漬し、その有機溶剤を対流させたり、超音波を付与したりするか、または前記有機溶剤を噴射したりする方法により前記塗膜を溶解または一部膨潤させて剥離して除去し、洗浄することが行われている。
従来の塗膜除去、剥離剤としては、上記以外にも各種剥離剤が検討されてきている。
(1)溶剤系の剥離剤としては、塩素系溶剤の公害発生や作業環境の悪化をなくすものとして、極性非プロトン溶剤が30〜50重量%、芳香族溶剤が30〜60重量%、セルロース系増粘剤が1〜10重量%、アミン類が3〜10重量%からなる剥離剤(特許文献1)、
(2)強アルカリ系の剥離剤、
(3)水系剥離剤として、酸化ジルコニウムのエマルジョン40重量%〜90重量%、液状パラフィン7重量%〜20重量%、ポリ酢酸ビニル樹脂のエマルジョン2.5重量%〜8重量%、水2重量%〜7.5重量%を配合した溶剤系塗料ばかりか水系塗料や無溶剤塗料の塗膜にも適用できる塗膜剥離剤(特許文献2)、塗装用マスクの洗浄方法として、トリクレンのような有機溶剤に代わり加温された水性洗浄剤であって、0.7〜1.8重量%のポリアクリル酸ナトリウム、1.5〜3.8重量%のグルコン酸ナトリウム、0.7〜1.8重量%のリン酸ナトリウム、2.4〜6.2重量%のホウ酸ナトリウムおよび残部が水からなる組成を有する(特許文献3)などがある。
しかし、上記の従来技術では、次の各種技術的問題がある。
(1)溶剤系の剥離剤は、水が含まれていないため鉄系素材がさびる心配はないが、環境規制の強化から作業環境性の悪さ、その廃液処理などに問題がある。特許文献1の剥離剤は塩素系溶剤程ではないが、やはり溶剤系である以上、作業環境性の悪さ、その廃液処理などに問題がある。
(2)強アルカリ系の剥離剤は、アルカリ性のため鉄系素材がさびにくいものであるが、取り扱うのに危険が伴い、廃液処理も難しいという問題がある。
(3)水系剥離剤は、取り扱い易く、環境にも優しいものであるが、水系で多くは中性のため塗膜を剥離できても鉄系素材が非常にさびやすいという問題がある。また、特許文献3では、水性洗浄剤としてグルコン酸ナトリウムが配合されているが、洗浄成分の一つとして配合されているものである。
特に、上記従来の剥離剤を使用して塗膜を剥離するのには長時間を要したり、たとえ剥離できたとしても、鉄系素材の表面が変色したり、錆が発生したりしてしまい、鉄系素材の腐食防止が十分考慮されていないという問題が生じていた。また剥離剤自体に使用環境上問題があったり、剥離処理後の廃液処理にも問題が生じていた。
特開2004−59675号公報 特開2006−117892号公報 特開2002−159923号公報
本発明は、塗膜剥離工程において、作業の安全性を確保でき、鉄系素材に液中で、特に高温液中でも錆を発生させないように、低コストで簡便な剥離処理を行うことができる塗膜用水系剥離剤、および該塗膜用水系剥離剤を用いる塗膜剥離方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、高温使用時でも鉄系素材に錆を発生させないように腐食抑制添加成分を添加した塗膜用水性剥離剤であって、1価または2価のアルコール系溶剤を5〜90重量%、水を5重量%以上、腐食抑制添加成分としてグルコン酸塩を0.01〜10重量%含有する塗膜用水性剥離剤を見出し本発明に至った。
また本発明者らは、高温使用時でも鉄系素材に錆を発生させないように腐食抑制添加成分を添加した塗膜用水性剥離剤であって、1価または2価のアルコール系溶剤を5〜90重量%、水を5重量%以上、腐食抑制添加成分として、グルコン酸塩を0.01〜10重量%含有する塗膜用水性剥離剤を、洗浄・剥離工程に用いることにより、前記洗浄・剥離工程中において、およびその後工程の液中、特に高温使用時でも錆を発生させないようにすることができ、かつ従来より効率よく、使用環境での安全性を確保でき、低コスト化が可能となる塗膜剥離方法を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、次に関するものである。
(1)高温使用時でも鉄系素材に錆を発生させないように腐食抑制添加成分を添加した塗
膜用水系剥離剤であって、1価または2価のアルコール系溶剤を5〜90重量%、水を5
重量%以上、腐食抑制添加成分としてグルコン酸塩を0.01〜10重量%、及び陰イオン界面活性剤を含有し、塗膜用水系剥離剤のpHが5〜9であることを特徴とする塗膜用水系剥離剤。
(2)前記グルコン酸塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩の少なくともいずれか1つであることを特徴とする上記(1)記載の塗膜用水系剥離剤。
(3)前記1価または2価のアルコール系溶剤が、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテルの少なくともいずれか1つであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の塗膜用水系剥離剤。
(4)前記塗膜用水系剥離剤に、防腐剤、界面活性剤の腐食促進因子を配合しても鉄系素材への錆を発生させることがないことを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の塗膜用水系剥離剤。
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の塗膜用水系剥離剤を、洗浄・剥離工程において用いることにより、前記洗浄・剥離工程中において発生する鉄系素材からの液中で
の錆の発生を防止するとともに塗膜剥離することを特徴とする塗膜剥離方法。
(6)上記(5)に記載の塗膜剥離方法において、前記塗膜用水系剥離剤を、洗浄・剥離
工程において用い、前記洗浄・剥離工程の後工程で発生する鉄系素材からの液中での錆の
発生を防止するとともに塗膜剥離することを特徴とする塗膜剥離方法。
(7)上記(5)又は(6)に記載の塗膜剥離方法において、前記塗膜用水系剥離剤を、30〜100℃に加温して処理することを特徴とする塗膜剥離方法。

本発明の塗膜用水系剥離剤および塗膜剥離方法によれば、鉄系素材に付着した塗膜に対して、優れた剥離性と防錆性を有し、特に高温液中での洗浄・剥離処理に際しても、作業環境の安全性を確保でき、洗浄・剥離工程および該工程の後工程においても液中での発錆を防止でき、かつ低コスト、廃液の処分にも問題が生じることのない塗膜用水系剥離剤および塗膜剥離方法を提供することができる。
以下に、本発明を具体的に説明する。従来、鉄系素材は剥離剤の液温が80℃付近になると非常に錆が発生しやすくなるものであったが、本発明の塗膜用水系剥離剤では、腐食抑制添加成分としてグルコン酸塩を剥離剤全量に対して0.01〜10重量%含有させることにより、高温使用時においても錆が発生しないという誰もが予想できなかった効果を有するものである。
本発明の塗膜用水系剥離剤に配合される1価または2価のアルコール系溶剤は、塗膜に対して濡れやすく膨潤させる作用をなすものである。1価アルコール系溶剤としては、炭素数1〜4のメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどの脂肪族アルコール、ベンジルアルコール、4-メチルベンジルアルコール、2-エチルベンジルアルコール、フェネチルアルコールなどの芳香族アルコールのうちから少なくとも一つを含むものであり、好ましくは芳香族アルコールであり、特に好ましくは、ベンジルアルコールである。
2価アルコール系溶剤としては、モノ、ジ、あるいはトリエチレングリコール、及びそれらのメチル、エチル、プロピル、及びブチルエーテルの群から選ばれる少なくとも一つを含むものであり。具体的には、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラメチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。
上記1価または2価のアルコール系溶剤は、これらのうち少なくとも一つを含むものであるが2種以上併用してもかまわない。好ましくは安価で各種塗料による塗膜も剥離することのできるジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテルが配合されるのがよい。
本発明における1価または2価のアルコール系溶剤の配合量は、剥離剤全体の5〜90重量%である。好ましくは、5〜80重量%であり、特に好ましくは、30〜80重量%である。5重量%未満では、塗膜の剥離性能が低く、一方90重量%を超えると引火性が増大し、また剥離効果にも問題が生じてしまう。
本発明の塗膜用水系剥離剤に配合される腐食抑制添加成分としてのグルコン酸塩には、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸アンモニウム塩があり、これらのうち少なくともいずれか1つを用いればよい。グルコン酸は、グルコースの1位の炭素を酸化することにより生成するポリオキシモノカルボン酸の一種で、天然には糖密やワイン、果実の中にわずかに存在する。化学的には、D-グルコースを臭素水やヨウ素のアルカリ溶液で穏やかに酸化することによって得られる。また生化学的には、D-グルコースの酵素による微生物酸化により得ることができる。
グルコン酸塩は、例えば、グルコン酸を水酸化ナトリウムで中和すればグルコン酸ナトリウム、グルコン酸を水酸化カリウムで中和すればグルコン酸カリウムとして容易に得られる。グルコン酸およびその塩は、食品分野ではpH調整剤、乳化剤、発酵調整剤などとして使用されており、また洗浄剤として食器洗い機専用粉せっけんのせっけんカス発生防止、洗浄効果を高める役割として使用されている。
本発明者らは上記グルコン酸塩を塗膜用水系剥離剤に添加して用いたところ、従来の防錆剤である亜硝酸塩や有機アミン化合物などと比較して、安全性が高く、さらに生分解性も高く、環境にやさしく、作業処理環境だけでなく、廃液処理にも問題のない、鉄系素材に用いる塗膜用水系剥離剤の腐食抑制成分となっていることを見出した。有機アミン系化合物は、環境や人体への影響が大きいため問題があるが、本発明ではこれらを使用しないで十分防錆効果を発生させることができたものである。
本発明における腐食抑制添加成分としてのグルコン酸塩の配合量は、剥離剤全体の0.01〜10重量%である。好ましくは、0.01〜2重量%であり、さらに好ましくは0.2〜2重量%である。0.01重量%未満では鉄系素材に錆が発生するなど防錆効果が十分でなく、10重量%を超えて配合しても防錆効果は増加せず、経済的に不利になるだけである。
本発明の塗膜用水系剥離剤における水としては、水道水、蒸留水、イオン交換水、純水等いずれでもかまわない。また本発明の水は、上記アルコール系溶剤成分を希釈するものであり、剥離剤全体の5重量%以上含まれる。上限値は、1価または2価のアルコール系溶剤とグルコン酸塩の添加割合からして94.99重量%である。5重量%未満では、アルコール系溶剤成分を十分希釈することができず、その分アルコール系溶剤成分が多くなる結果、塗膜剥離効果が達成できなく実使用に耐えなくなる。また引火性も増し、作業環境上も好ましくない。
本発明における塗膜用水系剥離剤には、界面活性剤、または防腐剤を含有するのが好ましい。界面活性剤は塗膜の界面の自由エネルギーを低下させ塗膜への浸透・湿潤力を増し剥離性能を向上させる役割と、用いる1価または2価のアルコール系溶剤の水溶解性が低い場合には、可溶化剤として作用するものである。また防腐剤は塗膜用水系剥離剤が腐敗しないよう長期保存のために用いる。
界面活性剤としては陰イオン界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれであってもよい。陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸等が挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、アルキルアミンアセテート、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等が挙げられる。
界面活性剤のなかでも陰イオン界面活性剤を添加するのが好ましい。通常、硫酸イオン、塩素イオンは鉄系素材の腐食促進因子と考えられるものであるが、陰イオン界面活性剤として、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムなどの硫酸イオン含有陰イオン界面活性剤や、塩素イオン含有陰イオン界面活性剤を使用しても、本発明の塗膜用水系剥離剤は、グルコン酸塩の腐食抑制効果により、鉄系素材の発錆は十分防止できるものである。
また同様に防腐剤として、これら硫酸イオン、塩素イオンを含有する有機窒素硫黄系化合物や塩素系化合物を添加しても、本発明の塗膜用水系剥離剤は、グルコン酸塩の腐食抑制効果により、鉄系素材の発錆は十分防止できるものである。
さらに本発明における塗膜用水系剥離剤には必要に応じて適宜、従来の剥離剤に配合されている各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、増粘剤、顔料などの着色剤、香料などを添加してもよい。
本発明の塗膜用水系剥離剤のpHは5〜9である。好ましくは、中性域である6.5〜8.5であるが、添加成分、例えば界面活性剤などの添加や大気中の二酸化炭素の吸収によって経時的に低下することがあるので、pH5〜9でも十分使用可能である。
本発明の塗膜用水系剥離剤は、上記した各成分を配合したものであるが、使用する各成分が比較的揮発性が低いため、組成変動が少なく、長期間安定して良好な剥離効果および防錆効果が発揮できる。また各成分は人体への影響の大きい成分を含まないので、作業操作上安全で、かつ剥離剤が水性液であるので剥離処理後の廃液処理も容易である。
本発明の塗膜剥離方法は、被剥離物品に本発明の剥離剤を接触させればいかなる方法でもよい。浸漬、塗布、スプレー、シャワーなどの方法によって、大気中で常温ないし加熱下で接触させればよいが、剥離剤を加熱下で使用する方が塗膜剥離をより促進することができる。特に本発明の剥離剤を加温した状態での剥離剤槽に被剥離物品を浸漬あるいは揺動浸漬して剥離する方法が最も好ましい。これにより、高温液中において塗膜剥離が容易にでき、かつ、鉄系素材を溶解、変色または劣化させることがなく、鉄系素材からの発錆を防止できているものである。
本発明の塗膜剥離方法においては、剥離剤の温度を常温〜100℃で用いる。好ましくは30〜100℃、特に好ましくは50〜85℃に加温した剥離剤槽に、塗装被膜を有する鉄系素材を入れて剥離処理することがよい。処理時間としては1分から8時間浸漬あるいは揺動浸漬し、その後通常の洗浄・乾燥で剥離剤を除去すればよく、例えば水、アセトン、イソプロピルアルコールなどを用いて洗浄したのち、室温で乾燥すればよい。通常鉄系素材は80℃付近になると非常に錆が発生しやすくなるものであるが、80℃以上の高温液中でも本発明によれば、錆が発生しないものである。
通常、塗膜剥離工程は、洗浄・剥離工程として、(ア)処理液への被対象物の浸漬あるいは処理液によるシャワー状吹き付け、(イ)水洗によるすすぎ(浸漬、シャワーなど)、(ウ)乾燥の3つの工程からなっている。
本発明の塗膜剥離方法は、剥離剤を、洗浄・剥離工程において用いることにより、前記洗浄・剥離工程中において発生する鉄系素材からの液中での錆の発生を防止するとともに塗膜剥離するものであり、また剥離剤を、洗浄・剥離工程において用い、前記洗浄・剥離工程の後工程で発生する鉄系素材からの液中での錆の発生を防止するとともに塗膜剥離するものでもある。
本発明では、剥離剤の液中、特に高温での液中において、鉄系素材に発生する錆を防止できるだけでなく、洗浄・剥離工程で処理後、すなわち剥離剤から取り出した後においても、また後工程の水洗中でも、その後でも鉄系素材から発生する錆を防止できるものである。
本発明の剥離剤を使用し得る対象としての被剥離物は、鉄系素材であるならば塗装用治具、塗装用マスクに限らずいかなるものでも対象とできる。また塗膜剥離される塗装物の例としては、各種自動車・自動車用部品、精密機器・機械部品、電気・電子部品等各種分野の鉄系素材の塗装物ならいかなる形状のものでもよい。
本発明の剥離剤により剥離され得る塗膜には、水系塗料、溶剤系塗料、粉体塗料によるいずれのものでもよく、また塗料としては、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系、エポキシ系、アルキドメラミン系などの樹脂からなる塗料を対象とすることができる。
以下には、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
<剥離対象物品、試料被膜>鉄系素材として:一般構造用圧延鋼材(JIS G 3101)SS400に、塗料としてアクリルウレタン系(武蔵塗料株式会社製商品名「ハイウレックスP」)を塗布し、乾燥塗膜の膜厚約100μmを形成し試料とした。
<剥離方法>下記各種剥離剤を液温30から85℃に加温した剥離剤槽に試料を浸漬して8時間を限度に剥離処理した。
<評価手段、方法>剥離処理は8時間を限度に塗膜が剥離するまでの時間、塗膜の剥離状況、錆の発生状況を調べた。剥離時間は、目視により塗膜が完全に剥離するまでの時間で評価した。錆の発生状況は試料に錆が発生しているかを目視により評価した。
[実施例1、比較例1]
実施例1は、アルコール系溶剤として、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(株式会社日本触媒製、商品名「シーホゾールDG」)5重量%、界面活性剤として、陰イオン界面活性剤1;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液(花王株式会社製、商品名「ぺレックスSS−H」)15重量%、グルコン酸ナトリウム(ナガセケムテックス株式会社製、商品名「クレワットGL」)0.2重量%、残り水とした剥離剤を、85℃に加温し、試料を浸漬させ剥離処理した。
比較例1は、実施例1において、グルコン酸塩を添加せず、残部を水とした剥離剤を用い実施例1と同様な剥離処理をした。
結果:実施例1は、塗膜が7.5時間で剥離でき、試料に錆の発生は全くなかった。比較例1は、塗膜が7.5時間で剥離できたが、試料には錆の発生が見られた。
以下において使用する成分は次のものである。
アルコール系溶剤:ジエチレングリコールモノエチルエーテル(株式会社日本触媒製、商品名「シーホゾールDG」)
陰イオン界面活性剤1:アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液(花王株式会社製、商品名「ぺレックスSS−H」
陰イオン界面活性剤2:アリル(ヤシ)メチルタウリン酸ナトリウム(日油株式会社製、商品名「ダイヤポンK」)
防腐剤(有機窒素硫黄系)1:日本エンバイロケミカルズ株式会社製、商品名「スラオフ620」
防腐剤(塩素系)2:ダウケミカル日本株式会社製、商品名「ダウイシル75」(1-(3-クロロアリル)-3,5,7-トリアザ-1-アゾニアアダマンタンクロライド、炭酸水素ナトリウム、ヘキサメチレンテトラミン)
グルコン酸塩:ナガセケムテックス株式会社製、商品名「クレワットGL」
防錆剤(脂肪酸、アミン系溶剤):(千代田ケミカル株式会社製、商品名「チオライトC560R13」)
[実施例2〜6、比較例2〜5]
実施例1において、アルコール系溶剤としてのジエチレングリコールモノエチルエーテルを30重量%と、陰イオン界面活性剤1;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液を20重量%とし、グルコン酸塩を0.01重量%、0.2重量%、2重量%に変更し、残りを水とした剥離剤を順に実施例2〜4、さらに有機窒素硫黄系の防腐剤1を0.1重量%添加し、残りを水とした剥離剤を実施例5、同じく、塩素系防腐剤2を0.1重量%添加し、残りを水とした剥離剤を実施例6とし、実施例1と同様な剥離処理をした(実施例2〜6)。
実施例5において、グルコン酸塩を添加せず、残りを水とした剥離剤を比較例2、実施例6において、グルコン酸塩を添加せず、残りを水とした剥離剤を比較例3、実施例2〜4において、防錆剤(脂肪酸、アミン系溶剤)2重量%として、グルコン酸塩を添加せず、残りを水とした剥離剤を比較例4、実施例1において、アルコール系溶剤としてのジエチレングリコールモノエチルエーテルを30重量%とし、陰イオン界面活性剤2を20重量%とし、グルコン酸塩を添加せず、残りを水とした剥離剤を比較例5して、実施例1と同様な剥離処理をした(比較例2〜5)。
実施例及び比較例の剥離液組成、および結果を表2に示す。
実施例2〜6は、いずれもアルコール系溶剤の含有量が30重量%、界面活性剤1の含有量が20重量%であり、塗膜は2.5時間で完全に剥離できた。グルコン酸塩の含有量が0.2重量%の実施例3、2重量%の実施例4では、錆の発生は全く見られなかった。グルコン酸塩の含有量が0.01重量%の実施例2では、一部に錆が発生していたが、グルコン酸塩を添加していない剥離剤程ではなく、実使用に際して問題はないものであった。
比較例2〜4は、いずれもアルコール系溶剤の含有量が30重量%、界面活性剤1の含有量が20重量%であるので、塗膜は2.5時間で完全に剥離できた。比較例2では、グルコン酸塩を含有しておらず、防腐剤1を0.1重量%添加したものであるが、錆が発生していた。同様に比較例3では、防腐剤2を0.1重量%添加したものであるが、錆が発生していた。防腐剤1には硫黄イオン、防腐剤2には塩素イオンが含まれており、これらイオンが腐食促進因子として働き、試料に錆が発生したものと考えられる。
比較例4は、グルコン酸塩に変え従来から使用されている市販の防錆剤を2重量%含有させたものであり、一部に錆が発生していたが、実使用に際して問題はない。比較例5は、アルコール系溶剤の含有量が30重量%であり、界面活性剤2の含有量が20重量%であり、剥離時間は4.5時間で完全に剥離できたが、錆の発生状況は、試料の全体に発生し剥離液が変色してしまった。グルコン酸塩を添加していない比較例2、3、5はいずれも錆が発生するか、試料の全体に発生し剥離液が変色してしまうほどであった。
グルコン酸塩の含有量が0.01重量%である実施例2は、従来からの市販の防錆剤を含有する比較例4と評価上は同程度であるが、従来からの市販の防錆剤には、アミン系溶剤が含まれており、環境や人体への影響が大きいものであるのに対して、実施例2では、当該成分は全く含まれておらず、作業環境上安全なものである。
実施例5と比較例2、実施例6と比較例3とを比較してみると、防腐剤として、硫黄イオンや塩素イオンなどの腐食促進因子として働くと考えられる成分が入っていても、グルコン酸塩の添加により、錆の発生はよく抑えられているものである。
[実施例7〜10、比較例6、7]
実施例1において、アルコール系溶剤としてのジエチレングリコールモノエチルエーテルを50重量%と、陰イオン界面活性剤1;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液を15重量%とし、グルコン酸塩を0.01重量%、0.2重量%、2重量%に変更し、残りを水とした剥離剤を順に実施例7〜9とし、またグルコン酸塩を添加せず、残りを水とした剥離剤を比較例6とし、実施例1と同様な剥離処理をした(実施例7〜9、比較例6)。
実施例8において、陰イオン界面活性剤1;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液に変えて、陰イオン界面活性剤2;アリル(ヤシ)メチルタウリン酸ナトリウムとした剥離剤を実施例10とし、さらに実施例10において、グルコン酸塩を添加せず、残りを水とした剥離剤を比較例7とし、実施例1と同様な剥離処理をした。
実施例7〜10、比較例6、7の剥離液組成、および結果を表3に示す。
実施例7〜9は、いずれもアルコール系溶剤の含有量が50重量%、界面活性剤1の含有量が15重量%であり、塗膜は3.5時間で完全に剥離できた。グルコン酸塩の含有量が0.2重量%の実施例8、2重量%の実施例9では、錆の発生は全く見られなかったが、グルコン酸塩の含有量が0.01重量%の実施例7では、一部に錆が発生していたが、グルコン酸塩を添加していない剥離剤程ではなく、実使用に際して問題はないものであった。
比較例6は、アルコール系溶剤の含有量が50重量%、界面活性剤1の含有量が15重量%であり、塗膜は3.5時間で完全に剥離できているが、グルコン酸塩を含有させておらず、錆が発生していた。
実施例10、比較例7は、いずれもアルコール系溶剤の含有量が50重量%、界面活性剤2の含有量が15重量%であり、塗膜は6時間で完全に剥離できた。比較例7は、グルコン酸塩を含有しておらず、錆の発生状況は、試料の全体に発生し剥離液が変色してしまった。
[実施例11〜13]
陰イオン界面活性剤1:アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液を20重量%とし、アルコール系溶剤、グルコン酸塩の添加割合を表4のとおりに変え、残りは水とした剥離剤を用い、実施例11〜13とした。その結果は、いずれも錆の発生は見られず、また剥離時間は3.5から4時間であった。
[実施例14、比較例8]
実施例1において、アルコール系溶剤としてのジエチレングリコールモノエチルエーテルを80重量%と、陰イオン界面活性剤1;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液を5重量%とし、グルコン酸塩を0.2重量%、残りを水とした剥離剤を実施例14とし、またグルコン酸塩を添加せず、残りを水とした剥離剤を比較例8とした。
液組成およびその結果を表5に示す。実施例14、比較例8とも、8時間で塗膜が剥離でき、実施例14では錆の発生はなかったが、グルコン酸塩を添加していない比較例8は、錆が発生していた。
[実施例15]
実施例1において、剥離剤の液温を85℃から、30℃、50℃に変えて、剥離処理したが、結果は、両温度とも実施例1とほぼ同等であった。また実施例1において、グルコン酸塩として、カリウム塩、アンモニウム塩を用い剥離処理をしたが、結果は、両温度とも実施例1とほぼ同等であった。
[比較例9]
実施例1において、アルコール系溶剤として、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを94.5重量%、界面活性剤として、陰イオン界面活性剤1;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム50%水溶液0.5重量%、グルコン酸塩0.2重量%、残り水とした剥離液を比較例9として、実施例1と同様な剥離処理をした。
その結果、試料に錆の発生は全くなかったが、塗膜は8時間でも剥離できず、剥離剤として機能はしなかった。また水の含有量が少なく、剥離剤には陰イオン界面活性剤およびグルコン酸塩の析出物が見られた。
以上のとおり、本発明において、グルコン酸塩を添加した塗膜用水系剥離剤は、グルコン酸塩が腐食抑制剤として作用し、少量の添加で、特に高温液中においても、鉄系素材からの液中での錆の発生を防止できた。また塗膜の剥離工程の洗浄・剥離工程中において鉄系素材からの液中での錆の発生を防止するだけでなく、前記洗浄・剥離工程の後工程において鉄系素材からの液中での錆の発生を防止することができたものである。
本発明は、高温使用時でも鉄系素材に錆を発生させないように腐食抑制添加成分としてグルコン酸塩を含有する塗膜用水系剥離剤によって、洗浄・剥離工程においても作業環境の安全性を確保でき、かつ低コストで、該洗浄・剥離工程及びその後工程の液中での発錆を防止でき、塗膜の剥離・防錆処理を行う分野において有用である。

Claims (7)

  1. 高温使用時でも鉄系素材に錆を発生させないように腐食抑制添加成分を添加した塗膜用水系剥離剤であって、1価または2価のアルコール系溶剤を5〜90重量%、水を5重量%以上、腐食抑制添加成分としてグルコン酸塩を0.01〜10重量%、及び陰イオン界面活性剤を含有し、塗膜用水系剥離剤のpHが5〜9であることを特徴とする塗膜用水系剥離剤。
  2. 前記グルコン酸塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩の少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項1記載の塗膜用水系剥離剤。
  3. 前記1価または2価のアルコール系溶剤が、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテルの少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗膜用水系剥離剤。
  4. 前記塗膜用水系剥離剤に、防腐剤、界面活性剤の腐食促進因子を配合しても鉄系素材への錆を発生させることがないことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の塗膜用水系剥離剤。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の塗膜用水系剥離剤を、洗浄・剥離工程において用いることにより、前記洗浄・剥離工程中において発生する鉄系素材からの液中での錆の発生を防止するとともに塗膜剥離することを特徴とする塗膜剥離方法。
  6. 請求項5に記載の塗膜剥離方法において、前記塗膜用水系剥離剤を、洗浄・剥離工程において用い、前記洗浄・剥離工程の後工程で発生する鉄系素材からの液中での錆の発生を防止するとともに塗膜剥離することを特徴とする塗膜剥離方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の塗膜剥離方法において、前記塗膜用水系剥離剤を、30〜100℃に加温して処理することを特徴とする塗膜剥離方法。
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