JP5462950B2 - スライドファスナー及びスライドファスナーの止部の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)一対のファスナーテープと、一対のファスナーテープの対向するテープ側縁部に沿ってそれぞれ列設され、複数のファスナーエレメントを有する一対のファスナーエレメント列と、一対のファスナーエレメント列を噛合・分離させるスライダーと、一対のファスナーエレメント列の上下端部に配置され、スライダーの摺動を停止させる止部と、止部の少なくともいずれか1つに装着される装飾部材と、を備え、止部の少なくともいずれか1つは、ファスナーテープを収容するテープ収容部と、装飾部材を係合させる被係合部と、を有し、被係合部は、一対のファスナーテープ間に形成され、止部を表裏方向に貫通する貫通孔であり、装飾部材は、装飾が施される本体部と、本体部の裏面に設けられ被係合部と係合する係合部と、を有することを特徴とするスライドファスナー。
(2)係合部は、本体部の裏側からファスナーテープの表裏方向に突出する突起であって、その先端部からファスナーテープと水平方向に膨出する部分を有し、被係合部は、係合部と係合する凹部からなることを特徴とする(1)に記載のスライドファスナー。
(3)係合部は、本体部の裏面に突設される係合脚部であることを特徴とする(1)に記載のスライドファスナー。
(4)貫通孔は、係合脚部と係合する係合段部を有することを特徴とする(3)に記載のスライドファスナー。
(5)係合脚部は、ファスナーテープの長手方向に沿って形成されることを特徴とする(3)又は(4)に記載のスライドファスナー。
(6)装飾部材は、軟質の合成樹脂材料からなり、止部は、装飾部材より硬質の合成樹脂材料からなり、貫通孔の内周面は合成樹脂により覆われていることを特徴とする(4)に記載のスライドファスナー。
(7)止部の表面に壁部が立設され、壁部で囲まれた部分の内側に装飾部材が収容されることを特徴とする(6)に記載のスライドファスナー。
(8)止部は、一対のファスナーテープに跨って設けられ、スライダーの摺動方向に沿って長方形状に形成される下止部であることを特徴とする(7)に記載のスライドファスナー。
(9)係合部は、係合部の裏面側に前記ファスナーテープの表裏方向に突出する延出部を備えることを特徴とする(1)に記載のスライドファスナー。
(10)延出部は、機械的強度が他の部分より弱く設定され、係合部から延出部を分離するための破断起点となる脆弱部を備えることを特徴とする(9)に記載のスライドファスナー。
(11)延出部は、一端側の幅が、他端側の幅から次第に狭くなる断面形状を有することを特徴とする(9)に記載のスライドファスナー。
(12)係合部の裏面は、係合部から延出部を分離除去した延出部除去痕を有することを特徴とする(9)に記載のスライドファスナー。
(13)スライドファスナーの止部の製造方法であって、止部は、ファスナーテープを収容するテープ収容部と、装飾部材を係合させる被係合部と、を有し、装飾部材は、装飾が施される本体部と、本体部の裏面に設けられ被係合部と係合する係合部と、を有し、係合部の裏面側に、ファスナーテープの表裏方向に突出する延出部が形成され、係合部を延出部と共に被係合部に挿入する工程と、延出部を止部の裏面方向に引っ張って係合部を被係合部に係合させる工程と、を備えることを特徴とするスライドファスナーの止部の製造方法。
(14)係合部を被係合部に係合させて装飾部材を止部に装着した後、係合部から延出部を分離除去する工程を更に備えることを特徴とする(13)に記載のスライドファスナーの止部の製造方法。
また、本発明のスライドファスナーによれば、止部を表裏方向に貫通する貫通孔を有するため、装着部材を貫通孔に係合させることにより装飾部材を止部に容易に取り付けることができる。
本実施形態の第1変形例として、上記下止部50を図8に示す下止部50Aとしてもよい。この下止部50Aでは、貫通孔52から係合段部57及び脚部収容凹部58が削除されており、装飾部材60の係合脚部62が下止部50Aの裏面と係合している。さらに、壁部53が削除されている。
本実施形態の第2変形例として、上記下止部50及び装飾部材60を図9に示す下止部50B及び装飾部材60Bとしてもよい。この下止部50Bは、ファスナーテープ20の幅方向に長い矩形状に形成されており、その表面に星型の壁部53Bが形成されている。また、装飾部材60Bは、その板部材61Bが壁部53B内に嵌合可能な星型に形成されている。なお、本変形例では、それぞれ不図示の貫通孔及び係合脚部は、下止部50B及び装飾部材60Bの中心に1個設けられている。
本実施形態の第3変形例として、上記下止部50及び装飾部材60を図10に示す下止部50C及び装飾部材60Cとしてもよい。この下止部50Cは、円形状に形成されており、その表面に円形状の壁部53Cが形成されている。また、装飾部材60Cは、その板部材61Cが壁部53C内に嵌合可能な円形状に形成されている。なお、本変形例では、それぞれ不図示の貫通孔及び係合脚部は、下止部50C及び装飾部材60Cの中心に1個設けられている。また、貫通孔及び係合脚部は、長方形状でなく円形状であってもよい。
本実施形態の第4変形例として、上記下止部50及び装飾部材60を図11に示す下止部50D及び装飾部材60Dとしてもよい。下止部50Dの表面には、断面逆T字状の係合溝部(被係合部)52Dが長手方向に沿って形成され、装飾部材60Dの板部材61Dの下面には、係合溝部52Dと嵌合する断面逆T字状の係合突部(係合部)62Dが長手方向に沿って形成されている。そして、本変形例では、下止部50Dの係合溝部52Dに装飾部材60Dの係合突部62Dをスライドにより嵌合させることによって、装飾部材60Dが下止部50Dに装着される。
本実施形態の第5変形例として、図12に示すように、上記第4変形例の装飾部材60Dから板部材61Dを削除して、係合突部62Dの上部の凸部を本体部61Eとして、その本体部61Eの上面に装飾(本変形例では数字の「1」と「2」)を施してもよい。
本実施形態の第6変形例として、図13及び図14に示すように、図6及び図7で説明した装飾部材60の係合脚部62の裏面側に、ファスナーテープ20の表裏方向に突出する延出部65が形成された装飾部材60Fとしてもよい。この延出部65の長さは、下止部50の貫通孔52に延出部65を挿入したとき、延出部65を容易に把持できるように、少なくとも先端が下止部50の裏面から突出する長さであることが好ましい。
表面を滑らかにする表面加工を施してもよい。なお、延出部除去痕62aとは、装飾部材60Fの成形時に形成された他の表面と外観が異なる部分のことであり、延出部65の除去後に表面平滑化処理した面も含む。さらに、ここで言う外観とは、光沢、表面粗さ、表面形状など、視覚及び触覚により他と異なると判断できるもののことである。
本実施形態の第7変形例として、上記延出部65を図16に示す延出部65Gとしてもよい。この延出部65Gは、断面矩形状であり、係合脚部62との接合部に脆弱部67として略V字状の切欠部68が形成されている。
本実施形態の第8変形例として、上記延出部65を図17に示す延出部65Hとしてもよい。この延出部65Hは、断面矩形状であり、係合脚部62との接合部に脆弱部67として複数の孔部69が形成されている。
本実施形態の第9変形例として、上記延出部65を図18に示す延出部65Kとしてもよい。この延出部65Kは、係合脚部62の長手方向一端側の幅が、他端側の幅から次第に狭くなる断面略三角形に形成され、係合脚部62との接合面積が小さい頂点部が脆弱部67を構成する。即ち、延出部65Kと係合脚部62との接合強度に方向性が付与される。従って、延出部65Kを破断するときは、延出部65Kを三角形の底辺側に倒すように曲げて引っ張ることで、脆弱部67に力を集中させて破断する。
上記本実施形態のスライドファスナー10は、図23に示すように、バッグ80の開口部81に使用することができ、また、図24に示すように、上着90の胸ポケット91に使用することができる。
例えば、本実施形態では、装飾部材は、貫通孔と係合脚部との係合により止部に取り付けられているが、これに限定されず、接着により止部に取り付けられていてもよい。
また、係合部は、略J字状や略T字状などが考えられ、凹部は、溝や穴などが考えられる。
20 ファスナーテープ
20a テープ側縁部
30 ファスナーエレメント列
31 ファスナーエレメント
50 下止部
51 テープ収容部
52 貫通孔(被係合部)
53 壁部
57 係合段部
60 装飾部材
61 板部材(本体部)
62 係合脚部(係合部)
50A 下止部
50B 下止部
53B 壁部
60B 装飾部材
61B 板部材
50C 下止部
53C 壁部
60C 装飾部材
61C 板部材
50D 下止部
52D 係合溝部(被係合部)
60D 装飾部材
61D 板部材
62D 係合突部(係合部)
60F 装飾部材
62a 延出部除去痕
65 延出部
66 溝部
67 脆弱部
65G 延出部
68 切欠部
65H 延出部
69 孔部
65K 延出部
70 上止部
Claims (14)
- 一対のファスナーテープ(20)と、
前記一対のファスナーテープの対向するテープ側縁部(20a)に沿ってそれぞれ列設され、複数のファスナーエレメント(31)を有する一対のファスナーエレメント列(30)と、
前記一対のファスナーエレメント列を噛合・分離させるスライダーと、
前記一対のファスナーエレメント列の上下端部に配置され、前記スライダーの摺動を停止させる止部(50,70)と、
前記止部の少なくともいずれか1つに装着される装飾部材(60)と、を備え、
前記止部の少なくともいずれか1つは、前記ファスナーテープを収容するテープ収容部(51)と、前記装飾部材を係合させる被係合部(52)と、を有し、
前記被係合部は、前記一対のファスナーテープ間に形成され、前記止部を表裏方向に貫通する貫通孔(52)であり、
前記装飾部材は、装飾が施される本体部(61)と、前記本体部の裏面に設けられ前記被係合部と係合する係合部(62)と、を有することを特徴とするスライドファスナー(10)。 - 前記係合部(62)は、前記本体部(61)の裏側から前記ファスナーテープ(20)の表裏方向に突出する突起であって、その先端部から前記ファスナーテープと水平方向に膨出する部分を有し、
前記被係合部(52)は、前記係合部と係合する凹部からなることを特徴とする請求項1に記載のスライドファスナー。 - 前記係合部は、前記本体部(61)の裏面に突設される係合脚部(62)であることを特徴とする請求項1に記載のスライドファスナー。
- 前記貫通孔(52)は、前記係合脚部(62)と係合する係合段部(57)を有することを特徴とする請求項3に記載のスライドファスナー。
- 前記係合脚部(62)は、前記ファスナーテープ(20)の長手方向に沿って形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載のスライドファスナー。
- 前記装飾部材(60)は、軟質の合成樹脂材料からなり、
前記止部(50,70)は、前記装飾部材より硬質の合成樹脂材料からなり、
前記貫通孔(52)の内周面は合成樹脂により覆われていることを特徴とする請求項4に記載のスライドファスナー。 - 前記止部(50)の表面に壁部(53)が立設され、
前記壁部で囲まれた部分の内側に前記装飾部材(60)が収容されることを特徴とする請求項6に記載のスライドファスナー。 - 前記止部(50)は、前記一対のファスナーテープ(20)に跨って設けられ、前記スライダーの摺動方向に沿って長方形状に形成される下止部であることを特徴とする請求項7に記載のスライドファスナー。
- 前記係合部(62)は、前記係合部の裏面側に前記ファスナーテープ(20)の表裏方向に突出する延出部(65,65G,65H,65K)を備えることを特徴とする請求項1に記載のスライドファスナー。
- 前記延出部(65,65G,65H,65K)は、機械的強度が他の部分より弱く設定され、前記係合部(62)から前記延出部を分離するための破断起点となる脆弱部(67)を備えることを特徴とする請求項9に記載のスライドファスナー。
- 前記延出部(65K)は、一端側の幅が、他端側の幅から次第に狭くなる断面形状を有することを特徴とする請求項9に記載のスライドファスナー。
- 前記係合部(62)の裏面は、前記係合部から前記延出部(65,65G,65H,65K)を分離除去した延出部除去痕(62a)を有することを特徴とする請求項9に記載のスライドファスナー。
- スライドファスナー(10)の止部の製造方法であって、
止部(50,70)は、ファスナーテープ(20)を収容するテープ収容部(51)と、装飾部材(60)を係合させる被係合部(52)と、を有し、
前記装飾部材は、装飾が施される本体部(61)と、前記本体部の裏面に設けられ前記被係合部と係合する係合部(62)と、を有し、
前記係合部の裏面側に、前記ファスナーテープの表裏方向に突出する延出部(65,65G,65H,65K)が形成され、
前記係合部を前記延出部と共に前記被係合部に挿入する工程と、
前記延出部を前記止部の裏面方向に引っ張って前記係合部を前記被係合部に係合させる工程と、を備えることを特徴とするスライドファスナーの止部の製造方法。 - 前記係合部(62)を前記被係合部(52)に係合させて前記装飾部材(60)を前記止部(50,70)に装着した後、前記係合部から前記延出部(65,65G,65H,65K)を分離除去する工程を更に備えることを特徴とする請求項13に記載のスライドファスナーの止部の製造方法。
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