JP5462843B2 - ダブルデッキエレベータおよびその制御方法 - Google Patents

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Description

2つの乗りかごを1つの外枠かご内に搭載し、2つの乗りかごをいっしょに昇降させるダブルデッキエレベーターに関し、特に、その異常動作時の制御に関する。
1つの外枠かごの中に上かごと下かごの2つの乗りかごを搭載し、それら2つの乗りかごを外枠かごごと上下に走行させることで輸送能力を向上させたダブルデッキエレベータと呼ばれるエレベータがある。
初期のダブルデッキエレベーターでは上かごと下かごの間隔が固定されていた。しかし、この構成では、フロア間の間隔が同一でなければならないという制限があった。そのため、その後、上かごと下かごの間隔を調整する自動階間補正機構を備えたダブルデッキエレベーターが開発されている。自動階間補正機構とは、上かごと下かごの間隔を自動的に調整する機構である。この自動階間補正機構により、各フロアの間隔が異なる建物にもダブルデッキエレベーターを設置することが可能となった。
自動階間補正機構の例としてパンタグラフ式とロープ式がある。
パンタグラフ式の自動階間補正機構は、例えば上かごと下かごの間にパンタグラフを設置し、そのパンタグラフを伸縮することで上かごと下かごの間隔を調整するものである。
一方、ロープ式の自動階間補正機構は、上かごと下かごを外枠かご内にロープで吊るし、ロープの巻き上げによって上かごと下かごの間隔を調整するものである。
このような自動階間補正機構を備えたダブルデッキエレベーターにおいては、異常動作に対する対策としての制御として、1つの乗りかごが単独で走行する通常のエレベーターにおける異常動作に対する対策に加えて、ダブルデッキエレベーター特有の対策を実装しておくことが要求される。
以下、ダブルデッキエレベーターに異常が発生したときの対策に関する技術を列挙する。
特許文献1には、ダブルデッキエレベーターに故障が発生したとき、上かごと下かごの両方の乗客を閉じ込めることなく救出することを可能にする技術が開示されている。特許文献1に開示されたダブルデッキエレベーターは、重度の故障を検出すると、上かごと下かごを急停止し、その後、いずれか一方の乗りかごの乗客を救出できる最寄り階まで低速で走行し、救出完了後、もう一方の乗りかごの乗客を救出できる階まで低速で走行する。
特許文献2には、自動階間補正機構に異常が発生してもエレベーター自体の運行を暫定的に継続させることを可能にする技術が開示されている。特許文献2に開示されたダブルデッキエレベーターは、自動階間補正機構が正常に機能しないとき、上かごと下かごの間隔を固定し、その間隔で上かごと下かごを同時に着床できない場合、一方ずつ着床させる。
特開平7−41267号公報 特開2001−287874号公報
特許文献1、2には、異常が発生したときのダブルデッキエレベーター特有の対策として考慮しておくべきことがそれぞれに開示されている。しかしながら、ダブルデッキエレベーター特有の対策を考慮しておくことが好ましい事象は、それ以外にもある。
そのひとつとして、自動階間補正機構を用いたダブルデッキエレベーターにおいて、何らかの異常が発生してエレベーターが非常停止し、乗りかごが慣性で外枠かご内で跳ね上がることが懸念される。
特にロープ式の自動階間補正機構を備えたダブルデッキエレベーターの場合、構造的に跳ね上がりを抑制する力がパンタグラフ式よりも弱いので、跳ね上がりの影響はパンタグラフ式の自動階間補正機構を備えたダブルデッキエレベーターに比べ大きいと想定される。
本発明の目的は、自動階間補正機構を備えたダブルデッキエレベーターが非常停止し、乗りかごが跳ね上がるのを防止する技術を提供することである。
本発明の一態様によるダブルデッキエレベーターは、上下方向に走行する外枠かごと、前記外枠かご内に搭載され、相互の間隔が調整可能な複数の乗りかごと、前記乗りかごが前記外枠かごに対して相対的に上昇するのを抑制する相対移動抑制部と、前記外枠かごが上昇から急停止するとき、前記相対移動抑制部に、前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制させる制御部と、を有している。
また、前記制御部は、前記外枠かごが前記急停止の起こる所定の異常位置まで上昇すると予想される場合、前記外枠かごが前記異常位置まで上昇する前に、前記相対移動抑制部に、前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制させるものであってもよい。
また、前記外枠かごの位置を検出する外枠かご位置検出部と、前記外枠かごの移動速度を測定する外枠かご速度検出部と、を更に有し、前記制御部は、前記外枠かご位置検出部にて検出される前記外枠かごの位置と、前記外枠かご速度検出部で測定される前記外枠かごの移動速度に基づいて、前記外枠かごが前記異常位置まで上昇するか否か予想するものであってもよい。
また、前記異常位置よりも所定距離だけ手前にある処理開始位置まで前記外枠かごが上昇したことを検出する処理開始位置到達検出部を更に有し、前記制御部は、前記処理開始位置到達検出部にて前記外枠かごが前記処理開始位置まで上昇したことが検出されると、前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制するための処理を開始するものであってもよい。
また、前記処理開始位置は、前記外枠かごが前記異常位置に達する前に前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制できるように、前記制御部が前記処理を開始できる位置であってもよい。
また、前記外枠かごは、上下方向に伸び、前記外枠かごに固定されたレールを有し、前記相対移動抑制部は、前記乗りかごに取り付けられており、前記制御部からの指示によって前記レールに接触する停止機構を有するものであってもよい。
また、前記停止機構は、前記制御部からの指示によって前記レールを挟むものであってもよい。
本発明によれば、自動階間補正機構を備えたダブルデッキエレベーターが非常停止し、乗りかごが跳ね上がるのを防止することができる。
本実施形態によるダブルデッキエレベーターの全体構成図である。 本実施形態のダブルデッキエレベーターの動作を示すフローチャートである。 上方向非常止動作速度パターンのグラフである。
本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態によるダブルデッキエレベーターの全体構成図である。本実施形態のダブルデッキエレベーターはロープ式の自動階間補正機構を備えている。
本実施形態のダブルデッキエレベーターは、外枠かご1、外枠かご用制御盤2、外枠かご用巻き上げ機3、上かご4、下かご5、自動階間補正機構用制御盤6、自動階間補正機構用巻き上げ機7、階間補正用ロープ8、上方向非常止9〜12、釣り合いおもり13、緩衝器14、端階かご位置検出スイッチ15、上方向非常止装置用制御盤16、およびレール17、18を有している。外枠かご用制御盤2と上方向非常止装置用制御盤16は機械室に設置されている。自動階間補正機構用制御盤6は外枠かご1上に設置されている。乗りかごである上かご4および下かご5は外枠かご1内に搭載されている。
外枠かご1と釣り合いおもり13が同じロープの両端に接続されている。釣り合いおもり13は、上かご4および下かご5に所定人数の搭乗者の合計体重に相当する所定重量がかかった状態で、外枠かご1と釣り合う重量である。外枠かご用巻き上げ機3がそのロープを駆動することにより、外枠かご1が上方向あるいは下方向に走行する。外枠かご用制御盤2は、外枠かご用巻き上げ機3に動作指令信号を送り、所望の位置まで走行させる。
外枠かご1が上方向に走行中に異常が発生し、外枠かご1が上方向に異常な速度で走行したり、上方向に異常な位置まで走行したりした場合、外枠かご用制御盤2は外枠かご1を減速あるいは停止させようとする。それでも減速しきれない場合や、減速あるいは停止させようとする機能が働かない場合には、外枠かご1が異常な位置まで上昇し、同時に、釣り合いおもり13が異常な位置まで下降する。その場合には、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突し、緩衝器14が衝撃を和らげつつ、釣り合いおもり13を受け止める。そのときには外枠かご1は急停止(非常停止)することとなる。
上かご4と下かご5は階間補正用ロープ8で外枠かご1内に吊られている。自動階間補正機構用巻き上げ機7が階間補正用ロープ8を駆動すると、上かご4と下かご5の間隔が変化する。自動階間補正機構用制御盤6は、外枠かご用制御盤2と連携動作して、自動階間補正機構用巻き上げ機7に動作指令信号を送り、外枠かご1が停止した位置で上かご4と下かご5の床の高さがそれぞれ所望の階の床の高さと一致するように、上かご4と下かご5の間隔を調整する。
外枠かご1内には上下方向に伸びるレール17、18が固定されている。このレール17、18は非常停止時に上かご4および下かご5を外枠かご1に固定するのに利用される。レール17、18は非常停止のために専用に設置されたものであってもよく、あるいは外枠かご1内での上かご4および下かご5の動きを上下方向のみに制限するためのレールと兼用されてもよい。
上かご4には上方向非常止9、10が設置され、上かご5には上方向非常止11、12が設置されている。上方向非常止9〜12は、上かご4および下かご5が外枠かご1に対して相対的に上昇するのを抑制する相対移動抑制部である。
上方向非常止9はレール17の近傍にあり、上方向非常止装置用制御盤16からの動作指令信号に基づいてレール17と接触し、上かご4の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する。具体的には、上方向非常止9は、非常停止動作として、停止機構である不図示のクランプ機構でレール17を挟むことにより、上かご4の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する力を発生する。
また、上方向非常止10はレール18の近傍にあり、上方向非常止装置用制御盤16からの動作指令信号に基づいてレール18と接触し、上かご4の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する。具体的には、上方向非常止10は、不図示のクランプ機構でレール18を挟むことにより、上かご4の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する力を発生する。
同様に、上方向非常止11はレール17の近傍にあり、上方向非常止装置用制御盤16からの動作指令信号に基づいてレール17と接触し、下かご5の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する。具体的には、上方向非常止11は、不図示のクランプ機構でレール17を挟むことにより、下かご5の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する力を発生する。
また、上方向非常止12はレール18の近傍にあり、上方向非常止装置用制御盤16からの動作指令信号に基づいてレール18と接触し、下かご5の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する。具体的には、上方向非常止12は、不図示のクランプ機構でレール18を挟むことにより、下かご5の外枠かご1に対する相対的な移動を抑制する力を発生する。
上方向非常止9〜12は、一例として瞬間的に強力にレール17、18を挟み、上かご4あるいは下かご5を固定するものである。
非常停止動作として上方向非常止9〜12が強い力でレール17、18を挟み、上かご4および下かご5の跳ね上がりを抑えるので、非常停止動作が行われるとレール17、18が消耗あるいは損傷することが考えられる。そのためレール17、18は交換ができるように、外枠かご1に対して着脱可能に設置されていることが好ましい。
上方向非常止装置用制御盤16は、外枠かご1が上方向の走行から急停止(非常停止)するときに、動作指令信号を上方向非常止9〜12に送り、非常停止動作を行わせる
上方向非常止9〜12用の制御部である。一例として、上方向非常止装置用制御盤16は、外枠かご1が所定の異常位置まで上昇すると予想される場合、動作指令信号を上方向非常止9〜12に送り、外枠かご1がその異常位置まで上昇する前に非常停止動作を行わせる。この異常位置とは、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突するときの外枠かご1の位置である。釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突すると、それによって外枠かご1が急停止し、上かご4および下かご5が外枠かご1内で跳ね上がろうとする。非常停止動作はその跳ね上がりを防止するものである。
また、本実施形態のダブルデッキエレベーターは位置検出機能と速度検出機能を備えている。位置検出機能は、外枠かご1の位置を検出する機能である。速度検出機能は、外枠かご1の移動速度を検出する機能である。例えば外枠かご用巻き上げ機3が一定の回転量毎にパルス信号を出力するロータリーエンコーダを備え、上方向非常止装置用制御盤16が、そのパルス信号に基づいて位置および移動速度を検出することにしてもよい。その場合、外枠かご用巻き上げ機3と上方向非常止装置用制御盤16とが、外枠かご位置検出部と外枠かご速度検出部として機能すると言える。
上方向非常止装置用制御盤16は、更に、外枠かご1の移動速度と位置に基づいて、外枠かご1が異常位置まで上昇するか否か予想する。
端階かご位置検出スイッチ15は、非常停止が発生する異常位置よりも所定距離だけ手前(下側)にある処理開始位置まで外枠かご1が上昇したことを検出する。具体的には、端階かご位置検出スイッチ15は、処理開始位置に設置されており、自身が設置された位置に外枠かご1が到達するとオンする。
この処理開始位置は、外枠かご1が異常位置に達する前に上かご4および下かご5の外枠かご1に対する相対的な上昇を抑制できるように、すなわち上方向非常止9〜12でレール17、18を挟むことができるように、上方向非常止装置用制御盤16が処理を開始する位置である。外枠かご1が最大速度で上昇した場合でも、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突する前に、上方向非常止装置用制御盤16が非常停止動作を行うか否か判断し、非常停止動作を指示する動作指令信号を送信し、上方向非常止9〜12が実際にレール17、18を挟むまでの時間が確保できるだけの距離が必要である。
上方向非常止装置用制御盤16は、端階かご位置検出スイッチ15にて、外枠かご1が処理開始位置まで上昇したことが検出されると、上かご4および下かご5の外枠かご1に対する相対的な上昇を抑制するための処理を開始する。
本実施形態のダブルデッキエレベーターの一連の動作としては、外枠かご1が上方向へ走行し、端階かご位置検出スイッチ15が動作(オン)すると、上方向非常止装置用制御盤16が、かごの移動速度及び位置に基づいて、上方向非常止9〜12を動作させるか否か判断する。上方向非常止9〜12を動作させる場合、上方向非常止装置用制御盤16は、非常停止が起こる前に予め上方向非常止9〜12で外枠かご1両端に設けたレール17、18を挟むことで、非常停止時の上かご4および下かご5の跳ね上がりを防止する。
以下、本実施形態のダブルデッキエレベーターの動作について詳細に説明する。
本実施形態では、外枠かご1が上方向に走行中に正常に速度を制御できなくなり、最初の安全装置が動作するも外枠かご1を停止することができないという最悪条件の下、緩衝器14に釣り合いおもり13が衝突するという事象が想定されている。そして、その際に、上かご4および下かご5が跳ね上がり外枠かご1に衝突することを防止する目的で上方向非常止9〜12が設置されている。つまり、本機能は最終段階において動作する安全装置である。
上方向非常止9〜12を動作させるための演算処理を開始するトリガとなる図1の端階かご位置検出スイッチ15の設置位置は、上方向非常止装置用制御盤16が上方向非常止9〜12に動作指令信号を送り、上方向非常止9〜12が動作するまでの時間(上方向非常止9〜12の起動時間)と、安全装置が動作する状況において想定される外枠かご1の最高速度と、速度制御が不能になり、外枠かご1がフリーランとなったときの加速度(フリーラン加速度)とを考慮して決定される。この端階かご位置検出スイッチ15の設置位置は、式(1)によって示される。
L=VT+1/2AT ・・・(1)
L:端階かご位置検出スイッチ15の設置位置
A:フリーラン加速度
V:外枠かご1の最高速度
T:上方向非常止9〜12の起動時間
Lは、端階かご位置検出スイッチ15の設置位置に外枠かご1が到達したときの釣り合いおもり13と緩衝器14の距離で表わされる。A、V、Tは全てダブルデッキエレベーターの構成および設置状態などによって定まる定数である。
図2は、本実施形態のダブルデッキエレベーターの動作を示すフローチャートである。図2に示される処理は主に上方向非常止装置用制御盤16によって実行されるものである。
まず、上方向非常止装置用制御盤16は、端階かご位置検出スイッチ15が動作しているか否か、すなわち、外枠かご1が端階かご位置検出スイッチ15が設置されている位置まで上昇しているか否かを判定する(ステップST01)。外枠かご1が端階かご位置検出スイッチ15が設置されている位置まで上昇していなければ、上方向非常止装置用制御盤16は何もせずに処理を終了する。本実施形態では、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突して外枠かご1が急停止する状況を想定しているので、最上階付近以外で本機能が動作しないようにしている。
次に、上方向非常止装置用制御盤16は、ロータリーエンコーダからのパルス信号に基づいて残距離演算処理を行う(ステップST02)。残距離演算処理とは、釣り合いおもり13と緩衝器14の間の距離(残距離)を算出する処理である。
次に、上方向非常止装置用制御盤16は、残距離と、図3に示されている上方向非常止動作速度パターンとから、上方向非常止動作速度を決定する(ステップST03)。図3は、上方向非常止動作速度パターンのグラフである。上方向非常止動作速度パターンは、残距離と外枠かご1の移動速度との関係によって、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突するか否かの境界を示すグラフである。算出された残距離において、上方向非常止動作速度パターンのグラフが示す速度が、上方向非常止動作速度である。
図3には、正規速度パターンのグラフも示されている。世紀速度パターンは、本実施形態のエレベーターが正常に端階(最上階)に停止するときの速度変化のパターンを示している。端階かご位置検出スイッチ15の設置位置を超えて、正規速度パターンよりも速い移動速度で外枠かご1が上昇していても、上方向非常止動作速度パターンよりも遅ければ、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突しない。
更に、上方向非常止装置用制御盤16は、外枠かご1の実際の移動速度を検出し(ステップST04)、その実際の移動速度と、上方向非常止動作速度とを比較する(ステップST05)。
ある残距離において、その残距離の値に対して上方向非常止動作速度パターンが示す上方向非常止動作速度よりも実際の移動速度が速い場合、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突すると予想されるので、上方向非常止9〜12でレール17、18を挟む非常停止動作を行う必要がある。逆に、ある残距離において、その残距離の値に対して上方向非常止動作速度パターンが示す上方向非常止動作速度よりも実際の移動速度が遅い場合、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突しないと予想されるので、上方向非常止9〜12でレール17、18を挟む非常停止動作を行う必要がない。
ステップST05において実際の移動速度が上方向非常止動作速度よりも速ければ、上方向非常止装置用制御盤16は、上方向非常止9〜12にレール17、18を挟ませるための動作指令信号を送出する(ステップST06)。実際の移動速度が上方向非常止動作速度よりも遅ければ、上方向非常止装置用制御盤16は、何もせずにそのまま処理を終了する。
以上、本実施形態のダブルデッキエレベーターによれば、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突して上方向の急停止が起こるとき、上方向非常止9〜12でレール17、18を挟むことにより、外枠かご1に対して上かご4および下かご5を固定するので、衝突時には上かご4や下かご5が跳ね上がるのを防止することができる。
また、本実施形態のダブルデッキエレベーターによれば、釣り合いおもり13が緩衝器14に衝突して上方向の急停止が起こることを予想し、衝突が予想されるときだけ上方向非常止9〜12を動作させるので、衝突時には上かご4や下かご5が跳ね上がるのを防止するとともに、衝突が起こらないときには不要に上方向非常止9〜12を動作させることが無い。
なお、本実施形態では、上方向非常止9〜12は外枠かご1が非常停止するときにしかレール17、18を挟むことはないが、本発明はこれに限定されない。
上方向非常止9〜12はレール17、18を挟む機能が正常に動作するかどうかを点検する機能を備えていてもよい。非常停止時でなくても、例えば、点検者がスイッチ等の操作によって手動で上方向非常止9〜12にレール17、18を挟む動作を行わせることができるのが好ましい。
また、上方向非常止9〜12は、上かご4と下かご5の間隔を変化させていない間は、レール17、18を挟んでいることにしてもよい。例えば、上かご4と下かご5の間隔を変化させずに、外枠かご1が上方向に走行しているときには、上方向非常止9〜12はレール17、18を挟んでおくことにしてもよい。上方向非常止9〜12を頻繁に動作させ、正常性を確認することができる。また、上昇中の上かご4および下かご5の挙動を安定させることができる。
更に、外枠かご1が上昇中は、上かご4と下かご5の間隔を変化させないこととし、その間は常時、上方向非常止9〜12がレール17、18を挟んでいることにしてもよい。そうすることで、非常停止を検出あるいは予測し、上方向非常止9〜12を動作させるという緊急的な制御が不要となる。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
1 外枠かご、2 外枠かご用制御盤、3 外枠かご用巻き上げ機、4 上かご、5 下かご、6 自動階間補正機構用制御盤、7 自動階間補正機構用巻き上げ機、8 階間補正用ロープ、9〜12 上方向非常止、13 釣り合いおもり、14 緩衝器、15 端階かご位置検出スイッチ、16 上方向非常止装置用制御盤、17、18 レール

Claims (8)

  1. 上下方向に走行する外枠かごと、
    前記外枠かご内に搭載され、相互の間隔が調整可能な複数の乗りかごと、
    前記乗りかごが前記外枠かごに対して相対的に上昇するのを抑制する相対移動抑制部と、
    前記外枠かごが上昇から急停止するとき、前記相対移動抑制部に、前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制させる制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記外枠かごが前記急停止の起こる所定の異常位置まで上昇すると予想される場合、前記外枠かごが前記異常位置まで上昇する前に、前記相対移動抑制部に、前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制させる、
    ダブルデッキエレベーター。
  2. 前記外枠かごの位置を検出する外枠かご位置検出部と、
    前記外枠かごの移動速度を測定する外枠かご速度検出部と、を更に有し、
    前記制御部は、前記外枠かご位置検出部にて検出される前記外枠かごの位置と、前記外枠かご速度検出部で測定される前記外枠かごの移動速度に基づいて、前記外枠かごが前記異常位置まで上昇するか否か予想する、
    請求項に記載のダブルデッキエレベーター。
  3. 前記異常位置よりも所定距離だけ手前にある処理開始位置まで前記外枠かごが上昇したことを検出する処理開始位置到達検出部を更に有し、
    前記制御部は、前記処理開始位置到達検出部にて前記外枠かごが前記処理開始位置まで上昇したことが検出されると、前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制するための処理を開始する、
    請求項に記載のダブルデッキエレベーター。
  4. 前記処理開始位置は、前記外枠かごが前記異常位置に達する前に前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇を抑制できるように、前記制御部が前記処理を開始できる位置である、請求項に記載のダブルデッキエレベーター。
  5. 前記外枠かごは、上下方向に伸び、前記外枠かごに固定されたレールを有し、
    前記相対移動抑制部は、前記乗りかごに取り付けられており、前記制御部からの指示によって前記レールに接触する停止機構を有する、
    請求項1に記載のダブルデッキエレベーター。
  6. 前記停止機構は、前記制御部からの指示によって前記レールを挟む、請求項に記載のダブルデッキエレベーター。
  7. 上下方向に走行する外枠かごと、前記外枠かご内に搭載され、相互の間隔が調整可能な複数の乗りかごと、を有するダブルデッキエレベーターの制御方法であって、
    前記外枠かごが急停止の起こる所定の異常位置まで上昇すると予想される場合、前記外枠かごが前記異常位置まで上昇する前に、前記乗りかごの前記外枠かごに対する相対的な上昇の抑制を実行する、ダブルデッキエレベーターの制御方法。
  8. 前記外枠かごの位置と、前記外枠かごの移動速度に基づいて、前記外枠かごが前記異常位置まで上昇するか否か予想する、請求項に記載のダブルデッキエレベーターの制御方法。
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