JP5462094B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
近年、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話等の撮像装置が広く普及し、ユーザが手軽にデジタル画像データを取得することができるようになってきている。カメラ付き携帯電話のカメラ機能であっても数100万画素程度のデジタル画像データが撮像でき、コンパクトタイプのデジタルカメラにおいては1000万画素を超えるデジタル画像データが撮像できるようになってきている。また、過去においては主にプロフェッショナル用途で用いられた、ハイエンドな一眼レフタイプのデジタルカメラも一般のユーザに普及しつつある。
このような撮像装置の普及と共にデジタル画像データを撮像する機会も多くなってきている。例えばブログを開設しているユーザの中には、一日に数十、数百ショットのデジタル画像データを撮像するユーザもおり、デジタル画像データの撮像数は爆発的に増加している。一方でそれらのデジタル画像データを大量に記録できる大容量の記録装置も普及してきている。
大量の画像データが記録装置に格納されていると、ユーザは所望の画像を探し出すのに時間がかかってしまうことがあり得る。また、ユーザは、どのような画像を記録装置に記録したのかを忘れてしまうこともあり得る。このように、記録装置に格納される画像データの数が多くなると、画像データの管理が困難となる場合がある。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大量のデジタル画像データを簡便に管理することのできる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は画像処理装置である。この装置は、画像データのサムネイル画像を表示デバイス上に一覧表示する第1の表示制御部と、前記画像データに対するユーザの選択を取得する指示受付部と、ユーザが選択した1または複数の画像データのサムネイル画像を、前記表示デバイス上の前記第1の表示制御部が表示するサムネイル画像の表示領域とは異なる表示領域に、前記第1の表示制御部が表示するサムネイル画像の表示と同時に一覧表示する第2の表示制御部とを含む。ここで前記第1の表示制御部は、前記指示受付部からユーザの選択を取得し、ユーザの選択した画像データのサムネイル画像とユーザの選択していない画像データのサムネイル画像とを前記表示デバイス上に異なる表示態様で表示する。
本発明の別の態様は、画像処理方法である。この方法は、画像データのサムネイル画像を表示デバイス上に一覧表示するステップと、前記画像データに対するユーザの選択を取得するステップと、ユーザが選択した1または複数の画像データのサムネイル画像を、前記表示デバイス上に表示されたサムネイル画像の表示領域とは異なる表示領域に同時に一覧表示するステップと、ユーザの選択した画像データのサムネイル画像とユーザの選択していない画像データのサムネイル画像とを前記表示デバイス上に異なる表示態様で表示するステップとをプロセッサに実行させる。
本発明のさらに別の態様は、画像表示装置である。この装置は、記憶装置に記憶されている画像データの画素数を取得する画素数取得部と、前記画像データのアスペクト比を取得するアスペクト比取得部と、前記画像データのサムネイルを表示デバイス上に一覧表示する表示制御部とを含む。ここで前記表示制御部は、画素数の多い画像データのサムネイル画像は画素数の少ない画像データのサムネイル画像よりも大きなサムネイル画像として表示し、画像データのアスペクト比を維持してそのサムネイル画像を表示する。
本発明のさらに別の態様は、画像表示方法である。この方法は、記憶装置に記憶されている画像データの画素数を取得するステップと、前記画像データのアスペクト比を取得するステップと、画素数の多い画像データのサムネイル画像を画素数の少ない画像データのサムネイル画像よりも大きなサムネイル画像とし、画像データのアスペクト比を維持してそのサムネイル画像を表示デバイス上に一覧表示するステップとをプロセッサに実行させる。
本発明のさらに別の態様も画像表示装置である。この装置は、記憶装置に記憶されている画像データの画素数を取得する画素数取得部と、画素数の多い画像データのサムネイル画像を生成するときの拡縮率を、画素数の少ない画像データのサムネイル画像を生成するときの拡縮率よりも小さくしてサムネイル画像を生成し、生成したサムネイル画像を表示デバイス上に一覧表示する画像表示制御部とを含む。
本発明のさらに別の態様も画像表示装置である。この装置は、属性情報の付加された画像データを当該属性情報をもとにグループ分けして1または複数の画像群を生成する画像分類部と、前記画像分類部が生成した画像群毎に、各画像群に含まれる画像データのサムネイル画像を積み上げた態様で表示デバイス上に一覧表示する表示制御部とを含む。
本発明のさらに別の態様も、画像表示装置である。この装置は、記憶装置に記憶されている、属性情報の付加された画像データのサムネイルを表示デバイス上に一覧表示する一覧表示制御部と、前記画像データに対するユーザの選択を取得する指示受付部と、選択された画像に含まれる属性情報をもとに、当該属性情報と関連のある属性情報を含む所定の枚数の画像データを前記記憶装置から取得して仮想的な3次元空間内に配置し、そのウォークスルーの映像を表示デバイスに表示する表示制御部とを含む。
本発明のさらに別の態様も、画像表示方法である。この方法は、属性情報の付加された画像データを当該属性情報をもとにグループ分けして1または複数の画像群を生成するステップと、生成された画像群毎に、各画像群に含まれる画像データのサムネイル画像を積み上げた態様で表示デバイス上に一覧表示するステップとをプロセッサに実行させる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造、記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、大量のデジタル画像データを簡便に管理することのできる技術を提供することができる。
実施の形態に係る画像処理装置の内部構造を模式的に示した図である。 画像解析部の内部構造を模式的に示した図である。 画像データに付与される属性情報を格納するデータベースの構造を模式的に示した図である。 画像表示制御部の内部構造を模式的に示した図である。 一覧画像表示制御部が出力する画像データの一覧画面の一例を示した図である。 一覧画像表示制御部が出力する画像データの一覧画面の別の例を示した図である。 実施の形態に係る3次元スライドショーで使用する仮想的な3次元空間の一例を示した図である。 実施の形態に係る3次元スライドショーの表示画面の一例を示した図である。 アルバム編集部が出力するアルバム編集画面の一例を示した図である。 実施の形態に係る画像処理装置100の各部の処理手順を時系列的に示すフローチャートである。 スライドショー表示の処理手順を時系列的に示すフローチャートである。 実施の形態に係る画像処理装置100が取り得る状態の遷移を示す状態遷移図である。 サムネイル画像生成の際の元画像データの画素数と対応するサムネイル画像の画素数との関係の一例を示した図である。
実施の形態に係る画像処理装置は、記憶装置に記憶されている画像データを一覧表示するユーザインタフェースをはじめとして、画像に付加されている属性情報をもとに画像を分類する機能、画像の取捨選択を補助するユーザインタフェース、画像を閲覧するためのスライドショー等、画像データの管理のための各種技術を提供する。
図1は、実施の形態に係る画像処理装置100の内部構成を模式的に示した図である。実施の形態に係る画像処理装置100は、記憶部200、音声処理部300、出力部400、画像処理部500,および指示受付部800を含む。図1は、実施の形態に係る画像処理装置100を実現するための機能構成を示しており、その他の構成は省略している。図1において、さまざまな処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)、メインメモリ、その他のLSI(Large Scale Integration)で構成することができ、ソフトウェア的には、メインメモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
記憶部200は、音楽データ記憶部202と画像データ記憶部204とを含む。音楽データ記憶部は、後述するスライドショーの表示と同時に再生するためのBGM(Back Ground Music)である音楽データを格納する。画像データ記憶部204は、主にユーザが撮像したデジタル画像データを格納する。記憶部200はHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置や、Blu-ray Disc(商標)等の取り外し可能な記録媒体により実現できる。
音声処理部300は、音楽データ再生部302と音楽データ解析部304とを含む。音楽データ再生部302は、音楽データ記憶部202から取得した音楽データを再生する。音楽データ解析部304は、音楽データ再生部302が再生する音楽データの特徴を解析する。ここで「音楽データの特徴」とは、音楽データが固有に持つ波形から抽出される特徴量であり、例えば音楽のテンポ、コード進行、周波数分布等の特徴である。これは12音解析(http://www.sony.co.jp/SonyInfo/technology/technology/theme/12tonealalysis_01.html参照。)等の既知の技術を用いて実現できる。
出力部400は、音楽データ出力部402と画像データ出力部404とをさらに含む。音楽データ出力部402は音楽データ再生部302が再生する音楽をスピーカに出力するインタフェースである。また画像データ出力部404は画像処理部500が生成する画像をテレビやモニタ等の表示デバイスに出力するインタフェースであり、例えばHDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子である。
指示受付部800は、図示しないマウスやキーボード、ゲームコントローラ等のユーザインタフェースを介して画像処理装置100に対するユーザからの指示を取得する。
画像処理部500は、指示受付部800を介してユーザから取得した指示をもとに、画像データの一覧表示、画像データの分類、スライドショーの再生等、一連の画像処理を実行する。このため画像処理部500は、画像分類部502、画像解析部600、画像表示制御部700、およびアルバム編集部504を含む。
図2は、画像解析部600の内部構造を模式的に示した図である。画像解析部600は、解析制御部602、アスペクト比取得部604、画素数取得部606、およびメタデータ付与部608を含む。
アスペクト比取得部604は、画像データ記憶部204に記憶されている画像データのアスペクト比を取得する。画素数取得部606は、画像データ記憶部204に記憶されている画像データの総画素数を取得する。具体的には、ある画像データの幅方向の画素数がWピクセル、高さ方向の画素数がHピクセルであるとするならば、アスペクト比取得部604はその画像データのアスペクト比をW:Hとして求める。また画素数取得部606は、その画像データの総画素数をW×Hピクセルとして求める。
メタデータ付与部608は、画像データ記憶部204に記録されている各画像データにその画像の特徴を表す属性情報をメタデータとして付与する。属性情報およびその付与の仕方についての詳細は後述する。解析制御部602は、画像解析部600の動作を制御する。具体的には、解析制御部602は画像処理部500からの指示を取得してアスペクト比取得部604や画素数取得部606を起動し、画像データのアスペクト比や画素数を画像処理部500に出力させる。また、画像データ記憶部204に新たな画像が追加された場合、メタデータ付与部608を起動して追加された画像に属性情報を付与させる。
図3は、画像データに付与されている属性情報を格納するデータベースの構造を模式的に示した図である。画像データに付与される属性情報は、対応する画像データと紐づけられて、画像データ記憶部204に格納される。図3に示すように、属性情報にはファイル名、種類、撮像日時、被写体、アルバム、画素数、および表示状態が含まれる。
「種類」は、画像データがどのような態様で生成されたかを示す情報である。画像データの種類には、少なくとも「通常画像」、「パノラマ画像」、「3次元画像」、および「動画像」が含まれる。「通常画像」は、一般的な2次元の画像データを表し、例えばJPEG画像やBMP画像である。「パノラマ画像」も2次元の画像データではあるが、通常の画像データと比較して画像の高さ方向の画素数に対して幅方向の画素数が大きい。パノラマ画像は、例えば連続的に視点を変えながら撮像された複数の通常画像を合成して生成される。
「3次元画像」は、被写体を異なる視点から撮像した左目用の視差画像および右目用の視差画像を含む画像である。ここで、3次元空間における被写体を異なる視点から見た場合の画像を「視差画像」という。人間の左右の目は6cm程度離れているため、左目から見える映像と右目から見える映像には視差が生じる。人間の脳は、左右の目で知覚した視差画像を利用して物体の奥行きを認識しているといわれている。そのため、左目で知覚される視差画像と右目で知覚される視差画像とをそれぞれの目に投影すると、人間には奥行きを持った立体的な画像として認識される。「3次元画像」は、専用の3次元テレビ等の表示デバイスに出力することで、ユーザに立体的な画像を提供することができる。
「動画像」は、時間方向に連続する画像を含む映像であり、例えばMPEG4−AVC(Advanced Video Coding)やモーションJPEG等である。あるいは、MPEG4−MVC(Multiview Video Coding)のような視差画像を含む映像も「動画像」に含まれる。
「被写体」は、画像データに撮像されている被写体を示す情報である。「被写体」は「人物」とそれ以外の被写体とに大別される。「人物」は、被写体の中でも重要であると考えられる人物の被写体についての情報であり、画像データに撮像されている人物について、その名前や生年月日等の情報が格納される。これらの情報は、ユーザから指示受付部800を介してメタデータ付与部608が取得し、属性情報のデータベースに反映させる。
人物以外の被写体としては、例えば「花」や「空」、「顔」等があげられる。メタデータ付与部608は、画像データを解析してそこに撮像されている被写体を認識する画像認識エンジン(図示せず)を含み、撮像されている被写体を認識して属性情報のデータベースに自動で反映する。画像認識エンジンは、例えば教師付き学習手法であるSVM(Support Vector Machine)やBoosting等の既知の機械学習手法を用いて実現できる。ユーザは指示受付部800を介してメタデータ付与部608に指示を出すことにより、メタデータ付与部608内の画像認識エンジンが自動で作成した属性情報を修正することもできる。
「アルバム」は、後述するアルバムにその画像データが含まれるか否かを示す情報である。「表示状態」は、その画像を表示するか否かを示す情報である。ユーザが指示受付部800およびメタデータ付与部608を介してその画像データの属性を「非表示」に設定すると、表示状態が「非表示」である画像データを表示するために画像データ記憶部204に設けられた専用のフォルダである履歴フォルダにアクセスしない限り、ユーザはその画像を閲覧することができない。このように、属性情報に「表示状態」を含めることにより、ユーザは普段は閲覧等に利用したくはないが、画像データ記憶部204から消去するつもりもない画像を管理することができるようになる。この履歴フォルダは、デジタル画像データにおける、いわばプリントをせずに残してある「ネガフィルム」のようなものとして扱うことができる。
図1における画像分類部502は、画像表示制御部700からの指示を取得すると、上述の属性情報を格納するデータベースにアクセスし、画像データに付与されている属性情報をもとに画像データを分類してグループ分けする。例えば画像分類部502は画像データ記憶部204に格納されている画像データをその撮像日時で分類する。あるいは、ある特定の人物が写っている画像データをひとつのグループとして分類したり、花の写っている画像データをひとつのグループとしたりする等、属性情報をキーとして自由にグループ分けすることができる。
画像分類部502はさらに、画像データを解析して特徴量を抽出し、その特徴量をもとに画像データを分類してもよい。具体的には、画像分類部502は、各画像データの色相分布を求め、例えば「赤色」が支配的な画像データを集めてグループ分けしてもよい。あるいは、画像分類部502は、各画像データの輝度分布を求め、全体として暗い画像データを集めてグループ分けしてもよい。様々な観点から分類した画像データを提示することにより、画像データに対するユーザの新たな気づきを喚起しうる点で有利である。
また、画像分類部502が抽出した特徴量は新たな属性情報として上述のデータベースに反映することもできる。様々な観点からの属性情報を蓄積することにより、その属性情報の組み合わせをもとに分類された画像データのグループは、さらに新しい気づきをユーザに与えることもあり得る。
図4は、画像表示制御部700の内部構造を模式的に示した図である。画像表示制御部700は、表示制御統括部702、スライドショー表示制御部704、単一画像表示制御部706、および一覧画像表示制御部708を含む。
表示制御統括部702は、指示受付部800を介して取得したユーザからの指示をもとに画像表示制御部700の動作を制御する。表示制御統括部702はまた、画像分類部502を介して画像データ記憶部204から表示すべき画像データを取得する。表示制御統括部702はさらに、画像解析部600から、表示すべき画像の解像度やアスペクト比等の情報を取得する。
表示制御統括部702は、例えば画像処理装置100の起動直後等、ユーザから特段の指示がない場合、画像データ記憶部204に格納されている全ての画像データを、一覧画像表示制御部708に表示デバイス上に一覧表示させる。
図5は、一覧画像表示制御部708が出力する画像データの一覧画面720の一例を示した図である。一覧画面720は背景画像722上に、背景画像722から区別できる帯状領域724を生成し、その帯状領域724上に画像データ記憶部204に記憶されている画像データのサムネイル画像を表示する。
ここで一覧画像表示制御部708は、表示制御統括部702を介してアスペクト比取得部604から、一覧画面720に表示する画像データのアスペクト比を取得し、画像データのアスペクト比を維持してそのサムネイル画像を帯状領域724上に表示する。帯状領域724に表示されるサムネイル画像は、図示しないマウスやコントローラのボタンを押下すること等により、ユーザは自由に切り替えることができる。
一覧画像表示制御部708はまた、表示制御統括部702を介して画素数取得部606から一覧画面720に表示する画像データの画素数を取得し、画素数の多い画像データのサムネイル画像は画素数の少ない画像データのサムネイル画像よりも大きなサムネイル画像として帯状領域724上に表示する。具体的には、一覧画像表示制御部708は画像データ記憶部204に記憶されている画像データについてそれぞれ総画素数を取得し、通常画像の中で画素数が最大の画像データと最小の画像データとを特定する。一覧画像表示制御部708は、通常画像の中で画素数が最大の画像データのサムネイル画像と、画素数が最小の画像データのサムネイル画像との面積比が所定の範囲内となるようにサムネイル画像を生成する。
ここで「所定の範囲」とは、一覧画面720に表示するサムネイル画像の面積のばらつきを抑えて一覧表示の見栄えをより良くするために定められた基準範囲である。この基準範囲は実験によって定めればよいが、例えば画素数が最大の画像データのサムネイル画像の面積が、画素数が最小の画像データのサムネイル画像の面積の2倍以内となるようにする。これにより、画像データの解像度とそのサムネイル画像の大小関係が相関し、ユーザは画像データ記憶部204に格納されている画像データの解像度を俯瞰することが可能となる。また、一覧画面720に表示されるサムネイル画像のアスペクト比が画像データ記憶部204に格納されている画像データのアスペクト比を維持しているため、ユーザは画像データの外形を俯瞰することも可能となる。
一覧画像表示制御部708は、帯状領域724内に全てのサムネイル画像が収まるように表示するとは限らない。例えば、一覧画像表示制御部708は表示制御統括部702を介してアスペクト比取得部604から取得したアスペクト比を解析し、画像データの幅に対する高さの比率が所定の比率を超える場合、その画像データのサムネイル画像を帯状領域724からはみ出すように表示する。
ここで「所定の比率」とは、画像データの外形の特徴を一覧画面720上においてより強調して表示するために定められた基準比率である。この基準比率は実験によって定めればよいが、例えば画像データの幅に対する高さの比率が3を超える場合である。この基準比率を満たす画像はパノラマ画像と考えられるため、ユーザは一覧画面720上において画像データの種類を俯瞰することが可能となる。
図6は、一覧画像表示制御部708が出力する画像データの一覧画面の別の例を示した図である。図6に示す例は、画像分類部502が画像データ記憶部204に記録されている画像データを、その属性情報をもとに分類してグループ分けしている状態を表示する場合の例である。グループ分けに利用する属性情報は、上述した属性情報を任意に利用でき、例えば画像データが撮像された年でグループ分けしたり、画像データに写っている特定の人物でグループ分けしたりする。
図6に示すように、画像分類部502がグループ分けして生成した画像群が、その画像データのサムネイル画像を積み上げて画像の束とした様子を表す態様で、背景から区別される帯状領域724上に表示されている。画像の束を構成する各サムネイル画像のアスペクト比は対応する画像データのアスペクト比を維持しており、サムネイル画像同士の大小関係は対応する画像データの画素数の大小関係と相関がある。これにより、ユーザは属性情報をもとにグループ分けされた画像群をグループ単位で俯瞰することが可能となる。画像データ記憶部204に格納されている画像データの数が増え、各画像を一覧表示するだけでは格納されている画像データの全体像を俯瞰しづらいときに、全体像を素早く把握しうる点で有利である。
ユーザは、指示受付部800を介して帯状領域724上に表示されている画像の束のいずれかを選択すると、一覧画像表示制御部708は選択された画像の束がフォーカスされて他の画像の束とは異なる態様で表示する。具体的には、例えば選択された画像の束の最上面に、その画像群に含まれる画像のサムネイル画像が表示される。また、一覧画像表示制御部708は選択された画像群の中からランダムに所定の枚数の画像データを抽出し、抽出した画像データを並べた画像を背景画像722として表示する。
ここで「所定の枚数」は、画像群のいわばモンタージュ画像を作成したときに、個々のサムネイル画像が認識できる程度の大きさとなるための基準枚数であり、表示デバイスの大きさや画像データの画素数に応じて変わるものであるため、実験により定めればよい。「所定の枚数」の具体例としては、例えば9枚である。ユーザは選択した画像群の画像データの一部をサンプル画像として見ることができ、その画像群のグループ分けの基準ないしテーマを把握することが可能となる。「所定の枚数」はユーザが好みに応じて自由に設定できるようにしてもよい。この場合、指示受付部800がユーザからの指示を取得して、一覧画像表示制御部708に出力する。
図4の説明に戻る。スライドショー表示制御部704は、2次元スライドショー表示制御部710と3次元スライドショー表示制御部712とをさらに含む。一覧画像表示制御部708が一覧画面720を表示している際にユーザが指示受付部800を介して2次元スライドショーを開始すべき旨の指示を出すと、2次元スライドショー表示制御部710は2次元スライドショーを開始する。具体的には、2次元スライドショー表示制御部710は、ユーザの選択した画像群に含まれる画像データを、一枚ずつ順次表示デバイス上に表示する。なお、一覧画面720上に画像群ではなく、画像データ記憶部204に格納されている画像データ全体のサムネイル画像が表示されているときに2次元スライドショーが開始された場合、画像データ記憶部204に格納されている画像データ全体をひとつの画像群として考える。
2次元スライドショー表示制御部710が2次元スライドショーを開始すると、音楽データ再生部302は、音楽データ記憶部202に格納されている音楽データを再生する。音楽データ解析部304は、音楽データ再生部302が再生する音楽の特徴データを解析する。2次元スライドショー表示制御部710は音楽データ解析部304が解析した音楽の特徴データを取得し、その音楽の特徴データに応じて表示する画像データを切り替えるタイミングを制御する。音楽の特徴データが異なれば画像データを切り替えるタイミングも異なるようにすることにより、仮に同じ画像群を2次元スライドショーを用いて再生する場合でも、ユーザに異なる演出を提示することが可能となる。
具体的には、例えば音楽の特徴データとしてその音楽のテンポの速さを採用した場合、2次元スライドショー表示制御部710は、音楽データのテンポが速いほど画像データを切り替えるタイミングを早くする。逆もまた同様である。音楽のテンポと2次元スライドショートの切り替えのタイミングとの親和性が高まるので、気分に合った音楽を鑑賞するのと同時に画像データも鑑賞することが可能となる。
2次元スライドショーの別の例を述べる。2次元スライドショーの開始の際ユーザの選択した画像データに特定の人物が撮像されている場合、2次元スライドショー表示制御部710は、画像データ記憶部204に格納されている属性情報のデータベースを検索し、その人物の写っている画像データを収集する。2次元スライドショー表示制御部710は、収集した画像群に対して上述の2次元スライドショーを実行する。この際、画像データの表示とともに、撮像時における人物の年齢も表示する。その人物についての簡単なアルバムを提示することができる点で有利である。
一覧画像表示制御部708が一覧画面720を表示して画像データ記憶部204に格納されている画像データ全体のサムネイル画像を表示している際に、ユーザが指示受付部800を介して任意のサムネイル画像を選択して3次元スライドショーを開始すべき旨の指示を出すと、3次元スライドショー表示制御部712は3次元スライドショーを開始する。具体的には、3次元スライドショー表示制御部712は、選択されたサムネイル画像に対応する画像データの属性情報を取得し、その属性情報と関連のある属性情報を含む画像データを所定の枚数取得する。
ここで「関連のある属性情報」とは、選択されたサムネイル画像に対応する画像データの持つ属性情報に共通する項目をもった属性情報であればどのようなものでもよいが、例えば選択された画像データと同じ日付であるが、あえて年は考慮しない等、アルバムとして通常まとめることのないような、ユーザに意外性や気づきを与え得る属性情報であることが好ましい。これにより、例えば「毎年の誕生日の写真」といったアルバムが作成できる点で有利である。
3次元スライドショー表示制御部712は、取得した画像データを、図示しないワークメモリ内に設定された仮想的な3次元空間上に分散して配置する。図7は、実施の形態に係る3次元スライドショーで使用する仮想的な3次元空間726の一例を示した図である。仮想的な3次元空間726には、仮想的に設置されたレール728上を移動する仮想的な視点であるカメラ730が存在する。図7は、仮想的な3次元空間726上に、符号732で総称する画像データ732が3次元スライドショー表示制御部712によって配置された様子を示している。
3次元スライドショー表示制御部712は、カメラ730をレール728に沿って移動させながら画像データ732を観察した場合の映像、すなわちウォークスルー映像を生成する。図8は、3次元スライドショーの表示画面の一例を示した図である。図8に示すように、様々な大きさを持った画像データ732が様々な向きで仮想的な3次元空間726内に、あたかも画像データの森のように分散して配置されている。その中を移動するカメラ730の視点から観察した場合の映像が3次元スライドショーの表示画面として表示される。
3次元スライドショーの表示中に、ユーザは指示受付部800を介して3次元スライドショー表示制御部712に対し、仮想的な視点であるカメラ730の移動を止めるべき旨を指示することができる。3次元スライドショー表示制御部712は、カメラ730の移動を止めるべき旨の指示を取得した場合、カメラ730の移動を停止する。次いで3次元スライドショー表示制御部712は、仮想的な3次元空間726において、停止したカメラ730から最も近い位置にある画像データを正面から見た場合の映像を表示する。
ここで「カメラ730から最も近い位置にある画像データ」とは、仮想的な3次元空間726に配置されている画像データのうち、その中心の位置座標からカメラ730の位置座標までの距離が最も短い画像データのことである。図8においては、画像データ732lが停止したカメラ730から最も近い位置にある画像データであるから、この画像データ732lを正面から見た場合の映像が表示されることになる。
これにより、上述した関連する属性情報を持った画像データを3次元的な広がりの中で俯瞰することができ、画像データ記憶部204に格納して忘れてしまったような画像データに対する新たな気づきをユーザに提示しうる。ユーザは、その中で関心を持った画像データについては、正面からじっくりと観察することができる。
なお、上記の説明では、仮想的な視点としてカメラ730がひとつの場合について説明したが、カメラをふたつ設定して視差画像を含む立体映像を生成してもよい。この映像を3次元テレビ等の表示デバイスに表示することにより、仮想的な3次元空間726の映像を奥行きを持った立体映像としてユーザに提示できる点で有利である。
図4の説明に戻る。単一画像表示制御部706は、2次元画像表示制御部714、3次元画像表示制御部716、および動画像表示制御部718をさらに含む。
一覧画像表示制御部708が一覧画面720を表示している際に、ユーザが指示受付部800を介して画像データを選択すると、表示制御統括部702はその画像データの属性情報を参照し、その画像データの種類をもとに2次元画像表示制御部714、3次元画像表示制御部716、および動画像表示制御部718のいずれかを起動する。
例えば、ユーザの選択した画像データが「通常画像」または「パノラマ画像」の場合には、表示制御統括部702は2次元画像表示制御部714を起動する。2次元画像表示制御部714は、選択された画像データを表示デバイス上に表示する。選択された画像データが「パノラマ画像」である場合、2次元画像表示制御部714は、あたかもカメラをパンするかのように、パノラマ画像データをスライドさせながら画像全体を表示する。あるいは、表示デバイス全体に一度に表示されるように、パノラマ画像データを適宜縮小してから表示するようにしてもよい。ユーザは指示受付部800を介して、ユーザの好みに応じていずれかの表示態様を適宜選択することができる。
ユーザの選択した画像データが被写体を異なる視点から撮像した左目用の視差画像および右目用の視差画像を含む「3次元画像」の場合、表示制御統括部702は3次元画像表示制御部716を起動する。3次元画像表示制御部716は、表示デバイスの種類に応じて画像データを表示する。表示デバイスの種類とは、例えば既知の液晶シャッターめがねを利用する種類の表示デバイスや、レンチキュラレンズやパララックスバリアを利用する種類の表示デバイスである。表示デバイスが3次元画像に対応していない場合には、3次元画像表示制御部716は、例えば左目用の視差画像のみを表示デバイスに出力する。
ユーザの選択した画像が「動画像」の場合、表示制御統括部702は動画像表示制御部718を起動する。動画像表示制御部718は、符号化されている動画像を復号して表示デバイスに出力する。動画像が視差画像を含む立体映像である場合には、3次元画像表示制御部716の場合と同様に、動画像表示制御部718は表示デバイスの種類に応じて出力する画像を変更する。
以上は、主に画像データ記憶部204に格納されている画像データを鑑賞するための機能であるが、実施の形態に係る画像処理装置100は、画像データ記憶部204に格納されている画像データを整理するためのユーザインタフェースも提供する。具体的には、一覧画像表示制御部708が一覧画面720を表示している際にユーザが指示受付部800を介してアルバム編集を開始すべき旨の指示を出すと、図1におけるアルバム編集部504はアルバム編集のためのユーザインタフェースを表示デバイスに表示する。
図9は、アルバム編集部504が出力するアルバム編集画面の一例を示した図である。アルバム編集画面734には、一覧画面720と同様に、帯状領域724上に画像データのサムネイル画像が一覧表示される。ユーザが指示受付部800を介して帯状領域724上に表示されている画像データのサムネイル画像を選択すると、アルバム編集部504は、その画像データのサムネイル画像と同じ画像を、帯状領域724とは異なる第2の表示領域736上に同時に表示する。
アルバム編集中においては、一覧画像表示制御部708は、指示受付部800からユーザによるサムネイル画像の選択を取得すると、ユーザの選択した画像データのサムネイル画像とユーザの選択していない画像データのサムネイル画像とが区別できるように、表示デバイス上に異なる表示態様で表示する。図9においては、ユーザによって選択された画像データのサムネイル画像は、符号736で総称されるゴースト状態のサムネイル画像として示されている。
ここで「ゴースト状態」とは、ユーザによって選択されていないサムネイル画像と比較して輝度や彩度、コントラストが低い状態のことをいう。ユーザによって選択された画像データのサムネイル画像をゴースト状態で表示することにより、ユーザの選択した画像データのサムネイル画像とユーザの選択していない画像データのサムネイル画像とが区別できるようになる。あるいは、ユーザによって選択された画像データのサムネイル画像をユーザによって選択されていないサムネイル画像と比較して輝度や彩度、コントラスト等を高くすることにより、強調して表示するようにしてもよい。
また、アルバム編集中において、アルバム編集部504は、帯状領域724と対応する第2の表示領域736上に、ユーザの選択した画像データのサムネイル画像を表示してもよい。例えば、帯状領域724と第2の表示領域736とが、表示デバイス上で平行な2本の帯状領域を構成する場合に、帯状領域724に表示されるサムネイル画像と第2の表示領域736に表示されるサムネイル画像との水平方向の位置座標を等しくする。これにより、ユーザが選択した画像データが、素材画像のどの位置に存在するかを確認しやすくなる点で有利である。
このように、ユーザはアルバムに入れるべき素材画像データと、アルバムに入れた画像データとを見比べながら取捨選択できる。素材画像データのうち、既にアルバムに入れた画像データのサムネイル画像を区別できるため、画像データの取捨選択がしやすい点で有利である。なお、上記においては素材画像からアルバムを編集する場合について説明したが、上記のユーザインタフェースは、不要となった画像データを整理するための「ゴミ箱」フォルダを表示し編集するためのユーザインタフェースとしても利用可能である。
図10は、実施の形態に係る画像処理装置100の各部の処理手順を時系列的に示すフローチャートである。図10に示すフローチャートにおいては、各部の処理手順を、ステップを意味するS(Stepの頭文字)と数字との組み合わせによって表示する。また、Sと数字との組み合わせによって表示した処理で何らかの判断処理が実行され、その判断結果が肯定的であった場合は、Y(Yesの頭文字)を付加して、例えば、(S12のY)と表示し、逆にその判断結果が否定的であった場合は、N(Noの頭文字)を付加して、(S12のN)と表示する。本フローチャートにおける処理は、例えば画像処理装置100が起動したときに開始する。
画像処理装置100が起動すると、表示制御統括部702は、一覧画像表示制御部708に画像データ記憶部204に格納されている画像データ全体を一覧表示させる(S10)。一覧表示中にユーザから画像データを分類すべき旨の指示を取得すると(S12のY)、画像分類部502は、ユーザから取得した分類のキーをもとに一覧画像表示制御部708に格納されている属性情報のデータベースを参照して、1または複数の画像群に画像データを分類する(S14)。
一覧表示中に、画像データを分類する旨の指示ではなく(S12のN)、スライドショーを表示すべき旨の指示を取得すると(S16のY)、スライドショー表示制御部704はスライドショーを実行する(S18)。スライドショーを表示すべき旨の指示ではなく(S16のN)、アルバムを編集すべき旨の指示を取得すると(S20のY)、アルバム編集部504はアルバム編集のユーザインタフェースを表示する(S22)。アルバムを編集すべき旨の指示を取得しない場合(S20のN)、次のステップS24に進む。
指示受付部800を介してユーザから画像処理装置100を終了すべき旨の指示を取得しない間(S24のN)、画像処理装置100は上述の処理ステップを継続する。指示受付部800を介してユーザから画像処理装置100を終了すべき旨の指示を取得すると(S24のY)、処理は終了する。
図11は、スライドショー表示制御部704におけるスライドショー表示の処理手順を時系列的に示すフローチャートであり、図10におけるステップS18の詳細を示す図である。表示制御統括部702は、指示受付部800を介してユーザから実行すべきスライドショーの種類を取得する(S26)。ここで「スライドショーの種類」とは、2次元スライドショーまたは3次元スライドショーである。
ユーザから2次元スライドショーを実行すべき旨の指示を取得した場合(S28のY)、2次元スライドショー表示制御部710は表示制御統括部702によって起動され、音楽データ解析部304から音楽データの解析結果を取得する(S30)。続いて2次元スライドショー表示制御部710は、音楽データ再生部302による音楽データの再生と同時に、2次元スライドショーを実行する(S32)。
ユーザから3次元スライドショーを実行すべき旨の指示を取得した場合(S28のN)、3次元スライドショー表示制御部712は表示制御統括部702によって起動され、2次元スライドショーを実行する(S34)。2次元スライドショー表示制御部710または3次元スライドショー表示制御部712が実行するスライドショーが終了すると処理は終了する。
以上の構成による動作を、図12を参照して説明する。
図12は、実施の形態に係る画像処理装置100が取り得る状態の遷移を示す状態遷移図である。図12に示す状態遷移図においては、画像処理装置100の取り得る状態を、状態を意味するST(STatusの略)と数字との組み合わせによって表示する。
ユーザが実施の形態に係る画像処理装置100を起動すると、表示制御統括部702は一覧画像表示制御部708を起動して、画像処理装置100は一覧表示状態ST10となる。一覧表示状態ST10においては、表示デバイス上に図5に示すようなユーザインタフェースが表示される。ユーザは一覧表示状態ST10を起点として、コントローラ等を操作することにより、以下に述べる5つの状態に画像処理装置100の状態を遷移させることができる。すなわち、画像分類状態ST12、2次元スライドショー状態ST14、3次元スライドショー状態ST16、アルバム編集状態ST18、およびゴミ箱表示状態ST20の5つの状態である。
画像分類状態ST12においてユーザがコントローラ等を操作して分類のキーを入力することにより、画像分類部502は画像データ記憶部204に記録されている画像データを分類する。画像分類部502が画像データを分類すると、画像分類状態ST12は自動的に一覧表示状態ST10に遷移する。ここで、画像分類状態ST12から一覧表示状態ST10に遷移すると、表示デバイス上には図6に示すように、画像データ記憶部204に記録されている画像データがその属性情報をもとに分類してグループ分けしている状態が表示される。もちろん、画像分類状態ST12においてユーザが画像データ分類せずに全ての画像データのサムネイル画像を一覧表示すべき旨の操作をした場合には、図5に示すようなユーザインタフェースが表示される。
一覧表示状態ST10において、ユーザが2次元スライドショーを実行すべき旨の操作をすると、2次元スライドショー表示制御部710は2次元スライドショーを実行し、画像処理装置100は2次元スライドショー状態ST14に遷移する。2次元スライドショーが終了すると、画像処理装置100は自動的に一覧表示状態ST10に戻る。同様に、一覧表示状態ST10において、ユーザが3次元スライドショーを実行すべき旨の操作をすると、3次元スライドショー表示制御部712は3次元スライドショーを実行し、画像処理装置100は3次元スライドショー状態ST16に遷移する。3次元スライドショーが終了すると、画像処理装置100は自動的に一覧表示状態ST10に戻る。
ここで、一覧表示状態ST10が画像データ分類せずに全ての画像データのサムネイル画像を一覧表示している状態においてのみ、一覧表示状態ST10から3次元スライドショー状態ST16へ遷移できるような制限を付加してもよい。前述したとおり3次元スライドショーはユーザに新たな気づきを与えるという観点を含むユーザインタフェースであるから、3次元スライドショウに登場させる画像データをなるべく大きな母集団から選択することにより新たな気づきをより発生しやすくするためである。
一覧表示状態ST10において、ユーザがアルバム編集を実行すべき旨の操作をすると、アルバム編集部504はアルバム編集のユーザインタフェースを表示デバイスに表示し、画像処理装置100はアルバム編集状態ST18に遷移する。アルバム編集が終了すると、画像処理装置100は自動的に一覧表示状態ST10に戻る。同様に、一覧表示状態ST10において、ユーザがゴミ箱を編集すべき旨の操作をすると、図示しないゴミ箱編集部がアルバム編集のユーザインタフェースと同様のユーザインタフェースを表示デバイスに表示し、画像処理装置100はゴミ箱表示状態ST20に遷移する。3ゴミ箱編集が終了すると、画像処理装置100は自動的に一覧表示状態ST10に戻る。
このように、一覧表示状態ST10以外の状態(画像分類状態ST12、2次元スライドショー状態ST14、3次元スライドショー状態ST16、アルバム編集状態ST18、およびゴミ箱表示状態ST20)は、一覧表示状態ST10からのみ遷移可能とすることにより、ユーザに一覧表示状態ST10を起点とした統一的なユーザインタフェースを提供することが可能となる。
以上説明したとおり、実施の形態によれば、大量のデジタル画像データを簡便に管理することのできる技術を提供することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記の説明では、一覧画像表示制御部708が画像データ記憶部204に格納されている画像データのサムネイル画像を、背景画像722から区別される帯状領域724上に表示する場合について説明したが、サムネイル画像を表示する領域の形状は帯状でなくてもよい。例えば、一覧画像表示制御部708は、背景を埋め尽くすように表示領域全体にサムネイル画像を表示する。帯状領域724上にサムネイル画像を表示する場合と比較して、ユーザに提示するサムネイル画像の数を増やせるので、ユーザが画像データ記憶部204に記憶されている画像データ全体を素早く俯瞰したい場合に有利である。
上記の説明では、2次元スライドショー表示制御部710が2次元スライドショーを実行するのと同時に音楽データ再生部302が音楽データを再生する場合について説明したが、音楽データ再生部302は、3次元スライドショー表示制御部712が3次元スライドショーを実行する際に音楽データを再生してもよい。この場合、3次元スライドショー表示制御部712は、音楽データ解析部304から、音楽データの解析結果を取得して、それに応じて3次元スライドショーの実行態様を変更する。例えば音楽データのテンポが速いほど、仮想的な3次元空間726内を移動するカメラ730の移動速度を速める。音楽のテンポと3次元スライドショートの進行速度との親和性が高まるので、気分に合った音楽を鑑賞するのと同時に3次元スライドショーを鑑賞することが可能となる点で有利である。
上記の説明では、画像分類部502が、画像データに付与されている属性情報をもとに画像データを分類する場合について説明したが、画像分類部502は、属性情報の付与されていない画像データをひとつのグループとして分類してもよい。この場合、画像分類部502は、属性情報の付与されていない画像データが新規に画像データ記憶部204に格納されると、それらの画像データをまとめてユーザに提示する。ユーザは手動で属性情報を編集することができる点で有利である。
上記の説明では、画像データに付与されている属性情報のうち、「表示状態」が「非表示」の場合、その画像データは履歴フォルダにおいてのみ閲覧できることについて説明したが、画像分類部502は、特定の画像については画像データ記憶部204に格納されると同時に自動的に「非表示」の属性を付与するようにしてもよい。「特定の画像」とは、例えば3次元画像と対応するJPEG画像や、ロー画像(Raw画像)と対応するJPEG画像のいずれか一方である。類似する画像データが一覧表示されることにより冗長となることを防止できる点で有利である。
上記の説明では、一覧画像表示制御部708が、画素数の多い画像データのサムネイル画像は画素数の少ない画像データのサムネイル画像よりも大きなサムネイル画像として帯状領域724上に表示する場合について説明した。このようなサムネイル画像は、一覧画像表示制御部708が画像データを縮小して生成するが、一覧画像表示制御部708は、元画像データの画素数に応じてその拡縮率を変更してもよい。ここで「拡縮率」とは、画像データのアスペクト比を維持しつつ画像データを縮小してサムネイル画像を作成する際の、元画像データの短辺の画素数に対するサムネイル画像の短辺の画素数の比である。拡縮率が小さいほど、作成されるサムネイル画像は小さくなる。
図13(a)は、サムネイル画像生成の際の元画像データの画素数と対応するサムネイル画像の画素数との関係の一例を示した図である。図13(a)は、元画像データの画素数が大きいほど拡縮率を小さくした結果、サムネイル画像の画素数のばらつきが、その元画像データの画素数のばらつきよりも小さくなることを示している。また、作成されるサムネイル画像の画素数の最小値がq0画素であることも示している。
図13(b)は、サムネイル画像生成の際の元画像データの画素数と対応するサムネイル画像の画素数との関係の別の例を示した図である。図13(a)の例と同様に、作成されるサムネイル画像の画素数の最小値はq0画素である。図13(b)に示すグラフは、元画像の画素数がp0、p1、およびp2のときに変曲点が存在する。元画像の画素数がp0以下のときは、元画像の画素数が小さくなるにしたがって拡縮率が増加の仕方が増し、サムネイル画像の画素数の変化が穏やかとなる。元画像の画素数がp0からp1の間は、図13(a)に示す場合と同じである。
元画像の画素数がp1からp2の間は、元画像の画素数が大きくなるにしたがって拡縮率の減少の仕方が増し、作成されるサムネイル画像の画素数の変化が穏やかとなる。元画像の画素数がp2より大きくなると、サムネイル画像の画素数が一定値のq1画素となるように、一覧画像表示制御部708は拡縮率を定める。
図13(a)および図13(b)に示す例はいずれも、サムネイル画像の画素数のばらつきが、その元画像データの画素数のばらつきよりも小さくなる。この結果、元画像の画素数の大小関係を維持しつつ、サムネイル画像を一覧表示したときに粒の揃った表示が可能となる。表示すべき元画像の画素数に大きな差がある場合に、少ない画素数のサムネイル画像がつぶれて見えなくなってしまうことが防止できる。
100 画像処理装置、 200 記憶部、 202 音楽データ記憶部、 204 画像データ記憶部、 300 音声処理部、 302 音楽データ再生部、 304 音楽データ解析部、 400 出力部、 402 音楽データ出力部、 404 画像データ出力部、 500 画像処理部、 502 画像分類部、 504 アルバム編集部、 600 画像解析部、 602 解析制御部、 604 アスペクト比取得部、 606 画素数取得部、 608 メタデータ付与部、 700 画像表示制御部、 702 表示制御統括部、 704 スライドショー表示制御部、 706 単一画像表示制御部、 708 一覧画像表示制御部、 710 2次元スライドショー表示制御部、 712 3次元スライドショー表示制御部、 714 2次元画像表示制御部、 716 3次元画像表示制御部、 718 動画像表示制御部、 800 指示受付部。

Claims (3)

  1. 画像データのサムネイル画像を、表示デバイス上に表示される背景から区別できる第1の帯状領域に一覧表示する第1の表示制御部と、
    前記サムネイル画像に対するユーザの選択を取得する指示受付部と、
    ユーザが選択した1または複数の画像データのサムネイル画像を、前記表示デバイス上の前記第1の表示制御部が表示する帯状領域とは異なる、前記表示デバイスに表示される背景から区別できる帯状領域であって、前記第1の表示制御部が表示する表示領域と平行な第2の帯状領域に、前記第1の表示制御部が表示するサムネイル画像の表示と同時に一覧表示する第2の表示制御部とを含み、
    前記第1の表示制御部は、前記指示受付部からユーザの選択を取得し、ユーザの選択した画像データのサムネイル画像を、ユーザの選択していない画像データのサムネイル画像と比較して、輝度、彩度またはコントラストが低い状態で表示し、
    前記第2の表示制御部は、ユーザの選択した画像データのサムネイル画像の、前記第1の帯状領域における相対的な表示位置と対応する前記第2の帯状領域における相対的な表示位置に、当該サムネイル画像を配置して表示することを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像データのサムネイル画像を、表示デバイス上に表示される背景から区別できる第1の帯状領域に一覧表示するステップと、
    前記サムネイル画像に対するユーザの選択を取得するステップと、
    ユーザが選択した1または複数の画像データのサムネイル画像を、前記表示デバイス上の前記第1の帯状領域とは異なる、前記表示デバイスに表示される背景から区別できる帯状領域であって、前記第1の帯状領域と平行な第2の帯状領域に、前記第1の帯状領域におけるサムネイル画像の表示と同時に一覧表示するステップと、
    ユーザの選択した画像データのサムネイル画像を、ユーザの選択していない画像データのサムネイル画像と比較して、輝度、彩度またはコントラストが低い状態で表示するステップと、
    ユーザの選択した画像データのサムネイル画像の、前記第1の帯状領域における相対的な表示位置と対応する前記第2の帯状領域における相対的な表示位置に、当該サムネイル画像を配置して表示するステップとをプロセッサに実行させることを特徴とする画像処理方法。
  3. 画像データのサムネイル画像を、表示デバイス上に表示される背景から区別できる第1の帯状領域に一覧表示する機能と、
    前記サムネイル画像に対するユーザの選択を取得する機能と、
    ユーザが選択した1または複数の画像データのサムネイル画像を、前記表示デバイス上の前記第1の帯状領域とは異なる、前記表示デバイスに表示される背景から区別できる帯状領域であって、前記第1の帯状領域と平行な第2の帯状領域に、前記第1の帯状領域におけるサムネイル画像の表示と同時に一覧表示する機能と、
    ユーザの選択した画像データのサムネイル画像を、ユーザの選択していない画像データのサムネイル画像と比較して、輝度、彩度またはコントラストが低い状態で表示する機能と、
    ユーザの選択した画像データのサムネイル画像の、前記第1の帯状領域における相対的な表示位置と対応する前記第2の帯状領域における相対的な表示位置に、当該サムネイル画像を配置して表示する機能とをコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
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