JP5461083B2 - 骨接合用手術器具 - Google Patents

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Description

本発明は、骨折部の固定に用いられるインプラント(例えば、骨プレート、髄内釘など)と、インプラントを設置するための器具とを含む骨接合用手術器具に関する。
骨折部の治療では、骨折部の整復と、整復後の状態での骨折部の固定とが必要である。骨折部の整復と固定とを行うことのできる器具として、ラック歯と歯車ピンとから構成された摺動機構を備えた骨プレートが知られている(例えば、特許文献1)。また、別の器具としては、髄内釘のターゲッティング装置であって、髄内釘に形成されたボアに骨ファスナを挿入するための2つのキャリッジと、骨折部を圧縮又は牽引するための圧縮−牽引アジャスタとを備えたものが知られている(例えば、特許文献2)。
特開2007−151674号公報 特開2003−325535号公報
特許文献1の骨プレートでは、骨プレートにラック歯を形成するための加工費用がかかるため、骨プレートのコストが高くなる。特に、骨プレートを生体安全性の高いチタンから形成する場合、チタンは他の金属(例えばステンレス)に比べて加工性が悪いため、ラック歯の加工費用がさらに割高になる。
特許文献2のターゲッティング装置では、圧縮−牽引アジャスタにより骨の整復を行う場合、骨片の移動距離は、(調節ねじのピッチ)×(調節ねじ(調節ノブ)の回転数)で計算される。通常、調節ねじのピッチは狭い(例えば、1mm)ので、例えば骨折部を1cm引き寄せるためには、調節ねじを多数回(例えば、10回転)回転させなくてはならない。そのため、手術中に行われる整復の作業が煩わしくなるおそれがある。
そこで、本発明は、骨プレートを含む手術器具のコスト低減に寄与でき、整復の作業を容易にできる骨接合用の手術器具を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、骨折した骨片を骨本体に整復固定するための骨接合用手術器具であって、
少なくとも1つの貫通長穴と少なくとも1つのねじ穴とを有するインプラントであって、前記貫通長穴が前記骨本体に配置され、前記ねじ穴が前記骨片に固定される前記インプラントと、
ラックを備え、前記インプラントに着脱可能に固定される固定部材と、
前記ラックに係合する歯車部と、前記歯車部の軸と同軸上に延び、前記貫通長穴に挿通され且つ前記骨本体に挿入される回転軸と、を有する回転部材と、
を含み、
前記固定部材の前記ラックを構成する複数のラック歯の配列方向は、前記インプラントの前記貫通長穴の長手方向と平行であることを特徴とする。
本発明の第2の態様は、骨折した骨片を骨本体に整復固定するための骨接合用手術器具であって、
少なくとも1つの貫通長穴と少なくとも1つのねじ穴とを有するインプラントであって、前記貫通長穴が前記骨本体に配置され、前記ねじ穴が前記骨片に固定される前記インプラントと、
カム受けと当該カム受けが内面に形成されたカム長穴とを備え、前記インプラントに着脱可能に固定される固定部材と、
前記カム受けに係合し、回転動作により前記カム受けを前記カム長穴の長手方向に沿って移動させるカム部と、前記カム部の軸と同軸上に延び、前記カム長穴及び前記貫通長穴に挿通され且つ前記骨本体に挿入される回転軸と、を有する回転部材と、
を含み、
前記カム長穴の前記長手方向が、前記インプラントの前記貫通長穴の長手方向と平行であることを特徴とする。
本発明の第1及び第2の態様に係る骨接合用手術器具では、骨本体と骨片との整復(主に、骨本体と骨片との距離を変更させること)の際には、回転部材を回転させる。
回転部材の回転軸は骨本体に挿入されており、回転軸を中心に回転部材を回転させると、回転軸はその挿入位置で回転する。すなわち、骨本体は、常に、回転部材に対して相対的に停止している。
回転部材を回転させると、第1の態様では、歯車部と係合したラックは、ラック歯の配列方向に沿って、回転部材に対して相対的に移動する。ラックが相対的に移動すると、ラックが形成された固定部材も、固定部材が固定されたインプラントも、インプラントのねじ穴が固定された骨片も、回転部材に対して相対的に移動する。
また、第2の態様では、回転部材を回転させると、カム部と係合したカム受けは、カム長穴の長手方向に沿って、回転部材に対して相対的に移動する。カム受けが相対的に移動すると、カム受けが形成された固定部材も、固定部材が固定されたインプラントも、インプラントのねじ穴が固定された骨片も、回転部材に対して相対的に移動する。
すなわち、本発明の骨接合用手術器具は、回転部材を回転させることにより、回転部材に対して相対的に停止している骨本体と、回転部材に対して相対的に移動する骨片との間の距離を変更することができる。
また、第1の態様では、ラック歯の配列方向が、インプラントの貫通長穴の長手方向と平行なので、インプラントがラック歯の配列方向に沿って移動するとき、貫通長穴に挿入された回転部材の回転軸も、貫通長穴の長手方向に沿って逆方向にスムーズに移動できる。
第2の態様では、カム長穴の長手方向が、インプラントの貫通長穴の長手方向と平行なので、インプラントがカム長穴の長手方向に沿って移動するとき、貫通長穴に挿入された回転部材の回転軸も、貫通長穴の長手方向に沿って逆方向にスムーズに移動できる。
本発明の第1及び第2の態様に係る骨接合用手術器具では、インプラントにラックを形成しないので、特許文献1に比べてインプラントのコストを低減することができる。なお、特許文献1と比較すると、本発明では固定部材のための追加コストが発生するが、以下の理由により、固定部材のコストは比較的低く抑えることができる。
固定部材はインプラントに着脱可能であり、整復が終わった後にインプラントから取り外すことができる。そのため、固定部材は、生体内に長期間保持されるインプラントに比べて、使用される材料に対する要求(特に、生体安全性に関連する要求)が少ない。そのため、固定部材に使用できる材料の種類は、インプラントに比べて多い。そこで、固定部材を形成する材料として加工性のよいものを選択すれば、固定部材に形成されるラックやカム受けの加工費用を抑制することができる。また、価格の安い材料を選択することによっても、固定部材のコストを抑制することができる。
さらに、固定部材は、滅菌処理して再利用可能である。よって、固定部材のコストは、複数回の使用に分けて負担されるので、実質的な固定部材のコストをさらに低くすることができる。
このようにして固定部材のコストは抑制できるので、本発明では、特許文献1に比べて、手術器具にかかるコストを抑制することができる。
本発明の第1の態様に係る骨接合用手術器具では、回転部材の回転をラックによって直線移動に変更することにより、整復を行う。ラックの移動距離(骨本体と骨片との距離の変化量に一致)は、(回転部材の歯車の円周の長さ)×(回転部材の回転数)=(歯車の直径)×π×(回転部材の回転数)となる。歯車部の直径は数mm〜数cm(例えば、5mm)であるので、骨本体と骨片との距離を1cm縮める場合には、少ない回転数(例えば、2/3回転)で十分である。よって、本発明の骨接合用手術器具は、特許文献2のターゲッティング装置に比べて、手術中に行われる整復の作業が簡便である。
本発明の第2の態様に係る骨接合用手術器具では、回転部材の回転をカム機構によって直線移動に変更することにより、整復を行う。カム機構の移動距離(骨本体と骨片との距離の変化量に一致)は、(回転部材のカム部の外周の長さ)×(回転部材の回転数)となる。カム部の外周の長さが例えば2cmであれば、骨本体と骨片との距離を1cm縮める場合には、少ない回転数(1/2回転)で十分である。よって、本発明の骨接合用手術器具は、特許文献2のターゲッティング装置に比べて、手術中に行われる整復の作業が簡便である。
以上のように、本発明の骨接合用の手術器具によれば、骨プレートのコスト低減に寄与でき、整復の作業を容易にすることができる。
図1は、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の斜視図である。 図2は、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の分解斜視図である。 図3は、実施の形態1に係る骨プレートの斜視図である。 図4(a)は、実施の形態1に係る固定部材の上面図、図4(b)は、固定部材の下面図、図4(c)は、図4(a)の4c−4c線における断面図、図4(d)は、図4(a)の4d−4d線における断面図である。 図5(a)は、実施の形態1に係る歯車ピンの斜視図、図5(b)は、歯車ピンと固定部材との上面図である。 図6(a)は、実施の形態1に係る蓋部材の上面図、図6(b)は、蓋部材の下面図、図6(c)は、図6(a)の6c−6c線における断面図、図6(d)は、図4(a)の6d−6d線における断面図である。 図7は、実施の形態1に係る固定部材と蓋部材の斜視図である。 図8は、ロッキングピンの斜視図である。 図9(a)及び図9(b)は、骨ねじの斜視図である。 図10は、実施の形態1に係る骨接合用手術器具を骨折部に固定した様子を示す正面図である。 図11は、図10のX−X線における断面図であり、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明するものである。 図12は、図10のX−X線における断面図であり、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明するものである。 図13は、図10のX−X線における断面図であり、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明するものである。 図14は、図10のX−X線における断面図であり、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明するものである。 図15は、図10のX−X線における断面図であり、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明するものである。 図16は、図10のX−X線における断面図であり、実施の形態1に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明するものである。 図17は、実施の形態2に係る骨接合用手術器具の斜視図である。 図18は、実施の形態2に係る骨接合用手術器具の分解斜視図である。 図19(a)は、実施の形態2に係る髄内釘を、図18の矢印Aの方向から観察した図であり、図19(b)は、図18の矢印Bの方向から観察した図である。 図20は、実施の形態2に係る固定部材の部分切欠き正面図である。 図21は、実施の形態2に係る固定部材の側面図である。 図22は、実施の形態2に係る回転部材の正面図である。 図23は、実施の形態2に係る固定部材と回転部材の部分切断図である。 図24は、実施の形態2に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明する斜視図である。 図25は、実施の形態2に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明する斜視図である。 図26は、実施の形態2に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明する斜視図である。 図27は、実施の形態2に係る骨接合用手術器具の使用方法を説明する斜視図である。 図28は、実施の形態3に係る骨接合用手術器具の正面図である。 図29(a)は、実施の形態3に係る固定部材の上面図、図29(b)は、固定部材の下面図、図29(c)は、図29(a)の29c−29c線における断面図、図29(d)は、図29(a)の29d−29d線における断面図である。 図30は、実施の形態3に係るカムピンの斜視図である。 図31は、実施の形態3に係るカムピンと固定部材との上面図である。 図17は、実施の形態4に係る骨接合用手術器具の斜視図である。 図33は、実施の形態4に係る固定部材の部分切欠き背面図である。 図34は、実施の形態4に係る固定部材の側面図である。 図35は、実施の形態4に係る回転部材の正面図である。 図36は、実施の形態4に係る固定部材と回転部材の部分切断図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及び、それらの用語を含む別の用語)を用いる。それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
<実施の形態1>
本実施の形態では、例えば手首の骨折に好適な骨プレート110を含む骨接合用手術器具100を説明する。
図1及び図2は、実施の形態1に係る骨接合用手術器具100を示している。この骨接合用手術器具100は、インプラント(本実施の形態では骨プレート110)と、固定部材120と、回転部材(本実施の形態では歯車ピン130)とを含んでいる。また、骨接合用手術器具100は、さらに蓋部材140を含むことができる。
図3に示すように、骨プレート110は、骨端固定部118と骨幹固定部119とから成っている。骨端固定部118には少なくとも1つ(図では4つ)のねじ穴113が形成され、骨幹固定部119には少なくとも1つ(図では1つ)の貫通長穴111が形成されている。骨幹固定部119には、さらに、補助長穴112が形成されているのが好ましい。補助長穴112は、その長手方向112aが、貫通長穴111の長手方向111aと平行に延びるように形成される。なお、本実施の形態では、骨幹固定部119に、2つのねじ穴114も形成されている。
骨端固定部118に形成されたねじ穴113は、内面に雌ねじが形成されているのが好ましい。雌ねじが形成されたねじ穴113には、ロッキングピン又はロッキングスクリューを螺合することができる。
一方、骨幹固定部119に形成されたねじ穴114は、球状座面を備えているのが好ましい。
図4(a)〜図4(d)に示すように、固定部材120は、第1の面(裏面)126から、裏面126と対向する第2の面(表面)127まで貫通するラック長穴122を有している。ラック長穴122の内面122bには、ラック121が形成されている。ラック121は、複数のラック歯121a〜121eを、ラック長穴122の長手方向122aと平行に配列して構成されている。
固定部材120のラック長穴122は、表面127から座ぐりされて、座面125が形成されているのが好ましい。ラック長穴122が座ぐりされている場合には、ラック121は、座面125と表面127との間に形成されたラック長穴122の内面122bに形成される。
固定部材120の裏面126には、ラック長穴122の外周に(すなわち、裏面126に開口したラック長穴122の開口部を囲むように)凸部123が設けられている。凸部123は、骨プレート110の貫通長穴111(図2参照)の内部に嵌め込むことができ、且つ嵌め込んだ後に取り外すことのできる外形寸法に成形されている。これにより、凸部123を貫通長穴111に嵌め込んで固定部材120を骨プレート110に固定することができ、さらに、凸部123を貫通長穴111から外して固定部材120を骨プレート110から除去することができる。
凸部123の外形寸法は、凸部123の外形の長手方向がラック長穴122の長手方向122aと平行になるように形成されている。また、図1のように、固定部材120の凸部123を骨プレート110の貫通長穴111に嵌め込むと、凸部123の外形の長手方向は、貫通長穴111の長手方向111a(図3参照)と一致する。ここで、ラック歯121a〜121eの配列方向は、ラック長穴122の長手方向122aと平行であるので、ラック歯121a〜121eの配列方向は、骨プレート110の貫通長穴111の長手方向111aと平行になる。
図5(a)に示すように、歯車ピン130は、歯車部(本実施の形態では頭部131)と、回転軸(本実施の形態では脚部132)とを有している。脚部132は、頭部131の軸131a(歯車部の軸)と同軸上に延びている。脚部132は、固定部材120のラック長穴122に挿通され、さらに骨プレート110の貫通長穴111に挿通される(図2)。
ラック長穴122に挿入された歯車ピン130は、頭部131(歯車部)が、ラック長穴122の内面122bに形成されたラック121と係合する(図5(b))。ここで、歯車ピン130を矢印rの方向(時計回り)に回転させると、歯車ピン130は矢印αの方向(図中の左方向)に移動する。このとき、歯車ピン130が固定されていれば(例えば、歯車ピン130の脚部132が骨本体に挿入されており、歯車ピン130が左右方向に移動できない場合)、固定部材120が矢印βの方向(図中の右方向)に移動することになる。
図5(a)及び図5(b)に図示した歯車ピン130は、頭部131に六角穴135が形成されており、六角レンチを用いて歯車ピン130を回転させることができる。この六角穴135は別の形状でもよく、例えば、マイナスドライバ、プラスドライバ、ヘキサローブドライバ及び多角形レンチなどの公知のドライバ又はレンチに係合する形状の窪み又は穴であってもよい。
歯車ピン130の頭部131に六角穴135を設ける代わりに、歯車ピン130の頭部131に、予め回転用器具(ドライバ、レンチ等)を固定しておいてもよい。回転用器具付き歯車ピンは、予め固定された回転用器具を用いて歯車ピンを回転させることができるので、ドライバ又はレンチなどの別体の回転用器具を準備する必要がない。
固定部材120のラック長穴122が座ぐりされている場合、図5(b)のように、歯車ピン130の頭部131が座面125に当接する。これにより、歯車ピン130の頭部131は、ラック長穴122の内部に保持される。
図1及び図2に示すように、蓋部材140は、固定部材120の表面127に取着される。蓋部材140を固定部材120に取り付けると、固定部材120のラック長穴122が覆われて、歯車ピン130の頭部131がラック長穴122の内部に保持される(図1)。
蓋部材140には、長窓141が形成されている。この長窓141は、ラック長穴122の内部に保持された歯車ピン130を回転させるための回転用器具を挿入するためのものである。具体的には、長窓141から六角レンチを挿入して歯車ピン130の六角穴135に係合させ、そして六角レンチを使って歯車ピン130を回転させる。歯車ピン130を回転させるためには、歯車ピン130が固定部材120のラック長穴122内のどこに位置していても、長窓141から六角穴135が露出している必要がある。そのため、長窓141は、歯車ピン130の移動方向(すなわち、固定部材120のラック長穴122の長手方向122a)に沿って延びている。
蓋部材140には、固定部材120に係止するための係止手段を設けることができる。図6に示すように、蓋部材140は、係止手段として、蓋部材140の対向する2つの縁部から、裏面146と垂直方向に突出する2つの係止部142を備えることができる。固定部材120に蓋部材140を取着する場合には、固定部材120の表面127(図4参照)と、蓋部材140の裏面146(図6参照)とを対向させて、固定部材120の側面に蓋部材140の係止部142を係止させる(図7)。なお、固定部材120の表面側の外周に段差128を設けて、蓋部材140の係止部142を受容できるようにしてもよい(図4、図7)。
図8に示したロッキングピン300は、外周に雄ねじが形成された頭部301と、骨に挿入される脚部302とを有している。雄ねじを有する頭部301を、雌ねじが形成されたねじ穴(例えば、骨プレート110の骨端固定部118に形成されたねじ穴113)と螺合させることにより、ロッキングピン300を骨プレート110に所定角度で固定できる。よって、ロッキングピン300が揺動や旋回することがないので、骨プレート110と骨との固定が安定する。なお、骨プレート110と骨とをより強力に固定したい場合には、雄ねじを有する頭部と、スクリューが形成された脚部とを有するロッキングスクリュー(図示せず)を使用することができる。また、ロッキングピン300やロッキングスクリューにおいて、頭部に雄ねじを形成する代わりに、脚部302を2段シャフト(先端が細径で頭部の直下が太径のシャフト)にして、シャフトの太径部分に、雄ねじを形成してもよい。そのような2段シャフトの骨ピン及び骨スクリューも、雌ねじが形成されたねじ穴113と螺合して、骨プレート110に固定することができる。
図9(a)に示した骨ねじ310は、円筒状の頭部311と、骨に螺入されるスクリューが形成された脚部312とを有している。この骨ねじ310は、骨本体と骨片とを整復した後、骨プレート110の骨幹固定部119に形成された貫通長穴111及び補助長穴112を骨本体に固定するのに好適である。この骨ねじ310は、頭部311の下面313(脚部312と隣接する面)が平坦なので、貫通長穴111及び補助長穴112を骨本体にしっかり押圧することができる。よって、貫通長穴111及び補助長穴112が形成された骨幹固定部119を骨本体にしっかり固定できる。
図9(b)に示した骨ねじ320は、皿状の頭部321と、骨に螺入されるスクリューが形成された脚部322とを有している。この骨ねじ320は、骨本体と骨片とを整復した後、骨プレート110の骨幹固定部119に形成された球状座面付きねじ穴114を、骨本体に固定するときに好適である。この骨ねじ320は、頭部321の側面323がテーパー状なので、ねじ穴114の球状座面の中で自由に揺動できる。よって、骨ねじ320は、ねじ穴114から骨本体に向かって、最適な角度で螺入できる。
図8及び図9に図示したロッキングピン300及び骨ねじ310、320は、頭部301、311、321に六角穴305、315、325が形成されており、六角レンチを用いてロッキングピン300及び骨ねじ310、320を回転させることができる。この六角穴305、315、325は別の形状でもよく、例えば、マイナスドライバ、プラスドライバ、ヘキサローブドライバ及び多角形レンチなどの公知のドライバ又はレンチに係合する形状の窪み又は穴であってもよい。
次に、骨接合用手術器具100を用いた骨折部の整合及び固定の手順を説明する。
図10は、橈骨遠位端の骨折部(骨本体400及び骨片401)に、骨プレート110と、固定部材120と、歯車ピン130とを配置した様子を示している。骨折部は、骨本体400と骨片401との間に隙間402があいた骨折(離開転位の骨折)である。よって、骨折部の整復時には、骨片401を骨本体400に引き寄せる整復が行われる。
骨プレート110の貫通長穴111(図10では、固定部材120が嵌め込まれている)は骨本体400に配置され、ねじ穴113は骨片401に固定されている。また、補助長穴112は、骨ねじ310(図9参照)によって、骨本体400に緩めに固定さている。
歯車ピン130の脚部132は、固定部材120のラック長穴122及び骨プレート110の貫通長穴111を通って、骨本体400に挿入されている。そして、歯車ピン130の頭部131は、ラック長穴122の座面125に当接して、ラック長穴122の内部に保持されている。このとき、頭部131の歯車は、ラック長穴122のラック121と係合している。
図10のように骨プレート110を配置した骨折部は、以下に説明するように、整復され(図11〜図14)、固定される(図15〜図16)。
<骨折部の整復>
図11に示すように、骨プレート110の骨端固定部118に形成された4つのねじ穴113を、ロッキングピン300(図8参照)により骨片401に固定する。また、骨プレート110の貫通長穴111に、固定部材120の凸部123を嵌め込んで、固定部材120を骨プレート110に固定する。
なお、図に示すように、橈骨遠位端の形状が骨幹から骨端に向かって盛り上がっているのに合わせて、骨プレート110の骨端固定部118を、骨幹固定部119に対して反らせている。
次に、図12に示すように、骨幹固定部119の補助長穴112を、骨ねじ310(図9参照)によって骨本体400にねじ止めする。このとき、骨ねじ310の締め付けは、骨プレート110が骨本体400から浮き上がらず、且つ骨ねじ310が補助長穴112の中でスライド可能な程度に、緩めに締める。この症例では、骨本体400と骨片401とが離れた離開転位の骨折なので、骨ねじ310は、補助長穴112の中において近位側(右側)の位置に挿入される。
そして、固定部材120のラック長穴122の位置に合わせて、骨本体400に歯車ピン130挿入用の下穴410を形成する。この下穴410も、骨ねじ310と同様に、ラック長穴122の中において近位側(右側)の位置に形成される。
そして、図13に示すように、歯車ピン130の脚部132を、固定部材120のラック長穴122及び骨プレート110の貫通長穴111を挿通して、骨本体400の下穴410に挿入する。歯車ピン130の頭部131は、固定部材120のラック長穴122の座面125(図10参照)に当接して、ラック長穴122の内部に保持される。すなわち、固定部材120のラック長穴122が座ぐりされて、ラック長穴122の中に座面125が形成されると、歯車ピン130の頭部131の位置(特に、図中の上下方向の位置)が規定される。そのため、歯車ピン130の頭部131と、ラック長穴122のラック121との上下方向の位置合わせが容易になり、頭部131とラック121との係合を確実にすることができる。
歯車ピン130を配置した後、固定部材120の表面127(図4参照)に、蓋部材140を取り付ける。そして、蓋部材140の長窓141から回転用器具(六角レンチ)500を挿入して、歯車ピン130の六角穴135(図5(a)参照)に係合させる。
最後に、図14に示すように、六角レンチ500を時計回り(矢印CR)に回転させる。なお、歯車ピン130は、ラック長穴122の座面125によって支えられているので、歯車ピン130の回転動作を安定させることができる。
歯車ピン130を回転させると、歯車ピン130の頭部131は、ラック歯121a〜121e(図4(a)参照)の配列方向に沿って、ラック長穴122の中を遠位方向(左方向)に移動する。この移動を、歯車ピン130を中心に考えると、ラック121が、ラック歯121a〜121eの配列方向に沿って、近位方向(右方向)に移動する、と見なすことができる。ラック121が右方向に移動すると、ラック121が形成された固定部材120も、固定部材120が固定された骨プレート110も、骨プレート110のねじ穴113が固定された骨片401も、歯車ピン130に対して右方向に移動する。
一方、骨本体400に挿入されている歯車ピン130の脚部132は、歯車ピン130を回転させたときに、その挿入位置で回転する。すなわち、骨本体400は、常に、歯車ピン130に対して相対的に停止している。
その結果、歯車ピン130を時計回りCRに回転させると、歯車ピン130に対して相対的に停止している骨本体400と、歯車ピン130に対して右方向に移動する骨片401との間の距離を縮めることができる。
骨本体400と骨片401との間の隙間402がなくなるまで、又は隙間402が所定の間隔になるまで、歯車ピン130を回転させて、骨折部の整復が完了する。
なお、上述のように、ラック歯121a〜121eの配列方向は骨プレート110の貫通長穴111の長手方向111aと平行なので、骨プレート110がラック歯121a〜121eの配列方向に沿って右方向に移動するとき、貫通長穴111に挿入された歯車ピン130の脚部132も、貫通長穴111の長手方向111aに沿って左方向にスムーズに移動できる。
また、補助長穴112は、骨ねじ310によって骨本体400に緩く固定されているので、骨プレート110が右方向に移動するときに、骨ねじ310は補助長穴112の中を、補助長穴112の長手方向112aに沿って移動する。つまり、骨プレート110の移動方向は、骨ねじ310が補助長穴112の長手方向112aに沿って移動できる方向に規定される。骨プレート110が補助長穴112を備えることにより、骨プレート110の移動及び骨プレート110に固定された骨片401の移動方向を規定できるので、骨本体400に対する骨片401の移動方向を制御することができる。
歯車ピン130を回転させると、六角レンチ500は固定部材120に対して、ラック歯121a〜121eの配列方向と平行に、近位方向(左方向)に移動する。蓋部材140には、ラック歯121a〜121eの配列方向と平行に延びる長窓141が形成されているので、固定部材120に蓋部材140を取り付けたまま、六角レンチ500で歯車ピン130を回転させることができる。
<骨折部の固定>
図15のように、整復した状態で、骨折部を骨プレート110で固定する。骨プレート110と骨片401とは、既に、ロッキングピン300によってに固定されている。よって、ここでは、骨プレート110と骨本体400とを固定する操作を説明する。
まず、補助長穴112を緩く固定していた骨ねじ310を締め付ける。これにより、骨プレート110の骨幹固定部119が骨本体400に仮止めされるので、次の操作が容易になる。次いで、骨プレート110のねじ穴114に合わせて、骨本体400に下穴をあける。下穴は、所望の方向(この図では、骨プレート110に対してほぼ90°の方向)に形成する。この下穴に、骨ねじ320を螺入して、骨プレート110と骨本体400とを完全に固定する。なお、下穴の内径を、骨ねじ320の脚部322の外径より小さくして、骨ねじ320をねじ込むときに脚部322が、いわゆるセルフタッピングにより骨本体400に螺合すると、骨ねじ320と骨本体400との結合を強固にすることができるので好ましい。
この後、図16に示すように、固定部材120、歯車ピン130及び蓋部材140を、骨プレート110の貫通長穴111から取り外す。このとき、固定部材120のラック長穴122の中に座面125が形成されていると、固定部材120を上方向に引き抜けば、座面125に当接した歯車ピン130も共に引き抜くことができる。また、固定部材120の表面を蓋部材140で覆うことにより、歯車ピン130の頭部131は固定部材120のラック長穴122の内部から脱落することがない。よって、固定部材120と歯車ピン130とを同時に取り外した後に、歯車ピン130が固定部材120から脱落して、床や創傷内に落下することを防止できる。
固定部材120等を取り外した後、骨プレート110の貫通長穴111を骨ねじ310で固定すると、骨プレート110と骨本体400との固定力をより強固にできるので好ましい。骨本体400には、歯車ピン130の脚部132を挿入していた穴が残っているので、その穴を下穴として、骨ねじ310を螺入することができる。
以上の操作により、骨プレート110による骨折部の固定が完了する。
なお、骨ねじ310、320を骨本体400に螺入する順番は変更可能である。例えば、骨ねじ320でねじ穴114を固定する前に、骨プレート110の貫通長穴111を骨ねじ310で固定してもよい。
図11〜図16は、離開転位の骨折において、分離した骨部を引き寄せる場合の手順であるが、本発明は、骨折部が短縮転位(骨本体400の軸と骨片401の軸とがずれて、本体の位置関係より近づいた状態)の場合にも使用することができる。
短縮転位において、骨本体400と骨片401とを引き離す手順は、
(1)図12で補助長穴112を骨ねじ310で緩く固定するときに、骨ねじ310は、補助長穴112の中において遠位側(左側)の位置に挿入する
(2)図12で歯車ピン130用の下穴410を形成するとき、ラック長穴122の中において遠位側(左側)の位置に形成する
(3)図14で六角レンチ500を反時計回りに回転させて、歯車ピン130の頭部131を近位方向(右方向)に移動させる
の3箇所を変更する。これにより、骨本体400と骨片401とを引き離すことができる。
なお、骨プレート110に形成した貫通長穴111と補助長穴112とを同一の寸法形状とすれば、貫通長穴111を補助長穴として、また補助長穴112を貫通長穴として使用することが可能である。固定部材120を取着する貫通長穴と、骨ねじ310で固定されるだけの補助長穴とを比べると、貫通長穴近傍の手術野を広くする必要がある。よって、骨折部の位置及び骨折部周辺の軟組織の配置を考慮して、補助長穴112の近傍の手術野を広くしやすい場合には、補助長穴112に固定部材120を取着して貫通長穴として機能させる、貫通長穴111に骨ねじ310を挿通して補助長穴として機能させるのが好ましい。
<実施の形態2>
本実施の形態では、例えば脛骨の骨折に好適な髄内釘210を含む骨接合用手術器具200を説明する。
図17及び図18は、実施の形態2に係る骨接合用手術器具200を示している。この骨接合用手術器具200は、インプラント(本実施の形態では髄内釘210)と、固定部材220と、回転部材230とを含んでいる。
図19に示すように、髄内釘210は、骨片に挿入される先端218と、骨本体の骨端に露出する後端219とを有している。髄内釘210には、その軸方向と交差する方向に、ねじ穴及び貫通長穴が形成されている。具体的には、先端218の近傍に、少なくとも1つ(図では4つ)のねじ穴213(213a、213b)が形成され、中央付近には少なくとも1つ(図では1つ)の貫通長穴211が形成されている。また、本実施の形態では、後端219の近傍に、2つのねじ穴214が形成されている。
また、後端219には、髄内釘210の軸方向に沿って、雌ねじ穴219aが形成されている。
なお、図19に例示した髄内釘210では、先端218の近傍に形成された4つのねじ穴213の貫通方向を一部異ならせている。上から1番目と3番目のねじ穴213a(「第1のねじ穴」と称する)は、第1の方向に貫通しており、上から2番目と4番目のねじ穴213b(「第2のねじ穴」と称する)が第2の方向に貫通している。そして、第1の方向と第2の方向とは直交している。
このように、ねじ穴の一部の貫通方向を異ならせると、骨折部の位置及び骨折部周辺の軟組織の配置を考慮して、ねじを挿通しやすいねじ穴を選択できるという利点がある。
図19に示す髄内釘210は、後端219と貫通長穴211との間に位置する面Xと、貫通長穴211と先端218との間に位置する面Y(図17参照)とで屈曲している。これは脛骨の解剖学的形態に合わせるためである。よって、骨折している骨の解剖学的形態に合わせて、屈曲位置が異なる髄内釘や、屈曲していない髄内釘を適宜使用するのが好ましい。
図20及び図21に示すように、固定部材220は、本体223と、アーム部224とから成っている。
髄内釘210に固定部材220を固定したときに(図17参照)、本体223は、髄内釘210と平行に延びている。図17のように、髄内釘210を、平面Xにおいて所定の角度に屈曲させるならば、本体223も平面Xにおいて同じ角度に屈曲させる。
また、図20及び図21に示すように、本体223は、髄内釘210に対向する第1の側面(内側面226)から、内側面226と対向する第2の側面(外側面227)まで貫通するラック長穴222を有している。ラック長穴222の内面222bには、ラック221が形成されている。ラック221は、複数のラック歯221a〜221eを、ラック長穴222の長手方向222aと平行に配列して構成されている。
固定部材220のラック長穴222は、外側面227から座ぐりされて、座面225が形成されているのが好ましい。ラック長穴222が座ぐりされている場合には、ラック221は、座面225と外側面227との間に形成されたラック長穴222の内面222bに形成される。
ラック長穴222は、ラック長穴222の長手方向222aが、髄内釘210の貫通長穴211の長手方向211aと平行になるように形成される。ラック歯221a〜221eの配列方向は、ラック長穴222の長手方向222aと平行であるので、ラック歯221a〜221eの配列方向も、髄内釘210の貫通長穴211の長手方向211aと平行になる。
固定部材220のアーム部224は、本体223の一端から延びて、髄内釘210の後端219に固定される(図17参照)。髄内釘210に固定されるアーム部224の先端近傍には、貫通孔224aが形成されている。固定部材220を髄内釘210に固定するには、アーム部224の貫通孔224aと、髄内釘210の後端219に形成された雌ねじ穴219aとを位置合わせして、固定ピン240で固定する。固定ピン240は、先端部分に雄ねじが形成されており、アーム部224の貫通孔224aを通り抜けた後に、髄内釘210の雌ねじ穴219aに螺合する。固定ピン240を外すことにより、髄内釘210から固定部材220を取り外すことができる。なお、別体の固定ピン240を使用する代わりに、定部材220のアーム部224の先端に固定ピンを組み込んでもよい。
また、髄内釘210の後端219の雌ねじ穴219aに代えて、ロック機構を有するロック穴を形成し、固定ピン240に代えて、ロック穴と着脱可能に係合する突起をアーム部224の先端に設けてもよい。
図22に示すように、回転部材230は、歯車部231と、回転軸(本実施の形態ではシャフト232)とを有している。シャフト232は、歯車部231の軸231aと同軸上に延びている。シャフト232は、歯車部231の両側(図中の上下方向)に延びているので、歯車部231がシャフト232の周囲に形成されていると見ることもできる。
シャフト232の先端232aは、固定部材220のラック長穴222に挿通され、さらに髄内釘210の貫通長穴211に挿通される(図17)。もし髄内釘210が細く、貫通長穴211の幅(貫通長穴211の短長方向の寸法)が狭くなっている場合には、シャフト232の先端232aを細径にすることもできる。
シャフト232の先端232aを髄内釘210の貫通長穴211に挿通したときに、シャフト232に形成された歯車部231は、ラック長穴222の内部に位置している(図17参照)。そして、歯車部231は、ラック長穴222の内面222bに形成されたラック221と係合する(図23)。ここで、回転部材230を矢印rの方向(反時計回り:図17及び図23参照)に回転させると、回転部材230は矢印γの方向(図23の下方向)に移動する。このとき、回転部材230が固定されていれば(例えば、回転部材230のシャフト232が骨本体に挿入されており、回転部材230が上下方向に移動できない場合)、固定部材220が矢印δの方向(図中の上方向)に移動することになる。
シャフト232の後端232bには、回転ハンドル233を設けることができる。この回転ハンドル233を用いて回転部材230を回転させることができる。
固定部材220のラック長穴222が座ぐりされている場合、図23のように、歯車部231が座面225に当接する。これにより、歯車部231は、ラック長穴222の内部に保持される。
次に、骨接合用手術器具200を用いた骨折部の整合及び固定の手順を説明する。
図24は、脛骨遠位端の骨折部(骨本体600及び骨片601)に、髄内釘210と、固定部材220と、回転部材230とを配置した様子を示している。骨折部は、骨本体600と骨片601との間に隙間602があいた骨折(離開転位の骨折)である。よって、骨折部の整復時には、骨片601を骨本体600に引き寄せる整復が行われる。
図24に示すように、髄内釘210は、骨本体600及び骨片601の髄腔に挿入されている。髄内釘210の貫通長穴211は骨本体600の内部に配置されている。また、髄内釘210のねじ穴213は、骨片601の内部に配置され、4つのねじ穴213のうち2つ(図では、第1のねじ穴213a)を通る2本の骨ねじ310(図9参照)により骨片601に固定されている。また、骨本体600の近位端603から、髄内釘210の後端219が露出している。
固定部材220のアーム部224は体内から体外に延びており、本体223は体外に配置されている。
回転部材230のシャフト232の先端232aは、骨本体600と、髄腔に挿入された髄内釘210の貫通長穴211とに挿通されている。そして、シャフト232は体外に延び、固定部材220のラック長穴222を通っている。シャフト232の後端232bに設けられた回転ハンドル233は、体外に配置されている。シャフト232の周囲に設けられた歯車部231は、ラック長穴222の座面225に当接して、ラック長穴222の内部に保持されている。このとき、歯車部231は、ラック長穴222のラック221と係合している。
髄内釘210を配置した骨折部は、以下に説明するように、整復され(図24〜図25)、固定される(図26〜図27)。
<骨折部の整復>
髄内釘210の先端218を脛骨の近位端603から骨本体600の髄腔及び骨片601の髄腔に挿入する。骨片601の皮質骨から、髄腔内の第1のねじ穴213aを通って、反対側の皮質骨まで、骨ねじ310を螺入する。なお、髄内釘210を髄腔に挿入した後は、第1のねじ穴213aを直接視認することはできない。そのため、第1のねじ穴213aと骨ねじ310とを螺合するのは困難である。そこで、第1のねじ穴213aを単なる貫通孔にして、骨ねじ310を挿通するのが好ましい。なお、骨ねじ310は、第1のねじ穴213aの前後2箇所で骨片601の皮質骨と螺合しているので、骨ねじ310と、骨ねじ310で固定されている髄内釘210とは、骨片601に対してしっかり固定される。
次に、髄内釘210に、固定部材220を固定する。髄内釘210の後端219に形成された雌ねじ穴219aと、固定部材220のアーム部224に形成された貫通孔224aとを位置合わせして、貫通孔224aから雌ねじ穴219aに向かって固定ピン240を挿入する。固定ピン240の先端に形成された雄ねじを雌ねじ穴219aに螺合して締め付けることにより、固定部材220は髄内釘210に固定される。なお、髄内釘210の貫通長穴211と、固定部材220のラック長穴222とが平行になるように、固定部材220の向きに注意する。
髄内釘210の貫通長穴211の位置に合わせて、骨本体600に回転部材230挿入用の貫通孔を形成する。この貫通孔は、骨本体600の皮質骨から、髄腔内の貫通長穴211を通って、反対側の皮質骨まで貫通している。なお、この症例では、骨本体600と骨片601とが離れた離開転位の骨折なので、貫通孔は、貫通長穴211の中において近位側(上側)の位置に形成される。
そして、回転部材230のシャフト232を、固定部材220のラック長穴222、骨本体600の皮質骨、髄内釘210の貫通長穴211、及び反対側の皮質骨に挿通する。回転部材230の歯車部231は、固定部材220のラック長穴222の座面225(図23参照)に当接して、ラック長穴222の内部に保持される。すなわち、回転部材230のラック長穴222が座ぐりされて、ラック長穴222の中に座面225が形成されると、回転部材230の歯車部231の位置(特に、図20の左右方向の位置)が規定される。そのため、回転部材230の歯車部231と、ラック長穴222のラック221との左右方向の位置合わせが容易になり、歯車部231とラック221との係合を確実にすることができる。
最後に、図25に示すように、回転ハンドル233を反時計回り(矢印AR)に回転させる。なお、回転部材230は、ラック長穴222の座面225によって支えられているので、回転部材230の回転動作を安定させることができる。
回転部材230を回転させると、回転部材230の歯車部231は、ラック歯221a〜221e(図21参照)の配列方向に沿って、ラック長穴222の中を遠位方向(下方向)に移動する。この移動を、回転部材230を中心に考えると、ラック221が、ラック歯221a〜221eの配列方向に沿って、近位方向(上方向)に移動する、と見なすことができる。ラック221が上方向に移動すると、ラック221が形成された固定部材220も、固定部材220が固定された髄内釘210も、髄内釘210のねじ穴213が固定された骨片601も、回転部材230に対して上方向に移動する。
一方、骨本体600に挿入されている回転部材230のシャフト232は、回転部材230を回転させたときに、その挿入位置で回転する。すなわち、骨本体600は、常に、回転部材230に対して相対的に停止している。
その結果、回転部材230を反時計回りARに回転させると、回転部材230に対して相対的に停止している骨本体600と、回転部材230に対して上方向に移動する骨片601との間の距離を縮めることができる。
骨本体600と骨片601との間の隙間602がなくなるまで、又は隙間602が所定の間隔になるまで、回転部材230を回転させて、骨折部の整復が完了する。
なお、上述のように、ラック歯221a〜221eの配列方向は髄内釘210の貫通長穴211の長手方向211aと平行なので、髄内釘210がラック歯221a〜221eの配列方向に沿って上方向に移動するとき、貫通長穴211に挿入された回転部材230のシャフト232も、貫通長穴211の長手方向211aに沿って下方向にスムーズに移動できる。
<骨折部の固定>
図26のように、整復した状態で、骨折部を髄内釘210で固定する。髄内釘210と骨片601とは、既に、骨ねじ310によってに固定されている。よって、ここでは、髄内釘210と骨本体600とを固定する操作を説明する。
まず、髄内釘210のねじ穴214に合わせて、骨本体600に貫通孔をあける。この貫通孔は、骨本体600の皮質骨から、髄腔内のねじ穴214を通って、反対側の皮質骨まで貫通している。この貫通孔に、骨ねじ310を螺入して、髄内釘210と骨本体600とを完全に固定する。なお、貫通孔の内径を、骨ねじ310の脚部312(図9(a)参照)の外径より小さくして、骨ねじ310をねじ込むときに脚部312が、いわゆるセルフタッピングにより骨本体600に螺合すると、骨ねじ310と骨本体600との結合を強固にすることができるので好ましい。
この後、図27に示すように、回転部材230及び固定部材220を、髄内釘210から順次取り外す。
以上の操作により、髄内釘210による骨折部の固定が完了する。
図24〜図27は、離開転位の骨折において、分離した骨部を引き寄せる場合の手順であるが、本発明は、骨折部が短縮転位の場合にも使用することができる。
短縮転位において、骨本体600と骨片601とを引き離す手順は、
(1)図24で回転部材230用の貫通孔を形成するとき、ラック長穴222の中において遠位側(下側)の位置に形成する
(2)図25で回転ハンドル233を時計回りに回転させて、回転部材230の歯車部231を近位方向(上方向)に移動させる
の2箇所を変更する。これにより、骨本体600と骨片601とを引き離すことができる。
<実施の形態3>
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、骨プレート110を含む骨接合用手術器具を説明する。
実施の形態1では、歯車−ラック機構を利用したが、本実施の形態では、カム機構を利用する。すなわち、本実施の形態は、固定部材には、ラックの代わりにカム受けを形成し、歯車ピンの代わりにカムピンを使用する点で、実施の形態1と異なる。その他の構成部品(骨プレート110、蓋部材140等)については実施の形態1と同様である。
図28は、実施の形態3に係る骨接合用手術器具1000を示している。この骨接合用手術器具1000は、インプラント(本実施の形態では骨プレート110、図3参照)と、固定部材1200と、回転部材(本実施の形態ではカムピン1300)とを含んでいる。また、実施の形態1と同様に、骨接合用手術器具1000は、さらに蓋部材140(図6参照)を含むことができる。
図29(a)〜図29(d)に示すように、固定部材1200は、第1の面(裏面)1260から、裏面1260と対向する第2の面(表面)1270まで貫通するカム長穴1220を有している。カム長穴1220の内面1220b(具体的には、カム長穴1220の長手方向1220aと平行な内面1220b)には、カム受け1210が形成されている。
固定部材1200のカム長穴1220は、表面1270から座ぐりされて、座面1250が形成されているのが好ましい。カム長穴1220が座ぐりされている場合には、カム受け1210は、座面1250と表面1270との間に形成されたカム長穴1220の内面1220bに形成される。
固定部材1200の裏面1260には、カム長穴1220の外周に(すなわち、裏面1260に開口したカム長穴1220の開口部を囲むように)凸部1230が設けられている。凸部1230は、骨プレート110の貫通長穴111(図2参照)の内部に嵌め込むことができ、且つ嵌め込んだ後に取り外すことのできる外形寸法に成形されている。これにより、凸部1230を貫通長穴111に嵌め込んで固定部材1200を骨プレート110に固定することができ、さらに、凸部1230を貫通長穴111から外して固定部材1200を骨プレート110から除去することができる。
凸部1230の外形寸法は、凸部1230の外形の長手方向がカム長穴1220の長手方向1220aと平行になるように形成されている。また、図28のように、固定部材1200の凸部1230を骨プレート110の貫通長穴111に嵌め込むと、凸部1230の外形の長手方向は、貫通長穴111の長手方向111a(図3参照)と一致する。よって、カム長穴1220の長手方向1220aは、骨プレート110の貫通長穴111の長手方向111aと平行になる。
図30に示すように、カムピン1300は、カム部(本実施の形態では頭部1310)と、回転軸(本実施の形態では脚部1320)とを有している。脚部1320は、頭部1310の軸1310a(カム部の軸)と同軸上に延びている。脚部1320は、固定部材1200のカム長穴1220に挿通され、さらに骨プレート110の貫通長穴111に挿通される(図28)。
カム長穴1220に挿入されたカムピン1300は、頭部1310(カム部)がカム長穴1220の内面1220bに形成されたカム受け1210と係合する(図28、図31)。ここで、カムピン1300を矢印rの方向(時計回り)に回転させると、頭部1310(カム部)が矢印Rの方向に回転し、頭部1310と係合しているカム受け1210は、矢印Rの方向に力を受ける。このとき、カムピン1300の脚部1320がカム長穴1220に挿通されているので、カム受け1210の動作は、カム長穴1220の長手方向1220aに制限される。よって、カム受け1210と、カム受け1210が形成されている固定部材1200とは、カム長穴1220の長手方向1220aに沿って、矢印εの方向(図中の下方向)に移動する(カム受け1210と固定部材1200とは、カム受け1210’と固定部材1200’の位置に移動する)。
一方、カムピン1300を矢印rの方向(反時計回り)に回転させると、頭部1310(カム部)が矢印Rの方向に回転して、カム受け1210と固定部材1200とは、カム長穴1220の長手方向1220aに沿って、矢印ζの方向(図中の上方向)に移動する(カム受け1210と固定部材1200とは、カム受け1210’’と固定部材1200’’の位置に移動する)。
図30及び図31に図示したカムピン1300は、頭部1310に六角穴1350が形成されており、六角レンチを用いてカムピン1300を回転させることができる。この六角穴135は別の形状でもよく、例えば、マイナスドライバ、プラスドライバ、ヘキサローブドライバ及び多角形レンチなどの公知のドライバ又はレンチに係合する形状の窪み又は穴であってもよい。
カムピン1300の頭部1310に六角穴1350を設ける代わりに、カムピン1300の頭部1310に、予め回転用器具(ドライバ、レンチ等)を固定しておいてもよい。回転用器具付き歯車ピンは、予め固定された回転用器具を用いて歯車ピンを回転させることができるので、ドライバ又はレンチなどの別体の回転用器具を準備する必要がない。
固定部材1200のカム長穴1220が座ぐりされている場合、図31のように、カムピン1300の頭部1310が座面1250に当接する。これにより、カムピン1300の頭部1310は、カム長穴1220の内部に保持される。
本実施の形態においても、蓋部材140(図6)を固定部材1200の表面1270に取着するのが好ましい。蓋部材140を固定部材1200に取り付けると、固定部材1200のカム長穴1220が覆われて、カムピン1300の頭部1310がカム長穴1220の内部に保持される(図示せず)。
蓋部材140の長窓141は、カム長穴1220の内部に保持されたカムピン1300を回転させるための回転用器具を挿入するためのものである。具体的には、長窓141から六角レンチを挿入してカムピン1300の六角穴1350に係合させ、そして六角レンチを使ってカムピン1300を回転させる。カムピン1300を回転させるためには、カムピン1300が固定部材1200のカム長穴1220内のどこに位置していても、長窓141から六角穴1350が露出している必要がある。そのため、長窓141は、カムピン1300の移動方向(すなわち、固定部材1200のカム長穴1220の長手方向1220a)に沿って延びている。
蓋部材140には、固定部材1200に係止するための係止手段を設けることができる。固定部材1200に蓋部材140を取着する場合には、固定部材1200の表面1270(図29参照)と、蓋部材140の裏面146(図6参照)とを対向させて、固定部材1200の側面に蓋部材140の係止部142を係止させる。なお、固定部材1200の表面側の外周に段差1280を設けて、蓋部材140の係止部142を受容できるようにしてもよい(図29)。
次に、図10〜図16を参照しながら、骨接合用手術器具1000を用いた骨折部の整合及び固定の手順を説明する。なお、本実施の形態では、図10〜図16に図示された「固定部材100」は「固定部材1000」に、「歯車ピン130」は「カムピン1300」となる。
なお、実施の形態1の骨接合用手術器具100を用いた骨折部の整復及び固定の手順と同様の部分については、詳細は省略する。
図10と同様に、橈骨遠位端の骨折部(骨本体400及び骨片401)に、骨プレート110と、固定部材1200と、カムピン1300とを配置する。
骨プレート110の貫通長穴111は骨本体400に配置され、ねじ穴113は骨片401に固定されている。また、補助長穴112は、骨ねじ310(図9参照)によって、骨本体400に緩めに固定さている。
カムピン1300の脚部1320は、固定部材1200のカム長穴1220及び骨プレート110の貫通長穴111を通って、骨本体400に挿入されている。そして、カムピン1300の頭部1310は、カム長穴1220の座面1250に当接して、カム長穴1220の内部に保持されている。このとき、頭部1310のカムは、カム長穴1220のカム受け1210と係合している。
図10のように骨プレート110を配置した骨折部は、以下に説明するように、整復され(図11〜図14)、固定される(図15〜図16)。
<骨折部の整復>
図11と同様に、骨プレート110の骨端固定部118に形成された4つのねじ穴113を、ロッキングピン300(図8参照)により骨片401に固定する。また、骨プレート110の貫通長穴111に、固定部材120の凸部123を嵌め込んで、固定部材120を骨プレート110に固定する。
次に、図12と同様に、骨幹固定部119の補助長穴112を、骨ねじ310(図9参照)によって骨本体400にねじ止めする。そして、固定部材1200のカム長穴1220に形成されたカム受け1210の位置に合わせて、骨本体400にカムピン1300挿入用の下穴410を形成する。
そして、図13と同様に、カムピン1300の脚部1320を、固定部材1200のカム長穴1220及び骨プレート110の貫通長穴111を挿通して、骨本体400の下穴410に挿入する。カムピン1300の頭部1310は、固定部材1200のカム長穴1220の座面1250に当接して、カム長穴1220の内部に保持される。すなわち、固定部材1200のカム長穴1220が座ぐりされて、カム長穴1220の中に座面1250が形成されると、カムピン1300の頭部1310の位置(特に、図中の上下方向の位置)が規定される。そのため、カムピン1300の頭部1310と、カム長穴1220のカム受け1210との上下方向の位置合わせが容易になり、頭部1310とカム受け1210との係合を確実にすることができる。
カムピン1300を配置した後、固定部材1200の表面1270(図29参照)に、蓋部材140(図6参照)を取り付ける。そして、蓋部材140の長窓141から回転用器具(六角レンチ)500を挿入して、カムピン1300の六角穴1350(図30参照)に係合させる。
最後に、図14と同様に、六角レンチ500を時計回り(矢印CR)に回転させる。なお、カムピン1300は、カム長穴1220の座面1250によって支えられているので、カムピン1300の回転動作を安定させることができる。
カムピン1300を矢印CR方向に回転させると、カムピン1300の頭部1310(カム部)もCR方向に回転する。頭部1310によって、カム受け1210と固定部材1200とが、カム長穴1220の長手方向1220aに沿って、近位方向(右方向)に移動する。固定部材1200が右方向に移動すると、固定部材1200が固定された骨プレート110も、骨プレート110のねじ穴113が固定された骨片401も、カムピン1300に対して右方向に移動する。
一方、骨本体400にはカムピン1300の脚部1320が挿入されているので、骨本体400は、常に、カムピン1300に対して相対的に停止している。
その結果、カムピン1300を時計回りCRに回転させると、カムピン1300に対して相対的に停止している骨本体400と、カムピン1300に対して右方向に移動する骨片401との間の距離を縮めることができる。
骨本体400と骨片401との間の隙間402がなくなるまで、又は隙間402が所定の間隔になるまで、カムピン1300を回転させて、骨折部の整復が完了する。
なお、上述のように、カム長穴1220の長手方向1220aは骨プレート110の貫通長穴111の長手方向111aと平行なので、骨プレート110がカム長穴1220の長手方向1220aに沿って右方向に移動するとき、貫通長穴111に挿入されたカムピン1300の脚部1320も、貫通長穴111の長手方向111aに沿って左方向にスムーズに移動できる。
カムピン1300を回転させると、六角レンチ500は固定部材1200に対して、カム長穴1220の長手方向1220aと平行に、近位方向(左方向)に移動する。蓋部材140には、カム長穴1220の長手方向1220aと平行に延びる長窓141が形成されているので、固定部材1200に蓋部材140を取り付けたまま、六角レンチ500でカム長穴1220を回転させることができる。
<骨折部の固定>
図15と同様に、骨折部を骨プレート110で固定する。次いで、図16と同様に、固定部材1200、カムピン1300及び蓋部材140を、骨プレート110の貫通長穴111から取り外す。このとき、固定部材120のカム長穴1220の中に座面1250が形成されていると、固定部材1200を上方向に引き抜けば、座面1250に当接したカムピン1300も共に引き抜くことができる。また、固定部材1200の表面を蓋部材140で覆うことにより、カムピン1300の頭部1310は固定部材1200のカム長穴1220の内部から脱落することがない。よって、固定部材1200とカムピン1300とを同時に取り外した後に、カムピン1300が固定部材1200から脱落して、床や創傷内に落下することを防止できる。
固定部材1200等を取り外した後、骨プレート110の貫通長穴111を骨ねじ310で固定すると、骨プレート110と骨本体400との固定力をより強固にできるので好ましい。骨本体400には、カムピン1300の脚部132を挿入していた穴が残っているので、その穴を下穴として、骨ねじ310を螺入することができる。
以上の操作により、骨プレート110による骨折部の固定が完了する。
上記の手順は、離開転位の骨折において、分離した骨部を引き寄せる場合の手順であるが、本発明は、骨折部が短縮転位(骨本体400の軸と骨片401の軸とがずれて、本体の位置関係より近づいた状態)の場合にも使用することができる。
短縮転位において、骨本体400と骨片401とを引き離すには、図14において、カムピン1300を反時計回りに回転させればよい。
<実施の形態4>
本実施の形態では、実施の形態2と同様に、髄内釘210を含む骨接合用手術器具を説明する。
実施の形態2では、歯車−ラック機構を利用したが、本実施の形態では、カム機構を利用する。すなわち、本実施の形態は、固定部材には、ラックの代わりにカム受けを形成し、回転部材には、歯車部の代わりにカム部を形成する点で、実施の形態2と異なる。その他の構成部品(髄内釘210等)については実施の形態2と同様である。
図32は、実施の形態4に係る骨接合用手術器具2000を示している。この骨接合用手術器具2000は、インプラント(本実施の形態では髄内釘210、図19参照)と、固定部材2200と、回転部材2300とを含んでいる。
図33及び図34に示すように、固定部材2200は、本体2230と、アーム部2240とから成っている。
髄内釘210に固定部材2200を固定したときに(図32参照)、本体2230は、髄内釘210と平行に延びている。
また、図33及び図34に示すように、本体2230は、髄内釘210に対向する第1の側面(内側面2260)から、内側面2260と対向する第2の側面(外側面2270)まで貫通するカム長穴2220を有している。カム長穴2220の内面2220bには、カム受け2210が形成されている。
固定部材2200のカム長穴2220は、外側面2270から座ぐりされて、座面2250が形成されているのが好ましい。図33では、カム受け2210の部分のみに座面2250が形成されている。つまり、カム受け2210は、座面2250と外側面2270との間に形成されたカム長穴2220の内面2220bに形成される。
実施形態3のように、カム長穴の周囲にも座面を形成することができる(図29(a)参照)。
カム長穴2220は、カム長穴2220の長手方向2220aが、髄内釘210の貫通長穴211の長手方向211aと平行になるように形成される。
固定部材2200のアーム部2240は、本体223の一端から延びて、髄内釘210の後端219に固定される(図32参照)。髄内釘210に固定されるアーム部2240の先端近傍には、貫通孔2240aが形成されている。固定部材2200を髄内釘210に固定するには、アーム部2240の貫通孔2240aと、髄内釘210の後端219に形成された雌ねじ穴219aとを位置合わせして、固定ピン240で固定する。
図35に示すように、回転部材2300は、カム部2310と、回転軸(本実施の形態ではシャフト2320)とを有している。シャフト2320は、カム部2310の軸2310aと同軸上に延びている。シャフト2320は、カム部2310の両側(図中の上下方向)に延びているので、カム部2310がシャフト2320の周囲に形成されていると見ることもできる。
シャフト2320の先端2320aは、固定部材2200のカム長穴2220に挿通され、さらに髄内釘210の貫通長穴211に挿通される(図32)。もし髄内釘210が細く、貫通長穴211の幅(貫通長穴211の短長方向の寸法)が狭くなっている場合には、シャフト2320の先端2320aを細径にすることもできる。
シャフト2320の先端2320aを髄内釘210の貫通長穴211に挿通したときに、シャフト2320に形成されたカム部2310は、カム長穴2220の内部に位置している(図32参照)。そして、カム部2310は、カム長穴2220の内面2220bに形成されたカム受け2210と係合する(図36)。ここで、回転部材2300を矢印rの方向(時計回り)に回転させると、カム部2310が矢印Rの方向に回転し、カム部2310と係合しているカム受け2210は、矢印Rの方向に力を受ける。このとき、回転部材2300のシャフト2320がカム長穴2220に挿通されているので、カム受け2210の動作は、カム長穴2220の長手方向2220aに制限される。よって、カム受け2210と、カム受け2210が形成されている固定部材2200とは、カム長穴2220の長手方向2220aに沿って、矢印γの方向(図中の上方向)に移動する。
シャフト2320の後端2320bには、回転ハンドル2330を設けることができる。この回転ハンドル2330を用いて回転部材2300を回転させることができる。
固定部材2200のカム長穴2220が座ぐりされている場合、カム部2310が座面220に当接する。これにより、カム部2310は、カム長穴2220の内部に保持される。
次に、図24〜図27を参照しながら、骨接合用手術器具2000を用いた骨折部の整合及び固定の手順を説明する。なお、本実施の形態では、図24〜図27に図示された「固定部材200」は「固定部材2000」に、「回転部材230」は「回転部材2300」となる。
なお、実施の形態2の骨接合用手術器具200を用いた骨折部の整復及び固定の手順と同様の部分については、詳細は省略する。
図24と同様に、髄内釘210を骨本体600及び骨片601の髄腔に挿入する。髄内釘210の貫通長穴211は骨本体600の内部に配置され、ねじ穴213は骨片601の内部に配置される。
固定部材2200のアーム部2240は体内から体外に延びており、本体2230は体外に配置されている。
回転部材2300のシャフト2320の先端2320aは、骨本体600と、髄腔に挿入された髄内釘210の貫通長穴211とに挿通されている。そして、シャフト2320は体外に延び、固定部材2200のカム長穴2220を通っている。シャフト2320の後端2320bに設けられた回転ハンドル2330は、体外に配置されている。シャフト2320の周囲に設けられたカム部2310は、カム長穴2220の座面2250に当接して、カム長穴2220の内部に保持されている。このとき、カム部2310は、カム長穴2220のカム受け2210と係合している。
髄内釘210を配置した骨折部は、以下に説明するように、整復され(図24〜図25)、固定される(図26〜図27)。
<骨折部の整復>
髄内釘210の先端218を脛骨の近位端603から骨本体600の髄腔及び骨片601の髄腔に挿入する。骨片601の皮質骨から、髄腔内の第1のねじ穴213aを通って、反対側の皮質骨まで、骨ねじ310を螺入する。
次に、固定ピン240を用いて、髄内釘210に固定部材2200を固定する。このとき、髄内釘210の貫通長穴211と、固定部材2200のカム長穴2220とが平行になるように、固定部材2200の向きに注意する。
髄内釘210の貫通長穴211の位置と、固定部材2200のカム長穴2220に形成されたカム受け2210の位置とに合わせて、骨本体600に回転部材2300挿入用の貫通孔を形成する。この貫通孔は、骨本体600の皮質骨から、髄腔内の貫通長穴211を通って、反対側の皮質骨まで貫通している。
そして、回転部材2300のシャフト2320を、固定部材2200のカム長穴2220、骨本体600の皮質骨、髄内釘210の貫通長穴211、及び反対側の皮質骨に挿通する。回転部材2300のカム部2310は、固定部材2200のカム長穴2220の座面2250に当接して、カム長穴2220の内部に保持される。すなわち、回転部材2300のカム長穴2220が座ぐりされて、カム長穴2220の中に座面2250が形成されると、回転部材2300のカム部2310の位置(特に、図33の左右方向の位置)が規定される。そのため、回転部材2300のカム部2310と、カム長穴2220のカム受け2210との左右方向の位置合わせが容易になり、カム部2310とカム受け2210との係合を確実にすることができる。
最後に、図25とは反対に、回転ハンドル2330を時計回りに回転させる。なお、回転部材2300は、カム長穴2220の座面2250によって支えられているので、回転部材2300の回転動作を安定させることができる。
回転部材2300を時計回りに回転させると、回転部材2300のカム部2310も時計回りに回転する。カム部2310によって、カム受け2210と固定部材2200とが、カム長穴2220の長手方向2220aに沿って、近位方向(上方向)に移動する。固定部材2200が上方向に移動すると、固定部材2200が固定された髄内釘210も、髄内釘210のねじ穴213が固定された骨片601も、回転部材2300に対して上方向に移動する。
一方、骨本体600には回転部材2300のシャフト2320が挿入されているので、骨本体600は、常に、回転部材2300に対して相対的に停止している。
その結果、回転部材2300を時計回りに回転させると、回転部材2300に対して相対的に停止している骨本体600と、回転部材2300に対して上方向に移動する骨片601との間の距離を縮めることができる。
骨本体600と骨片601との間の隙間602がなくなるまで、又は隙間602が所定の間隔になるまで、回転部材2300を回転させて、骨折部の整復が完了する。
なお、上述のように、カム長穴2220の長手方向2220aは髄内釘210の貫通長穴211の長手方向211aと平行なので、髄内釘210がカム長穴2220の長手方向2220aに沿って上方向に移動するとき、貫通長穴211に挿入された回転部材2300のシャフト2320も、貫通長穴211の長手方向211aに沿って下方向にスムーズに移動できる。
<骨折部の固定>
図26と同様に、骨折部を髄内釘210で固定する。次いで、図27と同様に、回転部材2300及び固定部材2200を、髄内釘210から順次取り外す。
以上の操作により、髄内釘210による骨折部の固定が完了する。
上記の手順は、離開転位の骨折において、分離した骨部を引き寄せる場合の手順であるが、本発明は、骨折部が短縮転位の場合にも使用することができる。
短縮転位において、骨本体600と骨片601とを引き離すには、図25において、回転ハンドル2330を反時計回り(矢印AR方向)に回転させればよい。
以下に、実施の形態1及び2の各構成部材に適した材料について例示する。
(骨プレート110、髄内釘210)
骨プレート110及び髄内釘210は、チタン合金及びコバルト−クロム合金等の生体安全性の高い金属から形成されている。特に、チタン合金は、生体安全性に優れているので、体内に長期間固定される骨プレート110及び髄内釘210に好適である。
(固定部材120、220、1200、2200)
固定部材120、220、1200、2200は、チタン合金、コバルト−クロム合金及びステンレス鋼等の生体安全性の高い金属、PPS(ポリフェニルサルファイド)、POM(ポリオキシメチレン)、ベークライト等のエンジニアプラスチック樹脂から形成することができる。特に、加工性に優れたステンレス鋼は、ラック121、221や、カム受け1210、2210を形成する加工費用を抑えることができるので好ましい。
(歯車ピン130、カムピン1300、回転部材230、2300)
歯車ピン130、カムピン1300、及び回転部材230は、2300、チタン合金、コバルト−クロム合金及びステンレス鋼等の生体安全性の高い金属、PPS(ポリフェニルサルファイド)、POM(ポリオキシメチレン)、ベークライト等のエンジニアプラスチック樹脂から形成することができる。特に、加工性に優れたステンレス鋼は、頭部131、1310(歯車又はカム)、歯車部231、カム部1310を形成する加工費用を抑えることができるので好ましい。
(ロッキングピン300、骨ねじ310、320)
ロッキングピン300及び骨ねじ310、320は、チタン合金、コバルト−クロム合金及びステンレス鋼等の生体安全性の高い金属から形成されている。特に、チタン合金は、生体安全性に優れているので、体内に長期間固定されるロッキングピン300及び骨ねじ310、320に好適である。
(蓋部材140)
蓋部材140は、チタン合金、コバルト−クロム合金及びステンレス鋼等の生体安全性の高い金属から形成されている。
100、200、1000、2000 骨接合用手術器具
110 骨プレート
111、211 貫通長穴
112 補助長穴
113、114、213、214 ねじ穴
120、220、1200、2200 固定部材
121、221 ラック
1210、2210 カム受け
121a〜121e、221a〜221e ラック歯
122、222 ラック長穴
1220、2220 カム長穴
123、1230 凸部
125、225、1250、2250 座面
130 歯車ピン
1300 カムピン
131 頭部(歯車部)
1310 頭部(カム部)
132、1320 脚部
140 蓋部材
141 長窓
210 髄内釘
218 髄内釘の先端
219 髄内釘の後端
223、2230 固定部材の本体
224、2240 固定部材のアーム部
230、2300 回転部材
231 歯車部
2310 カム部
232、2320 シャフト
233、2330 回転ハンドル
300 ロッキングピン
310、320骨ねじ
400、600 骨本体
401、601 骨片
500 回転用器具

Claims (14)

  1. 骨折した骨片を骨本体に整復固定するための骨接合用手術器具であって、
    少なくとも1つの貫通長穴と、前記貫通長穴の長手方向と平行に延びる補助長穴と、少なくとも1つのねじ穴とを有する骨プレートであって、前記貫通長穴及び前記補助長穴が前記骨本体に配置され、前記ねじ穴が前記骨片に固定される前記骨プレートと、
    ラックを備え、前記骨プレートに着脱可能に固定される固定部材であって、
    前記固定部材の第1の面から当該第1の面と対向する第2の面まで貫通するラック長穴と、
    前記ラック長穴の内面に、当該ラック長穴の長手方向と平行に複数のラック歯を配列して構成された前記ラックと、
    前記固定部材の前記第1の面上で且つ前記ラック長穴の外周に形成され、前記貫通長穴及び前記補助長穴のいずれにも着脱可能に嵌合する凸部と、を有する固定部材と、
    前記ラックに係合する歯車部から成る頭部と、前記歯車部の軸と同軸上に延び、前記貫通長穴に挿通され且つ前記骨本体に挿入される回転軸から成る脚部と、を有する歯車ピンと、
    を含み、
    前記固定部材の前記凸部を前記貫通長穴又は前記補助長穴に嵌め込んだときに、前記固定部材の前記ラックを構成する前記複数のラック歯の配列方向が、前記骨プレートの前記貫通長穴の長手方向と平行であることを特徴とする骨接合用手術器具。
  2. 前記固定部材の前記ラック長穴は、前記固定部材の前記第2の面から座ぐりされており、
    前記歯車ピンの前記頭部は、前記座ぐりの座面に当接して前記ラック長穴の内部に保持されることを特徴とする請求項に記載の骨接合用手術器具。
  3. 前記固定部材の前記第2の面に取着されて前記ラック長穴を覆う蓋部材をさらに含み、
    前記蓋部材は、前記ラック長穴の内部に配置した前記歯車ピンを回転させる回転用器具を挿入するための長窓を有することを特徴とする請求項に記載の骨接合用手術器具。
  4. 前記蓋部材は、前記固定部材に係止するための係止手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の骨接合用手術器具。
  5. 前記骨プレートは、前記ねじ穴が形成されている骨端固定部と、前記貫通長穴及び前記補助長穴が形成されている骨幹固定部とから成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の骨接合用手術器具。
  6. 前記ねじ穴の内面に雌ねじが形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の骨接合用手術器具。
  7. 前記貫通長穴を前記補助長穴として使用可能であり、前記補助長穴を前記貫通長穴として使用可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の骨接合用手術器具。
  8. 骨折した骨片を骨本体に整復固定するための骨接合用手術器具であって、
    少なくとも1つの貫通長穴と、前記貫通長穴の長手方向と平行に延びる補助長穴と、少なくとも1つのねじ穴とを有する骨プレートであって、前記貫通長穴及び前記補助長穴が前記骨本体に配置され、前記ねじ穴が前記骨片に固定される前記骨プレートと、
    カム受けと当該カム受けが内面に形成されたカム長穴とを備え、前記骨プレートに着脱可能に固定される固定部材であって、
    前記固定部材の第1の面から当該第1の面と対向する第2の面まで貫通する前記カム長穴と、
    前記固定部材の前記第1の面上で且つ前記カム長穴の外周に形成され、前記貫通長穴及び前記補助長穴のいずれにも着脱可能に嵌合する凸部と、を有する固定部材と、
    前記カム受けに係合し、回転動作により前記カム受けを前記カム長穴の長手方向に沿って移動させるカム部から成る頭部と、前記カム部の軸と同軸上に延び、前記カム長穴及び前記貫通長穴に挿通され且つ前記骨本体に挿入される回転軸から成る脚部と、を有するカムピンと、
    を含み、
    前記固定部材の前記凸部を前記貫通長穴又は前記補助長穴に嵌め込んだときに、前記カム長穴の前記長手方向が、前記骨プレートの前記貫通長穴の長手方向と平行であることを特徴とする骨接合用手術器具。
  9. 前記固定部材の前記カム長穴は、前記固定部材の前記第2の面から座ぐりされており、
    前記カムピンの前記頭部は、前記座ぐりの座面に当接して前記カム長穴の内部に保持されることを特徴とする請求項に記載の骨接合用手術器具。
  10. 前記固定部材の前記第2の面に取着されて前記カム長穴を覆う蓋部材をさらに含み、
    前記蓋部材は、前記カム長穴の内部に配置した前記カムピンを回転させる回転用器具を挿入するための長窓を有することを特徴とする請求項に記載の骨接合用手術器具。
  11. 前記蓋部材は、前記固定部材に係止するための係止手段を備えることを特徴とする請求項10に記載の骨接合用手術器具。
  12. 前記骨プレートは、前記ねじ穴が形成されている骨端固定部と、前記貫通長穴及び前記補助長穴が形成されている骨幹固定部とから成ることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の骨接合用手術器具。
  13. 前記ねじ穴の内面に雌ねじが形成されていることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の骨接合用手術器具。
  14. 前記貫通長穴を前記補助長穴として使用可能であり、前記補助長穴を前記貫通長穴として使用可能であることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の骨接合用手術器具。
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