JP5460937B1 - 熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置 - Google Patents

熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5460937B1
JP5460937B1 JP2013552748A JP2013552748A JP5460937B1 JP 5460937 B1 JP5460937 B1 JP 5460937B1 JP 2013552748 A JP2013552748 A JP 2013552748A JP 2013552748 A JP2013552748 A JP 2013552748A JP 5460937 B1 JP5460937 B1 JP 5460937B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
heater
flow path
transfer surface
rib
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013552748A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014097346A1 (ja
Inventor
良一 古閑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP5460937B1 publication Critical patent/JP5460937B1/ja
Publication of JPWO2014097346A1 publication Critical patent/JPWO2014097346A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24HFLUID HEATERS, e.g. WATER OR AIR HEATERS, HAVING HEAT-GENERATING MEANS, e.g. HEAT PUMPS, IN GENERAL
    • F24H1/00Water heaters, e.g. boilers, continuous-flow heaters or water-storage heaters
    • F24H1/10Continuous-flow heaters, i.e. heaters in which heat is generated only while the water is flowing, e.g. with direct contact of the water with the heating medium
    • F24H1/101Continuous-flow heaters, i.e. heaters in which heat is generated only while the water is flowing, e.g. with direct contact of the water with the heating medium using electric energy supply
    • F24H1/102Continuous-flow heaters, i.e. heaters in which heat is generated only while the water is flowing, e.g. with direct contact of the water with the heating medium using electric energy supply with resistance
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24DDOMESTIC- OR SPACE-HEATING SYSTEMS, e.g. CENTRAL HEATING SYSTEMS; DOMESTIC HOT-WATER SUPPLY SYSTEMS; ELEMENTS OR COMPONENTS THEREFOR
    • F24D19/00Details
    • F24D19/0092Devices for preventing or removing corrosion, slime or scale
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24HFLUID HEATERS, e.g. WATER OR AIR HEATERS, HAVING HEAT-GENERATING MEANS, e.g. HEAT PUMPS, IN GENERAL
    • F24H9/00Details
    • F24H9/0005Details for water heaters
    • F24H9/001Guiding means
    • F24H9/0015Guiding means in water channels
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/20Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater
    • H05B3/22Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater non-flexible
    • H05B3/24Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater non-flexible heating conductor being self-supporting
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/78Heating arrangements specially adapted for immersion heating
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E03WATER SUPPLY; SEWERAGE
    • E03DWATER-CLOSETS OR URINALS WITH FLUSHING DEVICES; FLUSHING VALVES THEREFOR
    • E03D9/00Sanitary or other accessories for lavatories ; Devices for cleaning or disinfecting the toilet room or the toilet bowl; Devices for eliminating smells
    • E03D9/08Devices in the bowl producing upwardly-directed sprays; Modifications of the bowl for use with such devices ; Bidets; Combinations of bowls with urinals or bidets; Hot-air or other devices mounted in or on the bowl, urinal or bidet for cleaning or disinfecting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)
  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Abstract

熱交換器(28)は平板状ヒータ(34)とケーシング(38)とを備え、ヒータ収容空間(48)は流路スペース(74)を含み、ケーシングは流入口(70)、流出口(72)、流入路(50)、連通路(52)、第1リブ(76)および第2リブ(53)を有し、第1リブは、流路スペースにおいて主面(48a)から伝熱面(36)に向かって突出し、両側面(48b)の間に亘って延設され、第2リブは、連通路において平板状ヒータの下端の延在方向に直交する方向に延設されている。

Description

本発明は、熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置に関し、特に、給水源に接続されるべき上流端を有しかつ下流端がノズルに接続された給水路に設けられる熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置に関する。
従来、トイレに設置される衛生洗浄装置などの限られた狭い空間に設置され、その流量が非常に少ない熱交換器として、たとえば、特許文献1に示す熱交換器が知られている。この熱交換器では、平板状ヒータの伝熱面とケーシングとの間の流路スペースと、流路スペースと入水口との間のヘッダ部とが備えられ、ヘッダ部内に案内リブが設けられている。この入水口からヘッダ部へ流入した洗浄水は、ヘッダ部内の案内リブにより案内されて、流路スペースに流入する。そして、流路スペースに流入した洗浄水は平板状ヒータの伝熱面に沿って自然対流により層流で流れる。
特開2012−233677号公報
しかしながら、特許文献1に示す熱交換器では自然対流による層流の洗浄水は、その流速が遅く、伝熱面に沿って直線状に流れる。このため、伝熱面の近くを流れる洗浄水と伝熱面から遠い位置を流れる洗浄水との入れ替わりが生じにくい。よって、伝熱面の近くを流れる洗浄水には伝熱面から常に熱が与えられることにより、伝熱面の近傍の洗浄水が非常に高温になる。よって、特に、スケールの原因となる多量のカルシウムイオンなどを含む硬水が伝熱面の近傍で沸騰すると、伝熱面にスケールが付着し易くなる。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、スケールの発生を低減することができるコンパクトな熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置を提供することを目的としている。
本発明のある態様に係る、熱交換器は、上下方向に延びる伝熱面を有する平板状ヒータと、前記平板状ヒータの伝熱面に対向する主面、前記平板状ヒータの下方に位置する下面、前記平板状ヒータの上方に位置する上面、及び前記平板状ヒータを間に挟む両側面、により画定されたヒータ収容空間を有するケーシングと、を備え、前記ヒータ収容空間は、前記伝熱面とこれに対向する前記主面との間隙に形成された流路スペースを含み、前記ケーシングは、前記下面において開口して前記平板状ヒータの下端の延在方向に延設され、前記ヒータ収容空間に連通する流入口と、前記流入口より上方に設けられて前記ヒータ収容空間に連通する流出口と、前記ヒータ収容空間の下方において前記平板状ヒータの下端の延在方向に延設された流入路と、前記流入路に接続され、かつ、前記流入口を介して前記ヒータ収容空間に接続された連通路と、前記流路スペースにおいて前記主面から前記伝熱面に向かって突出し、前記両側面の間に亘って延設された複数の第1リブと、前記連通路において前記平板状ヒータの下端の延在方向に直交する方向に延設された第2リブと、を有し、前記流路スペースは、前記流入口に連通する第1流路と、前記第1流路より前記流出口側に設けられ、かつ、前記第1流路の間隙寸法より大きい間隙寸法を有する第2流路と、を含み、前記第1リブが前記第2流路に配置されており、前記第1リブと前記平板状ヒータの伝熱面との間の距離が前記第1流路の間隙寸法より大きく形成されている
本発明は、以上に説明した構成を有し、スケールの発生を低減することができるコンパクトな熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の実施形態1に係る衛生洗浄装置を示す斜視図である。 図1に示す衛生洗浄装置における洗浄ユニットの構成を概略的に示す図である。 図2の熱交換器をその正面側から見た外観図である。 図2の熱交換器をその側面側から見た外観図である。 図4に示すB―B線に沿って切断した熱交換器を示す断面図である。 図5に示すC―C線に沿って切断した熱交換器を示す断面図である。 図6Aの範囲Dの拡大図である。 図6Aの範囲Eの拡大図である。 図3の熱交換器に用いられる第一流路形成部材をその内面側から見た外観図である。 図9の第一流路形成部材を示す斜視図である。 図3の熱交換器に用いられる第二流路形成部材をその内面側から見た外観図である。 図10の第二流路形成部材を示す斜視図である。 図3の熱交換器に用いられる平板状ヒータを模式的に示す外観図である。 図3の熱交換器に用いられる平板状ヒータを模式的に示す外観図である。 図6Aのヒータ収容空間における流れを模式的に示した図である。 バッファリブのないヒータ収容空間における流れを模式的に示した図である。 図6Aの流路スペースにおける流れの速度分布を示す図である。 図13Aの流路スペースにおける高さと、最大速度の流れおよび最小速度の流れの伝熱面からの距離との関係を示すグラフである。
第1の本発明に係る熱交換器は、上下方向に延びる伝熱面を有する平板状ヒータと、前記平板状ヒータの伝熱面に対向する主面、前記平板状ヒータの下方に位置する下面、前記平板状ヒータの上方に位置する上面、及び前記平板状ヒータを間に挟む両側面、により画定されたヒータ収容空間を有するケーシングと、を備え、前記ヒータ収容空間は、前記伝熱面とこれに対向する前記主面との間隙に形成された流路スペースを含み、前記ケーシングは、前記下面において開口して前記平板状ヒータの下端の延在方向に延設され、前記ヒータ収容空間に連通する流入口と、前記流入口より上方に設けられて前記ヒータ収容空間に連通する流出口と、前記ヒータ収容空間の下方において前記平板状ヒータの下端の延在方向に延設された流入路と、前記流入路に接続され、かつ、前記流入口を介して前記ヒータ収容空間に接続された連通路と、前記流路スペースにおいて前記主面から前記伝熱面に向かって突出し、前記両側面の間に亘って延設された複数の第1リブと、前記連通路において前記平板状ヒータの下端の延在方向に直交する方向に延設された第2リブと、を有する。
第2の本発明に係る熱交換器は、第1の発明において、前記第1リブは、前記主面からの突出寸法が前記流入口側に比べて前記流出口側で高くなる断面形状を有していてもよい。
第3の本発明に係る熱交換器は、第1または第2の発明において、前記流路スペースは、前記流入口に連通する第1流路と、前記第1流路より前記流出口側に設けられ、かつ、前記第1流路の間隙寸法より大きい間隙寸法を有する第2流路と、を含み、前記第1リブが前記第2流路に配置されていてもよい。
第4の本発明に係る熱交換器は、第3の発明において、前記第1リブと前記平板状ヒータの伝熱面との間の距離が前記第1流路の間隙寸法より大きく形成されていてもよい。
第5の本発明に係る熱交換器は、第1〜第4のいずれかの発明において、前記第1リブと前記平板状ヒータの伝熱面との間の距離が、当該第1リブより前記流入口側に配された前記第1リブと前記平板状ヒータの伝熱面との間の距離より大きくなるように、複数の前記第1リブが形成されていてもよい。
第6の本発明に係る熱交換器は、第1〜第5のいずれかの発明において、前記流入路は、前記平板状ヒータの下端の延在方向に対して垂直に開口する入水口を含んでいてもよい。
第7の本発明に係る衛生洗浄装置は、請求項1〜6のいずれか1つに記載の熱交換器と、前記熱交換器が設けられ、給水源に接続されるべき上流端を有する給水路と、前記給水路の下流端に接続されたノズルと、を備えている。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
(衛生洗浄装置の構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る衛生洗浄装置を示す斜視図である。衛生洗浄装置10は、図1に示すように、トイレ内の便器12の上に配設され、本体16、便座18、便蓋20および操作部22を備えている。本体16は、便座18の後側、つまり着座した使用者から見て背後側に配設されている。本体16は、横長の筐体であって、この内部に略直方体形状の熱交換器28が洗浄ユニットとして設けられている。
図2は、図1に示す衛生洗浄装置における洗浄ユニットの構成を概略的に示す図である。この図2に示すように、洗浄ユニットは、給水路24、熱交換器28およびノズル32を有し、タンク26および電磁弁27をさらに有していてもよい。この洗浄ユニットにおける各構成は制御部29により制御されている。給水路24は、給水源30に接続されるべき上流端と、ノズル32に接続されている下流端とを含んでいる。この給水路24に熱交換器28、タンク26および電磁弁27が下流側に向かって順に設けられている。このため、給水源30からの水道水(流体、液体、洗浄水)は給水路24により熱交換器28およびタンク26を介してノズル32に導入される。そして、使用者による操作部22(図1)の操作で電磁弁27が開けられると、熱交換器28で温められタンク26で温度調整された温水がノズル32からシャワー状に便器12(図1)の開口に向かって吐出する。
(熱交換器の構成)
図3は、熱交換器28をその正面側から見た構成を示す外観図である。図3に示すように、熱交換器28は直方体形状のケーシング38を備え、ケーシング38の一方の側面に入水口80および出水口82が設けられている。ケーシング38は、正面視すると略長方形状であって、その左右方向の長さ寸法が上下方向の高さ寸法より大きく形成されている。出水口82は入水口80の上方に設けられ、入水口80および出水口82はケーシング38の側面から突き出している。なお、以下の説明では、熱交換器28の「長さ方向」を「X方向」あるいは「左右方向」とも称し、「高さ方向」を「Z方向」あるいは「上下方向」とも称する。
図4は、熱交換器28を図3の矢視方向(側面側)から見た構成を示す外観図である。図4に示すように、熱交換器28のケーシング38の側面は縦長の略長方形状であって、その厚さ寸法が高さ寸法より小さく形成されている。なお、以下の説明では、熱交換器28の「厚さ方向」を「Y方向」あるいは「前後方向」とも称する。
図5は、図4に示すB―B線に沿って切断した熱交換器28の構成を示す断面図である。また、図6Aは、図5に示すC―C線に沿って切断した熱交換器28の構成を示す断面図である。これら図5及び図6Aに示すように、ケーシング38内には平板状ヒータ34が備えられている。
平板状ヒータ34は、洗浄水を加熱する部材であって、ケーシング38のヒータ収容空間48に収容されている。平板状ヒータ34は、矩形の平板形状であって、その両面(ヒータ収容空間48に収容された状態で、正面側及び背面側を向く2つの面)が第一伝熱面36aおよび第二伝熱面36bを含む伝熱面36で構成されている。なお、これら第一および第二伝熱面36a、36bは、局部的に所定温度より高くならないように制御されている。この所定温度は、水の沸点である100℃以下、好ましくは80℃以下に設定される。ただし、所定温度は、水に含まれているカルシウムやマグネシウムなどのイオン濃度や、ヒータの所要耐久時間などにより、適宜決められてもよい。
ケーシング38は、その内部空間(ヒータ収容空間48)に平板状ヒータ34を収容するための筐体である。ケーシング38は、その内部にヒータ収容空間48に加えて流入路50および連通路52を有し、側部には、流入路50に接続された入水口80、およびヒータ収容空間48の上部に接続された出水口82を有する。ケーシング38は、たとえば、XZ平面で分割された第一流路形成部材40および第二流路形成部材42を組み合わせることにより構成されている。
ヒータ収容空間48は略板形状であって、ケーシング38の内面、すなわち、前後2つの主面48a、左右2つの側面48b、上面48cおよび下面48dで画定されている。前後2つの主面48aは、平板状ヒータ34の第一および第二伝熱面36a、36bにそれぞれ対向して、かつ、各伝熱面36a、36bに対して平行に広がっている。左右2つの側面48bは、その間に平板状ヒータ34を挟むように、各伝熱面36a、36bに対して垂直に広がっている。上面48cは、平板状ヒータ34の上方に位置し、平板状ヒータ34の上端の延在方向(即ち、X方向(左右方向))に延びている。下面48dは、平板状ヒータ34の下方に位置し、平板状ヒータ34の下端に対向しその延在方向(即ち、X方向(左右方向))に延びている。
ヒータ収容空間48には、流入口70、流出口72および流路スペース74が設けられている。流入口70は、図6Aに示すように、ヒータ収容空間48の下部を画定する下面48dにおいて開口し、平板状ヒータ34の下端の延在方向(即ち、X方向(左右方向))に延びる。流出口72は、図5に示すように、流入口70の上方に配置され、たとえば、ヒータ収容空間48の一方の側部を画定する側面48bに開口して、ケーシング38の出水口82と通ずる。また、ヒータ収容空間48の下部は流入口70と通じ、上部は流出口72と通ずる。
流路スペース74は、ヒータ収容空間48を画定する主面48aと平板状ヒータ34の伝熱面36との間の間隙に形成されている。すなわち、流路スペース74は、一方(正面側,前側)の主面48aと第一伝熱面36aとの間の間隙の第一流路スペース74aと、他方(背面側,後側)の主面48aと第二伝熱面36bとの間の間隙の第二流路スペース74bとを有している。
流路スペース74は、主面48aと伝熱面36との間隙の幅(厚さ)寸法の違いに応じて、上下方向に複数(この実施の形態では、3つ)に区分けされている。すなわち、流路スペース74は、下部流路74f、中部流路74sおよび上部流路74tにより構成されている。これらの3つの流路74f、74s、74tは、その左右方向(X方向)の寸法はそれぞれ等しいが、その幅寸法(前後方向の寸法)は上方の流路ほど大きくなっている。このため、流路スペース74における幅寸法およびXY面での断面積は、下部流路74f、中部流路74sおよび上部流路74tの順で段階的に大きくなっていく。具体的には、下部流路74fの幅寸法w1は、流入口70の幅寸法や後述する最大速度の流れの伝熱面36からの距離の何れよりも大きく、たとえば、0.5〜1.0mmに設定される。中部流路74sの幅寸法w2は、幅寸法w1や気泡が抜ける幅寸法の何れよりも大きく、たとえば、1.5〜3.0mmに設定される。上部流路74tの幅寸法w3は、幅寸法w2や気泡が抜ける幅寸法の何れよりも大きく設定される。
バッファリブ76は、幅が広い中部流路74sおよび上部流路74tに設けられ、これらの流路74s、74t内の流れを混ぜるための第1リブを成す。この実施形態では、中部流路74sを形成する各主面48aにおいて6つのバッファリブ76が配置され、上部流路74tを形成する各主面48aにおいて2つのバッファリブ76が配置されている。これら複数のバッファリブ76は、たとえば、左右方向(X方向)へ延設されており、かつ、上下方向(Z方向)に等間隔となるように互いに平行に設けられている。各バッファリブ76は、ヒータ収容空間48を形成する主面48aから各伝熱面36に向かって突出し、ヒータ収容空間48の両側面48bの間の全長に亘って延びている。バッファリブ76と各伝熱面36との間の距離が、下部流路74fの幅寸法w1より大きく、かつ、中部流路74sおよび上部流路74tの幅w2、w3の半分より小さくなるように、主面48aからのバッファリブ76の高さが設定される。また、バッファリブ76と各伝熱面36との間に後述する最大速度の流れが位置するように、主面48aからのバッファリブ76の高さ(突出寸法)が設定される。このバッファリブ76の高さ寸法が大きすぎると、気泡がバッファリブ76と伝熱面36と間を通過することができなくなる。一方、バッファリブ76の高さ寸法が小さすぎると、流路74s、74t内の流れを十分に混ぜたり、流路74s、74t内の流れを速めたりすることができなくなる。
図5に示すように、流入路50は、平板状ヒータ34の下端の延在方向(左右方向)に延び、その一端が入水口80に接続される。図6Aに示すように、流入路50の上部に開口部78が設けられている。開口部78は、流入路50の全長に亘って設けられ、平板状ヒータ34の下端の延在方向に延びる。開口部78の幅寸法(前後方向寸法)は、流路スペース74の下部流路74fの幅寸法より狭く、具体的には入水口80から流入する洗浄水の単位時間当たりの流量に基づいて定められる。開口部78の幅が狭すぎると、開口部78を通過する洗浄水の圧力損失が大きくなる。一方、開口部78の幅が広すぎると、入水口80からの流入する洗浄水の前後方向の速度を流入路50において十分に落とした上で、洗浄水を上方へ開口部78を通過させることが難しくなる。
連通路52は、ヒータ収容空間48の流入口70と流入路50の開口部78とを繋ぎ、開口部78から流入口70に向かって上方へ流れる洗浄水の速度を高めるための流路である。連通路52は、平板状ヒータ34の下端の延在方向に延び、また、開口部78から流入口70に向かって前後方向に屈曲しながら上方に延びる。より具体的に説明すると、連通路52は、開口部78から上方へ延び、途中で略直角に屈曲して前後方向へ延び、更に途中で略直角に屈曲して上方へと延びて、流入口70へと至る(後述の図7も参照)。連通路52の幅寸法およびXY面の断面積は、流入路50の幅寸法およびXY面の断面積、ならびに流路スペース74の下部流路74fの幅寸法およびXY面の断面積より小さい。
図6Bは、図6Aの範囲Dの拡大図である。図6Bに示すように、バッファリブ76は、YZ面における断面は略直角三角形状または台形状であって、主面48aからの高さ寸法が流入口70(図6A)側に比べて流出口72(図5)側で大きい。このバッファリブ76は、斜面76a、頂部76bおよび垂直面76cを有する。斜面76aは、斜め上方に向かって主面48aから頂部76bへ鈍角で滑らかに立ち上がる。すなわち、斜面76aは、伝熱面36に近づきつつ上方へ向かい、頂部76bに至る面である。頂部76bは、バッファリブ76の中では主面48aから最も離れており、換言すれば、伝熱面36に最も近い位置にある。垂直面76cは、頂部76bから、伝熱面36や主面48aに対して垂直に延びる面である。なお、バッファリブ76のYZ平面での断面形状は図6Bに示す直角三角形状または台形状に限定されない。但し、洗浄水の流れにおける上流側の面(上記「斜面76a」)と主面48aとの成す角度が、下流側の面(上記「垂直面76c」)と主面48aとの成す角度よりも、大きくなるように構成されていることが好ましい。また、主面48aから伝熱面36に向かって突出するバッファリブ76は、伝熱面36に対して垂直なYZ平面において主面48aからの高さ寸法が平板状ヒータ34の上端に向かって高くなる、傾斜面を少なくとも有している。この傾斜面は、流入口70側から流出口72に向けて洗浄水の流れを案内するように傾斜していることが好ましい。
図7は、図6Aの範囲Eの拡大図である。図7に示すように、案内リブ53は、連通路52を流れる洗浄水を上方へ整流しつつ導く第2リブであって、第一案内リブ部分60および第二案内リブ部分68により構成されている。L字状の第一案内リブ部分60は、流入路50の開口部78から上方に延び、連通路52に沿って前後方向に屈曲する。第二案内リブ部分68は、第一案内リブ部分60の近傍からヒータ収容空間48の流入口70に向かって上方に延びる。これらの案内リブ53は、図5に示すように、左右方向において間隔を開けて複数配置されている。この複数の案内リブ53の配置間隔は、流入路50から連通路52へ流入する洗浄水の流量に応じて設定される。たとえば、左右方向においてほぼ均一な流量で洗浄水が流入する場合、複数の案内リブ53の配置間隔は等しく設定される。左右方向において入水口80側で多くの流量の洗浄水が流入する場合、入水口80に近いほど複数の案内リブ53の配置間隔が狭く設定される。
図8は、第一流路形成部材40を内面側(後方)から見たときの構成を示す外観図である。図9は、第一流路形成部材40の斜視図である。これら図8及び図9に示すように、第一流路形成部材40は、XZ面に平行な内面および外面を含む。この内面は、第一流路形成部材40の両面のうち、ヒータ収容空間48を画定する主面48aを含む一方の面を言う。一方、外面は、第一流路形成部材40の両面のうち他方の面を言う。第一流路形成部材40は、耐熱性、耐衝撃性や加工性に優れた樹脂、たとえば、それぞれABS樹脂にガラス繊維をコンパウンドした強化ABS樹脂で形成されている。
第一流路形成部材40は、主にケーシング38の内部空間(ヒータ収容空間48、流入路50、及び連通路52)を形成する第一板状部54と、第一板状部54の周囲を囲むように設けられた第一フランジ56とを有する。なお、以下での第一流路形成部材40の説明では、各部位のうち後方へ向く面を適宜「天面」あるいは「底面」と称する。
第一板状部54の上部であって第一フランジ56の下方には、第一突条部55が設けられている。この第一突条部55は、第一板状部54の一方の面から後方へ向けて突出しており、かつ、左右方向へ延びている。更に、左右方向の一方(出水口82に近い方)にて下方へ湾曲し、その結果、全体的には略L字状を成している。第一突条部55の下方には、第一突条部55に沿うようにして略L字状に形成された第一窪み部57が設けられている。第一窪み部57は、第一突条部55の天面に対して前方へ窪んだ底面を有している。
第一窪み部57の下方には、第一壁上部59が設けられている。この第一壁上部59は、その天面が略長方形状を成し、該天面が後述するように主面48aを成している。従って、この第一壁上部59の天面(主面48a)には、既に説明したように、複数のバッファリブ76が左右方向の全域に亘って延設されている。第一壁上部59の下方には、左右方向へ延びる第一横突部58が設けられている。第一横突部58は、第一壁上部59の天面から更に後方へ突出しており、図7に示すようにYZ面での断面が矩形状を成している。
第一横突部58の下方には、第一壁下部61が設けられている。第一壁下部61は、第一横突部58の天面に対して前方へ窪んだ底面を有しており、この底面は、第一横突部58に沿って左右方向へ延設されている。これら第一横突部58と第一壁下部61とにおいて、第一縦突部60が設けられている。より詳しくは、この第一縦突部60は、第一横突部58の下面から下方へ突出する部分と、第一壁下部61の底面から後方へ突出する部分とで構成され、側面視で略L字状を成している(図7参照)。
図10は、第二流路形成部材42を内面側(前方)から見たときの構成を示す外観図である。図11は、第二流路形成部材42の斜視図である。これら図10及び図11に示すように、第二流路形成部材42は、XZ面に平行な内面および外面を含む。この内面は、第二流路形成部材42の両面のうち、ヒータ収容空間48を画定する主面48aを含む一方の面を言う。一方、外面は、第二流路形成部材42の両面のうち他方の面を言う。第二流路形成部材42は、第一流路形成部材40と同様に、耐熱性、耐衝撃性や加工性に優れた樹脂で形成されている。
第二流路形成部材42は、主にケーシング38の内部空間(ヒータ収容空間48、流入路50、及び連通路52)を形成する第二板状部62と、第二板状部62の周囲を囲むように設けられた第二フランジ64とを有する。この第二フランジ64は、第二板状部62に対して前方へ突出して形成されている。なお、以下での第二流路形成部材42の説明では、各部位のうち前方へ向く面を適宜「天面」あるいは「底面」と称する。
第二板状部62は、第二フランジ64に囲まれた領域の大部分を占める第二壁部65を有する。この第二壁部65は、その天面が略長方形状を成し、該天面が後述するように主面48aを成している。従って、この第二壁部65の天面(主面48a)には、既に説明したように、複数のバッファリブ76が左右方向の全域に亘って延びている。第二壁部65の下方には、左右方向へ延びる第二横突部66が設けられている。第二横突部66は段状に形成されており、前方への突出寸法が小さい低部66aと、その下側にあって、前方への突出寸法が大きい高部66bとを有している。
第二横突部66には、複数の第二縦突部68が設けられている。この第二縦突部68は、第二横突部66のうち低部66aの天面に設けられており、この天面から前方へ突出し、かつ、上下方向へ延びている。第二横突部66の下方には、左右方向へ延びる第二窪み部67が設けられている。この第二窪み部67は、第二横突部66の天面に対して後方へ窪んだ底面を有している。
図6Aに示すように、第一流路形成部材40の第一突条部55および第一壁下部61のそれぞれが、第二流路形成部材42の第二フランジ64の内側に入るようにして、第一流路形成部材40の第一フランジ56と第二流路形成部材42の第二フランジ64とを超音波溶着により水密的に接合する。これにより、ケーシング38が形成される。このケーシング38において、第一流路形成部材40の第一突条部55の天面および下面、第一窪み部57の底面、第一壁上部59の上面および天面、ならびに第一横突部58の上面が、ヒータ収容空間48の一部を画定している。また、第二流路形成部材42の第二フランジ64の下面、第二壁部65の天面、第二横突部66の低部66aの上面が、ヒータ収容空間48の別の一部を画定している。また、第一壁上部59の天面が、平板状ヒータ34の第一伝熱面36aと対向する主面48aを成し、第二壁部65の天面が、平板状ヒータ34の第二伝熱面36bと対向する主面48aを成している。さらに、第一横突部58の上面および第二横突部66の低部66aの上面が、平板状ヒータ34の下端と対向する下面48dを成している。第一横突部58の天面と第二横突部66の低部66aの天面との間隔、第一横突部58の下面と第二横突部66の高部66bの上面との間隔、及び、第一壁下部61の底面と第二横突部66の高部66bの天面との間隔によって、連通路52が画定されている。第一壁下部61の天面の下部が、第二窪み部67の開口を覆い、流入路50を画定している。また、第一縦突部60は案内リブ53の第一案内リブ部分60を成し、第二縦突部68は案内リブ53の第二案内リブ部分68を成している。
図12A及び図12Bは、平板状ヒータを模式的に示す外観図である。平板状ヒータ34は、図12Aおよび図12Bに示すように、セラミック基体44、電熱線46および電極(図示せず)により構成されている。電熱線46は、セラミック基体44上に印刷された抵抗体パターンであって、その両端は電極に接続されている。電熱線46に電極から電流が通されると、電熱線46が発熱し、熱伝導が優れるセラミック基体44がその熱を伝え、各伝熱面36が高温になる。この伝熱面36における単位面積当たりの発熱量は下方ほど高くなるように、電熱線46がセラミック基体44上に設けられている。たとえば、図12Aに示すように、電熱線46の断面積が下方ほど細くなる場合、電熱線46の抵抗値が下方ほど大きくなり、伝熱面36における単位面積当たりの発熱量が下方ほど高くなる。また、他の例として、図12Bに示すように、蛇行して配置される電熱線46の間隔が下方ほど小さい場合、伝熱面36における単位面積当たりの発熱量が下方ほど高くなる。
(熱交換器における洗浄水の流れ)
熱交換器28では、図5および図6Aに示すように、水道に接続された入水口80から流入路50へ洗浄水が流入する。このとき、水道の給水圧力により洗浄水は長さ方向に流入路50内を流れる。ここで、流入路50のXY面における断面積に比べて開口部78のXY面における断面積が小さい。このため、洗浄水は、流入路50内において、その左右方向(X方向)の速度が低減されて、開口部78から連通路52に流入する。
この連通路52におけるXY面における断面積は小さいままであるため、洗浄水は、上方への速度が高められて、速い速度で連通路52を通過する。これにより、洗浄水に含まれている気泡は、洗浄水の速い流れに沿って留まることなく連通路52を通り抜ける。ここで、連通路52において洗浄水は案内リブ53の間を通る。このとき、上下方向に延びる案内リブ53は、左右方向に対して垂直な上方へ洗浄水を導き、連通路52からヒータ収容空間48へ流入する洗浄水の流量は左右方向においてほぼ均一になる。
流入口70からヒータ収容空間48に流入した洗浄水は、第一流路スペース74aおよび第二流路スペース74bへ均等に分かれて流れる。この時の各流路スペース74では下部流路74f、中部流路74sおよび上部流路74tにおける流体(洗浄水)のレイノルズ数が約200以下となるように各部の形状が設計されている。即ち、各流路スペース74を流れる洗浄水は、レイノルズ数が臨界レイノルズ数:2300より非常に小さいため、層流状態で流れる。
そして、下部流路74fではXY面における断面積が比較的小さいため、洗浄水の流れは速く、強制対流が生じる。よって、洗浄水の流れは伝熱面36に対して幅方向(前後方向)に速度が大きく、伝熱面36から洗浄水への熱伝達率が高くなり、洗浄水は効率的に加熱される。また、伝熱面36は、洗浄水に熱を与え、その温度が低下することにより、伝熱面36の過熱が防止される。また、下部流路74fでは流れが速く、洗浄水に含まれている気泡が流れに伴い速やかに上方に運ばれる。さらに、下部流路74fにおける伝熱面36の単位面積当たりの発熱量が高く設定されていても、流入口70から下部流路74fへ流入した洗浄水は低温状態であり、かつその洗浄水の速い流速で熱伝達率が高い。このため、洗浄水が滞留したり、局所的に加熱されたりすることが抑制されるので、洗浄水が沸騰して気泡が発生することもない。
図13Aは、ヒータ収容空間48における洗浄水の流れを模式的に示す図面である。図13Bは、バッファリブのないヒータ収容空間における洗浄水の流れを模式的に示す図面である。この図13Aに示すように、ヒータ収容空間48の下部流路74fから中部流路74sへと洗浄水が流入する。このように、下部流路74fから中部流路74sに向かう境界部分では、ケーシング38の主面48aが伝熱面36から離れる方向へと、流路スペース74の幅が急に広くなっている。ここで、流れの剥離が生じ、主面48aに沿っていた流れが伝熱面36側に離れる。このため、この剥離した流れが伝熱面36に沿った自然対流の流れと合流し、伝熱面36側の流れが速くなる。これにより、熱伝達率が高くなり、洗浄水が速やかに加熱される。また、主面48aから剥離した流れは伝熱面36に沿った流れより低温であるため、これらが混ざることにより、伝熱面36に沿った流れが高温になって沸騰することが抑えられる。
中部流路74sでは幅が広くXY面における断面積が大きいため、洗浄水は自然対流により層流で流れる。このため、図13Bに示すように、バッファリブ76がない流路スペース74では伝熱面36に沿って平行に洗浄水が流れる。この自然対流による流れの速度は非常に小さいため、特に、伝熱面36近傍の洗浄水は、その温度が非常に高くなり、沸騰し易くなる。
これに対して、図13Aに示すように、バッファリブ76が設けられた中部流路74sでは、伝熱面36から遠く主面48aに沿った流れは、層流のまま、バッファリブ76の斜面76aに従ってスムーズに流れ、伝熱面36側に寄せられる。これにより、伝熱面36から遠い流れが伝熱面36近傍の流れと合流し、伝熱面36から遠い低温の洗浄水によって伝熱面36近傍の洗浄水の過度の昇温が低減される。このため、伝熱面36の近傍で洗浄水が沸騰することが防止される。
また、中部流路74sを流れる洗浄水は、図14に示す速度分布で流れている。図14の曲線Fは、ヒータ収容空間の幅方向に沿って仮設した直線S上の各位置における洗浄水の速度を概略的に表している。この直線Sと曲線Fとの間の長さ寸法が大きいほど、その直線S上の位置を流れる洗浄水の速度が大きくなる。具体的には、伝熱面36および主面48aに近いほど洗浄水の速度が小さく、幅方向の中央より伝熱面36に近い位置で洗浄水の速度が最大になる。この最大速度の流れを示す、直線Sと曲線Fとの間に示される矢印の長さは、その矢印の基端位置Smにおける洗浄水の速度を模式的に表している。
図15は、図13Aの流路スペースにおける上下方向の位置(横軸)と、最大速度の流れ及び最小速度の流れの伝熱面からの距離(縦軸)との関係を示すグラフである。なお、図15のグラフにおいて、0〜15mmの範囲が下部流路74fに相当し、15〜40mmの範囲が中部流路74sに相当し、40〜50mmの範囲が上部流路74tに相当する。また、このグラフにおいて、maxで示す線が最大速度の流れの位置を示す。この図15に示すように、洗浄水の速度が最も大きい最大速度の流れは、伝熱面36から約0.5mmの距離に位置している。
「max」で示す線によれば、最大速度の流れは、その伝熱面36からの距離が約0.5mmであって、伝熱面36の近傍に位置している。ただし、最大速度の流れの伝熱面36からの距離は、流路スペース74での上下方向の位置が上方へ向かうなるほどわずかに大きくなっている。このように、流路スペース74ではその幅が上方に向かって段階的に広くなることにより、最大速度の流れは伝熱面36から離れる。これに対して、最大速度の流れがバッファリブ76と伝熱面36との間に位置するようにバッファリブ76の高さが設定されているため、最大速度の流れはバッファリブ76により遮られない。よって、伝熱面36の近傍の最大速度の流れは、その速度を高い状態で維持することができる。
このように、伝熱面36近傍の速度の流れの速度が大きい上、図13Aを用いて上述したように、伝熱面36近傍の速度の流れに主面48a側の流れが混合する。このため、流路の断面積が小さいバッファリブ76の頂部76bにおいて洗浄水の流速が速まり、伝熱面36に近い位置の最大速度の流れがさらに速まる。よって、伝熱面36から洗浄水への熱伝達率が増し、洗浄水が効率的に加熱される。また、バッファリブ76の高さは泡が抜ける大きさに設定されているため、この速い流れによって泡が押し上げられて、中部流路74sに留まることなく上昇する。
そして、洗浄水がバッファリブ76の頂部76bを通ると、垂直面76cによって中部流路74sの幅は急に広がる。このため、流れの剥離が生じ、主面48a側の流れが伝熱面36側へ離れる。これにより、流れが再び混合されて、伝熱面36側の洗浄水の温度が低下し、洗浄水の温度が流路の幅方向において均等になる。
このように、中部流路74sを流れた洗浄水は、上部流路74tに流入し、中部流路74sの場合と同様に伝熱面36により加熱されたり、流れが混合されたりしながら、図5に示すように、流路スペース74を流出口72へ向かう。このように、ほぼ均一に加熱された洗浄水は、流出口72を介して出水口82から流出する。
(効果)
連通路52および案内リブ53により高さ方向の洗浄水の速い流れが形成され、バッファリブ76によりその流速が流路スペース74内において保持される。これにより、泡が留まることなく速やかに上方に排出され、また、伝熱面36からの熱伝達率が向上し、さらに、伝熱面36の過熱が防止される。この結果、熱交換器28のコンパクト化が図られ、かつ、スケールの発生が防止される。さらに、段階的に拡大する流路スペース74によりこれらの効果が促進される。
すなわち、連通路52の案内リブ53により長さ方向に流入する洗浄水は、高さ方向に案内される。そして、洗浄水は、長さ方向において均一に流路スペース74に流入し、流路スペース74を高さ方向に層流で速やかに流れる。このため、流路スペース74において高さ方向において一様に洗浄水が伝熱面36と効率的に熱交換し、伝熱面36の温度分布が一様になる。よって、板状ヒータの温度差による熱応力で平板状ヒータ34に亀裂や割れなどが生じることが防がれる。
また、流路スペース74を洗浄水が上方へ層流で流れることにより、泡がこの層流にスムーズに上方に運ばれる。よって、泡が伝熱面36に付着して、スケールが伝熱面36に発生したり、伝熱面36が局部的に高温になったりすることが防がれる。
さらに、入水口80からの給水圧力が高い場合、洗浄水の長さ方向の速度を低減するためには、流入路50のサイズを大きくしたり、連通路52の幅を非常に細くしたりする必要がある。流入路50のサイズを大きくすると、熱交換器28が大型化してしまう。また、連通路52の幅を非常に細くすると、圧力損失が大きくなってしまう。これに対し、案内リブ53により洗浄水の長さ方向の速度が低減されるため、流入路50の小型化および圧力損失の低下を実現することができる。
下部流路74f、中部流路74sおよび上部流路74tと段階的に流路スペース74の幅が広がることにより、主面48aからの流れの剥離が生じ、伝熱面36近傍の高温の流れに主面48a側の低温の流れが合流する。このため、伝熱面36近傍の洗浄水および伝熱面36の温度が低減し、沸騰による泡の発生およびスケールの生成が低減される。
また、伝熱面36近傍の最大速度の流れに主面48a側の流れが合流することにより、伝熱面36近傍の流れが速くなる。このため、伝熱面36から洗浄水に対する熱伝達率が向上し、洗浄水が伝熱面36から効率的に加熱される。さらに、速い流れによって泡が速やかに上方に運ばれるため、泡の付着による伝熱面36におけるスケールの生成が防止される。
自然対流が生じる中部流路74sおよび上部流路74tにバッファリブ76が設けられ、このバッファリブ76により主面48a側の流れが伝熱面36近傍の流れに合流している。よって、伝熱面36近傍の高温の洗浄水の温度が主面48a側の低温の洗浄水により低減され、洗浄水の沸騰、泡の発生およびスケールの生成が防止される。
また、バッファリブ76が最大速度の流れを阻害しない位置に配されている。このため、伝熱面36近傍の最大速度の流れに主面48a側の流れが合流し、最大速度の流れの速度が増加する。これにより、伝熱面36近傍における伝熱面36から洗浄水への熱伝達率が向上し、洗浄水が効率的に加熱される。さらに、伝熱面36に沿った速い流れにより泡が速やかに上方に運ばれ、伝熱面36における泡の付着およびスケールの生成が防止される。
さらに、バッファリブ76が略直角三角形状を有することにより、流れの混合、流れの加速および泡の移動がスムーズに行われる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、ヒータ収容空間48の主面48aからのバッファリブ76の高さは全て等しかった。これに対して、流出口72側に向かってバッファリブ76の高さが低くなるように設定してもよい。これにより、バッファリブ76と伝熱面36との間の距離が流出口72側に向かって広がる。このため、泡が加熱され、流出口72側に向かって泡が大きくなっても、泡はバッファリブ76と伝熱面36との間をスムーズに通過することができる。よって、伝熱面36における泡の付着およびスケールの発生をさらに抑制することができる。
(その他の変形例)
上記実施の形態では、入水口80は流入路50の長さ方向の一端に設けられていたが、この位置に限定されない。たとえば、入水口80は、流入路50の側部または下部に設けられていてもよい。
上記実施の形態では、流入路50からヒータ収容空間48まで連通路52の幅が一定に設定されていた。これに対して、流入路50からヒータ収容空間48に向かって幅が狭くなるように、連通路52が形成されていてもよい。この場合、幅が狭くなるに伴い、洗浄水の速度が速くなる。このため、泡が連通路52に留まることなく、速やかに上方に排出される。
上記実施の形態では、第一案内リブ部分60および第二案内リブ部分68により案内リブ53が構成されていた。これに対して、第一案内リブ部分60および第二案内リブ部分68のいずれか一方により案内リブが構成されていてもよい。また、第一案内リブ部分60および第二案内リブ部分68が連結して案内リブが形成されてもよい。さらに、第一案内リブ部分60がL字状であって、第二案内リブ部分68が直線状であったが、これらの形状はこれに限らない。
上記実施の形態では、バッファリブ76のYZ面における断面が略直角三角形状に形成されていたが、これに限定されない。たとえば、断面形状が正三角形状など他の三角形状、四角形状などの多角形状、または曲線で囲まれた形状など形成される。
上記実施の形態では、流出口72は、ヒータ収容空間48の側面48bに開口したが、この位置に限らない。流出口72は、ヒータ収容空間48の上面48cなど、流入口70の上方に配置されていればよい。
また、上記全実施の形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置は、スケールの発生を低減することができるコンパクトな熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置等として有用である。
10 衛生洗浄装置
24 給水路
28 熱交換器
30 給水源
32 ノズル
34 平板状ヒータ
36 伝熱面
38 ケーシング
48 ヒータ収容空間(収容空間)
48a 主面
48b 側面
48d 下面
50 流入路
52 連通路
53 案内リブ(第2リブ)
70 流入口
72 流出口
74 流路スペース
74f 下部流路(第1流路)
74s 中部流路(第2流路)
74t 上部流路(第2流路)
76 バッファリブ(第1リブ)
78 開口部
80 入水口

Claims (5)

  1. 上下方向に延びる伝熱面を有する平板状ヒータと、
    前記平板状ヒータの伝熱面に対向する主面、前記平板状ヒータの下方に位置する下面、前記平板状ヒータの上方に位置する上面、及び前記平板状ヒータを間に挟む両側面、により画定されたヒータ収容空間を有するケーシングと、を備え、
    前記ヒータ収容空間は、前記伝熱面とこれに対向する前記主面との間隙に形成された流路スペースを含み、
    前記ケーシングは、
    前記下面において開口して前記平板状ヒータの下端の延在方向に延設され、前記ヒータ収容空間に連通する流入口と、
    前記流入口より上方に設けられて前記ヒータ収容空間に連通する流出口と、
    前記ヒータ収容空間の下方において前記平板状ヒータの下端の延在方向に延設された流入路と、
    前記流入路に接続され、かつ、前記流入口を介して前記ヒータ収容空間に接続された連通路と、
    前記流路スペースにおいて前記主面から前記伝熱面に向かって突出し、前記両側面の間に亘って延設された複数の第1リブと、
    前記連通路において前記平板状ヒータの下端の延在方向に直交する方向に延設された第2リブと、を有し、
    前記流路スペースは、前記流入口に連通する第1流路と、前記第1流路より前記流出口側に設けられ、かつ、前記第1流路の間隙寸法より大きい間隙寸法を有する第2流路と、を含み、
    前記第1リブが前記第2流路に配置されており、
    前記第1リブと前記平板状ヒータの伝熱面との間の距離が前記第1流路の間隙寸法より大きく形成されている、熱交換器。
  2. 前記第1リブは、前記主面からの突出寸法が前記流入口側に比べて前記流出口側で高くなる断面形状を有している、請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記第1リブと前記平板状ヒータの伝熱面との間の距離が、当該第1リブより前記流入口側に配された前記第1リブと前記平板状ヒータの伝熱面との間の距離より大きくなるように、複数の前記第1リブが形成されている、請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記流入路は、前記平板状ヒータの下端の延在方向に対して垂直に開口する入水口を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載の熱交換器と、
    前記熱交換器が設けられ、給水源に接続されるべき上流端を有する給水路と、
    前記給水路の下流端に接続されたノズルと、を備えている、衛生洗浄装置。
JP2013552748A 2012-12-17 2012-12-17 熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置 Active JP5460937B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/008053 WO2014097346A1 (ja) 2012-12-17 2012-12-17 熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5460937B1 true JP5460937B1 (ja) 2014-04-02
JPWO2014097346A1 JPWO2014097346A1 (ja) 2017-01-12

Family

ID=50619327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013552748A Active JP5460937B1 (ja) 2012-12-17 2012-12-17 熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP2784407B1 (ja)
JP (1) JP5460937B1 (ja)
CN (1) CN104011479B (ja)
WO (1) WO2014097346A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5840A (ja) * 1981-06-22 1983-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱交換装置
WO2011027576A1 (ja) * 2009-09-07 2011-03-10 パナソニック株式会社 熱交換器
JP2012233677A (ja) * 2011-04-22 2012-11-29 Panasonic Corp 熱交換器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05840A (ja) * 1991-06-18 1993-01-08 Mitsubishi Materials Corp セラミツクスラリー及びこれを用いたセラミツク構造体の製造方法
US7258162B2 (en) * 2003-06-05 2007-08-21 Matsushita Ecology Systems Co., Ltd. Heat exchanger
WO2012144122A1 (ja) * 2011-04-22 2012-10-26 パナソニック株式会社 衛生洗浄装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5840A (ja) * 1981-06-22 1983-01-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱交換装置
WO2011027576A1 (ja) * 2009-09-07 2011-03-10 パナソニック株式会社 熱交換器
JP2012233677A (ja) * 2011-04-22 2012-11-29 Panasonic Corp 熱交換器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014097346A1 (ja) 2014-06-26
EP2784407B1 (en) 2022-08-17
JPWO2014097346A1 (ja) 2017-01-12
EP2784407A1 (en) 2014-10-01
CN104011479B (zh) 2015-05-13
EP2784407A4 (en) 2015-02-25
CN104011479A (zh) 2014-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011027576A1 (ja) 熱交換器
JP2006349327A (ja) 排気部材、並びに、熱源装置
JP2014135396A (ja) 冷却ヘッド及び電子機器
JP5460937B1 (ja) 熱交換器およびそれを備える衛生洗浄装置
JP5945717B2 (ja) 熱交換器とそれを備えた衛生洗浄便座
JP2021526311A (ja) 噴流衝突冷却装置および方法
JP5945714B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP5306290B2 (ja) 燃焼装置
KR101399717B1 (ko) 위생 세정 장치
JP5747165B2 (ja) 熱交換器
US20120148220A1 (en) Heat exchanger
JP2013072569A (ja) 給湯器
JP6471086B2 (ja) 流体加熱装置
JP5928215B2 (ja) 浴槽アダプタ及びこれを用いた給湯機
JP5786129B2 (ja) 熱交換器
EP3012549B1 (en) Heating device and sanitary washing device with such a heating device
KR20150114624A (ko) 온수세정기용 순간 온수장치
CN217610751U (zh) 流体加热器及具有其的智能马桶盖和智能马桶
JP2012233677A5 (ja)
JP2017115333A (ja) 人体局部洗浄装置
JP2018048786A (ja) シスターン装置およびそのシスターン装置を備えたシスターン装置付き器具
JP2018048785A (ja) シスターン装置およびそのシスターン装置を備えたシスターン装置付き器具
JP2007271228A (ja) 貯湯式電気温水器
JP2019160993A (ja) 冷却器
JP7062941B2 (ja) シスターン及び温水暖房装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20131225

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5460937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150