JP5460840B2 - ベチュリンから得られるポリマー及びその製造法 - Google Patents

ベチュリンから得られるポリマー及びその製造法 Download PDF

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Description

本発明は、ベチュリンから得られるポリマー及びその製造法、並びにベチュリン抽出法に関する。
カバノキ科の樹木の外樹皮には、樹皮の白色を示す成分としてベチュリンと言うトリテルペン系化合物が多く含まれている。近年、環境への関心から生分解性高分子等のエコマテリアルの開発が注目されており、このような天然物由来の高分子材料の開発が期待されている。ベチュリンは天然に多量に存在する木質系バイオマスであるが、一部の医薬品への応用が検討されている以外には、有効な利用法は確立されていない。また、現在に至るまで、ベチュリンから重合によりポリマーが得られたことは知られていない。
本発明は、ベチュリンから得られるポリマー、ポリエステル、ポリウレタン及びエステル化合物並びにそれらの製造法を提供し、更には、優れたベチュリンモノマーの抽出法を提供するものである。
本発明は、
(1)下記式(I)
Figure 0005460840
(ここで、Rは夫々独立して‐H又は‐C(O)Rであり、Rはアルキル基、アリール基、アルカリール基、アラルキル基又はシクロアルキル基を示し、かつnは2〜3,000,000の整数を示す)
で示される繰返し単位を有するポリマーである。
本発明者らは、上記のベチュリンから得られるポリマーを製造するに際して種々検討をした結果、ベチュリンが、下記式(V)
Figure 0005460840
で示されるように2個の‐OH基と1個の‐C=C‐結合とを一分子中に有することから、‐C=C‐結合のみを選択的に反応せしめてカチオン重合し所望のポリマーを得ることが著しく困難であるとの知見を得た。本発明者らは、かかる知見からベチュリンをどのように反応せしめれば‐C=C‐結合のみを選択的に反応し得るかを鋭意検討した。その結果、重合前にベチュリンが持つ2個の‐OH基を予めエステル化しておけば、‐C=C‐結合のみを選択的に反応せしめ得ることを見出した。好ましくは、ベチュリンが持つ2個の‐OH基のうち第1級炭素に結合する‐OH基をまずエステル化し、続いて、残存する第2級炭素に結合する‐OH基をエステル化すると、著しく効率的にエステル化することができて、上記のベチュリンから得られるポリマーを簡便かつ迅速に製造し得ることを見出したのである。
好ましい態様として、
(2)Rが、炭素数1〜30個のアルキル基である上記(1)記載のポリマー、
(3)Rが、炭素数1〜14個のアルキル基である上記(1)記載のポリマー、
(4)nが2〜1,000,000の整数である上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のポリマー、
(5)ベチュリンの第一級及び第二級炭素原子に結合するOH基をモノカルボン酸又はその酸塩化物と反応せしめてエステル化し、次いで、得られた生成物をカチオン重合触媒の存在下に重縮合せしめて上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のポリマーを製造する方法、
(6)カチオン重合触媒が、BFOEt、SnCl、CHSOH、PF、Sb、HPO、HClO、AlCl、WCl、MoCl、又はこれらと水若しくはアルコールとの共触媒から選ばれるところの上記(5)記載の方法、
(7)重縮合温度が−70〜150℃であり、重縮合時間が1分間〜240時間である上記(5)又は(6)記載の方法、
(8)仕込ベチュリン1モルに対してモノカルボン酸又はその酸塩化物を1〜20モル加えて、−30〜300℃で10分間〜24時間反応してベチュリンの第一級炭素原子に結合するOH基をエステル化した後、更に、モノカルボン酸又はその酸塩化物を、得られたベチュリンのエステル化物1モルに対して1〜20モル加えて、−50〜280℃で30分間〜26時間反応してベチュリンの第二級炭素原子に結合するOH基をエステル化することによりベチュリンを二段階でエステル化する上記(5)〜(7)のいずれか一つに記載の方法、
(9)モノカルボン酸が、炭素数2〜31個の脂肪族モノカルボン酸である上記(5)〜(8)のいずれか一つに記載の方法、
(10)モノカルボン酸が、炭素数2〜15個の脂肪族モノカルボン酸である(5)〜(8)のいずれか一つに記載の方法
を挙げることができる。
また、本発明は、
(11)下記式(II)
Figure 0005460840
(ここで、Rは夫々独立してアルキレン基、アリーレン基、アルカリーレン基、アラルキレン基又はシクロアルキレン基を示し、かつmは2〜3,000,000の整数を示す)
で示される繰返し単位を有するポリエステルである。
本発明者らは、上記のベチュリンから得られるポリマーを製造するに際して、重合前にベチュリンが持つ2個の‐OH基を予めエステル化することに成功した。更には、第1級炭素に結合する‐OH基をまずエステル化し、続いて、残存する第2級炭素に結合する‐OH基をエステル化すると、ベチュリンを極めて効率的にエステル化し得ると言う知見を得た。かかる知見に基いて、本発明者らは、上記のベチュリンを基本骨格とするポリエステルを簡便かつ迅速に製造し得ることを見出したのである。
好ましい態様として、
(12)Rが、炭素数1〜30個のアルキレン基である上記(11)記載のポリエステル、
(13)Rが、炭素数1〜14個のアルキレン基である上記(11)記載のポリエステル、
(14)mが2〜1,000,000の整数である上記(11)〜(13)のいずれか一つに記載のポリエステル、
(15)仕込ベチュリン1モルに対してジカルボン酸又はその酸塩化物を0.5〜20モル加えて、−30〜300℃で10分間〜24時間反応してベチュリンの第一級炭素原子に結合するOH基をエステル化してベチュリン2分子を結合した後、更に、ジカルボン酸又はその酸塩化物を得られたベチュリンのエステル化物1モルに対して0.5〜20モル加えて、−50〜280℃で30分間〜26時間反応してベチュリンの第二級炭素原子に結合するOH基をエステル化することにより上記(11)〜(14)のいずれか一つに記載のポリエステルを製造する方法、
(16)ジカルボン酸が、炭素数3〜32個の脂肪族ジカルボン酸である上記(15)記載の方法、
(17)ジカルボン酸が、炭素数3〜16個の脂肪族ジカルボン酸である上記(15)記載の方法
を挙げることができる。
また、本発明は、
(18)下記式(III)
Figure 0005460840
(ここで、Rは夫々独立してアルキレン基、アリーレン基、アルカリーレン基、アラルキレン基又はシクロアルキレン基を示し、かつpは2〜3,000,000の整数を示す)
で示される繰返し単位を有するポリウレタンである。
好ましい態様として、
(19)Rが、炭素数1〜30個のアルキレン基、又は炭素数6〜24個のアリーレン基、アルカリーレン基若しくはアラルキレン基である上記(18)記載のポリウレタン、
(20)Rが、炭素数1〜30個のアルキレン基、又は炭素数6〜24個のアリーレン基、アルカリーレン基若しくはアラルキレン基である上記(18)記載のポリウレタン、
(21)pが2〜1,000,000の整数である上記(18)〜(20)のいずれか一つに記載のポリウレタン、
(22)仕込ベチュリン1モルに対してジイソシアネート化合物を1〜20モル加えて−30〜300℃反応することにより上記(18)〜(21)のいずれか一つに記載のポリウレタンを製造する方法
を挙げることができる。
また、本発明は、
(23)下記式(IV)
Figure 0005460840
(ここで、Rは夫々独立してアルキル基、アリール基、アルカリール基、アラルキル基又はシクロアルキル基を示す)
で示されるエステル化合物である。
(24)Rが、炭素数1〜30個のアルキル基である上記(23)記載のエステル化合物、
(25)Rが、炭素数1〜14個のアルキル基である上記(23)記載のエステル化合物、
(26)仕込ベチュリン1モルに対してモノカルボン酸又はその酸塩化物を1〜20モル加えて、−30〜300℃で10分間〜24時間反応してベチュリンの第一級炭素原子に結合するOH基をエステル化した後、更に、モノカルボン酸又はその酸塩化物を得られたベチュリンのエステル化物1モルに対して1〜20モル加えて、−50〜280℃で30分間〜26時間反応してベチュリンの第二級炭素原子に結合するOH基をエステル化することにより上記(23)〜(25)のいずれか一つに記載のエステルを製造する方法、
(27)モノカルボン酸が、炭素数2〜31個の脂肪族モノカルボン酸である上記(26)記載の方法、
(28)モノカルボン酸が、炭素数2〜15個の脂肪族モノカルボン酸である上記(26)記載の方法
を挙げることができる。
また、本発明は、
(29)樹木の外樹皮からベチュリンを抽出する方法において、樹木の外樹皮に炭素数2〜25個のモノカルボン酸を加えて加熱してベチュリンを抽出することを特徴とする方法。
本発明者らは、上記のベチュリンを基本骨格とする種々のポリマーの原料となるベチュリンが樹木の外樹皮、好ましくはカバノキ科の樹木の外樹皮中に多く含まれていると言う知見をもとに、いかなる方法によれば、該ベチュリンをより多量かつ簡便に得ることができるかを検討した。従来、ベチュリンは、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素系有機溶媒を使用して樹木の外樹皮から抽出し、次いで、エタノールで再結晶することにより得られていた。該方法においては、上記の溶媒を外樹皮に良好に浸透せしめるために、外樹皮をおよそ0.005cm未満の寸法に細かく粉砕していた。また、抽出において、上記の塩素系有機溶媒を多量に使用していたために、環境汚染や人体への悪影響が懸念されていた。本発明者らは、かかる観点に基いて種々検討をした結果、上記所定の溶媒を使用して抽出すれば、従来の塩素系有機溶媒に比べて抽出温度を高くしても、環境汚染や人体への悪影響は殆どなく、かつ外樹皮を従来のように細かく粉砕しなくても、従来より著しく多量のベチュリンを外樹皮から抽出し得ることを見出したのである。
好ましい態様として、
(30)樹木の外樹皮からベチュリンを抽出する方法において、樹木の外樹皮に炭素数2〜25個のモノカルボン酸を加えて加熱してベチュリンを抽出した後、得られた抽出物に、炭素数2〜25個のモノカルボン酸無水物を加えて加熱することを特徴とする方法、
(31)炭素数2〜25個のモノカルボン酸が酢酸であり、炭素数2〜25個のモノカルボン酸無水物が無水酢酸である上記(29)又は(30)記載の方法、
(32)樹木がカバノキ科の樹木である上記(29)〜(31)のいずれか一つに記載の方法、
(33)カバノキ科の樹木がシラカンバ又はダケカンバである上記(32)記載の方法
を挙げることができる。
本発明は、ベチュリンから得られるポリマー、ポリエステル、ポリウレタン及びエステル化合物並びにそれらの製造法を提供し、更には、優れたベチュリンモノマーの抽出法を提供するものである。
抽出前後のシラカンバの外樹皮の粒子構造を示す図である(550倍) 抽出前後のシラカンバの外樹皮の粒子構造を示す図である(2500倍)。 ベチュリンジアセテート及び実施例2の反応生成物のH−NMRのスペクトルである。 ベチュリン、実施例3の一段階目の反応生成物及び二段階目の反応生成物の13C−NMRのスペクトルである。 ベチュリン、実施例3の一段階目の反応生成物及び二段階目の反応生成物のH−NMRのスペクトルである。 実施例3の一段階目の反応生成物のマススペクトルの結果である。 実施例3の一段階目の反応生成物の13C−NMRのスペクトルである。 実施例3の一段階目の反応生成物のH−NMRのスペクトルである。 実施例3の二段階目の反応生成物の13C−NMRのスペクトルである。 実施例3の二段階目の反応生成物のH−NMRのスペクトルである。
本発明のベチュリンから得られるポリマーは、下記式(I)
Figure 0005460840
で示される繰返し単位を有する。ここで、Rは夫々独立して‐H又は‐C(O)Rであり、Rはアルキル基、アリール基、アルカリール基、アラルキル基又はシクロアルキル基を示す。アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30個のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜14個のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、トリデシル基等が挙げられる。アリール基として、好ましくは炭素数6〜24個のアリール基、より好ましくは炭素数6〜18個のアリール基が挙げられ、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アルカリール基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアルカリール基、より好ましくは炭素数7〜14個のアルカリール基が挙げられ、例えば、ベンジル基が挙げられる。アラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアラルキル基、より好ましくは炭素数7〜14個のアラルキル基が挙げられ、例えば、トリル基、キシリル基等が挙げられる。また、nは、下限が2、好ましくは5、より好ましくは10、更により好ましくは50、特に好ましくは100、より特に好ましくは200、そして上限が3,000,000、好ましくは1,000,000、より好ましくは100,000、更により好ましくは10,000、特に好ましくは5,000、より特に好ましくは1,000の整数を示す。該式(I)で示されるポリマーの末端は、水素又はその他の一価の基であり得、好ましくは水素である。該ポリマーは、他の不飽和化合物、例えば、他の炭素・炭素二重結合を持つ物質等がベチュリンの繰返し単位中に結合されていてもよい。
上記本発明のベチュリンから得られるポリマーは、ベチュリンの第一級及び第二級炭素原子に結合するOH基をモノカルボン酸又はその酸塩化物と反応せしめてエステル化し、次いで、得られた生成物をカチオン重合触媒の存在下に重縮合せしめて製造することができる。カチオン重縮合触媒としては、好ましくはBFOEt、SnCl、CHSOH、PF、Sb、HPO、HClO、AlCl、WCl、MoCl、又はこれらと水若しくはアルコールとの共触媒等を挙げることができ、特に好ましくはSnClを使用することができる。該触媒の使用量は、ベチュリンモノマー1モルに対して1/10000〜1/5モルである。重縮合は、ベチュリンのエステル化物を好ましくはジクロロメタンに溶解し、該溶液に上記触媒を所定量で加えた後、好ましくは−70〜150℃、より好ましくは10〜50℃の温度で、好ましくは1分間〜240時間、より好ましくは15〜30時間反応することにより行われる。
上記のベチュリンから得られるポリマーを製造する方法において、ベチュリンのエステル化は好ましくは下記の方法により実施される。即ち、仕込ベチュリン1モルに対してモノカルボン酸又はその酸塩化物を1〜20モル、より好ましくは1〜2.5モル加えて、−30〜300℃、好ましくは100〜250℃で10分間〜24時間、好ましくは1〜8時間、より好ましくは2〜3時間反応してベチュリンの第一級炭素原子に結合するOH基をエステル化した後、更に、モノカルボン酸又はその酸塩化物を、得られたベチュリンのエステル化物1モルに対して1〜20モル、より好ましくは1〜2.5モル加えて、−50〜280℃、より好ましくは100〜250℃で30分間〜26時間、好ましくは1〜8時間、より好ましくは3〜4時間反応してベチュリンの第二級炭素原子に結合するOH基をエステル化することによりベチュリンを二段階でエステル化する方法である。
ベチュリンから得られるポリマーを製造する方法において、上記の式(I)におけるRと同一のアルキル基、アリール基、アルカリール基、アラルキル基又はシクロアルキル基を有するモノカルボン酸又はその酸塩化物が使用される。好ましくは炭素数2〜31個の脂肪族モノカルボン酸又はその酸塩化物、より好ましくは炭素数2〜15個の脂肪族モノカルボン酸又はその酸塩化物が使用され、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、カプロン酸、オクタン酸、パルミチン酸等が挙げられる。
本発明のベチュリンから得られるポリエステルは、下記式(II)
Figure 0005460840
で示される繰返し単位を有する。ここで、Rは夫々独立してアルキレン基、アリーレン基、アルカリーレン基、アラルキレン基又はシクロアルキレン基を示す。アルキレン基としては、好ましくは炭素数1〜24個のアルキレン基、より好ましくは炭素数1〜14個のアルキレン基が挙げられ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、トリデシレン基等が挙げられる。アリーレン基として、好ましくは炭素数6〜24個のアリーレン基、より好ましくは炭素数6〜18個のアリーレン基が挙げられ、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。アルカリーレン基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアルカリーレン基、より好ましくは炭素数7〜14個のアルカリーレン基が挙げられる。アラルキレン基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアラルキレン基、より好ましくは炭素数7〜14個のアラルキレン基が挙げられ、例えば、トリレン基、キシリレン基等が挙げられる。また、mは、下限が2、好ましくは5、より好ましくは10、更により好ましくは50、特に好ましくは100、より特に好ましくは200、そして上限が3,000,000、好ましくは1,000,000、より好ましくは100,000、更により好ましくは10,000、特に好ましくは5,000、より特に好ましくは1,000の整数を示す。該式(II)で示されるポリマーの末端は、好ましくはベチュリンの水酸基又はジカルボン酸若しくはその酸塩化物の末端基であり得る。該ポリマーは、他のジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等をベチュリンの繰返し単位中に結合されていてもよい。
上記本発明のポリエステルは、仕込ベチュリン1モルに対してジカルボン酸又はその酸塩化物を0.5〜20モル、好ましくは1〜2.5モル加えて、−30〜300℃、好ましくは100〜250℃で10分間〜24時間、好ましくは1〜8時間、より好ましくは2〜3時間反応してベチュリンの第一級炭素原子に結合するOH基をエステル化してベチュリン2分子を結合した後、更に、ジカルボン酸又はその酸塩化物を、得られたベチュリンのエステル化物1モルに対して0.5〜20モル、好ましくは1〜2.5モル加えて、−50〜280℃、好ましくは100〜250℃で30分間〜26時間、好ましくは1〜8時間、より好ましくは3〜4時間反応してベチュリンの第二級炭素原子に結合するOH基をエステル化することにより製造される。
上記のポリエステルを製造する方法において、上記の式(II)におけるRと同一のアルキレン基、アリーレン基、アルカリーレン基、アラルキレン基若しくはシクロアルキレン基を有するジカルボン酸又はその酸塩化物が使用される。好ましくは炭素数3〜32個の脂肪族ジカルボン酸又はその酸塩化物、より好ましくは炭素数3〜16個の脂肪族ジカルボン酸又はその酸塩化物が使用される。例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられる。
本発明のベチュリンから得られるポリウレタンは、下記式(III)
Figure 0005460840
で示される。ここで、Rは夫々独立してアルキレン基、アリーレン基、アルカリーレン基、アラルキレン基又はシクロアルキレン基を示す。アルキレン基としては、好ましくは炭素数1〜30個のアルキレン基、より好ましくは炭素数6〜14個のアルキレン基が挙げられ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、トリデシレン基等が挙げられる。アリーレン基として、好ましくは炭素数6〜24個のアリーレン基、より好ましくは炭素数6〜12個のアリーレン基が挙げられ、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。アルカリーレン基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアルカリーレン基、より好ましくは炭素数7〜14個のアルカリーレン基が挙げられる。アラルキレン基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアラルキレン基、より好ましくは炭素数7〜14個のアラルキレン基が挙げられ、例えば、トリレン基、キシリレン基等が挙げられる。また、
Figure 0005460840
であってもよい。pは、下限が2、好ましくは5、より好ましくは10、更により好ましくは50、特に好ましくは100、より特に好ましくは200、そして上限が3,000,000、好ましくは1,000,000、より好ましくは100,000、更により好ましくは10,000、特に好ましくは5,000、より特に好ましくは1,000の整数を示す。該式(II)で示されるポリマーの末端は、好ましくはベチュリンの水酸基又はジイソシアネート化合物の末端基であり得る。該ポリマーは、他のジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等をベチュリンの繰返し単位中に結合されていてもよい。
上記本発明のポリウレタンは、仕込ベチュリン1モルに対してジイソシアネート化合物を1〜20モル、好ましくは2〜2.5モルで加えて、−30〜300℃、好ましくは20〜200℃で好ましくは1〜48時間、より好ましくは2〜24時間反応して製造される。
上記のポリウレタンを製造する方法において、上記の式(III)におけるRと同一のアルキレン基、アリーレン基、アルカリーレン基、アラルキレン基又はシクロアルキレン基を有するジイソシアネート化合物が使用される。好ましくはヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニルジイソシアネート等が挙げられる。
本発明のベチュリンから得られるエステル化合物は、下記式(IV)
Figure 0005460840
で示される。ここで、Rは夫々独立してアルキル基、アリール基、アルカリール基、アラルキル基又はシクロアルキル基を示す。アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30個のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜14個のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、トリデシル基等が挙げられる。アリール基として、好ましくは炭素数6〜24個のアリール基、より好ましくは炭素数6〜18個のアリール基が挙げられ、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アルカリール基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアルカリール基、より好ましくは炭素数7〜14個のアルカリール基が挙げられ、例えば、ベンジル基が挙げられる。アラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜21個のアラルキル基、より好ましくは炭素数7〜14個のアラルキル基が挙げられ、例えば、トリル基、キシリル基等が挙げられる。
上記本発明のエステル化合物は、上記のベチュリンから得られるポリマーを製造する方法において、ベチュリンをエステル化する方法と同一の方法で製造することができる。
上記いずれにおいても、原料としてのベチュリンは、下記の方法により樹木の外樹皮、好ましくはカバノキ科樹木の外樹皮から抽出したものを使用することができるが、本発明においては、これに限定されることなくベチュリンであれば他の方法、例えば合成により得られたものも使用することができる。
上記本発明のベチュリンから得られるポリマー、ポリエステル、ポリウレタン及びエステル化合物は、生分解性を示す再生可能な高分子材料として種々の用途に使用し得る。ベチュリンから得られるポリマーは、例えば、ポリエステルフィルム、繊維等として使用することができ、ポリエステルは、例えば、ポエチレンテレフタレートやポリラクチド代替品若しくはブレンド品、偏光フィルム、光学活性な液晶若しくはフィルム、又は高屈折率レンズ等として使用することができ、ポリウレタンは、例えば、釣糸、タイヤコード、衣服の繊維等として使用することができる。エステル化合物は、例えば、可塑剤とりわけポリエチレンフィルムの可塑剤、不凍液、エチレンガス透過性の包装フィルム等として使用することができる。従来のポリエチレンフィルムでは、果物、野菜等の自己熟成作用を有するエチレンガスを通過して外部に放出できないことから果物、野菜等の鮮度劣化が速いという欠点を有していた。しかし、本発明のベチュリンから誘導されたエステル化合物をポリエチレンフィルムの可塑剤として使用すれば、該エステル化合物の分子容が大きいことからエチレンガスを容易に通過して外部に放出することができる。従って、果物、野菜等の自己熟成作用を防止して長期間に亘ってその鮮度を維持することができ、しかも外気温度が上昇するとその効果が促進されると言う特徴がある。上記の作用はベチュリンにも存在するが、本発明のベチュリンから誘導されたエステル化合物においては、ベチュリンとの反応に使用されるモノカルボン酸又はその酸塩化物の種類、分子量等により種々の性質、例えば種々の融点を持つエステル化合物が得られ、従って、用途に応じて適切なエステル化合物を選択し得ると言う利点がある。
本発明は、樹木の外樹皮からベチュリンを抽出する方法において、樹木の外樹皮に炭素数2〜25個のモノカルボン酸を加えて加熱してベチュリンを抽出することを特徴とする方法であり、また、樹木の外樹皮からベチュリンを抽出する方法において、樹木の外樹皮に炭素数2〜25個のモノカルボン酸を加えて加熱してベチュリンを抽出した後、得られた抽出物に、炭素数2〜25個のモノカルボン酸無水物を加えて加熱することを特徴とする方法である。ここで、炭素数2〜25個のモノカルボン酸は好ましくは酢酸であり、炭素数2〜25個のモノカルボン酸無水物は好ましくは無水酢酸である。また、樹木は好ましくはカバノキ科の樹木が使用され、より好ましくはシラカンバ、ダケカンバ等が使用される。
該抽出法においては、まず、樹木、例えばシラカンバの外樹皮から酢酸抽出物を得る。まず、樹木の外樹皮を好ましくは0.01〜5cm程度に粉砕する。次いで、これを好ましくは1〜50重量倍、特に好ましくは2〜30重量倍、より好ましくは3〜10重量倍の炭素数2〜25個のモノカルボン酸、好ましくは炭素数2〜10個のモノカルボン酸、より好ましくは酢酸と混合して加熱する。加熱温度は、使用するモノカルボン酸の種類により異なるが、好ましくは使用するモノカルボン酸の沸点より50℃低い温度から沸点より20℃高い温度であり、より好ましくは沸点付近である。例えば、酢酸を使用する際には、酢酸還流下で抽出するのが好ましい。抽出時間は、使用するモノカルボン酸の種類、温度等により変化するが、好ましくは0.1〜24時間、特に好ましくは3〜6時間抽出して酢酸抽出液を得る。次に、得られた酢酸抽出液を濃縮した後、好ましくは0.05〜50重量倍、特に好ましくは0.5〜5重量倍の水、好ましくは蒸留水と室温にて混合して、好ましくは0.1〜12時間、特に好ましくは3〜6時間抽出した後、濾過、乾燥して水不溶物として酢酸抽出物(粗抽出物)を得る。次いで、好ましくは得られた酢酸抽出物に、更に、炭素数2〜25個のモノカルボン酸無水物、好ましくは炭素数2〜10個のモノカルボン酸無水物、より好ましくは無水酢酸と混合して加熱する。あるいは、好ましくは得られた酢酸抽出物に、上記のモノカルボン酸無水物とピリジンとを体積比で1:1で混合して加熱する。あるいは、好ましくは得られた酢酸抽出物に、上記のモノカルボン酸無水物と硫酸とを混合して加熱する。次いで、得られた生成物を定法に従って精製することによりベチュリンをエステル化物として単離することができる。例えば、上記のようにして得られた酢酸抽出物を減圧乾固し、これに、酢酸を好ましく2〜50重量倍のジメトキシエタンに溶解した溶液及びアルカリ水溶液、例えばNaOH水溶液を加えて沈殿物を得て、該沈殿物を好ましくはエタノール、酢酸エチルにより再結晶してベチュリンエステル化物の結晶を単離する。
このようにして得られたベチュリンは、上記のポリマー、ポリエステル、ポリウレタン及びエステル化合物に転換され得る。
上記本発明によれば、樹木の外樹皮から、樹皮重量に対して好ましくは20〜30重量%、特に好ましくは25〜30重量%のベチュリンを抽出することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例]
実施例において各測定は下記のようにして実施した。
H−NMR>
使用した装置は、日本電子製、JNM−EX270型である。溶媒としては重水素化クロロホルムを使用した。
<C13−NMR>
使用した装置は、日本電子製、JNM−EX270型である。溶媒としては重水素化クロロホルムを使用した。
<GPC>
使用した装置は、日本分光株式会社製、GPC900−1型である。溶出液としてはクロロホルムを使用した。カラムはShodex 803Lと805Lとをつないで使用した。
シラカンバからのベチュリンの抽出
シラカンバの外樹皮500グラムを0.01〜5cm程度に粉砕した。次に、該シラカンバの外樹皮と酢酸5リットルを10リットルのフラスコに入れ、該シラカンバの外樹皮を酢酸還流下に3時間抽出して酢酸抽出液を得た。次いで、該抽出液200ミリリットルを濾過し、濾液を減圧乾固して濃縮した。そして、該濃縮物に5重量倍の蒸留水を攪拌しながら加えて生じた沈殿物を濾過して分別した後、該沈殿物を凍結乾燥した。
該沈殿物20グラムに無水酢酸14.1ミリリットル及びピリジン14.1ミリリットルを加え、室温で24時間反応してアセチル化した。次いで、該アセチル化物に約100ミリリットルの氷水を加えて6時間放置して未反応の無水酢酸を分解した後、蒸留水で洗浄しながら吸引濾過して生じた沈殿物を分離した。得られた沈殿物をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:ベンゼン)で分別して粗ベチュリンジアセテートを得た。
次いで、得られた粗ベチュリンジアセテートをエタノールにより10回再結晶してベチュリンジアセテート12.81グラムを回収した。該回収量は、シラカンバの外樹皮の約30重量%に相当していた。また、上記の結晶がベチュリンジアセテートであることはその融点及びH−NMR(図3の上段のスペクトル)を測定し文献値と比較することにより確認した。
図1及び2には、夫々、抽出前及び抽出後のシラカンバの外樹皮の走査電子顕微鏡写真(図1:550倍、図2:2500倍)を示した。シラカンバの外樹皮中に抽出前に存在していたベチュリンが抽出後には殆ど認められないことが分かった。
実施例1において得られたベチュリンジアセテート0.04グラム(1ミリモル)を塩化メチレン100グラムに溶解した。次いで、該溶液を200ミリリットルの反応容器に仕込み、次いで、触媒としてSnClの1/5グラムを添加して30℃で重合を実施した。重合開始2時間40分後に反応器中に10リットルのヘキサンを添加して重合を停止した。得られた生成物を濾別し、次いで、該生成物を水及びメタノールで順次洗浄して精製した。
図3には、ベチュリンジアセテート及び反応生成物のH−NMRのスペクトルを示した。反応生成物には、4.59ppmと4.69ppmに現れるベチュリンジアセテートモノマーのゼミナルプロトンのシグナルが認められなかったことから、反応生成物がベチュリンのポリマーであることが確認された。また、GPC分析の結果、該ポリマーの平均分子量は約50,000であることが分かった。
ベチュリン300ミリグラム(0.68ミリモル)とピメリン酸543ミリグラム(3.4ミリモル)とを300ミリリットルの反応容器に仕込んだ。次いで、窒素雰囲気下、温度250℃で1.5時間反応した。反応後、室温に冷却して生成物を得た。該生成物をクロロホルム50ミリリットルに溶解し、これを450ミリリットルの水で抽出し、更に200ミリリットルの水で2回クロロホルム層を抽出した。クロロホルムの有機層を取出し、これに無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、これを濾過した後、得られた濾液から溶媒を留去して、無色透明な結晶生成物300ミリグラム(収率87.6%)を得た。
該生成物の分子量をGPCを使用して測定したところ約1000であり、マススペクトル測定において分子量1008に対応するピークが現れた(図6)。
次いで、得られた生成物209ミリグラムとピメリン酸334ミリグラムとを300ミリリットルの反応容器に仕込んだ。次いで、窒素雰囲気下、温度170℃で3時間30分間反応した。反応後、室温に冷却して生成物を得た。次いで、該生成物を上記と同様にして精製分離した。無色透明な生成物230ミリグラムを得た。
図4には、ベチュリン(下段のスペクトル)、一段階目の反応生成物(中段のスペクトル)及び二段階目の反応生成物(上段のスペクトル)の13C−NMRのスペクトルを示した。各反応生成物には、173ppm付近にエステル結合−C(O)−の炭素原子を示すシグナルが認められ、かつ該シグナルは二段階目の反応生成物においてより大きかった。一方、ベチュリンには該シグナルが認められなかった。このことからベチュリンから得られるポリエステルが生成していることが分かった。また、ベチュリン及び各反応生成物には、150ppm付近にCH−C=CHの炭素原子を示すシグナルが認められ、各生成物においても、ベチュリンに存在する側鎖の炭素・炭素二重結合は重合されずにそのまま存在していることが分かった。図5には、ベチュリン(下段のスペクトル)、一段階目の反応生成物(中段のスペクトル)及び二段階目の反応生成物(上段のスペクトル)のH−NMRのスペクトルを示した。また、GPC分析の結果、該ポリマーの平均分子量は約6,000であることが分かった。
ベチュリン400ミリグラム(1ミリモル)とヘキサメチレンジイソシアネート185ミリグラム(1.1ミリモル)とを500ミリリットルの反応容器に仕込んだ。次いで、窒素雰囲気下、温度50℃で24時間反応した。反応後、室温に冷却して、生成物をn−ヘキサンで洗浄し、濾過、乾燥して生成したポリマーを得た。
GPC分析の結果、該生成物の平均分子量は50,000であり、ベチュリンとヘキサメチレンジイソシアネートとの間で重合反応が生じていることが分かった。
ベチュリン200ミリグラム(0.452ミリモル)とプロピオン酸100ミリリットル(0.9ミリモル)とを500ミリリットルの反応容器に仕込んだ。次いで、窒素雰囲気下、温度250℃で1.5時間反応した。反応後、室温に冷却して生成物を得た。該生成物をクロロホルム50ミリリットルに溶解し、これを450ミリリットルの水で抽出し、更に200ミリリットルの水で2回クロロホルム層を抽出した。クロロホルムの有機層を取出し、これに無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、これを濾過した後、得られた濾液から溶媒を留去して、無色透明な生成物を得た。
次いで、得られた生成物200ミリグラムとプロピオン酸100ミリリットルとを500ミリリットルの反応容器に仕込んだ。次いで、窒素雰囲気下、温度170℃で3時間30分間反応した。反応後、室温に冷却して生成物を得た。次いで、該生成物を上記と同様にして精製分離した。無色透明な生成物が得られた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(ガラスカラム、充填剤:Wakogel、展開液:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製した。
該生成物はm.p.=162.3℃、[a]=+19.5であった。
該生成物の分子量をマススペクトルを使用して測定したところ、分子イオンピークm/zが554であった。また、実施例3と同様に反応生成物を13C−NMRにより測定したところ、173ppm付近にエステル結合−C(O)−の炭素原子を示すシグナルが認められた。従って、得られた生成物がベチュリンのジエステルであることが分かった。
同様にして、ベチュリンを酢酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ミリスチン酸又はパルミチン酸と反応して各エステル化合物を製造した。各エステル化合物の融点及び結晶形態を表1に示した。各エステル化合物の融点が大きく変化することが分かった。
Figure 0005460840

Claims (2)

  1. 下記式(III)
    Figure 0005460840
    (ここで、Rは夫々独立してアルキレン基、アリーレン基、アルカリーレン基、アラルキレン基又はシクロアルキレン基を示し、かつpは2〜3,000,000の整数を示す)
    で示される繰返し単位を有するポリウレタン。
  2. 仕込ベチュリン1モルに対してジイソシアネート化合物を1〜20モル加えて−30〜300℃で反応することにより請求項1記載のポリウレタンを製造する方法。
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