JP5458496B2 - 脱臭性繊維構造物およびその製造方法、ならびにエアフィルター - Google Patents

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Description

本発明は、低級脂肪酸等、酸性ガスの除去性能に優れた、エアフィルター用途に適した脱臭性繊維構造物およびその製造方法、ならびにエアフィルターに関する。
空気中の汚染物質はその種類が多岐に渡るが、その中でも低級脂肪酸の有効な除去技術が求められている。低級脂肪酸は体臭に含まれる代表的な悪臭成分であり、低濃度でも臭気を感じ易い。従来空気中の悪臭成分の除去には、大きな表面積と細孔容積を有する活性炭が一般に使用されているが、活性炭は悪臭成分の吸着が進むと、温湿度の変化等により、蓄積した悪臭成分を放出し、発臭トラブルを引き起こすことが知られており、脂肪酸のようにわずかな量でも強い臭気を感じる成分は特に問題となりやすい。
そこで活性炭による酸性ガス成分の吸着除去性能を向上させる手段として、例えば水溶性のアルカリ性薬剤を活性炭に添着してその性能を向上させる方法が開示されている(特許文献1参照)。しかし、当該技術を用いて化学吸着能力を複合しても、活性炭の物理吸着能力が共存している限り、脂肪酸成分の蓄積が一定以上まで進むと、物理吸着部分での吸着脱離の影響が大きくなり、放出(二次発臭)を完全に抑えることができなくなる。さらに、当該技術は酸性成分以外の悪臭の放出(二次発臭)に対して全く効果が無いという問題もある。これは、活性炭の脱臭機構が物理吸着をベースとしているため、除去対象とする脂肪酸以外の物質をも吸着濃縮してしまうが、これらの臭気成分は化学結合によりトラップされているわけではないため、温湿度変化等の環境要因によって、濃縮されていた臭気成分が一気に放出されることにより、本来の存在濃度では問題とならなかった臭気成分が悪臭として認知されてしまうというものである。
また活性炭を用いない脂肪酸の吸着除去手段として、微粒子酸化亜鉛を有効成分とする消臭剤が開示されている(特許文献2参照)。しかしこの消臭剤は、静的な条件下を想定した設計であり、エアフィルターのような動的な状態では脂肪酸の除去に対して実用的な効果が無い。
特開2001−219022号公報 特開2003−52800号公報
本発明は、除去対象とする有害ガス成分のみを選択的、かつ効率よく除去するエアフィルター濾材に適した、特に低級脂肪酸等酸性ガスの除去性能に優れた脱臭性繊維構造物およびその製造方法、ならびにエアフィルターを提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
すなわち、本発明の脱臭性繊維構造物は、繊維構造物に両性金属化合物および水溶性のアルカリ化合物が付与されてなる脱臭性繊維構造物であって、該両性金属化合物および該アルカリ化合物が少なくとも繊維の表面上に担持されており、前記両性金属化合物が、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも一種であり、前記アルカリ化合物が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよびリン酸塩から選ばれた少なくとも一種であり、前記アルカリ化合物の少なくとも一部が前記両性金属化合物上で針状結晶を形成していることを特徴とするものである。
次に、かかる脱臭性繊維構造物の製造方法は、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも一種の両性金属化合物を繊維構造物に付与した後、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよびリン酸塩から選ばれた少なくとも一種の水溶性のアルカリ化合物を前記繊維構造物に付与することを特徴とするものである。
最後に、本発明のエアフィルターは、前記脱臭性繊維構造物を用いて構成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、低級脂肪酸などの酸性ガス成分との反応速度と吸着容量が格段に向上し、もって、高風速下でも高除去効率を実現する、これまでに無い低級脂肪酸除去性に優れた繊維構造物を提供することができる。さらに、本発明の脱臭性繊維構造物は、物理的吸着能に強く依存するものではなく、目的成分(低級脂肪酸等)以外の臭気成分を吸着濃縮して再放出(二次発臭)する可能性が低いため、特にエアフィルター用途として優れた性能を発揮することができる。
本発明は、前記課題、つまり低級脂肪酸など酸性ガスの除去性能に極めて優れた脱臭性繊維構造物について、鋭意検討し、繊維構造物に、特定な両性金属化合物を担持させて、これに、さらに特定の水溶性アルカリ化合物を添着させてみたところ、かかる課題をみごとに解決することを究明したものである。
かかる両性金属化合物は、自身が脂肪酸と反応する脱臭剤であるが、その反応速度は極めて遅く、エアフィルターのような動的な脱臭機能が要求される用途では、十分な除去効率を達成することができないという問題があった。しかし、本発明は、この両性金属化合物が後述する水溶性アルカリ化合物を十分な量で担持することができる機能を有することに着目し、アルカリ化合物担持用基材としてかかる両性金属化合物を利用すると、両物質の酸性ガス吸着性能を相乗的に高められることを究明し、完成されたものである。すなわち、本発明は、反応性に優れる水溶性アルカリ化合物の広大な反応場を両性金属化合物が与えたことに加え、本来単独では活用されなかった両性金属化合物の酸性ガス吸着性能を水溶性アルカリ化合物と併用することで活用することが可能になり、飛躍的な酸性ガス除去性能の向上に繋がったものであり、その結果、エアフィルターで要求される優れた脱臭機能を満たす脱臭性繊維構造物を提供するに至ったものである。
両性金属とは酸とも塩基とも反応できる化合物であり、亜鉛、アルミニウム、スズ、鉛の4元素にみられる特徴的な性質である。両性金属化合物とは両性金属の単体およびその化合物を示す。
かかる両性金属化合物としては、被処理エアと接触可能な十分な表面積と、水溶性アルカリ化合物の添着性を得るために、微粒子状で、かつ微細な結晶構造を有し、表面積が大きいものであることが好ましい。すなわち、かかる両性金属化合物の好ましい粒子径としては20μm以下であり、さらに好ましくは1μm以下、特に好ましくは100nm以下であるのがよい。一方、下限としては、1nm以上が好ましく、さらに好ましくは5nm以上、特に好ましくは10nm以上である。
また、かかる両性金属化合物の比表面積としては、BET比表面積で1〜100m/gであるものが好ましく、より好ましくは5〜80m/gである。つまり、かかる比表面積が1m/g以上であるものでは、前記アルカリ化合物の添着面積として有効に機能し、かつ除去ガス成分の実効的な反応速度が得られるが、逆に100m/gを超えると、粒子どうしの凝集が惹起するので、両性金属化合物を分散液とする際の取り扱い性が劣り好ましくない。
なお、かかる両性金属化合物粒子は、活性炭のように物理吸着に寄与するミクロ孔を殆ど有していないため、活性炭のような臭気成分を吸着濃縮し、再放出するという二次発臭を惹起しないという特徴を有する。
本発明の脱臭性繊維構造物を構成する両性金属化合物は、それ自身が難水溶性であるが、その表面が親水性であることが好ましい。すなわち、繊維基材に両性金属化合物を担持するためには、水系媒体にそれらが容易に均一分散される必要があり、さらに後から添着するアルカリ化合物も水溶性であるため、これを表面上に均一に添着させるためにも親水性表面を有するものが選択的に好ましく使用される。ここで、両性金属化合物の難水溶性とは20℃、pH=7の水に対する溶解度が1%未満の物質を指し、逆に水溶性とは溶解度が1%以上であるものを指すものとする。なお、親水性とは水系媒体に容易に自己分散できることを目安とすることができる。
かかる両性金属化合物の具体例としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも1種を使用することができるが、これらの中でも酸化亜鉛が好ましく選択・使用される。かかる酸化亜鉛としては、一次粒子径が、好ましくは1μm以下、より好ましくは100nm以下の超微粒子が、脂肪酸の脱臭性能と添着性の面から好ましく使用される。かかる酸化亜鉛は、例えば、亜鉛地金を蒸気酸化して得られるいわゆる乾式法によるもの、水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、硫化亜鉛、シュウ酸亜鉛等を焼成して得られるいわゆる湿式法により得られるもの等、いずれの製法によるものも使用することができる。
かかる両性金属化合物の繊維構造物への担持量としては、該繊維構造物100重量部に対して10〜100重量部が好ましく、より好ましくは20〜70重量部である。10重量部以上とすることで、薬品の反応場として実効的な表面積を得て吸着性能を向上させることができる。100重量部以下とすることで、エアフィルターとしての通気特性を阻害するのを防ぐことができる。
本発明の脱臭性繊維構造物は、さらに水溶性のアルカリ化合物を、繊維構造物の少なくとも表面に担持してなることが重要である。かかる水溶性のアルカリ化合物は、酢酸、酪酸、乳酸、プロピオン酸、イソ吉草酸等の脂肪酸類と酸塩基反応により化学吸着能を発揮するものであり、かかる脂肪酸の脱臭性能を飛躍的に向上させるものである。
また、かかる水溶性のアルカリ化合物は、少なくとも一部が両性金属化合物上で針状結晶(厳密な針状のものに限らず先端の尖っていない柱状、樹状のものも含む、以下同じ)を形成している。図1、図2に針状結晶の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。アルカリ化合物が、両性金属化合物上で針状結晶を形成することによりアルカリ化合物の表面積が増大し、満遍なく対象ガスと接触でき、高い化学吸着能を発揮する。また、対象ガスが針状結晶同士の空隙に侵入することにより、両性金属化合物は対象ガスと十分な接触機会を得ることができ、高い化学吸着能を発揮する。水溶性の化合物は経時変化により吸湿することで結晶の再配列を起こすことがある。しかしながら針状結晶を形成するアルカリ化合物は、その結晶形態がエントロピー的に安定状態にあるため、再配列を起こしても再び針状結晶を形成し、両性金属化合物を覆い尽くすことがない。つまり針状結晶形態をとるアルカリ化合物と両性金属化合物を使用することにより、高い化学吸着能を長期間安定に発揮することができる。
本発明を構成するアルカリ化合物は、アルカリ金属塩またはリン酸塩から選ばれた少なくとも一種である。アルカリ金属塩としては炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウムから選ばれた少なくとも1種を選択して使用する。リン酸塩の例としては、リン酸またはリン酸類とのアンモニウム塩やグアニジン塩およびアルカリ金属塩が挙げられ、具体的にはポリリン酸アンモニウム、リン酸グアニジン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリム、ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、メタリン酸カリウムから選ばれた少なくとも1種を選択して使用することができる。特にリン酸塩からなる化合物は脱臭性繊維構造物に難燃性も付与できるという特徴を示す。本発明を構成するアルカリ化合物の中でも、両性金属化合物との複合に適し、さらに脂肪酸の吸着性能と人体への安全性、装置への腐食性を考慮すると、その2重量%水溶液のpHが好ましくは7〜13、より好ましくは7超13以下、さらに好ましくは8〜12であるアルカリ化合物であることが好ましい。pHが7超の場合、脂肪酸との酸塩基反応が進行し易くなり、またpH13以下の場合、共存する両性金属化合物とも酸塩基反応を引き起こし難いので、十分な吸着容量を確保できる。炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウムは上記pHの範囲に入り、さらに両性金属化合物上で針状結晶を形成しやすい物性を示すため、高い化学吸着能を長期間安定に発揮することができる。よってアルカリ化合物は、各薬剤の特徴を考慮し、前記候補の中からエアフィルターの種類に応じて使用する薬品を選択すれば良く、また組み合わせることにより各々の特徴をバランスよく発揮することも可能である。
本発明を構成するアルカリ化合物の担持量としては、両性金属化合物100重量部に対して、20〜200重量部が好ましく、より好ましくは50〜150重量部である。20重量部以上とすることで、脂肪酸の除去効率および吸着容量の向上の実効を得ることができる。一方、アルカリ化合物の担持量の増加に伴い除去効率および吸着容量も向上するが、前記両性金属化合物が不足した状態において、過剰なアルカリ化合物を添加する場合では、その添加アルカリ化合物が繊維表面で大きな結晶に成長して、粉落ちしたアルカリ化合物がフィルターの下流側に飛散し、腐食を惹起する原因ともなる。そのため、前述の添着範囲とする必要がある。
本発明において、繊維構造物を構成する繊維としては、天然繊維、合成繊維、ガラス繊維や金属繊維等の無機繊維を使用することができ、中でも溶融紡糸が可能な熱可塑性樹脂の合成繊維が好ましく使用される。
かかる合成繊維を形成する熱可塑性樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル、ビニロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ乳酸等を挙げることができ、用途等に応じて選択して使用することができる。また、複数種を組み合わせて使用してもよい。
かかる繊維としては、たとえば異型断面形状や、繊維表面に多数の孔やスリットを有する形状のものなども好ましく使用される。そのような形状とすることにより、繊維の表面積を大きくし、両性金属化合物とアルカリ化合物とに対する担持性を向上させることができる。ここでいう異型断面形状とは、円形以外の断面形状を指し、例えば扁平型、略多角形、楔型等を挙げることができる。かかる異型断面形状の繊維は、異型孔を有する口金を用いて紡糸することにより得ることができる。また、繊維表面に多数の孔やスリットを有する繊維は、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上のポリマーをアロイ化して紡糸し、溶解性の高い方のポリマーを溶剤で溶解除去することにより得ることができる。
かかる繊維構造物を構成する繊維の繊維径としては、エアフィルターとして使用する用途において目標とする通気性や集塵性能に応じて選択すればよいが、好ましくは1〜2000μm、より好ましくは5〜100μmである。かかる繊維径を1μm以上とすることで、両性金属化合物が繊維構造物表面で目詰まりするのを防ぎ、通気性の低化を防ぐことができる。また2000μm以下とすることで、繊維表面積の減少による該両性金属化合物の担持能力の低下や処理エアとの接触効率の低下を防ぐことができる。
繊維構造物としては、上述したような組成、形態の繊維構成されたものを使用することができ、具体的には、通気性を有する繊維構造体であればよく、綿状物、編織物、不織布、紙およびその他の三次元網状体(例えば多孔性ポリウレタン発泡体や、モノフィラメントが不規則に三次元状のループを形成して積み重なった構造体等)を使用することができる。要するに、エアフィルターとして使用するに適した通気性を確保しつつ、表面積を大きくとることができる繊維構造物であれば良い。
かかる繊維構造物の目付けとしては、10〜500g/mが好ましく、より好ましくは30〜200g/mである。かかる目付けを10g/m以上とすることで、両性金属化合物とアルカリ化合物を担持するための加工に耐える十分な強度が得られ、エアを通気させた際にフィルター構造を維持するのに必要な剛性が得られる。また目付けを500g/m以下とすることで、繊維構造物の内部まで両性金属化合物粒子を均一に担持させることができ、プリーツ形状やハニカム形状に二次加工する際の取扱い性の面でも好ましい。
上述したような本発明の脱臭性繊維構造物は、両性金属化合物を繊維構造物に付与した後、水溶性のアルカリ化合物を前記繊維構造物に付与することで得られる。具体的には、たとえば、両性金属化合物とバインダー樹脂との分散液を、繊維構造物に含浸して乾燥させた後、次いで、水溶性のアルカリ化合物の水溶液を前記繊維構造物に含浸せ、乾燥させることで得られる。バインダー樹脂を介して上記両性金属化合物を繊維構造物に担持させることが、形状保持、強度向上、寸法安定性等の点で好ましく採用される。
バインダー樹脂としては、ホットメルトパウダー、ラテックス、及び水分散型エマルジョンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の成分を含んでいても良く、市販の材料の中から適当なものを使用する事ができる。その具体例として、ホットメルトパウダーとしては、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。ラテックスとしては、SBR,NBR,ポリウレタン等のゴム系ラテックス、ポリアクリレート、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の樹脂系ラテックス等が挙げられる。また水分散型エマルジョンとしては、アクリル系、アクリルスチレン系、アクリルシリコン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系等を挙げることができる。これらのバインダー樹脂の中で両性金属化合物を水分散体として繊維基材に含浸塗布させるためには、水分散型エマルジョンが特に好ましく使用できる。
両性金属化合物を繊維構造物に定着させるために適した水分散液中のバインダー樹脂の適切な添加量は、両性金属化合物100重量部に対し固形分で5〜200重量部であり、さらに好ましくは、10〜100重量部である。添加量が5重量部未満になると両性金属化合物の繊維への定着性が不足し、プリーツ後加工において両性金属化合物の脱落が生じ好ましくない。また200重量部を超えて添加すると両性金属化合物が過剰な樹脂成分で被覆されるため、ガスとの接触が阻害され脂肪酸吸着性能の低下が著しくなり、やはり好ましくない。
また上記以外の方法としては、例えば両性金属化合物とバインダーとを混合した水溶液を繊維構造物にコーティング処理により塗布したりスプレー処理により吹き付けたりした後、乾燥させ固定させ、その後、アルカリ化合物の水溶液を、前記両性金属化合物の分散液と同様にコーティングやスプレー処理により付与することもできる。すなわち、両性金属化合物をしっかりと繊維構造物に固定した後、アルカリ化合物を付与する方法であれば、いずれの方法でも良い。
両性金属化合物とアルカリ化合物を同一分散液で一度に繊維に担持添着せず、先に両性金属化合物を繊維構造物に付与する理由は以下の二つの理由による。まず一つ目は、アルカリ化合物が両性金属化合物を固定するバインダー樹脂の分散安定性を崩し、両性金属化合物の繊維構造物への含浸加工性を悪化させ、乾燥工程後の粉体定着性を低下するのを防ぐためである。二つ目は、アルカリ化合物の針状結晶を両性金属化合物上に形成するためであり、後からアルカリ化合物を付与すれば、両性金属化合物上に満遍なくアルカリ化合物を付着させられる点で好ましい。
さらに、バインダーを使用せずに両性金属化合物を繊維構造物に固定する方法として、例えば高温に加熱した両性金属化合物を繊維構造物に吹き付けて溶着させる方法がある。また、製糸段階で金属酸化物粒子(両性金属化合物)を繊維表面に配置させる方法がある。具体的には例えば、合成繊維の芯鞘複合紡糸において、鞘成分中に金属酸化物を大量配合することにより、芯鞘複合の表面近傍に金属酸化物粒子を偏在させることができる。またこの方法において、金属酸化物粒子を表面に露出させるために、化学的あるいは物理的な処理により表面の樹脂成分を適量取り除くことも好ましい。
両性金属化合物上でアルカリ化合物の針状結晶を得る最適な条件はアルカリ化合物により異なるが、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムのような両性金属化合物上で針状結晶を形成し易い物性を有するアルカリ化合物では、アルカリ化合物の水溶液に前記繊維構造物を含浸付着し、これをアルカリ化合物の分解温度未満で乾燥することにより容易に針状結晶を両性金属化合物上に得ることができる。ただし、高分子量の化合物や常温液体の化合物あるいは酸性の化合物が共存していると、結晶の成長を妨げたり、化学反応を引き起こすことがあるため、アルカリ化合物は単体で水溶液とするのがより好ましい。
以上のようにして得られる本発明の脱臭性繊維構造物においては、さらに異なる繊維構成の繊維構造物を積層することも好ましい。例えば直行流型フィルターとしての使用において、上流側に嵩高で目の粗い不織布シートを積層すれば、ダスト保持量が向上し長寿命化が可能となる。また下流側に極細繊維からなる不織布シートを積層すれば、高捕集効率化が可能となる。
さらにこの極細繊維からなる不織布シートがエレクトレット処理されていればなお好ましい。すなわち、かかるエレクトレット処理がされていることにより、通常では除去しにくいサブミクロンサイズやナノサイズの微細塵を静電気力により捕集する事が出来るようになる。
かかるエレクトレット不織布を構成する材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成高分子材料等の、高い電気抵抗率を有する材料が好ましい。
かくして得られる本発明の脱臭性繊維構造物は、エアフィルター用途に好適に用いることができる。特に、自動車キャビン内では、車両内装や人体から発生し、長期間エアコンに蓄積した脂肪酸の臭気が問題となりやすい。そのため、本発明の脱臭性繊維構造物を用いた脂肪酸除去フィルターはこれらの臭気トラブルを回避するうえで好適である。また本発明の脱臭性繊維構造物は、エアコン起動時や温湿度変化時等に狭い室内に二次発臭することも抑えられる点で、自動車用キャビンフィルター用途に好適に用いることができる。
かかるエアフィルターの形状としては、そのまま平面状で使用してもよいが、プリ−ツ型やハニカム型を採用することが好ましい。プリーツ型は直行流型フィルターとしての使用において、またハニカム型は平行流型フィルターとしての使用において、処理エアの接触面積を大きくして捕集効率を向上させるとともに、低圧損化を同時に図ることができる。
[測定方法]
(1)両性金属化合物粒子径
脱臭性繊維構造体の走査型電子顕微鏡写真を撮影し、両性金属化合物の一次粒子を任意に50個選択して、定方向径を測定し、算術平均した値を平均粒子径とした。
(2)BET比表面積
ユアサアイオニクス社製オートソーブ(登録商標)6を用い、JIS R 1626−1996に規定のBET多点法に従って測定した。試料は約5g採取し、加熱前処理を施し、Nを吸着質とし、定容法にて測定した。測定は3回行い平均値を採用した。
(3)pH
アルカリ化合物20gを正確に測り、20℃の純水を加え2重量%の濃度になるよう完全に溶解させた後、液のpHをラコム社テスターpH計にて測定した。測定は3回行い平均値を採用した。
(4)針状結晶の観察
繊維シートを1gカットし、これにサンユー電子社製の真空蒸着装置SVC-700-TMを用いて白金‐パラジウムを蒸着し、評価試料とした。作製した試料をキーエンス社製走査型電子顕微鏡(VE−8800)を用いて結晶形態が観察できる倍率(100〜1000倍)で観察した。
アルカリ化合物の結晶形態は、一部でも針状結晶の集合体が確認できたものを○、塊状など規則性のある集合体が確認できたものを△、無定形で規則性のないものを×と判断した。
(5)酢酸の除去性能
平板状の繊維シートを実験用のダクトに取り付け、ダクトに温度23℃、湿度50%RHの空気を0.2m/secの速度で送風した。さらに上流側から、標準ガス発生装置により酢酸を上流濃度70ppmとなるように添加し、繊維シートの上流側と下流側とにおいてエアをサンプリングし、赤外吸光式連続モニターを使用してそれぞれの酢酸濃度を経時的に測定し、通気開始1分後の除去効率(初期除去効率)と除去効率が40%に到達するまでの時間を評価した。なお、測定は3回行い平均値を採用した。
判定基準としては、用途、使用条件により異なるが、ここでは自動車用キャビンフィルター用として使用した場合に、脱臭効果が明確に得られる除去効率を40%以上と仮定し、初期除去効率が60%超を○、40〜60%を△、40%未満を×とした。
また寿命性能としては、比較例6に示した活性炭150g/m含んだ市販脱臭フィルター濾材(初期除去効率62%)の酢酸初期除去効率が40%の除去効率に到達する時間が20分であったことから、40%除去効率到達時間が20分以上を○、10分以上20分未満を△、10分未満を×とした。
(6)圧力損失
平板状の繊維シートを実験用のダクトに取り付け、ダクトに温度23℃、湿度50%RHの空気を0.2m/secの速度で送風した。その際の繊維シートの上流側と下流側との差圧をMODUS社製デジタルマノメータMA2−04Pにて測定した。比較例4に示す市販脱臭フィルターの0.2m/sec通風時の圧力損失が20Paであったことから、10Pa以下を○、10Pa超20Pa未満を△、20Pa以上を×とした。
(7)濾材の取り扱い性
濾材としての取り扱い性としては、プリーツ加工性に影響する剛軟度と粉末飛散性について評価した。剛軟度の判断基準としては、加工時のプリーツ成形性、および通風時の形態保持性を確認し、加工性、通風時の形態保持性に問題ないものを○、プリーツ加工自体は可能であるが通風時の形態を維持するために、補助部材をプリーツ間に挟む、あるいは溶融樹脂等で頂点部を接着補強する等の補助加工が必要なものを△、プリーツ加工自体が困難なものを×とした。
また、粉末の飛散性については、折り曲げ工程付近を目視で確認し、比較例6と同等以上のものを○、粉末の飛散が比較例6よりも劣るものを×とした。
(8)総合評価
総合評価は、酢酸除去性能、圧力損失、濾材取り扱い性の各評価項目で全て○であるものを○とし、×が一つでもあるものを×とし、それ以外のものを△と評価した。
[実施例1]
両性金属化合物として、平均粒径600nm、比表面積5m/gの酸化亜鉛(ハクスイテック社微細亜鉛華)を用いた。アルカリ化合物として炭酸水素ナトリウム(ナカライテスク社製・pH8.5)を用いた。また、基材繊維シート(繊維構造物)として、単繊維繊度1.5dtexのビニロン16.5質量%と単繊維繊度7.1dtexのビニロン22質量%と単繊維繊度2.0dtexのポリエチレンテレフタレート16.5質量%とリン系難燃剤含有アクリル樹脂バインダー45質量%とからなる目付け50g/mの不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダー12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け85g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付99g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は8Paであり、濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有し、プリーツ時の粉末の飛散が無く取り扱い性に優れていた。SEM像を観察したところ、両性金属化合物上で炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。なお、図3、図4に得られたSEM像を示し、評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は8Paであった。濾材はプリーツ加工可能であり、プリーツ加工時の粉末の飛散は無かった。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
[実施例2]
両性金属化合物として、平均粒径50nm、比表面積60m/gの酸化亜鉛(住友大阪セメント社超微粒子酸化亜鉛ZnO−100)を用いた。アルカリ化合物として実施例1と同様の炭酸水素ナトリウムを用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け84g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付100g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は10Paであり、濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有し、プリーツ時の粉末の飛散が無く取り扱い性に優れていた。SEM像を観察したところ、両性金属化合物上で炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。なお、図5、図6に得られたSEM像を示し、評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は10Paであった。濾材はプリーツ加工可能であり、プリーツ加工時の粉末の飛散は無かった。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
[実施例3]
両性金属化合物として、平均粒径4μm、比表面積60m/gの酸化亜鉛(本荘ケミカル社活性亜鉛華)を用いた。アルカリ化合物として実施例1と同様の炭酸水素ナトリウムを用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け85g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付99g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は8Paであり、濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有し、プリーツ時の粉末の飛散が無く取り扱い性に優れていた。SEM像を観察したところ、両性金属化合物上で炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は8Paであった。濾材はプリーツ加工可能であり、プリーツ加工時の粉末の飛散は無かった。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
比較例7
両性金属化合物として、実施例1と同様の酸化亜鉛を用いた。アルカリ化合物として炭酸カリウム(ナカライテスク社・pH11.5)を用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け84g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付101g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は7Paであり、濾材はプリーツ加工可能であったが、吸湿性を有しており実施例1〜3に比べると剛性が低下し、プリーツの加工品位はやや低かった。プリーツ加工時の粉末の飛散は無かった。
SEM像を観察したところ、両性金属化合物上で炭酸カリウムの塊状の結晶束の形成を確認した。なお、図7、図8に得られたSEM像を示し、評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は7Paであり低圧損であったが、吸湿性が強いため、プリーツ加工に必要な剛性が得られず、濾材としての取り扱い性は不良であった。炭酸カリウムの析出飛散は実施例1の炭酸水素ナトリウムと同等であった。SEM像を観察したところ、炭酸カリウムは無定形の固体となって基材繊維をコートしており、両性金属化合物を覆いつくしていた。なお、図9に得られたSEM像を示す。
[実施例5]
両性金属化合物として、実施例1と同様の酸化亜鉛を用いた。アルカリ化合物としてリン酸水素二アンモニウム(キリンフードテック社・pH7.4)を用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け84g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付99g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は7Paであり、プリーツ加工に十分な剛性を有していたが、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、リン酸水素二アンモニウムの針状結晶の形成を確認した。評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は7Paであった。濾材はプリーツ加工可能であり、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、リン酸水素二アンモニウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
[実施例6]
両性金属化合物として、実施例1と同様の酸化亜鉛を用いた。アルカリ化合物としてピロリン酸カリウム(キリンフードテック社・pH10.7)を用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け84g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付99g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は9Paであり、濾材はプ
リーツ加工に十分な剛性を有し、プリーツ時の粉末の飛散が無く取り扱い性に優れていた。SEM像を観察したところピロリン酸カリウムの針状結晶の形成を確認した。評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は9Paであった。濾材はプリーツ加工可能であり、プリーツ加工時の粉末の飛散は無かった。SEM像を観察したところ、ピロリン酸カリウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
[実施例7]
両性金属化合物として、実施例1と同様の酸化亜鉛を用いた。アルカリ化合物としてリン酸三ナトリウム(キリンフードテック社・pH12.5)を用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け84g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付99g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は9Paであり、プリーツ加工に十分な剛性を有していたが、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、リン酸三ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は9Paであった。濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有していたが、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、リン酸三ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
[実施例8]
両性金属化合物として、水酸化アルミニウム(ナカライテスク社))を用いた。アルカリ化合物として炭酸水素ナトリウム(ナカライテスク社製・pH8.5)を用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダー12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け88g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付102g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は9Paであり、プリーツ加工に十分な剛性を有していたが、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は9Paであった。濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有していたが、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
[実施例9]
両性金属化合物として、酸化アルミニウム(住友化学社、普通粒A−26)を用いた。アルカリ化合物として炭酸水素ナトリウム(ナカライテスク社製・pH8.5)を用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダー12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約100g/m付着させた後、乾燥させて、目付け84g/mの繊維シートを得た。本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付99g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は7Paであり、プリーツ加工に十分な剛性を有していたが、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。評価結果を表1、表2に示す。
得られた繊維シートを室温下で空気と接触可能な状態で10日間保管した。その後の繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は7Paであった。濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有していたが、プリーツ時にわずかに粉末の脱落がみられた。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶の形成を確認した。酢酸除去性能は10日間保管前とほぼ同等であり、圧力損失、濾材取り扱い性についても経時変化はなかった。
[比較例1]
両性金属化合物として、実施例1と同様の酸化亜鉛を用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。しかし、アルカリ化合物は使用しなかった。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約150g/m付着させた後、乾燥させて、目付け102g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は25Paと高くなった。濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有し、プリーツ時の粉末の飛散が無く取り扱い性は優れていた。SEM像を観察したところ、酸化亜鉛の微粒子が基材繊維表面に均一に担持されていた。なお、図10に得られたSEM像を示し、評価結果を表1、表2に示す。
[比較例2]
両性金属化合物として、実施例8と同様の水酸化アルミ二ウムを用いた。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。しかし、アルカリ化合物は使用しなかった。
前記両性金属化合物を24重量%とアクリルバインダーを12重量%とを均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約150g/m付着させた後、乾燥させて、目付け102g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は20Paと高くなった。濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有し、プリーツ時の粉末の飛散が無く取り扱い性は優れていた。SEM像を観察したところ、水酸化アルミウムの粒子が基材繊維表面に均一に担持されていた。評価結果を表1、表2に示す。
[比較例3]
両性金属化合物は使用せず、アルカリ化合物として実施例1と同様の炭酸水素ナトリウムのみを使用した。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記アルカリ化合物10重量%を40℃に加温した水に溶解させ、前記繊維シートを完全に含ませた後、乾燥させて、目付81g/mの繊維シートを得た。得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は7.0Paであった。濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有していたが、炭酸水素ナトリウムの析出が激しいため、加工時に粉末の飛散が発生し、濾材の取り扱い性は不良であった。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムの針状結晶が繊維の上に形成されていた。評価結果を表1、表2に示す。
[比較例4]
両性金属化合物は使用せず、アルカリ化合物として比較例7と同様の炭酸カリウムのみを使用した。また、基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記アルカリ化合物10重量%を溶解させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させ、前記繊維シートを完全に含ませた後、乾燥させて、目付82g/mの繊維シートを得た。得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は5Paであり低圧損であったが、吸湿性が強いため、プリーツ加工に必要な剛性が得られず、濾材としての取り扱い性は不良であった。炭酸カリウムの析出飛散は実施例1の炭酸水素ナトリウムと同等であった。SEM像を観察したところ、炭酸カリウムの無定形固体が繊維上に形成されていた。評価結果を表1、表2に示す。
[比較例5]
両性金属化合物粒子の替わりとして、多孔質シリカ サイリシア550(富士シリシア)を使用した。
アルカリ化合物として実施例1と同様の炭酸水素ナトリウムのみを使用した。
基材繊維シートとして、実施例1と同様の不織布を用いた。
前記多孔質シリカ16重量%とアクリルバインダー8重量%を均一分散させた水溶液中に前記基材繊維シートを含浸させた後、マングルで絞り、前記水溶液を前記基材繊維シートに対し約150g/m付着させた後、乾燥させて目付け84g/mの繊維シートを得た。
本繊維シートをさらに前記アルカリ化合物の5重量%水溶液に含浸させ、完全に液を含ませた後、乾燥させて、目付100g/mの繊維シートを得た。
得られた繊維シートの面風速0.2m/secでの圧力損失は18Paであり、濾材はプリーツ加工に十分な剛性を有し、プリーツ時の粉末の飛散が無く取り扱い性に優れていた。SEM像を観察したところ、炭酸水素ナトリウムは無定形固体となって基材繊維と多孔質シリカを覆いつくしていた。評価結果を表1、表2に示す。
[比較例6]
ポリエステル製スパンボンド不織布に平均粒径400μmのヤシガラ活性炭約150g/mをエチレン酢酸ビニル共重合樹脂パウダーとともに挟み込み熱圧着して一体成型されている市販脱臭フィルターを評価した。面風速0.2m/secでの圧力損失は20Paであった。
評価結果を表1、表2に示す。
実施例1〜3,5〜9は、活性炭を一切使用していないにも関わらず、比較例6の活性炭品よりも酢酸の初期除去効率が高い結果が得られた。また酢酸除去効率40%到達時間も比較例6と同等であり、良好な寿命性能を有していた。実施例1〜3は、酢酸除去性能に加え、圧力損失、濾材取り扱い性についても良好であった。比較例7は、得られたサンプルを10日間空気に暴露したところ、酢酸除去性能が低下していることが分かった。実施例1〜3,5〜9の10日間空気に暴露した繊維シートのSEM像を比較すると、比較例7のみアルカリ化合物が無定形の固体となって繊維と両性金属化合物を覆い尽くしている様子が観察され、その他の実施例では10日間保管前と同様の針状結晶が確認できた。比較例7は炭酸カリウムの塊状結晶が吸湿することにより再配列を起こしたためと推測される。これによって酢酸が両性金属化合物と接触しにくくなり、酢酸除去性能が低下したものと考えられる。実施例5〜7はアルカリ化合物としてリン酸塩化合物を使用しており、実施例5、7は酢酸除去性能が低い結果となった。したがってアルカリ化合物の好適なpHは8〜12の範囲である。実施例8、9は両性金属化合物として水酸化アルミニウム、酸化アルミニウムを使用したサンプルであり、高い酢酸除去性能を示した。亜鉛以外の両性金属化合物でもアルカリ化合物との組み合わせで酢酸除去性能が得られることを確認した。
一方、比較例1および比較例2は、実施例1および実施例8で用いた両性金属化合物の付着量をいずれも35g/mから52g/mまで増量している。しかし、アルカリ化合物を添着していないため、酢酸の初期効率が27%および17%までしか上がらず、満足のいく脱臭性能を得られなかった。比較例3はSEM観察の結果、炭酸水素ナトリウム単独でも針状結晶を形成しているが、両性金属化合物が存在しないため初期除去効率が低いことが分かる。炭酸カリウムを使用した比較例4では、両性金属化合物が存在しないため初期除去効率が低い。比較例5では、両性金属化合物の代替物質として比表面積の大きい多孔質シリカを繊維表面に付着担持して、その後さらに炭酸水素ナトリウムを添着したところ、酢酸の初期除去効率は実施例と同等レベルまで向上したが、除去効率40%到達時間は実施例の半分以下であり、寿命性能は満足いくものではなかった。これは、多孔質シリカの大きな比表面積が炭酸水素ナトリウムの反応機会は増やしたものの、多孔質シリカ自身は酢酸の化学吸着性能を有していないため、早期に捕集効率が低下したためである。
以上のように、両性金属化合物とアルカリ化合物は各々を単独で繊維構造物に担持、添着しただけでは、とても満足な性能を得られないが、組み合わせて繊維の表面に担持、添着することにより、その相乗効果で極めて優れた脂肪酸吸着シートが得られた。
本発明による繊維シートは自動車や鉄道車両等の車室内の空気を清浄化するためのエアフィルター、健康住宅、ペット対応マンション、高齢者入所施設、病院、オフィス等で使用される空気清浄機用フィルター、エアコン用フィルター、OA機器の吸気・排気フィルター、ビル空調用フィルター、産業用クリーンルーム用フィルター等のエアフィルター濾材として好ましく使用される。
針状結晶の一態様であって、アルカリ化合物の針状の結晶が両性金属化合物上に形成された状態のSEM写真である。 針状結晶の一態様であって、アルカリ化合物の柱状の結晶が両性金属化合物上に形成された状態のSEM写真である。 本発明の実施例1で得られた、繊維の表面上に両性金属化合物とアルカリ化合物が担持された状態のSEM写真である。 本発明の実施例1で得られた、繊維の表面上に両性金属化合物とアルカリ化合物が担持された状態のSEM写真(拡大)である 本発明の実施例2で得られた、繊維の表面上に両性金属化合物とアルカリ化合物が担持された状態のSEM写真である。 本発明の実施例2で得られた、繊維の表面上に両性金属化合物とアルカリ化合物が担持された状態のSEM写真(拡大)である。 本発明の比較例7で得られた、繊維の表面上に両性金属化合物とアルカリ化合物が担持された状態のSEM写真である。 本発明の比較例7で得られた、繊維の表面上に両性金属化合物とアルカリ化合物が担持された状態のSEM写真(拡大)である。 本発明の比較例7で得られた、繊維の表面が両性金属化合物とアルカリ化合物に覆われた状態にあるSEM写真である。 本発明の比較例1で得られた、繊維の表面上に両性金属化合物のみが担持された状態のSEM写真である。

Claims (6)

  1. 繊維構造物に両性金属化合物および水溶性のアルカリ化合物が付与されてなる脱臭性繊維構造物であって、該両性金属化合物およびアルカリ化合物が少なくとも繊維の表面上に担持されており、前記両性金属化合物が、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも一種であり、前記アルカリ化合物が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよびリン酸塩から選ばれた少なくとも一種であり、前記アルカリ化合物の少なくとも一部が前記両性金属化合物上で針状結晶を形成していることを特徴とする脱臭性繊維構造物。
  2. 前記アルカリ化合物は、2重量%水溶液のpHが7〜13であるアルカリ化合物であることを特徴とする請求項1記載の脱臭性繊維構造物。
  3. 前記繊維構造物が、綿状物、編織物、不織布、紙およびその他の三次元網状体から選ばれた少なくとも1種で構成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の脱臭性繊維構造物。
  4. 酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも一種の両性金属化合物を繊維構造物に付与した後、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよびリン酸塩から選ばれた少なくとも一種の水溶性のアルカリ化合物を前記繊維構造物に付与することを特徴とする脱臭性繊維構造物の製造方法。
  5. 酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび水酸化アルミニウムから選ばれた少なくとも一種の両性金属化合物とバインダー樹脂との分散液を、繊維構造物に含浸後乾燥させる工程を経た後、次いで、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよびリン酸塩から選ばれた少なくとも一種の水溶性のアルカリ化合物の水溶液を前記繊維構造物に含浸させ、乾燥させる工程を経ることを特徴とする請求項に記載の脱臭性繊維構造物の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の脱臭性繊維構造物を用いて構成されていることを特徴とするエアフィルター。
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