JP5457205B2 - 封入物検査装置 - Google Patents

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本発明は、顧客の宛名が印刷された封筒に封入されている封入物がその顧客宛てのものであるか否か、また封筒に封入されている封入物の組み合わせ(丁合)が妥当であるか否かを封緘後に判断するために、封筒内の封入物に形成されているコードを封筒の外側から投光手段で照らし、これを読取部で読み取って検査する封入物検査装置に関するものである。
例えば企業その他の団体では、ユーザーや団体構成員等に対する通知・連絡文書、宣伝文書、請求書その他種々の目的に応じて必要な情報を記載した印刷物等を封書にして郵便等でユーザー等に配達する場合がある。そのためには当該印刷物等を封筒に封入する作業を行なう必要があるが、対象となるユーザーの員数や発送すべき文書の種類数によっては作業量が膨大となるため、文書を折り畳んで封筒に挿入する用紙封入作業は自動機械を用いて効率的に行なうのが好ましい。
発送する文書が例えば宣伝用パンフレットのようなものであれば、すべての顧客に同一内容の印刷物を送付すればよい場合もあり、そのような発送内容では内容物の取り違え等を心配する必要はない。しかし、内容物の種類によっては顧客ごとに送付すべき印刷物等の内容・種類や組み合わせ(丁合)が異なる場合もある。例えば、請求書等は一般に顧客ごとに内容が異なるので、特定の顧客の宛名が印刷された封筒には、当該顧客に対応する特定の請求書を封入しなければならない。また、例えば、要求に応じて送付するカタログ等の商品資料の場合には、顧客の個々の求めに応じて資料の種類や組み合わせ(丁合)が異なることがあるので、特定の顧客の宛名が印刷された封筒には、当該顧客の求めに対応する種類や組み合わせ(丁合)の文書を封入しなければならない。
このように、封筒に文書等を封緘して発送する場合には、封筒の宛て名と内容物とが正確に対応している必要があるが、上述したように文書を封筒に自動的に封入・封緘する自動機械を用いる場合であっても、常に正しい封入・封緘が行われるとは限らず、誤封入したまま発送してしまうことも考えられる。そこで、印刷物等の封筒への自動的な封入・封緘装置においては、例えば下記特許文献1に開示されているような内容物の検査システムが提案されている。
下記特許文献1に開示されている内容物検査システムは、封入途中における個々の内容物について保証すること目的としたものである。このシステムは、種類ごとに積載された内容物の中から同封する内容物を選択して1枚ずつに分離して供給・搬送し、その供給・搬送された内容物のすべてを封入・封緘するものであり、同封する群を特定する番号が印刷された内容物の当該番号を読取って予測番号と比較し、内容物の厚さを測定して予測厚と比較し、丁合された内容物またはその内容物が封入された封筒の総厚さを測定して予測総厚さとを比較し、それらの比較結果に基づいて適正であるか否かの総合判定を行うようにしたものである。
特開2007−39228号公報
上述した特許文献1に記載の発明によれば、封筒に封入される封入物にコードを印字し、このコードを利用して内容物が適正であるか否かの検査を行っているが、その検査を実行するタイミングは封筒の厚さ検査時又は用紙搬送時であって、封入物を封筒に封入・封緘する直前に何らかのトラブルが発生してシステムが停止した場合には、人手による復旧作業時に誤封入につながるミスが発生する可能性がある。
従って、封緘後、封筒の外側から内容物が確認できなくなった状態でも、このような内容物の確認ができれば、最後のチェックを行なえることとなり、過誤による誤発送を確実に防止できることから好ましいことと言える。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、封入物の封筒への誤封入や、複数種類の封入物の丁合の正誤を、封緘後に開封することなく検査することができる封入物検査装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された封入物検査装置は、
封筒に封入されている封入物を検査する封入物検査装置において、
顧客情報が形成された封筒に封入されており顧客情報に関連するコードが形成されている封入物に、前記封筒の一面側から読取光を照射する投光手段と、
前記封筒の他面側に配置され、前記封筒と前記封入物を透過した前記読取光から前記コードを読み取って読取データを出力する読取手段と、
前記コードが関連する顧客情報を取得するために、前記読取手段からの前記読取データを処理する制御手段とを有することを特徴としている。
請求項2に記載された封入物検査装置は、請求項1記載の封入物検査装置において、
前記封入物は複数種類が用意されており、前記コードは所定数の基本色から構成された所定ビット数のカラーコードであって前記各封入物の所定の位置にそれぞれ形成されており、前記各封入物は前記各コードが同じ位置に配置されるように重ねられて前記封筒に封入されるものとされており、
前記投光手段は、前記封筒に重ねて封入された前記各封入物の前記各コードの前記各ビットにそれぞれ対応して配置された複数の投光部を備えており、
前記読取手段は、前記各コードの前記各ビットごとに色彩を認識して前記所定ビット数の読取データを出力し、
前記制御手段は、前記読取データから取得した前記顧客情報が前記顧客データベースにある前記顧客情報の一つと一致するか否かを識別することにより、前記封筒に封入されている前記封入物の組み合わせが前記特定顧客に向けたものであるか否かを確認できるようにしたことを特徴としている。
請求項3に記載された封入物検査装置は、請求項1記載の封入物検査装置において、
前記封入物は複数種類が用意されており、前記コードは前記封入物の各種類をそれぞれ表すべく前記各封入物の異なる各位置にそれぞれ割り当てられて形成された前記各種類に固有のコードであり、前記顧客情報は、前記コードの組み合わせによって表される複数種類の前記封入物の組み合わせ情報を含み、前記各封入物が前記封筒に封入される際には前記各コードが同じ位置に配置されないように所定の順序で重ねられて前記封筒に封入されるものとされており、
前記投光手段は、前記封筒に重ねて封入された前記各封入物の前記各コードの前記各位置にそれぞれ対応して配置された複数の投光部を備えると共に、前記各投光部は対応する前記各コードまでの距離が小さいほど前記読取光の光量が大きくなるように制御され、
前記読取手段は、前記各コードを透過した前記読取光を同一の条件で読み取り、
前記制御手段は、前記読取データから前記封筒に封入された前記封入物の組み合わせ情報を前記顧客情報として取得することにより、
前記制御手段によって取得した前記顧客情報が、前記封筒に形成された前記特定顧客情報に一致する場合に、前記封筒に封入されている前記封入物の組み合わせが前記特定顧客に向けたものであることが確認できるようにしたことを特徴としている。
請求項4に記載された封入物検査装置は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の封入物検査装置において、
前記封入物に形成された前記コードが、熱又は冷熱の適用により、相異なる色彩に互変的に変位させることができ、変位した何れかの色彩が常温域において択一的に記憶保持される可逆熱変色性記録材から構成されることを特徴としている。
請求項1に記載された封入物検査装置によれば、顧客情報が形成された封筒に、前記顧客情報に関連するコードが形成された封入物が封入されている場合には、封筒の外側から当該封入物を前記コードで検査できる。すなわち、この封筒の一面側から封筒に向けて投光手段によって読取光を照射する。読取光は、封筒と封入物を透過して封筒の他面側に出るので、これを読取手段で読み取る。読取手段が出力する読取データは制御手段で処理され、前記コードが関連する顧客情報が取得される。従って、この顧客情報と、封筒に形成された特定の顧客情報とを比較し、両者が一致すれば、前記コードが形成された封入物は、封筒の顧客情報が示す顧客に宛てられたものであることが確認できる。
請求項2に記載された封入物検査装置によれば、請求項1記載の封入物検査装置において、封入物としては複数種類のものが用意されており、また顧客情報に一対一で対応するコードは、所定数の基本色から構成された所定ビット数のカラーコードであって、各封入物の所定の位置にそれぞれ形成されることになっており、さらに種類の異なる各封入物が各封筒に封入される際には、各封入物に形成された同一のカラーコードがビットごとに同じ位置で重なるように各封入物が重ねられて封筒に封入されることが前提となる。
このような前提下において、投光手段の各投光部は、重ねて封筒に封入された各封入物の各コードの各ビットにそれぞれ対応して読取光を照射するので、読取光は各封入物の対応する同一色の各ビットを通過して封筒の反対側に出射する。読取手段は、カラーコードの各ビットごとに色彩を認識して所定ビット数の読取データを出力する。
このように、封入されている複数枚の封入物の組み合わせが適正であれば、この封筒に封入されている複数枚の封入物の各所定位置には、特定の顧客情報に対応する同一のカラーコードが形成されているはずであり、同一色である各ビットは同一位置で重なっているので、投光手段の各投光部からの読取光は同一色のビットを通過して出射し、読取手段はカラーコードの各ビットごとに同一の色彩を認識して読取データを出力する。従って、制御手段は、この読取データから取得した顧客データが、顧客データベースにある顧客情報の一つと一致することを識別することにより、封筒に封入されている封入物が、封筒の特定顧客に向けたものであることが確認できるとともに、封筒に封入されている封入物の組み合わせが特定顧客に適合した正しい組み合わせであることも確認することができる。
仮に、封入されている複数枚の封入物の組み合わせが適正でなく、例えば、複数枚の封入物の一部に他の顧客情報に対応する他のカラーコードが形成されていると、投光手段の各投光部からの読取光は少なくとも一部のビットにおいて色彩が異なるビットを通過して出射し、カラーコードを構成する基本色以外の色彩として読取手段に読み取られる。従って、制御手段は、この読取データから得られる情報がデータベースにある特定の顧客情報と一致しないことを識別できるので、不正規物として排除することができる。
請求項3に記載された封入物検査装置によれば、請求項1記載の封入物検査装置における効果を次のような態様で達成することができる。すなわち、請求項1記載の封入物検査装置において、封入物は複数種類が用意されており、コードは、封入物の各種類をそれぞれ表すべく各封入物の異なる各位置にそれぞれ割り当てられて形成されている各種類に固有のコードであり、顧客情報は、コードの組み合わせによって表される複数種類の封入物の組み合わせ情報を含んでおり、各封入物が封筒に封入される際には各コードが同じ位置に来ないように重ねられて前記封筒に封入されることが前提となる。
このような前提下では、封筒内で重ねられた複数枚の封入物の各コードは、それぞれ各封入物上の形成位置が異なるため、互いに重なることがない。従って、各コードの位置に対応して配置された投光手段の各投光部は、それぞれ対応する位置にあるコードを照らすことができる。しかし、重ねられた封入物を照射する投光手段の各投光部と、これに対応する各コードとの距離は、重ねられた封入物の位置(投光部側か、中間か、読取手段側か等)により互いに異なる。従って、各投光部の読取光の光量が同じであれば、封筒の反対側から出射する光を読取手段が読み取って各コードを認識する際、各コードの投光部からの距離によって各コードの認識状況には差が生じる。すなわち、コードが投光部から遠く、読取部には近い場合には、コードを透過して読取部に到達した読取光によって当該コードを認識することは容易であるが、逆にコードが投光部に近く、読取部から遠い場合には、読取光は封入物によって散乱、減衰してしまうため、コードは認識しにくくなる。
ところが、各投光部は対応する各コードまでの距離が小さいほど読取光の光量が大きくなるように制御されるので、読取手段は、各コードを同一の条件で読み取ることができる。このため、制御手段は、読取データから封筒に封入された封入物の組み合わせ情報を顧客情報として確実に取得することができる。従って、制御手段によって取得した封入物の組み合わせ情報が、封筒に形成された特定の顧客に対応する場合には、封筒に封入されている封入物の組み合わせが特定顧客に向けた正規の組み合わせであることが確認できる。
請求項4に記載された封入物検査装置によれば、以上説明した請求項1乃至3のいずれか一つに記載の封入物検査装置における効果において、封入物に形成されたコードを可逆熱変色性記録材で構成したので、熱又は冷熱の適用により、相異なる色彩に互変的に変位させることが可能となる。このため、封入物の検査時にはコードとして必要又は有用な色彩を発現させておくことができるが、検査後には顧客にとって不要であるコードを消去することができる。従って、封緘された封筒が顧客の元に届き、顧客が封筒を開封して封入物を見る際には、封入物のコードは見えないようになっており、封入物の内容とは関係のないコードが紙面上に形成されていることによる見栄えの低下を防止することができる。
第1実施形態の封入工程を模式的に示す図である。 第1実施形態において封入物に形成するコードのバリエーションを示す図である。 第1実施形態の構成を模式的に示す図である。 第1実施形態における制御手段での表示画面の一例を示す図である。 第2実施形態の封入工程を模式的に示す図である。 第2実施形態の構成を模式的に示す図である。 第2実施形態において重ねられた封入物のコードの一致状況例と、各例における制御手段での表示画面と、各例における封入物の判定状況を示す図である。 第3実施形態の封入工程を模式的に示す図である。 第3実施形態の構成を模式的に示す図である。 (a)は第3実施形態における制御手段での表示画面であり、(b)は光量補正がない場合の制御手段での表示画面を示す図である。 第4実施形態に用いられる感温変色性色彩記憶性組成物が含む電子受容性化合物の一例を示す構造式である。 第4実施形態に用いられる感温変色性色彩記憶性組成物の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。 第4実施形態の構成を模式的に示す図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係る封入物検査装置1は、顧客情報、例えばある顧客の住所と氏名が印刷された封筒に印刷物等の封入物を封入した場合に、その封入物が封筒に印刷された当該顧客に向けたものであるか否かを判断するために、封筒の外側から封入物を検査する封入物検査装置1に関するものである。なお、以下の説明において、封入とは封筒に封入物を入れることを意味し、封緘とは封入物を入れた封筒のフラップを閉じて封をし、封を切らない限り開けられず、封入物を見られないようにすることである。各実施形態の装置は、封筒に封入された封入物を封筒越しに検査する機能を備えており、封筒の封緘後にも内容物の検査を行うことができる。
1.第1実施形態(図1〜図4)
以下に、第1実施形態について説明する。本実施形態では、氏名、住所等の顧客情報が多数の顧客について検索可能な構造で集積されてなる「顧客データベース」の存在を前提としており、詳細は後述するが、封筒内にある本文に形成しておいた「コード」を封筒越しに読み取り、この「コード」で「顧客データベース」を検索して対応する顧客名を取得し、封筒に印刷された顧客名と本文の「コード」から取得した顧客名との一致を確認するものである。
図1(a)に示すように、封筒2の表には、特定の顧客の顧客情報、例えば氏名(図示例では「特許太郎」)が印刷されている。一方、この封筒2には、同図(b)に示すような封入物3(図示例では案内状)が、同図(c)に示すように封入される。この封入物3は案内状であるため、そのレターヘッドには図示しないが宛て名として「特許太郎」等と表示されるため、封筒2の表示と封入物3の表示は合致する必要がある。このため、同図(b)に示すように封入物3の左下隅には顧客情報に関連付けられたコードとして、多数の顧客情報中の各顧客情報に一対一で対応するカラーコード4が形成されている。なお、本例では、当該カラーコード4はシアン、マゼンタ、イエローの3色が使用可能である3ビットのカラーコード4であり、図1(b)に示すカラーコード4はシアン、マゼンタ、イエローの3色がこの順に並んだ構成のものである。
本実施形態では3ビットのカラーコード4を封入物3に形成したが、図2(a)に示すように白黒のドットからなる2値情報を3ビットで表示したコード5でもよいし、同図(b)に示すように穿孔部を所定ビット数(図示例では3ビット)のうち、必要箇所に形成してなるコード6でもよく、要するに、前記顧客データベース中の各顧客情報に一対一で対応するようなコードであればその態様は特に限定しない。また、コードは、その態様により、印刷、転写、穿孔等の手段により形成することができる。また、図2(c)に示すように、このようなコードが形成された封入物3が封入される封筒2は、封入物3のコードが形成される位置に、必要ビット数の窓孔部7を形成しておき、中の封入物3のコードが封筒2の外側から容易に観察できるようにしてもよい。但し、郵便物として郵送する場合には、窓孔部7を透明フィルムで保護する等、郵便約款に遵う。
ここで、本明細書中では、1ビットとはカラーコード4のうちの1つのコードが有する識別情報をいうものとする。
図3に示すように、本実施形態の装置は、図1(c)に示すような封緘済みの封筒2の一面側にLED等の投光手段8を有している。この投光手段8は、封筒2内の封入物3のカラーコード4に対応する位置に配置され、封筒2の一面側から封筒2に読取光を照射することができる。なお、投光手段8としては、封筒2や用紙等の素材に対する光透過率が高い近赤外線を用いても良い。
図3に示すように、前記封筒2の他面側には、封筒2を挟んで投光手段8とは反対側の位置に、読取手段9が設けられている。この読取手段9は、封筒2と封入物3を透過した読取光を受け、この読取光からカラーコード4を読み取り、読取データとして出力することができる。読取手段9は、イメージセンサ等の撮像手段で構成することができる他、カラーセンサ、フォトダイオード、Cds等を用いることもできる。
図3に示すように、読取手段9はPC等の制御手段10に接続されている。この制御手段10は、読取手段9が出力した読取データを受け取り、図4に示すようにこの読取データからカラーコード4を表示部11に表示することができる。
また、この制御手段10は、読取データから復号したカラーコード4を用いて顧客データベースを検索し、このカラーコード4に対応する唯一の顧客情報を取得することができる。そして、制御手段10は、この取得した顧客情報に含まれる顧客の氏名を、封筒2に形成された特定顧客情報である宛名の氏名と照合し、両者が一致する場合には、封筒2に封入されている封入物3が封筒2に記載された特定顧客(「特許太郎」氏)に向けたものであることが確認されたものとして、図4に示すように表示部11の判定画面で「OK」(判定結果が合格であること)を表示する。その場合、封筒2は次の発送工程等に送られる。なお、このように制御手段10が照合を行なう場合には、制御手段10がカラーコード4から取得した顧客情報と対比すべき封筒2の宛て名は、図示しないOCR等の読取装置で読み取り、封筒2の顧客情報として制御手段10に送るようにすればよい。
なお、制御手段10が、取得した顧客情報の氏名を封筒2の宛名の氏名と照合し、両者が一致しなかった場合には、封筒2に封入されている封入物3は封筒2の宛て名に向けたものでなく、誤封入であるため、制御手段10は図4に示す表示部11の判定画面で「NG」(判定結果が不合格であること)を表示する。その場合、当該封筒2は通常処理とは別の経路へ排出される。
なお、制御手段10の機能は、読取データからカラーコード4を復号して表示部11に表示するまでとし、表示部11に表示されたカラーコード4を操作者が確認し、これを用いて操作者が顧客データベースを検索することにより顧客情報の宛て名を探し、さらに探し当てた顧客情報の宛て名が封筒2の宛て名と合致するか否かを確認することとしてもよい。
さらに、封入物3を封筒2に封入して発送するシステム全体において、ある特定の期間中(又は時間中)又は特定の作業ロット中は宛て名が一定の顧客に定められている場合は、制御手段10が、表示部11に表示したカラーコード4が予め定められた顧客のカラーコード4であることを確認して「OK」又は「NG」の表示をするようにしてもよいし、又は操作者が、表示部11に表示されたカラーコード4を確認し、それが正しいか否かを自ら判断するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、封緘後に検査を行なうため、封入時に発生したエラーを封緘直後、発送直前に発見でき、宛先違いの用紙等を誤封入した封筒2をそのまま発送することを確実に防止することができる。また、同一厚さの用紙を多数枚封入した場合でも、各内容物を識別することができる。
また、本実施形態では封筒2及び封入物3に光を透過させて検査するので、窓付きでない封筒2にも対応できる。また、本実施形態は装置の構成が安価であり、特殊なインクやX線装置等を必要とせず、低コストで導入できる。また、本実施形態ではコードとしてカラーコード4を用いた場合には、色で識別すればよいためコードの形状には制約がなくなり、意匠性の高いデザインにして審美性を付与することができる。また、コードとしてカラーコード4を用いれば、少ないドット数でも情報量を増やすことができる。
2.第2実施形態(図5〜図7)
以下に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同様の部分については第1実施形態の記載を援用して説明を省略する。
図5(a)に示すように、封筒2の表には、特定の顧客の顧客情報、例えば氏名(図示例では「特許太郎」)が印刷されている。一方、この封筒2には、同図(b)に示すような封入物3(図示例では案内状)が複数枚封入される。本実施形態の封入物3は3種類が用意されており、図5(c)に示すように、3種類の封入物3がそれぞれ折り畳まれ、同図(d)に示すように重ねて封入される。この封入物3は案内状であり、封筒2の表示に合せて、これに対応する封入物3を封入する必要がある。このため、同図(b)に示すように各封入物3の左下隅には顧客情報に関連付けられたコードとして、多数の顧客情報中の各顧客情報に一対一で対応するカラーコード4aが形成されている。なお、本例では、当該カラーコード4aはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色からなる3ビットのカラーコード4aであり、33 =27件の顧客情報に対応することができる。図5(b)に示したカラーコード4aは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色がこの順に並んだものとなっている。
このように本実施形態では、封入物3は複数種類が用意されており、コードはC、M、Yの基本色から構成された3ビットのカラーコード4aであり、顧客データベースの顧客情報に一対一で対応しているが、これら封入物3を封筒2に封入するには一定の態様で行なうことが前提となる。すなわち、各封入物3を折り畳み、重ねて封筒2に封入する際には、図5(d)に示すように、各封入物3の所定の位置にそれぞれ形成されている前記カラーコード4aが、封筒2内において同じ位置で重なるように、各封入物3を重ねる必要がある。
図6に示すように、本実施形態の装置は、図5(d)に示すような封緘済みの封筒2の一面側にLED等の投光手段8を有している。この投光手段8は、カラーコード4aのビット数に対応した3個の投光部12を備えており、これらの各投光部12は、封筒2内の封入物3のカラーコード4aの各ビットに対応するように、それぞれ配置されている。従って、各投光部12は、封筒2の一面側から封筒2に読取光を照射し、カラーコード4aの対応するビットを照らすことができる。
図6に示すように、封筒2の他面側には、封筒2を挟んで投光手段8とは反対側の位置に、読取手段9が設けられている。この読取手段9は、封筒2と封入物3を透過した読取光を受け、前記各コードの前記各ビットごとに色彩を認識してカラーコード4aを読み取り、所定ビット数の読取データを出力することができる。
図6に示すように、読取手段9はPC等の制御手段10に接続されている。この制御手段10は、読取手段9が出力した読取データを受け取り、この読取データからカラーコード4aを表示部11に表示することができる。
また、この制御手段10は、読取データから復号したカラーコード4aを用いて顧客データベースを検索し、このカラーコード4aに対応する唯一の顧客情報を取得することができる。そして、制御手段10は、この取得した顧客情報に含まれる顧客の氏名を、封筒2に形成された特定顧客情報である宛名の氏名と照合し、両者が一致する場合には、封筒2に封入されている封入物3が封筒2に記載された特定顧客(「特許太郎」氏)に向けたものであることが確認されたものとして、図7(a)中の右図で示すように表示部11の判定画面で「OK」(判定結果が合格であること)を表示する。その場合、封筒2は次の発送工程等に送られる。なお、このように制御手段10が照合を行なう場合には、制御手段10がカラーコード4aから取得した顧客情報と対比すべき封筒2の宛て名は、図示しないOCR等の読取装置で読み取り、封筒2の顧客情報として制御手段10に送るようにすればよい。
なお、3枚の封入物3の各カラーコード4aが完全に一致し、顧客データベースを検索した結果、顧客情報の取得はできたが、その取得した顧客情報の氏名を封筒2の宛名の氏名と照合したところ、両者が一致しなかった場合には、封筒2に封入されている3枚の封入物3は封筒2の宛て名に向けたものでなく、全くの誤封入であるため、制御手段10は図7中の右図に示すように表示部11の判定画面で「NG」(判定結果が不合格であること)を表示する。その場合、当該封筒2は通常処理とは別の経路へ排出される。
図7(a)を参照して説明した上述の例において、このように制御手段10が「OK」表示をするのは、封筒2内にある3枚の封入物3にそれぞれ形成されている各カラーコード4aが、図7(a)中の下図に示すように完全に一致している場合のみである。完全に一致していれば、カラーコード4aを構成する各ビットは、それぞれ対応する投光部12に照らされて読取手段9で読み取られる際、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色として認識されるので、制御手段10は封入物3に形成された所期の3ビットのカラーコード4aを図7(a)中の上図に示すように表示部11に表示することができる。
ところが、封筒2内にある3枚の封入物3にそれぞれ形成されている各カラーコード4aが完全には一致しておらず、例えば図7(b)中の下図に示すように2枚目(中央の封入物3)の封入物3の第2ビット(中央)が本来のマゼンタでなくシアンであったり、また図7(c)中の下図に示すように3枚目(一番下)の封入物3の第3ビット(右)が本来のイエローでなくマゼンタであったりすると、3つのカラーコード4aを重ねて認識することにより、カラーコード4aは所期のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色として認識されなくなる。
すなわち、カラーコード4aを構成する各ビットは、それぞれ対応する投光部12に照らされて読取手段9で読み取られる際、図7(b)の場合、第1ビット(左)についてはすべてシアンなのでシアンとして認識され、第3ビット(右)についてはすべてイエローなのでイエローとして認識されるが、破線で囲った第2ビット(中央)については下からマゼンタ、シアン、マゼンタなので中間色として認識されてしまい、結局全体としてはシアン、中間色、イエローといった色彩の組み合わせになってカラーコード4aは所期のC、M、Yとは認識されない。また、図7(c)の場合、第1ビット(左)についてはすべてシアンなのでシアンとして認識され、第2ビット(中央)についてはすべてマゼンタなのでマゼンタとして認識されるが、破線で囲った第3ビット(右)については下からマゼンタ、イエロー、イエローなので中間色として認識されてしまい、結局全体としてはシアン、マゼンタ、中間色といった色彩の組み合わせになってカラーコード4aは所期のC、M、Yとは認識されない。
このように封筒2内にある3枚の封入物3にそれぞれ形成されている各カラーコード4aが完全には一致していない場合には、制御手段10は、取得したカラーコード4aがC,M,Yの組み合わせからなる正規のカラーコード4aではないため、顧客データベースを検索するまでもなく、宛先の異なる封入物3が一つの封筒2に封入されているものとして、図7(b)又は(c)に示すように表示部11の判定画面で「NG」(判定結果が不合格であること)を表示する。その場合、封筒2は次の発送工程には送られずに正規ルートから排除される。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1実施形態による効果に加え、さらに複数枚の封入物3について丁合のマッチング判定を封入物3に形成されたカラーコード4aを用いて確実に行なうことができる。
3.第3実施形態(図8〜図10)
以下に、第3実施形態について説明する。本実施形態の「顧客データベース」における顧客情報は、各顧客の氏名、住所の他、当該顧客に送るべき封入物3の種類の組み合わせ(丁合)についての情報も含まれている。なお、第1乃至第2実施形態と同様の部分については各実施形態の記載を援用して説明を省略する。
図8(a)に示すように、封筒2の表には、特定の顧客の顧客情報、例えば氏名(図示例では「特許太郎」)が印刷されている。一方、この封筒2には、同図(b)に示すような封入物3(図示例では案内状)が複数枚封入される。本実施形態の封入物3は3種類あり、封筒2の表示(顧客の宛て名)に合せて、必要な封入物3を正しい丁合に組み合わせて封入する必要がある。このため、同図(b)に示すように各封入物3の左下隅には、各顧客の丁合に関連するコードとして、封入物3の各種類をそれぞれ表すコード14が形成されている。このコード14は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色から選択された色彩からなる各1ビットのコード14であり、各封入物3の異なる各位置にそれぞれ割り当てられて形成されている。そして、図8(c)に示すように、これら3種類の封入物3をそれぞれ同様の態様で折り畳み、所定の順序で重ねて同図(d)に示すように封筒2に封入する。
このように本実施形態では、コード14は複数種類の封入物3の各々に対応するものであり、C、M、Yの基本色から選択された1ビットで構成されるとともに、その形成位置は封入物3上の異なる位置となっており、位置とビットの有無で封入物3の種類を示している。従って、これら封入物3を、コード14が形成された位置を勘案して予め定めた所定の順序で重ねた場合には、図9に示すように、各コード14の封入物3上での位置は、下側の封入物3上では右側となり、中央の封入物3上では中央となり、上側の封入物3上では左側となり、種類の異なる封入物3が封筒2に封入された際には、各コード14が同じ位置に来ないようになっている。
なお、本実施形態のコード14は、位置とビットの有無で封入物3の種類を示すものであるから、必ずしもカラーで構成する必要はなく、白黒で構成することもできる。
図9に示すように、本実施形態の装置は、図8(c)に示すような封緘済みの封筒2の一面側にLED等の投光手段8を有している。この投光手段8は複数の投光部12を備えている。各投光手段8は、封筒2に重ねて封入された各封入物3の各コード14の位置にそれぞれ対応して配置されている。従って、各コード14の位置に対応して配置された投光手段8の各投光部12は、それぞれ対応する位置にあるコード14を照らすことができる。
ここで、重ねられた封入物3を照射する各投光部12と、これに対応する各コード14との距離は、重ねられた封入物3の位置(投光部12側か、中間か、読取手段9側か等)により互いに異なる。従って、各投光部12の読取光の光量が同じであれば、封筒2の反対側から出射する光を読取手段9が読み取って各コード14を認識する際、各コード14の投光部12からの距離によって各コード14の認識状況には差が生じる。すなわち、コード14が投光部12から遠く、読取手段9には近い場合には、コード14を透過して読取手段9に到達した読取光によって当該コード14を認識することは容易であるが、逆にコード14が投光部12に近く、読取手段9から遠い場合には、読取光は封入物3によって散乱、減衰してしまうため、コード14は認識しにくくなる。
そこで、本実施形態においては、投光手段8の各投光部12は、対応する各コード14までの距離が小さいほど、読取光の光量が大きくなるように制御される。すなわち、図9の例では、一番下の封入物3はコード14と投光部12の距離が最も短いので、このコード14に対応する投光部12の光量は相対的に最も大きく設定され(光量大)、中央の封入物3はコード14と投光部12の距離が中間なので、このコード14に対応する投光部12の光量は相対的に中間の値に設定され(光量中)、一番上の封入物3はコード14と投光部12の距離が最も遠いので、このコード14に対応する投光部12の光量は相対的に最も小さく設定される(光量小)。
図9に示すように、封筒2の他面側には、封筒2を挟んで投光手段8とは反対側の位置に、読取手段9が設けられている。この読取手段9は、封筒2と封入物3を透過した読取光を受け、前記各コード14ごとに色彩を認識して3種類の封入物3のコード14を読み取り、読取データを出力することができる。
ここで、読取手段9は、3種類の封入物3の各コード14を同一の条件で読み取ることができる。上述したように、各投光部12と、これに対応する各コード14との距離は、重ねられた封入物3の位置(投光部12側か、中間か、読取手段9側か等)により互いに異なっており、各投光部12の読取光の光量が同じであれば、封筒2の反対側から出射する光を読取手段9が読み取って各コード14を認識する際、各コード14の投光部12からの距離によって各コード14の認識状況には差が生じるが、上述したように本実施形態では、各投光部12は対応する各コード14までの距離が小さいほど読取光の光量が大きくなるように制御されるので、読取手段9は、各コード14を同一の条件で読み取ることができるのである。
図9に示すように、読取手段9はPC等の制御手段10に接続されている。この制御手段10は、読取手段9が出力した読取データを受け取り、図10(a)に示すように、この読取データから3種類の封入物3の各コード14を1画面上に表示する。この場合は、光量補正がされているため、3種類のコード14が同一の光量となり(図では同一の濃度で示し、C,M,Yの色は表示しない)、図示はしないが色彩としても適正に読み取れるため、「OK」判定が表示されている。
このように、制御手段10は、読取データから封筒2に封入された封入物3の組み合わせ情報(丁合)を顧客情報として確実に取得することができる。従って、制御手段10によって取得した封入物3の組み合わせ情報が、封筒2に形成された特定の顧客に適正に対応する場合には、封筒2に封入されている封入物3の組み合わせが特定顧客に向けた正規の組み合わせであることが確認できる。なお、この確認乃至判定は、前述した各実施形態のように、制御手段10において自動的に行なってもよいし、使用者が行なう等してもよい。
なお、光量補正がされていないと、前述したように投光部12とコード14の位置関係によって読取状態が異なってくるため、図9の左側の投光部12のようにコード14と投光部12が遠い場合にはコード14は高い光度で読取手段9に適正に認識されるが、図9の右側の投光部12のように投光部12とコード14が近い場合にはコード14は低い光度で読取手段9に認識され、コード14としての適正な認識が困難になり、図10(b)に示すように表示部11に表示されるコード14は3つとも光量が異なっており、適正な光量とはならず、色彩としても適正に読み取れず、結果としてこのようなコード14の組み合わせは存在しないので、「NG」判定が表示される。
以上説明したように、本実施形態によれば、複数枚の封入物3について丁合のマッチング判定を封入物3に形成されたコード14を読み取ることにより、確実に行なうことができる。
4.第4実施形態(図11〜図13)
本実施形態は、以上説明した各実施形態において、封入物3に形成された前記カラーコード(白黒のコードを含む)が可逆熱変色性記録材から構成されることを特徴としている。この可逆熱変色性記録材は、熱又は冷熱の適用により、相異なる色彩に互変的に変位させることができ、変位した何れかの色彩が常温域において択一的に記憶保持されるといった機能的特徴を有するものである。
前記記録材としては、例えば特開2006−15726号に開示されているような可逆熱変色性記録材が利用可能である。この可逆熱変色性記録材は、支持体上に(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体からなる感温変色性色彩記憶性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を含む可逆熱変色層を設けてなるものである。そして、前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は1.5〜20μmの範囲にあり、且つ、40μmを越える粒子が全マイクロカプセル顔料中の5体積%未満であり、1μm未満の粒子が全マイクロカプセル顔料中の10体積%未満とされている。そして、前記反応媒体としては、図11の一般式で示されるエステル化合物を例示することができる。
以下、本実施形態に用いられる感温変色性色彩記憶性組成物の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性を図12のグラフによって説明する。
図12において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する最低温度T4(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは完全発色状態を保持できる最高温度T3 (以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは完全消色状態を保持できる最低温度T2(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する最高温度T1(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度領域は前記T1とT4間の温度域であり、発色状態と消色状態の両相が共存でき、色濃度の差の大きい領域であるT2とT3間の温度域が実質変色温度域(二相保持温度域)である。また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が大きい程、変色前後の各状態の保持が容易である。
本発明で好適に用いられる感温変色性色彩記憶性組成物の変色前後の各状態の保持できるΔH値は40℃乃至70℃の範囲であり、好ましくは50乃至70℃、更に好ましくは60乃至70℃である。又、前記において、発色状態と消色状態の二相が実質的に保持され、実用に供される温度、即ち、TAを含むT3とT2の間の温度幅は20℃以上60℃未満の範囲が有効である。
更に、変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態のみ存在させるためには、完全消色温度(T4)が40℃以上、好ましくは45℃以上、より好ましくは50℃以上であり、且つ、最低保持温度(T2)が20℃以下、好ましくは0℃以下、より好ましくは−5℃以下である。ここで、T4とT3の差、或いは、T2とT1の差であるΔtが変色の鋭敏性を示す尺度である。
図13は、本実施形態で用いられるコード4,4a,14の消去装置である。前述したコード4,4a,14を用いた封入物3の検査工程ではコード4,4a,14を現出させて検査に利用し、検査後の消色工程ではヒートローラ20,20で封筒2を挟持搬送しながら加熱することにより、封入物3を完全消色温度(T4)以上に加熱してコード4,4a,14を消し、最終的な封緘物とする。
本実施形態によれば、封入物3の検査時にはコード4,4a,14として必要又は有用な色彩を発現させておくことができるが、検査後には顧客にとって不要であるコード4,4a,14を消去することができる。従って、封緘された封筒2が顧客の元に届き、顧客が封筒2を開封して封入物3を見る際には、封入物3のコード4,4a,14は消えて見えないようになっており、封入物3の内容とは関係のないコード4,4a,14が紙面上に形成されていることによる見栄えの低下を防止することができる。
1…封入物検査装置
2…封筒
3…封入物
4,4a…コードとしてのカラーコード
5,6…コード
8…投光手段
9…読取手段
10…制御手段
11…表示部
12…投光部
14…コード

Claims (4)

  1. 封筒に封入されている封入物を検査する封入物検査装置において、
    顧客情報が形成された封筒に封入されており顧客情報に関連するコードが形成されている封入物に、前記封筒の一面側から読取光を照射する投光手段と、
    前記封筒の他面側に配置され、前記封筒と前記封入物を透過した前記読取光から前記コードを読み取って読取データを出力する読取手段と、
    前記コードが関連する顧客情報を取得するために、前記読取手段からの前記読取データを処理する制御手段と、
    を有することを特徴とする封入物検査装置。
  2. 前記封入物は複数種類が用意されており、前記コードは所定数の基本色から構成された所定ビット数のカラーコードであって前記各封入物の所定の位置にそれぞれ形成されており、前記各封入物は前記各コードが同じ位置に配置されるように重ねられて前記封筒に封入され、
    前記投光手段は、前記封筒に重ねて封入された前記各封入物の前記各コードの前記各ビットにそれぞれ対応して配置された複数の投光部を備えており、
    前記読取手段は、前記各コードの前記各ビットごとに色彩を認識して前記所定ビット数の読取データを出力し、
    前記制御手段は、前記読取データから取得した前記顧客情報が前記顧客データベースにある前記顧客情報の一つと一致するか否かを識別することにより、前記封筒に封入されている前記封入物の組み合わせが前記特定顧客に向けたものであるか否かを確認できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の封入物検査装置。
  3. 前記封入物は複数種類が用意されており、前記コードは前記封入物の各種類をそれぞれ表すべく前記各封入物の異なる各位置にそれぞれ割り当てられて形成された前記各種類に固有のコードであり、前記顧客情報は、前記コードの組み合わせによって表される複数種類の前記封入物の組み合わせ情報を含み、前記各封入物が前記封筒に封入される際には前記各コードが同じ位置に配置されないように所定の順序で重ねられて前記封筒に封入され、
    前記投光手段は、前記封筒に重ねて封入された前記各封入物の前記各コードの前記各位置にそれぞれ対応して配置された複数の投光部を備えると共に、前記各投光部は対応する前記各コードまでの距離が小さいほど前記読取光の光量が大きくなるように制御され、
    前記読取手段は、前記各コードを透過した前記読取光を同一の条件で読み取り、
    前記制御手段は、前記読取データから前記封筒に封入された前記封入物の組み合わせ情報を前記顧客情報として取得することにより、
    前記制御手段によって取得した前記顧客情報が、前記封筒に形成された前記特定顧客情報に一致する場合に、前記封筒に封入されている前記封入物の組み合わせが前記特定顧客に向けたものであることが確認できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の封入物検査装置。
  4. 前記封入物に形成された前記コードが、熱又は冷熱の適用により、相異なる色彩に互変的に変位させることができ、変位した何れかの色彩が常温域において択一的に記憶保持される可逆熱変色性記録材から構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の封入物検査装置。
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