JP5456438B2 - 電気自動車の電源制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、バッテリとキャパシタを有する電力システムから走行モータに電力を供給する電気自動車の電源制御方法に関する。
走行モータへの電力供給用にバッテリとキャパシタ(コンデンサ)を備える電気自動車が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の電気自動車では、基本的に、走行モータ(7、15)に対してバッテリ(1、12)とキャパシタ(4、11)が並列に配置される(特許文献1の図1〜図5)。また、特許文献1の図5の構成では、回生時にバッテリとキャパシタを並列に配置し、加速時(力行時)に1つ又は複数のバッテリとキャパシタを直列に配置することが可能とされている(特許文献1の段落[0019])。
特開平5−030608号公報
上記のように、走行モータに対してバッテリとキャパシタを並列に配置すると、バッテリとキャパシタを切り替えて用いる等により、効率的な充放電が可能となる。しかし、キャパシタの出力電圧が走行モータの最低動作電圧未満になると、キャパシタは、走行モータに対して電力を供給できなくなる。また、キャパシタの出力電圧をコンバータにより昇圧するにしても、キャパシタの出力電圧は、コンバータが昇圧可能な最低電圧を上回ることが必要となる。いずれの場合も、キャパシタには電力が残っているにもかかわらず、当該電力を利用することができない場合が生じることがある。
また、特許文献1には、バッテリとキャパシタを直列接続する構成も示されているものの(特許文献1の図5及び段落[0019])、当該構成は、加速時(力行時)全般に用いるものであり、並列接続の場合と比べて効率的な充放電を行うことができない。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、効率的な充放電を行うと共に、キャパシタの電力を使い切ることが可能な電気自動車の電源制御方法を提供することを目的とする。
この発明に係る電気自動車の電源制御方法は、バッテリとキャパシタを有する電力システムから走行モータに電力を供給する電気自動車の電源制御方法であって、前記電力システムの出力電圧としてのシステム電圧の下限値であるシステム下限電圧と、前記システム下限電圧以上の切替え電圧とを設定し、前記システム電圧が前記切替え電圧を上回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを並列に配置し、前記システム電圧が前記切替え電圧を下回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に配置することを特徴とする。
この発明によれば、システム電圧が切替え電圧を上回るとき、バッテリとキャパシタを並列に配置することで、バッテリとキャパシタを切り替えて用いる等により、効率的な充放電を行うことができる。また、システム電圧が切替え電圧を下回るとき、バッテリとキャパシタを直列に配置する。このため、バッテリの電圧によりキャパシタを昇圧することが可能となり、その結果、キャパシタに蓄電されている電力を使い切ることが可能となる。
前記バッテリは、複数のセルブロックを備え、前記切替え電圧以上の加速制御電圧を設定し、前記システム電圧が、前記加速制御電圧を上回るとき、前記セルブロックを並列に接続し、前記システム電圧が、前記加速制御電圧を下回るとき、前記セルブロックを直列に接続してもよい。これにより、システム電圧が低下したとき、バッテリ全体での出力電圧を昇圧することが可能となり、セルブロックの電力を有効活用することができる。
前記キャパシタの出力側に昇圧式のコンバータを備え、前記コンバータの最低入力電圧以上である昇圧停止電圧を設定し、前記キャパシタの出力電圧が前記昇圧停止電圧を上回るとき、前記コンバータにより前記キャパシタの出力電圧を昇圧し、前記キャパシタの出力電圧が前記昇圧停止電圧を下回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に接続してもよい。これにより、キャパシタの出力電圧が低いため、コンバータによる昇圧ができない場合でも、キャパシタの電力を利用することが可能となる。
前記コンバータの故障の有無を監視し、前記故障を検知したとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に接続してもよい。これにより、コンバータが故障した場合でも、キャパシタの電力を使い切ることが可能となり、電気自動車の走行距離を伸ばすことが可能となる。
力行時において前記システム電圧が前記切替え電圧を上回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを並列に配置し、前記力行時において前記システム電圧が前記切替え電圧を下回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に配置し、回生時には、前記走行モータと前記バッテリとを切り離し、前記走行モータからの回生電力を前記キャパシタに供給してもよい。これにより、走行モータからの回生電力は、バッテリには供給されず、キャパシタにのみ供給される。一般に、バッテリよりもキャパシタの方が充放電効率に優れるため、上記方法によれば、回生電力を効率的に活用することが可能となる。
この発明に係る電気自動車は、バッテリとキャパシタを有する電力システムから走行モータに電力を供給するものであって、システム電圧が切替え電圧を下回る前記バッテリと前記キャパシタの配置を並列から直列に切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
この発明によれば、システム電圧が切替え電圧を下回るとき、バッテリとキャパシタを直列に配置する。このため、バッテリの電圧によりキャパシタを昇圧することが可能となり、その結果、キャパシタに蓄電されている電力を使い切ることが可能となる。
この発明によれば、システム電圧が切替え電圧を上回るとき、バッテリとキャパシタを並列に配置することで、バッテリとキャパシタを切り替えて用いる等により、効率的な充放電を行うことができる。また、システム電圧が切替え電圧を下回るとき、バッテリとキャパシタを直列に配置する。このため、バッテリの電圧によりキャパシタを昇圧することが可能となり、その結果、キャパシタに蓄電されている電力を使い切ることが可能となる。
この発明の第1実施形態に係る電気自動車の概略構成図である。 第1実施形態の電力システムにおいて用いる第1接続モードでの電流の流れを示す図である。 第1実施形態の電力システムにおいて用いる第2接続モードでの電流の流れを示す図である。 第1実施形態の電力システムにおいて用いる第3接続モードでの電流の流れを示す図である。 第1実施形態の電力システムにおいて用いる第4接続モードでの電流の流れを示す図である。 第1実施形態における電力システムの内部構成を示す図である。 第1実施形態における接続制御部の内部構成を示す図である。 第1実施形態において、前記接続制御部が接続モードを選択するフローチャートである。 第1実施形態における各接続モードと、その使用時と、各部の接続状態と、各スイッチのオンオフとを関連付けて示す図である。 第1接続モード、第2接続モード及び第4接続モードにおけるセル対の出力電圧、及びキャパシタ電圧の関係の一例を示す図である。 図8の一部として、力行時においてモータ要求電圧に応じて接続モードを選択するフローチャートである。 図8の一部として、回生時及びその直後の力行時においてモータ要求電圧に応じて接続モードを選択するフローチャートである。 この発明の第2実施形態に係る電気自動車の電力システムの内部構成を示す図である。 第2実施形態における接続制御部の内部構成を示す図である。 第2実施形態におけるコンバータ制御部の処理に関するフローチャートである。 第2実施形態において、接続制御部が接続モードを選択するフローチャートである。
A.第1実施形態
1.構成の説明
[全体構成]
図1は、この発明の第1実施形態に係る電気自動車10の概略構成図である。この電気自動車10は、主として、力行及び回生の両方が可能な走行用のモータ12と、モータ12の出力を制御するモータコントローラ14と、モータ12に電力を供給する電力システム16とを有する。
モータ12は、モータコントローラ14の制御下において、トランスミッション(図示せず)を通じて車輪(図示せず)を回転させると共に、電気自動車10の回生時には発電を行う。
モータコントローラ14は、図示しないアクセルペダルやブレーキペダルの踏込み量等に応じてモータ12の出力を制御する。また、モータコントローラ14は、3相フルブリッジ型のインバータ(図示せず)を備え、直流/交流変換を行い、直流を3相の交流に変換してモータ12に供給する一方、回生動作に伴う交流/直流変換後の直流を電力システム16に供給する。モータコントローラ14は、マイクロコンピュータ、メモリの他、必要に応じて、タイマ、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェースを有する。
電力システム16は、主として、バッテリユニット20と、キャパシタ22と、バッテリユニット20及びキャパシタ22の接続(配置)を制御する接続制御部24とを有する。接続制御部24は、マイクロコンピュータ、メモリの他、必要に応じて、タイマ、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェースを有する。第1実施形態では、バッテリユニット20とキャパシタ22との接続(配置)は、並列と直列との間で切り替えることができる。
バッテリユニット20は、セルブロック28a、28bが直列に接続されたセル対26aと、セルブロック28c、28dが直列に接続されたセル対26bとを有する。各セルブロック28a〜28dは、蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えば、リチウムイオン2次電池を利用することができる。セル対26aとセル対26bとの接続(配置)は、並列と直列との間で切り替えることができる。
[電力システム16の接続モード]
上記のように、第1実施形態では、バッテリユニット20とキャパシタ22との接続(配置)を並列と直列の間で切り替えることができると共に、セル対26a、26bの接続(配置)を並列と直列との間で切り替えることができる。また、バッテリユニット20及びキャパシタ22をモータ12から切り離すことも可能である。
説明の便宜のため、電力システム16や接続制御部24のより具体的な構成を説明する前に、接続制御部24が電力システム16について用いる5つの接続モード(第1〜第5接続モード)を先に説明する。
図2〜図5には、第1〜第4接続モードにおける電流の流れが示されている。これらの図において、実線で示した配線には電流が流れ、破線で示した配線には電流が流れない。また、図2〜図5では、接続状態を切り替えるためのスイッチ等は省略している(詳細は、図6を参照して後述する。)。
図2に示すように、第1接続モードは、セル対26a、26bを並列に接続するモードである。第1接続モードは、例えば、電気自動車10が定速走行を行うときに用いるものであり、これにより、バッテリユニット20は効率的に放電を行うことができる。
図3に示すように、第2接続モードは、キャパシタ22をモータ12から切り離した状態で、バッテリユニット20のセル対26a、26bを直列に接続するモードである。第2接続モードは、電気自動車10が緩やかな加速をするとき、又はバッテリユニット20の残容量が低下した状態において電気自動車10が力行動作を行うときに用いるものである。第2接続モードでは、第1接続モードと比べて、バッテリユニット20全体の出力電圧を高くすることができる。
図4に示すように、第3接続モードは、バッテリユニット20をモータ12から切り離し、キャパシタ22のみをモータ12に接続するモードである。第3接続モードは、電気自動車10が回生動作及びその直後の力行動作を行うときに用いるものであり、これにより、モータ12からの回生電力をキャパシタ22にのみ供給すると共に、キャパシタ22に充電した電力をモータ12に出力することができる。一般に、キャパシタはバッテリよりも充放電効率が高いことから、第3接続モードにより、電気自動車10全体として高効率に充放電を行うことができる。
図5に示すように、第4接続モードは、バッテリユニット20とキャパシタ22と直列に接続(配置)すると共に、バッテリユニット20のセル対26a、26bを直列に接続(配置)するモードである。第4接続モードは、電気自動車10が急加速をするとき、又は第2接続モードの場合よりもさらにバッテリユニット20の残容量が低下した状態において電気自動車10が力行動作を行うときに用いるものである。第4接続モードにより、電力システム16全体の出力電圧を高くすることができると共に、キャパシタ22に蓄積された電力を使い切ることが可能となる。
第5接続モードは、バッテリユニット20及びキャパシタ22の両方をモータ12から切り離し、電力システム16からモータ12への電力供給を停止するモードである。第5接続モードは、例えば、第4接続モードによっても十分な電力が供給できないとき、電力システム16に異常が発生したときに用いる。なお、第5接続モードでは電流が流れないため、図示していない。
[電力システム16の構成]
次に、上記第1〜第5接続モードを実現するための電力システム16の内部構成について説明する。
図6には、電力システム16の内部構成が示されている。図6に示すように、電力システム16は、バッテリユニット20及びキャパシタ22に加え、スイッチSW1〜SW9と、電圧計30、32、34、36、38と、電流積算計40、42と、抵抗44、46と、ヒューズ48とを有する。
各スイッチSW1〜SW9は、第1〜第5接続モードを切り替えるために用いる(具体的なオンオフ動作は後述する。)。
スイッチSW1は、セルブロック28bの正極からの配線とセルブロック28dの正極からの配線とが接続する接続点P1と、セルブロック28dの正極とを結ぶ配線上に設けられる。スイッチSW2は、セルブロック28aの負極からの配線とセルブロック28cの負極からの配線とが接続する接続点P2と、セルブロック28aの負極とを結ぶ配線上に設けられる。スイッチSW3は、セルブロック28dの正極とセルブロック28aの負極とを結ぶ配線上に設けられる。スイッチSW4は、電力システム16の負極側においてバッテリユニット20とキャパシタ22とを接続する接続点P3と、接続点P2とを結ぶ配線上に設けられる。
スイッチSW5は、電力システム16の正極側においてバッテリユニット20とキャパシタ22とを接続する接続点P4と、キャパシタ22とを結ぶ配線上に設けられる。スイッチSW6は、接続点P1、P4を結ぶ配線上に設けられる。スイッチSW7は、スイッチSW5と並列に且つ抵抗46と直列に設けられる。スイッチSW8は、スイッチSW6と並列に且つ抵抗44と直列に設けられる。スイッチSW9は、キャパシタ22とスイッチSW5とを結ぶ配線上の点P5と、接続点P2とを結ぶ配線上に設けられる。
電圧計30は、接続点P1、P4の間においてスイッチSW6と並列に設けられ、バッテリユニット20からの出力電圧(バッテリ電圧Vb1)[V](バッテリユニット20をモータ12に接続する際のプリチャージ電圧を含む。)を検出する。電圧計32は、スイッチSW3と並列に設けられ、セル対26a、26bが直列接続された際の出力電圧(バッテリ電圧Vb2)[V]を検出する。
電圧計34は、キャパシタ22と並列に設けられ、キャパシタ22の出力電圧(キャパシタ電圧Vc)[V]を検出する。電圧計36は、接続点P4、P5の間においてスイッチSW5、SW7と並列に設けられ、キャパシタ22をモータ12に接続する際のプリチャージ電圧Vp[V]を検出する。電圧計38は、モータコントローラ14の近傍に設けられ、モータ12の入出力電圧(モータ電圧Vm)[V]を検出する。
電流積算計40は、セルブロック28aに流れる電流の積算値を検出する。電流積算計42は、セルブロック28cに流れる電流の積算値を検出する。
抵抗44は、モータ12又はバッテリユニット20を保護するためのものであり、スイッチSW8に直列に配置されると共に、スイッチSW6に並列に配置される。後述するように、スイッチSW8は、バッテリユニット20をモータ12に接続する際のプリチャージのためにオンにされる。この際、抵抗44が存在することにより、モータ12又はバッテリユニット20に大電流が流れるのを防ぐことができる。
抵抗46は、モータ12又はキャパシタ22を保護するためのものであり、スイッチSW7に直列に接続されると共に、スイッチSW5に並列に接続される。後述するように、スイッチSW7は、キャパシタ22をモータ12に接続する際のプリチャージのためにオンにされる。この際、抵抗46が存在することにより、モータ12又はキャパシタ22に大電流が流れるのを防ぐことができる。
ヒューズ48は、セルブロック28aの負極とセルブロック28dの正極を結ぶ配線上において、スイッチSW3と直列に接続される。ヒューズ48は、第2接続モード又は第4接続モードにおいて、セル対26a、26bが直列に接続されたとき、各セルブロック28a〜28dに大電流が流れることで各セルブロック28a〜28dが劣化又は破損することを防止するためのものである。
[接続制御部24の構成]
次に、電力システム16において上記第1〜第5接続モードの接続を実現させるための接続制御部24の具体的構成について図7を参照して説明する。
図7に示すように、接続制御部24は、SOC算出部50と、異常検出部52と、モード選択部54と、スイッチ制御部56(SW制御部56)とを有する。
SOC算出部50は、電圧計34が検出したキャパシタ電圧Vcに基づいてキャパシタ22の充電状態(SOC:State of Charge)[%]を判定する。そして、判定したSOCを異常検出部52に通知する。また、SOC算出部50は、SOCがゼロ[%]である場合、SOCがゼロであることを示す信号Sempを電気自動車10の表示系60に出力する。表示系60は、インスツルメントパネルに設けられ、キャパシタ22のSOCがゼロになったことを示すエンプティランプ62を有し、当該エンプティランプ62は、前記信号Sempに応じて点灯する。運転者は、エンプティランプ62が点灯することにより、キャパシタ22のSOCがゼロとなったことを知ることができる。
異常検出部52は、電力システム16における異常を検知し、モード選択部54に通知する。具体的には、異常検出部52は、電圧計38が検出したモータ電圧Vmと、電圧計32が検出したバッテリ電圧Vb2とを受信する。そして、モータ電圧Vm又はバッテリ電圧Vb2が異常値であるかどうかを判定する。モータ電圧Vm及びバッテリ電圧Vb2がいずれも異常値でない場合、モード選択部54への信号Sfをロー(Low)にする。また、モータ電圧Vm又はバッテリ電圧Vb2が異常値である場合、モード選択部54への信号Sfをハイ(High)にする。従って、モード選択部54は、信号Sfがハイになったとき、異常が発生したことを知ることができる。
モード選択部54は、電圧計30、34、異常検出部52及び操作系70からの出力に基づいて、使用する接続モード(第1〜第5接続モードのいずれか)を選択する。操作系70は、例えば、電気自動車10全体の動作を制御する統合制御部(統合ECU)を含み、モード選択部54に対して、モータ12の要求出力に対応する要求電圧(モータ要求電圧Vm_req)[V]を通知する。また、操作系70は、現時点において電気自動車10が力行状態であるか又は回生状態であるか示す信号Srrを出力する。
そして、モード選択部54は、選択した接続モードを示す信号Smodeを表示系60及びSW制御部56に出力する。表示系60は、第1〜第4接続モードのいずれが選択されているかを示す選択モード表示ランプ64(表示ランプ64)を有し、当該表示ランプ64は、信号Smodeが示す接続モードを対応する表示を点灯させる。運転者は、点灯している表示により、いずれの接続モードが選択されているかを知ることができる。
SW制御部56は、モード選択部54からの信号Smodeが示す接続モード(モード選択部54により選択されたもの)に基づいて、各スイッチSW1〜SW9をオンオフさせる(詳細は、図9を参照して後述する。)。
2.各接続モードの選択
次に、接続制御部24による各接続モードの選択について説明する。図8は、接続制御部24が各接続モードを選択するフローチャートである。図9は、第1実施形態における各接続モードと、その使用時と、各部の接続(配置)状態と、各スイッチSW1〜SW9のオンオフとを関連付けて示す図である。図10は、第1接続モード、第2接続モード及び第4接続モードそれぞれにおけるセル対26a、26bの出力電圧(セル対電圧Vce1、Vce2)[V]、及びキャパシタ電圧Vcの関係の一例を示す。
電気自動車10のイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされているとき、図8のステップS1において、接続制御部24は、操作系70からの信号Srrに基づいて、電気自動車10が回生中であるかどうかを判定する。電気自動車10が回生中でない場合(S1:NO)、電気自動車10は力行中(又は停止中)である。この場合、ステップS2において、接続制御部24は、操作系70から通知されたモータ要求電圧Vm_reqに応じて接続モードを選択する。
図11には、力行時においてモータ要求電圧Vm_reqに応じて接続モードを選択するフローチャート(図8のS2の詳細)が示されている。
ステップS11において、接続制御部24は、モータ要求電圧Vm_reqの単位時間当たりの変化量(電圧変化量ΔVm_req)[V/s]を算出する。続くステップS12において、接続制御部24は、電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm1以下であるかどうかを判定する。閾値TH_ΔVm1は、定速走行又は加速のいずれを要するかを判定するための閾値である。
電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm1以下である場合(S12:YES)、電気自動車10は定速走行又は停止をしていると考えられる。そこで、ステップS13において、接続制御部24は、第1接続モードを選択する。
そして、図9に示すように、接続制御部24は、スイッチSW1、SW2、SW4、SW6に対してオン信号を送信し、スイッチSW3、SW5、SW7、SW9に対してオフ信号を送信する。さらに、スイッチSW8は、モータ12とバッテリユニット20を接続した直後のプリチャージの間のみオンとし、その後はオフにする。これにより、バッテリユニット20のセル対26a、26bが並列に接続される。
その結果、例えば、図10に示すように、セル対電圧Vce1、Vce2が、閾値TH_Vm1[V]より大きい等しい値で別々に用いられると共に、キャパシタ電圧Vcは、閾値TH_Vm1と等しい値となる。閾値TH_Vm1は、モータ12を動作させるために必要な最低電圧(モータ12の最低動作電圧)又はその近傍値に設定される。
図11に戻り、電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm1を超える場合(S12:NO)、電気自動車10は加速状態にあるといえる。そこで、ステップS14において、接続制御部24は、電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm2以下であるかどうかを判定する。閾値TH_ΔVm2は、電気自動車10が緩やかな加速又は急加速のいずれを要するかを判定するための閾値である。
電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm2以下である場合(S14:YES)、ステップS15において、接続制御部24は、第2接続モードを選択する。
そして、図9に示すように、接続制御部24は、スイッチSW3、SW4、SW6に対してオン信号を送信し、スイッチSW1、SW2、SW5、SW7、SW9に対してオフ信号を送信する。さらに、スイッチSW8は、モータ12とバッテリユニット20とを接続する際のプリチャージの間のみオンとし、その後はオフにする。これにより、セル対26a、26bが直列に接続された状態で、バッテリユニット20からモータ12への電力供給がなされる。
その結果、例えば、図10に示すように、セル対電圧Vce1とセル対電圧Vce2とが加算され、閾値TH_Vm2(=TH_Vm1)よりも大きい値となると共に、キャパシタ電圧Vcは、閾値TH_Vm1と等しい値となる。なお、閾値TH_Vm2は、セル対26a、26bを直列に接続した状態でモータ電圧Vmが低下していることを判定する閾値であり、本実施形態では、閾値TH_Vm1と同じ値に設定される。すなわち、閾値TH_Vm1を閾値TH_Vm2として用いる。
図11のステップS14において、電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm2以下でない場合(S14:NO)、ステップS16において、接続制御部24は、第4接続モードを選択する。
そして、図9に示すように、接続制御部24は、スイッチSW3、SW4、SW6、SW9に対してオン信号を送信し、スイッチSW1、SW2、SW5、SW7、SW8に対してオフ信号を送信する。これにより、バッテリユニット20とキャパシタ22が直列に接続すると共に、セル対26a、26bが直列に接続する。
その結果、例えば、図10に示すように、セル対電圧Vce1、Vce2と、キャパシタ電圧Vcとが加算され、閾値TH_Vm3よりも大きい値となる。閾値TH_Vm3は、バッテリユニット20とキャパシタ22を直列に接続し且つセル対26a、26bを直列に接続した状態でモータ電圧Vmが低下していることを判定する閾値であり、本実施形態では、閾値TH_Vm1、TH_Vm2と同じ値に設定される。すなわち、閾値TH_Vm1を閾値TH_Vm3として用いる。
図8に戻り、ステップS3において、接続制御部24は、モータ電圧Vm(ここでは、電力ユニット16の出力電圧と等しい。)が上述した閾値TH_Vm1以下であるかどうかを判定する。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm1より大きい場合(S3:NO)、ステップS1に戻る。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm1以下である場合(S3:YES)、ステップS6に進む。
一方、ステップS1において電気自動車10が回生中である場合(S1:YES)、ステップS4において、接続制御部24は、モータ要求電圧Vm_reqに応じて接続モードを選択する。
図12には、回生時又はその直後の力行時においてモータ要求電圧Vm_reqに応じて接続モードを選択するフローチャート(図8のS4の詳細)が示されている。
ステップS21において、接続制御部24は、電圧変化量ΔVm_reqを算出する。続くステップS22において、接続制御部24は、電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm3以下であるかどうかを判定する。閾値TH_ΔVm3は、電気自動車10が回生中であるか又はその後の力行中であるかを判定するための閾値(例えば、ゼロ)である。
電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm3以下である場合(S22:YES)、電気自動車10は回生中であるといえる。そこで、ステップS23において、接続制御部24は、第3接続モードを選択する。
そして、図9に示すように、接続制御部24は、スイッチSW5に対してオン信号を送信し、スイッチSW1〜SW4、SW6、SW8、SW9に対してオフ信号を送信する。さらに、スイッチSW7は、モータ12とキャパシタ22を接続した直後のプリチャージの間のみオンとし、その後はオフにする。これにより、バッテリユニット20をモータ12から切り離し、モータ12の回生電力をキャパシタ22にのみ充電する、又は充電したキャパシタ22の電力をモータ12に出力することができる。
図12のステップS22において、電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm3以下でない場合(S22:NO)、電気自動車10は、回生直後の力行中であるといえる。そこで、ステップS24において、接続制御部24は、電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm4以下であるかどうかを判定する。閾値TH_ΔVm4は、電気自動車10が緩やかな加速又は急加速のいずれをしているかを判定するための閾値であり、例えば、前述した閾値TH_ΔVm2と同じにすることができる。
電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm4以下である場合(S24:YES)、電気自動車10は、緩やかな加速をしているといえる。そこで、ステップS25において、接続制御部24は、第2接続モードを選択し、図11のステップS15と同様の処理を行う。電圧変化量ΔVm_reqが閾値TH_ΔVm4以下でない場合(S24:NO)、ステップS26において、接続制御部24は、第4接続モードを選択し、図11のステップS16と同様の処理を行う。
図8に戻り、続くステップS5において、接続制御部24は、電気自動車10が回生直後の力行中であり且つキャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下であるかどうかを判定する。
キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下である場合としては、キャパシタ22にモータ12を駆動させるのに十分な電力が蓄積されず、キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1に到達していない場合、又は、回生によりキャパシタ電圧Vcが一旦閾値TH_Vm1に到達した後、回生から力行に戻り、キャパシタ22の電力が消費されることでキャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下となった場合が考えられる。
一方、キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1を超える場合としては、回生によりキャパシタ電圧Vcが一旦閾値TH_Vm1に到達した後も回生を継続している場合、又は、回生から力行に戻り、キャパシタ22の電力が消費されているが、未だキャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下とならない場合が考えられる。
以上を踏まえ、電気自動車10が力行中であり且つキャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下である場合(S5:YES)、ステップS1に戻る。電気自動車10が回生中である場合又はキャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下でない場合(S5:NO)、ステップS4に戻る。
次いで、図8のステップS3に戻り、モータ電圧Vmが閾値TH_Vm1以下である場合(S3:YES)、セル対26a、26bを並列に接続した状態では、バッテリユニット20の出力電圧がモータ12を駆動するのに十分ではない。換言すると、バッテリユニット20の残容量が少なくなっている。そこで、ステップS6において、接続制御部24は、第2接続モードを選択し、図11のステップS15と同様の処理を行う。
続くステップS7において、接続制御部24は、モータ電圧Vm(電力システム16の出力電圧)が、上述した閾値TH_Vm2以下であるかどうかを判定する。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm2より大きい場合(S7:NO)、ステップS6に戻る。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm2以下である場合(S7:YES)、セル対26a、26bを直列接続してもバッテリユニット20の出力電圧はモータ12を駆動するのに十分ではない。換言すると、バッテリユニット20の残容量はさらに少なくなっている。そこで、ステップS8において、接続制御部24は、第4接続モードを選択する。
続くステップS9において、接続制御部24は、モータ電圧Vm(電力システム16の出力電圧)が、上述した閾値TH_Vm3以下であるかどうかを判定する。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm3より大きい場合(S9:NO)、電力システム16の出力電圧によりモータ12を駆動させることが可能であるため、ステップS8に戻る。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm3以下である場合(S9:YES)、バッテリユニット20とキャパシタ22を直列接続し且つセル対26a、26bを直列接続してもバッテリユニット20の出力電圧はモータ12を駆動させるのに十分ではない。
そこで、ステップS10において、接続制御部24は、電力システム16からの電力供給を停止するために第5接続モードを選択する。そして、図9に示すように、接続制御部24は、全てのスイッチSW1〜SW9に対してオフ信号を送信する。これにより、バッテリユニット20とキャパシタ22はモータ12から切り離され、モータ12への電力供給を終了する。その後、前記イグニッションスイッチがオフにされると共にバッテリユニット20が充電又は交換された後、再度、前記イグニッションスイッチがオンにされると、図8の処理を初めから行う。
3.第1実施形態の効果
以上のように、第1実施形態によれば、モータ電圧Vm(電力システム16の出力電圧)が閾値TH_Vm2以上のとき、バッテリユニット20とキャパシタ22を並列に配置することで、バッテリユニット20とキャパシタ22を切り替えて用いる等により、効率的な充放電を行うことができる。また、モータ電圧Vm(電圧システム16の出力電圧)が閾値TH_Vm2未満のとき(S7:YES)、バッテリユニット20とキャパシタ22を直列に配置する(S8)。このため、バッテリユニット20の出力電圧によりキャパシタ22を昇圧することが可能となり、その結果、キャパシタ22に蓄電されている電力を使い切ることが可能となる。
また、閾値TH_Vm2を境にバッテリユニット20とキャパシタ22の接続を並列と直列とで切り替える。これにより、電力システム16全体の出力電圧が比較的高いときには、バッテリユニット20とキャパシタ22を別々に用いて効率的な使用を行うことができる一方、電力システム16全体の出力電圧が比較的低いときには、バッテリユニット20とキャパシタ22を一緒に用いることで、電力システム16全体として少なくなっている残容量を有効利用することが可能となる。
第1実施形態では、モータ電圧Vm(電力システム16の出力電圧)が、閾値TH_Vm1を超えるとき、セル対26a、26bを並列に接続し、モータ電圧Vmが閾値TH_Vm1以下であるとき、セル対26a、26bを直列に接続する。これにより、モータ電圧Vmが低下したとき、バッテリユニット20全体での出力電圧を昇圧することが可能となり、セルブロック28a〜28dの電力を有効活用することができる。
第1実施形態では、電気自動車10の力行時においてモータ電圧Vmが閾値TH_Vm2を超えるとき、バッテリユニット20とキャパシタ22を並列に配置し、力行時においてモータ電圧Vmが閾値TH_Vm2以下のとき、バッテリユニット20とキャパシタ22を直列に配置し、回生時には、モータ12とバッテリユニット20とを切り離し、モータ12からの回生電力をキャパシタ22に供給する。これにより、モータ12からの回生電力は、バッテリユニット20には供給されず、キャパシタ22にのみ供給される。一般に、バッテリよりもキャパシタの方が充放電効率に優れるため、上記方法によれば、回生電力を効率的に活用することが可能となる。
B.第2実施形態
1.構成の説明(第1実施形態との相違)
図13は、この発明の第2実施形態に係る電気自動車10Aの概略全体構成図である。図14は、電気自動車10Aにおける接続制御部24aの具体的構成を示す図である。
第2実施形態の電気自動車10Aは、基本的に、第1実施形態の電気自動車10と同様の構成を有するが、昇圧式のコンバータ80とこのコンバータ80を制御するコンバータ制御部82とを有する点で電気自動車10と異なる。すなわち、第2実施形態では、電気自動車10Aの力行時には、キャパシタ電圧Vcを昇圧式のコンバータ80により昇圧してモータ12に出力することができる。また、電気自動車10Aの回生時には、コンバータ80のスイッチング素子(図示せず)をオンにし続けることでモータ12の回生電力をキャパシタ22に充電する。第2実施形態のコンバータ80は、チョッパ方式のDC/DCコンバータであり、また、接続制御部24aとの間で通信することができる。
なお、以下では、電気自動車10、10Aにおいて共通する構成要素については同一の参照符号を付してその説明を省略する。また、電気自動車10Aの電力システム16aにおいても、上述した第1〜第5接続モードを用いる。
2.コンバータ80の動作
次に、コンバータ制御部82によるコンバータ80の動作について説明する。
図15は、コンバータ制御部82がコンバータ80を制御するフローチャートである。ステップS31において、コンバータ制御部82は、コンバータ80が故障中であるかどうかを判定する。ここにいうコンバータ80の故障とは、例えば、コンバータ80が動作していない(例えば、コンバータ80に電流が流れていない)場合、コンバータ80による実際の昇圧率が目標昇圧率から大きく乖離している場合が含まれる。これら故障の判定は、例えば、キャパシタ22と接続点P4との間に、電流計又は電圧計を設けることにより適宜行うことができる。また、コンバータ制御部82は、当該判定の結果を示す信号Sooを接続制御部24aに出力する。接続制御部24aは、信号Sooがロー(Low)レベルであるとき、コンバータ80が故障中でないことを知り、信号がハイ(High)レベルであるとき、コンバータ80が故障中であることを知ることができる。
ステップS32において、コンバータ制御部82は、操作系70からの信号Srrに基づいて、電気自動車10が回生中であるかどうかを判定する。電気自動車10が回生中でない場合(S32:NO)、電気自動車10は力行中(又は停止中)である。そこで、続くステップS33において、コンバータ制御部82は、電圧計34から通知されるキャパシタ電圧Vcが、閾値TH_Vc[V]以上であるかどうかを判定する。閾値TH_Vcは、コンバータ80を作動させるかどうかを判定する閾値であり、コンバータ80が昇圧可能な最低電圧又はそれよりも若干高い値に設定される。
キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vc以上である場合(S33:YES)、ステップS34において、コンバータ制御部82は、操作系70からの指令(すなわち、モータ要求電圧Vm_req)に応じた昇圧率(デューティ)でキャパシタ電圧Vcを昇圧する。但し、モード選択部54から送信される信号Smodeが示す接続モードが第4接続モードである場合は、昇圧は行わない。
キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vc以上でない場合(S33:NO)、ステップS35において、コンバータ制御部82は、コンバータ80の動作を停止させる(駆動信号の出力を停止する。)。続くステップS36において、コンバータ制御部82は、キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vc以上でないためにコンバータ80の動作を停止したことを接続制御部24aに通知する。
ステップS32に戻り、電気自動車10が回生中である場合(S32:YES)、ステップS37において、コンバータ制御部82は、昇圧なしでコンバータ80をオンさせる。すなわち、コンバータ80に対する駆動信号のデューティを100[%]にすることで、コンバータ80のスイッチング素子(図示せず)を駆動し続けることで、モータ12からキャパシタ22への出力電流を通過させ続ける。
続くステップS38において、コンバータ制御部82は、電気自動車10Aが力行動作に戻ったかどうかを判定する。力行動作に戻らず、回生動作を継続している場合(S38:NO)、ステップS37に戻る。力行動作に戻った場合(S38:YES)、ステップS39において、コンバータ制御部82は、キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下であるかどうかを判定する。図8のステップS5に関連して述べたように、当該判定により、回生後におけるキャパシタ22の放電までを含めた第3接続モードの選択の要否を判定することができる。
キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下である場合(S39:YES)、今回の処理を終了し、再びステップS31からの処理を行う。キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vm1以下でない場合(S39:NO)、ステップS37に戻り、モータ12の回生電力によるキャパシタ22の充電、又はキャパシタ22からモータ12への電力供給を継続させる。
ステップS31に戻り、コンバータ80が故障している場合(S31:YES)、ステップS40において、コンバータ制御部82は、コンバータ80の動作を停止させる(駆動信号の出力を停止する。)。続くステップS41において、コンバータ制御部82は、コンバータ80の故障のためにコンバータ80の動作を停止したことを接続制御部24aに通知する。
3.各接続モードの選択
次に、接続制御部24aによる各接続モードの選択について説明する。
図16は、接続制御部24aが各接続モードを選択するフローチャートである。ステップS51において、接続制御部24aは、コンバータ制御部82からの信号Sooによりコンバータ80が故障中であるかどうかを判定する。
コンバータ80が故障中でない場合(S51:NO)、ステップS52において、接続制御部24は、操作系70からの信号Srrに基づいて、電気自動車10Aが回生中であるかどうかを判定する。電気自動車10Aが回生中でない場合(S52:NO)、ステップS53において、接続制御部24aは、コンバータ80が昇圧動作中であるかどうかを判定する。当該判定は、コンバータ制御部82からの通知及び操作系70からの信号Srrに基づいて行う。すなわち、上記の通り、電気自動車10Aが力行中にコンバータ80を停止させた場合、コンバータ制御部82から通知があり(図15のS36)、また、操作系70からの信号Srrにより電気自動車10Aが回生中であるかどうかを知ることができる。従って、これらの場合に該当しなければ、コンバータ80が昇圧動作中であると判定することができる。
コンバータ80が昇圧動作中である場合(S53:YES)、ステップS54において、接続制御部24aは、図8のステップS2(図11のフローチャート)と同様の方法により、モータ要求電圧Vm_reqに応じて接続モードを選択する。
コンバータ80が昇圧動作中でない場合(S53:NO)、ステップS55において、接続制御部24aは、電力システム16(特に、バッテリユニット20)の残容量が低下したときに用いる第2接続モードを選択し、図8のステップS6と同様の処理を行う。これにより、コンバータ80による昇圧が行えない場合でも、バッテリユニット20からの出力電圧を高くしてモータ12を駆動することが可能となる。
ステップS54又はステップS55の後、ステップS56において、接続制御部24aは、モータ電圧Vmが閾値TH_Vm1以下であるかどうかを判定する。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm1以下である場合(S56:YES)、ステップS59に進む。モータ電圧Vmが閾値TH_Vm1以下でない場合(S56:NO)、ステップS51に戻る。
図16のステップS52に戻り、電気自動車10Aが回生中である場合(S52:YES)、図8のステップS4、S5と同様のステップS57、S58を行う。
ステップS59〜S63は、基本的に、図8のステップS6〜S10と同じである。但し、第2実施形態においては、コンバータ80が故障中である場合(S51:YES)も、ステップS61に進み、バッテリユニット20とキャパシタ22を直列に接続する第4接続モードを選択する。これにより、コンバータ80が故障した場合でも、キャパシタ22の電力を使い切ることが可能となり、電気自動車10Aの走行距離を伸ばすことが可能となる。
4.第2実施形態の効果
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、次のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、コンバータ80の昇圧動作の要否を判定する閾値TH_Vcを設定し、キャパシタ22の出力電圧Vcが閾値TH_Vc以上のとき、コンバータ80によりキャパシタ電圧Vcを昇圧し、キャパシタ電圧Vcが閾値TH_Vc未満のとき、バッテリユニット20とキャパシタ22を直列に接続する。これにより、キャパシタ電圧Vcが低いため、コンバータ80による昇圧ができない場合でも、電力システム16全体での昇圧が可能となり、キャパシタ22の電力を利用することが可能となる。
第2実施形態では、コンバータ80の故障の有無を監視し、故障を検知したとき、バッテリユニット20とキャパシタ22と直列に接続する。これにより、コンバータ80が故障した場合でも、キャパシタ22の電力を使い切ることが可能となり、電気自動車10Aの走行距離を伸ばすことが可能となる。
C.変形例
なお、この発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[バッテリ]
上記各実施形態では、各セルブロック28a〜28dを充放電可能な電池(2次電池)としたが、これに限られず、放電のみが可能な電池(1次電池)とすることもできる。
[接続モード]
上記各実施形態では、5つの接続モード(第1〜第5接続モード)を用いたが、これに限らない。例えば、そのうちのいくつかのみを用いることもできる。また、バッテリユニット20とキャパシタ22の両方から同時にモータ12に電力を供給するモード等、新たな接続モードを設けることもできる。
上記各実施形態では、主として、モータ電圧Vmと閾値TH_Vm1、TH_Vm2、TH_Vm3との対比、又は電圧変化量ΔVm_reqと閾値ΔTH_Vm1、ΔTH_Vm2、ΔTH_Vm3、ΔTH_Vm4で接続モードの選択を行ったが、接続モードの選択方法はこれに限らない。例えば、モータ12の要求出力、アクセルペダルの開度、電気自動車10の目標車速等により設定することができる。
上記実施形態では、閾値TH_Vm1、TH_Vm2、TH_Vm3を等しい値としたが、これに限らない。例えば、閾値TH_Vm1を閾値TH_Vm2、TH_Vm3よりも高くすることもできる。
10、10A…電気自動車 12…モータ
16、16a…電力システム 20…バッテリユニット
22…キャパシタ 24、24a…接続制御部(切替手段)
26a、26b…セル対 28a〜28d…セルブロック
80…コンバータ 82…コンバータ制御部
TH_Vc…閾値(昇圧停止電圧)
TH_Vm1…閾値(加速制御電圧)
TH_Vm2…閾値(システム下限電圧)
Vm…モータ電圧(システム電圧)

Claims (4)

  1. バッテリとキャパシタを有する電力システムから走行モータに電力を供給する電気自動車の電源制御方法であって、
    前記電力システムの出力電圧としてのシステム電圧の下限値であるシステム下限電圧と、前記システム下限電圧以上の切替え電圧とを設定し、
    前記システム電圧が前記切替え電圧を上回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを並列に配置し、
    前記システム電圧が前記切替え電圧を下回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に配置し、
    前記バッテリは、複数のセルブロックを備え、
    前記切替え電圧以上の加速制御電圧を設定し、
    前記システム電圧が、前記加速制御電圧を上回るとき、前記セルブロックを並列に接続し、
    前記システム電圧が、前記加速制御電圧を下回るとき、前記セルブロックを直列に接続する
    ことを特徴とする電気自動車の電源制御方法。
  2. バッテリとキャパシタを有する電力システムから走行モータに電力を供給する電気自動車の電源制御方法であって、
    前記電力システムの出力電圧としてのシステム電圧の下限値であるシステム下限電圧と、前記システム下限電圧以上の切替え電圧とを設定し、
    前記システム電圧が前記切替え電圧を上回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを並列に配置し、
    前記システム電圧が前記切替え電圧を下回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に配置し、
    前記キャパシタの出力側に昇圧式のコンバータを備え、
    前記コンバータの最低入力電圧以上である昇圧停止電圧を設定し、
    前記キャパシタの出力電圧が前記昇圧停止電圧を上回るとき、前記コンバータにより前記キャパシタの出力電圧を昇圧し、
    前記キャパシタの出力電圧が前記昇圧停止電圧を下回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に接続する
    ことを特徴とする電気自動車の電源制御方法。
  3. 請求項記載の電気自動車の電源制御方法において、
    前記コンバータの故障の有無を監視し、
    前記故障を検知したとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に接続する
    ことを特徴とする電気自動車の電源制御方法。
  4. バッテリとキャパシタを有する電力システムから走行モータに電力を供給する電気自動車の電源制御方法であって、
    前記電力システムの出力電圧としてのシステム電圧の下限値であるシステム下限電圧と、前記システム下限電圧以上の切替え電圧とを設定し、
    力行時において前記システム電圧が前記切替え電圧を上回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを並列に配置し、
    前記力行時において前記システム電圧が前記切替え電圧を下回るとき、前記バッテリと前記キャパシタを直列に配置し、
    回生時には、前記走行モータと前記バッテリとを切り離し、前記走行モータからの回生電力を前記キャパシタに供給する
    ことを特徴とする電気自動車の電源制御方法。
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