しかしながら、従来は、探索された経路に、入口料金所および出口料金所の少なくとも一方が当該経路上において特定されていない有料道路であって、その始端部および終端部の少なくとも一方が有料道路上の地点となるような有料道路が含まれている場合には、入口料金所の情報または出口料金所の情報を地図データから取得することができなかった。ただし、入口料金所および出口料金所は有料道路上の地点ではないものとする(以下、同様)。
例えば、目的地が有料道路上の地点(パーキングエリア等)の場合には、探索された経路に、出口料金所が特定されていない有料道路であって、有料道路上の地点(目的地)を終端部とした有料道路が含まれることになり、このような場合には、出口料金所の情報を取得することができなかった。
また、目的地の設定にともなう経路の探索が有料道路上の地点において行われた場合には、探索された経路に、入口料金所が特定されていない有料道路であって、有料道路上の地点(経路の探索地点)を始端部とした有料道路が含まれることになり、このような場合には、入口料金所の情報を取得することができなかった。
したがって、従来は、探索された経路に、入口料金所および出口料金所の少なくとも一方が当該経路上において特定されていない有料道路であって、その始端部および終端部の少なくとも一方が有料道路上の地点となるような有料道路が含まれている場合には、通行料金を算出してユーザに提示することができないといった問題が生じていた。
なお、特許文献2および特許文献3には、探索された経路に含まれる有料道路が新設のものである等の事情によって、料金所に対応する通行料金情報を取得することができない場合に、経路中の通行料金の算出が可能な区間の通行料金のみを算出して最低料金として表示する技術や、仮の料金所を設定して通行料金を算出する技術が提案されている。しかし、これら特許文献2および特許文献3においては、探索された経路に含まれる有料道路が、入口料金所または出口料金所を区切り(端部)とするものだけしか基本的に想定されていないため、これらの技術を以てしてもなお、前述した問題を有効に解決することはできなかった。
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、探索された経路に、入口料金所および出口料金所の少なくとも一方が当該経路上において特定されていない有料道路であって、その始端部および終端部の少なくとも一方が有料道路上の地点となるような有料道路が含まれている場合であっても、有料道路の通行料金をユーザに把握させることができ、ひいては、ユーザの金銭的な不安を和らげることができるとともに、探索された経路が有料道路を含まない経路であるとの誤認が生じることを未然に回避することができる車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明に係る車載用ナビゲーション装置は、有料道路の入口料金所に関する情報および前記有料道路の出口料金所に関する情報を含む地図データが記憶された地図データ記憶装置と、前記有料道路の通行料金を示す通行料金情報が前記入口料金所に関する情報および前記出口料金所に関する情報と対応した状態で記憶された通行料金情報記憶装置と、自車位置を検出する自車位置検出装置と、目的地を設定する目的地設定装置と、前記自車位置検出装置によって検出された前記自車位置から前記目的地設定装置によって設定された前記目的地までの経路を前記地図データ記憶装置に記憶されている前記地図データに基づいて探索する経路探索装置と、この経路探索装置によって探索された前記経路に有料道路が含まれている場合に、前記地図データ記憶装置に記憶されている当該有料道路の前記入口料金所に関する情報、前記出口料金所に関する情報およびこれらの情報に対応する前記通行料金情報記憶装置に記憶されている前記通行料金情報に基づいて、当該有料道路の通行料金を算出する通行料金算出装置と、この通行料金算出装置によって算出された前記通行料金をユーザに提示する通行料金提示装置とを備えた車載用ナビゲーション装置であって、前記通行料金算出装置は、前記目的地設定装置によって設定された前記目的地が有料道路上の地点であることによって、前記経路探索装置によって探索された前記経路に、入口料金所が特定あるいは代替入口料金所が決定され出口料金所が特定されていないような前記目的地を終端部とした出口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、この出口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する当該出口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所を、前記出口料金所不特定有料道路における特定されていない出口料金所に代替する代替出口料金所と決定した上で、前記地図データ記憶装置に記憶されている前記地図データにおける前記出口料金所不特定有料道路の入口料金所あるいは代替入口料金所に関する情報、前記決定された前記代替出口料金所に関する情報およびこれらの情報に対応する前記通行料金情報記憶装置に記憶されている前記通行料金情報に基づいて、前記出口料金所不特定有料道路の通行料金を算出することを特徴としている。
そして、このような構成によれば、経路探索装置によって探索された経路に目的地としての有料道路上の地点を終端部とした出口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、通行料金算出装置により、出口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する出口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所を代替出口料金所と決定した上で、出口料金所不特定有料道路の入口料金所に関する情報、決定された代替出口料金所に関する情報およびこれらの情報に対応する通行料金情報に基づいて出口料金所不特定有料道路の通行料金を算出することができるので、探索された経路に出口料金所不特定有料道路が含まれている場合であっても、有料道路の通行料金をユーザに把握させることができる。
さらに、前記目的地としての前記有料道路上の地点は、当該有料道路上の施設であってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、目的地としての有料道路上の施設を終端部とした出口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
さらにまた、前記有料道路上の施設は、パーキングエリアであってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、目的地としてのパーキングエリアを終端部とした出口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
また、前記有料道路上の施設は、パーキングエリア内の特定の施設であってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、目的地としてのパーキングエリア内の特定の施設を終端部とした出口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
さらに、前記有料道路上の施設は、サービスエリアであってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、目的地としてのサービスエリアを終端部とした出口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
さらにまた、前記有料道路上の施設は、サービスエリア内の特定の施設であってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、目的地としてのサービスエリア内の特定の施設を終端部とした出口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
また、前記通行料金提示装置は、前記通行料金算出装置によって算出された前記出口料金所不特定有料道路の通行料金を、前記出口料金所不特定有料道路を含む前記経路に沿って前記目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す態様で提示してもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金提示装置により、通行料金算出装置によって算出された出口料金所不特定有料道路の通行料金を、出口料金所不特定有料道路を含む経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す態様で提示することができるので、ユーザが、目的地としての有料道路上の地点に赴く場合に課される料金の最低額を確実に把握することができる。
さらに、前記経路探索装置の探索結果を、経路誘導の対象の候補として表示部に表示する第1の探索結果表示装置を備え、前記通行料金提示装置は、前記通行料金算出装置の算出結果を、前記第1の探索結果表示装置によって表示される前記経路探索装置の探索結果と対応させた状態で当該探索結果とともに表示することにより、前記通行料金算出装置の算出結果を提示し、その際に、前記経路探索装置によって探索された前記経路に前記出口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、前記出口料金所不特定有料道路の通行料金を、当該経路に沿って前記目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様で表示してもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金提示装置により、通行料金算出装置によって算出された出口料金所不特定有料道路の通行料金を、第1の探索結果表示装置によって表示される経路の探索結果と対応させた状態で当該経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様で表示することができるので、ユーザが、目的地としての有料道路上の地点に赴く場合に課される料金の最低額をさらに簡便かつ確実に把握することができる。
また、本発明に係る他の車載用ナビゲーション装置は、有料道路の入口料金所に関する情報および前記有料道路の出口料金所に関する情報を含む地図データが記憶された地図データ記憶装置と、前記有料道路の通行料金を示す通行料金情報が前記入口料金所に関する情報および前記出口料金所に関する情報と対応した状態で記憶された通行料金情報記憶装置と、自車位置を検出する自車位置検出装置と、目的地を設定する目的地設定装置と、前記自車位置検出装置によって検出された前記自車位置から前記目的地設定装置によって設定された前記目的地までの経路を前記地図データ記憶装置に記憶されている前記地図データに基づいて探索する経路探索装置と、この経路探索装置によって探索された前記経路に有料道路が含まれている場合に、前記地図データ記憶装置に記憶されている当該有料道路の前記入口料金所に関する情報、前記出口料金所に関する情報およびこれらの情報に対応する前記通行料金情報記憶装置に記憶されている前記通行料金情報に基づいて、当該有料道路の通行料金を算出する通行料金算出装置と、この通行料金算出装置によって算出された前記通行料金をユーザに提示する通行料金提示装置とを備えた車載用ナビゲーション装置であって、前記通行料金算出装置は、自車両が入口料金所を通って有料道路に進入した際に、当該入口料金所の識別情報を保持する第2の入口料金所情報保持装置を備え、前記目的地設定装置によって設定された前記目的地が有料道路上の第1の地点であり、かつ、この第1の地点を目的地とした前記経路探索装置による前記経路の探索が有料道路上の第2の地点において行われたことによって、当該経路に、前記料金所不特定有料道路として、当該経路上において入口料金所および出口料金所の双方が特定されていないような前記第2の地点を始端部とするとともに前記第1の地点を終端部とした出入口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、前記出入口料金所不特定有料道路に対して上流側の位置に存在する前記第2の入口料金所情報保持装置によって前記識別情報が保持されている入口料金所を、前記出入口料金所不特定有料道路における特定されていない入口料金所に代替する代替入口料金所と決定し、かつ、前記出入口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する当該出入口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所を、前記出入口料金所不特定有料道路における特定されていない出口料金所に代替する代替出口料金所と決定した上で、前記地図データ記憶装置に記憶されている前記地図データにおける前記決定された前記代替入口料金所に関する情報、前記決定された前記代替出口料金所に関する情報およびこれらの情報に対応する前記通行料金情報記憶装置に記憶されている前記通行料金情報に基づいて、前記出入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出することを特徴としている。
そして、このような構成によれば、経路探索装置によって探索された経路に、この経路の探索が行われた有料道路上の第2の地点を始端部とするとともに目的地としての有料道路上の第1の地点を終端部とした出入口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、通行料金算出装置により、出入口料金所不特定有料道路に対して上流側の位置に存在する第2の入口料金所情報保持装置によって識別情報が保持されている入口料金所を代替入口料金所と決定し、かつ、出入口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する当該出入口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所を代替出口料金所と決定した上で、決定された代替入口料金所に関する情報、決定された代替出口料金所に関する情報およびこれらの情報に対応する通行料金情報に基づいて出入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出することができるので、探索された経路に出入口料金所不特定有料道路が含まれている場合であっても、有料道路の通行料金をユーザに把握させることができる。
さらに、前記第1の地点は、有料道路上の施設であってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、経路の探索が行われた第2の地点を始端部とするとともに目的地としての有料道路上の施設を終端部とした出入口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
さらにまた、前記第1の地点は、有料道路上の施設としてのパーキングエリアであってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、経路の探索が行われた第2の地点を始端部とするとともに目的地としてのパーキングエリアを終端部とした出入口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
また、前記第1の地点は、有料道路上の施設としてのパーキングエリア内の特定の施設であってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、経路の探索が行われた第2の地点を始端部とするとともに目的地としてのパーキングエリア内の特定の施設を終端部とした出入口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
さらに、前記第1の地点は、有料道路上の施設としてのサービスエリアであってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、経路の探索が行われた第2の地点を始端部とするとともに目的地としてのサービスエリアを終端部とした出入口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
さらにまた、前記第1の地点は、有料道路上の施設としてのサービスエリア内の特定の施設であってもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金算出装置により、経路の探索が行われた第2の地点を始端部とするとともに目的地としてのサービスエリア内の特定の施設を終端部とした出入口料金所不特定有料道路の通行料金を確実に算出することができる。
また、前記通行料金提示装置は、前記通行料金算出装置によって算出された前記出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、前記出入口料金所不特定有料道路を含む前記経路に沿って前記目的地としての前記第1の地点に赴く場合に課される料金の最低額を示す態様で提示してもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金提示装置により、通行料金算出装置によって算出された出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、出入口料金所不特定有料道路を含む経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す態様で提示することができるので、ユーザが、経路の探索が行われた有料道路上の第2の地点から目的地としての有料道路上の第1の地点に赴く場合に課される料金の最低額を確実に把握することができる。
さらに、前記経路探索装置の探索結果を、経路誘導の対象の候補として表示部に表示する第2の探索結果表示装置を備え、前記通行料金提示装置は、前記通行料金算出装置の算出結果を、前記第2の探索結果表示装置によって表示される前記経路探索装置の探索結果と対応させた状態で当該探索結果とともに表示することにより、前記通行料金算出装置の算出結果を提示し、その際に、前記経路探索装置によって探索された前記経路に前記出入口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、前記出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、当該経路に沿って前記目的地としての前記第1の地点に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様で表示してもよい。
そして、このような構成によれば、通行料金提示装置により、通行料金算出装置によって算出された出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、第2の探索結果表示装置によって表示される経路の探索結果と対応させた状態で当該経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様で表示することができるので、ユーザが、経路の探索が行われた有料道路上の第2の地点から目的地としての有料道路上の第1の地点に赴く場合に課される料金の最低額をさらに簡便かつ確実に把握することができる。
本発明によれば、探索された経路に、入口料金所および出口料金所の少なくとも一方が当該経路上において特定されていない有料道路であって、その始端部および終端部の少なくとも一方が有料道路上の地点となるような有料道路が含まれている場合であっても、有料道路の通行料金をユーザに把握させることができ、ひいては、ユーザの金銭的な不安を和らげることができるとともに、探索された経路が有料道路を含まない経路であるとの誤認が生じることを未然に回避することができる。
以下、本発明に係る車載用ナビゲーション装置の実施形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
なお、従来と基本的な構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態における車載用ナビゲーション装置7は、大別して、ナビゲーションメインユニット8と、このナビゲーションメインユニット8にそれぞれ接続されたGPSレシーバ10、自律航法センサ11、入力操作部12、表示部としてのディスプレイ14、スピーカ15およびETC車載器16とによって構成されている。
GPSレシーバ10は、図示しないGPS衛星から配信されるGPS情報(時刻や軌道に関する情報)を受信し、受信したGPS情報をナビゲーションメインユニット8側に出力するようになっている。
自律航法センサ11は、自車両の加速度、車速および自車方位等を検出し、検出結果をナビゲーションメインユニット8側に出力するようになっている。この自律航法センサ11は、ジャイロセンサ等からなるものであってもよい。
入力操作部12は、車載用ナビゲーション装置7に対する種々の入力操作に用いられるようになっている。この入力操作部12は、リモコン、ディスプレイ14のタッチパネル、リニアエンコーダまたはロータリエンコーダ等であってもよい。
次に、ナビゲーションメインユニット8について詳述すると、図1に示すように、ナビゲーションメインユニット8は、システムバス17にそれぞれ接続されたナビCPU18、ROM19、RAM20およびハードディスクドライブ(HDD)21によって構成されている。
ここで、ナビCPU18は、地図表示機能、自車位置算出機能、経路探索機能および経路誘導機能等の車載用ナビゲーション装置7の諸機能を実行するようになっている。
また、ROM19には、ナビCPU18の実行プログラムが記憶されており、ナビCPU18は、この実行プログラムを実行することによって車載用ナビゲーション装置7の機能を実行するようになっている。
さらに、RAM20は、ナビCPU18による処理結果等のデータの一時的な保存等に用いられるようになっている。
さらにまた、ハードディスクドライブ21は、地図データ記憶装置として機能するようになっており、図2に示すように、ハードディスクドライブ21には、地図データベース(地図DB)が記憶されている。図2に示すように、地図データベースには、道路データ、背景データ、道路ネットワークデータおよび検索データ等からなる地図データが格納されている。また、図2に示すように、地図データには、高速道路等の有料道路の入口料金所に関する情報(以下、入口料金所情報と称する)および出口料金所に関する情報(以下、出口料金所情報と称する)が含まれている。なお、入口料金所情報は、有料道路の入口料金所の名所および位置等の入口料金所を車載用ナビゲーション装置7が特定することができる情報であればよい。同様に、出口料金所情報は、有料道路の出口料金所の名所および位置等の出口料金所を車載用ナビゲーション装置7が特定することができる情報であればよい。
また、本実施形態において、ハードディスクドライブ21は、通行料金情報記憶装置としても機能するようになっており、図2に示すように、ハードディスクドライブ21には、通行料金データベース(DB)が記憶されている。図2に示すように、通行料金データベースには、有料道路の通行料金を示す通行料金情報が、地図データにおける入口料金所情報および出口料金所情報と対応した状態で格納されている。より具体的には、図3に示すように、通行料金情報は、有料道路(図3における高速道路)の通行料金が、入口料金所情報(図3におけるインターチェンジの名称)および出口料金所情報(図3におけるインターチェンジの名称)に対応した状態で格納されたテーブル形式の情報とされている。この図3における入口料金所情報(インターチェンジの名称)は、地図データにおける入口料金所情報に対応する識別コードを付与されること等によって地図データにおける入口料金所情報と互いに対応付けられている。また、図3における出口料金所情報(インターチェンジの名称)は、地図データにおける出口料金所情報に対応する識別コードを付与されること等によって地図データにおける出口料金所情報と互いに対応付けられている。そして、このような通行料金情報においては、入口料金所および出口料金所を特定することにより、特定された入口料金所から特定された出口料金所までの走行区間の通行料金を一義的に特定(算出)することができるようになっている。例えば、図3に示すように、入口料金所を第1のインターチェンジ(IC)に特定し、出口料金所を第2のインターチェンジ(IC)に特定すると、第1のインターチェンジから第2のインターチェンジまでの走行区間の通行料金500円を特定することができる。
なお、通行料金情報は、自車両がETCを利用可能か否かによって内容が異なるものであってもよい。この場合には、自車両がETCを利用可能な場合に対応する通行料金情報(以下、ETC対応料金情報と称する)と自車両がETCを利用不可能な場合に対応する通行料金情報(以下、ETC非対応料金情報と称する)との双方をハードディスクドライブ21に記憶させておくようにしてもよい。そして、後述する通行料金算出部28が、探索経路に含まれる有料道路の通行料金を算出する際に、自車両がETCカードが差し込まれたETC車載器16を搭載していることがETC車載器16との通信によって検出された場合にはETC対応料金情報を用いて通行料金を算出し、検出されなかった場合にはETC非対応料金情報を用いて通行料金を算出するようにしてもよい。
次に、ナビCPU18についてさらに詳述すると、図1に示すように、ナビCPU18は、その機能ブロックの1つとして、自車位置検出装置としての自車位置算出部24を有しており、この自車位置算出部24には、GPSレシーバ10から出力されたGPS情報および自律航法センサ11から出力された検出結果が入力されるようになっている。そして、自車位置算出部24は、GPSレシーバ10側から入力されたGPS情報に基づいて、自車位置を絶対座標として算出(検出)する衛星航法を行うようになっている。また、自車位置算出部24は、自律航法センサ11側から入力された検出結果に基づいて、自車位置を前回の測位位置からの変化分である相対位置として算出(検出)する自律航法を行うようになっている。さらに、自車位置算出部24は、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データを用いることによって、衛星航法または自律航法によって算出された自車位置を地図データにおける該当する道路上の位置に補正するマップマッチング処理を行うようになっている。そして、自車位置算出部24は、マップマッチング処理が適正に行われた場合には、マップマッチング処理後の自車位置を最終的な算出結果とするようになっている。
また、ナビCPU18は、その機能ブロックの1つとして、目的地設定装置としての目的地設定部25を有しており、この目的地設定部25は、目的地設定用の操作画面をディスプレイ14に表示した上で、この表示された操作画面に対する入力操作部12を用いたユーザの入力操作に応じた目的地を設定するようになっている。なお、目的地設定用の操作画面は、例えば、目的地を名称、住所、電話番号またはカテゴリ等によって特定するための入力操作が可能な画面であってもよいし、あるいは、ディスプレイ14に表示された地図上において入力操作部12を用いて所望の地点を指定することによって、指定された地点を目的地に設定することができるような操作画面であってもよい。
さらに、ナビCPU18は、その機能ブロックの1つとして、経路探索装置としての経路探索部26を有している。この経路探索部26は、自車位置算出部24によって算出された自車位置から目的地設定部25によって設定された目的地までの経路を、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データに基づいて探索するようになっている。経路探索部26は、図7に示した推奨経路、一般道優先経路、距離優先経路、道幅優先経路および別ルートからなる目的地までの5ルートを同時に探索するようにしてもよい。
さらにまた、ナビCPU18は、その機能ブロックの1つとして、通行料金算出装置としての通行料金算出部28を有している。この通行料金算出部28は、経路探索部26によって探索された経路(以下、探索経路と称する)に有料道路が含まれている場合に、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおける当該有料道路の入口料金所情報および出口料金所情報と、これらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報(図3参照)とに基づいて、当該有料道路の通行料金を算出するようになっている。
また、ナビCPU18は、その機能ブロックの1つとして、通行料金提示装置としての通行料金提示部29を有しており、この通行料金提示部29は、通行料金算出部28によって算出された通行料金を、ディスプレイ14への表示によってユーザに提示するようになっている。
そして、本実施形態において、通行料金算出部28は、探索経路に、この探索経路上において入口料金所および出口料金所の少なくとも一方が特定されていないような有料道路であって、その始端部および終端部の少なくとも一方が有料道路上の地点となるような有料道路である料金所不特定有料道路が含まれている場合には、料金所不特定有料道路に対してその特定されていない料金所側の位置に存在する料金所を、料金所不特定有料道路における特定されていない料金所に代替する代替料金所と決定するようになっている。そして、このようにして代替料金所を決定した上で、通行料金算出部28は、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおける前記決定された代替料金所に関する情報を、料金所不特定有料道路の通行料金の算出に用いるようになっている。
ここで、探索経路に料金所不特定有料道路が含まれる第1の態様としては、探索経路に、料金所不特定有料道路として、探索経路上において入口料金所が特定されているとともに出口料金所が特定されていないような目的地を終端部とした有料道路である出口料金所不特定有料道路が含まれている態様がある。このような第1の態様は、図4(a)に示すように、目的地設定部25によって設定された目的地が探索経路の終端部となる有料道路(図4における高速道路)上の(換言すれば、有料道路に属する)地点Paであることによるものである。なお、図4(a)においては、第1のインターチェンジ(IC)が、出口料金所不特定有料道路の始端部となっている。
このように、探索経路に出口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、通行料金算出部28は、出口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する出口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所を、代替料金所としての出口料金所不特定有料道路における特定されていない出口料金所に代替する代替出口料金所と決定するようになっている。なお、図4(a)においては、第4のインターチェンジ(IC)が代替出口料金所に決定されることになる。
そして、このようにして代替出口料金所を決定した上で、通行料金算出部28は、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおける出口料金所不特定有料道路の入口料金所情報、当該地図データにおける前記決定された代替出口料金所に関する出口料金所情報およびこれらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報に基づいて、出口料金所不特定有料道路の通行料金を算出するようになっている。なお、図4(a)においては、出口料金所不特定有料道路の入口料金所が第1のインターチェンジであるので、出口料金所不特定有料道路の通行料金は、第1のインターチェンジから第4のインターチェンジまでの通行料金(図3においては1500円)として算出されることになる。
ただし、出口料金所不特定有料道路の終端部(目的地)となる有料道路上の地点Paは、パーキングエリア、パーキングエリア内の特定の施設(売店等)、サービスエリアまたはサービスエリア内の特定の施設(給油所等)であってもよいし、あるいは、有料道路の走行車線上の地点であってもよい。
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、通行料金提示部29は、通行料金算出部28によって算出された出口料金所不特定有料道路の通行料金を、出口料金所不特定有料道路を含む探索経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す態様で提示するように構成されている。すなわち、図1に示すように、ナビCPU18は、その機能ブロックの1つとして、第1の探索結果表示装置としての探索結果描画部30を有しており、この探索結果描画部30は、経路探索部26の探索結果を、図5に示すように、経路誘導の対象の候補としてディスプレイ14に表示するようになっている。なお、図5は、図7に示したものと基本的な画面構成が同様とされた探索結果表示画面32であり、この探索結果表示画面32には、推奨経路、一般道優先経路、距離優先経路、道幅優先経路および別ルートからなる目的地までの5ルートの探索結果として、地図上に重畳表示された5ルートのそれぞれの経路画像2と、5ルートのリスト画面33とが示されている。リスト画面33は、5ルートのそれぞれに個別のリスト項目34を表示することによって構成されており、各リスト項目34には、5ルートのそれぞれの種類(探索条件)、所要走行時間および所要走行距離が表記されている。各リスト項目34は、入力操作部12を用いて選択することが可能とされている。そして、通行料金提示部29は、通行料金算出部28の算出結果を、探索結果描画部30によって表示される経路探索部26の探索結果と対応させた状態で当該探索結果とともに表示することにより、通行料金算出部28の算出結果を提示するようになっている。また、通行料金提示部29は、探索経路に出口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、出口料金所不特定有料道路の通行料金を、出口料金所不特定有料道路を含む探索経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様で表示するようになっている。具体的には、図5においては、有料道路上の地点(図5におけるパーキングエリア:PA)を目的地とした出口料金所不特定有料道路をそれぞれ含む5ルートの探索結果のそれぞれのリスト項目34上に、各ルートにそれぞれ対応する通行料金が表記されており、これらの通行料金は、通行料金の末尾に「〜」のマークが付加されていることによって、各ルートに沿って目的地まで赴く場合に課される最低額を示す表示態様で表記されている。なお、図5に示すように、各ルート同士の間で通行料金が異なるものもあるが、これは、例えば、出口料金所不特定有料道路の始端部となる入口料金所が異なることや、ルートによっては出口料金所不特定有料道路に加えて出口料金所不特定有料道路以外の他の種類の有料道路も含まれていることによるものである。前記他の種類の有料道路としては、入口料金所および出口料金所がともに特定された通常の有料道路または後述する入口料金所不特定有料道路を挙げることができる。このように、出口料金所不特定有料道路に加えて前記他の種類の有料道路が含まれる探索経路としては、例えば、一般道から一旦通常の有料道路を走行した後に通常の有料道路を降りて再び一般道を走行し、その後、出口料金所不特定有料道路を走行するような探索経路、あるいは、後述する入口料金所不特定有料道路を走行した後に入口料金所不特定有料道路を降りて一般道を走行し、その後、出口料金所不特定有料道路を走行するような探索経路を挙げることができる。
なお、図5のリスト項目34に示されるルートが、出口料金所不特定有料道路に加えて前記他の種類の有料道路を含むルートの場合には、当該リスト項目34に表記された通行料金は、出口料金所不特定有料道路そのものの通行料金に、前記他の種類の有料道路の通行料金を加算した料金となる。このようなルートであっても、図5における通行料金の表示態様は、出口料金所不特定有料道路の通行料金をこの出口料金所不特定有料道路を含む探索経路に沿って目的地に赴く場合に課される通行料金の最低額を示す表示態様で(当該通行料金の最低額の一部としての表示態様で)表示したものであることに他ならない。
次に、探索経路に料金所不特定有料道路が含まれる第2の態様としては、探索経路に、料金所不特定有料道路として、探索経路上において出口料金所が特定されているとともに入口料金所が特定されていないような経路探索部26による経路の探索が行われた地点を始端部とした有料道路である入口料金所不特定有料道路が含まれている態様がある。このような第2の態様は、図4(b)に示すように、目的地設定部25による目的地の設定にともなう経路探索部26による経路の探索が探索経路の始端部となる有料道路上の地点Pbにおいて行われたことによるものである。なお、図4(b)においては、第4のインターチェンジ(IC)が、入口料金所不特定有料道路の終端部となっている。
そして、本実施形態においては、前述した出口料金所不特定有料道路の通行料金に加えて、更に、入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出するための手段が講じられている。
すなわち、図1に示すように、通行料金算出部28は、この通行料金算出部28内の機能ブロックとして、第1の入口料金所情報保持装置としての入口料金所情報記録部36を有している。この入口料金所情報記録部36は、自車両が入口料金所を通って有料道路に進入した際に、この有料道路への自車両の進入を、ETC車載器16との通信によって検出するようになっている。なお、入口料金所情報記録部36は、有料道路への自車両の進入を、自車位置算出部24の算出結果に基づいて検出するようにしてもよい。そして、入口料金所情報記録部36は、有料道路への自車両の進入が検出された地点に設置されている入口料金所の識別情報を、ETC車載器16あるいは地図データから取得し、取得された識別情報をRAM20やハードディスクドライブ21等の記憶装置に通行料金算出部28が読み出し可能な状態で記録することによって、当該識別情報を保持するようになっている。なお、入口料金所の識別情報としては、入口料金所の名称や位置等の車載用ナビゲーション装置7側において入口料金所を識別することが可能な情報であればよい。
そして、このような入口料金所情報記録部36を備えた上で、通行料金算出部28は、探索経路に入口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、入口料金所不特定有料道路に対して上流側の位置に存在する入口料金所情報記録部36によって識別情報が記録(保持)されている入口料金所を、代替料金所としての入口料金所不特定有料道路における特定されていない入口料金所に代替する代替入口料金所と決定するようになっている。なお、図4(b)においては、第1のインターチェンジ(IC)が代替入口料金所に決定されることになる。
そして、このように代替入口料金所を決定した上で、通行料金算出部28は、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおける前記決定された代替入口料金所に関する入口料金所情報、当該地図データにおける入口料金所不特定有料道路の出口料金所情報およびこれらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報に基づいて、入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出するようになっている。なお、図4(b)においては、入口料金所不特定有料道路の出口料金所が第4のインターチェンジであるので、入口料金所不特定有料道路の通行料金は、第1のインターチェンジから第4のインターチェンジまでの通行料金(図3における1500円)として算出されることになる。
ただし、入口料金所不特定有料道路の始端部となる有料道路上の地点Pbは、パーキングエリア、パーキングエリア内の特定の施設(売店等)、サービスエリアまたはサービスエリア内の特定の施設(給油所等)であってもよいし、あるいは、有料道路の走行車線上の地点であってもよい。
ここで、入口料金所情報記録部36は、有料道路の入口料金所の識別情報を記録した後に、ETC車載器16から取得された情報や自車位置算出部24の算出結果から自車両が出口料金所を通って当該有料道路から離脱したことが検出された場合には、記憶装置に記録した入口料金所の識別情報を削除するようにしてもよい。そのようにすれば、記憶装置内には、入口料金所不特定有料道路の代替入口料金所として相応しい唯一の入口料金所の識別情報のみが保持されるため、通行料金算出部28が代替入口料金所を決定する処理を効率的に行うことができるとともに、入口料金所の識別情報が記録される記憶装置の容量を削減することができる。あるいは、入口料金所情報記録部36は、有料道路の入口料金所の識別情報を記憶装置に記録する際に、当該識別情報を、有料道路への自車両の進入日時(例えば、入口ETCゲートの通過日時)と対応させた状態で記録するようにし、通行料金算出部28は、記憶装置に記録されている識別情報のうちの進入日時が最新の識別情報に対応する入口料金所を代替入口料金所に決定するようにしてもよい。
さらに、通行料金提示部29は、通行料金算出部28によって算出された入口料金所不特定有料道路の通行料金を、図5と同様に探索結果表示画面32のリスト項目34上に表記することによって提示することになる。ここで、代替入口料金所は、入口料金所不特定有料道路の上流側において自車両が実際に有料道路に進入した入口料金所であることから、探索経路に入口料金所不特定有料道路のみ、または、入口料金所不特定有料道路および前述した通常の有料道路のみが含まれる場合における通行料金算出部28の算出結果は、当該探索経路に沿って目的地に赴く場合に課される実際の料金とみなすことができる。したがって、通行料金提示部29は、探索経路に入口料金所不特定有料道路のみ、または、入口料金所不特定有料道路および通常の有料道路のみが含まれている場合には、通行料金算出部28の算出結果を、最低額を示す態様ではなく、図7に示したものと同様の実際の金額を示す表示態様(「〜」のマークが付加されていない表示態様)で表示するようになっている。
次に、探索経路に料金所不特定有料道路が含まれる第3の態様としては、探索経路に、料金所不特定有料道路として、探索経路上において入口料金所および出口料金所の双方が特定されていないような経路探索部26による経路の探索が行われた地点を始端部とするとともに目的地設定部25によって設定された目的地を終端部とした有料道路である出入口料金所不特定有料道路が含まれている態様がある。このような第3の態様は、図4(c)に示すように、目的地設定部25によって設定された目的地が探索経路の終端部となる有料道路上の第1の地点P1であり、かつ、この第1の地点P1を目的地とした経路探索部26による経路の探索が探索経路の始端部となる有料道路上の第2の地点P2において行われたことによるものである。なお、出入口料金所不特定有料道路は、探索経路の全体をなす道路となる。
そして、本実施形態においては、前述した出口料金所不特定有料道路および入口料金所不特定有料道路の通行料金に加えて、更に、出入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出するための手段が講じられている。
すなわち、通行料金算出部28は、探索経路に出入口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、出入口料金所不特定有料道路に対して上流側の位置に存在する第2の入口料金所情報保持装置としての入口料金所情報記録部36によって識別情報が記録(保持)されている入口料金所を、代替料金所としての出入口料金所不特定有料道路における特定されていない入口料金所に代替する代替入口料金所と決定するようになっている。なお、図4(c)においては、第1のインターチェンジ(IC)が代替入口料金所に決定されることになる。
さらに、通行料金算出部28は、探索経路に出入口料金所不特定有料道路が含まれている場合には、出入口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する当該出入口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所を、代替料金所としての出入口料金所不特定有料道路における特定されていない出口料金所に代替する代替出口料金所と決定するようになっている。なお、なお、図4(c)においては、第4のインターチェンジ(IC)が代替出口料金所に決定されることになる。
そして、このように代替入口料金所および代替出口料金所を決定した上で、通行料金算出部28は、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおける前記決定された代替入口料金所に関する入口料金所情報、当該地図データにおける前記決定された代替出口料金所に関する出口料金所情報およびこれらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報に基づいて、出入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出するようになっている。なお、図4(c)においては、出入口料金所不特定有料道路の通行料金は、第1のインターチェンジから第4のインターチェンジまでの通行料金(図3における1500円)として算出されることになる。
ただし、出入口料金所不特定有料道路の終端部となる第1の地点P1は、パーキングエリア、パーキングエリア内の特定の施設(売店等)、サービスエリアまたはサービスエリア内の特定の施設(給油所等)であってもよいし、あるいは、有料道路の走行車線上の地点であってもよい。このことは、出入口料金所不特定有料道路の始端部となる第2の地点P2についても同様である。
さらに、通行料金提示部29は、通行料金算出部28によって算出された出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、図5と同様に探索結果表示画面32のリスト項目34上に表記することによって提示することになる。このとき、通行料金提示部29は、出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、この出入口料金所不特定有料道路が含まれるルートに沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様で表示するようになっている。この表示態様としては、図5と同様に、リスト項目34に表記される通行料金の末尾に「〜」のマークを付加する表示態様を用いればよい。
図1に戻って、ナビCPU18は、その機能ブロックの1つとしての経路誘導部37を有しており、この経路誘導部37は、経路探索部26によって探索された経路に沿って自車両を目的地へと誘導する経路誘導(換言すればルート案内)を行うようになっている。なお、図5に示すような探索結果表示画面32を表示する場合には、ユーザが、探索結果表示画面32に基づいて、5ルートのうちのいずれの経路を走行したいかを判断した上で、リスト画面33から所望の経路に対応するリスト項目34を入力操作部12を用いて選択するとともに、案内開始ボタン5を操作することにより、選択されたリスト項目34に対応する経路に沿った経路誘導が開始されることになる。この経路誘導は、例えば、ディスプレイ14に交差点拡大図を表示することや、スピーカ15を介して交差点右左折案内用の音声を出力すること等によって行われるようになっている。
次に、本実施形態の主要な作用について説明する。
なお、初期状態において、入口料金所情報記録部36は既に起動されており、自車両が入口料金所を通って有料道路に進入したことがETC車載器16あるいは自車位置算出部24の算出結果(入口料金所に自車位置がマッチングされたこと)に基づいて検出された場合には、記憶装置に当該入口料金所の識別情報を記録するものとする。また、このとき、自車位置算出部24も起動されており、所定時間ごとに自車位置の算出を逐次実行しているものとする。
そして、初期状態から、まず、図6のステップ1(ST1)においては、通行料金算出部28により、目的地設定部25によって目的地が設定されたか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合にはステップ2(ST2)に進み、否定的な判定結果が得られた場合にはステップ1(ST1)を繰り返す。
次いで、ステップ2(ST2)においては、経路探索部26により、目的地の設定操作が行われた自車位置から設定された目的地までの経路を探索する。
次いで、ステップ3(ST3)においては、通行料金算出部28により、ステップ2(ST2)において探索された探索経路に有料道路が含まれているか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合にはステップ4(ST4)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には処理を終了する。
次いで、ステップ4(ST4)においては、通行料金算出部28により、ステップ2(ST2)に示した経路の探索が有料道路上の地点で行われたか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合にはステップ5(ST5)に進み、否定的な判定結果が得られた場合にはステップ21(ST21)に進む。
ステップ5(ST5)においては、通行料金算出部28により、目的地設定部25によって設定された目的地が有料道路上の地点であるか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合にはステップ6(ST6)に進み、否定的な判定結果が得られた場合にはステップ17(ST17)に進む。ステップ17(ST17)に進む場合には、後述するステップ17(ST17)からステップ20(ST20)までの一連の処理が行われることになる。
一方、ステップ21(ST21)においては、通行料金算出部28により、目的地設定部25によって設定された目的地が有料道路上の地点であるか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合にはステップ22(ST22)に進み、否定的な判定結果が得られた場合にはステップ26(ST26)に進む。ステップ22(ST22)に進む場合には、後述するステップ22(ST22)からステップ25(ST25)までの一連の処理が行われることになる。ステップ26(ST26)に進む場合には、後述するステップ26(ST26)からステップ28(ST28)までの一連の処理が行われることになる。
次いで、ステップ6(ST6)においては、通行料金算出部28により、ステップ2(ST2)において探索された探索経路が、経路の探索が行われた地点と目的地との間に一般道を挟む経路であるか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ7(ST7)に進み、否定的な判定結果が得られた場合にはステップ12(ST12)に進む。ステップ7(ST7)に進む場合には、後述するステップ7(ST7)からステップ11(ST11)までの一連の処理が行われることになる。また、ステップ12(ST12)に進む場合には、後述するステップ12(ST12)からステップ16(ST16)までの一連の処理が行われることになる。
次に、便宜上、ステップ22(ST22)からステップ25(ST25)までの一連の処理について説明すると、まず、ステップ22(ST22)においては、通行料金算出部28により、探索経路に出口料金所不特定有料道路が含まれていると判断する。
次いで、ステップ23(ST23)においては、通行料金算出部28により、目的地の設定結果とハードディスクドライブ21に記憶されている地図データとを用いて出口料金所不特定有料道路の代替出口料金所を決定する。この代替出口料金所は、前述のように、出口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する当該出口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所となる。
次いで、ステップ24(ST24)においては、通行料金算出部28により、出口料金所不特定有料道路の通行料金を算出する。この通行料金の算出は、前述のように、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおける出口料金所不特定有料道路の入口料金所に関する入口料金所情報、当該地図データにおけるステップ23(ST23)において決定された代替出口料金所に関する出口料金所情報およびこれらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報に基づいて行う。なお、探索経路に出口料金所不特定有料道路に加えて通常の有料道路も含まれている場合には、通行料金算出部28は、通常の有料道路の通行料金をあわせて算出すればよい。なお、探索経路に出口料金所不特定有料道路に加えて通常の有料道路も含まれているか否かの判定には、探索経路に通常の有料道路が含まれているか否かについての公知の判定方法を用いればよい。
次いで、ステップ25(ST25)においては、通行料金提示部29により、ステップ24(ST24)において算出された出口料金所不特定有料道路の通行料金をディスプレイ14への表示(図5参照)によってユーザに提示して処理を終了する。このとき、通行料金提示部29は、図5に示したように、出口料金所不特定有料道路の通行料金を、この出口料金所不特定有料道路を含む探索経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様で表示する。
次に、ステップ17(ST17)からステップ20(ST20)までの一連の処理について説明すると、まず、ステップ17(ST17)においては、通行料金算出部28により、探索経路に入口料金所不特定有料道路が含まれていると判断する。
次いで、ステップ18(ST18)においては、通行料金算出部28により、記憶装置から読み出した入口料金所の識別情報とハードディスクドライブ21に記憶されている地図データとを用いて入口料金所不特定有料道路の代替入口料金所を決定する。この代替入口料金所は、前述のように、入口料金所不特定有料道路に対して上流側の位置に存在する入口料金所情報記録部36によって識別情報が記録(保持)されている入口料金所となる。
次いで、ステップ19(ST19)においては、通行料金算出部28により、入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出する。この通行料金の算出は、前述のように、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおけるステップ18(ST18)において決定された代替入口料金所に関する入口料金所情報、当該地図データにおける入口料金所不特定有料道路の出口料金所情報およびこれらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報に基づいて行う。なお、探索経路に入口料金所不特定有料道路に加えて通常の有料道路も含まれている場合には、通行料金算出部28は、通常の有料道路の通行料金をあわせて算出すればよい。
次いで、ステップ20(ST20)においては、通行料金提示部29により、ステップ19(ST19)において算出された入口料金所不特定有料道路の通行料金をディスプレイ14への表示によってユーザに提示して処理を終了する。このとき、通行料金提示部29は、図7に示したように、入口料金所不特定有料道路の通行料金を、この入口料金所不特定有料道路を含む探索経路に沿って目的地に赴く場合に課される実際の料金を示す表示態様(図5のような末尾に「〜」のマークが付加されていない態様)で表示する。
次いで、ステップ12(ST12)からステップ16(ST16)までの一連の処理について説明すると、まず、ステップ12(ST12)においては、通行料金算出部28により、探索経路に出入口料金所不特定有料道路が含まれている(換言すれば、探索経路が出入口料金所不特定有料道路である)と判断する。
次いで、ステップ13(ST13)においては、通行料金算出部28により、記憶装置から読み出した入口料金所の識別情報とハードディスクドライブ21に記憶されている地図データとを用いて出入口料金所不特定有料道路の代替入口料金所を決定する。この代替入口料金所は、前述のように、出入口料金所不特定有料道路に対して上流側の位置に存在する入口料金所情報記録部36によって識別情報が記録(保持)されている入口料金所となる。
次いで、ステップ14(ST14)においては、通行料金算出部28により、目的地の設定結果とハードディスクドライブ21に記憶されている地図データとを用いて出入口料金所不特定有料道路の代替出口料金所を決定する。この代替出口料金所は、前述のように、出入口料金所不特定有料道路に対して下流側の位置に存在する当該出入口料金所不特定有料道路に最も近い出口料金所となる。
次いで、ステップ15(ST15)においては、通行料金算出部28により、出入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出する。この通行料金の算出は、前述のように、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおけるステップ13(ST13)において決定された代替入口料金所に関する入口料金所情報、当該地図データにおけるステップ14(ST14)において決定された代替出口料金所に関する出口料金所情報およびこれらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報に基づいて行う。
次いで、ステップ16(ST16)においては、通行料金提示部29により、ステップ15(ST15)において算出された出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、ディスプレイ14への表示によってユーザに提示して処理を終了する。
このとき、通行料金提示部29は、図5に示したものと同様に、出入口料金所不特定有料道路の通行料金を、この出入口料金所不特定有料道路を含む探索経路に沿って目的地に赴く場合に課される料金の最低額を示す表示態様(例えば、通行料金の末尾に「〜」のマークが付加された表示態様)で表示する。
次に、ステップ7(ST7)からステップ11(ST11)までの一連の処理について説明すると、まず、ステップ7(ST7)においては、通行料金算出部28により、探索経路に入口料金所不特定有料道路および出口料金所不特定有料道路の双方が両者の間に一般道を挟んだ状態で含まれていると判断する。
次いで、ステップ8(ST8)においては、通行料金算出部28により、ステップ18(ST18)と同様の手法によって入口料金所不特定有料道路の代替入口料金所を決定する。
次いで、ステップ9(ST9)においては、通行料金算出部28により、ステップ23(ST23)と同様の手法によって出口料金所不特定有料道路の代替出口料金所を決定する。
次いで、ステップ10(ST10)においては、通行料金算出部28により、ステップ19(ST19)と同様の手法によって入口料金所不特定有料道路の通行料金を算出するとともに、ステップ24(ST24)と同様の手法によって出口料金所不特定有料道路の通行料金を算出する。
次いで、ステップ11(ST11)においては、通行料金提示部29により、入口料金所不特定有料道路の通行料金および出口料金所不特定有料道路の通行料金を、ディスプレイ14への表示によってユーザに提示する。このとき、図5と同様の表示態様によって通行料金を表示する場合には、入口料金所不特定有料道路と出口料金所不特定有料道路との合計の通行料金がリスト項目34上に表記されることになるが、このように、探索経路に入口料金所不特定有料道路と出口料金所不特定有料道路との双方が含まれる場合には、各有料道路の通行料金の内訳も表示するようにしてもよい。このことは、探索経路に通常の有料道路と入口料金所不特定有料道路との双方が含まれている場合、探索経路に通常の有料道路と出口料金所不特定有料道路との双方が含まれている場合、または、探索経路に通常の有料道路、入口料金所不特定有料道路および出口料金所不特定有料道路が含まれている場合においても同様である。
次に、ステップ26(ST26)からステップ28(ST28)までの一連の処理について説明すると、まず、ステップ26(ST26)においては、通行料金算出部28により、探索経路に通常の有料道路のみが含まれていると判断する。
次いで、ステップ27(ST27)においては、通行料金算出部28により、通常の有料道路の通行料金を、ハードディスクドライブ21に記憶されている地図データにおける通常の有料道路の入口料金所情報、出口料金所情報およびこれらの情報に対応するハードディスクドライブ21に記憶されている通行料金情報を用いて算出する。
次いで、ステップ28(ST28)においては、ステップ27(ST27)において算出された通常の有料道路の通行料金を、図7に示したものと同様の表示態様でディスプレイ14に表示することによってユーザに提示する。
以上述べたように、本実施形態によれば、経路探索部26によって探索された探索経路に、出口料金所不特定有料道路、入口料金所不特定有料道路または出入口料金所不特定有料道路が含まれている場合であっても、有料道路の通行料金をユーザに把握させることができ、ひいては、ユーザの金銭的な不安を和らげることができるとともに、探索された経路が有料道路を含まない経路であるとの誤認が生じることを未然に回避することができる。
なお、本発明は前述した構成に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更するようにしてもよい。
例えば、有料道路の入口料金所や出口料金所にはスマートICが含まれていてもよい。
また、通行料金提示部29は、通行料金算出部28によって算出された通行料金を音声出力によってユーザに提示するようにしてもよい。