実施の形態1.
以下、実施形態に係る回転型表示装置10について説明する。
図1は回転型表示装置10を示す分解斜視図である。この回転型表示装置10は、第1筐体20と、第2筐体30と、回転支持機構40と、高さ調整機構80と、高さ調整規制機構100とを備えている。
第1筐体20は、扁平なパネル状に形成されており、その一主面(正面)は、一組の対辺が他の一組の対辺よりも長い長方形状に形成されている。この第1筐体20の一主面側部分に、一組の対辺が他の一組の対辺よりも長い長方形状の表示部22が組込まれている。表示部22は、液晶表示部、有機EL表示部、プラズマディスプレイ等の薄型の表示部である。
第2筐体30は、回転支持機構40を介して、第1筐体20を支持するための筐体である。高さ調整機構80は、第1筐体20を立設状に支持するためのスタンドして構成されている。すなわち、高さ調整機構80は、床面、机上等に載置される載置部32と、載置部32から上方に突出する背面支持部34とを有している。
また、この第2筐体30には、電源回路及び画像信号等を処理するための諸処理回路を有する回路ユニットが内蔵されると共に、本回転型表示装置10に対して諸信号を入出力するための入出力端子等が設けられている(共に図示省略)。
もっとも、第2筐体及び高さ調整機構80は、床等に載置状に支持される構成に限られず、手で所持される構成等であってもよい。ここで、第2筐体を床等に載置した状態或は手で所持された状態等の通常使用状態を基準にして、上下方向及び水平(左右)方向が規定される。
回転支持機構40は、第1筐体20と第2筐体30との間に介在し、上記第1筐体20を回転可能に支持するように構成されている。ここで、上記通常使用状態において、第1筐体20の長辺が略水平方向に沿って配設された状態を横長状態といい、第1筐体20の長辺が上下方向に沿って配設された状態を縦長状態という。
また、高さ調整機構80は、第2筐体30との間に介在し、第1筐体20及び回転支持機構40及び第2筐体30を所定の最下位置と所定の最上位置との間で高さ調整可能に支持するように構成されている。
つまり、この回転型表示装置10では、表示部22を有する第1筐体20が回転支持機構40によって横長状態と縦長状態とで切替えるように回転可能に支持され、これら第1筐体20と回転支持機構40と第2筐体30とが、高さ調整機構80によって高さ調整可能に支持されている。
また、高さ調整規制機構100は、第1筐体20の回転姿勢に応じて、上記高さ調整機構80による高さ調整範囲を規制するように構成されている。ここでは、高さ調整規制機構100は、第1筐体20が縦長状態にある状態では、第1筐体20が最下位置に配設されるように高さ調整規制機構100による高さ調整が規制され、第1筐体20が横長状態にある状態では、第1筐体20が最下位置と最上位置との間で移動可能なように、高さ調整規制機構100による高さ調整規制が解除されるようになっている。
以下、説明の便宜上、回転支持機構40に係る構成を中心に説明してから、高さ調整機構80及び高さ調整規制機構100に係る構成を説明する。
図2は横長状態における回転型表示装置10を示す正面図であり、図3は縦長状態における回転型表示装置10を示す正面図であり、図4は横長状態と縦長状態との間の状態(横長状態から45度回転した状態)における回転型表示装置10を示す正面図である。なお、図2〜図4では、説明の便宜上、高さ調整機構80及び高さ調整規制機構100に係る構成を省略し、主として回転支持機構40に係る構成を図示してある。
図1〜図4に示すように、回転支持機構40は、第1筐体側支持部材50と、第2筐体側支持部材60と、回転中心側ガイドピン70と、回転規制側ガイドピン75とを有している。第1筐体側支持部材50は、第1筐体20のうち第2筐体30側の面(つまり、背面)に取付けられた部材であり、第2筐体側支持部材60は、第2筐体30の第1筐体20側の面(つまり、正面)に取付けられた部材である。そして、第1筐体側支持部材50と第2筐体側支持部材60とが、回転中心側ガイドピン70及び回転規制側ガイドピン75を介して回転可能に連結されることで、第2筐体30に対して第1筐体20が回転可能に支持されている。
より具体的には、第1筐体側支持部材50は、打抜き、屈曲加工等された金属板、或は、樹脂板等により形成された部材であり、第1筐体20の主面と略平行でかつ第2筐体30側に面する第1筐体側平板部51を有している。また、第2筐体側支持部材60は、打抜き、屈曲加工等された金属板、或は、樹脂板等により形成された部材であり、第1筐体20の主面と略平行でかつ第1筐体20側に面する第2筐体側平板部61を有している。上記横長状態及び縦長状態において、第1筐体側平板部51と第2筐体側平板部61とは、少なくとも一部において重なり合うように対向して配設される。
第2筐体側平板部61には、上下ガイド溝62と、回転規制ガイド溝64とが形成されている。
上下ガイド溝62は、上下方向に沿って延びるスリット状の溝として形成されており、ここでは、第2筐体側平板部61の上寄りの部分に形成されている。この上下ガイド溝62は、主として、第1筐体20の上方位置及び下方位置を規制する役割を有している。
回転規制ガイド溝64は、上記上下ガイド溝62に対して非平行、ここでは、斜め方向に延在しており、上下ガイド溝62周りに設けられている。ここでは、回転規制ガイド溝64は、上下ガイド溝62を囲む仮想的な円Cに接する直線方向に延びるスリット状の溝として形成されている。ここでは、回転規制ガイド溝64は、第2筐体側平板部62のうち上記上下ガイド溝62の一側方部分から下方部分に至る領域に形成されており、上方に向けて上下ガイド溝62から離れる方向に傾斜するように形成されている。この回転規制ガイド溝64の傾斜角度は、後述するように、第1筐体20を上方に持上げつつ回転させる際に、その一方側の下側コーナー部を載置部32の上面に沿って移動させることが可能な角度に設定されている。この回転規制ガイド溝64は、第1筐体20を回転させる際において、上記横長状態及び縦長状態の位置に規制する役割をも有している。
なお、回転規制ガイド溝64が接する仮想的な円Cは、上下ガイド溝62を囲む円であれば、どのような円であってもよい。また、回転規制ガイド溝64の延在方向も上記例に限られない。例えば、上下ガイド溝が第2筐体支持部材の下寄りの部分に形成され、回転規制ガイド溝が当該上下ガイド溝の側方から上方部分に至る領域に形成されている場合には、当該回転規制ガイド溝は下方に向けて上下ガイド溝から離れる方向に傾斜するように形成されていてもよい。
第1筐体側平板部51には、副上下ガイド溝52と、副回転規制ガイド溝54とが形成されている。
副上下ガイド溝52は、第1筐体20を第2筐体30に対して回転させる途中で、上下ガイド溝62の上方に延在すると共に、その他の途中状態では上下ガイド溝62に対して斜めに交わり可能な直線スリット状の溝として形成されている。ここでは、副上下ガイド溝52は、横長状態及び縦長状態では、上下ガイド溝62の下端部から斜め45度下方に延在すると共に、第1筐体20が横長状態から45度回転した状態で、上下ガイド溝62の上端部から上下方向に沿って上方に延在する位置及び姿勢に形成されている。
副回転規制ガイド溝54は、第1筐体20を第2筐体30に対して回転させる途中で回転規制ガイド溝64に対して交わる方向に延在すると共に、横長状態或は縦長状態において回転規制ガイド溝64の一方側である下端部から延出する弧状のスリット溝状に形成されている。ここでは、副回転規制ガイド溝54は、副上下ガイド溝52側が凹みその反対側が突出している弧状のスリット溝であり、横長状態においては回転規制ガイド溝64の下端部から当該回転規制ガイド溝64の延在方向外方に向けて延び、縦長状態においては回転規制ガイド溝64の上端部から当該回転規制ガイド溝64の延在方向に対して略直交する方向に延び、横長状態及び縦長状態の間の回転途中状態では回転規制ガイド溝64に対して交わる位置及び姿勢に形成されている。
回転中心側ガイドピン70は、第1筐体側支持部材50の副上下ガイド溝52にスライド移動可能に支持されると共に、第2筐体側支持部材60の上下ガイド溝62にスライド移動可能に支持されている。回転中心側ガイドピン70としては、例えば、副上下ガイド溝52の周縁部を嵌め込み可能な環状溝及び上下ガイド溝62の周縁部を嵌め込み可能な環状溝が形成されたピン状の部材を用いることができる。もっとも、回転中心側ガイドピン70は、上記構成に限られず、副上下ガイド溝52及び上下ガイド溝62内にスライド移動自在に配設可能な構成であればよい。また、副上下ガイド溝52が省略された場合には、回転中心側ガイドピン70は第2筐体側支持部材60の一定位置に突出状に設けられていてもよい。
また、この回転中心側ガイドピン70は、第1付勢部材であるコイルバネ74によって副上下ガイド溝52の一方端側に付勢されている。ここでは、コイルバネ74は、第1筐体側支持部材50の内側に副上下ガイド溝52の上端側延長上に設けられており、その各端部が回転中心側ガイドピン70と第1筐体側支持部材50内面部分とに伸張状態で取付けられている。これにより、コイルバネ74は、回転中心側ガイドピン70を、副上下ガイド溝52の上端側に常時付勢している。
なお、第1付勢部材としては、コイルバネの他、ゼンマイバネ、ねじりコイルバネ等を用いてもよい。
回転規制側ガイドピン75は、副回転規制ガイド溝54にスライド移動可能に支持されると共に、回転規制ガイド溝64にスライド移動可能に支持されている。この回転規制側ガイドピン75としても、上記回転中心側ガイドピン70と同様に、溝内に沿って移動可能に配設可能な構成を採用することができる。
また、この回転規制側ガイドピン75は、第2付勢部材であるコイルバネ79によって、副回転規制ガイド溝54の一方端側に付勢されている。ここでは、コイルバネ79は、第1筐体側支持部材50の内側に副回転規制ガイド溝54の下端側延長上(回転中心側ガイドピン70から遠い方の端部の延長上)延長上に設けられており、その両端部が回転規制側ガイドピン75と第1筐体側支持部材50の内面部分とに伸張状態で取付けられている。これにより、コイルバネ79は、回転規制側ガイドピン75を副回転規制ガイド溝54の下端側に向けて常時付勢している。なお、第2付勢部材としては、コイルバネの他、ゼンマイバネ、ねじりコイルバネ等を用いてもよい。
本実施形態では、第1筐体20の回転途中において、回転中心側ガイドピン70が、上記副上下ガイド溝52内をスライド移動することによって、第1筐体20側において回転中心側ガイドピン70と回転規制側ガイドピン75との間の距離が変更されるようになっている。
もっとも、第1筐体20の回転途中において、回転規制側ガイドピン75が副回転規制ガイド溝54内をスライド移動することによって、前記ガイドピン70,75間の距離が変更される構成であってもよい。
また、第1筐体20の回転途中において、回転中心側ガイドピン70及び回転規制側ガイドピン75の双方がスライド移動することによって、両ガイドピン70、75間の距離が変更される構成であってもよい。もっとも、前記ガイドピン70,75のうちの一方を固定した方が、第1筐体20の回転態様が安定化する。本実施形態では、その点を考慮して、第1筐体20の回転途中において、回転規制側ガイドピン75をなるべく一定位置に固定するようにしている。
また、副上下ガイド溝52及び副回転規制ガイド溝54は必須ではなく、回転中心側ガイドピン70及び回転規制側ガイドピン75が第1筐体側支持部材50に対して一定位置で支持されていてもよい。この場合、例えば、第1筐体の回転により、回転規制側ガイドピンが回転規制ガイド溝内を移動するのに伴って、回転中心側ガイドピンが回転規制ガイド溝に対して遠近方向に移動することができるように、上下ガイド溝を形成すればよい。
回転支持機構40の動作について説明する。
まず、横長状態では、図2に示すように、副上下ガイド溝52は、上下ガイド溝62の下端部から斜め下方向に向けて連なる状態となっている。また、副回転規制ガイド溝54は、回転規制ガイド溝64の下端部から当該回転規制ガイド溝64の延在方向外方に沿って延出するように連なる状態となっている。そして、回転中心側ガイドピン70が、上下ガイド溝62の下端部に位置すると共に、コイルバネ74による付勢下、副回転規制ガイド溝の上端部に位置した状態となっている。また、回転規制側ガイドピン75は、回転規制ガイド溝64の下端部に位置すると共に、第1筐体20の自重によってコイルバネ79の付勢力に抗して副回転規制ガイド溝54の上端部に位置した状態となっている。
この横長状態から縦長状態に切替える際には、第1筐体20を持上げつつ回転させる。すると、まず、回転中心側ガイドピン70が上下ガイド溝62内を上方に移動すると共に副上下ガイド溝52を下方に移動しつつ、コイルバネ79による付勢力下、回転規制側ガイドピン75が回転規制ガイド溝64の下端部に位置した状態で副回転規制ガイド溝54の下端部に移動する。この後、回転中心側ガイドピン70が上下ガイド溝62内を上方に移動すると共に副上下ガイド溝52を下方に移動しつつ、回転規制側ガイドピン75は副回転規制ガイド溝54の下端部に位置した状態のままで回転規制ガイド溝64の上方に向けて移動する。
そして、図4に示すように、第1筐体20を上方に持上げつつ所定方向(図4では右回転方向)に所定角度(ここでは45度)回転させる。すると、回転中心側ガイドピン70は、上下ガイド溝62に沿って当該上下ガイド溝62の上端部に達する。この際、副上下ガイド溝52は、回転中心側ガイドピン70を中心にして姿勢変更しつつ、上下ガイド溝62の上方に移動する。そして、副上下ガイド溝52は、上下ガイド溝62の上方に直線状に延在した状態となる。この状態では、回転中心側ガイドピン70は、副上下ガイド溝52内の下端部に移動した状態となる。
一方、回転規制側ガイドピン75は、副回転規制ガイド溝54の下端部に位置した状態で、回転規制ガイド溝64の下端部から上方に向けてスライド移動する。図4に示すように、第1筐体20が所定角度の状態では、回転規制側ガイドピン75は、回転規制ガイド溝64の長手方向途中部分に位置している。この際、副回転規制ガイド溝54は、回転規制ガイド溝64に沿って移動しつつ、当該回転規制ガイド溝64に対して交わる方向に延在する姿勢となる。
この後、第1筐体20を下方に移動させつつさらに回転させると、図3に示すように、回転中心側ガイドピン70は、コイルバネ74による付勢下、副上下ガイド溝52の上方に移動すると共に上下ガイド溝62に沿って下方に移動する。また、これに合わせて、回転規制側ガイドピン75は、回転規制ガイド溝64に沿って上方に移動する。そして、第1筐体20が縦長状態に回転した状態では、副上下ガイド溝52は、上下ガイド溝62の下端部から斜め下方向に向けて連なる状態となり、また、副回転規制ガイド溝54は、回転規制ガイド溝64の上端部から回転規制ガイド溝64の延在方向に略直交する姿勢で回転中心側ガイドピン70側に延出する状態となる。この状態では、回転中心側ガイドピン70は、上下ガイド溝62の下端部に位置すると共に、コイルバネ74による付勢下、副回転規制ガイド溝の上端部に位置した状態となっている。また、回転規制側ガイドピン75は、回転規制ガイド溝64の上端部に位置すると共に、コイルバネ79の付勢力下、副回転規制ガイド溝54の下端部に位置した状態となっている。
なお、上記副上下ガイド溝52、上下ガイド溝62、副回転規制ガイド溝54及び回転規制ガイド溝64は、上記回転動作中において、第1筐体20の一方側の下側コーナー部が載置部32の上面に沿って移動するような傾斜角度、長さ寸法、相対的な位置関係等に設定されている。
このように第1筐体20を上方に持上げつつ回転させることができるため、第1筐体20の下側の一方側コーナー部を、載置部32に接触させず、当該載置部32の上面に沿って移動させるように、当該第1筐体20を回転させることができる。
また、縦長状態から横長状態に回転させる際には、上記と逆に動作する。
高さ調整機構80及び高さ調整規制機構100に係る構成を説明する。
上記したように高さ調整機構80は、回転支持機構40及び第1筐体20及び第2筐体30を高さ調整自在に支持している。高さ調整規制機構100は、回転規制側ガイドピン75が回転規制ガイド溝64内をスライド移動する動作を受けて、高さ調整を規制する状態と当該規制を解除した状態とに切替る構成とされている。
高さ調整機構80は、高さ方向固定側部材82と、高さ方向可動側部材84とを有している(図1参照)。高さ方向固定側部材82は、背面支持部34に取付固定された略板状の部材であり、上下方向に沿って延びる上下溝を有している。高さ方向可動側部材84は、第2筐体30側に設けられた部材であり、上記高さ方向固定側部材82によって上下移動可能でかつ所定の高さ位置で停止可能に構成されている。ここでは、高さ方向可動側部材84より背面側に延出する一対の延出可動部85が上記高さ方向可動側部材84の上下溝に挿入されることによって、上下移動可能とされている。このような高さ調整機構自体は、レール及びレールを移動する可動体を用いた構成等、周知構成を含む種々の構成によって実現可能である。
図1に示すように、高さ調整規制機構100は、高さ調整規制シャフト110と、高さ調整規制部材130とを有している。高さ調整規制シャフト110は、第1筐体20の高さ調整に伴って高さ方向に移動可能でかつ第1筐体20の回転に伴って回転可能に構成されている。また、高さ調整規制部材130は、高さ方向固定側部材82側の一定高さ位置に設けられており、高さ調整規制シャフト110の高さ位置に応じて当該高さ調整規制シャフトの回転姿勢変更を許容及び規制する状態に切替え可能に構成されている。
ここでは、高さ調整規制シャフト110は、規制状態切替部材120によって第1筐体20の回転に伴って回転姿勢変更可能に構成されている。
図5は高さ調整規制シャフト110及び規制状態切替部材120を示す分解斜視図であり、図6は横長状態における規制状態切替部材120の姿勢(非規制姿勢)を示す図であり、図7は縦長状態における規制状態切替部材120の姿勢(規制姿勢)を示す図である。
すなわち、上記したように、第1筐体20を横長状態から縦長状態に切替える際に、第1筐体20を回転させると、回転規制側ガイドピン75は、回転規制ガイド溝64の下端部から回転規制ガイド溝64の上端部に向けてスライド移動する。また、第1筐体20を縦長状態から横長状態に切替えるべく、第1筐体20を回転させると、回転規制側ガイドピン75は、回転規制ガイド溝64の上端部からした端部に向けてスライド移動する。
上記規制状態切替部材120は、回転規制側ガイドピン75が回転規制ガイド溝64の下端部と上端部との間をスライド移動するのに伴って非規制姿勢と規制姿勢との間で姿勢変更可能に構成されている。
より具体的には、規制状態切替部材120は、2つの切替当接部122が支軸部124を介して略V字状に連結された構成とされている。また、高さ調整規制シャフト110は、略棒状に形成されており、その一端部111が規制状態切替部材120に回り止状態で連結されている。より具体的には、高さ調整規制シャフト110は、長手方向中間部が円形断面形状である丸棒状に形成されており、その両端部111,112が非円形断面形状(ここでは円形の両側部を切除したような略小判状形状)に形成されている。そして、この高さ調整規制シャフト110の一端部111が上記支軸部124に形成された連結孔124hに嵌め込まれることで、高さ調整規制シャフト110と規制状態切替部材120とが回り止状態で連結されている。なお、規制状態切替部材120の各端部は、楕円形状、半円形状、多角形状等でもよい。
また、高さ調整規制シャフト110は、高さ方向可動側部材84或は第2筐体側支持部材60等によって、第1筐体20と連動して高さ方向に移動自在でかつ自己の中心軸回りに回転自在に支持されている。また、この支持状態で、高さ調整規制シャフト110の一端部111は、上記第2筐体側支持部材60と第1筐体側支持部材50との間に配設されている。そして、上記規制状態切替部材120が、第2筐体側支持部材60と第1筐体側支持部材50との間で、非規制姿勢と規制姿勢との間で回転姿勢変更可能に配設されている。
ここでは、図6に示すように、一方側の切替当接部122を回転規制ガイド溝64内に配設すると共に他方側の切替当接部122を回転規制ガイド溝64に沿って下端部側に向けた、規制状態切替部材120の姿勢が、非規制姿勢である。また、図7に示すように、他方側の切替当接部122を回転規制ガイド溝64内に排泄すると共に一方側の切替当接部122を回転規制ガイド溝64に沿って上端部側に向けた、規制状態切替部材120の姿勢が、規制姿勢である。
そして、図6に示すように、横長状態では、上記回転規制側ガイドピン75が回転規制ガイド溝64の下端部に位置すると共に、規制状態切替部材120は非規制姿勢とされている。この状態で、横長状態から縦長状態に切替ると、回転規制側ガイドピン75は、回転規制ガイド溝64に沿ってその下端部から上端部に向けて移動する。この際、回転規制側ガイドピン75は、上記規制状態切替部材120の一方側の切替当接部122に当接する。これにより、規制状態切替部材120の前記一方側の切替当接部122が回転規制ガイド溝64の上端側に押しのけられるようにして、当該規制状態切替部材120が回転姿勢変更する。そして、縦長状態では、図7に示すように、規制状態切替部材120は規制姿勢に姿勢変更する。また、縦長状態から横長状態に切替る際には、上記と逆の動作によって、規制状態切替部材120は規制姿勢から非規制姿勢に姿勢変更する。
図8〜図10は、高さ調整規制シャフト110と高さ調整規制部材130とを示す説明図である。
図1、図8〜図10に示すように、高さ調整規制部材130は、高さ方向固定側部材82側の一定高さ位置に設けられている。ここでは、第2筐体30側の背面支持部34に固定されている。
高さ調整規制部材130は、第1筐体20の高さ方向移動範囲よりも大きい上下寸法を有する板状部材に形成されている。この高さ調整規制部材130には、上下方向に沿った高さ調整規制溝132が形成されている。高さ調整規制溝132は、非規制部分133と規制部分134とが高さ方向に沿って連続する溝形状に形成されている。より具体的には、高さ調整規制溝132は、略丸孔状の非規制部分133の上方に、所定幅のスリット溝状の規制部分134が略直線状に連続する略鍵穴状に形成されている。非規制部分133は、高さ調整規制シャフト110のうち非円形断面形状を有する他端部112部分を回転可能に配設可能な程度に十分に大きな径の丸穴状に形成されている。また、規制部分134は、高さ調整規制シャフト110の他端部112の最小幅(ここでは小判型断面形状の短軸方向の寸法)と略同じ幅寸法を有するスリット溝状に形成されている。そして、高さ調整規制シャフト110の他端部112は、その長軸方向を規制部分134の延在方向荷沿って配設した所定姿勢でのみ当該規制部分134内に配設可能でかつ当該規制部分134に沿って上下移動可能とされている。
これにより、高さ調整規制シャフト110は、上記非規制部分133に対応する高さ調整非規制範囲(ここでは、高さ調整機構80による高さ方向支持範囲の最下位置)にある状態で、自己の中心軸回りに回転可能な状態でその他端部112を非規制部分133内に配設可能とされる。また、高さ調整規制シャフト110が、上記規制部分134に対応する高さ調整規制範囲(ここでは、高さ調整機構80による高さ方向支持範囲の最下位置よりも上方の範囲)にある状態では、高さ調整規制シャフト110の他端部112を所定の姿勢(長軸方向を規制部分134の延在方向に揃えた姿勢)でのみ当該他端部112を規制部分134内に配設可能とされている。
なお、高さ調整規制溝132は、高さ調整規制部材130の表裏に貫通する溝状であっても、有底溝状であってもよく、第1筐体20側に開口する溝状であればよい。
このように構成された回転型表示装置10による高さ方向の位置を規制する動作について説明する。
まず、横長状態では、規制状態切替部材120は非規制姿勢となっており(図6参照)、これに応じて高さ調整規制シャフト110の他端部112は、その長軸方向を高さ方向に沿って配設した姿勢となっている。この状態では、図8及び図9に示すように、調整規制シャフト110の他端部112は、高さ調整規制溝132の非規制部分133及び規制部分134内を上下方向に沿って移動可能である。このため、第1筐体20は、横長状態では、高さ調整機構80による支持下、高さ方向に沿って調整移動可能とされている。
第1筐体20を、横長状態から縦長状態に切替回転する際には、次のようになる。
まず、第1筐体20が高さ調整機構80によって最下位置に支持されている場合、高さ調整規制シャフト110の他端部112は、図8に示すように、高さ調整規制溝132の最下端の非規制部分133内に配設されている。この状態で、第1筐体20を回転させると、回転規制側ガイドピン75が、回転規制ガイド溝64に沿ってその下端部から上端部に向けてスライド移動する。この回転規制側ガイドピン75と当接することにより、規制状態切替部材120が非規制姿勢から規制姿勢に姿勢変更すると共に、高さ調整規制シャフト110の他端部112は、その長軸方向を左右方向に沿って配設した姿勢となる(図10参照)。この状態では、高さ調整規制シャフト110の他端部112を、高さ調整規制溝132の最下端の非規制部分133からその上方の規制部分134内に移動させることができない状態となる。従って、第1筐体20を縦長姿勢に姿勢変更した状態では、第1筐体20を最下位置から上方に移動させることはできない。つまり、第1筐体20を縦長姿勢に姿勢変更した状態では、第1筐体20の重心をなるべく下げた安定した状態に維持される。
一方、第1筐体20が高さ調整機構80によって最下位置よりも上方の位置に支持されている場合、高さ調整規制シャフト110の他端部112は、高さ調整規制溝132の規制部分134内に配設されており、自己の中心軸回りには回転できない状態となっている。そして、高さ調整規制シャフト110の回転が規制されているため、規制状態切替部材120も規制姿勢に維持されるように規制されている。このため、第1筐体20を回転させようとしても、回転規制側ガイドピン75が、回転規制ガイド溝64に沿ってスライド移動する途中で規制状態切替部材120の切替当接部122に当接すると、そこから先への移動が規制される。これにより、第1筐体20が最下位置よりも上方にある状態では、横長状態から縦長状態への、第1筐体20の姿勢変更が規制される。
縦長状態から横長状態への切替動作は次のようになる。
すなわち、縦長状態では、上記したように、第1筐体20は、最下位置にのみ位置することができる。この状態では、高さ調整規制シャフト110の他端部112は、図10に示すように、高さ調整規制溝132の最下端の非規制部分133内に配設されている。この状態で、第1筐体20を回転させると、回転規制側ガイドピン75が、回転規制ガイド溝64に沿ってその上端部から下端部に向けてスライド移動する。この回転規制側ガイドピン75と当接することにより、規制状態切替部材120が規制姿勢から非規制姿勢に姿勢変更すると共に、高さ調整規制シャフト110の他端部112は、その長軸方向を上下方向に沿って配設した姿勢となる(図8参照)。そして、第1筐体20が横長状態になると、上記したように、第1筐体20は高さ調整機構80によって高さ調整可能に支持された状態となる。
以上のように構成された回転型表示装置10によると、第1筐体20の回転に伴って高さ調整規制シャフト110が所定の回転姿勢(ここでは、他端部112の長軸方向を高さ方向に沿って配設した姿勢、横長状態)では、当該高さ調整規制シャフト110は高さ調整規制溝132の非規制部分133及び規制部分134に沿って移動可能である。このため、当該当該状態では、高さ調整規制シャフト110を高さ方向に移動させて、回転支持機構40及び第1筐体20の高さ調整を行うことができる。一方、第1筐体20の回転に伴って高さ調整規制シャフト110が前記所定の回転姿勢で無い場合(ここでは、他端部112の長軸方向を左右方向に沿って配設した姿勢、縦長状態)では、高さ調整規制シャフト110の他端部112は高さ調整規制溝132の規制部分134のみに配設可能で、非規制部分133には配設することはできない。これにより、高さ調整規制シャフト110の高さ方向における位置(或は移動範囲)が規制される。これにより、表示部22を有する第1筐体20の回転状態に応じて第1筐体20の高さ方向の位置を規制できる。ここでは、第1筐体20を横長状態にした状態では高さ調整を行うことができ、第1筐体20を最下位置に配設した状態でのみ縦長状態に切替えることができ、また、第1筐体20を縦長状態にした状態では最下位置から高さ調整を行うことができないようにしている。これにより、表示部22を有する第1筐体20の回転状態に応じて表示部22の高さ方向の位置を規制することができる。また、高さ調整規制シャフト110は、自己の軸回りに回転する構成であるため、そのような規制を、なるべくコンパクトな構成で実現することができる。また、上記高さ調整規制シャフト110の位置及び回転姿勢によって上記規制を実現できるため、比較的少ない部品点数で比較的簡易な構成とすることができ、低コスト化を図ることも可能となる。さらに、コンパクト化を図ることができる結果、原材料の減量化を図ることもできる。
また、回転規制側ガイドピン75が回転規制ガイド溝64の一端部と他端部との間をスライド移動するのに伴って、高さ調整規制シャフト110を回転させて、高さ方向の移動範囲を規制する状態、規制しない状態との切替えることができる。このため、横長状態及び縦長状態とで、高さ調整規制シャフト110の回転姿勢状態を大きく異ならせることができ(ここでは約90度回転させた相互姿勢)、高さ方向の移動範囲をより確実に規制することができる。
また、高さ調整規制シャフト110としては、長手方向中間部で丸棒状、両端部で非円形状とした構成のものを用い、その長手方向中間部で回転可能に支持すると共に、両端部で回転止を図った構成を用いることができる。特に、高さ調整規制シャフト110に比較的大きな回転モーメントが働いたとしても、比較的簡易な構成で、規制状態切替部材120に対する回り止状態での連結等を行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る回転型表示装置について説明する。なお、実施の形態1と同様構成部分については同一符号を付する等して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図11及び図12は実施の形態2に係る回転型表示装置の規制状態切替部材120及びその付勢部材部分を示す図である。図11は規制姿勢にある規制状態切替部材120を示しており、図12は非規制姿勢にある規制状態切替部材120を示している。
本実施形態に係る高さ調整規制機構は、規制状態切替部材120を規制姿勢及び非規制姿勢に付勢する付勢部材210を有している。
付勢部材210は、ここではコイルバネによって構成されている。この付勢部材210の一端部は、規制状態切替部材120のうち2つの切替当接部122が延出する内角側部分に固定されており、付勢部材210の他端部は、高さ調整規制シャフト110を挟んでその他端部の反対側で第2筐体側平板部61に固定され、伸長状態で設けられている。この付勢部材210は、高さ調整規制シャフト110の中心軸を通る状態を境界として、規制状態切替部材120を規制姿勢又は非規制姿勢に付勢する。すなわち、規制状態切替部材120が非規制姿勢(図11参照)と規制姿勢(図12参照)との間の中立姿勢から前記規制姿勢側に姿勢変更した状態では、付勢部材210は規制状態切替部材120を規制姿勢側に付勢している。また、規制状態切替部材120が前記中立姿勢から前記非規制姿勢側に姿勢変更した状態では付勢部材210は規制状態切替部材120を非規制姿勢側に付勢している。
なお、第2筐体側平板部61には、規制状態切替部材120が規制姿勢或は非規制姿勢に姿勢変更した状態で、規制状態切替部材120の姿勢変更を規制する突起部220が形成されている。そして、付勢部材210による付勢力は、当該突起部220によって受止められる。
この実施の形態2によると、回転規制ガイド溝64に沿って移動する回転規制側ガイドピン75が、切替当接部122を押すことによって、規制状態切替部材120が前記中立位置を超えて姿勢変更すると、当該規制状態切替部材120は規制姿勢或は非規制姿勢へとより確実に姿勢変更する。従って、高さ調整規制シャフト110を、高さ調整可能な状態と高さ調整規制された状態とで明確に切替えることができ、高さ調整の許容状態及び規制状態とをより確実に切替えることができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る回転型表示装置について説明する。なお、実施の形態1と同様構成部分については同一符号を付する等して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図13は実施の形態3に係る回転型表示装置を示す説明図であり、図14は高さ調整規制シャフト310を示す斜視図であり、図15は高さ調整規制シャフト310の曲げ構造部314部分を示す図である。
本実施形態では、回転支持機構40と高さ調整機構80との間に、第1筐体20を姿勢変更可能に支持する姿勢変更機構部320(チルト構造とも呼ばれる)が設けられている。ここでは、姿勢変更機構部320は、少なくとも左右方向及び上下方向に姿勢変更軸を有する構成とされている。これにより、第1筐体20は、前方斜め上下方向に姿勢変更可能に構成されていると共に、前方斜め左右方向に姿勢変更可能とされている。このような少なくとも2軸方向で姿勢変更可能な支持機構自体の構成については、一般的な液晶表示装置等で用いられる各種機構、例えば、凹凸構造を用いた軸支構造、球状体及び球状体を保持する凹み等を用いた各種構造によって実現可能であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
高さ調整規制シャフト310は、高さ調整規制シャフト110に対応する部材であり、ここでは、高さ調整規制シャフト310は、第1筐体20側のシャフト部分310Aと、第2筐体30側のシャフト部分310Bとの2分割構成とされると共に、それらのシャフト部分310A、310Bが、曲げ構造部314を介して連結されている。
曲げ構造部314は、少なくとも上下方向及び水平方向に曲げ可能であり、姿勢変更機構部320による上下方向に沿った姿勢変更軸L1回り及び水平方向に沿った姿勢変更軸L2回りで曲げ可能であることが好ましい。
ここでは、曲げ構造部314として、弾性変形により曲げ可能な弾性中継部材、より具体的には、コイルバネを用いた例を示している。コイルバネを用いることで、比較的安価な構成とすることができる。
この実施の形態3によると、表示部22及び第1筐体20を姿勢変更して、高さ調整規制シャフト310を曲げた状態でも、その一端部311の回転が他端部312に伝達されて回転する。そして、高さ調整規制シャフト310の他端部312を上記高さ調整規制溝132から外れないように当該高さ調整規制溝132内に配設した状態のままとすることができる。このため、表示部22及び第1筐体の姿勢変更を可能にしつつ、上記第実施の形態1の作用効果を実現することができる。
また、この実施の形態3では、高さ調整規制シャフト310の他端部312が、先端側に向けて順次断面形状が小さくなるように形成されている。これにより、曲げ構造部314の上下方向及び水平方向の曲げ中心軸が、姿勢変更機構部320による姿勢変更軸L1、L2から多少ずれたとしても、当該他端部312が高さ調整規制溝132内で回転規制及び移動規制された状態に保つことができる。
以下では、上記実施の形態3の変形例を説明する。なお、実施の形態1或は実施の形態3と同様構成部分については同一符号を付する等して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図16は変形例1に係る高さ調整規制シャフト410を示す分解斜視図である。この高さ調整規制シャフト410では、シャフト部分310A、310Bが曲げ構造部412を介して連結されている。
曲げ構造部412は、シャフト部分310Aに設けられた一対の軸連結片411Aと、シャフト部分310Bに設けられた一対の軸連結片411Bと、中継回転軸部414とを有している。中継回転軸部414は、上記一対の軸連結片411A間及び一対の軸連結片411B間に配設可能な円柱状に形成されている。
そして、一対の軸連結片411Aにより、中継回転軸部414を軸方向上下から挟むようにして、固定ピン416A及び突起部414aを介して中継回転軸部414と一対の軸連結片411Aとを回転自在に連結する。また、一対の軸連結片411Bにより中継回転軸部414を両側部から挟むようにして、固定ピン416Bを介して、中継回転軸部414と一対の軸連結片411Aとを回転自在に連結する。
これにより、上記と同様に、高さ調整規制シャフト410が少なくとも2方向に曲げ可能な構成が実現される。
図17は変形例2に係る高さ調整規制シャフト510を示す断面図であり、図18及び図19は曲げ構造部512を示す要部断面図であり、図20はシャフト部分310Bの端部を示す斜視図であり、図21はシャフト部分310Aの端部を示す斜視図である。
この高さ調整規制シャフト510では、シャフト部分310A、310Bが曲げ構造部512を介して連結されている。
曲げ構造部512は、上記シャフト部分310Aの端部に形成された凸球状部分514と、シャフト部分310Bの端部に形成された凹球状部分516とを有する、凹凸継手構造とされている。
凸球状部分514は、略半球状に形成されており、凹球状部分516は当該凸球状部分514を嵌め込み可能な略半球状の凹形状に形成されている。
また、凹球状部分516は、突条部516aが形成されている。ここでは、突条部516aは、左右方向に沿って延びる一定幅の突条に形成されている。
また、凸球状部分514には、遊びを持たせた状態で前記突条部516aを嵌め込み可能な凹条部514aが形成されている。ここでは、凹条部514aの深さ寸法は、突条部516aの突出寸法よりも大きくなるように設定されている。そして、突条部516aを凹条部514aに嵌め込んだ状態で、それぞれの延在方向を含む平面内(ここでは左右方向で)で凸球状部分514と凹球状部分516とが屈曲可能とされている。また、凹条部514aの幅寸法は、その奥側では突条部516aの幅寸法と略同じで開口側に向けて順次大きくなる形状とされている。これにより、突条部516aを凹条部514aに嵌め込んだ状態で、突条部516aの厚み方向両側で首を振るようにして、凸球状部分514と凹球状部分516とが屈曲可能とされている。
そして、上記突条部516aを凹条部514a内に嵌め込むと共に、凸球状部分514を凹球状部分516内に嵌め込むようにして、シャフト部分310A、310Bが対向配置されることで、高さ調整規制シャフト510が少なくとも2方向に曲げ可能な構成で、かつ、一端部の回転を他端部に伝達可能な構成を実現することができる。
なお、上記突条部516a及び凹条部514aの延在方向は、上下方向であってもよい。
変形例.
なお、上記した、高さ調整規制溝132の非規制部分133及び規制部分134の位置関係は例示であり、必ずしも上記例に限られない。例えば、通常幅広となる非規制部分の高さ方向両端部(上方向及び下方向)に、通常幅狭となる規制部分が形成されていてもよい。要するに、回転規制対象となる所定の高さ位置或は範囲に、上記のような規制部分が形成されていればよい。また、規制部分134の形状は上記例に限られず、高さ調整規制シャフト110の他端部112を回転させることが可能な空間を形成することが可能な形状であればよい。
また、高さ調整規制シャフトは、上記例に限られず、第1筐体の高さ調整に伴って高さ方向に移動可能でかつ第1筐体の回転(特に、横長状態と縦長状態との切替回転)に伴って回転可能であればよい。例えば、第1筐体20が所定の回転軸周りに回転する構成であれば、当該回転軸に連結された軸部を高さ調整規制シャフトとしても用いてもよい。
また、上記各実施形態において、横長状態と縦長状態とを逆向きに回転させて切替えるようにしてもよい。この場合、垂直線を中心にして左右対称構成とすればよい。
また、第1筐体側支持部材50と第1筐体20、第2筐体側支持部材60と第2筐体30とは同じ部材として構成されていてもよい。
また、本実施の形態では、スタンドタイプの表示装置を例にして説明したが、本発明は当該例に限るものではなく、表示部を回転可能に支持する種々表示装置に適用可能である。
また、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。