JP5451558B2 - 美容活性成分の送達に有用なゲル - Google Patents
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[式中:
Rは、水素または、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリルおよびイソバレリルからなる群から選択される、2-5の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルカノイル基;
Yは、以下からなる群から選択されるタンパク質に存在するアミノ酸のアニオン: ロイシン、イソロイシン、バリン、システイン、アルギニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、グリシン、アラニン、スレオニン、セリン、プロリン、ヒスチジン、メチオニン、フェニルアラニンおよびトリプトファン;
アニオン Y- は、好ましくは、ヒドロハロゲン酸(hydrohalogen acid)、例えば、塩酸またはリン酸によってアミノ基において塩化(salified)されていてもよい]。
体内での脂肪組織の分布は均一ではない。体の特定の部分、例えば、皮下組織では、それは非常に豊富に存在する。脂肪と脂肪組織とは区別しなければならない; 後者は特有の組織であり、前者は油性の物質である。脂肪組織は「脂肪細胞」と以後称する小胞からなり、それは疎性結合組織のマトリックスにある。脂肪細胞には様々な大きさのものがあり、おおよその直径は約 0.05 mmである。それらは、生存中には液体であるが死後には固化する油性物質で満たされた微細な原形質膜から形成される。これら脂肪細胞は微細な結合組織の乳輪(areolae)における明確なクラスター中に含まれる。
このたび、ゲルを形成する天然または合成ポリマー、界面活性剤、および皮膚の障害の予防または処置に有用な1以上の活性成分の混合物を含む固体粉末が、溶液を用いて再構成されると美容用に好適なゲルを提供することが見いだされた。
(a)溶液中で安定ではない美容活性成分の送達のための組成物の調製に有用である;
(b)刺激性保存料を含まなくてもよい;
(c)皮膚に直接塗布される即時調製液体または半液体組成物の調製に有用である [単一用量または一日(またはそれより長い)塗布用の用量として]。
a) ゲルを形成する天然または合成ポリマー、該ポリマーの例は、カルボキシビニルポリマー、例えば、 カルボポール(Carbopol)である;
b)以下から選択される好適な界面活性剤: ドデシル硫酸ナトリウム; 例えば、L-アルギニン、DL-ピロリドンカルボン酸、ココナッツ脂肪酸から得られるアミノ酸に基づくカチオン性界面活性剤;またはアミノ酸に基づく非イオン性界面活性剤; および、
c)以下から選択される皮膚の障害の予防または処置に有用な少なくとも1つの活性成分:
- 微小循環をサポートする物質(agent)、例えば、これらに限定されないが、イチョウ(Gingko biloba)、ルスカス(ruscus)、シナガワハギ(melilot)、アカブドウ(red vine)、ガマズミ(viburnum)の抽出物;
- 脂肪分解を活性化する物質、例えば、これらに限定されないが、カキドウシ(Ground ivy)(グレコマ(Glechoma))、アンゼリカの根(root of Angelica)の抽出物、グアラナ(Paulinia)、サブデュード(Subdued)またはキサンチン塩基(xanthic bases)の抽出物、例えば、カフェイン、テオブロミンおよびテオフィリン;
- 抗炎症性化合物、例えば、これらに限定されないが、ロスマリン酸、グリチルリジン酸(glycyrrizinate) 誘導体、アルファビサボロール、アズレンおよびその誘導体、アシアチコシド(asiaticoside)、セリコシド(sericoside)、ルスコゲニン(ruscogenin)、エスシン(escin)、エスコリン(escolin)、ケルセチン、ルチン、ベツリン酸およびその誘導体、カテキンおよびその誘導体;
- 皮膚美白化合物、例えば、これらに限定されないが、フェルラ酸、ハイドロキノン、アルブチン、およびコウジ酸;
- 抗酸化剤および抗しわ化合物、例えば、これらに限定されないが、レチノールおよび誘導体、トコフェロールおよび誘導体、サリチル酸およびその誘導体;
-一般的な抗セルライト剤の皮膚浸透および有効性を向上させる物質、例えば、これらに限定されないが、乳酸、グリコール酸、マンデル酸を含むモノカルボン酸およびそれらの混合物;
-表皮の脂質生合成に入り、表皮のバリア形成のための脂質を提供することにより、酸化ストレスに対する皮膚防御において重要な役割を果たす必須脂肪酸 (EFA); 好ましい必須脂肪酸は、リノール酸、ガンマ-リノレン酸、ホモ-ガンマ-リノレン酸、コランビニン酸(columbinic acid)、エイコサ-(n-6,9,13)-トリエン酸、アラキドン酸、ガンマ-リノレン酸、ティムノドン酸、ヘキサエン酸(hexaenoic acid)およびそれらの混合物、からなる群から選択される;
- 日焼け止め、例えば、パラアミノ安息香酸 (PABA)の誘導体、ケイ皮酸およびベンゾフェノン誘導体、例えば、オクチルメトキシ-ケイ皮酸および2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン;または、
-式 (I)を有するL-カルニチンまたはアルカノイル L-カルニチンとアミノ酸との塩:
[式中:
Rは、水素または、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリルおよびイソバレリルからなる群から選択される2-5の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルカノイル基; および
Yは、以下からなる群から選択されるタンパク質に存在するアミノ酸のアニオン:ロイシン、イソロイシン、バリン、システイン、アルギニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、グリシン、アラニン、スレオニン、セリン、プロリン、ヒスチジン、メチオニン、フェニルアラニンおよびトリプトファン;
アニオン Y-は、好ましくは、ヒドロハロゲン酸、例えば、塩酸またはリン酸によってアミノ基にて塩化されていてもよい]。
好ましい活性成分は、水または溶液中で安定ではないものであり; もっとも好ましいのはプロピオニルL-カルニチングリシネートヒドロクロリドである。
a)ゲルを形成する天然または合成ポリマー、該ポリマーの例は、カルボキシビニルポリマー、例えば、カルボポールである;
b)以下から選択される好適な界面活性剤:ドデシル硫酸ナトリウム; 例えば、L-アルギニン、DL-ピロリドンカルボン酸、ココナッツ脂肪酸からできたアミノ酸に基づくカチオン性界面活性剤;またはアミノ酸に基づく非イオン性界面活性剤;および、
c)上記の皮膚の障害の予防または処置に有用な1以上の活性成分。
a)ゲル化剤、界面活性剤および上記の1以上の活性成分を水または好適な溶液に溶解し、pHを4.0 〜6.0に維持してゲルを調製する工程; pHの制御には、好適な無機および/または有機塩基性化合物を使用できる; 無機塩基性化合物の例は、水酸化ナトリウムまたはカリウムであり;有機塩基性化合物の例は、リジン、アルギニン、ヒスチジンまたはオルニチンから選択される塩基性アミノ酸である;
b) そうして得られたゲルを単一用量に分割してバイアルに入れる工程;
c)粉末を得るために工程 b)のバイアルを凍結乾燥する工程;あるいは工程a)のゲルを直接噴霧乾燥手順に供し、そうして得られた粉末を好適な量にてバイアルに入れる工程。
-当業者に周知のあらゆる好適な割合における増粘剤; 例示的な増粘剤はゴム類、例えば、キサンタン、カラギーナン、ゼラチン、カラヤ、ペクチンおよびローカストビーンガム; 該水に基づく美容用組成物が保護されうる;
- 微生物の増殖に対する保存料; 好適な保存料としては、p-ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、ヒダントイン誘導体、プロピオン酸塩、メチルパラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニルウレア、ナトリウムデヒドロキシアセテートベンジルアルコールおよび様々な四級アンモニウム化合物が挙げられる。保存料を添加する場合は、当業者に周知のあらゆる好適な割合で添加する;
-当業者に周知のあらゆる好適な割合におけるシリコンポリマー;
-活性成分の分散を促進する担体および皮膚軟化剤の両方として作用する軟化剤; 軟化剤は当業者に周知のあらゆる好適な割合において本発明の美容用組成物に組み込むことが出来る; 好適な軟化剤は一般的化学的分類に基づくと、エステル、脂肪酸およびアルコール、ポリオールおよび炭化水素に分類できる; 脂肪酸ジエステルの例: アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、ジイソプロピルジメレート、プロピレングリコール ミリスチルエーテルアセテート、アジピン酸ジイソプロピル、およびコハク酸ジオクチル; 分枝鎖脂肪酸エステルの例: ミリスチン酸2-エチル-ヘキシル、ステアリン酸イソプロピルおよびパルミチン酸イソステアリル; 三塩基酸エステルの例: トリリノール酸トリイソプロピル、クエン酸トリラウリル、トリブチリン(tributirrine)、および飽和または不飽和植物油; 直鎖脂肪酸エステルの例:パルミチン酸ラウリル、乳酸ミリスチリル、オレイルエウルケート(oleyl eurcate)、ステアリルオレエートココカプリレート/カプレート、およびオクタン酸セチル; 脂肪アルコールおよび酸の例: C10-C20 化合物、例えば、セチル、ミリスチリル、パルミチル(palmitic)およびステアリルアルコールおよび酸; ポリオールの例: 直鎖および分枝鎖アルキルポリヒドロキシル化合物、例えば、 プロピレンおよび ブチレングリコール、ソルビトールグリセリン、およびポリマー性ポリオール、例えば、 ポリプロピレングリコールおよびポリエチレン グリコール;炭化水素の例: 直鎖C12-C30 炭化水素鎖、例えば、ミネラルオイル、ヴァセリン(petroleum jelly)、スクアレンおよびイソパラフィン;
-水;
- 着色料、
- 乳白剤;
- 芳香剤。
a)本発明の粉末 (美容用に有用な化合物と混合されていない);
b)美容用に有用な1以上の活性成分(液体、固体、クリーム、ゲルまたは粉末形態にある); および、
c)本発明のゲルを得るための水または好適な液体溶液;
ここで(3つの) 成分は離れた空間において同じ容器/バイアルにあり、該 (3つの) 成分は互いに混合されると容易に、直接局所投与できる本発明のゲルを得ることが出来る。
カルボポール 974P NF (Noveon)およびその他のすべての化学物質はSigmaから購入し、そのまま使用した。
7.5 gのカルボポール 974P (Noveon)を500 mLの水にゆっくりと添加した。そうして得られた混合物を室温で18時間撹拌下に維持した。
400 mgのドデシル硫酸ナトリウム (SDS)を42,4 grのゲル基材に添加した; そうして得られた混合物をSDSの可溶化が完了するまで撹拌下に維持した。5.03 grのプロピオニル L-カルニチン グリシネートヒドロクロリド (PLCGH)をゆっくりと添加し、ゲル混合物を可溶化が完了するまで撹拌下に維持した (約 30 分間)。2.25 grの L-リジンを添加し、ゲルを約 2 時間撹拌下に維持した(pH 4-6、好ましくは4.5-5)。ゲルを100 ml の水で希釈し、約 10 分間撹拌下に維持し、18 時間凍結乾燥させた。
1.6 grの SDSを169.5 grのゲル基材に添加した; そうして得られたゲル混合物を可溶化が完了するまで撹拌下に維持した。
入口 = 70℃、ASP = 85%、ポンプ = 0.03
流体力学的研究は同軸シリンダー型の回転式粘度計(スモールサンプルアダプターおよびロータータイプ M3を備えたViscometer TV-10 Toky Sangyo)を用いて行った。サンプルの粘度は25℃で様々な速度で測定した。温度は粘度計に連結した循環浴によって+/- 0.1℃の範囲に維持した。サンプルは各測定の前に実行温度に達するまでに5分間平衡化させた。
プロピオニルL-カルニチングリシネートヒドロクロリドの局所抗セルライト活性
局所投与した本発明による生産品の有効性を、大腿部におけるセルライトの外観を軽減するその能力について試験した。全部で22名の28〜60歳の女性対象を本発明の組成物の評価のために選択した。
しわの外観を軽減するためのプロピオニルL-カルニチングリシネートヒドロクロリドの局所塗布
ゲルの試験に対象として20名が参加した。各対象はゲルを彼/彼女の眼のまわりのしわに用いるよう指示され、プロトコールは1部分塗布とするよう指示された。本発明のゲルの塗布の前後の対象の顔のしわの測定をするよう専門家を配置した。この専門家は紙片上に2つの楕円を描画した。代表的な描画を迅速に対象のしわおよび小じわ(fine lines)について行った。
Claims (7)
- セルライトおよびしわから選択される皮膚の障害の予防または処置のための、プロピオニル L-カルニチングリシネートヒドロクロリドを含む、局所使用のための美容用組成物。
- 凍結乾燥形態における請求項1の組成物。
- ゲル形態における請求項1の組成物。
- さらに1以上の美容的に許容される賦形剤および/または希釈剤を含む請求項1-3のいずれかの組成物。
- プロピオニルL-カルニチングリシネートヒドロクロリドが、7.5〜15重量%の量で存在する、請求項1-4のいずれかの組成物。
- プロピオニルL-カルニチングリシネートヒドロクロリドが10重量%の量で存在する、請求項5の組成物。
- ビン、非変形性ビンまたは絞り容器、カプセル、パッチ、高圧推進エアロゾル装置または指で取るのに好適なポンプを備えた容器に梱包された、ローション、液状クリーム、クリームまたはゲルの形態におけるものである、請求項1の組成物。
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