JP5451484B2 - 視野計、及び視野計の制御方法 - Google Patents

視野計、及び視野計の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検者に所定の固視点を固視させた状態で視野を検査するように構成された視野計、及び視野計の制御方法に関する。
緑内障や糖尿病網膜症といった眼の病気に掛かった場合は視野が狭くなったり欠けたりするということは知られている。そこで、そのような病気を発見するための装置として、様々な構造の視野計が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、視野計の構成の一例を示す模式図であり、図中の符号300は、視標Aを投影するための投影光学系を示し、符号301は、視標Aが投影される半球状の視野ドームを示す。また、符号303は、被検者により操作される応答スイッチを示す。
いま、被検者が視野ドーム301の内面の固視点(例えば、視野ドーム301の中心点)を固視している状態で視野計を起動すると、投影光学系300は視野ドーム301の様々な位置に視標Aを順次呈示して行く。そして、被検者が視標Aを視認できなかった場合には、視標の輝度を段階的に上げ、被検者が視認できる視標輝度を求めていた。
ところで、緑内障などの眼の病気の進行を知るには、上述のような視野検査を定期的に行って検査結果の経時的変化を把握する必要がある。そこで、以下のような方法が採られていた。すなわち、(1) 上述のような視野検査を被検者に実施し、被検者が視認できる視標輝度を複数の箇所(視標呈示箇所)について求める。(2) 正常値(つまり、正常眼で視認すべき視標の輝度の代表値。詳細は後述する。)と検査結果(つまり、その被検者が視認できた視標輝度)とからその差分(トータル偏差)を各視標呈示箇所毎に求める。(3) 各視標呈示箇所毎に求めたトータル偏差を視標呈示箇所数で割った平均値(MD値:Mean Deviation値)を求める。(4) そのMD値の経時的変化をグラフにする。
図6は、MD値の経時的変化の一例を示す図(グラフ)であり、縦軸にはMD値を取り、横軸には時間(つまり、各検査を行った年月日)を取っている。例えば、ある時の検査で、被検者のある箇所(視標呈示箇所)の感度(つまり、視認できる視標輝度)が前回の検査の時よりも2dBだけ下がったとすると、その箇所のトータル偏差も2dBだけ変化し、それに伴いMD値も変化するので、そのMD値の変化により病気の進行を把握していた。
別の方法としては、PSD値(上述のトータル偏差の標準偏差)を求め、その経時的変化で病気の進行を把握する方法があった。
特開2002−272685号公報
ところで、正常眼であっても、その感度には個人差によるバラツキがある(つまり、ある人の正常眼のある箇所の感度と、別の人の正常眼のその箇所の感度とは個人差により異なることがある)。したがって、正常眼を持つ多数の人について感度(所定の箇所の感度)を測定したとしても、測定結果は同じにならずにばらついてしまい、例えば、図7(a) のような分布(特性曲線)を示すこととなる。なお、図7(a) のグラフでは、横軸には感度を取り、縦軸には人数を取っている。いま、このような特性曲線においてピークを示す感度(図7(a)
においては符号Sで示す感度)を“正常値”と定義し、95%の人と5%の人との境界となる感度(例えば、図7(a) に符号Sで示す感度であって、測定した人数の95%がその右側の範囲(つまり、感度の良い側)に入り、残りの5%がその左側の範囲(つまり、感度の悪い側)に入るような感度)を“p値=5%”と定義し、正常値Sとp値=5%(符号S参照)との間の範囲Rを“感度のバラツキ範囲”と定義すると、このような特性曲線は測定箇所(視野中の位置)によって変化するので、正常値Sやp値=5%(符号S参照)や感度のバラツキ範囲Rも測定箇所(視野中の位置)によって変化する。その変化は、例えば同図(b)
に示すような傾向を示し、感度のバラツキ範囲は、視野中心部が最も小さく(符号Ra参照)、視野周辺部に行くほど大きくなる(符号Rb参照)という傾向となる。したがって、上述のように2dBだけ感度が下がった場合、その箇所が視野中心部(感度のバラツキ範囲の小さい視野中心部)であると大きな問題となるが、その箇所が視野周辺部(感度のバラツキ範囲の大きい視野周辺部)であると、その検査結果だけでは何とも判断できないということとなる。
しかしながら、上述のようなMD値やPSD値の経時的変化の場合には、視野中心部で感度が2dB低下した場合も、視野周辺部で感度が2dB低下した場合も同じ経時的変化を示すだけなので、その経時的変化を重要視すべきかどうかの判断ができないという問題があった。視野中心部における感度の低下は日常生活を送る上で支障を来してしまうこととなるので、視野中心部における感度の低下の場合には何らかの医療的措置を取る必要があるが、上記経時的変化だけではその判断が難しいという問題があった。
本発明は、上述の問題を解消することができる視野計及び視野計の制御方法を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、図1に例示するものであって、被検者に所定の固視点を固視させた状態で視野を検査するように構成された視野計(1)において、
前記固視点の周辺における複数の視標呈示箇所に所定の輝度の視標を順次呈示する視標呈示手段(2)と、
呈示される視標を被検者が視認した旨の応答信号を検者又は被検者が入力するための応答手段(3)と、
前記視標呈示手段(2)及び前記応答手段(3)からの信号に基づき、被検者が視認した視標の輝度を各視標呈示箇所につき判定する輝度判定手段(4)と、
正常眼を持つ複数の人についての視野検査で統計的に求めた“正常眼で視認すべき視標の輝度の代表値”を各視標呈示箇所に関してのデータとして保存する代表値保存手段(5)と、
正常眼を持つ複数の人についての視野検査で統計的に求めた“所定割合の正常眼が視認した視標の輝度の臨界を示す臨界値”を各視標呈示箇所に関してのデータとして保存する臨界値保存手段(6)と、
前記輝度判定手段(4)からの信号及び前記代表値保存手段(5)のデータに基づき、被検者が視認した視標の輝度に関する値と前記代表値との差分である感度偏差を各視標呈示箇所毎に演算する感度偏差演算手段(7)と、
前記臨界値保存手段(6)に保存されている臨界値と前記感度偏差演算手段(7)により演算された感度偏差との比率である“対臨界値比”を各視標呈示箇所について演算する対臨界値比演算手段(8)と、
各視標呈示箇所について演算した対臨界値比の総和、又は該総和を視標呈示箇所の数で割った平均値を演算する対臨界値比合算手段(9)と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記代表値とは、正常眼を持つ複数の人の視野検査により得られた“視標の輝度”と“該輝度の視標を視認できた人の数”との関係を示す特性曲線から決定される値であって、最も多くの人が視認した視標の輝度に基づく値、視認できた輝度を前記人の数で割った平均値に基づく値、又は、視認した輝度に基づいて前記人の順位付けを行った場合において略真ん中の順位の人が視認した視標の輝度に基づく値である、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、前記対臨界値比合算手段(9)により演算した総和又は平均値を、被検者を識別するための被検者IDと共に保存する検査結果保存手段(10)と、
その被検者についての前記総和又は前記平均値の経時的な変化を出力する経時的変化出力手段(11)と、を備えたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、視標呈示手段(2)が複数の視標呈示箇所に所定の輝度の視標を順次呈示する工程と、
呈示される視標を被検者が視認した旨の応答手段(3)からの応答信号、及び前記視標呈示手段(2)からの信号に基づき、被検者が視認した視標の輝度を輝度判定手段(4)が各視標呈示箇所につき判定する工程と、
代表値保存手段(5)が各視標呈示箇所に関してのデータとして保存している“正常眼で視認すべき視標の輝度の代表値”と、前記輝度判定手段(4)からの信号とに基づき、被検者が視認した視標の輝度に関する値と前記代表値との差分である感度偏差を感度偏差演算手段(7)が各視標呈示箇所毎に演算する工程と、
臨界値保存手段(6)が各視標呈示箇所に関してのデータとして保存している“所定割合の正常眼が視認した視標の輝度の臨界を示す臨界値”と、前記感度偏差演算手段(7)により演算された感度偏差との比率である“対臨界値比”を対臨界値比演算手段(8)が各視標呈示箇所について演算する工程と、
各視標呈示箇所について演算した対臨界値比の総和、又は該総和を視標呈示箇所の数で割った平均値を対臨界値比合算手段(9)が演算する工程と、
を備えたことを特徴とする、視野計(1)の制御方法に関する。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記対臨界値比合算手段(9)により演算した総和又は平均値を、被検者を識別するための被検者IDと共に検査結果保存手段(10)が保存する工程と、
その被検者についての前記総和又は前記平均値の経時的な変化を経時的変化出力手段(11)が出力する工程と、
を備えたことを特徴とする。
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
図7(b) に示したように、感度のバラツキ範囲は感度測定箇所(すなわち、視標呈示箇所)によって異なり視野中心部が最も小さくて視野周辺部に近づくほど大きくなる傾向にあるが、請求項1乃至7における臨界値はその“感度のバラツキ範囲の変化”に関する値であり、“対臨界値比”や“対臨界値比の総和又は平均値”は“感度のバラツキ範囲の変化”という要素を加味した値となる。つまり、臨界値=5%が−10dBである箇所(例えば、視野周辺部)で感度偏差が1dB低下した場合にはその対臨界値比(=感度偏差/臨界値)は−0.1となり、臨界値=5%が−2dBである箇所(例えば、視野中心部)で感度偏差が1dB低下した場合にはその対臨界値比(=感度偏差/臨界値)は−0.5となり、感度偏差低下が同じであっても視野中心部で低下した場合には数値(絶対値)として大きくなり、対臨界値比の総和又は平均値も大きく変化することとなる。したがって、対臨界値比の総和又は平均値の経時的変化を見ることにより、同じ量の感度偏差低下であっても重要視すべきかどうかの判断をすることができる。
図1は、本発明に係る視野計の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本発明に係る視野計(特に、視標呈示手段の部分)の構成の一例を示す模式図である。 図3は、正常眼を持つ多数(複数)の人に対して視野検査を行って求めた特性曲線の一例を示す図である。 図4は、本発明に係る視野計によって出力されるグラフの一例を示す図である。 図5は、視野計の構成の一例を示す模式図である。 図6は、MD値の経時的変化の一例を示す図である。 図7(a) は、正常眼を持つ多数(複数)の人に対して視野検査を行って求めた特性曲線の一例を示す図であり、同図(b) は、視野中の位置と感度との関係を示す図である。
以下、図1乃至図4に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係る視野計は、所定の固視点(例えば、図2に例示するような視野ドーム20Bの中心点)を被検者に固視させた状態で視野を検査するように構成されている。この視野計は、例えば、図1及び図2に符号1で例示するものであって、前記固視点の周辺における複数の箇所(本明細書においては“視標呈示箇所”とする)に所定の輝度の視標Aを順次呈示する視標呈示手段2を備えている(詳細は後述する)。
そして、この視野計1にはプッシュスイッチ等の応答手段3が設けられていて、呈示される視標Aを視認した被検者(又は、被検者の反応を見た検者)が該応答手段3を操作することによって応答信号(すなわち、呈示される視標を被検者が視認した旨の信号)を視野計1に(具体的には、次述する輝度判定手段4に)入力できるようになっている。
また、本発明に係る視野計1は、前記視標呈示手段2及び前記応答手段3からの信号に基づき、被検者が視認した視標の輝度を各視標呈示箇所につき判定する輝度判定手段4を備えている。なお、この輝度判定手段4は、“何らかの基準となる輝度(基準輝度)”と“測定輝度(つまり、被検者が実際に視認できた視標の輝度)”との差分を出力するようにしても良い。
ところで、正常眼を持つ人であっても、視認できる視標の輝度には個人差がある。したがって、そのような個人差は、正常眼を持つ多数(複数)の人に対して視野検査を行って統計を取ると図3に示すような特性曲線となって現れる。ここで、図3の横軸には感度(つまり、呈示された視標の輝度に関する値であり、具体的には、基準輝度と測定輝度との差分)を取り、縦軸には視標を視認できた人数を取っている。なお、本明細書では、
・ 最も多くの人が視認した視標の輝度に基づく値(符号S参照)
・ 視認できた輝度を前記人の数で割った平均値に基づく値
・ 視認した輝度に基づいて前記人の順位付けを行った場合において略真ん中の順位の人が視認した視標の輝度に基づく値(例えば、100人の人に対して視野検査を行った場合に、感度が最も良い(又は悪い)人から50番目の人の感度)
・ その他の何らかの基準となる値(例えば、上位から何番目かの人の感度)
のいずれか一つを“正常値(特許請求の範囲での“代表値”に相当する)”と定義することとする。つまり、本発明においては、“正常眼で視認すべき視標の輝度の正常値(代表値)”を上述のように統計的に求めている。上述のような特性曲線は、多数の人の同じ箇所(同じ視標呈示箇所)に視標を呈示して求めるので、別の視標呈示箇所に関しては別の特性曲線が求まることとなり、正常値(代表値)も視標呈示箇所によって異なることとなる。そして、本発明に係る視野計1は、各視標呈示箇所毎の正常値をデータとして保存する正常値保存手段(代表値保存手段)5を備えている。
一方、本明細書においては、上述の特性曲線において、測定した人数を一定の割合で振り分けることのできる感度(図3の符号S参照)を“臨界値(p値)”と称することとする。例えば、図3に示す臨界値Sは、測定した人数の95%がその右側の範囲(つまり、感度の良い側)に入り、残りの5%がその左側の範囲(つまり、感度の悪い側)に入るような感度である。なお、本明細書においては、そのようなp値(つまり、感度の悪い側に5%の人数が入るようなp値)を、必要に応じて“p値=5%”と称することとする。つまり、p値=5%の感度が3dBであったとすると、3dBより明るい視標は95%の人が視認できるという意味である。このp値も視標呈示箇所によって異なるが、本発明に係る視野計1は、各視標呈示箇所毎のp値をデータとして保存するp値保存手段(臨界値保存手段)6を備えている。
また一方、本発明に係る視野計は、
・ 前記輝度判定手段4からの信号と
・ 前記正常値保存手段5のデータ(つまり、各視標呈示箇所毎の正常値)と
から感度偏差を各視標呈示箇所毎に演算する感度偏差演算手段7を備えている。この感度偏差とは、トータル偏差及びパターン偏差を含む概念であって、
・ 被検者が視認した視標の輝度に関する値(輝度そのものか、上述のような感度)と、
・ 前記正常値(輝度そのものか、上述のような感度)と
の差分を意味する。
さらに、本発明に係る視野計1は、前記p値と前記感度偏差との比率である“対p値比(特許請求の範囲の対臨界値比に相当する)”を各視標呈示箇所について演算する対p値比演算手段(対臨界値比演算手段)8を備えている。なお、この対p値比演算手段8は、“p値比/感度偏差”の比を求めるものであっても、その逆数(つまり、“感度偏差/p値比”の比)を求めるものであっても良い。例えば、ある視標呈示箇所についてのp値=5%が3dBであって、ある被検者のその視標呈示箇所の感度偏差が1.5dBであった場合、演算される対p値比は0.5(又は、その逆数の2)となる。また、このような比(厳密な意味での比)でなくても良く、感度偏差が変化することによって変化するような“感度偏差とp値の何らかの関数”であっても良い。
またさらに、本発明に係る視野計1は、各視標呈示箇所について演算した対p値比の総和、又は該総和を視標呈示箇所の数で割った平均値を演算する対p値比合算手段(対臨界値比合算手段)9を備えている。なお、この対p値比合算手段9としては、上述のような総和や平均値を求めるものだけでなく、それに等価な何らかの数量を求めるものも含めるものとする。すなわち、各視標呈示箇所の対p値比をB,B,B,…とした場合、
・ 対p値比の総和“B+B+B+…”
・ 対p値比の平均値“(B+B+B+…)/n”
だけでなく、各視標呈示箇所の対p値比を使って求めた何らかの値であって、いずれかの対p値比の変化により影響を受ける値も「対p値比の総和、又は該総和を視標呈示箇所の数で割った平均値」の概念に含むこととする。例えば、対p値比に重み付けのための係数C,…を掛けたもの、すなわち、
・ C*B+C*B+C*B+…
・ (C*B+C*B+C*B+…)/n
などもその概念に含めることとする。
ところで、図7(b) に示したように、感度のバラツキ範囲は感度測定箇所(すなわち、視標呈示箇所)によって異なり視野中心部が最も小さくて視野周辺部に近づくほど大きくなる傾向にあるが、上述のp値(臨界値)はその“感度のバラツキ範囲の変化”に関する値であり、“対p値比”や“対p値比の総和又は平均値”は“感度のバラツキ範囲の変化”という要素を加味した値となる。つまり、p値=5%が−10dBである箇所(例えば、視野周辺部)で感度偏差が1dB低下した場合にはその対p値比(=感度偏差/p値)は−0.1となり、p値=5%が−2dBである箇所(例えば、視野中心部)で感度偏差が1dB低下した場合にはその対p値比(=感度偏差/p値)は−0.5となり、感度偏差低下が同じであっても視野中心部で低下した場合には数値(絶対値)として大きくなり、対p値比の総和又は平均値も大きく変化することとなる。したがって、対p値比の総和又は平均値の経時的変化を見ることにより、同じ量の感度偏差低下であっても重要視すべきかどうかの判断をすることができる。
この場合、
・ 前記対p値比合算手段9により演算した総和又は平均値を、被検者を識別するための被検者IDと共に保存する検査結果保存手段10と、
・ その被検者についての前記総和又は前記平均値の経時的な変化を出力する経時的変化出力手段11と、
を設けておき、プリンター12やモニター13にグラフや表を表示するようにすると良い(図4参照)。
一方、本発明に係る、視野計1の制御方法は、
・ 視標呈示手段2が複数の視標呈示箇所に所定の輝度の視標Aを順次呈示する工程と、
・ 呈示される視標を被検者が視認した旨の応答信号(つまり、前記応答手段3からの応答信号)、及び前記視標呈示手段2からの信号に基づき、被検者が視認した視標の輝度を輝度判定手段4が各視標呈示箇所につき判定する工程と、
・ 正常値保存手段5が各視標呈示箇所に関してのデータとして保存している“正常眼で視認すべき視標の輝度の正常値”と、前記輝度判定手段4からの信号とに基づき、被検者が視認した視標の輝度に関する値と前記正常値との差分である感度偏差を感度偏差演算手段7が各視標呈示箇所毎に演算する工程と、
・ p値保存手段6が各視標呈示箇所に関してのデータとして保存している“所定割合の正常眼が視認した視標の輝度の臨界を示すp値”と、前記感度偏差演算手段7により演算された感度偏差との比率である“対p値比”を対p値比演算手段8が各視標呈示箇所について演算する工程と、
・ 各視標呈示箇所について演算した対p値比の総和、又は該総和を視標呈示箇所の数で割った平均値を対p値比合算手段9が演算する工程と、
を備える。
この場合、
・ 前記対p値比合算手段9により演算した総和又は平均値を、被検者を識別するための被検者IDと共に検査結果保存手段10が保存する工程と、
・ その被検者についての前記総和又は前記平均値の経時的な変化を経時的変化出力手段11が出力する工程と、
を備えるようにしても良い。
以下、図2に示す視標呈示手段2の構成について簡単に説明する。
図中の符号20は、被検者の視野中に視標Aを呈示する視標呈示部を示し、符号21は、該視標Aの呈示箇所を変更する呈示箇所変更部を示し、符号22は、該視標Aの輝度を設定する輝度設定部を示す。
図示の視標呈示部20は、視標を投影するための投影光学系20Aと、該投影光学系20Aにより視標が投影される投影部材20Bとにより構成されているが、被検者の視野中に視標を呈示するものであればどのような構造でも良い。例えば、複数のLEDを配置しておいて、それを選択的に点灯させるようにしたものでも良い。また、図2に示す投影部材20Bは半球ドーム状の形状(視野ドーム)をしているが、もちろんこれに限られるものではなく、半球面以外の曲面を有する形状としても、或いは、平面を有する形状としても良い。
また、図2に示すように、投影光学系20Aと投影部材20Bとにより視標呈示部20を構成する場合には、呈示箇所変更部21は、前記投影光学系20Aの構成要素(例えば、符号211,212に示すプロジェクター・ミラー)の位置を変更する駆動手段(不図示)等により構成すると良い。これに対し、上述のように、複数のLEDにより視標呈示部を構成した場合には、いずれのLEDを点灯させるかを呈示箇所変更部により制御するようにすると良い。なお、投影光学系及びLEDのいずれを用いた場合においても、呈示箇所の変更のための指示は、
・ 検査する者が検査中にディスプレイを見ながらタッチペンやマウスやキーボード等を用いて手動で行うようにしても、
・ 予め作成されていたプログラムで自動的に行うようにしても、
どちらでも良い。
さらに、図2に示す輝度設定部22は、
・ 回転自在に支持されると共に、減衰度の異なる複数のフィルターを有するターレット221,222と、
・ 該ターレット221,222の位置を変更するための駆動機構223と、
により構成されているが、他の構成としても良い。
1 視野計
2 視標呈示手段
3 応答手段
4 輝度判定手段
5 正常値保存手段(代表値保存手段)
6 p値保存手段(臨界値保存手段)
7 感度偏差演算手段
8 対p値比演算手段(対臨界値比演算手段)
9 対p値比合算手段(対臨界値比合算手段)
10 検査結果保存手段
11 経時的変化出力手段


Claims (5)

  1. 被検者に所定の固視点を固視させた状態で視野を検査するように構成された視野計において、
    前記固視点の周辺における複数の視標呈示箇所に所定の輝度の視標を順次呈示する視標呈示手段と、
    呈示される視標を被検者が視認した旨の応答信号を検者又は被検者が入力するための応答手段と、
    前記視標呈示手段及び前記応答手段からの信号に基づき、被検者が視認した視標の輝度を各視標呈示箇所につき判定する輝度判定手段と、
    正常眼を持つ複数の人についての視野検査で統計的に求めた“正常眼で視認すべき視標の輝度の代表値”を各視標呈示箇所に関してのデータとして保存する代表値保存手段と、
    正常眼を持つ複数の人についての視野検査で統計的に求めた“所定割合の正常眼が視認した視標の輝度の臨界を示す臨界値”を各視標呈示箇所に関してのデータとして保存する臨界値保存手段と、
    前記輝度判定手段からの信号及び前記代表値保存手段のデータに基づき、被検者が視認した視標の輝度に関する値と前記代表値との差分である感度偏差を各視標呈示箇所毎に演算する感度偏差演算手段と、
    前記臨界値保存手段に保存されている臨界値と前記感度偏差演算手段により演算された感度偏差との比率である“対臨界値比”を各視標呈示箇所について演算する対臨界値比演算手段と、
    各視標呈示箇所について演算した対臨界値比の総和、又は該総和を視標呈示箇所の数で割った平均値を演算する対臨界値比合算手段と、
    を備えたことを特徴とする視野計。
  2. 前記代表値とは、正常眼を持つ複数の人の視野検査により得られた“視標の輝度”と“該輝度の視標を視認できた人の数”との関係を示す特性曲線から決定される値であって、最も多くの人が視認した視標の輝度に基づく値、視認できた輝度を前記人の数で割った平均値に基づく値、又は、視認した輝度に基づいて前記人の順位付けを行った場合において略真ん中の順位の人が視認した視標の輝度に基づく値である、ことを特徴とする請求項1に記載の視野計。
  3. 前記対臨界値比合算手段により演算した総和又は平均値を、被検者を識別するための被検者IDと共に保存する検査結果保存手段と、
    その被検者についての前記総和又は前記平均値の経時的な変化を出力する経時的変化出力手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の視野計。
  4. 視標呈示手段が複数の視標呈示箇所に所定の輝度の視標を順次呈示する工程と、
    呈示される視標を被検者が視認した旨の応答手段からの応答信号、及び前記視標呈示手段からの信号に基づき、被検者が視認した視標の輝度を輝度判定手段が各視標呈示箇所につき判定する工程と、
    代表値保存手段が各視標呈示箇所に関してのデータとして保存している“正常眼で視認すべき視標の輝度の代表値”と、前記輝度判定手段からの信号とに基づき、被検者が視認した視標の輝度に関する値と前記代表値との差分である感度偏差を感度偏差演算手段が各視標呈示箇所毎に演算する工程と、
    臨界値保存手段が各視標呈示箇所に関してのデータとして保存している“所定割合の正常眼が視認した視標の輝度の臨界を示す臨界値”と、前記感度偏差演算手段により演算された感度偏差との比率である“対臨界値比”を対臨界値比演算手段が各視標呈示箇所について演算する工程と、
    各視標呈示箇所について演算した対臨界値比の総和、又は該総和を視標呈示箇所の数で割った平均値を対臨界値比合算手段が演算する工程と、
    を備えたことを特徴とする、視野計の制御方法。
  5. 前記対臨界値比合算手段により演算した総和又は平均値を、被検者を識別するための被検者IDと共に検査結果保存手段が保存する工程と、
    その被検者についての前記総和又は前記平均値の経時的な変化を経時的変化出力手段が出力する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の、視野計の制御方法。
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