JP5449870B2 - ねじ転造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転造ダイスによって転造ブランクに転造を行うねじ転造装置に関する。
複数の転造ダイスの間に、転造ブランクを挟み、各転造ダイスを救心移動させたり、一つの転造ダイスを固定して基準として別の転造ダイスを相対的に移動させたりすることによって、転造ブランクに塑性加工を施すねじ転造盤が一般的に広く知られている。このような従来のねじ転造盤では、転造ダイスとして一般に丸形ダイスが用いられる。そして、ねじ転造盤は、二個の丸形ダイスや、三個の丸形ダイスを備えていることが一般的である。この種のねじ転造盤では、丸形ダイスを同方向に同回転数で回転させる。
二個の丸形ダイスを備えているねじ転造盤は、丸形ダイスを回転させる回転駆動部と、固定位置にある基準となる丸形ダイスに、他方の丸形ダイスを近接または離隔させる直動駆動部とを備えている。回転駆動部の装着軸は、主伝導軸と従伝導軸とを有し、これら主伝導軸と従伝導軸の間には、従伝導軸を主伝導軸に固定自在な接手が設けられている。転造作業におけるピッチ合わせは、この接手によって、主伝導軸と従伝導軸の回転角を調整することによって行われる。また、直動駆動部は、直動する油圧または空圧シリンダー、または、回転運動を直線運動に変えるカム機構を有している。
また、三個の丸形ダイスを備えているねじ転造盤は、丸形ダイスを回転させる回転駆動部と、丸形ダイスを転造ブランクに救心または離隔させる絞り込み駆動部とを備えている。回転駆動部の装着軸は、やはり主伝導軸と従伝導軸とを有し、これら主伝導軸と従伝導軸の間には、両者の回転角を調整するための接手が設けられている。転造作業におけるピッチ合わせは、この接手によって、主伝導軸に対する従伝導軸の回転角を調整することによって行われる。
ピッチ合わせを行う方法について、三個の丸形ダイスを備えたねじ転造盤を用いて説明する。まず、丸形ダイスに転造ブランクが軽く押しつけられるよう、ねじ転造盤に転造ブランクがセットされる。次に、手動によって丸形ダイスをゆっくり回転させ、転造ブランクを1/3回転だけ回転させた後、逆転させて、転造ブランクを取り出す。
このねじ山の条痕を目視によって検査し、基準となる丸形ダイスの条痕と、隣接する丸形ダイスの条痕とが合致していない場合には、接手を用いて、基準となる丸形ダイスまたは隣接する丸形ダイスのいずれかの従伝導軸を、主伝導軸に対して回転させて位置合わせを行う。すなわち、丸形ダイスの回転駆動部の装着軸は、主伝導軸と従伝導軸とを有しており、従伝導軸は主伝導軸に対して固定自在となっている。このため、接手による従伝導軸の主伝導軸に対する固定をゆるめて、従伝導軸を若干回転させた後、従伝導軸を主伝導軸に固定させる。
その後、新しい転造ブランクをねじ転造盤にセットし、上述と同様の手段を用いて、転造ブランクの表面に丸形ダイスのねじ山の条痕をつける。基準となる丸形ダイスの条痕と、隣接する丸形ダイスの条痕とが合致するまで、このような作業(ピッチ合わせ作業)を繰り返して行う。なお、二個の丸形ダイスを備えたねじ転造盤も同様の方法によって、ピッチ合わせが行われる。
このような従来のねじ転造盤においては、丸形ダイスなどの転造ダイスのピッチ合わせは容易ではなく、転造ダイスのピッチを合わせるには、上述したようなピッチ合わせ作業を何度も繰り返す必要がある(多いときには10回以上繰り返す必要がある)。なお、このような工程において、転造ブランクに付けたねじ山の条痕のずれを測る手段は目視で行っているため、個人の技量の差に影響されることとなり、熟練していない者では非常に時間のかかる作業となっている。そして、このような転造ダイスのピッチ合わせは、転造ダイスを交換する度に行う必要あるため、作業時間が増大し、無駄なコストがかかってしまっている。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、熟練していない者であっても、短時間で確実に転造ダイス間のピッチを合わせることができるねじ転造盤を提供することを目的とする。
本発明によるねじ転造装置は、
転造ブランクを保持する保持部と、該転造ブランクに当接されてねじ山を転造する複数の転造ダイスと、各転造ダイスを保持して固定する装着軸と、各装着軸に連結されて該装着軸を回転させる回転駆動部とを有するねじ転造盤と、
前記転造ダイスによって転造ブランクに転造されたねじ山を撮影する撮影部と、
前記撮影部によって撮影されたねじ山を拡大して表示する表示部と、
一の転造ダイスによって転造されたねじ山と、他の転造ダイスによって転造されたねじ山との間のずれを測定する測定部と、
を備えている。
本発明によるねじ転造装置は、
前記測定部による測定結果に基づいて、一の転造ダイスに対する他の転造ダイスの回転角度のずれを算出する算出部をさらに備えてもよい。
本発明によるねじ転造装置において、
前記測定部は、前記表示部に表示された水平方向に延在する2本の電子ラインの間の距離と、垂直方向に延在する2本の電子ラインの間の距離とを測定することができるように構成されてもよい。
本発明によれば、転造ダイスによって転造ブランクに転造されたねじ山を撮影し、撮影されたねじ山を拡大して表示し、一の転造ダイスによって転造されたねじ山と、他の転造ダイスによって転造されたねじ山との間のずれを測定する。このため、熟練していない者であっても、短時間で確実に転造ダイス間のピッチを合わせることができる。
本発明の第1の実施の形態による離隔位置にある転造ダイスを示す正面図。 本発明の第1の実施の形態による当接位置にある転造ダイスを示す正面図。 本発明の第1の実施の形態による転造ダイスの縦断面を示す縦断面図。 本発明の第1の実施の形態による転造ダイスの移動態様を示す概略図。 本発明の第1の実施の形態による転造ダイスによって転造された転造ブランク1の縦断面を示す縦断面図。 本発明の第1の実施の形態によるねじ転造装置の構成の一部を示す概略図。 本発明の第1の実施の形態において、表示部によって表示されたブロックゲージを用いて寸法決定する態様を説明するための図。 本発明の第1の実施の形態において、表示部によって表示されたねじ山の条痕のずれを測定する態様を説明するための図。 本発明の第2の実施の形態による転造ダイスの移動態様を示す概略図。 本発明の第2の実施の形態による当接位置にある転造ダイスの縦断面を示す縦断面図。
第1の実施の形態
以下、本発明に係るねじ転造盤の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図8は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
図1に示すように、ねじ転造装置は、中心部に設けられ、転造ブランク1を保持する保持部16と、転造ブランク1に当接されてねじ山を転造する三個の丸形ダイス(転造ダイス)20a,20b,20cと、各丸形ダイス20a,20b,20cを保持して固定する装着軸4a,4b,4cと、各装着軸4a,4b,4cに回転駆動軸51(図2参照)を介して連結され、当該装着軸4a,4b,4cを回転させることによって丸形ダイス20a,20b,20cを回転開始位置に位置づける回転駆動部50(図2参照)と、を有するねじ転造盤を備えている。なお、本実施の形態では、転造ダイスとして丸形ダイス20a,20b,20cを用いて説明するが、これに限られることはない。
また、図6に示すように、ねじ転造装置は、丸形ダイス20a,20b,20cによって転造ブランク1に転造されたねじ山の条痕G(図8参照)を拡大して撮影する撮影部71と、撮影部71によって撮影されたねじ山を50倍〜100倍(本実施の形態では90倍)に拡大して表示する表示部72も備えている。また、撮影部71近傍には、転造ブランク1に転造されたねじ山の条痕Gに光を照射するファイバ照明部(照明部)73が設けられている。なお、撮影部71としては、撮影した映像の光の濃淡を電気信号に変換するCCDカメラなどを用いることができる。
また、図6に示すように、ねじ転造装置は、一の丸形ダイス20a,20b,20cによって転造されたねじ山と、他の丸形ダイス20a,20b,20cによって転造されたねじ山との間のずれを測定する測定部76と、測定部76による測定結果に基づいて、一の丸形ダイス20a,20b,20cに対する他の丸形ダイス20a,20b,20cの回転角度のずれを算出する算出部77を有し、パソコンなどからなるデータ処理装置75も備えている。
なお、測定部76は、表示部72に表示された水平方向に延在する2本の電子ラインLの間の距離と、垂直方向に延在する2本の電子ラインL(図8参照)の間の距離とを測定することができるように構成されている。また、各電子ラインLを同時または個別に移動させることができるように構成されている。なお、図7および図8には、垂直方向に延在する2本の電子ラインLしか示していないが、被測定体の撮影方向によっては、このような垂直方向に延在する2本の電子ラインL以外に、水平方向に延在する2本の電子ラインも用いることができる。このため、本実施の形態によれば、被測定体の撮影方向に関わらず、測定したい距離を自在に測定することができる。
また、ねじ山の条痕Gのずれを2本の電子ラインLの間の距離を用いて測定する前に、基準ゲージやブロックゲージBを用いて予め寸法決定が行われており、測定部76には、当該寸法決定されたデータが記憶されている(図7参照)。
より具体的には、25mmを250等分した刻線が刻まれている基準ゲージや所定の大きさからなるブロックゲージBが、撮影部71によって撮影される(図7参照)。次に、撮影部71によって撮影された映像が、表示部72によって拡大されて表示される(図7参照)。次に、2本の電子ラインLの間の距離を、刻線の幅やブロックゲージBの大きさに合わせることで、測定部76に2本の電子ラインLの間の距離と実際の距離との関係を記憶させることができ、寸法決定することができる(図7参照)。このように、本実施の形態では、基準ゲージやブロックゲージBを用いて予め寸法決定が行われているので、ねじ山の条痕Gのずれをより精度高く正確に測定することができる。
ところで、図3においては、装着軸4aを駆動する一つの回転駆動部50のみを示しているが、装着軸4b,4cの各々にも、これらを独立して駆動する回転駆動部50が回転駆動軸51を介して設けられている。
また、図3に示すように、ねじ転造装置は、算出部77によって算出された回転角度のずれに基づいて、装着軸4a,4b,4cの各々を所定の位置に位置づける制御部60をさらに備えている。
また、丸形ダイス20a,20b,20cは、装着軸4a,4b,4cに対して、キーまたはスプラインにより嵌合されて固定されている。すなわち、装着軸4a,4b,4cにキーが設けられている場合には、丸形ダイス20a,20b,20cにキー溝が設けられており、装着軸4a,4b,4cにスプライン軸が設けられている場合には、丸形ダイス20a,20b,20cにスプライン溝が設けられている。
図1乃至図3に示すように、装着軸4a,4b,4cは、第一リンク31に回転可能に勘合されて保持されている。そして、この第一リンク31は、第一リンク31を貫通した第一軸5を中心として回転自在となっている(図3参照)。また、装着軸4a,4b,4cは、第二リンク32に回転可能に勘合されて保持されている。そして、この第二リンク32は、第二リンク32を貫通した第二軸6を中心として回転自在となっている。なお、第一軸5はフレーム12に回転可能に固定され、第二軸6は回転駆動リンク11に連結されている。
図3に示すように、回転駆動部50は、サーボタイプ型電動機10と、このサーボタイプ型電動機10によって回転される歯車53とを有している。なお、この歯車53は回転駆動軸51を介して装着軸4a,4b,4cに連結され、歯車53が回転されることによって装着軸4a,4b,4cが回転されることとなる。
また、図1および図2に示すように、回転駆動リンク11には直動駆動バー40が連結され、直動駆動バー40が直線運動することによって、三個の丸形ダイス20a,20b,20cが救心移動および離隔移動するようになっている。なお、この直動駆動バー40には、図3に示すように、スクリュー機構46を介してサーボタイプ型電動機45が設けられている。このスクリュー機構46は、サーボタイプ型電動機45の回転運動を直動に変換する。
ここで、スクリュー機構46を介して設けられたサーボタイプ型電動機45と、直動駆動バー40と、直動駆動バー40に連結された回転駆動リンク11と、第二軸6と、第二リンク32とによって、転造ダイス20a,20b,20cを保持部16に保持された転造ブランク1に向かって移動させる移動機構が構成されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
一の丸形ダイス20a,20b,20cを、隣接する他の丸形ダイス20a,20b,20cに対して、1/3回転(1/n:nは用いられる丸形ダイス20a,20b,20c(装着軸4a,4b,4c)の個数)だけ回転させることによって(進めるか、後退させるかによって)ピッチ合わせを行うことができる。より具体的には、装着軸4aのねじ山の切り込み開始位置から、転造ブランク1の長手方向においてピッチ×1/3回転だけ移動した点が、隣接する装着軸4bのねじ山の切り込み開始位置となり、装着軸4aのねじ山の切り込み開始位置から、転造ブランク1の長手方向においてピッチ×2/3回転だけ移動した点が、隣接する装着軸4cのねじ山の切り込み開始位置となればよい。
ここで、一の丸形ダイス(例えば、丸形ダイス20a)が隣接する他の丸形ダイス(例えば、丸形ダイス20b)に対して、正確に1/3回転だけずれていないと、一の丸形ダイス(丸形ダイス20a)によって転造ブランク1に設けられた条痕Gと、他の丸形ダイス(丸形ダイス20b)によって設けられた条痕Gとが一致せず、ピッチがずれてしまう。他方、一の丸形ダイス(丸形ダイス20a)が隣接する他の丸形ダイス(丸形ダイス20b)に対して、正確に1/3回転だけずれていると、一の丸形ダイス(丸形ダイス20a)によって転造ブランク1に設けられた条痕Gと、他の丸形ダイス(丸形ダイス20b)によって設けられた条痕Gとが一致する。図5には、一の丸形ダイス(例えば、丸形ダイス20a)によってつけられた条痕Gaと、他の丸形ダイス(丸形ダイス20b,20c)によってつけられた条痕Gbとが一致しているときの態様を示している。
以下、丸形ダイス20a,20b,20cのピッチを合わせる工程について説明する。
まず、三個の丸形ダイス20a,20b,20cが装着軸4a,4b,4cに装着される(ダイス装着工程)(図1参照)。次に、保持部16によって転造加工するブランクが保持される(ブランク装着工程)(図1参照)。
次に、サーボタイプ型電動機45による回転運動がスクリュー機構46を介して直動に変換されて、直動駆動バー40が回転駆動リンク11に向かって押し込まれる(図1の左側に押し込まれる)(図1および図3参照)。このように直動駆動バー40の直動をサーボタイプ型電動機45による回転運動によって制御することができるので、直動駆動バー40を精密に制御することができ、ミクロンオーダーの位置決めを行うことができる。このため、丸形ダイス20a,20b,20c間の軸間距離を正確に調整することができる。
このように直動駆動バー40が回転駆動リンク11に向かって押し込まれることによって、三個の丸形ダイス20a,20b,20cが、中心方向へ、同時にかつ同速度で同じ距離移動される(図2および図4参照)。具体的には、まず、回転駆動リンク11がフレーム12に対して時計回りの方向に回転される。そして、第二リンク32が第二軸6を中心として時計回りに回転され、丸形ダイス20a,20b,20cが保持部16に保持された転造ブランク1に向かって救心移動され、当接されて押しつけられる(ダイス当接工程)(図2および図4参照)。
次に、各装着軸4a,4b,4cが、回転駆動部50によって正方向にゆっくりと低速で1/3回転だけ回転される(転造工程)(図2参照)。このときの丸形ダイス20a,20b,20cに加わる転造圧力は、装着軸4a,4b,4cから第一軸5を経てフレーム12に伝わる。その後、各装着軸4a,4b,4cが、回転駆動部50によって正方向と逆方向に回転されてから、転造ブランク1が取り出される(ブランク取出工程)(図1および図3参照)。そして、直動駆動バー40が回転駆動リンク11から離れる方向に移動され(図1の右側に移動され)、各丸形ダイス20a,20b,20cが離隔される(離隔工程)。このとき、転造ブランク1の表面に丸形ダイス20a,20b,20cのねじ山の条痕が0.1mm〜0.2mm程度でつけられる。このように本実施の形態では、比較的浅くねじ山の条痕Gが付けられているので、後述のように表示部72に表示される画像において、ねじ山の条痕Gを明瞭に判別することができる。
次に、撮影部71によって、転造ブランク1に転造されたねじ山の条痕Gが撮影される(撮影工程)(図6参照)。このとき、ファイバ照明部73によって、転造ブランク1に転造されたねじ山の条痕Gに光が照射されるので、被測定体であるねじ山の条痕Gに影が生じることを防止することができ、ひいては、表示部72で表示される画像を明瞭なものにすることができる。
このように撮影部71によってねじ山の条痕Gが撮影されているときに、表示部72によって、撮影部71で撮影されたねじ山が50倍から100倍の間で(本実施の形態では90倍程度に)拡大されて表示されている(表示工程)(図8参照)。続いて、ピント調整部(図示せず)によって、表示部72での表示のピントが調整される(ピント調整工程)。なお、表示部72によって拡大される大きさを90倍にした場合には、0.1mmの幅が9mmとして表示部72に表示されることとなる。
このような表示工程やピント調整工程において、ねじ山の条痕Gが影となり暗くなっている場合には、ファイバ照明部73によって光が照射される位置や光の照射量を適宜調整すればよい。
ピントが調整された後の画像において、転造ブランク1につけられた条痕Gのずれが無くなり条痕Gが連なっていれば(ピッチがずれていない場合には)、作業は終了する。他方、転造ブランク1につけられた条痕Gがずれて連ならない場合(ピッチがずれている場合)には、以下の工程が行われる。
具体的には、まず、表示部72に表示された2本の電子ラインL(図8では垂直方向に延在する2本の電子ラインL)が、ねじ山の条痕Gのずれに合わせられる。そして、測定部76によって、2本の電子ラインLの間の距離(図8では垂直方向に延在する2本の電子ラインLの間の距離)Dが測定される(測定工程)。
次に、算出部77によって、測定部76による測定結果(2本の電子ラインLの間の距離D)に基づいて、一の丸形ダイス20a,20b,20c(例えば、丸形ダイス20a:主伝導軸に対応する丸形ダイス)に対する他の丸形ダイス20a,20b,20c(例えば、丸形ダイス20bと丸形ダイス20c:従伝導軸に対応する丸形ダイス)の回転角度のずれが算出される(算出工程)。
次に、算出部77の算出結果に基づいて、制御部60から各回転駆動部50に信号が送信され、この信号に応じて各装着軸4a,4b,4c(例えば、装着軸4b,4c)が回転駆動部50によって回転されて、装着軸4a,4b,4c(例えば、装着軸4b,4c)の回転開始位置が調整される(回転開始位置調整工程)(図3参照)。
後は上述した、ブランク装着工程からピント調整工程までが繰り返し行われる。
ところで、上述した回転駆動部50の回転運動や、直動駆動バー40を直動させるサーボタイプ型電動機45による回転運動は、操作者が電気操作盤(図示せず)を用いてコントロールすることができる。なお、回転駆動部50の回転運動の制御は、サーボタイプ型電動機10に組み込まれたエンコーダ(図示せず)や装着軸4a,4b,4cに組み込まれたセンサー(図示せず)からの信号を受けて行われ、サーボタイプ型電動機45による回転運動の制御は、直動駆動バー40やスクリュー機構46に取り付けられたセンサー(図示せず)からの信号を受けて行われる。
以上のように、本実施の形態によれば、表示部72でねじ山が拡大されて表示され、測定部76で拡大された画像を用いて2本の電子ラインLの間の距離Dを測定され、算出部77で回転角度のずれが算出される。そして、制御部によって回転駆動部50が操作されて、自動的に各装着軸4a,4b,4cが回転されて、装着軸4a,4b,4cの回転開始位置が調整される。このため、熟練していない者であっても、短時間(例えば1回の調整)で確実に装着軸4a,4b,4cの各々の位置合わせをすることができ、ひいては、短時間で確実に丸形ダイス20a,20b,20cのピッチを合わせることができる。
すなわち、従来では、目視で転造ブランク1に付けたねじ山の条痕Gのずれを測定していたため、熟練している者でも何度もピッチ合わせをする必要があり、時間のかかる作業となっている。また、ねじ山の条痕Gのずれを測定には高い技量が必要となっているので、熟練していない者では何度もやり直す必要があり、非常に時間のかかる作業となってしまっている。これに対して、本発明によれば、拡大された画像を用いて2本の電子ラインLを用いるだけで自動的に各装着軸4a,4b,4cが回転されて、装着軸4a,4b,4cの回転開始位置が調整されるので、熟練していない者でも短時間で確実に丸形ダイス20a,20b,20cのピッチを合わせることができる。
なお、顕微鏡などを用いて拡大したうえでねじ山の条痕Gのずれを測定することでピッチ合わせをすることも考えられるが、本実施の形態のように2本の電子ラインLを合わせるだけの作業とは異なり、ねじ山の条痕Gのずれをやはり目で確認することとなる。このため、このように顕微鏡などを用いたとしても正確なずれ量を把握することは難しく、装着軸4a,4b,4cの回転開始位置がどうしてもずれてしまうため、本実施の形態の態様の方が格段に優れている。
ところで、本実施の形態では、制御部によって回転駆動部50が操作されて、自動的に装着軸4a,4b,4cの回転開始位置が調整される態様を用いて説明しているが、これに限られることはなく、例えば、算出部77で算出された回転角度のずれに基づいて、手動で装着軸4a,4b,4cの回転開始位置を調整してもよい。
第2の実施の形態
次に、図9および図10により、本発明の第2の実施の形態について説明する。図9および図10に示す第2の実施の形態は、三個の装着軸4a,4b,4cと、この装着軸4a,4b,4cに固定される三個の丸形ダイス20a,20b,20cとを備える代わりに、二個の装着軸4a,4bと、この装着軸4a,4bに固定される二個の丸形ダイス20a,20bとを備えたものであり、その他の構成は図1乃至図8に示す第1の実施の形態と略同一である。
図9および図10に示す第2の実施の形態において、図1乃至図8に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。構成としては第1の実施の形態と略同一であるので、以下、簡単に説明する。
まず、二個の丸形ダイス20a,20bが装着軸4a,4bに装着される(ダイス装着工程)。次に、保持部16によって転造加工するブランクが保持される(ブランク装着工程)。
次に、サーボタイプ型電動機45による回転運動がスクリュー機構46を介して直動に変換されて、一方の丸形ダイス20bが他方の丸形ダイス20aに向かって移動され、保持部16に保持された転造ブランク1に当接されて押しつけられる(ダイス当接工程)(図9および図10参照)。
次に、各装着軸4a,4bが、回転駆動部50によって正方向にゆっくりと低速で1/2だけ回転される(転造工程)(図10参照)。その後、各装着軸4a,4bが、回転駆動部50によって正方向と逆方向に回転されてから、転造ブランク1が取り出される(ブランク取出工程)。そして、一方の丸形ダイス20a,20bが他方の丸形ダイス20a,20bから離れる方向に移動されて、離隔される(離隔工程)(図9参照)。
次に、撮影部71によって、転造ブランク1に転造されたねじ山の条痕Gが撮影される(撮影工程)(図6参照)。このとき、ファイバ照明部73によって、転造ブランク1に転造されたねじ山の条痕Gに光が照射されるので、被測定体であるねじ山の条痕Gに影が生じることを防止することができ、ひいては、表示部72で表示される画像を明瞭なものにすることができる。
このように撮影部71によってねじ山の条痕Gが撮影されているときに、表示部72によって、撮影部71で撮影されたねじ山が拡大されて表示されている(表示工程)(図8参照)。続いて、ピント調整部(図示せず)によって、表示部72での表示のピントが調整される(ピント調整工程)。
ここで、転造ブランク1につけられた条痕Gのずれが無くなり条痕Gが連なっていれば(ピッチがずれていない場合には)、作業は終了する。他方、転造ブランク1につけられた条痕Gがずれて連ならない場合(ピッチがずれている場合)には、以下の工程が行われる。
具体的には、まず、表示部72に表示された2本の電子ラインL(図8では垂直方向に延在する2本の電子ラインL)が、ねじ山の条痕Gのずれに合わせられる。そして、測定部76によって、2本の電子ラインLの間の距離(図8では垂直方向に延在する2本の電子ラインLの間の距離)Dが測定される(測定工程)。
次に、算出部77によって、測定部76による測定結果(2本の電子ラインLの間の距離D)に基づいて、一の丸形ダイス20a,20b(例えば、丸形ダイス20a:主伝導軸に対応する丸形ダイス)に対する他の丸形ダイス20a,20b(例えば、丸形ダイス20b:従伝導軸に対応する丸形ダイス)の回転角度のずれが算出される(算出工程)。
次に、算出部77の算出結果に基づいて、制御部60から各回転駆動部50に信号が送信され、この信号に応じて各装着軸4a,4b(例えば、装着軸4b)が回転駆動部50によって回転されて、装着軸4a,4b(例えば、装着軸4b)の回転開始位置が調整される(回転開始位置調整工程)(図3参照)。
後は上述した、ブランク装着工程からピント調整工程までが繰り返し行われる。
以上のように、本実施の形態でも、表示部72でねじ山が拡大されて表示され、測定部76で拡大された画像を用いて2本の電子ラインLの間の距離Dを測定され、算出部77で回転角度のずれが算出される。そして、制御部によって回転駆動部50が操作されて、自動的に各装着軸4a,4bが回転されて、装着軸4a,4bの回転開始位置が調整される。このため、熟練していない者であっても、短時間で確実に装着軸4a,4bの各々の位置合わせをすることができ、ひいては、短時間で確実に丸形ダイス20a,20bのピッチを合わせることができる。
1 転造ブランク
4a,4b,4c 装着軸
10 サーボタイプ型電動機
16 保持部
20a,20b,20c 丸形ダイス(転造ダイス)
40 直動駆動バー
45 サーボタイプ型電動機
46 スクリュー機構
50 回転駆動部
51 回転駆動軸
60 制御部
71 撮影部
72 表示部
76 測定部
77 算出部
B ブロックゲージ
D 電子ラインの間の距離
L 電子ライン
G 条痕

Claims (2)

  1. 転造ブランクを保持する保持部と、該転造ブランクに当接されてねじ山を転造する複数の転造ダイスと、各転造ダイスを保持して固定する装着軸と、各装着軸に連結されて該装着軸を回転させる回転駆動部とを有するねじ転造盤と、
    前記転造ダイスによって転造ブランクに転造されたねじ山を撮影する撮影部と、
    前記撮影部によって撮影されたねじ山を拡大して表示する表示部と、
    一の転造ダイスによって転造されたねじ山と、他の転造ダイスによって転造されたねじ山との間のずれを測定する測定部と、
    前記測定部による測定結果に基づいて、一の転造ダイスに対する他の転造ダイスの回転角度のずれを算出する算出部と、
    前記算出部による算出結果に基づいて前記回転駆動部を操作し、自動的に各装着軸を回転して当該装着軸の回転開始位置を調整する制御部と、
    備えたことを特徴とするねじ転造装置。
  2. 前記測定部は、前記表示部に表示された水平方向に延在する2本の電子ラインの間の距離と、垂直方向に延在する2本の電子ラインの間の距離とを測定することができるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のねじ転造装置。
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