JP5447563B2 - エルボセパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、排ガスに含まれるダストを集塵する湿式集塵機の下流側に接続され、前記湿式集塵機から排出されたダストを含有するダスト含有水と排ガスとを分離するエルボセパレータに関するものである。
例えば、製鉄プラントにおいて、転炉の排ガスからダストを除去する設備として、上述の湿式集塵機が適用される。この湿式集塵機においては、通過する排ガスに対して水を供給し、排ガス中のダストを供給した水で捕集して除去するものである。
この湿式集塵機から排出されたダストを含有する水(ダスト含有水)と排ガスは、湿式集塵機の下流側に接続されたエルボセパレータへと導入され、ダスト含有水と排ガスとに分離される。
エルボセパレータは、例えば特許文献1に示すように、湾曲した筒状をなしており、上方に向けて開口した導入口と水平方向に向けて開口したガス出口とを備えたセパレータ本体と、このセパレータ本体の内部空間を区分けする仕切部材と、を有している。
ここで、エルボセパレータに導入されたダスト含有水は、仕切部材及びセパレータ本体の底壁に沿って流れることになる。底壁に沿って流れるダスト含有水は、底壁に設けられた水出口を介してセパレータ本体の外部へと排出される。また、仕切部材に沿って流れるダスト含有水は、仕切部材のガス出口側端部に形成された堰部によってせき止められ、仕切部材に設けられた排水部を介して仕切部材上から排出され、セパレータ本体の外部へと排出される。
また、エルボセパレータに導入された排ガスは、ガス出口を介して下流側の設備へと導入される。
特開昭63−140022号公報
ところで、上述のエルボセパレータにおいては、下流側の設備と簡単な構造で接続するために、また、ダスト含有水と排ガスとの分離を確実に行うために、セパレータ本体のガス出口近傍部分は、水平方向に延在するように構成されている。そして、仕切部材はセパレータ本体に沿うように形成されていることから、仕切部材のガス出口側部分も水平方向に延在するように形成されている。
このため、仕切部材に沿って流れるダスト含有水は、水平方向に延在する部分で堰部に衝突するため、堰部の手前側部分において滞留し、ダスト含有水に含まれるダストが堆積してしまうおそれがあった。特に、排水部から離間した箇所では、ダスト含有水の流れが滞留してダストが堆積しやすい傾向にある。
このように、仕切部材のガス出口側部分においてダストが堆積すると、ダスト含有水が排水部を介して排出されなくなり、堰部を越えてガス出口へ流れ込んでしまうおそれがあった。すなわち、エルボセパレータにおいて、ガス成分とダスト含有水とを分離できなくなってしまう。
この場合、エルボセパレータの下流側の設備にダスト含有水が流れ込むことになり、転炉の操業を安定的に行うことができなくなるといった問題があった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、セパレータ本体の内部に配設された仕切部材上を流れるダスト含有水の滞留及びダストの堆積を抑制でき、湿式集塵機から排出されたダスト含有水と排ガスとを確実に分離することが可能なエルボセパレータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るエルボセパレータは、転炉の排ガスに含まれるダストを集塵する湿式集塵機の下流側に接続され、前記湿式集塵機から排出された前記ダストを含有するダスト含有水と排ガスとを分離するエルボセパレータであって、湾曲した筒状をなし、上方に向けて開口した導入口と水平方向に向けて開口したガス出口とを備えたセパレータ本体と、このセパレータ本体の内部空間を区分けする仕切部材と、を有し、前記仕切部材は、前記ガス出口側において前記セパレータ本体の内部空間を上下に区分けするように配置されており、前記仕切部材の前記ガス出口側の端部には、前記仕切部材上を流れる前記ダスト含有水をせき止める堰部と、前記仕切部材の幅方向両端に形成され、前記仕切部材上を流れる前記ダスト含有水を前記仕切部材上から排出する排水部と、が設けられ、前記仕切部材のうち前記堰部に接続する領域は、下流側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜しており、前記水平面に対する傾斜角度θが、5°≦θ≦25°の範囲内に設定されており、前記セパレータ本体に導入されるダスト含有水の水量Vと前記傾斜角度θとの関係が、
400m /h≦V<900m /hのとき、5°≦θ≦25°、
900m /h≦V≦1118m /hのとき、5°≦θ≦−0.091×V+106.81
とされていることを特徴としている。
この構成のエルボセパレータによれば、セパレータ本体の内部に配設された仕切部材のうち前記堰部に接続する領域は、下流側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜しており、前記水平面に対する傾斜角度θが、θ≧5°とされているので、仕切部材上を流れるダスト含有水の流れが堰部の近傍で滞留することを防止でき、仕切部材上にダストが堆積することが抑制される。また、仕切部材のうち前記堰部に接続する領域の前記水平面に対する傾斜角度θが、θ≦25°とされているので、仕切部材上を流れるダスト含有水の流速が大きくなり過ぎることを抑制でき、堰部を乗り越えてガス出口側に流れ込むことがない。よって、この構成のエルボセパレータによれば、ダスト含有水と排ガスとを良好に分離することが可能となる。
すなわち、仕切部材の堰部に接続する領域を下流側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜させることにより、堰部近傍及び排水部におけるダスト含有水の流速を確保し、ダストの堆積を抑制している。
また、前記セパレータ本体に導入されるダスト含有水の水量Vと前記傾斜角度θとの関係が、
400m/h≦V<900m/hのとき、5°≦θ≦25°
900m /h≦V≦1118m /hのとき、5°≦θ≦−0.091×V+106.81
とされている
前記セパレータ本体に導入されるダスト含有水の水量Vが比較的少量(400m/h≦V<900m/h)である場合には、仕切部材のうち前記堰部に接続する領域の前記水平面に対する傾斜角度θが、5°≦θ≦25°の範囲内とされているので、上述のように、ダスト含有水と排ガスとを良好に分離することが可能となる。
一方、前記セパレータ本体に導入されるダスト含有水の水量Vが多量(900m /h≦V≦1118m /h)である場合には、仕切部材のうち前記堰部に接続する領域の前記水平面に対する傾斜角度θが、5°≦θ≦−0.091×V+106.81とされているので、ダスト含有水の水量Vに応じて仕切部材の角度が適正化され、ダスト含有水が堰部を乗り越えてしまうことをより確実に抑制することが可能となる。
また、前記仕切部材には、前記仕切部材上を流れる前記ダスト含有水を前記排水部側へと案内するガイド部材が配設されていることが好ましい。
この場合、前記仕切部材上を流れる前記ダスト含有水が排水部側へと案内されるため、前記仕切部材上にダストが堆積することを抑制できる。よって、ダスト含有水と排ガスとを良好に分離することが可能となる。
上述のように、本発明によれば、セパレータ本体の内部に配設された仕切部材上を流れるダスト含有水の滞留及びダストの堆積を抑制でき、湿式集塵機から排出されたダスト含有水と排ガスとを確実に分離することが可能なエルボセパレータを提供することが可能となる。
本発明の実施形態であるエルボセパレータを備えた転炉排ガス処理設備の概略説明図である。 本発明の第一の実施形態であるエルボセパレータの断面説明図である。 図2におけるX−X断面説明図である。 本発明の第二の実施形態であるエルボセパレータの断面説明図である。 仕切部材のガス出口側の断面斜視図である。 図4におけるY−Y断面説明図である。 実施例の結果を示すグラフである。 実施例の結果を示すグラフである。
以下に、本発明の一実施形態であるエルボセパレータについて、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態であるエルボセパレータ20は、製鉄プラントにおいて、溶銑を処理する転炉11の排ガスを処理する転炉排ガス処理設備1で用いられるものである。図1に、本実施形態であるエルボセパレータ20を備えた転炉排ガス処理設備1を示す。
この転炉排ガス処理設備1は、転炉11の上方に位置するフード12と、転炉11とフード12とを密閉状態で接続するスカート13と、転炉11から排出された排ガスを冷却する排ガス冷却器14と、冷却された排ガスからダストを除去する1次集塵機15と、本実施形態であるエルボセパレータ20と、エルボセパレータ20の下流側に配設された2次集塵機17と、を備えている。なお、2次集塵機17の下流側には、各種ガス処理装置が配設される。
ここで、エルボセパレータ20の下流側に配設された2次集塵機17には、転炉11の炉圧を制御するダンパー18が配設されている。このダンパー18にダスト等が付着した場合には、転炉11の炉圧を精度良く制御することができなくなり、操業が不安定になるおそれがある。このため、2次集塵機17の上流側の1次集塵機15及びエルボセパレータ20でダストを十分に除去する必要がある。
1次集塵機15は、湿式集塵機とされている。この1次集塵機15においては、通過する排ガスに対して水を噴霧し、この水によって排ガス中のダストを捕集し、排ガスからダストを除去するものである。この1次集塵機15からは、ダストが除去された排ガスと、ダストを捕集したダスト含有水とが排出される。
そして、本発明の第一の実施形態であるエルボセパレータ20は、この1次集塵機15から排出された排ガスとダスト含有水とを分離するものである。
本実施形態であるエルボセパレータ20は、図2に示すように、湾曲した筒状をなすセパレータ本体21と、このセパレータ本体21の内部空間を区分けする仕切部材30と、を備えている。本実施形態では、セパレータ本体21の内部に、2つの仕切部材30が配設されている。
セパレータ本体21は、図2に示すように、鉛直方向上方側に向かって開口した導入口22と、水平方向に向けて開口したガス出口23と、を備えており、概略90°に湾曲した曲管形状をなしている。また、セパレータ本体21の底壁21Aには、下方に向けて開口した水出口24が設けられている。
仕切部材30は、図2に示すように、セパレータ本体21に沿って湾曲した板状をなしており、図2及び図3に示すように、ガス出口23側部分において、セパレータ本体21の内部空間を上下方向に区分けするように配設されている。導入口22から導入されたダスト含有水の一部は、この仕切部材30の上を流れる。
本実施形態における仕切部材30は、図3に示すように、ガス出口23側部分においては、幅方向中央部から幅方向端部に向かうにしたがい漸次下方に向かうように傾斜した形状をなしている。
仕切部材30のガス出口23側端部には、仕切部材30上を流れるダスト含有水をせき止める堰部31が設けられている。本実施形態では、堰部31は、仕切部材30の端部を上方に巻き返すことによって半割円筒状に形成されている。この堰部31の高さHは、 特に規定されるものではなく、ダスト含有水の流量に応じて、適宜、設定されるものである。ちなみに、通常の操業条件では、200mm≦H≦400mmの範囲内に設定されることが好ましい。堰部の高さHが200mm未満の場合、通常の操業条件では、ダスト含有水が堰部を乗り越えてガス出口から下流側へと混入する場合があるため、200mm以上とすることが好ましい。また、堰部の高さHは大きいほどダスト含有水が堰部を乗り越えにくくなるが、通常の操業条件では堰部の高さHが400mmであれば、ダスト含有水が堰部を乗り越えることが防止できることから、400mm以下とすることが好ましい。
また、仕切部材30のガス出口23側端部には、仕切部材30上を流れるダスト含有水を仕切部材30上から排出する排水部32が設けられている。
ここで、本実施形態における仕切部材30は、上述のように、ガス出口23側部分において、幅方向中央部から幅方向端部に向かうにしたがい漸次下方に向かうように傾斜した形状をなしていることから、仕切部材30上を流れるダスト含有水は、仕切部材30の幅方向端部から排出されることになり、図3に示すように、上述した堰部31の幅方向端部が排水部32とされている。
また、本実施形態では、排水部32(堰部31の幅方向端部)は、仕切部材30の幅方向両端側に設けられた排水配管28に接続されている。
そして、本実施形態における仕切部材30は、図2に示すように、ガス出口23側の端部領域が、水平方向に延在しておらず、ガス出口23側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜するように構成されている。
ここで、仕切部材30のうち堰部31に接続する領域の水平面に対する傾斜角度θが、5°≦θ≦25°の範囲内に設定されている。
なお、この傾斜角度θは、1次集塵機15からセパレータ本体21に導入されるダスト含有水の水量Vに応じて設計されることが好ましい。
セパレータ本体21に導入されるダスト含有水の水量Vが400m/h以上900m/h未満のときには、5°≦θ≦25°に設定される。また、セパレータ本体21に導入されるダスト含有水の水量Vが900m/h以上のときには、5°≦θ≦−0.091×V+106.81に設定される。
このような構成とされたエルボセパレータ20においては、1次集塵機15から排出された排ガスとダスト含有水とが、鉛直方向上方に開口された導入口22からセパレータ本体21内部へ導入される。
排ガスは、セパレータ本体21の内部を通過し、水平方向に開口されたガス出口23から下流側の2次集塵機17へと排出される。
導入口22から導入されたダスト含有水は、セパレータ本体21の底壁21A及び仕切部材30の上を流れる。
底壁21Aの上を流れるダスト含有水は、底壁21Aに設けられた水出口24からセパレータ本体21の外部へ排出される。
仕切部材30の上を流れるダスト含有水は、堰部31に衝突した後、この堰部31の幅方向両端に形成された排水部32を介して仕切部材30の上から排水配管28へと排出され、この排水配管28を介してセパレータ本体21の外部へ排出される。
以上のような構成とされた本実施形態であるエルボセパレータ20によれば、セパレータ本体21の内部に配設された仕切部材30のうち堰部31に接続する領域は、下流側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜しており、水平面に対する傾斜角度θが、θ≧5°とされているので、ダスト含有水の流速が確保されることになり、仕切部材30上を流れるダスト含有水の流れが堰部31に衝突して滞留することがなくなり、仕切部材30上にダストが堆積することを抑制できる。また、仕切部材30のうち堰部31に接続する領域の水平面に対する傾斜角度θが、θ≦25°とされているので、仕切部材30上を流れるダスト含有水の流速が大きくなり過ぎることを抑制でき、堰部31を乗り越えてガス出口23側に流れ込むことが抑制される。よって、本実施形態であるエルボセパレータ20によれば、ダスト含有水と排ガスとを良好に分離することが可能となる。
また、本実施形態では、上述の傾斜角度θは、1次集塵機15からセパレータ本体21に導入されるダスト含有水の水量Vに応じて設計される構成とされることが好ましく、具体的には、セパレータ本体21に導入されるダスト含有水の水量Vが400m/h以上900m/h未満のときには5°≦θ≦25°に、セパレータ本体21に導入されるダスト含有水の水量Vが900m/h以上のときには5°≦θ≦−0.091×V+106.81に設定されることにより、ダスト含有水の水量Vに応じて仕切部材30の傾斜角度が適正化され、ダスト含有水が堰部31を乗り越えてガス出口23側に流れ込むことをより確実に抑制することができ、ダスト含有水と排ガスとを良好に分離することが可能となることを実験的に知見した。
すなわち、傾斜角度θが5°以上であれば、ダスト含有水の水量Vにかかわらず、堰部31近傍及び排水部32におけるダスト含有水の流速を確保でき、ダストの堆積を抑制することができることが判った。
一方、ダスト含有水の水量Vが400m/h以上900m/h未満のときには、傾斜角度θが25°以下とすることで良いが、ダスト含有水の水量Vが900m/h以上のときには、水量Vが増加するにつれて、傾斜角度θの上限値を一次比例で小さくすることにより、ダスト含有水が堰部31を乗り越えてガス出口23側に流れ込むことをより確実に抑制できることを実験的に知見した。この知見に基づき、θ≦−0.091×V+106.81を導出した。
また、本実施形態では、堰部31の高さHが、200mm≦H≦400mmの範囲内に設定されているので、仕切部材30のうち堰部31に接続する領域の水平面に対する傾斜角度θを、5°≦θ≦25°としていても、仕切部材30上を流れるダスト含有水をせき止めることができ、排ガスとダスト含有水とを分離することができる。なお、本実施形態のように、堰部31を半割円筒状に形成されていることから、堰部31の高さHは、堰部31がなす半割円筒の直径に該当する。
次に、本発明の第二の実施形態であるエルボセパレータ120について、図4から図6を用いて説明する。この第二の実施形態であるエルボセパレータ120は、上述した第一の実施形態であるエルボセパレータ20と同様に、湿式集塵機から排出された排ガスとダスト含有水とを分離するものである。
第二の実施形態であるエルボセパレータ120は、図4に示すように、湾曲した筒状をなすセパレータ本体121と、このセパレータ本体121の内部空間を区分けする仕切部材130と、を備えている。本実施形態では、セパレータ本体121の内部に、2つの仕切部材130が配設されている。
仕切部材130は、図4に示すように、セパレータ本体121に沿って湾曲した板状をなしており、ガス出口123側部分において、セパレータ本体121の内部空間を上下方向に区分けするように配設されている。導入口122から導入されたダスト含有水の一部が、この仕切部材130の上を流れる。
本実施形態における仕切部材130は、ガス出口123側部分において、幅方向中央部から幅方向端部に向かうにしたがい漸次下方に向かうように傾斜した形状をなしている。
仕切部材130のガス出口123側の端部には、仕切部材130上を流れるダスト含有水をせき止める堰部131が設けられている。本実施形態では、堰部131は、仕切部材130の端部を上方に巻き返すことによって半割円筒状に形成されている。この堰部131の高さHは、200mm≦H≦400mmの範囲内に設定されていることが好ましい。
また、仕切部材130のガス出口123側端部には、図5及び図6に示すように、仕切部材130上を流れるダスト含有水を仕切部材130上から排出する排水部132が設けられている。
ここで、本実施形態における仕切部材130は、上述のように、ガス出口123側部分において、幅方向中央部から幅方向端部に向かうにしたがい漸次下方に向かうように傾斜した形状をなしていることから、仕切部材130上を流れるダスト含有水は、仕切部材130の幅方向端部から排出されることになり、図5及び図6に示すように、上述した堰部131の幅方向端部が排水部132とされている。
また、本実施形態では、排水部132(堰部131の幅方向端部)は、仕切部材130の幅方向両端側に設けられた排水配管128に接続されている。
そして、本実施形態における仕切部材130は、図4に示すように、ガス出口123側の端部領域が、ガス出口123側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜するように構成されている。
ここで、仕切部材130のうち堰部131に接続する領域の水平面に対する傾斜角度θが、5°≦θ≦25°の範囲内に設定されている。
なお、この傾斜角度θは、1次集塵機からセパレータ本体121に導入されるダスト含有水の水量Vに応じて設計されることが好ましい。
セパレータ本体121に導入されるダスト含有水の水量Vが400m/h以上900m/h未満のときには、5°≦θ≦25°に設定されることが好ましい。また、セパレータ本体121に導入されるダスト含有水の水量Vが900m/h以上のとき、5°≦θ≦−0.091×V+106.81に設定されることが好ましい。
また、本実施形態においては、仕切部材130に、図4から図6に示すように、仕切部材130上を流れるダスト含有水を排水部132側へと案内するガイド部材135が配設されている。
本実施形態では、上述のように、排水部132が仕切部材130の幅方向両端に配設されていることから、図5に示すように、ガイド部材135は、概略三角形板状をなしている。すなわち、仕切部材130の上流側の幅方向中央部に向けて三角形の一つの頂点が向き、他の頂点がそれぞれ仕切部材130の排水部132に向くように配設されている。なお、ガイド部材135がなす三角形板の側壁135Aは、図6に示すように、内側に僅かに湾曲している。
ここで、ガイド部材135の仕切部材130からの突出高さHは、堰部131の高さHに対して、0.5×H≦H≦1.0×Hの範囲内に設定されていることが好ましい。
このような構成とされたエルボセパレータ120においては、1次集塵機から排出された排ガスとダスト含有水とが、鉛直方向上方に開口された導入口122からセパレータ本体121内部へ導入される。
排ガスは、セパレータ本体121の内部を通過し、水平方向に開口されたガス出口123から下流側の2次集塵機へと排出される。
導入口122から導入されたダスト含有水は、セパレータ本体121の底壁121A及び仕切部材130の上を流れる。
底壁121Aの上を流れるダスト含有水は、底壁121Aに設けられた水出口124からセパレータ本体121の外部へ排出される。
仕切部材130の上を流れるダスト含有水は、図6に示すように、ガイド部材135によって仕切部材130の幅方向中央部から、排水部132側に向けて案内され、排水部132を介して仕切部材130の上から排水配管128へと排出され、この排水配管128を介してセパレータ本体121の外部へ排出される。
以上のような構成とされた本実施形態であるエルボセパレータ120によれば、第一の実施形態と同様に、仕切部材130のうち堰部131に接続する領域が、下流側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜しており、水平面に対する傾斜角度θが、5°≦θ≦25°とされているので、ダスト含有水の流速が確保され、仕切部材130上を流れるダスト含有水の流れが堰部131に衝突して滞留することがなくなり、仕切部材130上にダストが堆積することを抑制できるとともに、仕切部材130上を流れるダスト含有水が、堰部131を乗り越えてガス出口123側に流れ込むことを抑制できる。
よって、本実施形態であるエルボセパレータ120によれば、ダスト含有水と排ガスとを良好に分離することが可能となる。
また、本実施形態においては、セパレータ本体121の内部に配設された仕切部材130に、仕切部材130の上を流れるダスト含有水を排水部132側へと案内するガイド部材135が配設されているので、仕切部材130上を流れるダスト含有水が堰部131に衝突して滞留することがなく、仕切部材130上におけるダストの堆積を抑制することが可能となる。
また、仕切部材130上を流れるダスト含有水を、排水部132から排水配管128へ確実に排出してセパレータ本体121の外部へと排出することができるので、排ガスとダスト含有水とを良好に分離することができる。
また、本実施形態では、堰部131の幅方向両端部が排水部132とされており、ガイド部材135が概略三角板状をなしているので、ガイド部材135の側壁135Aによって仕切部材130の幅方向中央部を流れるダスト含有水を、幅方向両端部に形成された排水部132側へと案内することができ、ダスト含有水の滞留によるダストの堆積を確実に抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態では、ガイド部材135の仕切部材130からの突出高さHが、堰部131の高さHに対して、H≧0.5×Hとされている場合、仕切部材130上を流れるダスト含有水を確実に排水部132側へと案内することができる。また、ガイド部材135の仕切部材130からの突出高さHが、堰部131の高さHに対して、H≦1.0×Hとされている場合、堰部131によってダスト含有水と排ガスとを確実に分離することが可能となる。
以上、本発明の実施形態であるエルボセパレータについて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、転炉の排ガスを処理するものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の設備で発生する排ガスを処理するものであってもよい。
また、本実施形態では、2つの仕切部材を備えたものとして説明したが、これに限定されることはなく、1つ又は3つ以上の仕切部材を備えたものであってもよい。
さらに、堰部の形状についても、本実施形態に限定されることはなく、その他の形状、構造とされていてもよい。
また、堰部の幅方向両端部からダスト含有水を排出する構成として説明したが、幅方向一方側からのみダスト含有水を排出するものとしてもよい。
さらに、第二の実施形態において、ガイド部材を、概略三角形板状をなすものとして説明したが、これに限定されることはなく、ダスト含有水を排水部側に案内するものであれば、その他の形状であってもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく、実施した実験結果について説明する。
第一の実施形態で説明したエルボセパレータを用いて、操業中の転炉から排出される排出ガスを処理し、使用状況を評価した。なお、定常状態において、エルボセパレータに導入されるダスト含有水の水量は、はぼ850m/hであった。
比較例として、仕切部材のうち堰部に接続する領域を水平に延在するように構成したエルボセパレータを準備した。また、本発明例として、仕切部材のうち堰部に接続する領域を下流側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜して構成し、水平面に対する傾斜角度θをθ=25°としたエルボセパレータを準備した。
比較例、本発明例について、それぞれ4ヶ月間の操業を実施し、仕切部材上のダストの堆積高さを測定し、これを使用チャージ数で割り、平均ダスト堆積速度を算出した。評価結果を図7に示す。
また、比較例、本発明例について、上記のエルボセパレータを用いた操業条件を再現させて、流体計算ソフト(FLUENT)を用いて、使用時にガス出口側から排出されるダスト含有水(オーバーフロー水量)を計算した。計算結果を図8に示す。
図7に示すように、本発明例においては、比較例に比べて平均ダスト堆積速度が大幅に小さくなっており、ダストの堆積が十分に抑制されていることが確認される。
また、図8に示すように、本発明例においては、比較例に比べてオーバーフロー水量が大幅に減少しており、1次集塵機から導入された排ガスとダスト含有水とが良好に分離されることが確認される。
さらに、第一の実施形態のエルボセパレータを用いた本発明例において、ダストの堆積が十分に抑制され、オーバーフロー水量が大幅に減少できていることから、第二の実施形態のエルボセパレータを用いると、さらに良好な結果となることは明らかである。
15 1次集塵機(湿式集塵機)
20、120 エルボセパレータ
21、121 セパレータ本体
30、130 仕切部材
31、131 堰部
32、132 排水部
135 ガイド部材

Claims (2)

  1. 転炉の排ガスに含まれるダストを集塵する湿式集塵機の下流側に接続され、前記湿式集塵機から排出された前記ダストを含有するダスト含有水と排ガスとを分離するエルボセパレータであって、
    湾曲した筒状をなし、上方に向けて開口した導入口と水平方向に向けて開口したガス出口とを備えたセパレータ本体と、このセパレータ本体の内部空間を区分けする仕切部材と、を有し、
    前記仕切部材は、前記ガス出口側において前記セパレータ本体の内部空間を上下に区分けするように配置されており、
    前記仕切部材の前記ガス出口側の端部には、前記仕切部材上を流れる前記ダスト含有水をせき止める堰部と、前記仕切部材の幅方向両端に形成され、前記仕切部材上を流れる前記ダスト含有水を前記仕切部材上から排出する排水部と、が設けられ、
    前記仕切部材のうち前記堰部に接続する領域は、下流側へ向かうに従い漸次下方に向かうように水平面に対して傾斜しており、前記水平面に対する傾斜角度θが、
    5°≦θ≦25°の範囲内に設定されており、
    前記セパレータ本体に導入されるダスト含有水の水量Vと前記傾斜角度θとの関係が、
    400m /h≦V<900m /hのとき、5°≦θ≦25°、
    900m /h≦V≦1118m /hのとき、5°≦θ≦−0.091×V+106.81
    とされていることを特徴とするエルボセパレータ。
  2. 前記仕切部材には、前記仕切部材上を流れる前記ダスト含有水を前記排水部側へと案内するガイド部材が配設されており、前記ガイド部材は、概略三角板状をなし、前記仕切部材の上流側の幅方向中央部に向けて三角形の一つの頂点が向き、他の頂点がそれぞれ前記排水部に向くように配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエルボセパレータ。
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