JP5447485B2 - 波長可変安定化レーザ - Google Patents
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Description
将来のマルチメディアネットワークの構築を目指し、超長距離でかつ大容量の光通信装置が要求されている。この大容量化を実現する方式として、波長分割多重(Wavelength-division Multiplexing、以下、「WDM」と略記する。)方式が、光ファイバの広帯域・大容量性を有効利用できるなどの有利な点から研究開発が進められている。
特に、WDM方式に使用されるWDM方式用光源装置は、複数の波長でレーザ光を射出する必要がある。さらに、その波長間隔は、標準規格、例えば、ITU−Tの勧告に基づくチャンネル(以下、「ch」と略記する。)ごとに定められたグリッド間隔にする必要があるため、その要求を満たすべくWDM方式用光源装置の研究開発が進められている。
図21は、従来のWDM方式用光源装置を示す図である。
図21(a)は、従来のWDM方式用光源装置の構成を示す図である。図21(b)は、ch0に波長を固定する場合の説明図である。図21(c)は、従来のマルチ波長安定化装置における各引込範囲と各chとの関係を示す図である。
そして、制御用CPU917は、これらPDo1およびPDo2を受信し、これらの検出値に基づいて波長可変レーザ911の発振波長を所定波長に固定する制御信号を波長可変レーザ911に送信する。
図21(a)および(b)において、制御用CPU917は、波長可変レーザ911を立ち上げて、PDo1およびPDo2を受信してPDo1/PDo2を算出する。そして、このPDo1/PDo2が目標値0.5より大きい場合には、制御用CPU911は、発振波長が長くなるように波長可変レーザ911の素子温度を調整して波長可変レーザ911を制御する。一方、波長可変レーザ911を立ち上げた時のPDo1/PDo2が目標値0.5より小さい場合には、制御用CPU917は、発振波長が短くなるように波長可変レーザ911を制御する。こうして常にPDo1/PDo2が0.5となるように波長可変レーザ911は、制御され、発振波長は、ch0に安定化される。
ここで、レーザ立ち上げ時の波長に対し、波長安定化装置がレーザの発振波長を所望の波長に安定化することができる波長範囲を引込範囲と呼称することにする。
図22は、ETフィルタの透過波長特性の温度依存性を示す図である。
図22の縦軸は、μA単位で表示した検出器の電流値(透過率に相当する。)であり、横軸は、nm単位で表示した波長である。
ETフィルタの材質は、石英ガラスであり、鏡面の反射率は、25パーセントである。測定温度は、22.1(℃)、30.0(℃)、37.9(℃)および45.7(℃)である。
特に、温度によって発振波長を変更する波長可変レーザとETフィルタとを一体化する場合に問題である。
また、通信容量の増加のために、伝送速度を2.5Gbpsから10Gbpsに向上しようとすると、従来構成では、高速変調によるスペクトル線幅の問題や相対強度雑音の問題も生じる。
そして、本発明にかかる可変波長安定化レーザは、可変波長レーザと波長検出部とを一体にすることができるので小型化および低廉化することができる。
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態の波長可変安定化レーザの構成を示す図である。
図1において、波長可変安定化レーザは、光源11、周期的フィルタ12、光検出部13および制御部14で基本構成される。
光源11は、複数の波長を発振可能なレーザを複数個備える。光源11から射出されるレーザ光は、周期的な透過波長特性を持つ周期的フィルタ12に入射される。周期的フィルタ12から射出されたレーザ光は、光検出部13に入射される。光検出部13は、受光したレーザ光の光強度を検出し、その光強度に応じた電気信号に変換する。そして、光検出部13は、その電気信号を制御部14に出力する。制御部14は、光源11内の複数個のレーザのうちからいずれか1個のレーザを所望の波長で発振させる。さらに、制御部14は、光検出部13の出力が複数の波長ごとに設定される複数の目標値のうちからこの所望の波長に対応する目標値になるように発振させたレーザの発振波長を制御する。
このような波長可変安定化レーザでは、発振可能な波長ごとに複数の目標値が予め用意される。そして、制御部14は、光検出部13の出力が発振させた波長に応じた目標値なるように、光源11内の発振させたレーザを制御する。このように波長ごとに目標値を設定しその目標値なるようにレーザが制御されるため、周期的フィルタ12の透過波長特性における温度依存性を補償することができる。
(第1の実施形態のより好ましい構成)
特に、光源11から射出されるレーザ光がほぼ一定の波長間隔である場合には、周期的フィルタ12の周期は、この一定の波長間隔に設定され、制御部14における複数の目標値は、周期的フィルタ12の透過波長特性における隣接する2極値間に設けられることが好ましい。
なお、本明細書において、透過波長特性における隣接する極値間の特性曲線を「透過波長特性の肩」と呼称する場合がある。さらに、互いに隣接する極大値から極小値に至る特性曲線を「透過波長特性の右肩」と、互いに隣接する極小値から極大値に至る特性曲線を「透過波長特性の左肩」と呼称する場合もある。
例えば、光源11内に6個の半導体レーザが備えられ、個々の半導体レーザは、0.8(nm)間隔で5波のレーザ光を発振可能である場合において、3番目の波長に対応する目標値を透過波長特性の肩のほぼ中央に設定される。
なお、本明細書において、中央波長は、1個のレーザが発振可能な波長帯域においてその中央を意味する。
そして、制御部14は、光源11内に設けられた複数個のレーザの中から1個のレーザを発振させる際に、発振させるべき所望の波長とこの所望の波長に最も近い透過波長特性の極値を与える波長との間の波長範囲であって、この波長範囲のうちの透過波長特性における隣接する2極値間のほぼ中央の波長を含む方で発振させてから発振波長を制御することが好ましい。
上述のように中央波長に対応する目標値を透過波長特性の肩のほぼ中央に設けたとしても、中央波長から離れた波長の目標値は、極値に近い特性曲線上に配置される。つまり、中央波長に対応する目標値は、引込範囲の中央に配置されるが、中央波長から離れた波長の目標値は、引込範囲の中央から長波長側または短波長側に偏って配置されることになる。このため、例えば、引込範囲の中央から長波長側に目標値が配置された場合では、引込範囲において目標値から短波長側は広く、目標値から長波長側は狭くなる。よって、範囲が狭い目標値から長波長側でレーザを立ち上げてしまうと制御部14は、波長安定化の制御に困難が伴う。
また、波長可変安定化レーザは、外部に取り出されるべきレーザ光を増幅する光増幅部(以下、「O-Amp」と略記する。)21をさらに備えることが好ましい。
このようなO-Amp21を備えることによって、波長可変安定化レーザは、射出されるレーザ光の光強度の不足を補償することができる。
また、O-Amp21は、飽和領域で使用されることが好ましい。
光源11内のレーザ光の波長を制御するためにレーザの駆動電流を制御した場合には、レーザ光の光強度に変動が生じる。そこで、このように飽和領域で使用することによって、波長可変安定化レーザは、O-Amp21から射出されるレーザ光の光強度をほぼ一定に保持することができるから、安定した光強度のレーザ光を射出することができる。
発振可能な複数の波長のなかからいずれか1波長を発振させる際には、素子温度で波長を制御し、この発振した波長を安定させるために目標値となるように発振波長を微調整する際には、駆動電流で制御するようにすると、駆動電流による制御は制御の時定数が小さいので、素子温度だけで制御する場合に比べて迅速に所望の波長に安定化することができる。
さらに、光源11は、複数の波長を発振可能なレーザであり、周期的フィルタ12は、レーザから射出されるレーザ光が入射され、レーザの発振波長の温度依存性に応じた透過波長特性の温度依存性を持つようにして、波長可変安定化レーザを構成することも可能である。
例えば、透過波長特性の温度依存性は、レーザの発振波長の温度依存性に一致させる。すなわち、レーザが温度変動△Tで発振波長変動△Lである場合に、透過波長特性は、温度変動△Tでシフト量△Lとすればよい。このようにすることにより、ロック点は、透過波長特性の一方の肩上に配置されることになる。
さらに、波長可変安定化レーザは、周期的フィルタを除き従来と同様な構成にすることができる。このため、周期的フィルタの交換と制御部14の微調整によって従来のマルチ波長安定化装置およびWDM方式用光源装置などが利用可能である。
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態は、8波のWDM方式光信号の光源装置に好適な波長可変安定化レーザの実施形態である。WDM方式光信号は、1550(nm)波長帯域においてITU−Tの勧告に従い0.8(nm)波長間隔でch0〜ch7の波長が配置される。
図2において、レーザダイオード(以下、「LD」と略記する。)101-1は、ch0〜ch3にそれぞれ対応する4波のレーザ光を発振することができる。そして、LD101-1は、その素子温度および駆動電流値に従って、これら4波のレーザ光のうちからいずれか1波のレーザ光を発振する。LD101-1から射出されたレーザ光は、カプラ102に入射される。
ここで、LD101-1がch0のレーザ光を発振する素子温度において、LD101-2は、ch4のレーザ光を発振する。LD101-1がch1のレーザ光を発振する素子温度において、LD101-2は、ch5のレーザ光を発振する。LD101-1がch2のレーザ光を発振する素子温度において、LD101-2は、ch6のレーザ光を発振する。そして、LD101-1がch3のレーザ光を発振する素子温度において、LD101-2は、ch7のレーザ光を発振する。
LD101は、MQW構造DFBレーザや可変波長DBRレーザなどの可変波長レーザを使用することができる。特に、多重量子井戸レーザは、通常の分布帰還型レーザや分布ブラッグ反射型レーザなどに較べて、光学利得が大きく低閾値である、光学利得スペクトル幅が狭く発光スペクトル幅が狭くなる、高速変調が可能、および、TE波が優先的に選択されるなどの点で高性能である。
カプラ103に入射されたレーザ光は、3つに分配され、分配された第1レーザ光は、ISO121および半導体光増幅器(以下、「SOA」と略記する。)122を介してカプラ123に入射される。分配された第2レーザ光は、ETフィルタ104を介してPD105-1に入射される。そして、分配された第3レーザ光は、PD105-2に入射される。ここで、第1レーザ光は、最終的に波長可変安定化レーザの出力となるので、その光強度を第2および第3レーザ光の光強度より大きくすることが好ましい。
PDo1/PDo2は、ETフィルタ104の透過率に相当する値である。ETフィルタ104の透過率は、PDo1だけでも求めることができるが、PDo1をPDo2で規格化することによって、雑音や経時劣化などによるPDo1の変動を補償することができる。そして、CPU108は、PDo1/PDo2を計算するので、カプラ103からETフィルタ104に入射されるレーザ光とカプラ103からPD105-2に入射されるレーザ光とは、同一の光強度であることが好ましい。
図4の縦軸は、PDo1/PDo2、すなわち、ETフィルタの透過率に相当する値であり、横軸は、ch(波長)である。各曲線は、各温度における透過波長特性を示し、その各温度は、上段から16(℃)、24(℃)、32(℃)、40(℃)の場合である。そして、各曲線上の黒丸(●)は、各chのロック点、すなわち、所望の発振波長に制御するための目標値である。
ここで、LD101-1が発振する波長のうちの中央波長に対応する目標値は、透過波長特性の肩のほぼ中央に配置されることが好ましい。本実施形態では、LD101-1は、ch0〜ch3の4波のレーザ光を発振するので、真正の中央波長がない。そこで、ch1とch2との中央の波長を想定し、この波長に対応する目標値を透過波長特性の肩のほぼ中央に配置すると、第1ないし第4目標値は、透過波長特性の極値付近を避けて肩に適正に配置されるから、波長可変安定化レーザは、各波長を高精度に波長を安定化させてレーザ光を射出することができる。
ETフィルタ104のFSRの設計について、より一般的に説明する。
LDアレイ部の発振波長における温度依存性をR(GHz/℃)、発振波長間隔を△f(GHz)とすると、或る波長から隣接する他の波長に発振波長を変更するために必要な温度変更は、△f/R(℃)となる。周期的フィルタの透過波長特性の温度依存性をQ(GHz/℃)とすると、LDアレイ部が1波長間隔分発振波長を変更させる間に、周期的フィルタの透過波長特性は、Q×△f/R(GHz)だけシフトする。このため、FSRを波長間隔からQ×△f/R(GHz)だけ引いた値に設計すれば、1波長間隔分発振波長を変更したとしても、隣の同じ肩形状の同じ透過率にロック点を設定することができる。したがって、FSR(GHz)は、△f−(Q×△f/R)ないし△fの範囲で設計する。
図2に戻って、温度調整器106および温度検出器107は、ベース基板110に接触するように接続される。
温度調整器106は、ベース基板110の温度を変更する素子である。温度調整器106として、例えば、ペルチェ効果(Peltier effect)によって温度を変更することができるペルチェ素子などを使用することができる。温度調整器106の温度制御は、CPU108がディジタル/アナログ変換器(以下、「D/A」と略記する。)113を介して温度調整器駆動回路112の電流値を変えることによって制御される。温度調整器駆動回路112は、制御された電流を温度調整器106に供給する。
一方、SOA駆動回路124は、D/A126を介してCPU108によってSOA122を駆動する駆動電流値を制御される。そして、SOA駆動回路124は、この制御に基づく駆動電流をSOA122に供給する。SOA122は、この駆動電流に従う利得でレーザ光を増幅する。
(第2の実施形態の作用効果)
次に、波長可変安定化レーザが発振波長を所望の波長に安定化させる制御について説明する。
CPU108は、例えば、電源投入によってメモリ109に記憶されている第1プログラムの実行を開始する。
図6において、CPU108は、波長可変安定化レーザ内の各回路を初期化する(S1)。
chの立ち上げ要求(発振波長の設定)は、例えば、この波長可変安定化レーザがWDM方式光通信システムにおける送信局の光源装置として使用される場合では、送信局を統括する制御装置によってCPU108に入力される。
CPU108は、chXに対応するLD101にLD101の初期立ち上げ駆動電流をD/A114およびLD駆動回路111を介して供給する(S5)。
CPU108は、A/D115を介して入力される温度検出器107の出力を監視し(S6)、一定の許容値以内でchXに対応する温度であるか否かを判断する(S7)。
判断の結果、chXに対応する温度ではない場合は、S6およびS7の処理を繰り返す。一方、chXに対応する温度である場合は、CPU108は、PDo1およびPDo2を取り込み、PDo1/PDo2を算出する(S8)。
このLD101の素子温度の変更方向は、次のようにして決定される。すなわち、ロック点が透過波長特性の左肩に配置されているので、算出した差が「正」であることは、発振波長がロック点より短波長側であることを示すため、CPU108は、発振波長が長くなるように素子温度を変更する。逆に、算出した差が「負」であることは、発振波長がロック点より長波長側であることを示すので、CPU108は、発振波長が短くなるように素子温度を変更する。
CPU108は、A/D127を介して入力されるPD125の出力を監視し、一定の許容値以内で読み込んだレーザ光の光強度の目標値であるか否かを判断することによって光強度を一定に制御する(APC制御)(S12)。
そして、chXから別のchYへ切り替える場合には、CPU108は、再度上述のS3からS12までの処理を行う。
波長可変安定化レーザは、ETフィルタのFSRを発振可能な波長間隔に設定することによって、LD101-1とLD101-2とが同一の素子温度で発振することができるレーザ光の波長を安定化することができる。そして、波長可変安定化レーザは、透過波長特性の肩に配置される目標値を1個のLD101が発振することができる波長ごとに設定することによって、1個のLD101が異なる素子温度で発振することができるレーザ光の波長を安定化することができる。
なお、第2の実施形態において、CPU108は、出力されるレーザ光の光強度を一定に制御したが、これに限定されない。例えば、CPU108は、PD105-2の出力を利用することによってSOA122を利得一定に制御してもよい。
(第3の実施形態の構成)
第2の実施形態では、所望のchに対応する波長のレーザ光を発振させる際に、LDを立ち上げる波長は、その所望のchに対応する引込範囲内に設定される。この場合においても、波長可変安定化レーザは、所望のchの波長に安定化されたレーザ光を射出することができるが、透過波長特性の極値付近にロック点を設定された波長に安定化させることは、容易ではない。これは、ロック点が引込範囲の中央から長波長側または短波長側に偏って配置されているからである。
したがって、第3の実施形態の波長可変安定化レーザの構成は、メモリ109を除き、第2の実施形態の波長可変安定化レーザの構成と同一なので、その説明を省略する。
図7は、第3の実施形態における各chのロック点と初期立ち上げ波長との関係を示す図である。
LD駆動電流の波長依存性をS(nm/mA)、周期的フィルタの引込可能範囲幅をロック点を中心に±W(nm)だとすると、両端のchは、±W/S(mA)だけ電流値をずらしてLDを立ち上げることで、LDを透過波長特性の肩のほぼ中央から発振させることができる。
次に、波長可変安定化レーザが発振波長を所望の波長に安定化させる制御について説明する。
図8は、第3の実施形態のフローチャートである。
CPU108は、例えば、電源投入によってメモリ159に記憶されている第2プログラムの実行を開始する。
図8のS7において、判断の結果、chXに対応する温度である場合は、CPU108は、PDo1およびPDo2を取り込み、PDo1/PDo2を算出する(S21)。
このLD101の駆動電流の変更方向は、次のようにして決定される。
すなわち、ロック点が透過波長特性の左肩のほぼ中央より極大値側に配置されている場合では、立ち上げ波長は、常に短波長側であるので、CPU108は、発振波長が長くなるように駆動電流を変更する。本実施形態においては、図7に示すように、ch0、c1、ch4およびch5の場合である。
そして、再度、CPU108は、PDo1およびPDo2を取り込み、PDo1/PDo2を算出する(S24)。
判断の結果、算出した差が許容値以内でない場合には、LD駆動回路111によってLD101の駆動電流を変えることによって発振波長を変更し(S26)、S24の処理に戻る。
ロック点が透過波長特性の左肩に配置されているので、算出した差が「正」であることは、発振波長がロック点より短波長側であることを示すので、CPU108は、発振波長が長くなるように駆動電流を変更する。逆に、算出した差が「負」であることは、発振波長がロック点より長波長側であることを示すので、CPU108は、発振波長が短くなるように駆動電流を変更する。
CPU108は、A/D127を介して入力されるPD125の出力を監視し、一定の許容値以内で読み込んだレーザ光の光強度の目標値であるか否かを判断することによって光強度を一定に制御する(APC制御)(S28)。
そして、chXから別のchYへ切り替える場合には、CPU108は、再度上述のS3からS7までおよびS21からS28までの処理を行う。
第3の実施形態の波長可変安定化レーザは、第2の実施形態の作用効果に加え、LD101の初期立ち上げ波長を透過波長特性の肩のほぼ中央に設定するので、最初の発振波長の変更方向が特定されるため、誤った方向に発振波長が変更されることがない。このため、波長可変安定化レーザは、より確実に所望のchXに対応する波長にレーザ光を安定させて発振することができる。さらに、波長可変安定化レーザは、所望のchXに対応する波長に対し、ETフィルタのFSRだけずれた波長のレーザ光を発振することがない。
一般に、光増幅器は、飽和領域において入力光強度の変動に対し、その出力光強度は、あまり変動しない。
特に、光源の光強度の変動に対し大きな許容値を持つ送信局の場合には、S28の処理を省略することが可能である。
(第4の実施形態の構成)
第4の実施形態は、8波のWDM方式光信号の光源に好適な波長可変安定化レーザの実施形態である。WDM方式光信号は、1550(nm)波長帯域においてITU−Tの勧告に従い0.8(nm)波長間隔でch0〜ch7の波長が配置される。
なお、第4の実施形態の説明において、図2と同一の構成ついては、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
図9において、LD101-1およびLD101-2は、カプラ102にレーザ光を射出する。これらLD101およびカプラ102は、LDアレイ部を構成する。LDアレイ部は、後述する制御によって8波のうちの1波のレーザ光をカプラ151に射出する。
分配された第2レーザ光は、カプラ152-1に入射される。入射された第2レーザ光は、さらに2つに分配され、一方は、ETフィルタ153-1を介してPD154-1に入射され、他方は、ETフィルタ153-2を介してPD154-2に入射される。
PD154-1は、入射されたレーザ光の光強度に従う電流を発生させ、電気信号をA/D155-1に出力する。A/D155-1は、このアナログ信号をディジタル信号に変換し、ディジタル信号を制御用のCPU108に出力する。このA/D155-1の出力、すなわち、ETフィルタ154-1を介したレーザ光の光強度に対応する値をPDo1とする。
さらに、PD154-3は、同様に、入射されたレーザ光の光強度に従う電流を発生させ、その電気信号は、A/D155-3を介してCPU108に出力される。このA/D155-3の出力、すなわち、ETフィルタ154-3を介したレーザ光の光強度に対応する値をPDo3とする。
PDo1/PDo4は、ETフィルタ153-1の透過率に相当する値である。同様に、PDo2/PDo4は、ETフィルタ153-2の透過率に相当する値であり、PDo3/PDo4は、ETフィルタ153-3の透過率に相当する値である。
図10の縦軸は、各ETフィルタ153の透過率に相当し、横軸は、ch(波長)である。各曲線は、各温度における各ETフィルタ153の透過波長特性を示し、その各温度は、上段から16(℃)、24(℃)、32(℃)、40(℃)の場合である。そして、各曲線上の黒丸(●)は、各chのロック点、すなわち、所望の発振波長に制御するための目標値である。
ETフィルタの一方の肩で波長をロックすることが可能な領域をD(GHz)とした場合、ETフィルタの1周期分(1FSR分)の範囲において波長をロックすることができる領域は、両方の肩を利用した場合では、2D(GHz)である。
すなわち、△f(GHz)の範囲で、1枚のETフィルタで波長をロックすることができる領域は、2D×△f/FSR(GHz)となる。
実際の設計では、FSR/2Dが整数になるとは限らないので、FSR/2Dを切り上げた数のK枚だけETフィルタが必要となる。つまり、Kは、FSR/2D以上であってFSR/2D+1より小さい自然数である。
図9に戻って、温度調整器106および温度検出器107は、ベース基板110に接触するように接続される。
CPU108は、D/A113および温度調整器駆動回路112を介して温度調整器106に接続され、温度調整器106の温度を制御する。
また、温度検出器107は、ベース基板110の温度を検出し、その出力は、A/D115を介してCPU108に入力される。
一方、CPU108は、D/A126およびSOA駆動回路124を介してSOA122に接続され、SOA122の利得を制御する。
次に、波長可変安定化レーザが発振波長を所望の波長に安定化させる制御について説明する。
図11は、第4の実施形態のフローチャートである。
CPU108は、例えば、電源投入によってメモリ209に記憶されている第3プログラムの実行を開始する。
図11のS7において、判断の結果、chXに対応する温度である場合は、CPU108は、chXのロック点が配置されている透過波長特性を持つETフィルタ153から射出されるPD154を選択する。この選択されたPD154の出力をPDoz(z=1、2、3)とする。CPU108は、PDozおよびPDo4を取り込み、PDoz/PDo2を算出する(S31)。
判断の結果、算出した差が許容値以内でない場合には、温度調整器106によってLD101の素子温度を変えることによって発振波長を変更し(S33)、S31の処理に戻る。
CPU108は、A/D127を介して入力されるPD125の出力を監視し、一定の許容値以内で読み込んだレーザ光の光強度の目標値であるか否かを判断することによって光強度を一定に制御する(APC制御)(S35)。
そして、chXから別のchYへ切り替える場合には、CPU108は、再度上述のS3からS7までおよびS31からS35までの処理を行う。
このように波長可変安定化レーザは、複数のフィルタを使用するため、各chの目標値を必ずいずれかのフィルタの透過波長特性の肩に配置することができる。このため、波長可変安定化レーザは、より確実に安定した所望の波長のレーザ光を射出することができる。さらに、周期的フィルタは、所望のFSRに設計して製造したとしても、その前後のFSRを持つ周期的フィルタが製造されてしまうが、本発明では、適当な領域の個数と周期的フィルタの枚数を設定することにより、透過波長特性の温度依存性が同一であればETフィルタが使用可能である。このため、本発明によれば、設計値を外れたFSRを持つ周期的フィルタを使用することができるので、周期的フィルタの製造歩留まりを向上することができる。
(第5の実施形態の構成)
上述の第2ないし第4の実施形態は、LDの発振波長の温度依存性と周期的フィルタであるETフィルタの透過波長特性の温度依存性とが一致していないために、第2ないし第4の実施形態で説明した対応をとって各chの波長にレーザ光の波長をロックするものである。
したがって、第5の実施形態の波長可変安定化レーザの構成は、LD101、ETフィルタ104およびメモリ109を除き、第2の実施形態の波長可変安定化レーザの構成と同一なので、その説明を省略する。
図13は、第5の実施形態における透過波長特性と各chのロック点との関係を示す図である。
図13の縦軸は、ETフィルタ204の透過率に相当し、横軸は、ch(波長)である。各曲線は、各温度における各ETフィルタ204の透過波長特性を示し、その各温度は、上段から16(℃)、24(℃)、32(℃)、40(℃)の場合である。そして、各曲線上の黒丸(●)は、各chのロック点、すなわち、所望の発振波長に制御するための目標値である。なお、図13において、ch6以降の記載は、省略されている。
第5の実施形態においては、LDアレイ部は、図12に示すように0.1THz、すなわち、100(GHz)の波長間隔(グリッド間隔)でレーザ光を発振可能である。また、各LD201は、16(℃)、24(℃)、32(℃)および40(℃)において100(GHz)の間隔で4波のレーザ光を発振可能である。つまり、各LD201は、8(℃)の素子温度の変更によって、発振波長が100(GHz)変更される。さらに、LD201-1、201-3、201-5、201-7は、透過波長特性の左肩にロック点を配置し、LD201-2、201-4、201-6、201-8は、透過波長特性の右肩にロック点を配置するようにする。
このようにETフィルタを設計することにより、各chのロック点に対応する目標値を共通にすることができる。
各chのロック点は、ETフィルタを上述のように設計することにより、どのような透過率に目標値を設定しても、波長をロックするが、高精度に波長を安定化させる観点から、各chのロック点は、図13に示すように透過波長特性の肩のほぼ中央に配置することが好ましい。
さらに、第5の実施形態においては、図2におけるメモリ109の代わりにメモリ259を使用する。メモリ259は、後述する波長可変安定化レーザを制御するための第4プログラム、各LD201の初期立ち上げ駆動電流値、SOAの初期立ち上げ駆動電流値、温度ごとに温度調整器106の初期立ち上げ制御値、ロック点の目標値、LD201ごとにロック点が配置される肩形状、波長可変安定化レーザから射出されるレーザ光の光強度の目標値などが記憶される。
次に、波長可変安定化レーザが発振波長を所望の波長に安定化させる制御について説明する。
図14は、第5の実施形態のフローチャートである。
CPU108は、例えば、電源投入によってメモリ259に記憶されている第4プログラムの実行を開始する。
図14のS7において、判断の結果、chXに対応する温度である場合は、CPU108は、メモリ259からchXのロック点が配置されている肩形状を取り込む(S41)。肩形状は、chXがLD201-1、201-3、201-5、201-7のいずれかから射出されるレーザ光である場合には、左肩であり、一方、chXがLD201-2、201-4、201-6、201-8のいずれかから射出されるレーザ光である場合には、右肩である。
CPU108は、目標値からPDo1/PDo2を引くことによってPDo1/PDo2とこの目標値との差を算出し、この差が一定の許容値以内であるか否かを判断する(S43)。
CPU108は、温度調整器106によってLD101の素子温度を変えることによって発振波長を変更し(S45)、S42の処理に戻る。
CPU108は、A/D127を介して入力されるPD125の出力を監視し、一定の許容値以内で読み込んだレーザ光の光強度の目標値であるか否かを判断することによって光強度を一定に制御する(APC制御)(S47)。
そして、chXから別のchYへ切り替える場合には、CPU108は、再度上述のS3からS7までおよびS41からS47までの処理を行う。
このような構成の波長可変安定化レーザは、ETフィルタにおける透過波長特性の温度依存性をレーザの発振波長の温度依存性に応じて調整するので、各chのロック点に対応する目標値を共通にすることができ、より確実に安定した所望の波長のレーザ光を射出することができる。
一般的には、1個で波長間隔△f(GHz)、n波を発振することができるレーザを複数個備える場合では、ETフィルタは、以下のように設計される。
例えば、50(GHz)波長間隔、4波を発振することができるレーザを複数個備える場合は、FSR40(GHz)温度依存性10/△TG(GHz/℃)、または、FSR20(GHz)温度依存特性30/TG(GHz)、または、FSR25(GHz)温度依存特性25/△TG(GHz/℃)となるようにETフィルタを設計すればよい。
また、例えば、LDアレイ部が100(GHz)波長間隔で4波を発振することができるレーザを複数個備える場合では、ETフィルタは、透過波長特性の温度依存性を100/8(GHz/℃)に、FSRを100(GHz)と設計してもよい。
さらに、LDアレイ部が100(GHz)波長間隔で4波を発振することができるレーザを複数個備える場合では、ETフィルタは、透過波長特性の温度依存性を25/8(GHz/℃)に、FSRを50(GHz)と設計してもよい。
次に、別の実施形態について説明する。
(第6の実施形態の構成)
第6の実施形態は、光源と周期的フィルタとが異なる温度依存性を持つことから、光源および周期的フィルタの温度を互いに独立して制御する波長可変安定化レーザの実施形態である。
図15は、第6の実施形態の波長可変安定化レーザの構成を示す図である。
なお、図15において、図2と同一の構成は、同一の参照符号を付すことによってその説明を省略する。
カプラ103に入射されたレーザ光は、3つに分配され、分配された第1レーザ光は、ISO121、SOA122を介してカプラ123に入射される。分配された第2レーザ光は、ETフィルタ104を介してPD105-1に入射される。分配された第3レーザ光は、PD105-2に入射される。
これらカプラ103、ETフィルタ104およびPD105は、波長検出部を構成する。
ETフィルタ104のFSRは、LDアレイ部が発振可能な波長間隔を考慮して決定される。特に、そのFSRは、この波長間隔に合わせることが望ましい。本実施形態では、LDアレイ部が0.8(nm)間隔でレーザ光を発振可能であることから、そのFSRは、0.8(nm)に設定される。さらに、FSRは、LDアレイ部の発振可能な波長間隔の1/2倍、1/4倍などに合わせることも好適である。
ベース基板310-1は、LD101の温度を制御することができれば良いことから、カプラ102がベース基板310-1上に配置されない構成でもよい。
温度調整器301-1は、ベース基板310-1の温度を変更するペルチェ素子である。温度調整器301-1の温度は、CPU108がD/A303-1を介して温度調整器駆動回路302-1の電流値を変えることによって制御される。温度調整器駆動回路302-1は、制御された電流を温度調整器301-1に供給する。
同様に、波長検出部の温度を制御するため、温度調整器301-2および温度検出器304-2は、ベース基板310-2に接触するように接続される。
CPU108は、D/A303-2および温度調整器駆動回路302-2を介して温度調整器301-2に接続され、温度調整器301-2の温度を制御する。
CPU108は、D/A114およびLD駆動回路111を介してLD101に接続され、LD101にレーザ光を発振させる。
一方、CPU108は、D/A126およびSOA駆動回路124を介してSOA122に接続され、SOA122の利得を制御する。
また、CPU108は、メモリ309にアクセスする。メモリ309は、後述する波長可変安定化レーザを制御するための第5プログラム、各LD101の初期立ち上げ駆動電流値、SOAの初期立ち上げ駆動電流値、温度ごとに各温度調整器301の初期立ち上げ制御値、ロック点の目標値、波長可変安定化レーザから射出されるレーザ光の光強度の目標値などが記憶される。
(第6の実施形態の作用効果)
次に、波長可変安定化レーザが発振波長を所望の波長に安定化させる制御について説明する。
CPU108は、例えば、電源投入によってメモリ309に記憶されている第5プログラムの実行を開始する。
CPU108は、波長可変安定化レーザに対するchの立ち上げ要求があったか否かを判断する(S62)。要求がない場合には、要求があるまで、S62の処理を繰り返す。
要求があった場合には、CPU108は、メモリ309にアクセスし、chXに対応するLD101、LD101の初期立ち上げ駆動電流値、SOA122の初期立ち上げ駆動電流値、chXに対応する温度にするための各温度調整器301の初期立ち上げ制御値、ロック点の目標値、波長可変安定化レーザから射出されるレーザ光の光強度の目標値を読み込む(S63)。
CPU108は、chXに対応するLD101にLD101の初期立ち上げ駆動電流をD/A114およびLD駆動回路111を介して供給する(S65)。
CPU108は、各A/D305を介して入力される温度検出器304の出力を監視し(S66)、一定の許容値以内でchXに対応する温度であるか否かを判断する(S67)。
判断の結果、chXに対応する温度ではない場合は、S66およびS67の処理を繰り返す。一方、chXに対応する温度である場合は、CPU108は、PDo1およびPDo2を取り込み、PDo1/PDo2を算出する(S68)。
このLD101の駆動電流の変更方向は、ロック点が配置される透過波長特性の肩形状および算出した差の「正負」を考慮して決定される。
CPU108は、A/D127を介して入力されるPD125の出力を監視し、一定の許容値以内で読み込んだレーザ光の光強度の目標値であるか否かを判断することによって光強度を一定に制御する(APC制御)(S72)。
そして、chXから別のchYへ切り替える場合には、CPU108は、再度上述のS63からS72までの処理を行う。
波長可変安定化レーザは、LD101における発振波長の温度依存性とETフィルタ104における透過波長特性の温度依存性とを考慮して、LD101とETフィルタ104とを独立に温度制御するので、各ch(各発振波長)の目標値を共通な値にすることができる。
なお、第2ないし第6の実施形態では、説明を簡単にするため波長可変安定化レーザの発振可能な波長数を具体的に特定して説明したが、これに限定されるものではない。波長可変安定化レーザの発振可能な波長数は、任意である。
図17は、波長可変安定化レーザのモジュールの第1構成例を示す図である。
図18は、波長可変安定化レーザのモジュールの第2構成例を示す図である。
図19は、波長可変安定化レーザのモジュールの第3構成例を示す図である。
図20は、波長可変安定化レーザのモジュールの第4構成例を示す図である。
これら第1ないし第4構成例のモジュールは、第1ないし第6の実施形態に使用することができる。特に、第2構成例のモジュールは、第6の実施形態の使用に好適である。ここで、第1および第3構成例のモジュールは、SOAをLDと一体形成した場合を示し、第2構成例のモジュールは、SOAをISOの入射側に配置した場合を示す。また、第4構成例のモジュールは、LDアレイチップなどで構成されるLDアレイ部とETフィルタなどで構成される波長検出部のベース基板を別にして個別に温度制御する場合である。さらに、第1ないし第4構成例のモジュールは、LDが8個備えられた32波発振可能な場合を示す。
LDアレイチップ601は、8個のLDとこのLDから射出されたレーザ光を合波するカプラとカプラからの出力光を増幅するSOAとを備え、これらが同一半導体基板上に一体形成されている。PD602は、LDアレイチップ602から射出されるバックレーザ光のバックパワーを受光する。そして、LDアレイチップ601、PD602、サーミスタ609およびレンズ603は、ベース基板613-1に配置され、ベース基板613-1は、ペルチェ素子612-1上に配置される。
また、LDアレイチップ601、PD602、604、607、サーミスタ608、609およびペルチェ素子612の各電極パッドは、パッケージ600に備えられた内外を電気的に接続するための各接続ピン611にワイヤボンディング(wire bonding)によってそれぞれ接続される。
12 周期的フィルタ
13 光検出部
14 制御部
21 光増幅器
101 LD
104、153 ETフィルタ
105、154 PD
106、301 温度調整器
107、304 温度検出器
108 CPU
109、309 メモリ
122 SOA
Claims (8)
- 温度に応じて波長可変で複数の波長のうちいずれか1波長を発振可能なレーザを複数個備える光源と、
前記光源から射出されたレーザ光が入射され、周期的な透過波長特性を持つ周期的フィルタと、
前記光源の温度を調整する第1温度調整手段と、
前記周期的フィルタの温度を調整する第2温度調整手段と、
前記周期的フィルタから射出されたレーザ光が入射され、前記入射されたレーザ光の光強度を検出する光検出手段と、
前記複数個のレーザのうちからいずれか1個のレーザを前記複数の波長のうちの所望の波長で発振させるとともに、前記発振させたレーザの発振可能な前記複数の波長ごとに設定される目標値を互いに共通の値にして且つ前記光検出手段の出力が共通の前記目標値になるように、前記発振させたレーザの立ち上げ時に前記第1温度調整手段による前記光源の温度の調整および前記第2温度調整手段による前記周期的フィルタの温度の調整を前記所望の波長に応じて制御して前記発振させたレーザの発振波長を制御する制御手段とを備えること
を特徴とする波長可変安定化レーザ。 - 前記共通の目標値は、前記透過波長特性における隣接する2極値間の中央付近に設けられること
を特徴とする請求項1に記載の波長可変安定化レーザ。 - 前記制御手段は、前記1個のレーザを発振させる際に、前記所望の波長と前記所望の波長に最も近い前記透過波長特性の極値を与える波長との間の波長範囲であって、前記波長範囲のうちの前記透過波長特性における隣接する2極値間の中央付近の波長を含む方で発振させてから前記発振波長を制御すること
を特徴とする請求項1に記載の波長可変安定化レーザ。 - 前記制御手段は、前記1個のレーザを発振させる際に、前記所望の波長に最も近い波長であって前記透過波長特性における隣接する2極値間の中央付近の波長で発振させてから前記発振波長を制御すること
を特徴とする請求項1に記載の波長可変安定化レーザ。 - 外部に取り出されるべきレーザ光を増幅する光増幅手段をさらに備えること
を特徴とする請求項1に記載の波長可変安定化レーザ。 - 前記光増幅手段は、飽和領域で使用されること
を特徴とする請求項5に記載の波長可変安定化レーザ。 - 前記レーザは、駆動電流に対しても波長可変の半導体レーザであり、
前記制御手段は、前記1個のレーザの前記駆動電流を制御することによって前記発振波長を制御すること
を特徴とする請求項1に記載の波長可変安定化レーザ。 - 前記レーザは、半導体レーザであり、
前記制御手段は、前記1個のレーザを発振させる際には前記第1温度調整手段および前記第2温度調整手段を制御し、前記発振波長を制御する際には駆動電流を制御すること
を特徴とする請求項1に記載の波長可変安定化レーザ。
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