JP5446337B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンとモータとを併用して走行するハイブリッド車両の制御装置に関する技術分野に属する。
一般に、ハイブリッド車両としてはシリーズ方式と呼ばれるものと、パラレル方式と呼ばれるものとがある。シリーズ方式のものは、エンジンでジェネレータを駆動して発電を行い、電力をバッテリに蓄える。そして、バッテリからモータに電力を供給し、このモータによって走行用の駆動力を得るようにしている。一方、パラレル方式のものは、エンジンとモータとを併用して走行するよう構成されている。つまり、エンジンでジェネレータを駆動してバッテリを充電する点は上記シリーズ方式と同様であるが、該シリーズ方式とは異なり、バッテリの電力で駆動するモータによる走行だけでなく、エンジンのみによる走行やエンジン及びモータの双方による走行も可能に構成されている。そして、通常、発進時にはモータで走行し、車速が上がってくるとモータからエンジンに駆動源を切り換えて走行するようにしている。また、急発進や急加速のように大きな駆動力を要する場合にはモータとエンジンの双方によって走行するようにしている。
上記のパラレル方式のハイブリッド車両では、例えば、モータは駆動輪に直結する一方、エンジンはクラッチを介して駆動輪に連結する。そして、モータのみで走行する際には上記クラッチを切り、エンジンのみ又はエンジン及びモータの両方で走行する際には上記クラッチを締結するようにしている。
一方、例えば特許文献1に示されているように、ハイブリッド車両において、エンジンの出力軸に連結される第1のロータと、この第1のロータの外周側に配設されかつ駆動輪と連結される第2のロータと、この第2のロータの外周側に配設されるステータとを設け、第1のロータ及びステータにコイルをそれぞれ配設し、第2のロータに磁石を配設して、第1のロータと第2のロータとで第1のモータを構成し、第2のロータとステータとで第2のモータを構成することが提案されている。
特開平9−56010号公報
上記パラレル方式のハイブリッド車両では、シリーズ方式とは異なり、上記のような、エンジンと駆動輪とを断接するクラッチが必要になるが、そのクラッチにおける駆動輪側とエンジン側との回転差が大きな状態でクラッチを締結すると、クラッチの損傷を招くという問題があり、また、例えばエンジン側の回転が低い状態でクラッチを締結すると、車体に減速によるショックが生じるという問題がある。このようにクラッチを設ける構成では、種々の問題が生じるため、ハイブリッド車両においても、クラッチをなくすようにすることが要求されている。
そこで、上記特許文献1の構成を採用することが考えられ、この構成では、第1のモータにおける第1のロータと第2のロータとを電磁的に断接することができるので、上記クラッチを廃止することが可能になる。そして、エンジンで第2のロータを駆動する場合には、第1のモータを制御して、第1のロータと第2のロータとを電磁力で結合した状態とする。また、この状態で第2のモータを駆動すれば、エンジン及び第2のモータの双方で第2のロータを駆動することが可能になる。さらに、車両の発進時等のように、エンジンを停止した状態で、第2のモータのみで第2のロータを駆動することができる(第1のロータのコイルはバッテリと接続されずに開放状態にされる)。
ところで、上記特許文献1の構成を採用した場合、車両の走行時でかつエンジンの運転時においては、エンジンで第2のロータを駆動するべく、第1のロータのコイルに電流を流して、第1のロータと第2のロータとを電磁力で結合する。このとき、通常、第1のロータと第2のロータとを同じ回転速度で回転させる。
しかし、第1のロータと第2のロータとを同じ回転速度で回転させると、第1のロータと第2のロータとを電磁力で結合するために、第1のロータのコイルにおける各相の巻線に常に同じ電流を流し続ける必要が生じる。このため、上記コイルが焼き切れたり、そのコイルの電流を制御するための半導体スイッチング素子等のデバイスが損傷したりする可能性がある。
このようなコイル等の損傷を防止するためには、第2のロータを第1のロータに対して所定回転速度だけ差を持たせた状態で回転させればよいが、第1及び第2のロータのうちどちらの方を高速で回転させるかが問題となる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のような第1及び第2のモータを備えたハイブリッド車両において、コイル等の損傷を防止するとともに、エンジンを出来る限り効率の良い状態で運転できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、第1の発明では、エンジンと、該エンジンの出力軸に連結され、第1のコイルを有する第1のロータと、該第1のロータの外周側に配設されかつ駆動輪と連結され、磁石を有して第1のロータと共に第1のモータを構成する第2のロータと、該第1のコイルの電流制御を行うための第1のインバータと、該第1のインバータを介して上記第1のコイルと接続された充放電可能なバッテリとを備えたハイブリッド車両の制御装置を対象として、上記エンジンの作動を制御するとともに、上記第1のインバータの作動を制御して上記第1のモータの作動を制御する制御手段を備え、上記制御手段は、上記ハイブリッド車両の走行時でかつ上記エンジンの運転時に、該エンジン及び上記第1のインバータの作動制御により、上記第2のロータを上記第1のロータに対して所定回転速度だけ差を持たせた状態で回転させる差回転制御を行うよう構成されており、上記差回転制御は、上記第2のロータを上記第1のロータよりも低速で回転させる低速制御、及び、上記第2のロータを上記第1のロータよりも高速で回転させる高速制御のうちのいずれか一方を選択的に行う制御であって、上記低速制御時において、上記エンジンの回転数が、該エンジンの最高効率となる最高効率回転数よりも高く設定された第1設定回転数よりも高くなったときには、上記高速制御を行う一方、該高速制御時において、上記エンジン回転数が、上記最高効率回転数よりも低く設定された第2設定回転数よりも低くなったときには、上記低速制御を行う制御であり、上記所定回転速度は、上記低速制御から上記高速制御に切り換えたときに、上記エンジン回転数が上記第2設定回転数と略同じになり、上記高速制御から上記低速制御に切り換えたときに、上記エンジン回転数が上記第1設定回転数と略同じになるような値に設定されている、という構成とした。
上記の構成により、差回転制御を行うことで、第1のロータと第2のロータとを電磁力で結合するために第1のコイルに流さなければならない電流が刻々と変化し、この結果、第1のコイルや第1のインバータの半導体スイッチング素子等の損傷を防止することができる。この差回転制御において、車速が低いときには、低速制御によりエンジン側の第1のロータの回転速度の方が高くされ、エンジンを最高効率回転数に近い回転数で運転することができる。そして、車速が上昇する(つまり第2のロータの回転速度が上昇する)に連れてエンジン回転数(つまり第1のロータの回転速度)も上昇し、エンジン回転数が第1設定回転数を超えると、第1のロータの回転速度の方が高いままでは、エンジン回転数が最高効率回転数から離れすぎて効率が低下してしまう。しかし、本発明では、エンジン回転数が第1設定回転数を超えると、第1のロータの回転速度の方が低くなるので、エンジン回転数を最高効率回転数に近い回転数に戻すことができ、車速が高くなっても、エンジンを最高効率回転数に近い回転数で運転することができるようになる。また、車速が低下して、第2設定回転数よりも低くなったときに、第1のロータの回転速度の方が低いままでは、エンジン回転数が最高効率回転数から離れすぎて効率が低下してしまうが、本発明では、第1のロータの回転速度の方が高くなるので、エンジン回転数を最高効率回転数に近い回転数にすることができる。したがって、エンジン回転数は、その上昇時及び低下時に、上記第1乃至第2設定回転数の範囲を2回通ることになり、この範囲内でエンジンを運転する機会を増やすことができる。このエンジン回転数範囲を、エンジンの最高効率回転数を含む、効率が比較的良好な範囲となるように第1乃至第2設定回転数を設定しておけばよい。よって、エンジンを出来る限り効率の良い状態で運転できるようになる。
第2の発明では、第1の発明において、上記ハイブリッド車両は、上記第2のロータの外周側に配設されかつ第2のコイルを有して該第2のロータと共に第2のモータを構成するステータと、該第2のコイルの電流制御を行うための第2のインバータとを更に備え、上記バッテリは、更に上記第2のインバータを介して上記第2のコイルと接続されており、上記制御手段は、更に上記第2のインバータの作動を制御して上記第2のモータの作動を制御するものであって、上記エンジン並びに上記第1及び第2のインバータの作動制御により、上記差回転制御を行うよう構成されているものとする。
このことにより、第2のロータをエンジン及び第2のモータの両方で駆動することができる。この第2のモータによる第2のロータの駆動力の分だけ、エンジンによる第2のロータの駆動力(つまりエンジントルク)を低減することができ、エンジンの燃費を向上させることができる。また、第2のロータを第2のモータのみで駆動することもでき、エンジンの効率が非常に低い極低速時(発進時)に、エンジンを使用しないで済む。さらに、バッテリの残容量が低下したときには、第2のコイルで発電させて、その発電電力をバッテリに充電することができる。尚、バッテリの充電は、第1のコイルでの発電電力で行うことも可能であるが、第1のコイルには、第1のロータと第2のロータとを電磁力で結合するために頻繁に電流が流れるため、第2のコイルを用いることで、第1のコイルの負担を軽減することができる。また、バッテリから第1のコイルへ電力を供給して第2のロータを駆動することも可能であるが、第2のコイルへ電力を供給することで、第1のコイルの負担を軽減することができる。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記制御手段は、上記エンジンの冷間時には、上記第1及び第2設定回転数を高速側に変更するよう構成されているものとする。
このことで、エンジンの冷間時(エンジン冷却水の温度が基準温度以下であるときや、エンジンの排気を浄化するための触媒の温度が活性化温度に達していないとき)には、出来る限り低速制御にして、エンジンを出来る限り高速で回転させることができ、よって、エンジン及び触媒の暖機を促進することができる。
第4の発明では、第1又は第2の発明において、上記制御手段は、上記エンジンの冷間時には、上記高速制御を禁止するよう構成されているものとする。
こうすることで、第3の発明と同様に、エンジンの冷間時には、低速制御にして、エンジン及び触媒の暖機を促進することができる。
第5の発明では、第2の発明において、上記ハイブリッド車両は、上記第1のコイル温度を検出するコイル温度検出手段を更に備え、上記制御手段は、上記コイル温度検出手段により検出された第1のコイル温度を入力して、該入力した温度が所定温度以上であるときには、上記第2のインバータにより、上記バッテリから上記第2のコイルへ電力を供給させるとともに、上記入力した温度が所定温度以上になった時点で既に第2のコイルへ電力を供給させている場合には、当該時点でその電力量を増大させるよう構成されているものとする。
すなわち、第1のロータと第2のロータとを電磁力で結合するための電力をバッテリから第1のコイルへ供給したり、第1のコイルでの発電電力をバッテリに充電したりするために、第1のコイルには頻繁に電流が流れ、これにより、第1のコイル温度が上昇して信頼性が低下する傾向にある。しかし、本発明では、第1のコイル温度が所定温度以上であるときには、バッテリから第2のコイルへ電力を供給するので、第2のロータを、エンジン及び第2のモータの両方で、又は、第2のモータのみで駆動することができるようになる。この結果、第2のモータによる第2のロータの駆動力の分だけ、エンジンによる第2のロータの駆動力(エンジントルク)を低減することができる。また、第1のコイル温度が所定温度以上になった時点で既に第2のコイルへ電力を供給している場合には、当該時点でその電力量を増大させることで、その電力量の増大分だけ、エンジンによる第2のロータの駆動力を低減することができる。よって、第1のコイルに流れる電流量を低減して、第1のコイルの信頼性を向上させることができる。
第6の発明では、第2の発明において、上記ハイブリッド車両は、上記バッテリの残容量を検出する残容量検出手段を更に備え、上記制御手段は、上記残容量検出手段により検出されたバッテリの残容量を入力して、該入力した残容量が、予め決められた基準値よりも多いときには、上記第2のインバータにより、上記バッテリから上記第2のコイルへ電力を供給させるとともに、上記入力した残容量が基準値よりも多くなった時点で既に第2のコイルへ電力を供給させている場合には、当該時点でその電力量を増大させるよう構成されているものとする。
すなわち、バッテリの残容量が基準値よりも多くなると、このままでは、バッテリに充電することができなくなるため、バッテリの電力を積極的に使用することが好ましい。そこで、バッテリから第2のコイルへ電力を供給して、第2のロータを、エンジン及び第2のモータの両方で、又は、第2のモータのみで駆動する(バッテリの残容量が基準値よりも多くなった時点で既に第2のコイルへ電力を供給させている場合には、当該時点でその電力量を増大させる)ようにすれば、バッテリの残容量を減らすことができるとともに、第5の発明と同様に、第1のコイルに流れる電流量を低減して、第1のコイルの信頼性を向上させることができる。
第7の発明では、第2の発明において、上記ハイブリッド車両は、上記バッテリの残容量を検出する残容量検出手段を更に備え、上記制御手段は、上記残容量検出手段により検出されたバッテリの残容量を入力して、該入力した残容量が所定値以下であるときには、上記高速制御を禁止するとともに、上記第2のコイルで発電させるよう構成されているものとする。
すなわち、バッテリの残容量が所定値以下になったときには、このままでは、バッテリの電力を使用することができなくなるため、バッテリを充電することが好ましい。そこで、バッテリの電力消費を必要とする高速制御を禁止することで、バッテリの電力消費を抑制するとともに、第2のコイルで発電させて、その発電電力をバッテリに充電することができる。
以上説明したように、本発明のハイブリッド車両の制御装置によると、ハイブリッド車両の走行時でかつエンジンの運転時に、第2のロータを第1のロータに対して所定回転速度だけ差を持たせた状態で回転させる差回転制御を行うとともに、その差回転制御を、第2のロータを第1のロータよりも低速で回転させる低速制御時において、エンジン回転数が、エンジンの最高効率となる最高効率回転数よりも高く設定された第1設定回転数よりも高くなったときには、第2のロータを第1のロータよりも高速で回転させる高速制御を行う一方、該高速制御時において、エンジン回転数が、上記最高効率回転数よりも低く設定された第2設定回転数よりも低くなったときには、上記低速制御を行う制御としたことにより、第1のコイルや第1のインバータの半導体スイッチング素子等の損傷を防止することができるとともに、エンジンを出来る限り効率の良い状態で運転できるようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る制御装置が搭載されたハイブリッド車両1(以下、単に車両1という)の概略構成を示す。この車両1は、エンジン2と、該エンジン2の出力軸3に連結されて該出力軸3と共に回転する第1のロータ5と、この第1のロータ5の外周側に第1のロータ5と同軸上に回転自在に配設され、伝達機構17(ギヤ等)を介して駆動輪18と連結された第2のロータ6と、この第2のロータ6の外周側に配設されたステータ7とを備えている。
図2にも示すように、第1のロータ5における外周側部分には、第1のコイル11が巻かれているとともに、第2のロータ6の内周部には、複数の永久磁石13が配設されている。これら第1のロータ5及び第2のロータ6(永久磁石13を含む内周側部分)は第1のモータ21を構成する。この第1のモータ21は、第1及び第2のロータ5,6の一方をステータと見做せば、アウターロータ型又はインナロータ型の3相交流モータと同様の構成である。
また、第2のロータ6の外周部には、上記永久磁石13とは別に複数の永久磁石14が配設されているとともに、ステータ7の内周側部分には、第2のコイル12が巻かれている。これら第2のロータ6(永久磁石14を含む外周側部分)及びステータ7は第2のモータ22を構成する。この第2のモータ22は、インナロータ型の3相交流モータと同様の構成である。
上記エンジン2の出力軸3における上記第2のロータ6の軸方向外側の部分には、3つのスリップリング25が設けられており、上記第1のコイル11におけるU相、V相及びW相の各巻線のリード部11aが出力軸3内を通って各スリップリング25にそれぞれ接続されている。そして、3つのスリップリング25の外周側には、3つのブラシ26がそれぞれ配設されてスリップリング25に対して摺動するようになされている。上記ブラシ26は、第1のインバータ31(より詳しくは、第1のインバータ31内の半導体スイッチング素子)に接続され、この第1のインバータ31の電源ライン及び接地ラインが、充放電可能なバッテリ33の電源端子(正極端子)及び接地端子とそれぞれ接続されている。このことで、第1のコイル11とバッテリ33とが第1のインバータ31を介して接続されることとなる。
上記第1のインバータ31は、第1のコイル11の電流制御を行うために設けられたものであり、後述のコントローラ61(図3参照)が第1のインバータ31(半導体スイッチング素子)の作動を制御することで、第1のモータ21の作動を制御する。これにより、バッテリ33から第1のコイル11へ電力を供給して第1のモータ21を駆動したり、第1のコイル11で発電させてその発電電力をバッテリ33に充電させたりすることが可能になる。
上記バッテリ33の電源端子及び接地端子は、更に昇圧コンバータ34(本実施形態では、倍電圧回路を有するもの)を介して第2のインバータ32の電源ライン及び接地ラインとそれぞれ接続され、この第2のインバータ32(半導体スイッチング素子)は、第2のコイル12(U相、V相及びW相の各巻線)と接続されている。このことで、バッテリ33は、第2のインバータ32を介して第2のコイル12とも接続されることになる。第2のインバータ32は、第2のコイル12の電流制御を行うために設けられたものであり、コントローラ61が第2のインバータ32(半導体スイッチング素子)の作動を制御することで、第2のモータ22の作動を制御する。これにより、バッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給して第2のモータ22を駆動したり、第2のコイル12で発電させてその発電電力をバッテリ33に充電させたりすることが可能になる。尚、上記昇圧コンバータ34は必ずしも必要なものではないが、上記昇圧コンバータ34により、バッテリ33の端子間電圧よりも高圧で第2のモータ22を駆動することができ、第2のモータ22を効率良く駆動することが可能になる。
図3に示すように、上記車両1には、該車両1の車速を検出する車速センサ41と、該車両1の乗員のアクセルペダルの踏み込み量に相当するアクセル開度を検出するアクセル開度センサ42と、該車両1の電動スロットルの開度を検出するスロットル開度センサ43と、上記第1のロータ5の回転速度を検出する第1のロータ回転速度センサ44と、上記第2のロータ6の回転速度を検出する第2のロータ回転速度センサ45と、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転数センサ46と、上記エンジン2の冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ47と、上記第1のコイル11の温度を検出するコイル温度検出手段としての第1のコイル温度センサ48と、上記バッテリ33の端子間電圧(以下、バッテリ電圧という)を検出するバッテリ電圧センサ49とが設けられている。バッテリ電圧センサ49は、バッテリ33の残容量(充電状態(SOC))を検出する残容量検出手段を構成するものであり、バッテリ電圧が低くなるほどバッテリ33の残容量が少ないことを示す。これらセンサ41〜49により検出された検出情報が、制御手段としてのコントローラ61に入力されるようになっている。尚、バッテリ電圧に加えて、バッテリ33に対する流出入電流値(電流センサにより検出する)の積算値を考慮して、バッテリ33の残容量を検出するようにしてもよい。
上記コントローラ61は、一般的なCPUやROM、RAM等を有するものであって、上記入力情報に基づいて、上記エンジン2の作動制御(燃料噴射弁や点火プラグの作動制御)を行うとともに、上記第1及び第2のインバータ31,32の作動を制御して第1及び第2のモータ21,22の作動を制御する。
車両1が停止状態から発進(前進)する際には、本実施形態では、エンジン2を停止した状態で、第2のモータ22を駆動する。すなわち、第2のインバータ32を介してバッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給する。これにより、第2のロータ6が回転駆動されて駆動輪18が回転する。このとき、第1のコイル11の各相の巻線はバッテリ33と接続されずに開放状態とされるとともに、エンジン2及び第1のロータ5は停止している。
そして、車両1の走行中において、第2のモータ22のみでは第2のロータ6(駆動輪18)の駆動トルクが不足する場合、又は、バッテリ電圧センサ49により検出されたバッテリ電圧が所定電圧(後に説明する所定電圧と同じ)以下である場合には、エンジン2を始動する。すなわち、第1のインバータ31を介してバッテリ33から第1のコイル11へ電力を供給して、第1のロータ5に、第2のロータ6を土台にしてクランキングトルクを発生させる。これにより、エンジン2が出力軸3を介してクランキングされて始動する。このようにエンジン2が始動すると、基本的には、エンジン2が、出力軸3及び第1のロータ5(これらは第2のロータ6と同じ方向に回転する)を介して第2のロータ6を駆動する。第2のモータ22は、エンジン2により駆動される第2のロータ6の駆動のアシスト(トルクアシスト)を行う。また、エンジン2のみで第2のロータ6を駆動する場合もある。尚、車両1の後退時には、第2のモータ22のみで、第2のロータ6を前進時とは反対方向に回るように駆動する。
ここで、車両1の停止中にエンジン2を始動させ、車両1の発進の際に、エンジン2で第2のロータ6を駆動するようにしてもよい。この場合、第2のモータ22が第2のロータ6の駆動をアシストするようにしてもよい。
エンジン2で第2のロータ6を駆動する場合(上記アシストを行う場合も含む)、第1のロータ5と第2のロータ6とを電磁的に結合して第1のロータ5から第2のロータ6へトルクを伝達するべく、第1のコイル11に電流を流す必要がある。この場合、バッテリ33から第1のコイル11へ電力を供給して第1のコイル11に電流を流すようにしてもよく、エンジン2の駆動力の一部を使用して、第1のコイル11で発電させることで第1のコイル11に電流を流すようにしてもよい。この発電電力のうち余った電力をバッテリ33に充電させることも可能である。さらに、第1のロータ5と第2のロータ6とを電磁的に結合することに加えて、第2のロータ6をエンジン2と第1のモータ21とで駆動するために、バッテリ33から第1のコイル11へ電力を供給することも可能である。
ここで、車両1の走行時でかつエンジン2の運転時において、第2のロータ6を第1のロータ5と同じ回転速度で回転駆動すると、第1のロータ5と第2のロータ6とを電磁力で結合するために、第1のロータ5のコイルにおける各相の巻線に常に同じ電流を流し続けなければならなくなる。これを回避するために、本実施形態では、コントローラ61が、エンジン2並びに第1及び第2のインバータ32の作動制御により、第2のロータ6を第1のロータ5に対して所定回転速度だけ差を持たせた状態で回転させる差回転制御を行うようにしている。
上記差回転制御は、上記第2のロータ6を上記第1のロータ5よりも低速で回転させる低速制御、及び、上記第2のロータ6を上記第1のロータ5よりも高速で回転させる高速制御のうちのいずれか一方を選択的に行う制御であって、上記低速制御時において、上記エンジン回転数センサ46により検出されたエンジン回転数が、該エンジン2の最高効率となる最高効率回転数よりも高く設定された第1設定回転数よりも高くなったときには、上記高速制御を行う一方、該高速制御時において、上記エンジン回転数が、上記最高効率回転数よりも低く設定された第2設定回転数よりも低くなったときには、上記低速制御を行う制御である。
上記第1及び第2設定回転数は、第1乃至第2設定回転数の範囲が上記最高効率回転数を含みかつ効率が比較的良好な範囲となるような値に設定される。例えば、第1設定回転数は3000〜4000rpmに設定され、第2設定回転数は、1500〜2000rpmに設定される。また、上記第1及び第2のロータ5,6の回転速度差である所定回転速度は、上記低速制御から上記高速制御に切り換えたときに、エンジン回転数が上記第2設定回転数と略同じになり、上記高速制御から上記低速制御に切り換えたときに、エンジン回転数が上記第1設定回転数と略同じになるような値が好ましい。例えば、第1設定回転数が4000rpmであり、第2設定回転数が2000rpmである場合、上記所定回転速度は、エンジン回転数に換算した値で1000rpmとすればよい。
上記高速制御時には、基本的には、第2のコイル12へ電力を供給して第2のモータ22による上記アシストを行い、これにより、第2のロータ6を上記第1のロータ5よりも高速で回転させる。第1のコイル11には、第1のロータ5と第2のロータ6とを電磁力で結合するために、バッテリ33から電力を供給して電流を流すか、又は第1のコイル11での発電により電流を流す。第1のコイル11で発電しながらその発電電力をバッテリ33を介して第2のコイル12へ供給するようにしてもよい。第2のモータ22による上記アシストの程度や、第1のコイル11への電力の供給か又は発電かは、車速やアクセル開度に基づく車両要求トルクを考慮して、第1及び第2のロータ5,6の回転速度差が上記所定回転速度になるように適宜決定される(上記低速制御時も同様)。
尚、上記高速制御時に、バッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給しないで、バッテリ33から第1のコイル11へ電力を供給して、第1のロータ5と第2のロータ6との結合だけでなく、第2のロータ6をエンジン2と第1のモータ21とで駆動するようにすることが可能である(エンジントルクを低くして、その分だけ第1のモータ21によりトルクアシストする)。但し、第1のコイル11には、第1のロータ5と第2のロータ6とを電磁力で結合するために頻繁に電流が流れるため、第1のコイル11の温度が上昇して信頼性が低下する傾向にある。そこで、バッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給して第1のコイル11の負担を軽減するようにすることが好ましい。また、バッテリ33から第1のコイル11に上記トルクアシストのための電力を供給する場合において、その供給中に、上記第1のコイル11の温度が所定温度以上となったときには、第1のコイル11への電力供給を止めて、バッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給して第2のモータ22によるトルクアシストを行うことが好ましい。
また、上記高速制御時に、バッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給している場合において、第1のコイル温度センサ48により検出された第1のコイル11の温度が所定温度(これ以上上昇すると、第1のコイル11の信頼性が低下するような温度)以上になったときには、第2のコイル12へ供給する電力量を増大させることが好ましい。
さらに、上記高速制御時に、バッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給している場合において、バッテリ電圧センサ49により検出されたバッテリ電圧が、予め決められた基準電圧(バッテリ33の最高電圧よりも少し低い電圧)よりも高くなった(バッテリ33の残容量が、予め決められた基準値よりも多くなった)ときにも、第2のコイル12へ供給する電力量を増大させることが好ましい。
一方、上記低速制御時には、第1のロータ5と第2のロータ6とを電磁力で結合するために、第1のコイル11にバッテリ33から電力を供給して電流を流すか、又は第1のコイル11での発電により電流を流すべく第1のインバータ31を制御するとともに、第2のコイル12の各相の巻線が開放状態となるように第2のインバータ32を制御する(第2のコイル12には電力を供給しないし、発電もしない)。但し、バッテリ電圧が上記基準電圧よりも高い(バッテリ33の残容量が基準値よりも多い)ときや、上記第1のコイル11の温度が所定温度以上であるときには、バッテリ33から第2のコイル12へ電力を供給して第2のモータ22による上記アシストを行うことが好ましい。
尚、上記低速制御時においても、バッテリ33から第1のコイル11に電力を供給することで、第2のロータ6をエンジン2と第1のモータ21とで駆動することは可能である(エンジントルクを低くして、その分だけ第1のモータ21によりトルクアシストする)。また、バッテリ電圧や第1のコイル11の温度とは関係なく、第2のコイル12への電力供給により上記アシストを行うようにしてもよい。
ここで、バッテリ電圧センサ49により検出されたバッテリ電圧が所定電圧以下(バッテリ33の残容量が所定値以下)であるときには、上記高速制御を禁止するとともに、第2のコイル12で発電させてその発電電力をバッテリ33に充電させるようにすることが好ましい。上記所定電圧は、バッテリ33が機能する最低電圧よりも少し高い電圧に設定される。
また、エンジン2の冷間時、つまり冷却水温度センサ47により検出されたエンジン冷却水の温度が基準温度(例えば70〜80℃)以下のときには、上記第1及び第2設定回転数を高速側に変更するか、又は、上記高速制御を禁止することが好ましい。第1及び第2設定回転数を高速側に変更する場合、例えば図12に示すように、基準温度Tw0以下で、エンジン冷却水の温度が小さくなる程、第1設定回転数NE1及び第2設定回転数NE2を大きくする。尚、エンジンの排気を浄化するための触媒の温度をセンサにより検出するようにして、その触媒の温度が活性化温度に達していないときに、エンジン2の冷間時であるとして、上記第1及び第2設定回転数を高速側に変更するか、又は、上記高速制御を禁止するようにしてもよい。
上記コントローラ61による差回転制御の基本動作を、図4及び図5のフローチャートを用いて説明する。図4は、エンジン制御のフローチャートであり、図5は、これに対応するインバータ制御(モータ制御)のフローチャートである。尚、図4及び図5のフローチャートでは、第1のモータ21によるトルクアシストは、上記低速制御時及び高速制御時共に行わず、第2のモータ22によるトルクアシストは、高速制御時のみ行うようにしている。
図4のエンジン制御から説明すると、最初のステップS1で、先ず低速制御を行い(図5のフローチャートのステップS101と同時に行う)、次のステップS2で、車速V、アクセル開度α、スロットル開度TVO、エンジン回転数NE、及び、第1のロータ5の回転速度NR1を、それぞれ対応するセンサより読み込む。
次のステップS3では、少なくとも車速V及びアクセル開度αに基づいて、車両1を駆動するのに必要な車両要求トルクを計算し、次のステップS4で、現在、低速制御であるか否かを判定する。このステップS4の判定がYESであるとき(低速制御であるとき)には、ステップS5に進む一方、ステップS4の判定がNOであるとき(高速制御であるとき)には、ステップS10に進む。
上記ステップS5では、上記車両要求トルクに基づいて、第1及び第2のモータ22によるトルクアシストはないものとして、エンジン2が出力すべきエンジン要求トルクTE1を計算し、次のステップS6で、エンジン要求トルクTE1に基づいて、スロットル開度TVO1を決定し(その決定した開度になるように電動スロットルを制御することを含む。以下、同じ。)、次のステップS7で、エンジン要求トルクTE1に基づいて、燃料噴射弁による燃料噴射量F1を決定する(その決定した燃料噴射量になるように燃料噴射弁を制御することを含む。以下、同じ。)。
次のステップS8では、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1よりも高いか否かを判定し、このステップS8の判定がYESであるときには、ステップS9に進んで、高速制御に切り換え(図5のステップS107と同時に行う)、しかる後にステップS2に戻る。一方、ステップS8の判定がNOであるときには、そのままステップS2に戻る。
上記ステップS4の判定がNOであるときに進むステップS10では、上記車両要求トルクに基づいて、第2のモータ22によるトルクアシスト(図5のステップS108で求まるTr1)を考慮して、エンジン要求トルクTE2(TE2<TE1)を計算し、次のステップS11で、エンジン要求トルクTE2に基づいて、スロットル開度TVO2を決定し、次のステップS12で、エンジン要求トルクTE2に基づいて、燃料噴射弁による燃料噴射量F2を決定する。
次のステップS13では、エンジン回転数NEが第2設定回転数NE2よりも低いか否かを判定し、このステップS13の判定がYESであるときには、ステップS14に進んで、低速制御に切り換え(図5のステップS111と同時に行う)、しかる後にステップS2に戻る。一方、ステップS14の判定がNOであるときには、そのままステップS2に戻る。
インバータ制御の方は、最初のステップS101で、上記ステップS1と同時に低速制御を行い、次のステップS102で、車速V、アクセル開度α、第1のロータ5の回転速度NR1、及び、第2のロータ6の回転速度NR2を、それぞれ対応するセンサより読み込む。
次のステップS3では、少なくとも車速V及びアクセル開度αに基づいて、車両要求トルクを計算し(ステップS3と同じ)、次のステップS104で、現在、低速制御であるか否かを判定する。このステップS104の判定がYESであるとき(低速制御であるとき)には、ステップS105に進む一方、ステップS104の判定がNOであるとき(高速制御であるとき)には、ステップS108に進む。
上記ステップS105では、第1のインバータ31をスイッチング制御して、第1のロータ5から第2のロータ6にエンジントルクTE1を伝達することで、ステップS103の車両要求トルクを得るとともに、第1のロータ回転速度NR1が、第2のロータ回転速度NR2に所定回転速度NR0を加えた値になるようにする。
次のステップS106では、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1よりも高いか否かを判定し(ステップS8と同じ)、このステップS106の判定がYESであるときには、ステップS107に進んで、高速制御に切り換え(ステップS9と同時に行う)、しかる後にステップS102に戻る。一方、ステップS106の判定がNOであるときには、そのままステップS102に戻る。
上記ステップS104の判定がNOであるときに進むステップS108では、第2のモータ22の発生トルクTr1を計算し、次のステップS109で、第1のインバータ31をスイッチング制御して、第1のロータ5から第2のロータ6にエンジントルクTE2を伝達し、かつ、第2のインバータ32をスイッチング制御する(発生トルクがTr1となるように第2のモータ22を駆動する)ことで、ステップS103の車両要求トルクを得る(エンジントルクTE2に第2のモータ22によるアシストトルクTr1が加えられて、車両要求トルクを得る)とともに、第2のロータ回転速度NR2が、第1のロータ回転速度NR1に所定回転速度NR0を加えた値になるようにする。
次のステップS110では、エンジン回転数NEが第2設定回転数NE2よりも低いか否かを判定し(ステップS13と同じ)、このステップS110の判定がYESであるときには、ステップS111に進んで、低速制御に切り換え(ステップS14と同時に行う)、しかる後にステップS102に戻る。一方、ステップS110の判定がNOであるときには、そのままステップS102に戻る。
図6及び図7は、図4及び図5の基本制御に対して、第1のコイル11の温度が所定温度以上であるときの動作を追加したものである。
すなわち、エンジン制御では、ステップS21〜S24で、ステップS1〜S4とそれぞれ同じ動作を行う。但し、ステップS22では、第1のコイル11の温度Tcの読み込みを追加する。
ステップS24の判定がYESであるとき(低速制御であるとき)には、ステップS25に進んで、第1のコイル11の温度Tcが所定温度Tc0以上であるか否かを判定する。このステップS25の判定がNOであるときには、ステップS26に進み、ステップS26〜S28で、ステップS5〜S7とそれぞれ同じ動作を行い、しかる後にステップS32に進む。
一方、上記ステップS25の判定がYESであるときには、ステップ29に進んで、第2のモータ22によるトルクアシスト(図7のステップS127で求まるTr2)を考慮して、エンジン要求トルクTE3(TE3<TE1)を計算し、次のステップS30で、エンジン要求トルクTE3に基づいて、スロットル開度TVO3を決定し、次のステップS31で、エンジン要求トルクTE3に基づいて、燃料噴射弁による燃料噴射量F3を決定し、しかる後にステップS32に進む。
ステップS32及びS33では、ステップS8及びS9とそれぞれ同じ動作を行う。すなわち、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1よりも高いときには、高速制御に切り換える一方、そうでないときには、低速制御にしたままとする。そして、ステップS22に戻る。
上記ステップS24の判定がNOであるとき(高速制御であるとき)には、ステップS34に進んで、第1のコイル11の温度Tcが所定温度Tc0以上であるか否かを判定する。このステップS34の判定がNOであるときには、ステップS35に進み、ステップS35〜S37で、ステップS10〜S12とそれぞれ同じ動作を行い、しかる後にステップS41に進む。
一方、上記ステップS34の判定がYESであるときには、ステップ38に進んで、第2のモータ22によるトルクアシスト(図7のステップS136で求まるTr3)を考慮して、エンジン要求トルクTE4(TE4<TE2)を計算し、次のステップS39で、エンジン要求トルクTE4に基づいて、スロットル開度TVO4を決定し、次のステップS40で、エンジン要求トルクTE4に基づいて、燃料噴射弁による燃料噴射量F4を決定し、しかる後にステップS41に進む。
ステップS41及びS42では、ステップS13及びS14とそれぞれ同じ動作を行う。すなわち、エンジン回転数NEが第2設定回転数NE2よりも低いときには、低速制御に切り換える一方、そうでないときには、高速制御にしたままとする。そして、ステップS22に戻る。
インバータ制御の方は、ステップS121〜S124で、ステップS101〜S104とそれぞれ同じ動作を行う。但し、ステップS122では、第1のコイル11の温度Tcの読み込みを追加する。
ステップS124の判定がYESであるとき(低速制御であるとき)には、ステップS125に進んで、第1のコイル11の温度Tcが所定温度Tc0以上であるか否かを判定する(ステップS25と同じ)。このステップS125の判定がNOであるときには、ステップS126に進んで、ステップS105と同じ動作を行い、しかる後にステップS129に進む。
一方、上記ステップS125の判定がYESであるときには、ステップS127に進んで、第2のモータ22の発生トルクTr2を計算し、次のステップS128で、第1のインバータ31をスイッチング制御して、第1のロータ5から第2のロータ6にエンジントルクTE3を伝達し、かつ、第2のインバータ32をスイッチング制御する(発生トルクがTr2となるように第2のモータ22を駆動する)ことで、ステップS123の車両要求トルクを得るとともに、第1のロータ回転速度NR1が、第2のロータ回転速度NR2に所定回転速度NR0を加えた値になるようにする。しかる後にステップS129に進む。
ステップS129及びS130では、ステップS106及びS107とそれぞれ同じ動作を行う。すなわち、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1よりも高いときには、高速制御に切り換える一方、そうでないときには、低速制御にしたままとする。そして、ステップS122に戻る。
上記ステップS124の判定がNOであるとき(高速制御であるとき)には、ステップS131に進んで、第1のコイル11の温度Tcが所定温度Tc0以上であるか否かを判定する。このステップS131の判定がNOであるときには、ステップS132に進み、ステップS132及びS133で、ステップS108及びS109とそれぞれ同じ動作を行い、しかる後にステップS136に進む。
一方、上記ステップS131の判定がYESであるときには、ステップS134に進んで、第2のモータ22の発生トルクTr3(Tr3>Tr1)を計算し、次のステップS135で、第1のインバータ31をスイッチング制御して、第1のロータ5から第2のロータ6にエンジントルクTE4を伝達し、かつ、第2のインバータ32をスイッチング制御する(発生トルクがTr3となるように第2のモータ22を駆動する)ことで、ステップS123の車両要求トルクを得るとともに、第2のロータ回転速度NR2が、第1のロータ回転速度NR1に所定回転速度NR0を加えた値になるようにする。しかる後にステップS136に進む。
ステップS136及びS137では、ステップS110及びS111とそれぞれ同じ動作を行う。すなわち、エンジン回転数NEが第2設定回転数NE2よりも低いときには、低速制御に切り換える一方、そうでないときには、高速制御にしたままとする。そして、ステップS122に戻る。
このように第1のコイル11の温度が所定温度以上となると、低速制御時には、第2のモータ22によって、エンジン2により駆動される第2のロータ6の駆動のアシスト(トルクアシスト)が行われ、その分だけエンジン2による第2のロータ6の駆動力(つまりエンジントルク)を低減することができる。また、高速制御時には、上記アシストトルク、つまりバッテリ33から第2のモータ22へ供給する電力量が増大される。これにより、第1のコイル11に流れる電流量を低減することができ、第1のコイル11の信頼性を向上させることができる。
尚、バッテリ電圧が基準電圧よりも高い(バッテリ33の残容量が基準値よりも多い)ときに、第2のモータ22によって、エンジン2により駆動される第2のロータ6の駆動のアシスト(トルクアシスト)を行う場合も、図6及び図7のフローチャートと同様になる。この場合、ステップS22及びS122において、第1のコイル11の温度Tcの読み込みに代えて、バッテリ電圧の読み込みとし、ステップS25、S34、S125及びS131において、第1のコイル11の温度Tcが所定温度Tc0以上であるか否かという判定に代えて、バッテリ電圧が基準電圧よりも高いか否かという判定にすればよい。
図8及び図9は、図4及び図5の基本制御に対して、エンジン2の冷間時の動作(高速制御の禁止)を追加したものである。
すなわち、エンジン制御では、ステップS51〜S53で、ステップS1〜S3とそれぞれ同じ動作を行う。但し、ステップS52では、エンジン冷却水温度Twの読み込みを追加する。
次のステップS54では、冷却水温度Twが基準温度Tw0以下であるか否か(エンジン2の冷間時であるか否か)を判定し、このステップS54の判定がNOであるときには、ステップS55に進んで、ステップS4と同じ判定を行う一方、ステップS54の判定がYESであるときには、ステップS55の判定がYESであるときに進むステップS56に進む。ステップS55の判定がNOであるときには、ステップS62に進む。
ステップS56〜S58では、ステップS5〜S7とそれぞれ同じ動作を行い、次のステップS59で、冷却水温度Twが基準温度Tw0以下であるか否かを判定する。このステップS59の判定がYESであるときには、ステップS52に戻る一方、ステップS59の判定がNOであるときには、ステップS60に進む。
ステップS60及びS61は、ステップS8及びS9とそれぞれ同じであり、ステップS62〜S66は、ステップS10〜S14とそれぞれ同じである。
インバータ制御の方は、ステップS151〜S153で、ステップS101〜S103とそれぞれ同じ動作を行う。但し、ステップS152では、エンジン冷却水温度Twの読み込みを追加する。
次のステップS154では、冷却水温度Twが基準温度Tw0以下であるか否かを判定し、このステップS154の判定がNOであるときには、ステップS155に進んで、ステップS104と同じ判定を行う一方、ステップS154の判定がYESであるときには、ステップS155の判定がYESであるときに進むステップS156に進む。ステップS155の判定がNOであるときには、ステップS160に進む。
ステップS156では、ステップS105と同じ動作を行い、次のステップS157で、冷却水温度Twが基準温度Tw0以下であるか否かを判定する。このステップS157の判定がYESであるときには、ステップS152に戻る一方、ステップS157の判定がNOであるときには、ステップS158に進む。
ステップS158及びS159は、ステップS106及びS107とそれぞれ同じであり、ステップS160〜S163は、ステップS108〜S111とそれぞれ同じである。
このようにエンジン2の冷間時には高速制御となることはなく、エンジン2及び触媒の暖機を促進することができるようになる。
図10及び図11は、図4及び図5の基本制御に対して、バッテリ電圧が所定電圧以下であるときの動作を追加したものである。
すなわち、エンジン制御では、ステップS71〜S73で、ステップS1〜S3とそれぞれ同じ動作を行う。但し、ステップS72では、バッテリ電圧Vdcの読み込みを追加する。
次のステップS74では、バッテリ電圧Vdcが所定電圧V0以下であるか否かを判定し、このステップS74の判定がNOであるときには、ステップS75に進む。ステップS75〜S85は、ステップS4〜S14とそれぞれ同じである。
上記ステップS74の判定がYESであるときには、ステップS86に進んで、エンジン要求トルクTE5(TE5>TE1)を計算する。このエンジン要求トルクTE5は、エンジン要求トルクTE1に、図11のステップS183での発電電力に対応するトルク分を加えた値になる。
次のステップS87では、エンジン要求トルクTE5に基づいて、スロットル開度TVO5を決定し、次のステップS88で、エンジン要求トルクTE5に基づいて、燃料噴射弁による燃料噴射量F5を決定し、しかる後にステップS72に戻る。
インバータ制御の方は、ステップS171〜S173で、ステップS101〜S103とそれぞれ同じ動作を行う。但し、ステップS172では、バッテリ電圧Vdcの読み込みを追加する。
次のステップS174では、バッテリ電圧Vdcが所定電圧V0以下であるか否かを判定し、このステップS174の判定がNOであるときには、ステップS175に進む。ステップS175〜S182は、ステップS104〜S111とそれぞれ同じである。
上記ステップS174の判定がYESであるときには、ステップS183に進んで、第1のインバータ31をスイッチング制御して、第1のロータ5から第2のロータ6にエンジントルクTE5を伝達し、かつ、第2のインバータ32をスイッチング制御して第2のコイル12で発電させる(エンジントルクTE5から発電電力に対応するトルク分が引かれて、ステップS173の車両要求トルクを得る)とともに、第1のロータ回転速度NR1が、第2のロータ回転速度NR2に所定回転速度NR0を加えた値になるようにする。そして、ステップS172に戻る。尚、第2のコイル12での発電電力はバッテリ33に充電させるようにする。
バッテリ電圧が所定電圧以下となると、このままでは、バッテリ33の電力を使用することができなくなるが、上記のように、バッテリ33の電力消費を必要とする高速制御を禁止することで、バッテリ33の電力消費を抑制することができる。また、第2のコイル12で発電させて、その発電電力をバッテリ33に充電することができ、バッテリ33を回復させることができる。
したがって、本実施形態では、第2のロータ6を第1のロータ5に対して所定回転速度だけ差を持たせた状態で回転させる差回転制御を行うようにしたので、第1のロータ5と第2のロータ6とを電磁力で結合するために第1のコイル11に流さなければならない電流を刻々と変化させることができ、この結果、第1のコイル11や第1のインバータ31の半導体スイッチング素子等の損傷を防止することができる。
また、低速制御時において、エンジン回転数が、最高効率回転数よりも高く設定された第1設定回転数よりも高くなったときには、高速制御を行う一方、該高速制御時において、エンジン回転数が、上記最高効率回転数よりも低く設定された第2設定回転数よりも低くなったときには、低速制御を行うようにしたので、車速が低いときには、低速制御により、エンジン2側の第1のロータ5の回転速度の方が高くされ、エンジン2を最高効率回転数に近い回転数で運転することができる。そして、車速が上昇する(つまり第2のロータ6の回転速度が上昇する)に連れてエンジン回転数(つまり第1のロータ5の回転速度)も上昇し、エンジン回転数が第1設定回転数を超えると、第1のロータ5の回転速度の方が低くなるので、エンジン回転数が、第2設定回転数又はその近くまで低下する。この状態から車速が高くなっても、エンジン回転数は第1設定回転数へ向けて上昇し、最高効率回転数に近い回転数で運転することができるようになる。また、車速が低下して、第2設定回転数よりも低くなったときには、第1のロータ5の回転速度の方が高くなるので、エンジン回転数を最高効率回転数に近い回転数にすることができる。したがって、エンジン回転数は、その上昇時及び低下時に、エンジン2の効率が良い範囲である第1乃至第2設定回転数の範囲を2回通ることになり、この範囲内でエンジン2を運転する機会を増やすことができる。よって、エンジン2を出来る限り効率の良い状態で運転することができる。
図13は、他の実施形態を示し、第1のコイル11と第2のコイル12とを、第1及び第2のインバータ32を介さずに接続する接続線65(本実施形態では、U相、V相及びW相の3つ)を設けたものである。
上記各接続線65には、該接続線65の断接を行うスイッチ66がそれぞれ設けられおり、該各スイッチ66の作動がコントローラ61によって制御される。尚、全スイッチ66は同時に、開状態又は閉状態となる。
コントローラ61は、基本的には、上記スイッチ66を開状態とする。この開状態では、上記実施形態と同様の状態となり、上記実施形態と同様の動作が行われる。
一方、上記差回転制御による第1のロータ5と第2のロータ6との回転速度が特定の速度関係にある場合には、スイッチ66を閉状態にして、第1のコイル11での発電電力を第1及び第2のインバータ32並びにバッテリ33を介さずに第2のコイル12へ供給させるようにする。上記特定の速度関係は、インバータ制御しなくても、第2のモータ22を駆動することが可能な速度関係であり、例えば第1及び第2のモータ22の極数が同じである場合、第1のロータ5の回転速度が第2のロータ6の回転速度の2倍であるときである。このような特定の速度関係では、第1のコイル11での発電電力を第1及び第2のインバータ31,32(並びにバッテリ33)を介さずにそのまま第2のコイル12へ供給しても第2のモータ22を駆動することができる。尚、車両1の定速走行時のように上記特定の速度関係が継続している場合に、スイッチ66を閉状態にすることが好ましい。
このようにすれば、インバータ制御が不要であり、制御が簡単になるとともに、第1のコイル11での発電電力を効率良く第2のコイル12へ供給することができる。
図14は、図13のスイッチ66の変形例を示し、第1乃至第3スイッチ71〜73としたものである。第1スイッチ71(図14ではU相の接続線65に設けたスイッチであるが、いずれの相であってもよい)は、図13と同じであって、開状態又は閉状態となる。第2スイッチ72は、第1のコイル11側のV相の接続線65を第2のコイル12側のV相及びW相の接続線65に切り換えて接続することが可能にするものであり、第3スイッチ73は、第1のコイル11側のW相の接続線65を第2のコイル12側のV相及びW相の接続線65に切り換えて接続することを可能にするものである。また、第2スイッチ72は、第1のコイル11側のV相の接続線65を第2のコイル12側のV相及びW相の接続線65のいずれにも接続しない状態にすることも可能であり、第3スイッチ73は、第1のコイル11側のW相の接続線65を第2のコイル12側のV相及びW相の接続線65のいずれにも接続しない状態にすることも可能である。
コントローラ61は、基本的には、第1スイッチ71を開状態とし、第2及び第3スイッチ72,73を、第1のコイル11側のV相及びW相の接続線65が第2のコイル12側のV相及びW相の接続線65のいずれにも接続されない状態にする。これにより、上記実施形態と同様の動作が行われる。
また、上記で説明したように、第1のロータ5と第2のロータ6との回転速度が上記特定の速度関係にある場合には、第1スイッチ71を閉状態(実線で示す状態)にし、第2スイッチ72を、第1のコイル11側のV相の接続線65が第2のコイル12側のV相の接続線65に接続される状態(実線で示す状態)にし、第3スイッチ73を、第1のコイル11側のW相の接続線65が第2のコイル12側のW相の接続線65に接続される状態(実線で示す状態)にする。こうして、第1のコイル11での発電電力を第1及び第2のインバータ32並びにバッテリ33を介さずに第2のコイル12へ供給させる。
そして、車両1に緊急のブレーキをかける必要が生じた場合(例えば駆動輪18のブレーキが故障した場合等)には、第1スイッチ71を閉状態にし、第2スイッチ72を、第1のコイル11側のV相の接続線65が第2のコイル12側のW相の接続線65に接続される状態(破線で示す状態)にし、第3スイッチ73を、第1のコイル11側のW相の接続線65が第2のコイル12側のV相の接続線65に接続される状態(破線で示す状態)にする。このようにすると、第2のモータ22では、逆回転方向に回転磁界が回るために、一種の脱調状態となり、これにより、第2のモータ22がブレーキとして作用する。これにより、車両1を緊急停止させることができるようになる。
尚、本発明は、第2のモータ22がなくて第1のモータ21のみを備えたハイブリッド車両(すなわち、エンジン2と、該エンジン2の出力軸3に連結され、第1のコイル11を有する第1のロータ5と、該第1のロータ5の外周側に配設されかつ駆動輪18と連結され、永久磁石13を有して第1のロータ5と共に第1のモータ21を構成する第2のロータ6と、該第1のコイル11の電流制御を行うための第1のインバータ31と、該第1のインバータ31を介して上記第1のコイル11と接続された充放電可能なバッテリ33とを備えたハイブリッド車両)であっても、適用することができる。この場合、上記ハイブリッド車両の走行時でかつエンジン2の運転時に、該エンジン2及び上記第1のインバータ31の作動制御により、上記差回転制御(上記高速制御又は上記低速制御)を行うようにすればよい(バッテリ33から第1のコイル11へ電力を供給して第1のモータ21によりトルクアシストを行ったり、第1のコイル11で発電して該発電電力をバッテリ33に充電したりする)。
本発明は、エンジンと、該エンジンの出力軸に連結され、第1のコイルを有する第1のロータと、該第1のロータの外周側に配設されかつ駆動輪と連結され、磁石を有して第1のロータと共に第1のモータを構成する第2のロータと、該第1のコイルの電流制御を行うための第1のインバータと、該第1のインバータを介して上記第1のコイルと接続された充放電可能なバッテリとを備えたハイブリッド車両の制御装置に有用である。
本発明の実施形態に係る制御装置が搭載されたハイブリッド車両の構成を示す概略図である。 図1のII−II線断面図である。 ハイブリッド車両の制御系の構成を示すブロック図である。 コントローラによる差回転制御(エンジン制御)の基本動作を示すフローチャートである。 コントローラによる差回転制御(インバータ制御)の基本動作を示すフローチャートである。 第1のコイルの温度が所定温度以上であるときの動作を追加した図4相当のフローチャートである。 第1のコイルの温度が所定温度以上であるときの動作を追加した図5相当のフローチャートである。 エンジンの冷間時の動作を追加した図4相当のフローチャートである。 エンジンの冷間時の動作を追加した図5相当のフローチャートである。 バッテリ電圧が所定電圧以下であるときの動作を追加した図4相当のフローチャートである。 バッテリ電圧が所定電圧以下であるときの動作を追加した図5相当のフローチャートである。 第1及び第2設定回転数を変更する場合の、冷却水温度に応じた変更後の値の例を示すグラフである。 他の実施形態を示す図1相当図である。 図13のスイッチの変形例を示す図である。
1 ハイブリッド車両
2 エンジン
3 出力軸
5 第1のロータ
6 第2のロータ
7 ステータ
11 第1のコイル
12 第2のコイル
13 永久磁石
14 永久磁石
18 駆動輪
21 第1のモータ
22 第2のモータ
31 第1のインバータ
32 第2のインバータ
33 バッテリ
48 第1のコイル温度センサ(コイル温度検出手段)
49 バッテリ電圧センサ(残容量検出手段)
61 コントローラ(制御手段)
65 接続線
66 スイッチ

Claims (7)

  1. エンジンと、該エンジンの出力軸に連結され、第1のコイルを有する第1のロータと、該第1のロータの外周側に配設されかつ駆動輪と連結され、磁石を有して第1のロータと共に第1のモータを構成する第2のロータと、該第1のコイルの電流制御を行うための第1のインバータと、該第1のインバータを介して上記第1のコイルと接続された充放電可能なバッテリとを備えたハイブリッド車両の制御装置であって、
    上記エンジンの作動を制御するとともに、上記第1のインバータの作動を制御して上記第1のモータの作動を制御する制御手段を備え、
    上記制御手段は、上記ハイブリッド車両の走行時でかつ上記エンジンの運転時に、該エンジン及び上記第1のインバータの作動制御により、上記第2のロータを上記第1のロータに対して所定回転速度だけ差を持たせた状態で回転させる差回転制御を行うよう構成されており、
    上記差回転制御は、上記第2のロータを上記第1のロータよりも低速で回転させる低速制御、及び、上記第2のロータを上記第1のロータよりも高速で回転させる高速制御のうちのいずれか一方を選択的に行う制御であって、上記低速制御時において、上記エンジンの回転数が、該エンジンの最高効率となる最高効率回転数よりも高く設定された第1設定回転数よりも高くなったときには、上記高速制御を行う一方、該高速制御時において、上記エンジン回転数が、上記最高効率回転数よりも低く設定された第2設定回転数よりも低くなったときには、上記低速制御を行う制御であり、
    上記所定回転速度は、上記低速制御から上記高速制御に切り換えたときに、上記エンジン回転数が上記第2設定回転数と略同じになり、上記高速制御から上記低速制御に切り換えたときに、上記エンジン回転数が上記第1設定回転数と略同じになるような値に設定されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    上記ハイブリッド車両は、上記第2のロータの外周側に配設されかつ第2のコイルを有して該第2のロータと共に第2のモータを構成するステータと、該第2のコイルの電流制御を行うための第2のインバータとを更に備え、
    上記バッテリは、更に上記第2のインバータを介して上記第2のコイルと接続されており、
    上記制御手段は、更に上記第2のインバータの作動を制御して上記第2のモータの作動を制御するものであって、上記エンジン並びに上記第1及び第2のインバータの作動制御により、上記差回転制御を行うよう構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1又は2記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    上記制御手段は、上記エンジンの冷間時には、上記第1及び第2設定回転数を高速側に変更するよう構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1又は2記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    上記制御手段は、上記エンジンの冷間時には、上記高速制御を禁止するよう構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項2記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    上記ハイブリッド車両は、上記第1のコイル温度を検出するコイル温度検出手段を更に備え、
    上記制御手段は、上記コイル温度検出手段により検出された第1のコイル温度を入力して、該入力した温度が所定温度以上であるときには、上記第2のインバータにより、上記バッテリから上記第2のコイルへ電力を供給させるとともに、上記入力した温度が所定温度以上になった時点で既に第2のコイルへ電力を供給させている場合には、当該時点でその電力量を増大させるよう構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  6. 請求項2記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    上記ハイブリッド車両は、上記バッテリの残容量を検出する残容量検出手段を更に備え、
    上記制御手段は、上記残容量検出手段により検出されたバッテリの残容量を入力して、該入力した残容量が、予め決められた基準値よりも多いときには、上記第2のインバータにより、上記バッテリから上記第2のコイルへ電力を供給させるとともに、上記入力した残容量が基準値よりも多くなった時点で既に第2のコイルへ電力を供給させている場合には、当該時点でその電力量を増大させるよう構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項2記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    上記ハイブリッド車両は、上記バッテリの残容量を検出する残容量検出手段を更に備え、
    上記制御手段は、上記残容量検出手段により検出されたバッテリの残容量を入力して、該入力した残容量が所定値以下であるときには、上記高速制御を禁止するとともに、上記第2のコイルで発電させるよう構成されていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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