JP5446329B2 - 積層型電池、およびこれを有する組電池、およびこれらを搭載した車両 - Google Patents

積層型電池、およびこれを有する組電池、およびこれらを搭載した車両 Download PDF

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Description

本発明は積層型電池、およびこれを有する組電池、およびこれらを搭載した車両に関し、詳細には、各単電池の電圧の検出が可能な積層型電池、およびこれを有する組電池、およびこれらを搭載した車両に関する。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用リチウムイオン二次電池と比較して極めて高い出力特性、および高いエネルギを有することが求められている。したがって、全ての電池の中で最も高い理論エネルギを有するリチウムイオン二次電池(一つの二次電池を単電池と称する)を直列に積層した双極型二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
双極型二次電池は、各単電池が製造バラツキによりその内部抵抗や容量等にバラツキを有することから、これを直列に接続したときに各単電池が分担する電圧にバラツキが生じる。単電池の分担電圧のバラツキが発生すると、分担電圧の大きな単電池に過大な負荷がかかり、当該分担電圧が大きい単電池から劣化が進行し、双極型二次電池全体としての寿命が当該分担電圧の大きい単電池によって制限されてしまうことがある。このため、各単電池の電圧をモニタし、分担電圧を均等にするための制御をすることが望ましい。
従来は、積層型電池において各単電池の電圧をモニタするために、積層された各集電体間に櫛型形状の配線基板の歯の部分を挿入して、該歯の部分と各集電体とを接触させて電気的に接続し、該配線基板の柄の部分から各集電体の電圧を取り出していた(特許文献1)。
特開2008−160060号公報
しかし、積層型電池を構成する単電池の積層数が多いと積層数に対応する配線基板の歯の数も多くなり、最上層の単電池と最下層の単電池とに接続された該歯の単電池積層方向における距離が長くなる。
このため、積層型電池は、複数の単電池を積層してなる電池要素を外装体で密封したときに、配線基板の歯と本体である柄との接続部に応力がかかり、配線基板の耐久性が劣り、電池の耐久性が十分でない場合がある。
上記課題を解決するために、本発明に係る積層型電池は、複数の単位発電要素と、外装体と、配線基板と、を有してなる。単位発電要素は複数の単電池を積層してなる。外装体は、単位発電要素が複数積層されてなる発電要素を覆う。配線基板は、単電池の電極にそれぞれ接続された複数の突起からなる接続部、接続部を支持し電極の電圧をそれぞれ電導する複数の配線を有する基部、基部から外装体の外に突出し電極の電圧を外装体の外へ導出する導出部、からなる。配線基板は単位発電要素ごとに設けられ、それぞれの配線基板の導出部はあらかじめ複数形成した導出部のうちの一のみを残して切断されてなり、残した導出部は互いに単電池の積層方向と交差する面上の異なる位置から外装体の外へ突出させる。
本発明に係る積層型電池によれば、単位発電要素ごとに1つの配線基板を接続するので、配線基板の歯の数を減らすことができ、これにより、配線基板へかかる応力を低減し配線基板の耐久性を向上することができ、電池の耐久性が向上する。
また、各配線基板の導出部を同一面上で異なる位置に配置するため、複数の導出部を外装材の外へ取り出しても該導出部が占める厚さは配線基板一つ分の厚さとなる。このため、外装体のシール性を確保することができ、電池の耐久性が向上する。
さらに、各配線基板の導出部は、あらかじめ複数形成した導出部のうちの一のみを残して切断することで構成するため、異なる形状の配線基板を製造する必要がなく、電池の生産性を良くすることができる。
本発明の実施形態に係る積層型電池の外観図である。 図1に示す積層型電池の断面図である。 本実施形態に係る積層型電池の外装材を除いた内部構造を示す説明図である。 配線基板100の構造を示す説明図である。 あらかじめ作製する、複数の導出部を有する配線基板を示す図である。 発電要素に配線基板を設置する場所の例を示す説明図である。 同一の配線基板を使用した場合の積層型電池の説明図である。 配線基板100の例を示す説明図である。 本実施形態に係る積層型電池を複数接続した組電池の実施形態の外観図である。 本発明の実施形態に係る積層型電池または組電池を搭載した電気自動車を示す図である。
以下に、本発明に係る積層型電池、およびこれを有する組電池、およびこれらを搭載した車両について実施形態により詳細に説明する。以下、積層型電池として双極型のリチウムイオン二次電池(以下、「積層型電池」と称する)を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下参照する図面では、積層型電池の構成要素の形状、厚さ等を誇張しているが、これは発明の理解を容易にするためである。
図1は、本発明の実施形態に係る積層型電池の外観図である。図2は、図1に示す積層型電池の断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る積層型電池10は、一般的な積層型電池と同様に、たとえば、長方形状の扁平な形状を有し、その両側部からそれぞれ電力を取り出すための正極タブ110Aおよび負極タブ110Bが引き出される。発電要素120は、積層型二次電池10の外装材(たとえば、ラミネートフィルム)130によって包まれ、その周囲は熱融着されており、正極タブ110Aおよび負極タブ110Bを引き出した状態で密封される。
図2に示すように、積層型電池10の発電要素120は、正極活物質層210と、負極活物質層220とが集電体230のそれぞれの面に形成された積層型電池用電極260を複数有する。各積層型電池用電極260は、電解質層240を介して積層されて発電要素120を形成する。隣接する正極活物質層210、電解質層240および負極活物質層220は、一つの単電池200を構成する。したがって、積層型電池10は、単電池200が積層されてなる構成を有する。また、各集電体230のそれぞれ対向する面の外周には、隣接する集電体230間を絶縁するためのシール部材250を設ける。
本実施形態は、各単電池200の電極(詳細には集電体230)の電圧を外装材130の外に導出するために配線基板を用いる。後述するように、配線基板は接続部と基部と導出部とからなり、接続部に設けた突起を集電体と接続し、基部に設けた配線を介して基部から外装体の外に突出させた導出部103から各単電池の電圧を取り出す。図1は、該配線基板を複数設置した積層型電池10を示している。外装材130の外には配線基板のうち導出部103のみが現れる。
次に、本実施形態に係る積層型電池の各部材について説明する。
[積層型電池用電極]
積層型電池用電極は、集電体230と、その表面に設けた活物質層210、220とを有する。より詳しくは、一つの集電体の片面に正極活物質層210を、他方の面に負極活物質層220を有する。各活物質層は活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層は正極活物質を含む。正極活物質としては、例えば、LiMnやLiNiO等のリチウム−遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物が挙げられる。2種以上の正極活物質が併用されてもよい。上記以外の正極活物質が用いられてもよい。
負極活物質層は負極活物質を含む。負極活物質としては、例えば、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、上述したようなリチウム−遷移金属化合物、金属材料、リチウム−金属合金材料が挙げられる。2種以上の負極活物質が併用されてもよい。上記以外の負極活物質が用いられてもよい。
正極および負極の活物質層に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは0.01〜100μmであり、より好ましくは1〜50μmである。ただし、この範囲を外れる形態が採用されてもよい。
[電解質層]
電解質層を構成する電解質に特に制限はなく、液体電解質、ならびに高分子ゲル電解質および高分子固体電解質等のポリマー電解質を用いることができる。
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。可塑剤として用いられる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類が挙げられる。また、支持塩(リチウム塩)としては、LiN(SO、LiN(SOCF、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiSOCF等の電極の活物質層に添加されうる化合物を同様に用いることができる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と、電解液を含まない高分子固体電解質に分類される。ゲル電解質は、リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーに、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体等が挙げられる。かようなマトリックスポリマーには、リチウム塩等の電解質塩がよく溶解しうる。高分子固体電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。したがって、電解質層が高分子固体電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
高分子ゲル電解質や高分子固体電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発揮しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
なお、電解質層が液体電解質やゲル電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いてもよい。セパレータの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。
[シール部材]
積層型電池10においては、通常、各集電体230のそれぞれ対向する面の外周、すなわち、各単電池層200の周囲にシール部材250を設ける。このシール部材250は、電池内で隣り合う集電体230同士が接触することや、発電要素120における単電池層200の端部のわずかな不揃い等に起因する短絡が起こることを防止する目的で設ける。シール部材250を設けることにより、長期間の信頼性および安全性が確保され、高品質の双極型二次電池100を提供しうる。
シール部材250の材料としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性を有するものを用いる。例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴムを用いうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性等の観点から、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂を好適に用いうる。
[正極タブおよび負極タブ]
電池外部に電力を取り出す目的で、電池要素120において最大電位および最小電位となる集電体230にそれぞれ電気的に接続したタブ(正極タブ110Aおよび負極タブ110B)を電池の外装材130の外部に引き出すように設ける。
タブを構成する材料には高導電性材料を用いる。高導電性材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料を用いることが望ましい。また、軽量、耐食性、高導電性の観点からアルミニウム、銅を用いることがさらに望ましい。
[外装材]
外装材130としては、金属缶ケースのほか、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースを用いることができる。ラミネートフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルムを用いることができるが、これに制限されない。
次に、本実施形態に係る積層型電池の構造について詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係る積層型電池の外装材を除いた内部構造を示す説明図である。図は、上面図と、二つの切断面(A−A’断面とB−B’断面における断面図)を示している。
図3に示すように、発電要素120は、複数の単電池を積層してなる単位発電要素300が複数積層されることにより構成する。
配線基板100は、各単電池200の電圧を外装材の外からモニタするために設ける。配線基板100は、接続部101と、基部102と、導出部103と、からなる。配線基板100の接続部101は複数の突起101aからなり、各突起101aの先端を各集電体230と接触させることで両者を電気的に接続させる。
配線基板100の基部102は接続部101を支持するとともに、各突起101aと接続された各配線を集束し各突起101aが接続された各集電体230の電圧を該配線により導出部103へ電導する。
導出部103は、基部102から各集電体230の電圧の電導を受け、配線を介して出力端103aから該電圧を出力する。導出部103の出力端103aを外装材の外へ突出させることで、積層型電池内部の各単電池の電圧を外装材の外からモニタすることができる。また、導出部103の出力端103aを電池外部の装置に接続することで、電池外部から各単電池を個別に充放電させることもできる。
配線基板100は、単位発電要素300ごとに設ける。単位発電要素ごとに配線基板100を設けるのは、次の理由による。すなわち、仮に発電要素120に一つだけ配線基板を設けると、発電要素120を構成する単電池200の積層数の増大に伴って配線基板100の突起101aの数も増大する。そして、最上層の単電池と最下層の単電池とに接続された該突起101a間の単電池積層方向における距離が長くなる。このため、電池要素を外装体で密封したときに、配線基板の突起101aと本体である基部102との接続部に応力がかかり、配線基板の耐久性が劣る場合があるからである。本実施形態においては、配線基板100を単位発電要素300ごとに設けることで、発電要素120を構成する単電池200の積層数が増大しても配線基板100の突起101aの数を増大させる必要をなくしている。そのため、上述した、突起101aと基部102との接続部にかかる応力による配線基板の耐久性劣化の問題を解決し、電池の耐久性を向上させることができる。
各単位発電要素300に設ける各配線基板100の形状は、接続部101と基部102は共通で、基部102から突出させる導出部103の基部102に対する相対位置のみ変えたものとすることが望ましい。これにより、図3に示すように、各単位発電要素300に設ける複数の配線基板100の接続部101と基部102とを単位発電要素300の積層方向で重なるように配置したとしても導出部103は重ならないようにすることができる。その結果、各配線基板100の導出部103を単電池の積層方向と交差する同一面上で異なる位置に配置することとなるため、複数の導出部103を外装材の外へ取り出しても導出部103が占める厚さは配線基板一つ分の厚さとなる。これにより、外装体のシール性を確保することができ、電池の耐久性が向上する。また、複数の導出部103の外装体外への取り出しをコンパクトにまとめることができるため、複数の配線基板100と外部装置との接続が容易になる。
なお、各単位発電要素300に設ける複数の配線基板100の接続部101と基部102とを単位発電要素300の積層方向で重なるように配置しなくてもよいことは勿論である。このように配線基板100を配置しても、導出部103を重ならないようにすることができるからである。
各単位発電要素300に設ける各配線基板100の位置は、図3のA−A’断面図に示すように、各配線基板100の複数の突起101aがそれぞれ単位発電要素300の積層方向で重なるように配置することが望ましい。後述するように、各単位発電要素300に設ける各配線基板の導出部103は、あらかじめ複数形成した導出部のうちの一のみを残して切断することで構成することができる。そのため、最終的には導出部103の位置が異なる配線基板100を実装したこととなる単位発電要素300同士で、前記切断する前までの工程を共通化することができるため、電池の製造コストの低減が可能となる。また、異なる形状の配線基板を製造する必要がなく、電池の生産性を良くすることができる。さらに、各単位発電要素300に設ける各配線基板100の複数の突起101aの位置をそれぞれ一致させるため、配線基板100を単位発電要素300に取付けるためのワーク稼動部を減らすことによる設備コストの低減が可能となる。
各単位発電要素300に設ける各配線基板100の接続部101の突起101aの数は、図3のB−B’断面図に示すように、各単位発電要素300を構成する単電池200の数に一を加えた数とすることが望ましい。これにより、各単位発電要素300を構成する単電池200の全ての電極電位を各配線基板100によって導出することができるため、各単電池の電圧を高精度にモニタすることができる。
次に、本実施形態に係る積層型電池の構成要素である配線基板の構造について説明する。
図4は、配線基板100の構造を示す説明図である。配線基板100は、接続部101と、基部102と、導出部103と、からなる。接続部101は複数の突起101aを有してなる。
突起101aの先端101bは導電体を露出させる。これにより、各単電池の集電体と突起101aの先端101bとを接触させることで突起101aと集電体とを電気的に接続させることができる。各単電池の集電体と接続部101とを電気的に接続させるために、各突起101aの先端101bを集電体に挟み込ませてもよいし、集電体から伸ばされた部分に各突起101aの先端101bを接続させてもよい。
配線基板100は、フレキシブル基板を使用して形成することができる。フレキシブル基板は柔軟性があるため、積層型電池の各集電体に配線基板100を挿入させることができ、電池内での取り回しが容易になる。
図4のa−a’断面に示すように、配線基板100は、ポリイミドからなる絶縁基板400と、絶縁体の接着材からなる第1接着層401と、導電体である銅からなる配線層402と、絶縁体の接着材からなる第2接着層403と、ポリイミドからなるカバー層404からなりうる。なお、例えば基部102において複数の配線410を互いに交差させる必要がある場合は、配線層402を複数の層としてもよい。
配線基板100の接続部101の突起の先端101aは、図4のb−b’断面に示すように、表面に配線層402を露出させるために第2接着層403とカバー層404を取り除いてなる。
配線基板100の導出部103の出力端103aは、例えば、基部102および導出部103に設けられた各配線410とスルーホールを通じて電気的に接続された複数のバンプを有するという構造をとりうる。これにより、接続部101の各突起に接触させた各単電池の導電体の電圧を、バンプを通じて電池の外部に出力することができる。
配線基板100は、図4に示すように、単位発電要素ごとに、互いに接続部101と基部102が共通で、導出部103の基部102に対する相対位置のみが異なるものを使用する。このような配線基板100を使用することにより、配線基板100の接続部101と基部102とを単位発電要素300の積層方向で互いに重なるように配置したとしても導出部103は重ならないようにすることができる。その結果、各配線基板100の導出部103を同一面上で異なる位置に配置することとなるため、複数の導出部103を外装材の外へ取り出しても導出部103が占める厚さは配線基板一つ分の厚さとなる。これにより、外装体のシール性を確保することができ、電池の耐久性が向上する。また、このような各形状を有する配線基板100は、あらかじめ複数の導出部103を有する配線基板を作製し、導出部103同士の干渉防止のため該複数の導出部のうち互いに異なる一つのみを残して切断してなることができる。これにより、部品仕様と製造工程の一部を共通化することができるため、製造コストの低減が可能となる。また、異なる形状の配線基板を製造する必要がなく、電池の生産性を良くすることができる。
図5は、上述した、あらかじめ作製する、複数の導出部103を有する配線基板を示す図である。図5に示すように、導出部を切断する前の配線基板は、複数の導出部103を有し、該複数の導出部103のすべてが、接続部101の複数の各突起と電気的に接続されたバンプを設けた出力端103aを有する。これにより、複数の導出部のうちいずれか一つの導出部103を残したとしても、接続部に接続された各集電体の電圧を出力端103aから出力することができる。なお、本実施形態は、上述したように、各単位発電要素300に設ける各配線基板の導出部103を、あらかじめ複数形成した導出部のうちの一のみを残して切断することで構成することが望ましいがこれに限定されない。すなわち、切断せずに各単位発電要素側に折り曲げることで導出部103を構成してもよい。
図6は、発電要素120に配線基板100を設置する場所の例を示す説明図である。本実施形態は、配線基板100の接続部101と基部102とを単位発電要素300の積層方向で互いに重なるように配置することが望ましいが、これに限定されない。すなわち、図6に示すように、複数の配線基板100を、接続部101と基部102とが単位発電要素300の積層方向で互いに重ならないように配置してもよい。この場合、単位発電要素300の積層方向で互いに重ねない複数の配線基板100を発電要素120の電極面の中心点121に対して点対称となるように設置させることが望ましい。すなわち、該重ねない複数の配線基板の導出部103を電極面の中心点121に対して点対称となる位置から外装材の外へ突出させることが望ましい。
図7は、同一の配線基板100を使用した場合の積層型電池の説明図である。図7に示す発電要素120は、単位発電要素の数が4であるため単電池の積層数が16であり、4つの同一形状の各配線基板で、それぞれ4つの単電池セルの電圧をモニタする。ここで、各配線基板の接続部101の突起101aの数は、電位差を検出する必要があるため、検出すべき単電池の数(4つ)に一を加えた数(5つ)とする。
配線基板100は、発電要素120の電極面の中心点121に対する対称性を考慮して配置することが望ましい。すなわち、図7に示す例においては、4つの配線基板はそれぞれ電極面の中心点121を中心として45度回転させるごとに重なるような配置とする。
このように、同一の配線基板100を使用することにより、配線基板の仕様を一つにすることができるので、配線基板の製造コストを低減することができ、また、電池の生産性を向上させることができる。また、配線基板100の導出部103を一つとする場合は、配線基板100の基部102において複数の配線の交差をなくすことができるので、配線基板100の配線層を単層とすることができ、配線基板の製造コストを低減することができる。
図8は、配線基板100の他の例を示す説明図である。図8に示す配線基板100は、配線基板100の基部102(およびその配線410)と導出部103(およびその配線410)とを結合部800で電気的に接続された構造を有する。また、結合部800の位置を変えることで、配線基板100の構造における基部102と導出部103との相対位置のみを変えることができるようにする。これにより、導出部103の位置が異なる配線基板100を、共通の部品(接続部と基部の結合部品、導出部の部品、結合部の部品)により製造することができるため、製造コストを削減しうる。結合部800としては、例えば、コネクタ、異方性導電フィルム、異方性導電接着剤からなることができる。
図9は、本実施形態に係る積層型電池を複数接続した組電池の実施形態の外観図であって、図9のAは組電池の平面図であり、図9のBは組電池の正面図であり、図9のCは組電池の側面図である。
図9に示すように本発明の実施形態に係る組電池900は、本発明の実施形態に係る積層型電池が複数、直列にまたは並列に接続して装脱着可能な小型の組電池950を形成し、この装脱着可能な小型の組電池950をさらに複数、直列にまたは並列に接続して形成することもできる。
これにより、高体積エネルギ密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した大容量、大出力を持つ組電池900を形成することができる。図9に示す組電池では、作成した装脱着可能な小型の組電池950は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、この組電池950は接続治具910を用いて複数段積層される。何個の積層型電池を接続して組電池950を作成するか、また、何段の組電池950を積層して組電池900を作製するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めことができる。すなわち、積層型電池を直列化、並列化することで電池の容量および電圧を自由に調節できる。また、低コスト化を実現することができる。
図10は、本発明の実施形態に係る積層型電池または組電池を搭載した電気自動車1000を示す図である。本発明に係る積層型電池1010は、図10に示すように、電気自動車1000の車体中央部の座席下1020に搭載しうる。座席下1020に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広くとることができるメリットを有する。なお、本発明に係る積層型電池1010を搭載する場所は、座席下1020に限られない。すなわち、本発明に係る積層型電池は、後部トランクルームの下部や車両前方のエンジンルームにも搭載しうる。本実施形態に係る積層型電池をハイブリット車や電気自動車といった車両に用いることにより高寿命で信頼性の高い車両とすることができる。また、車両の低コスト化を実現することができる。
なお、本実施形態は積層型電池として双極型リチウムイオン二次電池を例に説明してきたが、本発明はこれに限定されない。双極型リチウムイオン二次電池に換え単電池が並列接続された積層型二次電池に本実施形態を適用することもできる。
以下に、本発明の実施形態に係る積層型電池、これを複数接続した組電池、および、これらを搭載した車両の効果を示す。
・発電要素の構成要素である単位発電要素ごとに1つの配線基板を接続するので、配線基板の歯(突起)の数を減らすことができ、これにより、配線基板へかかる応力を低減し、配線基板の耐久性を向上することができ、電池の耐久性が向上する。
・各配線基板の導出部を同一面上で異なる位置に配置するため、複数の導出部を外装材の外へ取り出しても該導出部が占める厚さは配線基板一つ分の厚さとなる。このため、外装体のシール性を確保することができ、電池の耐久性が向上する。
・各配線基板の導出部は、あらかじめ複数形成した導出部のうちの一のみを残して切断することで構成するため、異なる形状の配線基板を製造する必要がなく、電池の生産性を良くすることができる。
・配線基板をそれぞれ単位発電要素の積層方向に対し同一の位置に配置することで、複数の導出部の外装体外への取り出しをコンパクトにまとめることができるため、複数の配線基板と外部装置との接続が容易になる。
・配線基板の導出部の数を単位発電要素の数と同一とし、接続部の突起の数を単位発電要素をなす単電池の数に一を加えた数とすることで、各単位発電要素を構成する単電池の全ての電極電位を各配線基板によって導出することができるため、各単電池の電圧を高精度にモニタすることができる。
・積層型電池を直列化、並列化することで組電池の容量および電圧を自由に調節でき、低コスト化を実現することができる。
・より高寿命で信頼性の高い車両とすることができ、また、車両の低コスト化を実現することができる。
10 積層型電池(積層型電池、双極型電池)、
100 配線基板(配線基板)、
101 接続部(接続部)、
101a 突起(突起)、
101b 突起の先端、
102 基部(基部)、
103 導出部(導出部)、
103a 出力端、
110A 正極タブ、
110B 負極タブ、
120 発電要素、
130 外装材、
200 単電池、
210 正極活物質層、
220 負極活物質層、
230 集電体、
240 電解質層、
250 シール部材、
300 単位発電要素(単位発電要素)、
400 絶縁基板、
401 第1接着層、
402 配線層、
403 第2接着層、
404 カバー層、
410 配線(配線)、
800 結合部、
900 組電池(組電池)、
1000 電気自動車(車両)。

Claims (6)

  1. 複数の単電池を積層してなる単位発電要素と、
    前記単位発電要素が複数積層されてなる発電要素を覆う外装体と、
    前記単電池の電極にそれぞれ接続された複数の突起からなる接続部、前記接続部を支持し前記電極の電圧をそれぞれ電導する複数の配線を有する基部、前記基部から前記外装体の外に突出し前記電極の電圧を前記外装体の外へ導出する導出部、からなる配線基板と、を有し、
    前記配線基板は前記単位発電要素ごとに設けられ、それぞれの前記配線基板の導出部はあらかじめ複数形成した前記導出部のうちの一のみを残して切断されてなり、前記残した前記導出部は互いに前記単電池の積層方向と交差する面上の異なる位置から前記外装体の外へ突出したことを特徴とする積層型電池。
  2. 前記配線基板はそれぞれ前記単位発電要素の積層方向に前記接続部および基部が互いに重なるように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の積層型電池。
  3. 前記配線基板の前記残した導出部の数は前記単位発電要素の数と同一であり、一の単位発電要素に設けられた前記配線基板の前記接続部の前記突起の数は前記一の単位発電要素をなす単電池の数に一を加えた数であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の積層型電池。
  4. 前記積層型電池は双極型電池であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層型電池。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の積層型電池を複数電気的に接続して構成したことを特徴とする組電池。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の積層型電池、または請求項5に記載の組電池を搭載したことを特徴とする車両。
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