JP5445603B2 - 可変分散補償制御方法及び可変分散補償制御装置 - Google Patents

可変分散補償制御方法及び可変分散補償制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、可変分散補償制御方法及び可変分散補償制御装置に関し、可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変する可変分散補償制御方法及び可変分散補償制御装置に関する。
近年、伝送容量の増大に伴いDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing:高密度波長分割多重)伝送を可能とするネットワークが既に構築されている。また、更なる情報量の増加に対応すべく、伝送スピード40Gb/sと超高速レートでの商用化もされており、大きな光分散特性を光受信機で補償することが困難な状況となっている。このような状況の中、長距離伝送においても光特性を満足させるため、トランスポンダ個別にVDC(Variable Dispersion Compensator:可変分散補償器)を使用する機会が増えている。
VDCを使用した場合、光入力の有無により色々な動作シーケンスが考えられる。また、VDCに内部の3次元ミラーを可動させて分散補償値を可変するような構造を採用した場合、その可動部分の磨耗や位置センサなどが比較的寿命が短いため、3次元ミラーを常時可動させるとVDCが壊れ、それを搭載する装置自体の寿命が短命となる。このため、装置設計としてはこの寿命を考慮した作りにしている。
図1は、従来のトランスポンダにおけるVDC制御回路の一例のブロック図を示す。同図中、伝送路から受信した光信号はLOS検出部11にて光信号断(LOS:Loss Of Signal)を検出してVDC12に供給される。
VDC12は、VDCコントロール部13の制御により受信した光信号の分散補償を行って光電変換部(O/E)14に供給する。光信号は光電変換部14で電気信号に変換され、同期検出部(SYNC)15で同期信号が検出されて後続の主信号処理部に供給され、これと共に分岐点16で同期信号が分岐されてエラー検出部17に供給される。エラー検出部17では、単位時間当たりのエラー数を検出してVDCコントロール部13に供給する。
VDCコントロール部13は、そのエラー数の増減に応じてVDC12の分散補償値を変更させ、エラーが最小となる最適点を見つけて固定する。また、VDCコントロール部13はLOS検出部11が光入力断を検出した場合はVDC制御を停止することでVDC12の3次元ミラーの可動を停止させる。
なお、特許文献1には、受信した光信号を変換した電気信号から抽出するタイミング信号の位相を制御して電気信号からデータを識別し、上記位相を制御する位相制御信号が設定範囲を超えたとき及び変動ピーク値が所定値を超えたときに、光信号の入力断と判定することが記載されている。
特開平3−79141号公報
しかるに、同期外れ(LOF:Loss Of Frame)の場合は、いつ同期が確率するか分からないため、VDC12の分散補償値の変更制御を続ける必要があり、従来のVDC制御回路では、VDCコントロール部13はVDC12の分散補償値の変更制御を継続してエラーが最小となる最適点を探し続けるという問題がある。
また、伝送路に光アンプを使用した場合、光アンプの雑音光であるASE(Amplified Spontaneous Emission)光のレベルが高く光入力断レベル以上となった場合、主信号が無くても光信号断(LOS)にはならず同期外れ(LOF)となる。この場合は主信号が入力され無い限り同期が確率できず、しかし光信号断(LOS)では無いので最適点を探し続けるため、VDC12の分散補償値の変更制御を永久に止めることができない。この状態が長時間続くとVDCの可動部分の劣化により、寿命が短くなってしまうという問題がある。このような状況は、伝送装置に電源を投入し、対向側の伝送装置で主信号が設定されていない状態で光アンプと接続していれば通常起こり得ることである。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、VDCの寿命をできるだけ長くし、装置寿命を延命させることができる可変分散補償制御方法及び可変分散補償制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様による可変分散補償制御装置は、光伝送路を伝送された波長分割多重信号を分波した光信号に対し、可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御装置において、
前記波長分割多重信号のスペクトラム分析を行って得た該当波長のピーク値と雑音光の基底値を比較する分析比較手段と、
前記該当波長のピーク値が前記雑音光の基底値以下のときに前記可変分散補償器の制御を停止する制御停止手段を有することにより、VDCの寿命をできるだけ長くし、装置寿命を延命させることができる。
本発明によれば、VDCの寿命をできるだけ長くし、装置寿命を延命させることができる。
従来のトランスポンダにおけるVDC制御回路の一例のブロック図である。 本発明が適用されるWDM光伝送システムの一実施形態のシステム構成図である。 本発明のVDC制御回路の第1実施形態のブロック図である。 第1実施形態のVDC制御回路が実行する処理のフローチャートである。 本発明のVDC制御回路の第2実施形態のブロック図である。 第2実施形態のVDC制御回路が実行する処理のフローチャートである。 RZ−DQPSK用の復調回路のブロック図である。 一般的なWDM光伝送装置のブロック図である。 本発明のVDC制御回路の第3実施形態のブロック図である。 第3実施形態のVDC制御回路が実行する処理のフローチャートである。 第2実施形態におけるトランスポンダの詳細ブロック図である。 第3実施形態におけるトランスポンダの詳細ブロック図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
図2は、本発明が適用されるWDM光伝送システムの一実施形態のシステム構成図を示す。同図中、WDM光伝送装置20,26それぞれは、入力光信号を電気信号に変換して更に光信号に変換して出力する複数のトランスポンダ21−1〜21−nと、トランスポンダからの入力光信号を合波し光アンプからの分波する合分波器(AWG)22と、入力光信号の光増幅を行う光アンプ23を有している。ところで、トランスポンダ21−1〜21−nをトランスポンダ部と呼び、合分波器22と光アンプ23をWDM部と呼んでいる。
WDM光伝送装置20,26は、WDMネットワークを介して接続される。対向するWDM光伝送装置20,26の間のWDMネットワークの光伝送路には、中継装置(Repeater)25−1〜25−mが設けられ、内蔵する光アンプで入力光信号の光増幅を行っている。
WDM光伝送装置20,26間の長距離伝送を実施する場合、光アンプ23,中継装置25ー1〜25−mを伝送路の端局や中段に設置して光を増幅して伝送する。光アンプ23,中継装置25ー1〜25−mを多段に中継すると、図2中、下段の波形図に示すように、光アンプで発生するASE光が増大し、最終段のWDM光伝送装置26のトランスポンダ21−nで受信する場合に、信号光かASE光かを区別することが光レベルだけでは困難となる場合がある。
<第1実施形態>
図3は、本発明のVDC制御回路の第1実施形態のブロック図を示す。同図中、図2の合分波器22から供給される光信号は光カプラ31を通してLOS検出部32に供給されて光信号断(LOS)を検出してVDC33に供給される。これと共に、光カプラ31で分岐された光信号はフォトダイオード(PD)39に供給される。
VDC33としては、例えば先に本出願人が、特開2002−258207号公報等で提案した装置を用いる。この装置は、VIPA(Virtually Imaged Phased Array)板から角分散されて出力された各波長の光をレンズによって集束すると共に、光路ずれ生成手段及び光路ずれ量可変手段を兼ねるグレーティング対によって回折して、異なる波長の光路にずれを生じさせ、分散平坦化3次元ミラーに光を反射させて再びVIPA板に入力すると、波長によって3次元ミラーの光路差によって分散補償量の異なる部分にあたり、波長毎に異なる波長分散量を実現でき、波長多重信号の波長全般にわたる波長分散量の調整と波長分散スロープの調整を独立に行うものである。
VDC33は、VDCコントロール部34の制御により受信した光信号の分散補償を行って光電変換部(O/E)35に供給する。光信号は光電変換部35で電気信号に変換され、同期検出部(SYNC)36で同期信号を検出されて後続の主信号処理部に供給され、これと共に分岐点37で同期信号が分岐されてエラー検出部38に供給される。エラー検出部38では、単位時間当たりのエラー数を検出してVDCコントロール部34に供給する。
VDCコントロール部34は、そのエラー数の増減でVDC33の分散補償値を変更させ、エラーが最小となる最適点を見つけて固定する。また、VDCコントロール部34はLOS検出部32から光入力断検出を通知された場合はVDC動作を停止して3次元ミラーの可動を停止させる。
一方、フォトダイオード39では光電変換を行ってクロックリカバリ回路(CR)40に供給する。クロックリカバリ回路40はクロック抽出を行って、クロック成分が含まれればクロック成分にロックする。クロックリカバリ回路40はロックしたかどうかの情報をVDCコントロール部34に通知する。また、VDCコントロール部34は、クロックリカバリ回路40がロックしていれば主信号有りと判断し通常のVDC動作に移行させ、ロックしていなければLOS又はASE光受信による主信号無しと判断してVDC動作を停止して3次元ミラーの可動を停止させる。
図4は、第1実施形態のVDC制御回路が実行する処理のフローチャートを示す。同図中、ステップS1で光入力が有るかどうかをLOS検出部32で判断し、光入力無と判断した場合はステップS2でVDCコントロール部34からVDC33に制御停止命令が送信され、VDC制御が停止する。
光入力有りと判断した場合は、ステップS3に進み、フォトダイオード39で光/電気変換し、得られた電気信号をクロックリカバリ回路40によってクロック抽出を行う(ステップS4)。クロック成分が含まれればクロックリカバリ回路はロックする。
ステップS5でロックしたかどうかを判断して、ロックしていればステップS6でその情報(主信号有り)をVDCコントロール部34に通知し、VDCコントロール部34は通常のVDC動作に移行させる(ステップS7〜S9)。
一方、ロックしていなければステップS10でその情報(主信号無し:LOS或いはASE光受信)をVDCコントロール部34に通知し、VDCコントロール部34はVDC動作を停止させる(ステップS11)。
これにより、VDC33の不要動作を無くし、VDC33の寿命を延命させることが可能となり、装置品質が向上すると共にVDCの延命により経済的に有利となる。
<第2実施形態>
主信号が超高速信号(例えば40Gb/s)の場合、それより低速信号(例えば10Gb/s)で用いていたNRZ変調方式では光の雑音耐力や波長分散耐力などが弱く長距離伝送に不向きである。そこで長距離伝送を行う場合には光特性的に有利なRZ−DQPSK(Return−to−Zero Differential Quadrature Phase shift Keying)変調方式を採用するのが有益である。
ところで、例えば情報量40Gb/sのRZ−DQPSK信号の場合、伝送路の光信号は半分の20Gb/sとなってかなり高速であり、図3のクロックリカバリ回路部40としては20Gb/sクロック抽出のために、超高速デバイスを用いる必要がある。これに対して、第2実施形態は、低速デバイスを用いたクロックリカバリ回路を使用するものである。
図5は、本発明のVDC制御回路の第2実施形態のブロック図を示す。同図中、図3と同一部分には同一符号を付す。
図5において、送信側のWDM光伝送装置20のトランスポンダ50(トランスポンダ21−1〜21−nに対応)に低周波クロック発生部51を設け、光信号送信部52において、低周波クロック発生部51で発生した低周波クロック成分を40Gb/sのRZ−DQPSK信号に重畳して伝送路に送出する。
受信側のWDM光伝送装置26のトランスポンダ55(トランスポンダ21−1〜21−nに対応)では、合分波器22から供給される光信号は光カプラ31を通してLOS検出部32に供給されて光信号断(LOS)を検出してVDC33に供給される。これと共に、光カプラ31で分岐された光信号はフォトダイオード(PD)39に供給される。
VDC33は、VDCコントロール部34の制御により受信した光信号の分散補償を行って光電変換部(O/E)35に供給する。光信号は光電変換部35で電気信号に変換され、同期検出部(SYNC)36で同期信号を検出されて後続の主信号処理部に供給され、これと共に分岐点37で同期信号が分岐されてエラー検出部38に供給される。エラー検出部38では、単位時間当たりのエラー数を検出してVDCコントロール部34に供給する。
VDCコントロール部34は、そのエラー数の増減でVDC33の分散補償値を変更させ、エラーが最小となる最適点を見つけて固定する。また、VDCコントロール部34はLOS検出部32から光入力断検出を通知された場合はVDC動作を停止して3次元ミラーの可動を停止させる。
一方、フォトダイオード39では光電変換を行ってクロックリカバリ回路(CR)56に供給する。ここで第1実施形態と異なるのはクロックリカバリ回路部56であり、ここでは高速クロックを抽出する必要が無いので高速デバイスは必要無く低速クロックを抽出できる程度の安価なデバイスを使用する。クロックリカバリ回路56はクロック抽出を行って、クロック成分が含まれればクロック成分にロックする。クロックリカバリ回路56はロックしたかどうかの情報をVDCコントロール部34に通知する。また、VDCコントロール部34は、クロックリカバリ回路56がロックしていれば主信号有りと判断し通常のVDC動作に移行させ、ロックしていなければLOS又はASE光受信による主信号無しと判断してVDC動作を停止して3次元ミラーの可動を停止させる。
図6は、第2実施形態のVDC制御回路が実行する処理のフローチャートを示す。同図中、ステップS21で光入力が有るかどうかをLOS検出部32で判断し、光入力無と判断した場合はステップS22でVDCコントロール部34からVDC33に制御停止命令が送信され、VDC制御が停止する。
光入力有りと判断した場合は、ステップS23に進み、フォトダイオード39で光/電気変換し、得られた電気信号をクロックリカバリ回路40によってクロック抽出を行う(ステップS24)。クロック成分が含まれればクロックリカバリ回路はロックする。
ステップS25でロックしたかどうかを判断して、ロックしていればステップS26でその情報(主信号有り)をVDCコントロール部34に通知し、VDCコントロール部34は通常のVDC動作に移行させる(ステップS27〜S29)。
一方、ロックしていなければステップS30でその情報(主信号無し:LOS或いはASE光受信)をVDCコントロール部34に通知し、VDCコントロール部34はVDC動作を停止させる(ステップS31)。
これにより、VDC33の不要動作を無くし、VDC33の寿命を延命させることが可能となり、装置品質が向上すると共にVDCの延命により経済的に有利となる。
なお、40Gb/sのRZ−DQPSK変調方式を採用した場合、RZ−DQPSK変調信号のクロック成分を抽出して、LOS或いはASE光受信であって主信号無しを検出することも考えられる。しかし、この場合には、信号成分の検出にRZ−DQPSK用の復調回路が必要である。
RZ−DQPSK用の復調回路は、図7に示すように、光カプラ61と、遅延干渉計62A,62Bと、CDR(クロック・データリカバリ回路)63A,63Bと、2:1多重回路(MUX)64から成る。ここでは、遅延干渉計62A,62Bの位相を変化させ、それに応じて検出される位相量の変化を検出することで主信号の有無を判断することが可能である。しかし、この方法では遅延干渉計62A,62Bの位相を制御し安定させる時間が必要となり、これに数秒から数分を要する。
これに対し、第2実施形態では、フォトダイオード39で変換された電気波形をクロックリカバリ回路56でクロック成分を抽出し、ロックしたかどうかで主信号の有無を判断できるため、瞬時に信号光の有無を判断することができる。
<第3実施形態>
WDM光伝送装置の場合、図8に示すように、WDM部に波長多重された各チャンネルの光ピークパワーやOSNR(光SN比)測定のためにスペクトラムアナライザ27が存在する場合が多い。
図9は、本発明のVDC制御回路の第3実施形態のブロック図を示す。同図中、受信側のWDM光伝送装置26にはスペクトラムアナライザ27が設けられている。スペクトラムアナライザ27は、光アンプ23から供給される光信号(WDM信号)のスペクトラム情報を作成し、このスペクトラム情報から各波長のピーク値L1とASE光の基底値L2を検出し、各ピーク値とASE基底値を比較し主信号の有無を判定して、判定結果を各波長のトランスポンダ21−1〜21−nのVDCコントロール部34に通知する。
各トランスポンダ21−1〜21−nでは、合分波器22から供給される光信号はLOS検出部32に供給されて光信号断(LOS)を検出してVDC33に供給される。
VDC33は、VDCコントロール部34の制御により受信した光信号の分散補償を行って光電変換部(O/E)35に供給する。光信号は光電変換部35で電気信号に変換され、同期検出部(SYNC)36で同期信号を検出されて後続の主信号処理部に供給され、これと共に分岐点37で同期信号が分岐されてエラー検出部38に供給される。エラー検出部38では、単位時間当たりのエラー数を検出してVDCコントロール部34に供給する。
VDCコントロール部34は、そのエラー数の増減でVDC33の分散補償値を変更させ、エラーが最小となる最適点を見つけて固定する。また、VDCコントロール部34はLOS検出部32から光入力断検出を通知された場合はVDC動作を停止して3次元ミラーの可動を停止させる。
また、VDCコントロール部34は、スペクトラムアナライザ27から主信号有りと通知されると通常のVDC動作に移行させ、主信号無しと通知されるとVDC動作を停止して3次元ミラーの可動を停止させる。
図10は、第3実施形態のVDC制御回路が実行する処理のフローチャートを示す。同図中、ステップS41で光入力があるかどうかをLOS検出部32で判断し、光入力無と判断した場合はステップS42でVDCコントロール部34からVDC33に制御停止命令が送信され、VDC制御が停止する。
光入力有りと判断した場合は、ステップS43に進み、スペクトラムアナライザ27はスペクトラム情報から当該波長のピーク値を検出し、ステップS44でASE光の基底値を検出して当該波長のピーク値と比較する。ステップS45でピーク値>基底値ならば主信号有りと判断し、ステップS46でその情報(主信号有り)をVDCコントロール部34に通知し、VDCコントロール部34は通常のVDC動作に移行させる(ステップS47〜S49)。
一方、主信号無しであれば(ピーク値≦基底値)、ステップS50でその情報(主信号無し)をVDCコントロール部34に通知し、VDCコントロール部34はVDC動作を停止させる(ステップS51)。
これにより、VDC33の不要動作を無くし、VDC33の寿命を延命させることが可能となり、装置品質が向上すると共にVDCの延命により経済的に有利となる。
<第1実施例>
図11は、第2実施形態におけるトランスポンダの詳細ブロック図を示す。同図中、低周波クロック発生部71で発生した低周波クロックをE/O部72に送り、E/O部72にて主信号と低周波クロックを重畳する。その出力を光アンプ73で増幅して出力する。
この光信号は図2に示すWDM光伝送装置20のAWG22で合波され光アンプ23で増幅されて伝送路に送出される。伝送路に送出された光信号は中継装置25−1〜25−mで光増幅され、WDM光伝送装置(2)へ入力される。WDM光伝送装置26の光アンプ23により増幅され、AWG22で分波され、各波長毎にトランスポンダ21−1〜21−nに供給される。
図11に示すトランスポンダに供給された光信号は光アンプ75で光信号断の検出を行っている。光信号断の場合はVDCコントロール部34を含むコントロール部76にその光信号情報を送り、VDC制御を停止する。
光信号断では無い場合はフォトダイオード77で光電変換し、クロックリカバリ回路78で主信号とは別の低速クロックの抽出を行う。クロックリカバリ回路78でクロックを抽出できるとクロックリカバリ回路78がロックする。ロックした情報をコントロール部76へ送り、VDC80の分散補償動作を開始する。分散補償動作が完了すると光アンプ81で増幅し、O/E82で光電変換された主信号がOTN/SDH(Optical Transport Network/Synchronous Digital Hierarchy)処理部83で主信号処理することが可能となり、主信号が疎通する。
前に戻ってクロックリカバリ回路78で低速クロック成分が抽出できず、クロックリカバリ回路78がロックしなかった場合、アンロック情報をコントロール部76に送り、コントロール部76からVDC80に制御停止命令を出す。これによりVDC80は動作を停止する。その後、クロックリカバリ回路78がロックすればコントロール部76よりVDC80に制御開始が指示され分散制御を開始できる。
このように装置を組むことにより不要なVDC制御を実行し無くなるため、VDCの寿命を延命できることになる。
<第2実施例>
図12は、第3実施形態におけるトランスポンダの詳細ブロック図を示す。同図中、図11と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図12において、WDM光伝送装置20,26の光アンプ23に光カプラが設置されており、光信号(WDM信号)は合分波器22とスペクトラムアナライザ27に向かう信号に分岐される。スペクトラムアナライザ27ではWDM信号の各波長のスペクトラム情報をモニタすることが可能である。このスペクトラムアナライザ27にて該当するトランスポンダ21−1のスペクトラム情報に注目し、その波長のピーク検出を行う。また、ASE光の基底値を検出し、これとピーク値を比較して、ピーク値>基底値ならば主信号有りと判断し、トランスポンダ21−1のコントロール部76に主信号有りの情報を渡す。
コントロール部76では主信号有りの情報を受信し、VDC80の制御を開始し、後段のOTN/SDH処理部83で主信号処理が可能となり、主信号が疎通する。なお、トランスポンダ21−1には低周波クロック発生部71は設けられていない。
前に戻ってスペクトラムアナライザ27でピーク値≦基底値ならば主信号無しと判断し、トランスポンダ21−1のコントロール部76に主信号無しの情報を渡す。
コントロール部76でこれを受信し、VDC80の制御を停止させる。もしその後スペクトラムアナライザ27で、ピーク値>基底値となって、主信号有りと判断した場合には、いつでもVDC制御を開始できる。
このように装置を組むことにより不要なVDC制御を実行しなくなるため、VDCの寿命を延命できることになる。
なお、上記実施形態では、クロック抽出手段の一例としてフォトダイオード39,クロックリカバリ回路40を用い、制御停止手段の一例としてVDCコントロール部34を用い、低周波クロック抽出手段の一例としてフォトダイオード39,クロックリカバリ回路56を用い、分析比較手段の一例としてスペクトラムアナライザ27を用いている。
(付記1)
可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御方法において、
前記光伝送路から受信した光信号を供給されて、前記光信号からクロック成分を抽出し、
前記クロック成分が抽出されないときに前記可変分散補償器の制御を停止する
ことを特徴とする可変分散補償制御方法。
(付記2)
可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御方法において、
送信側で光信号に低周波クロックを重畳して光伝送路に送出し、
受信側で前記光伝送路から受信した光信号の一部を供給されて、前記光信号から低周波クロックを抽出し、
前記低周波クロックが抽出されないときに前記可変分散補償器の制御を停止する
ことを特徴とする可変分散補償制御方法。
(付記3)
光伝送路を伝送された波長分割多重信号を分波した光信号に対し、可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御方法において、
前記波長分割多重信号のスペクトラム分析を行って得た該当波長のピーク値と雑音光の基底値を比較し、
前記該当波長のピーク値が前記雑音光の基底値以下のときに前記可変分散補償器の制御を停止する
ことを特徴とする可変分散補償制御方法。
(付記4)
可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御装置において、
前記光伝送路から受信した光信号を供給されて、前記光信号からクロック成分を抽出するクロック抽出手段と、
前記クロック抽出手段でクロック成分が抽出されないときに前記可変分散補償器の制御を停止する制御停止手段を
有することを特徴とする可変分散補償制御装置。
(付記5)
可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御装置において、
前記光伝送路から受信した光信号から低周波クロックを抽出する低周波クロック抽出手段と、
前記低周波クロック抽出手段で低周波クロックが抽出されないときに前記可変分散補償器の制御を停止する制御停止手段を
有することを特徴とする可変分散補償制御装置。
(付記6)
光伝送路を伝送された波長分割多重信号を分波した光信号に対し、可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御装置において、
前記波長分割多重信号のスペクトラム分析を行って得た該当波長のピーク値と雑音光の基底値を分析比較手段と、
前記該当波長のピーク値が前記雑音光の基底値以下のときに前記可変分散補償器の制御を停止する制御停止手段を
有することを特徴とする可変分散補償制御装置。
(付記7)
付記5記載の可変分散補償制御装置において、
光信号に低周波クロックを重畳して光伝送路に送出する低周波クロック重畳手段を
有することを特徴とする可変分散補償制御装置。
20,26 WDM光伝送装置
21−1〜21−n トランスポンダ
22 合分波器
23 光アンプ
25−1〜25−m 中継装置
27 スペクトラムアナライザ
31,37 光カプラ
32 LOS検出部
33 VDC
34 VDCコントロール部
35 光電変換部
36 同期検出部
38 エラー検出部
39 フォトダイオード
40,56 クロックリカバリ回路
51 低周波クロック発生部

Claims (2)

  1. 光伝送路を伝送された波長分割多重信号を分波した光信号に対し、可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御装置において、
    前記波長分割多重信号のスペクトラム分析を行って得た該当波長のピーク値と雑音光の基底値を比較する分析比較手段と、
    前記該当波長のピーク値が前記雑音光の基底値以下のときに前記可変分散補償器の制御を停止する制御停止手段を
    有することを特徴とする可変分散補償制御装置。
  2. 光伝送路を伝送された波長分割多重信号を分波した光信号に対し、可変分散補償器の可動部分を制御して分散補償値を可変し、光伝送路の分散特性を補償する可変分散補償制御方法において、
    前記波長分割多重信号のスペクトラム分析を行って得た該当波長のピーク値と雑音光の基底値を比較し、
    前記該当波長のピーク値が前記雑音光の基底値以下のときに前記可変分散補償器の制御を停止する
    ことを特徴とする可変分散補償制御方法。
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