以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
本実施の形態においては、体動検出装置が、歩数測定だけでなく、運動や生活活動(たとえば、掃除機をかける、軽い荷物運び、炊事など)における活動量も測定することが可能な活動量計であることとして実施の形態を説明する。しかし、これに限定されず、体動検出装置は、歩数を計測することが可能な歩数計であってもよい。
[第1の実施の形態]
図1は、この発明の実施の形態における活動量計100の外観図である。図1を参照して、活動量計100は、本体部191と、クリップ部192とから主に構成される。クリップ部192は、活動量計100をユーザの着衣などに固定するために用いられる。
本体部191には、後述する操作部130の一部を構成する表示切換/決定スイッチ131、左操作/メモリスイッチ132、および、右操作スイッチ133、ならびに、後述する表示部140の一部を構成するディスプレイ141が設けられる。
本実施の形態においては、ディスプレイ141は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成されることとするが、これに限定されず、EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなど他の種類のディスプレイであってもよい。
図2は、この実施の形態における活動量計100の使用状態を示す図である。図2を参照して、活動量計100は、たとえば、ユーザの腰部のベルトに、クリップ部192を用いて装着される。
なお、これに限定されず、活動量計100は、ユーザの体の他の部分に装着されて用いられるように設計されてもよいし、ユーザがカバン等に入れて所持して用いられるように設計されてもよい。
図3は、この実施の形態における活動量計の構成の概略を示すブロック図である。図3を参照して、活動量計100は、制御部110と、メモリ120と、操作部130と、表示部140と、加速度センサ170と、気圧センサ180と、電源190とを含む。また、活動量計100は、音を出力する報音部や外部のコンピュータと通信するためのインターフェイスを含むようにしてもよい。
制御部110、メモリ120、操作部130、表示部140、加速度センサ170、気圧センサ180、および、電源190は、図1で説明した本体部191に内蔵される。
操作部130は、図1で説明した表示切換/決定スイッチ131、左操作/メモリスイッチ132、および、右操作スイッチ133を含み、これらのスイッチが操作されたことを示す操作信号を制御部110に送信する。
加速度センサ170は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術の半導体式のものが用いられるが、これに限定されず、機械式または光学式など他の方式のものであってもよい。加速度センサ170は、本実施の形態においては、3軸方向それぞれの加速度を示す検出信号を制御部110に出力する。しかし、加速度センサ170は、3軸のものに限定されず、1軸または2軸のものであってもよい。
気圧センサ180は、MEMS技術のものが用いられるが、これに限定されず、他の方式のものであってもよい。気圧センサ180は、周辺の気圧値を示す検出信号を制御部110に出力する。
メモリ120は、ROM(Read Only Memory)(たとえば、フラッシュメモリ)などの不揮発性メモリおよびRAM(Random Access Memory)(たとえば、SDRAM(synchronous Dynamic Random Access Memory))などの揮発性メモリを含む。
メモリ120は、活動量計100を制御するためのプログラムのデータ、活動量計100を制御するために用いられるデータ、活動量計100の各種機能を設定するための設定データ、および、歩数や活動量などの所定時間ごと(たとえば日ごと)の測定結果のデータなどを記憶する。また、メモリ120は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)を含み、メモリ120に記憶された活動量計100を制御するためのプログラムに従って、操作部130からの操作信号に応じて、加速度センサ170および気圧センサ180からの検出信号に基づいて、メモリ120、および、表示部140を制御する。
表示部140は、図1で説明したディスプレイ141を含み、制御部110からの制御信号に従った所定の情報を、ディスプレイ141に表示するよう制御する。
電源190は、取替可能な電池を含み、電池からの電力を活動量計100の制御部110などの動作するのに電力が必要な各部に供給する。
図4は、第1の実施の形態における活動量計100によって実行される体動検出表示処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、ステップS101で、制御部110は、加速度センサ170からの検出信号で示される3軸方向の加速度の検出値を読込み、メモリ120に記憶させる。メモリ120には、所定期間の所定周期(たとえば、数ms,数十ms)ごとの3軸方向の加速度の検出値が、ステップS101が実行されるごとに順次記憶される。
次に、ステップS110で、制御部110は、上昇検出加算処理を実行する。図5は、第1の実施の形態における活動量計によって実行される上昇検出加算処理の流れを示すフローチャートである。
図5を参照して、ステップS111で、制御部110は、活動量計を装着または所持しているユーザが階段や坂道等の歩行での上昇を開始したか否かを判断する。
図7は、運動形態の違いによる加速度に関する指標の差を示すグラフである。図7を参照して、図5のステップS111では、次のようにして、ユーザが上昇を開始したか否かを判断する。
まず、前述の図4のステップS101でメモリ120に記憶された3軸の加速度センサ170から得られる左右方向(x軸方向)、上下方向(y軸方向)、前後方向(z軸方向)の3つの加速度の検出信号で示される直近の短い期間のN個の検出値xi,yi,zi(i=1〜N)について、加速度積算和X,Y,Zを数式(1)〜(3)を用いて算出する。
次に、左右方向、前後方向の加速度を合成した水平方向の加速度積算和Hを数式(4)を用いて算出する。
そして、上下方向の加速度積算和Yと、水平方向の加速度積算和Hとの比率Y/Hを算出する。
実験の結果、図7のグラフで示されるように、平地を歩行する場合は、上下方向と水平方向との加速度の比率は、ほぼ1:1であり、Y/Hの値は、0.9付近の値を示す。また、階段を上昇する場合は、水平方向の加速度よりも上下方向の加速度が大きくなり、Y/Hの値は、1.3付近の値を示す。
この実験の結果に基づいて、両方の場合のY/Hの値の中点である1.1を閾値とすることにより、Y/H≧1.1の場合は、ユーザが階段を上昇していると判断し、Y/H<1.1の場合は、ユーザが平地を歩行していると判断する。
ここでは、階段上昇および平地歩行の場合について説明したが、階段を下降する場合についても、同様の実験結果に基づいた判断をすることができる。また、歩行する場合について説明したが、走行する場合についても、同様の実験結果に基づいた判断をすることができる。
なお、本実施の形態においては、ユーザが上昇を開始したか否かの判断を、加速度センサの検出値を用いて行なうようにした。しかし、これに限定されず、ユーザが上昇を開始したか否かの判断を、気圧センサの検出値を用いて行なうようにしてもよい。具体的には、上昇を開始すると、気圧センサの検出値で示される気圧が下がる。このため、気圧が下がったか否かを判断することで、上昇を開始したか否かを判断するようにする。
図5に戻って、ステップS111でユーザが歩行で上昇を開始したと判断した場合(YESと判断した場合)、ステップS112で、制御部110は、上昇中であることを示す上昇中フラグをオン状態にする。上昇中フラグは、メモリ120に記憶される。
ステップS111でユーザが歩行で上昇を開始していないと判断した場合(NOと判断した場合)、および、ステップS112の後、ステップS113で、制御部110は、ユーザが歩行での上昇を終了したか否かを判断する。上昇を終了したか否かの判断についても、上述した上昇を開始したか否かの判断と同様に行なうことができる。
ユーザが歩行での上昇を終了したと判断した場合(ステップS113でYESと判断した場合)、ステップS114で、制御部110は、メモリ120の上昇中フラグをオフ状態にする。
次に、ステップS115で、制御部110は、今回、上昇を終了したと判断したときの積算歩数から、前回、上昇を開始したと判断したときの積算歩数を引いた歩数m、つまり、前回、上昇を開始してから、今回、上昇を終了するまでの歩数mが、1階分に相当する階段の段数N(たとえば、13段)の0.8倍以上であるか否かを判断する。
0.8倍以上でないと判断した場合(ステップS115でNOと判断した場合)、ステップS116で、制御部110は、今回、上昇を終了したと判断したときの積算歩数から、前々回、上昇を開始したと判断したときの積算歩数を引いた歩数n、つまり、前々回、上昇を開始してから、今回、上昇を終了するまでの歩数nが、1階分段数Nの0.8倍以上であるか否かを判断する。
前回から今回までの歩数mが0.8N以上と判断した場合(ステップS115でYESと判断した場合)、および、前々回から今回までの歩数nが0.8N以上と判断した場合(ステップS116でYESと判断した場合)、ステップS117で、制御部110は、ユーザが上昇した階数である上昇階数を1加算する。上昇階数は、メモリ120に記憶される。
ユーザが歩行での上昇を終了していないと判断した場合(ステップS113でNOと判断した場合)、前々回から今回までの歩数nが0.8N未満と判断した場合(ステップS116でNOと判断した場合)、および、ステップS117の後、制御部110は、実行する処理をこの上昇検出加算処理の呼出元の体動検出表示処理に戻す。
階段においては、階ごとの踊り場だけでなく、階の途中(たとえば、階の中間)の踊り場でも、ステップS111での判断で、上昇を開始したと判断されるとともに、ステップS113での判断で、上昇を終了したと判断される。そこで、ステップS113〜ステップS117の処理においては、上昇が終了したと判断されたときに、前回から今回までの歩数が、ほぼ1階分の段数に達していると判断できるときには、階の途中に踊り場がない階段を、ほぼ1階分上昇したと判断して、上昇階数を1加算する一方、前々回から今回までの歩数が、ほぼ1階分の段数に達していると判断できるときには、階の途中に踊り場がある階段を、ほぼ1階分上昇したと判断して、上昇階数を1加算するようにしている。
このため、歩数差m,nが1階分段数Nの0.8倍以上であるか否かを判断するようにしたが、0.8に限定されず、ほぼ1階分の段数に達していると判断できる倍率であれば他の倍率であってもよい。
また、1階分段数Nが、たとえば、13段であることとしたが、戸立て住宅の場合は、13段程度であることが多く、オフィスビルやマンションの場合は、13段以上であることが多いので、1階分段数Nは、他の値であってもよい。また、ユーザが、普段利用する階段の段数に応じて、1階分段数Nを自分で設定できるように構成してもよい。
なお、前回、上昇を開始したときとは、踊り場のない1階分の階段の上昇を開始したときである。このため、今回、上昇を終了したと判断されたときの積算歩数から、前回、上昇を開始したときの積算歩数を引いた歩数が、極端に大きい(たとえば、1階分階数Nの2倍以上である)場合は、前回、上昇を開始したと判断された階段が、今回、上昇を終了したと判断された階段と異なる可能性があるので、そのような場合は、上昇階数を1加算しないようにしてもよい。
同様に、前々回、上昇を開始したときとは、踊り場のある1階分の階段の上昇を開始したときである。このため、今回、上昇を終了したと判断されたときの積算歩数から、前々回、上昇を開始したときの積算歩数を引いた歩数が、極端に大きい(たとえば、1階分階数Nの2倍以上である)場合は、前々回、上昇を開始したと判断された階段が、今回、上昇を終了したと判断された階段と異なる可能性があるので、そのような場合は、上昇階数を1加算しないようにしてもよい。
図4に戻って、ステップS110での上昇検出加算処理の実行後、ステップS120で、制御部110は、下降検出加算処理を実行する。この下降検出加算処理は、図5で説明した上昇検出加算処理において、「上昇」を「下降」に置換えた処理である。
次に、ステップS130で、制御部110は、自動昇降検出加算処理を実行する。図6は、第1の実施の形態における活動量計100によって実行される自動昇降検出加算処理の流れを示すフローチャートである。
図6を参照して、ステップS131で、制御部110は、加速度センサ170からの検出信号で示される検出値の変動の傾向に変化があったか否かを判断する。具体的には、前述の図5のステップS111で説明したようなユーザが階段や坂道等の昇降を開始または終了した場合や、エレベータ、エスカレータなどの昇降装置を用いてユーザが昇降を開始または終了した場合に、加速度センサ170の検出値の変動の傾向に何らかの変化が生じる。
加速度の検出値の変動の傾向に変化があったと判断した場合(ステップS131でYESと判断した場合)、ステップS132で、制御部110は、気圧センサ180からの検出信号で示される検出値を読込み、メモリ120に記憶させる。
次に、ステップS133で、制御部110は、今回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの積算歩数から、前回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの積算歩数を引いた歩数m、つまり、前回、加速度の変動の傾向に変化があってから、今回、加速度の変動の傾向に変化があるまでの歩数mが、1階分に相当する階段の段数N(たとえば、13段)の0.8倍未満であるか否かを判断する。
前回から今回までの歩数mが1階分段数Nの0.8倍未満であると判断した場合(ステップS133でYESと判断した場合)、ステップS134で、制御部110は、今回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの気圧の検出値から、前回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの気圧の検出値を引いた気圧差d、つまり、前回、加速度の変動の傾向に変化があってから、今回、加速度の変動の傾向に変化があるまでの気圧差dの絶対値が、1階分に相当する気圧差P(たとえば、0.3hPa)の0.8倍以上であるか否かを判断する。
前回と今回との気圧差の絶対値|d|が1階分の気圧差Pの0.8倍以上であると判断した場合(ステップS134でYESと判断した場合)、ステップS135で、制御部110は、前回と今回との気圧差dが0より大きいか否か、つまり、気圧差dが正であるか否かを判断する。
気圧差dが正であると判断した場合(ステップS136でYESと判断した場合)、ステップS136で、制御部110は、前回と今回との気圧差dを1階分気圧差Pで割って四捨五入したものを、昇降装置を使用して下降した階数の積算である自動下降階数に加算する。自動下降階数は、メモリ120に記憶される。
一方、気圧差dが正でないと判断した場合(ステップS137でNOと判断した場合)、ステップS137で、制御部110は、前回と今回との気圧差dを1階分気圧差Pで割って正負を反転させ四捨五入したものを、昇降装置を使用して上昇した階数の積算である自動上昇階数に加算する。自動上昇階数は、メモリ120に記憶される。
加速度の変動の傾向に変化がないと判断した場合(ステップS131でNOと判断した場合)、前回から今回までの歩数mが1階分段数Nの0.8倍未満でないと判断した場合(ステップS133でNOと判断した場合)、前回と今回との気圧差の絶対値|d|が1階分の気圧差Pの0.8倍以上でないと判断した場合(ステップS134でNOと判断した場合)、ステップS136の後、および、ステップS137の後、制御部110は、実行する処理をこの自動昇降検出加算処理の呼出元の体動検出表示処理に戻す。
このように、加速度の変動の傾向の変化により昇降装置に乗ったと思われるときと降りたと思われるときが分かり、昇降装置に乗ったと思われるときの積算歩数と降りたと思われるときの積算歩数との歩数差が1階分段数Nに達していないと思われるにも関わらず、昇降装置に乗ったと思われるときと降りたと思われるときの気圧差がほぼ1階分気圧差Pに達していると判断できるときには、昇降装置を用いてユーザが昇降したと判断して、気圧差dを1階分気圧差Pで割って算出される、今回、昇降した階数を、下降した場合は自動下降階数に、上昇した場合は自動上昇階数に加算するようにする。
このため、気圧差dおよび歩数差mが、それぞれ、1階分気圧差Pおよび1階分段数Nの0.8倍以上であるか否かを判断するようにしたが、0.8に限定されず、ほぼ1階分の段数に達していると判断できる倍率であれば他の倍率であってもよい。
また、階高が、戸建て住宅の1階分程度の3メートルであることとして、1階分気圧差Pが、0.3hPaであることとした。しかし、これに限定されず、オフィスビルの1階分程度の5メートルやマンションの1階分程度の4メートルであることとし、それぞれ、1階分気圧差Pが、0.5hPa,0.4hPaであることとしてもよい。また、1階分気圧差Pは、他の値であってもよい。また、ユーザが、普段利用する建物の階高に応じて、1階分気圧差Pを自分で設定できるように構成してもよい。なお、標高が1メートル高くなるごとに気圧が0.1hPa低くなることを前提としている。
図4に戻って、ステップS130の後、ステップS171で、制御部110は、加速度センサ170からの検出値に基づいて、1歩分の歩行または走行が検出されたか否かを判断する。加速度の検出値から歩数を検出する技術は、従来の技術を用いることができる。
1歩分が検出されたと判断した場合(ステップS171でYESと判断した場合)、ステップS172で、制御部110は、積算歩数を1歩加算する。積算歩数は、メモリ120に記憶される。
さらに、ステップS173で、制御部110は、前述の図5のステップS112で上昇中フラグがオン状態にされたか否かを判断する。上昇中フラグがオン状態であると判断した場合(ステップS173でYESと判断した場合)、ステップS174で、制御部110は、ユーザが階段または坂道などを上昇したときの積算歩数である上昇歩数を1歩加算する。上昇歩数は、メモリ120に記憶される。
一方、上昇中フラグがオン状態でないと判断した場合(ステップS173でNOと判断した場合)、ステップS175で、制御部110は、ステップS120の下降検出加算処理において下降中フラグがオン状態にされたか否かを判断する。下降中フラグがオン状態であると判断した場合(ステップS175でYESと判断した場合)、ステップS176で、制御部110は、ユーザが階段または坂道などを下降したときの積算歩数である下降歩数を1歩加算する。下降歩数は、メモリ120に記憶される。
このように、ユーザが平地を歩行しているか上昇しているか下降しているかなどの運動形態に応じた歩数を計数することができる。なお、ここでは、運動形態が、平地歩行、上昇歩行、および、下降歩行のいずれかであることとしたが、これに限定されず、運動形態に、平地走行、上昇走行、および、下降走行など他の運動形態が含まれるようにしてもよい。
1歩分が検出されていないと判断した場合(ステップS171でNOと判断した場合)、ステップS174の後、および、ステップS176の後、ステップS181で、制御部110は、図5のステップS117で説明した上昇階数および図6のステップS137で説明した自動上昇階数を表示中であるか、または、操作部130の表示切換/決定スイッチ131が操作されることによって上昇階数および自動上昇階数の表示に切替える操作が行なわれたか否かを判断する。
上昇階数および自動上昇階数を表示中である、または、上昇階数および自動上昇階数の表示に切替られたと判断した場合(ステップS181でYESと判断した場合)、ステップS182で、制御部110は、図5のステップS117で計数され、メモリ120に記憶されている上昇階数、および、図6のステップS137で計数され、メモリ120に記憶されている自動上昇階数を、それぞれ、メモリ120から読出し、ディスプレイ141に表示させるように表示部140に制御信号を送信する。
図8は、第1の実施の形態における活動量計100に表示される第1の表示例である。図8を参照して、ステップS182が実行されることによってディスプレイ141に表示される画面には、左側に、現在の日時として、「7/26」「12:03」、ならびに、中程に、上昇に関する表示であることを示す「上り」、ならびに、右側に、歩行または走行の場合の表示であることを示す「Walk」の文字、昇降装置を用いた場合の表示であることを示す「Auto」の文字、Walkの場合の値である上昇階数の値として「3F」、および、Autoの場合の値である自動上昇階数の値として「4F」が含まれている。
図4に戻って、上昇階数および自動上昇階数を表示中でない、および、上昇階数および自動上昇階数の表示に切替えられていないと判断した場合(ステップS181でNOと判断した場合)、ステップS183で、制御部110は、図5のステップS117で説明した上昇階数に対応する下降階数および図6のステップS136で説明した自動下降階数を表示中であるか、または、操作部130の表示切換/決定スイッチ131が操作されることによって下降階数および自動下降階数の表示に切替える操作が行なわれたか否かを判断する。
下降階数および自動下降階数を表示中である、または、下降階数および自動下降階数の表示に切替られたと判断した場合(ステップS183でYESと判断した場合)、ステップS184で、制御部110は、メモリ120に記憶されている下降階数、および、図6のステップS136で計数され、メモリ120に記憶されている自動下降階数を、それぞれ、メモリ120から読出し、ディスプレイ141に表示させるように表示部140に制御信号を送信する。
図9は、第1の実施の形態における活動量計100に表示される第2の表示例である。図9を参照して、ステップS184が実行されることによってディスプレイ141に表示される画面には、左側に、現在の日時として、「7/26」「12:03」、ならびに、中程に、下降に関する表示であることを示す「下り」、ならびに、右側に、歩行または走行の場合の表示であることを示す「Walk」の文字、昇降装置を用いた場合の表示であることを示す「Auto」の文字、Walkの場合の値である下降階数の値として「6F」、および、Autoの場合の値である自動下降階数の値として「1F」が含まれている。
図4に戻って、下降階数および自動下降階数を表示中でない、および、下降階数および自動下降階数の表示に切替えられていないと判断した場合(ステップS183でNOと判断した場合)、ステップS185で、制御部110は、ステップS172で説明した積算歩数およびステップS174で説明した上昇歩数を表示中であるか、または、操作部130の表示切換/決定スイッチ131が操作されることによって積算歩数および上昇歩数の表示に切替える操作が行なわれたか否かを判断する。
積算歩数および上昇歩数を表示中である、または、積算歩数および上昇歩数の表示に切替られたと判断した場合(ステップS185でYESと判断した場合)、ステップS186で、制御部110は、ステップS172で計数され、メモリ120に記憶されている積算歩数、および、ステップS174で計数され、メモリ120に記憶されている上昇歩数を、それぞれ、メモリ120から読出し、ディスプレイ141に表示させるように表示部140に制御信号を送信する。
図10は、第1の実施の形態における活動量計100に表示される第3の表示例である。図10を参照して、ステップS186が実行されることによってディスプレイ141に表示される画面には、左側に、現在の日時として、「7/26」「12:03」、ならびに、中程に、上昇歩数の表示であることを示す「上り」の文字、および、上昇歩数の値として「216」歩、ならびに、右側に、積算歩数の表示であることを示す「トータル」の文字、および、積算歩数の値として「3829歩」が含まれている。
図4に戻って、積算歩数および上昇歩数を表示中でない、および、積算歩数および上昇歩数の表示に切替えられていないと判断した場合(ステップS185でNOと判断した場合)、ステップS187で、制御部110は、ステップS172で説明した積算歩数を補正した補正歩数を表示中であるか、または、操作部130の表示切換/決定スイッチ131が操作されることによって補正歩数の表示に切替える操作が行なわれたか否かを判断する。
補正歩数を表示中である、または、補正歩数の表示に切替られたと判断した場合(ステップS187でYESと判断した場合)、ステップS188で、制御部110は、ステップS172で計数され、メモリ120に記憶されている積算歩数a(上昇歩数も含まれている)、および、ステップS174で計数され、メモリ120に記憶されている上昇歩数bをメモリ120から読出し、補正歩数c=a−b+b×(8/3)=a+b×(5/3)を算出する。
ここで、厚生労働省によって作成された「健康づくりのための運動指針(エクササイズガイド2006)」によると、平地での普通歩行時および階段を下降する場合の運動強度が3メッツ、階段を上昇する場合の運動強度が8メッツである。これに従って、上述のように、積算歩数aから上昇歩数bを差引いたものに、階段を上昇する場合の普通歩行時に対する運動強度の比である8/3を上昇歩数bに掛けたものを加算することによって、上昇歩数bがそのまま含まれる積算歩数aを、普通歩行時に換算した補正歩数cに補正することができる。
なお、本実施の形態においては、歩行の場合について考えたが、平地、上昇、および、下降について、走行した場合についても、歩行の場合と同様に、それぞれの歩数を計数して、補正した歩数を算出することができる。
そして、ステップS188で、引続いて、制御部110は、算出された補正歩数を、ディスプレイ141に表示させるように表示部140に制御信号を送信する。
図11は、第1の実施の形態における活動量計100に表示される第4の表示例である。図11を参照して、ステップS188が実行されることによってディスプレイ141に表示される画面には、左側に、現在の日時として、「7/26」「12:03」、右側に、補正歩数の表示であることを示す「+α」の文字、および、補正歩数の値として「4189歩」が含まれている。
ここで、補正歩数cは、図10の積算歩数a=3829歩と、上昇歩数b=216歩とから、上述の式を用いて、c=a+b×(5/3)=3829+216×(5/3)=4189歩と算出することができる。
図4に戻って、補正歩数を表示中でない、および、補正歩数の表示に切替えられていないと判断した場合(ステップS187でNOと判断した場合)、ならびに、ステップS182の後、ならびに、ステップS184の後、ならびに、ステップS186の後、ならびに、ステップS188の後、制御部110は、実行する処理をこの体動検出表示処理の呼出元の処理に戻す。
[第1の実施の形態の変形例]
上述した実施の形態においては、図5で説明したように、加速度センサ170の検出値に基づいてユーザが昇降を開始または終了したか否かを判断し、前回、昇降を開始したと判断されてから、今回、昇降を終了したと判断されたときに、ほぼ1階分の段数に達していると判断できるときには、階の途中に踊り場がない階段を、ほぼ1階分上昇したと判断して、上昇階数を1加算する一方、前々回、昇降を開始したと判断されてから、今回、昇降を終了したと判断されたときに、ほぼ1階分の段数に達していると判断できるときには、階の途中に踊り場がある階段を、ほぼ1階分上昇したと判断して、上昇階数を1加算するようにした。
図12は、第1の実施の形態の変形例におけるジャイロセンサを用いた昇降の検出を説明するためのグラフである。図12を参照して、ジャイロセンサを用いると、踊り場でのターンの際に、鉛直方向を軸とした角速度に変化が認められる。
このため、ジャイロセンサの検出値に変化が認められたときに、ユーザが階段の昇降を開始または終了したと判断し、前回、昇降を開始したと判断されてから、今回、昇降を終了したと判断されたときに、ほぼ1階分の段数に達していると判断できるときには、階の途中に踊り場がない階段を、ほぼ1階分上昇したと判断して、上昇階数を1加算する一方、前々回、昇降を開始したと判断されてから、今回、昇降を終了したと判断されたときに、ほぼ1階分の段数に達していると判断できるときには、階の途中に踊り場がある階段を、ほぼ1階分上昇したと判断して、上昇階数を1加算するようにしてもよい。
つまり、ジャイロセンサからの検出値に基づいて算出されたユーザがターン動作をした回数に基づいて、ユーザの上昇階数を算出するようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、図5で説明したように、昇降していると検出されたときに、加速度センサ170からの加速度の検出値に基づいて、昇降階数を算出するようにした。第2の実施の形態においては、昇降していると検出されたときに、気圧センサ180からの気圧の検出値に基づいて、昇降階数を算出するようにする。
また、第1の実施の形態においては、図4で説明したように、昇降装置を利用しない場合と利用した場合との昇降階数を表示するようにした。第2の実施の形態においては、昇降ごとまたは昇降する階数ごとの昇降装置を利用しなかった回数と利用した回数とを表示するようにする。
図13は、第2の実施の形態における活動量計によって実行される体動検出表示処理の流れを示すフローチャートである。図13を参照して、ステップS101、ステップS171からステップS176まで、および、ステップS185からステップS188までの処理は、図4の体動検出表示処理と同様であるので、重複する説明は繰返さない。
ステップS101の後、ステップS150で、制御部110は、昇降検出加算処理を実行する。図14は、第2の実施の形態における活動量計によって実行される昇降検出加算処理の流れを示すフローチャートである。
図14を参照して、ステップS151で、制御部110は、加速度センサ170からの検出信号で示される検出値の変動の傾向に変化があったか否かを判断する。この処理は、図6のステップS131の処理と同様の処理である。
加速度の検出値の変動の傾向に変化があったと判断した場合(ステップS151でYESと判断した場合)、ステップS152で、制御部110は、ユーザが階段や坂道等の歩行での上昇または下降を開始したか否かを判断する。この処理は、図5のステップS111の処理と同様の処理である。
ユーザが歩行で上昇または下降を開始したと判断した場合(ステップS152でYESと判断した場合)、ステップS153で、制御部110は、それぞれ、上昇中フラグまたは下降中フラグをオン状態にする。この処理は、図5のステップS112の処理と同様の処理である。
ユーザが歩行で上昇または下降を開始していないと判断した場合(ステップS152でNOと判断した場合)、および、ステップS153の後、ステップS154で、制御部110は、ユーザが歩行での上昇または下降を終了したか否かを判断する。この処理は、図5のステップS113の処理と同様の処理である。
ユーザが歩行での上昇または下降を終了したと判断した場合(ステップS154でYESと判断した場合)、ステップS155で、制御部110は、それぞれ、上昇中フラグまたは下降中フラグをオフ状態にする。この処理は、図5のステップS114の処理と同様の処理である。
ユーザが歩行での上昇または下降を終了していないと判断した場合(ステップS154でNOと判断した場合、および、ステップS155の後、ステップS156で、制御部110は、気圧センサ180からの検出信号で示される検出値を読込み、メモリ120に記憶させる。この処理は、図6のステップS132の処理と同様の処理である。
次に、ステップS157で、制御部110は、今回、加速度の変動の傾向の変化があったと判断したときの気圧の検出値から、前回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの気圧の検出値を引いた気圧差d、つまり、前回、加速度の変動の傾向に変化があってから、今回、加速度の変動の傾向に変化があるまでの気圧差dの絶対値が、1階分に相当する気圧差Pの0.8倍以上であるか否かを判断する。この処理は、図6のステップS134の処理と同様の処理である。
前回と今回との気圧差の絶対値|d|が1階分の気圧差Pの0.8倍以上であると判断した場合(ステップS157でYESと判断した場合)、ステップS158で、制御部110は、前回と今回との気圧差dが0より大きいか否か、つまり、気圧差dが正であるか否かを判断する。この処理は、図6のステップ135と同様の処理である。
気圧差dが正でないと判断した場合(ステップS158でNOと判断した場合)、ステップS161で、制御部110は、今回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの積算歩数から、前回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの積算歩数を引いた歩数m、つまり、前回、加速度の変動の傾向に変化があってから、今回、加速度の変動の傾向に変化があるまでの歩数mが、1階分に相当する階段の段数Nの0.8倍以上であるか否かを判断する。
前回から今回までの歩数mが1階分段数Nの0.8倍以上であると判断した場合(ステップS161でYESと判断した場合)、歩行で上昇したと考えられるので、ステップS162で、制御部110は、前回と今回との気圧差dを1階分気圧差Pで割って四捨五入したもの階数の階数ごとの上り階段利用回数を1加算する。階数ごとの上り階段利用回数とは、1度の階段の上昇において上昇した階数ごとの階段を利用した回数である。階数ごとの上り階段利用回数は、メモリ120に記憶される。
一方、前回から今回までの歩数mが1階分段数Nの0.8倍以上でないと判断した場合(ステップS161でNOと判断した場合)、昇降装置を利用して上昇したと考えられるので、ステップS163で、制御部110は、前回と今回との気圧差dを1階分気圧差Pで割って四捨五入した階数の階数ごとの上り乗物利用回数を1加算する。階数ごとの上り乗物利用回数とは、1度の昇降装置を利用した上昇において上昇した階数ごとの昇降装置を利用した回数である。階数ごとの上り乗物利用回数は、メモリ120に記憶される。
気圧差dが正であると判断した場合(ステップS158でYESと判断した場合)、ステップS164で、制御部110は、今回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの積算歩数から、前回、加速度の変動の傾向に変化があったと判断したときの積算歩数を引いた歩数m、つまり、前回、加速度の変動の傾向に変化があってから、今回、加速度の変動の傾向に変化があるまでの歩数mが、1階分に相当する階段の段数Nの0.8倍以上であるか否かを判断する。
前回から今回までの歩数mが1階分段数Nの0.8倍以上であると判断した場合(ステップS164でYESと判断した場合)、歩行で上昇したと考えられるので、ステップS165で、制御部110は、前回と今回との気圧差dを1階分気圧差Pで割って正負を反転させて四捨五入した階数の階数ごとの下り階段利用回数を1加算する。階数ごとの下り階段利用回数とは、1度の階段の下降において下降した階数ごとの階段を利用した回数である。階数ごとの下り階段利用回数は、メモリ120に記憶される。
一方、前回から今回までの歩数mが1階分段数Nの0.8倍以上でないと判断した場合(ステップS164でNOと判断した場合)、昇降装置を利用して上昇したと考えられるので、ステップS166で、制御部110は、前回と今回との気圧差dを1階分気圧差Pで割って正負を反転させて四捨五入した階数の階数ごとの下り乗物利用回数を1加算する。階数ごとの下り乗物利用回数とは、1度の昇降装置を利用した下降において下降した階数ごとの昇降装置を利用した回数である。階数ごとの下り乗物利用回数は、メモリ120に記憶される。
加速度の変動の傾向に変化がないと判断した場合(ステップS151でNOと判断した場合)、前回と今回との気圧差の絶対値|d|が1階分の気圧差Pの0.8倍以上でないと判断した場合(ステップS157でNOと判断した場合)、ステップS162の後、ステップS163の後、ステップS165の後、および、ステップS166の後、制御部110は、実行する処理をこの昇降検出加算処理の呼出元の体動検出表示処理に戻す。
このように、加速度の変動の傾向の変化により昇降を開始または終了したと思われるときが分かり、昇降を開始したと思われるときおよび昇降を終了したと思われるときの気圧差dがほぼ1階分気圧差Pに達していると判断できるときには、その間の歩数の変化が1階分段数Nに達していると思われる場合は、昇降した階数に応じて、階数ごとの上り階段利用回数または下り階段利用回数を1加算し、その間の歩数の変化が1階分段数Nに達していないと思われる場合は、昇降した階数に応じて、階数ごとの上り乗物利用回数または下り乗物利用回数を1加算するようにする。
ここで、ステップS161およびステップS164での判断は、歩行または昇降装置のいずれの方向で昇降したかの判断であるので、1階分段数Nの0.8倍よりも小さい値であっても構わない。ただし、昇降装置に乗っている間に、数歩、歩行することもあるので、昇降装置に乗っている間の歩数以上の値であることが望ましい。
図13に戻って、ステップS191に処理が進められた場合、制御部110は、昇降ごとの昇降状況の表示中であるか、または、操作部130の表示切換/決定スイッチ131が操作されることによって昇降ごとの昇降状況の表示に切替える操作が行なわれたか否かを判断する。
昇降ごとの昇降状況の表示中である、または、昇降ごとの昇降状況の表示に切替えられたと判断した場合(ステップS191でYESと判断した場合)、ステップS192で、制御部110は、図14のステップS162、ステップS163、ステップS165、および、ステップS166で計数され、メモリ120に記憶されている、階数ごとの上り階段利用回数、階数ごとの上り乗物利用回数、階数ごとの下り階段利用回数、および、階数ごとの下り乗物利用回数から、上りおよび下りごとの階段利用回数および乗物利用回数を算出し、ディスプレイ141に表示させるように表示部140に制御信号を送信する。
図15は、第2の実施の形態における活動量計100に表示される第1の表示例である。図15を参照して、ステップS192が実行されることによってディスプレイ141に表示される画面には、左側に、右側のグラフの上半分が乗物利用回数であることを示す「乗り物利用回数」の文字、右側のグラフの下半分が階段利用回数であることを示す「階段利用回数」の文字、ならびに、右側に、上りおよび下りごとの階段利用回数および乗物利用回数を示すグラフが含まれる。
図13に戻って、昇降ごとの昇降状況の表示中でない、および、昇降ごとの昇降状況の表示に切替えられていないと判断した場合(ステップS191でNOと判断した場合)、ステップS193で、制御部110は、階数ごとの昇降状況の表示中であるか、または、操作部130の表示切換/決定スイッチ131が操作されることによって階数ごとの昇降状況の表示に切替える操作が行なわれたか否かを判断する。
階数ごとの昇降状況の表示中である、または、階数ごとの昇降状況の表示に切替えられたと判断した場合(ステップS193でYESと判断した場合)、ステップS194で、制御部110は、図14のステップS162、ステップS163、ステップS165、および、ステップS166で計数され、メモリ120に記憶されている、階数ごとの上り階段利用回数、階数ごとの上り乗物利用回数、階数ごとの下り階段利用回数、および、階数ごとの下り乗物利用回数から、階数ごとの階段利用回数および乗物利用回数を算出し、ディスプレイ141に表示させるように表示部140に制御信号を送信する。
図16は、第2の実施の形態における活動量計100に表示される第2の表示例である。図16を参照して、ステップS192が実行されることによってディスプレイ141に表示される画面には、左側に、右側のグラフの上半分が乗物利用回数であることを示す「乗り物利用回数」の文字、右側のグラフの下半分が階段利用回数であることを示す「階段利用回数」の文字、ならびに、右側に、一度の移動で上昇および下降した階数ごとの階段利用回数および乗物利用回数を示すグラフが含まれる。
次に、上述した実施の形態の変形例について説明する。
(1) 前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、加速度センサ170からの加速度の検出値の変動の傾向に変化が生じたときに、階段の昇降を開始または終了したと判断するようにした。しかし、これに限定されず、気圧センサ180からの気圧の検出値に変化が生じたときに、階段の昇降を開始または終了したと判断するようにしてもよい。
つまり、前述した実施の形態においては、加速度センサ170からの検出値に基づいて、ユーザが昇降しているか否かを検出するようにしたが、気圧センサ180からの検出値に基づいて、ユーザが昇降しているか否かを検出するようにしてもよい。
(2) 前述した第1の実施の形態においては、図4から図6まで、図8、および、図9で説明したように、上昇階数、下降階数、自動上昇階数、および、自動下降階数を計数して、それらを表示するようにした。
しかし、これに限定されず、上昇階数、下降階数、自動上昇階数、および、自動下降階数を計数することに替えて、昇降ごと、または、昇降する階数ごとの昇降装置を利用しなかった回数と利用した回数とを計数して、それらを表示するようにしてもよい。
(3) 前述した第2の実施の形態においては、図13から図16までで説明したように、昇降ごと、または、昇降する階数ごとの昇降装置を利用しなかった回数と利用した回数とを計数して、それらを表示するようにした。
しかし、これに限定されず、昇降ごと、または、昇降する階数ごとの昇降装置を利用しなかった回数と利用した回数とを計数することに替えて、上昇階数、下降階数、自動上昇階数、および、自動下降階数を計数して、それらを表示するようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、図14で説明したように、今回、加速度の変動の傾向に変化があったときの気圧の検出値と、前回、加速度の変動の傾向に変化があったときの気圧の検出値との差が、ほぼ1階分気圧差Pに達している場合に、その間の歩数の変化がほぼ1階分段数Nに達していると思われる場合は、歩行による昇降であることとし、ほぼ1回分段数Nに達していないと思われる場合は、昇降装置による昇降であることとするようにした。
しかし、これに限定されず、加速度の変動の傾向に変化があり、かつ、気圧の変化がある場合に、歩行による昇降であると判断し、加速度の変動の傾向に変化がなく、かつ、気圧の変化がある場合に、昇降装置による昇降であると判断するようにしてもよい。
さらに、加速度の変動の傾向に変化がなく、かつ、気圧の変化があった後、気圧の変化がなくなり、加速度の変動の傾向に変化が生じた場合に、昇降装置での昇降であると判断し、気圧の変化がなくなっても加速度の変動の傾向に変化が生じていない場合に、自動車や電車などでの昇降であると判断してもよい。
(5) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。