JP5444613B2 - 光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学シート、バックライトユニットおよびディスプレイ装置に関するものである。
近年、ラップトップ型コンピュータなどに用いられる液晶表示装置(LCD)では、視認性を向上させるため、表示画面の背後に光源(バックライト)を内蔵しているタイプが普及している。このような光源(バックライト)は消費電力が大きく、液晶表示装置(LCD)全体で消費する電力の相当部分を占める。
一方、ラップトップコンピュータのような携帯型コンピュータでは、電池式電源を用いているので、電力消費が少ない液晶表示装置(LCD)が求められる。そのため光源の利用効率を向上させることが要求されている。
光源の利用効率の向上には、光源(バックライト)の発光変換効率を高める、周辺の明るさに応じて光源(バックライト)を調光する、さらに、光の利用効率を高めるなどの手段が提案されている。
光の利用効率を高める手段として、光源または導光板と液晶バネルとの間に、輝度向上フィルムであるBEF(Brightness Enhancement Film:米国3M社の登録商標)を備えた光学フィルムを利用する方法が広く知られている。
たとえば、特許文献1〜3には、BEFに代表されるプリズムの反復的アレイ構造を有する光学機能部材を液晶表示装置等のディスプレイに採用することが開示されている。
図5は、光の利用効率を向上させたバックライトユニットの一例であり、図6は、図5に示すバックライトユニットに用いる輝度強調フィルム(BEF)185の斜視図である。
このバックライトユニットでは、輝度強調フィルム(以下、BEF:Brightness Enhancement Film)185が光源190の光出射面190bに配置される。図5に示すように、屈折作用xによって、光源190からの光Pが、最終的には、制御された角度φで出射されることによって、視聴者の視覚方向Fの光の強度を高めるように制御することができる。
図5および図6に示すように、輝度強調フィルム(BEF)185は、特定方向の輝度を上げて出射させるフィルムであって、透明部材186の上に断面三角形状の単位プリズム187が一方向に周期的に配列されたフィルムである。なお、BEFは、米国3M社の登録商標である。
この単位プリズムは光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)とされて、これにより、輝度強調フィルム(BEF)185は、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
輝度強調フィルム(BEF)185は、ディスプレイの使用時(観察時)に軸外輝度を低下させ、軸上輝度を増大させることにより、ディスプレイの表示品位を向上させる。
なお、「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向である。
輝度強調フィルム(BEF)185は、通常、プリズムの反復的アレイ構造が1方向のみの配列からなり、その配列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能とされている。
そのため、水平方向及び垂直方向の両方向での表示光の光学特性制御を行なうためには、プリズム群の配列方向が互いに略直交するように2枚のBEFシートを重ねて組み合わせて用いる必要がある。
また、輝度強調フィルム(BEF)185を用いた場合には、視聴者の視覚方向ではない方向、たとえば、横方向にも光は出射される場合がある。
図7は、輝度強調フィルム(BEF)185を用いて、視覚方向を変えた場合の光強度の分布を示すグラフである。輝度強調フィルム(BEF)185を用いた光学シートから出射される光は、視聴者の視覚正面方向F(視覚方向0度)で最も光強度が高められるが、±90度近傍にも光強度の小さなサブピーク(サイドローブ:side−lobe)が見られる。つまり、横方向へ無駄に光が出射されている。
また、光学シートの軸上輝度のみを過度に向上させた場合、輝度分布の曲線のピーク幅が著しく狭くなり、視域が極端に限定される場合がある。ピーク幅を適度に広げるために、プリズムシートとは別の部材の光拡散フィルムを新たに併用した場合には、部材数の増加を伴い、ディスプレイの組立作業を煩雑にして製造効率を低下させるので好ましくない。また、部材数の増加は、光学シートの間にゴミを入れる可能性を高めるので、特に、小型あるいは薄型ディスプレイにおいて、好ましくない。
そのため、近年、光学機能部材と光拡散部材とが粘着材層によって接合されたシンプルな構造の光学シートが開発されている。この光学シートでは、光拡散部材によって拡散された光がバックライト(光源)の蛍光灯の影を消すとともに、光学機能部材によって光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの特性を制御する。また、光学機能部材と光拡散部材との間に空気層を設けることにより、±90度近傍にサブピークがない滑らかな輝度分布の光を得ることができ、かつ、視聴者方向の軸上輝度を高めて、光の利用効率を高めることができる。
ここで、この空気層は光を中央に再度集光して、中心輝度を向上させる重要な役割を担う。具体的には、光拡散部材で拡散された光を、樹脂部材と空気層との界面屈折を利用して、中央に再度集光して中心輝度を向上させる。
そのため、この空気層を安定して保持することが重要であるが、従来の光学シートでは、光学機能部材と光拡散部材を粘着剤もしくは接着剤(以下、粘着剤等)で貼り合わせており、その粘着剤等の膜厚が厚い場合に、貼り合わせの際に空気層が潰れてしまう場合があった。
また、粘着剤等の膜厚を薄くした場合には、密着性が不十分となり、光拡散部材の表面の凹凸形状に起因する浮きが発生する場合があった。さらにまた、高温環境下では、粘着剤等が流動化するとともに、各部材の熱による伸縮度の違いにより、一方の基材部材が反り、粘着剤等で浮き、剥がれが発生する場合があった。
さらにまた、柔軟な粘着剤等を用いた場合には、十分な密着性を付与することができたが、高温環境下、たとえば、バックライト(光源)を点灯させた状態において、粘着剤等の流動性が高まり、脆弱な接合部から剥がれや気泡が生じて、空気層が潰れてしまう場合が発生した。
特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報
本発明者らは、試行錯誤の結果、基材部材の剥がれ、浮きあるいは空気層潰れという問題は、粘着材層に用いられる粘着材組成物および流動防止用微粒子の種類、流動防止用微粒子の添加量、粘着材層等の厚みなどのパラメーターを適切にセッティングすることにより、解決できることを見出した。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、空気層を保持させたまま、密着性高く、光拡散部材と光学機能部材を貼り合わせることのできる粘着材層を有する光学シート、それを備えたバックライトユニットおよびディスプレイ装置を得ることを目的にしている。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、
本発明の光学シートは、光を拡散して出射する光拡散部材と、光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの特性を制御する光学機能部材と、前記光拡散部材と前記光学機能部材とを接合する粘着材層と、を具備してなり、前記光拡散部材と前記光学機能部材との間に空気層が設けられ、前記空気層を透過する光を液晶ディスプレイ用照明光として用いる光学シートであって、前記粘着材層は粘着材組成物に流動防止用微粒子が分散されてなり、前記流動防止用微粒子の平均粒子径が50nm以上10μm以下であり、前記粘着材層の厚みが10μm以上100μm以下であり、前記流動防止用微粒子の添加量が5質量%以上50質量%以下であり、前記光学機能部材の光入射面に複数の凸部が形成されており、前記凸部の周囲が空気層とされており、前記凸部の高さが10μm以上60μm以下の範囲内であり、かつ、前記凸部の高さが前記粘着材の厚み以下であることを特徴とする。
本発明の光学シートは、光を拡散して出射する光拡散部材と、光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの特性を制御する光学機能部材と、前記光拡散部材と前記光学機能部材とを接合する粘着材層と、を具備してなり、前記光拡散部材と前記光学機能部材との間に空気層が設けられ、前記空気層を透過する光を液晶ディスプレイ用照明光として用いる光学シートであって、前記粘着材層は粘着材組成物に流動防止用微粒子が分散されてなり、前記流動防止用微粒子の平均粒子径が50nm以上10μm以下であり、前記粘着材層の厚みが10μm以上100μm以下であり、前記流動防止用微粒子の添加量が5質量%以上50質量%以下であり、前記光拡散部材の光出射面に複数の凸部が形成されており、前記凸部の周囲が空気層とされており、前記凸部の高さが10μm以上60μm以下の範囲内であり、かつ、前記凸部の高さが前記粘着材の厚み以下であることを特徴とする。
本発明の光学シートは、前記凸部が光反射性部材からなることを特徴とする。
本発明のバックライトユニットは、先に記載の光学シートと、光源と、を有することを特徴とする。
本発明のディスプレイ装置は、先に記載のバックライトユニットと、液晶ディスプレイ部と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、空気層を保持させたまま、密着性高く、光拡散部材と光学機能部材を貼り合わせることのできる粘着材層を有する光学シート、それを備えたバックライトユニットおよびディスプレイ装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態である光学シートおよびバックライトユニットの一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、バックライトユニット40は、光源20の光出射面20bに、光学シート10を配して形成されている。
光学シート10は、光を拡散して出射する光拡散部材13と、光の出射方向の輝度を制御する光学機能部材17と、光拡散部材13と光学機能部材17とを接合する粘着材層18から形成されている。光学シート10の光出射面10bには、複数のレンズ16が形成されている。
光学シート10において、光拡散部材13は光源20側に配され、正面側には光学機能部材17が配されている。
光学機能部材17の光入射面17aには、光反射性部材22からなる凸部14が設けられている。凸部14の接合面14aは、粘着材層18の他面18bと接合されており、凸部14の周囲は空気層28とされている。
なお、凸部14の断面形状は長方形状とされているが、粘着材層18と密着性高く接合できる面を有し、その周囲に空気層28を形成できる形状であれば、どのような形状でも良い。たとえば、半円形状、台形形状などを挙げることができる。
光源20から出射される光は、光出射面20bに垂直な方向lに出射される平行な光線Pとされている。光源20から出射され、光学シート10の光入射面10aに入射された光が、まず、光拡散部材13の内部で散乱された後、粘着材層18に入射され、次に、粘着材層18の内部で散乱された後、空気層28を透過して、光学シート10の光出射面10bから正面方向Fへ出射される。
(粘着材層)
図1に示すように、光学機能部材17と光拡散部材13は、粘着材層18によって接合されており、粘着材層18は、粘着材組成物32に流動防止用微粒子30が分散されて構成されている。
流動防止用微粒子30としては、たとえば、無機酸化物または樹脂からなる微粒子を使用することができる。
無機酸化物からなる微粒子としては、シリカまたはアルミナなどのような粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる微粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、アクリル、スチレン共重合体およびその架橋体、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTEE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、およびETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)などの含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを挙げることができる。
なお、これらの微粒子を2種類以上混合して使用してもよい。
流動防止用微粒子30の形状は、粘着材層18の流動性を防止でき、密着性を向上させる形状であればよく、その形状は特に規定されない。たとえば、球形、無定形、板状、針状、楕円球状などを使用することができる。
流動防止用微粒子30は、その平均粒子径が50nm以上10μm以下であることが好ましい。
流動防止用微粒子30の平均粒子径が上記範囲に含まれる場合には、粘着材組成物32を構成する高分子の間に入り込み、粘着材組成物32を構成する高分子の流動を防止することができる。
平均粒子径が10μmを超える場合には、粘着材組成物32を構成する高分子の間に入り込むことができず、粘着材層18を構成する材料の挙動が流動防止用微粒子30を加えていない場合と変わらなくなるため好ましくない。
また、平均粒子径が50μm未満の場合には、皮膜強度が低下して、高温環境下で基材の反りに追従できず、剥がれが生ずるため好ましくない。
なお、流動防止用微粒子30の平均粒子径は、流動防止用微粒子30が球状の場合には、流動防止用微粒子30の直径の平均値であり、流動防止用微粒子30が回転楕円体の場合には、短径の平均値を用いる。この粒子径は、たとえば、粒度分布計SD−2000(シスメックス株式会社製)で測定することができる。
流動防止用微粒子30は、粘着材層18において、その添加量が5質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
流動防止用微粒子30の添加量を上記範囲内とすることにより、高温環境下での粘着材層18における浮き、剥がれを抑制することができる。
添加量が50質量%を超える場合には、密着力が損なわれ、高温環境下で剥がれ、浮きを生ずるため好ましくない。逆に、添加量が5質量%未満の場合には、高温環境下での挙動が安定せず、空気層28をつぶしてしまうため好ましくない。
流動防止用微粒子30の屈折率は、1.35〜2.76に調節することが好ましい。
粘着材層18も、光の経路の一部であり、粘着材層18の粘着材組成物32と流動防止用微粒子30との間の屈折率差によって、光散乱効果が発現される。その結果、光学機能部材17から出射される光の輝度に影響するので、流動防止用微粒子30の屈折率は、所望の値に調節することが好ましい。
流動防止用微粒子30は、中心粒度が粘着材層18の厚み以下であることが好ましい。中心粒度が粘着材層18の厚みを超える場合には、粘着材層18の一面(光入射面)18aあるいは他面(光出射面)18bに流動防止用微粒子30に起因する凹凸が形成され、密着性を損なうおそれが発生するためである。
粘着材組成物32は、たとえば、アクリル、ウレタン系の樹脂を挙げることができる。
粘着材組成物32としてアクリル系樹脂を用いることにより、耐熱性に優れた粘着材層18を形成することができる。
イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などの架橋材をアクリル系ポリマーに添加し、アクリル系ポリマーに設けた架橋基点であるカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基などと反応させ、架橋する。
架橋材としては、適度な凝集力を得られるので、イソシアネート化合物またはエポキシ化合物が特に好ましく用いられる。
イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートなどを挙げることができる。
エポキシ化合物としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンなどを挙げることができる。
硬化剤としては、これらの化合物を単独で使用してもよく、また、2種以上混合して使用してもよい。
粘着材組成物32は、粘着材層8によって接合する凸部14、光学機能部材17および光拡散部材13を構成する樹脂成分を考慮して、密着性が最適となる樹脂を選択する。
粘着材組成物32は、粘着付与剤、粘着調整剤などの添加剤を含有させても良い。これらの添加剤を含有させることにより、粘着力を上げ、密着性を向上させることができる。
さらに、粘着材組成物32に流動防止用微粒子30を分散させることにより、高温環境下で粘着材組成物32が流動化して、浮き、剥がれが発生することを抑制させることができる。
なお、粘着材層18は、単層であるかどうかは特に規定されない。
粘着材層18は、ガラス転移点Tgが−70℃超0℃未満であることが好ましい。
ガラス転移点Tgとは、高温度では液体であるガラスなどの物質が温度の降下によりある温度範囲で急激にその粘度を増し、ほとんど流動性を失って非晶質固体になる温度である。
Tgがこの範囲であれば、密着性を高く保持するとともに、高温環境下における基板の反りなどに追従させることができ、浮き、剥がれなどを抑制することができる。
Tgが−70℃以下の場合には、密着性を高く保持することができず浮き、剥がれなどを生じるため、好ましくない。
また、Tgが0℃以上の場合には、流動性が生じ、空気層18を潰すおそれが発生するため、好ましくない。
また、粘着材組成物32に流動防止用微粒子30を添加しても、粘着材層18のTgが変化せず、−70℃超0℃未満であることが好ましい。
Tgがこの範囲であれば、密着性をより高く保持するとともに、基板の反りなどに対応することができ、浮き、剥がれなどを抑制することができるとともに、流動防止用微粒子30を、粘着材組成物32を構成する高分子の間に入り込ませ、粘着材組成物32を構成する高分子の流動を防止することができる。
なお、Tgは、熱分析の手法を用いて測定する。熱分析の手法とは、物質の温度を一定のプログラムによって変化させながら,その物質のある物理的性質を温度の関数として測定する方法であり、たとえば、示差走査熱量測定(DSC:differential scanning calorimetry法)、熱機械分析(TA:thermomechanical analysis)、動的熱機械測定(DMA:dynamic mechanical analysis)などがある。
粘着材層18は、その厚みが3μm以上100μm以下であることが好ましい。
粘着材層18の厚みが100μmを超える場合には、粘着材層18を形成する際、塗工性が低下するとともに、粘着材層18の流動性が高くなり、空気層18を容易に埋めるおそれが発生する。さらに、積載時の異物やハンドリングなどの押圧により空気層28が潰れる場合ある。また、空気層28が潰れた場合にも、復元機能も著しく低下する。
逆に、粘着材層18の厚みが3μm未満の場合には、粘着材層18が有する高温環境下における緩衝材としての機能が失われて、粘着材層18が剥がれ易くなるため好ましくない。
粘着材層18を形成しない面、つまり、光学機能部材17の光出射面10bや光拡散部材13の光入射面10aの表面処理方法は特に規定されるものではなく、通常の耐UV処理や帯電防止処理、あるいは別に表面処理層を設けるなどの手法をとることができる。
粘着材層18を形成する面、つまり凸部14の接合面14aや光拡散部材13の光出射面13bの表面処理方法も特に規定されるものではなく、コロナ処理、プラズマ処理など表層の材質を変化させない処理手法をとることができる。
粘着材層18の具体的な製造方法としては、流動防止用微粒子30を分散させた有機溶剤中に、主原料の高分子である粘着材組成物32および様々な添加剤を混合撹拌することで、粘着材組成物32に流動防止用微粒子30を分散させる。さらに、この分散液(粘着材溶液)に、架橋剤を混合し、基材に塗布、乾燥を行うことによって粘着材層18とする。
このとき用いる基材は、安価なPETなどの基材に離型処理を施したフィルムを使用してもよい。また、基材への塗布方式、乾燥方式としては特に制限はない。
光学機能部材17と光拡散部材13の接合では、たとえば、上記のように、粘着材層18をPETなどの基材フィルムに塗工してドライフィルム化した後、そのドライフィルムを光拡散部材13もしくは光学機能部材17のいずれかに貼着してから、もう一つの部材に貼着する。この際、どちらの部材に先にドライフィルムを貼着するかは問わない。
また、光拡散部材13もしくは光学機能部材17のいずれかに、粘着材層18を塗布してから、もう一つの部材に貼着する接合方法もある。この際も、どちらの部材に先にドライフィルムを貼着するかは問わない。
(光拡散部材)
光拡散部材13は、光散乱機能を有する光拡散部材である。一般的に用いられる光散乱機能を有する部材を使用することができる。
たとえば、図1に示すように、透明樹脂26とこの透明樹脂26の中に分散された透明粒子24とを具備して構成する。なお、透明樹脂26の屈折率と透明粒子24との屈折率を異なるもので構成する。
透明樹脂26と透明粒子24の屈折率差は、0.02以上であることが好ましい。
屈折率差が0.02未満の場合は十分な光散乱性能が得られないためである。なお、屈折率差が0.5を超える場合には、光散乱性能はそれほど変わらないので、0.5未満でよい。
透明粒子24の平均粒子径は0.5〜10.0μmであることが好ましく、1.0〜5.0μmであることがより好ましい。透明粒子24の平均粒子径をこの範囲にすることで、光拡散部位13に入射した光を、なるべく減衰させないで透過させることができるとともに、光を十分散乱させることができるためである。
また、光拡散部材13を、透明樹脂中に空気を含む微細な空洞を有した構造として構成してもよい。透明樹脂と微細な空気からなる空洞の屈折率差によっても、上記の光散乱機能を具現化することができるためである。
透明樹脂26としては、たとえば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等を使用することができる。
ここで、ポリカーボネート、ポリスチレン、メチルスチレン樹脂およびシクロオレフィンポリマーの線膨張係数は、それぞれ6.7×10−5(cm/cm/℃)、7.0×10−5(cm/cm/℃)、7.0×10−5(cm/cm/℃)および6〜7×10−5(cm/cm/℃)である。一方、PETの線膨張係数は、2.7×10−5(cm/cm/℃)である。
従来の光学シートにおいては、光学機能部材17と光拡散部材13を接合したときに、粘着材層18に本発明のような構成を有しない。
そのため、たとえば、光学機能部材17の材料としてPETを用い、光拡散部材13の透明樹脂26の材料としてポリカーボネートを用いた場合には、ポリカーボネートの線膨張係数(6.7×10−5(cm/cm/℃))の方がPETの線膨張係数(2.7×10−5(cm/cm/℃))よりも大きいので、高温環境下で光学シート10が熱変形するとき、ポリカーボネート側、すなわち、光拡散部材13側に反りが発生する。
透明粒子24としては、無機酸化物からなる透明粒子または樹脂からなる透明粒子を使用することができる。
無機酸化物としては、シリカまたはアルミナなどのような粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、アクリル、スチレン共重合体およびその架橋体、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTEE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、およびETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)などの含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを挙げることができる。
なお、これらの透明粒子を2種類以上混合して使用してもよい。
これらの透明樹脂中に透明粒子を分散して、押出し成形することにより、板状の光拡散部材13を製造することができる。
光拡散部材13の厚みは、1〜5mmであることが好ましい。
光拡散部材13の厚みが1mm未満の場合には、光拡散部材13が薄すぎて、かつ、剛性がないので、たわむという欠点が生ずる。逆に、5mmを超える場合には、光源20からの光透過率が減少するという欠点が生ずる。
さらに、光拡散部材13の表面に微細な凹凸を形成しても良い。この表面の微細な凹凸により、光散乱させることができる。
この場合、光拡散部材13は、押出し法、キャスト法、または押出し法とキャスト法を併用した方法で形成することができる。
(光学機能部材)
光学機能部材17は、内部に入射された光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの特性を制御して出射させる部材である。たとえば、正面方向Fの光強度を向上させて出射させる。
光学機能部材17の光出射面10bは、複数のレンズ16が形成されている。
これらのレンズ16は、たとえば、押出し成形法を用いて形成することができる。あるいは、PET等の基材上に熱可塑性樹脂またはUV硬化性樹脂を用いて成形して形成することができる。
図1に示すように、レンズ16の形状は、シリンドリカルとされているが、他の形状であっても良い。たとえば、四角錘、球面、プリズムなどを挙げることができる。
また、レンズ16のピッチは同ピッチにしても、ランダムピッチにしても良い。
光学機能部材17の光入射面17aには、複数の光反射性部材22からなる凸部14が形成されており、凸部14の周囲が空気層28とされている。
凸部14は、たとえば、酸化チタン(TiO)などの金属酸化物を、スパッタ法などのドライプロセスあるいは酸化チタンゲルの印刷などによるウェットプロセスを用いて形成することができる。この金属酸化物が、光反射性部材22とされる。
図1に示すように、光源20から出射された光Pは、光学シート10の光入射面10aへ入射される。次に、光拡散部材13の内部で散乱され、さらに、粘着材層18の内部で散乱される。さらに、この散乱光の一部は、凸部14の周囲の空気層28を透過して、レンズ16から正面方向Fへ出射される。この出射光は、光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの特性が制御される構成とされている。
なお、凸部14の周囲の空気層28を通過しない光、すなわち、光反射部材22によって反射された光は、粘着材層18側に一旦戻るが、粘着材層18および光拡散部材13において再び散乱される。この散乱光の一部は、再び凸部14の周囲の空気層28を透過して、レンズ16から正面方向Fへ出射される。ここで凸部14の周囲の空気層28を透過しない光は、上記工程を繰り返し、大部分がいずれは正面方向Fへ出射される。
なお、光源20の周囲に反射板を設けることにより、全ての光を正面方向Fへ出射させる構成とすることもできる。
本発明の実施形態である光学シート10は、粘着材層18は粘着材組成物32に流動防止用微粒子30が分散されてなり、粘着材層18のTgが−70℃超0℃未満である構成なので、密着性を高く保持するとともに、高温環境下における基板の反りなどに追従させることができ、浮き、剥がれなどを抑制することができる。また、光拡散部材13と光学機能部材17との間の空気層28を潰さずに安定して保持することができ、光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの光学特性の制御を安定して行うことができる。
本発明の実施形態である光学シート10は、粘着材層18は粘着材組成物32に流動防止用微粒子30が分散されてなり、粘着材組成物32に流動防止用微粒子30を添加しても、粘着材層18のTgが変化せず、−70℃超0℃未満である構成なので、密着性を高く保持するとともに、高温環境下における基板の反りなどに追従させることができ、浮き、剥がれなどを抑制することができる。
本発明の実施形態である光学シート10は、粘着材層18は粘着材組成物32に流動防止用微粒子30が分散されてなり、流動防止用微粒子30の平均粒子径が50nm以上10μm以下である構成なので、粘着材組成物32を構成する高分子の間に入り込ませて、粘着材組成物32を構成する高分子の流動を防止することができる。
高温環境下においても光拡散部材13と光学機能部材17の線膨張係数の違いによる反りの発生を、緩衝して抑制することができ、光拡散部材13と光学機能部材17との間の空気層28を潰さずに安定して保持することができ、光学特性制御を安定して行うことができる。
本発明の実施形態である光学シート10は、粘着材層18の厚みが3μm以上100μm以下である構成なので、光拡散部材13と光学機能部材17の間の密着性を高く保持することができるとともに、光拡散部材13と光学機能部材17との間の空気層28を潰さずに安定して保持することができ、光学特性制御を安定して行うことができる。
本発明の実施形態である光学シート10は、粘着材層18は粘着材組成物32に流動防止用微粒子30が分散されてなり、その添加量が5質量部以上50質量部以下である構成なので、高温環境下での粘着材層18における浮き、剥がれを抑制することができ、光拡散部材13と光学機能部材17との間の空気層28を潰さずに安定して保持することができ、光学特性制御を安定して行うことができる。
本発明の実施形態である光学シート10は、光学機能部材17の光入射面17aに複数の凸部14が形成されており、前記凸部14の接合面14aと、粘着材層18の他面18bとが接合されており、凸部14の周囲が空気層28とされている構成なので、入射された光に空気層28で屈折効果を付与し、光学特性制御を安定して行うことができる。
本発明の実施形態である光学シート10は、空気層28を透過しなかった光を光反射性部材22で反射させて、粘着材層18および光拡散部材13に戻し、粘着材層18または光拡散部材13で光拡散させた後、正面方向Fへ光を出射させる工程を繰り返す構成なので、光を有効に活用して、光の輝度を制御することができる。
(実施形態2)
図2は、本発明の実施形態である光学シートの別の一例を示す断面模式図である。
輝度制御部材17の光入射面17aが凹凸形状に加工され、複数の凸部14が形成されている他は、実施形態1と同様の構成とされている。なお、同じ符号をつけて示した部材は、実施形態1で示した部材と同様のものとする。
複数の凸部14は、輝度制御部材17と同じ部材から構成され、凸部14の接合面14aには粘着材層18の他面18bが接合されている。なお、凸部14の接合面14aに光反射性部材22を形成してもよい。
このような構成においても、輝度制御部材17の光入射面17aには、複数の凸部14が形成され、凸部14の周囲が空気層28とされているので、実施形態1と同様に、空気層28を介して、光を透過させることができる。また、複数の凸部14の接合面14aで、粘着材層18及び光拡散部材13の内部に光を反射させることができる。また、この接合面14aに光反射性部材22を形成してもよい。その場合は、より効果的に光を反射させることができる。
凸部14は、輝度制御部材17の光入射面17aを凹凸形状に機械的、化学的もしくは化学機械的に加工して形成する。
また、輝度制御部材17を押出し成形する際に、輝度制御部材17の一面に、型を押し付けて付与して、凸部14を形成しても良い。このとき、光学シート10の光出射面10bにも、シリンドリカルレンズの型を押し付けることにより、シリンドリカルレンズのレンズ16を同時に形成することができる。
さらにまた、熱可塑性樹脂やUV硬化性樹脂を基材に塗布した後、型を押し付けて凸部14を形成する方法などがある。熱可塑性樹脂やUV硬化性樹脂としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマーなどを挙げることができる。
光反射性部材22は、凸部14を形成した後、塗工あるいは転写により形成することができる。
また、上記押出し成形の際に、樹脂中に金属酸化物などを分散混合させて、光反射性部材22を形成することもできる。さらにまた、押出し成形後に、凸部14に塗工あるいは転写により光反射性部材22を形成することができる。
(実施形態3)
図3は、本発明の実施形態である光学シートの更に別の一例を示す断面模式図である。
光拡散部材13の光出射面13bが凹凸形状に加工され、複数の凸部14が形成されている他は、実施形態1と同様の構成とされている。なお、同じ符号をつけて示した部材は、実施形態1で示した部材と同様のものとする。
複数の凸部14は、光拡散部材13と同じ部材から構成されている。なお、凸部14の接合面14aに光反射性部材22を形成してもよい。
また、凸部14の断面形状は半楕円形状とされている。
このような構成においても、光学機能部材17の光入射面17aには、複数の凸部14が形成され、凸部14の周囲が空気層28とされているので、実施形態1と同様に、空気層28を介して、光を透過させることができる。また、複数の凸部14の接合面14aに光反射性部材22を形成することにより、粘着材層18及び光拡散部材13の内部に光を反射させることができる。
本発明の実施形態である光学シート10は、光拡散部材13の光出射面13bに複数の凸部14が形成されており、凸部14の接合面14aと、粘着材層18の一面18aとが接合されており、凸部14の周囲が空気層28とされている構成なので、入射された光に空気層28で屈折効果を付与し、光学機能制御を安定して行うことができる。
(実施形態4)
図4は、本発明の実施形態であるディスプレイ装置の一例を示す断面模式図である。
図4に示すように、ディスプレイ装置50は、ディスプレイ部45と、ディスプレイ部45の光入射面45aに配置されたバックライトユニット40と、からなる。
また、バックライトユニット40は、実施形態1で示した構成とされており、光源20と、光学シート10とから構成されている。
ディスプレイ部45は、たとえば、透過型液晶ディスプレイが用いられる。光源20からの光が、光学シート10に入射され、光学シート10で正面方向Fの光強度を高めるように輝度が制御された後、その制御された光を、ディスプレイ部45の光入射面45aに入射させ、ディスプレイ部45の光出射面45bから出射させて、正面方向Fの観察者にディスプレイ部45で示した情報を伝達する。
本発明の実施形態であるバックライトユニット40は、光学シート10と、光源20と、を有する構成なので、高温環境下においても、バックライトユニット40の輝度制御部材17と光拡散部材13との間に設けられた空気層28を潰さずに安定して保持することができ、バックライトユニット40の光学特性を安定して制御することができる。
本発明の実施形態であるディスプレイ装置50は、バックライトユニット40と、液晶ディスプレイ部45と、を有する構成なので、高温環境下においても、バックライトユニット40の光学特性を安定して制御することができ、ディスプレイ装置50の光学特性を安定して制御することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
まず、試験例1〜38の粘着材を作製し、そのTgをレオメーターで測定した。次に、その粘着材を用いた試験例1〜38の光学シートを作製し、試験例1〜38の光学シートの高温下密着性、高温下空気層保持性、空気層復元性の3つの特性について評価した。
(試験例1)
まず、エポキシ系架橋剤を含むアクリル系粘着剤(粘着材組成物)からなる粘着材溶液を調整した。これを、PETフィルム(雛形フィルム)に塗布して、膜厚10μmの粘着材を形成した。この粘着材のTgは−26℃であった。
なお、粘着材の膜厚は接触式膜厚計で測定し、粘着材のTgはレオメーターで測定した。
次に、光機能部材として、一面側にシリンドリカルレンズを形成し、他面側に高さ10μm幅60μmの酸化チタンからなる反射層(凸部)を形成したレンズシートを用意した。なお、反射層の膜厚は、接触式膜厚計で測定した。また、光拡散部材として、ポリスチレンを材質とする厚さ3mmの拡散板を用意した。
次に、PETフィルム(雛形フィルム)に塗工された粘着材層の一面をレンズシートに形成された反射層の一面に接着して、レンズシートと粘着材層を貼り合せた。
次に、PETフィルム(離型フィルム)を剥がして、粘着材層の別の一面を露出させ、この面に前記拡散板を貼り合せて、レンズシートと拡散板とを粘着材層で貼り合せた試験例1の光学シートを作製した。
次に、試験例1の光学シートについて、高温下密着性、高温下空気層保持性、空気層復元性の3つの特性について評価した。
高温下密着性の評価方法は、80℃、500時間経過後に目視評価を行った。浮き、剥がれなどのないものを○と評価した。浮き、剥がれなどが、反部3mm以内を△と評価した。また、浮き、剥がれなどが、反部3mmより大きいものを×と評価した。
高温下空気層保持性の評価方法は、80℃、500時間経過後に目視評価を行った。基材の反り、粘着剤の挙動による空気層潰れのないものを○と評価した。基材の反り、粘着材の挙動によりサンプル保持具起因の外圧が加わった箇所のみ空気層潰れが発生したものを△と評価した。また、基材の反り、粘着材の挙動により外圧などが無い箇所で空気層潰れが発生したものを×と評価した。
空気層復元性の評価方法は、高さ10mm、縦50mm、横50mmの直方体アルミ板をレンズ面側から20kgf荷重にて油圧プレス機で1分間押圧を加えた後に復元を目視評価した。
戻り時間に差異はあるものの、完全にもとの状態に戻ったものを○と評価した。異物などを咬んだ箇所のみ部分的に復元しないものを△と評価した。異物などを咬んだ箇所以外で復元しない箇所があるものを×と評価した。
試験例1の光学シートの作製条件および評価結果については、表1にまとめた。
(試験例2)
粘着材としては、エポキシ系架橋剤を含むアクリル系粘着剤(粘着材組成物)にアクリル系樹脂微粒子(流動防止用微粒子)を5質量%分散混合させて、粘着材溶液を調整した。これを、PETフィルムに塗布して、膜厚3μmの粘着材を形成した。この粘着材のTgは−26℃であった。
試験例1と同様にして、試験例2の光学シートを作製した。試験例2の光学シートの作製条件および評価結果については、表1にまとめた。
(試験例3〜38)
流動防止用微粒子の平均粒子径、流動防止用微粒子の添加量、反射層膜厚、粘着材層膜厚、粘着材層のTgをそれぞれ、表1〜5に示すように変えて、試験例3〜38の光学シートを作製した。試験例3〜38の光学シートの作製条件および評価結果については、表1〜5にまとめた。
Figure 0005444613
Figure 0005444613
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Figure 0005444613
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試験例1、9、30、33、36は、流動防止用微粒子を用いなかったので、粘着材層の流動性が高く、高温下空気層保持性および空気層復元性が悪い結果となった。
試験例28、29は、流動防止用微粒子の平均粒子径が15μmと大きすぎ、粘着材組成物の高分子の間に十分入り込ませることができず、高温下密着性、高温下空気層保持性および空気層復元性のどれもが悪い結果となった。
本発明の光学シートおよびバックライトユニットの一例を示す断面模式図である。 本発明の光学シートの一例を示す断面模式図である。 本発明の光学シートの一例を示す断面模式図である。 本発明のディスプレイ装置の一例を示す断面模式図である。 従来のバックライトユニットの一例を示す断面模式図である。 BEFの一例を示す斜視図である。 視覚方向を変えた場合の光強度の分布を示すグラフである。
符号の説明
10…光学シート、10a…光入射面、10b…光出射面、13…光拡散部材、13b…光出射面、14…凸部、14a…接合面、16…レンズ、17…光学機能部材、17a…光入射面、18…粘着材層、18a…一面、18b…他面、20…バックライト(光源)、22…光反射部材、24…透明粒子、26…透明樹脂、28…空気層、30…流動防止用微粒子、32…粘着材組成物、40…バックライトユニット、45…ディスプレイ部、45a…光入射面、45b…光出射面、50…ディスプレイ装置、185…輝度強調フィルム(BEF)、186…基材、187…プリズム、190…バックライト(光源)。

Claims (5)

  1. 光を拡散して出射する光拡散部材と、光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの特性を制御する光学機能部材と、前記光拡散部材と前記光学機能部材とを接合する粘着材層と、を具備してなり、
    前記光拡散部材と前記光学機能部材との間に空気層が設けられ、前記空気層を透過する光を液晶ディスプレイ用照明光として用いる光学シートであって、
    前記粘着材層は粘着材組成物に流動防止用微粒子が分散されてなり、
    前記流動防止用微粒子の平均粒子径が50nm以上10μm以下であり、
    前記粘着材層の厚みが10μm以上100μm以下であり、
    前記流動防止用微粒子の添加量が5質量%以上50質量%以下であり、
    前記光学機能部材の光入射面に複数の凸部が形成されており、前記凸部の周囲が空気層とされており、
    前記凸部の高さが10μm以上60μm以下の範囲内であり、かつ、前記凸部の高さが前記粘着材の厚み以下であることを特徴とする光学シート。
  2. 光を拡散して出射する光拡散部材と、光の方向、範囲、色、輝度分布のうち少なくともいずれか一つの特性を制御する光学機能部材と、前記光拡散部材と前記光学機能部材とを接合する粘着材層と、を具備してなり、
    前記光拡散部材と前記光学機能部材との間に空気層が設けられ、前記空気層を透過する光を液晶ディスプレイ用照明光として用いる光学シートであって、
    前記粘着材層は粘着材組成物に流動防止用微粒子が分散されてなり、
    前記流動防止用微粒子の平均粒子径が50nm以上10μm以下であり、
    前記粘着材層の厚みが10μm以上100μm以下であり、
    前記流動防止用微粒子の添加量が5質量%以上50質量%以下であり、
    前記光拡散部材の光出射面に複数の凸部が形成されており、前記凸部の周囲が空気層とされており、
    前記凸部の高さが10μm以上60μm以下の範囲内であり、かつ、前記凸部の高さが前記粘着材の厚み以下であることを特徴とする光学シート。
  3. 前記凸部が光反射性部材からなることを特徴とする請求項または請求項のいずれか1項に記載の光学シート。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光学シートと、光源と、を有することを特徴とするバックライトユニット。
  5. 請求項に記載のバックライトユニットと、液晶ディスプレイ部と、を有することを特徴とするディスプレイ装置。
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