JP5444378B2 - 無線基地局及び通信制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線基地局及び通信制御方法に関する。
広帯域符号分割多重接続(WCDMA:Wideband Code Division Multiplexing Access)方式や、高速下りリンクパケットアクセス(HSDPA:High-Speed Downlink Pcket Access)方式や、高速上りリンクパケットアクセス(HSUPA:High-Speed Uplink Pcket Access)方式等の後継となる通信方式、すなわち、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)方式が、WCDMAの標準化団体3GPPで検討され、仕様化作業が行われた。
また、前記LTE方式の後継の通信方式として、LTE-advanced方式が、3GPPで検討されている。LTE-advanced方式の要求条件は、非特許文献1にまとめられている。
LTE-advanced方式では、その要求条件として、「キャリアアグリゲーション(Carrier aggregation)」を行うことが合意されている。「キャリアアグリゲーション」が行われる場合、移動局UEは、同時に複数のキャリアを用いて下りリンクの信号を受信したり、同時に複数のキャリアを用いて上りリンクの信号を送信したりすることができる。キャリアアグリゲーションが行われる場合の各キャリアは、コンポーネントキャリア(Component Carrier)と呼ばれる。
ところで、複数のセルを具備する移動通信システムでは、移動局UE(User Equipment:ユーザ装置)は、1つのセルから他のセルに移動するときに、セルを切り替えて通信を継続するように構成されている。かかるセルの切り替えを「ハンドオーバ」という。
一般的に、移動通信システムでは、移動局UEが、隣接セルに移動し、かかる移動局UEにおいて、隣接セルからの信号の無線品質が、サービングセル(Serving Cell)からの信号の無線品質よりも強くなった場合に、当該移動局UEは、隣接セルにハンドオーバを行うように構成されている。
なお、前記信号の無線品質として、例えば、信号の受信電力が用いられる。ここで、前記信号の受信電力は、より具体的には、例えば、隣接セル又はサービングセルから送信される、下りリンクの参照信号(Reference Signal)の受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)である(RSRPの定義については、TS36.214、V8.3.0を参照)。なお、前記信号の無線品質として、前記RSRPの代わりに、下りリンクの参照信号の受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)や下りリンクの参照信号のSIR(RS−SIR)、CQI(Channel Quality Indicator)、CSI(Channel State Information)等が用いられることもある。
図1及び図2を参照して、かかるハンドオーバ手順の一例について、具体的に説明する。以下の説明では、信号の受信電力(RSRP)が、前記信号の無線品質として用いられる。
図1に示すように、ステップS1において、移動局UEは、サービングセル及び隣接セルからの信号の受信電力を測定する。また、移動局UEは、検知していない隣接セルを検知するために、前記測定と並行して、セルサーチを行ってもよい。本処理における、セルサーチ、及び、サービングセル及び隣接セルの無線品質(受信電力)の測定は、総称して、メジャメント(Measurement)と呼ばれてもよい。
ステップS2において、移動局UEは、隣接セルからの信号の受信電力が、以下の(式1)を満たすか否かについて判定する。
隣接セルからの信号の受信電力 + ヒステリシス > サービングセルからの信号の受信電力 … (式1)
かかる(式1)が満たされていると判定された場合、ステップS2において、移動局UEは、上述の測定結果を報告するためのイベントA3を、ネットワークに対して通知する。
具体的には、移動局UEは、図2に示すように、サービングセル(セルA)及び監視対象である周辺セル(セルB)からの信号の受信電力を測定し、予め通知されている「ヒステリシス[dB]」及び「TTT(Time To Trigger)[ms]」を用いて、上述の測定結果を通知するか否かについて判定する。
つまり、図2において、所定期間「TTT」以上、セルBからの信号の受信電力(無線品質)が、「ヒステリシス」以上、セルAからの信号の受信電力(無線品質)よりも上回っている状態が継続している場合、移動局UEは、上述の測定結果(Measurement report)を通知するべきであると判定する。
ここで、「ヒステリシス」は、セル境界でサービングセルから隣接セルへのハンドオーバが頻繁に生じないために設けられる値であり、正の値でもよく、負の値でもよいが、一般的には負の値が設定される。
そして、ステップS3において、ネットワークは、イベントA3の通知を受信すると、かかる移動局UEが、受信したイベントA3に係るセルに対してハンドオーバすべきであることを決定する。
なお、(式1)は、以下の(式2)のような形がとられる場合もある。(式2)の場合、ヒステリシスとオフセットの両方が、ヒステリシス的に動作する。
隣接セルからの信号の受信電力 ― ヒステリシス > サービングセルからの信号の受信電力 + オフセット … (式2)
キャリアアグリゲーションを行う場合、一般に、移動局UEは、各コンポーネントキャリアに関して、上述したサービングセル及び隣接セルからの信号の受信電力の測定やMeasurement reportの送信を行う。
3GPP TS36.913 V8.0.1 3GPP TS36.300 V8.5.0(2008-05)
上述したように、キャリアアグリゲーションを行う場合には、各コンポーネントキャリアに関して、上述したサービングセル及び隣接セルからの信号の無線品質の測定やMeasurement reportの送信が行われる。
しかしながら、各コンポーネントキャリアに関して、上述したサービングセル及び隣接セルからの信号の無線品質の測定やMeasurement reportの送信が行われる場合、Measurement reportの数が、コンポーネントキャリア数分だけ増えるため、制御信号のオーバヘッドが増大し、結果として、システムの効率が劣化するという問題がある。
より具体的に、図3を用いて、前記課題を説明する。図3においては、横軸は、移動局UEの位置を示す軸であり、縦軸は、周波数或いはキャリアを示す軸である。
すなわち、図3の「コンポーネントキャリアが2つの場合」においては、上段のセルが、コンポーネントキャリア#1のセル(Cell#1-A、Cell#1-B、Cell#1-C、Cell#1-D)を示し、下段のセルが、コンポーネントキャリア#2のセル(Cell#2-A、Cell#2-B、Cell#2-C、Cell#2-D)を示す。
例えば、図3に示すように、コンポーネントキャリアが1つである場合に比べて、コンポーネントキャリアが2つである場合に、Measurement reportの数が2倍になる。
また、一般に、キャリアアグリゲーションが行われる複数のセルは、同一の無線基地局内に閉じており、複数の無線基地局からのセルを用いたキャリアアグリゲーションは行われない。
この場合、無線基地局間のハンドオーバを行う場合には、適切にハンドオーバを行わなければ、通信品質が劣化する、或いは、通信品質を最適化できないという問題がある。
より具体的には、無線基地局間のハンドオーバを行う場合には、キャリアアグリゲーションを行っている全てのコンポーネントキャリアを考慮したハンドオーバが必要となるため、各コンポーネントキャリアに関して、信号の無線品質の測定及びMeasurement reportの送信を行った場合に、その他のコンポーネントキャリアの通信品質が劣化し、結果として、システムの効率利用が困難となるという課題がある。
さらに、より具体的に、図4を用いて、前記課題を説明する。図4においても、横軸は、移動局UEの位置を示す軸であり、縦軸は、周波数或いはキャリアを示す軸である。また、Cell#1-A、Cell#1-B、Cell#2-A、Cell#2-Bが、無線基地局#aに属しているセルであり、Cell#1-C、Cell#1-D、Cell#2-Cが、無線基地局#bに属しているセルである。
図4に示す例では、コンポーネントキャリア#1に関する無線基地局#aから無線基地局#bへのハンドオーバポイントは、Point10であり、コンポーネントキャリア#2に関する無線基地局#aから無線基地局#bへのハンドオーバポイントは、Point20であるため、コンポーネントキャリア#1とコンポーネントキャリア#2とで、無線基地局間のハンドオーバを行うポイントが異なる。
この場合、Point10において、移動局UEがンポーネントキャリア#1に関するハンドオーバ(Cell#1-BからCell#1-Cへのハンドオーバ)を行う場合に、Cell#2-Bとの接続が削除される必要がある。
この場合、Cell#2-Bとの接続が削除される代わりに、Cell#2-Cとの接続が追加されてもよいが、Cell#2-Cの無線品質が良くない場合には、逆に、通信品質が劣化してしまう場合がある。
或いは、Point10において、移動局UEがンポーネントキャリア#1に関するハンドオーバ(Cell#1-BからCell#1-Cへのハンドオーバ)を行う代わりに、Cell#1-Bとの接続が削除され、Cell#2-Bとの接続が継続されてもよい。
しかしながら、Cell#1-Bとの接続が維持されるべきか、Cell#2-Bとの接続が削除されるべきかは、例えば、無線品質で判断されるべきだが、各コンポーネントキャリアに関して、サービングセル及び隣接セルからの信号の無線品質の測定やMeasurement reportの送信が行われる場合には、適切なタイミングで関連する複数のコンポーネントキャリアの無線品質の測定を行うことは困難である。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、キャリアアグリゲーション時において、効率的にハンドオーバを行うことにより、システムの効率化、及び、接続性の安定性を実現することができる無線基地局及び通信制御方法を提供することを目的とする。
本実施形態の第1の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて移動局と通信を行う無線基地局であって、前記移動局に対して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質の測定を指示する制御信号を送信するように構成されている測定指示部と、前記移動局から、前記2つ以上のキャリア内の各キャリアに関する測定結果を受信するように構成されている受信部と、前記測定結果に基づいて、前記移動局に対して、前記移動局との通信状態の変更を指示するように構成されているハンドオーバ制御部とを具備し、前記ハンドオーバ制御部は、前記測定結果を受信したキャリアに関する測定結果と、前記キャリア以外のキャリアに関する測定結果とに基づいて、前記移動局に対して、前記移動局との通信状態の変更を行うか否かについて判定するように構成されていることを要旨とする。
本実施形態の第2の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて移動局と通信を行う無線基地局における通信制御方法であって、前記移動局に対して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質の測定を指示する制御信号を送信する第1ステップと、前記移動局から、前記2つ以上のキャリア内の各キャリアに関する測定結果を受信する第2ステップと、前記測定結果に基づいて、前記移動局に対して、前記移動局との通信状態の変更を指示する第3ステップとを備え、前記第3ステップにおいて、前記測定結果を受信したキャリアに関する測定結果と、前記キャリア以外のキャリアに関する測定結果とに基づいて、前記移動局に対して、前記移動局との通信状態の変更を行うか否かについて判定することを要旨とする。
以上説明したように、本発明によれば、キャリアアグリゲーション時において、効率的にハンドオーバを行うことにより、システムの効率化、及び、接続性の安定性を実現することができる無線基地局及び通信制御方法を提供することができる。
従来の移動通信システムについて説明するための図である。 従来の移動通信システムについて説明するための図である。 従来の移動通信システムおける課題について説明するための図である。 従来の移動通信システムおける課題について説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成図の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成図の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成図の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成図の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動局UEの機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線基地局eNBの機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態の移動局UEにおける通信制御方法を示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態の無線基地局eNBにおける通信制御方法を示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態の効果を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態の効果を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態の無線基地局eNBにおける通信制御方法を示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態の無線基地局eNBにおける通信制御方法を示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態の無線基地局eNBにおける通信制御方法を示すフローチャート図である。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
以下、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて、図面を参照しつつ説明する。本実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
本実施形態に係る移動通信システムは、例えば、LTE-Advanced方式が適用されるシステムである。すなわち、本実施形態に係る移動通信システムは、無線基地局eNBと、無線基地局eNBと通信する移動局UEとを具備し、無線基地局eNBと移動局UEは、LTE-Advanced方式を用いて、通信を行う。なお、移動局UEは、ユーザ装置と呼ばれてもよい。
LTE-Advanced方式が適用される場合には、「キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)」が適用されてもよい。すなわち、上りリンク又は下りリンクにおいて、「Component Carrier(コンポーネントキャリア)」を複数用いた通信が行われる。
なお、以下の説明における「キャリアアグリゲーションを行って通信を行っているセル」すなわち「キャリアアグリゲーションにより通信中のセル(サービングセル)」は、「プライマリセル(Primary Cell、Pcell)」又は「セカンダリセル(Secondary Cell、Scell)」と呼ばれてもよい。
ここで、プライマリセルとは、キャリアアグリゲーションにより通信を行っているサービングセルの内、最も重要なセルのことであり、それ以外のセルが、セカンダリセルとなる。すなわち、移動局UEと無線基地局eNBとの間では、1つのプライマリセル及び1つ以上のセカンダリセルにより、キャリアアグリゲーションによる通信が行われる。
また、プライマリセルが属する周波数は、「プライマリコンポーネントキャリア(Primary Component Carrier)」と呼ばれてもよい。また、セカンダリセルが属する周波数は、「セカンダリコンポーネントキャリア(Secondary Component Carrier)」と呼ばれてもよい。
ここで、「Component Carrier」とは、LTE方式における1つのシステムキャリアに相当する。すなわち、LTE方式では、1つの「Component Carrier」で通信が行われていたが、LTE-Advanced方式では、2つ以上の「Component Carrier」で通信が行われてもよい。
図5乃至図8に示すように、本実施形態に係る移動通信システムでは、800Mz帯(第1周波数帯域。図中ではF1)内のキャリア(コンポーネントキャリア)が用いられるセル(第1通信エリア)と、2GHz帯(第2周波数帯域。図中ではF2)内のキャリア(コンポーネントキャリア)が用いられるセル(第2通信エリア)とが、地理的に重複している。なお、図6、7、8においては、少なくとも一部で地理的に重複している。
また、図5乃至図8には示されていないが、前記第1周波数帯域と第2周波数帯域に加えて、第3周波数帯域が存在してもよい。第3周波数帯域は、例えば、1.7GHz帯であってもよい。
また、いずれかの周波数帯域に複数のコンポーネントキャリアが設定されていてもよい。全ての周波数帯域を用いてキャリアアグリゲーションを行う必要はなく、その内の一部の周波数帯域を用いてキャリアアグリゲーションが行われてもよい。また、ある周波数帯域に複数のコンポーネントキャリアが設定されている場合に、その内の一部のコンポーネントキャリアを用いてキャリアアグリゲーションが行われてもよい。
以下の説明では、第1周波数帯域のコンポーネントキャリア(以下、第1キャリアと呼ぶ)と、第2周波数帯域のコンポーネントキャリア(以下、第2キャリアと呼ぶ)とを用いて、キャリアアグリゲーションが行われると想定する。
また、第3周波数帯域のコンポーネントキャリア(以下、第3キャリア)に関しては、キャリアアグリゲーションは行われないが、移動局UEは、第3キャリアに含まれるセルのMeasurementを行うと想定する。
なお、第3キャリアに含まれるセルのMeasurementを行うことにより、例えば、第3キャリアのセルの無線品質が良くなった場合に、かかるセルにハンドオーバを行う、或いは、かかるセルとキャリアアグリゲーションを行うといったことが考えられる。
なお、移動局UEは、例えば、第3キャリアのセルをMeasurementすることを指示されていない場合には、第3キャリアのセルのMeasurementを行わなくてもよい。
なお、図5乃至図8に示す「F1:800MHz」及び「F2:2GHz」は、一例であり、その他の周波数帯域のキャリア(コンポーネントキャリア)、例えば、3.5GHz帯のキャリアや2.6GHz帯のキャリアが用いられてもよい。また、2つのキャリアではなく、3つ以上のキャリアが用いられてもよい。
ところで、かかる第1周波数帯域や第2周波数帯域は、周波数バンド(Frequency Band)と呼ばれてもよい。LTE方式或いはLTE-Advanced方式における周波数バンドは、3GPP TS36.101の「5.5 Operating bands」に規定されている。
例えば、Band1における上りリンクの周波数は、1920MHzから1980MHzであり、Band19における上りリンクの周波数は、830MHzから845MHzである。
本実施形態に係る移動通信システムでは、下りリンクにおいて、各移動局UEで共有される「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」及び「物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downling Control Channel)」が用いられる。
「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」を介して、ユーザデータ、すなわち、通常のデータ信号が伝送される。
また、「物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)」を介して、「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」を用いて通信を行う移動局UEのIDやユーザデータのトランスポートフォーマットの情報(すなわち、下りスケジューリング情報)や、「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」を用いて通信を行う移動局UEのIDやユーザデータのトランスポートフォーマットの情報(すなわち、上りスケジューリンググラント)等の制御信号が通知される。
「物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)」は、「下りL1/L2制御チャネル(Downlink L1/L2 Control Channel)」と呼ばれてもよい。また、「下りスケジューリング情報」や「上りスケジューリンググラント」は、まとめて、「下りリンク制御情報(DCI)」と呼ばれてもよい。
また、下りリンクにおいては、報知情報が、論理チャネルとしての「BCCH:Broadcast Control Channel」にマッピングされて送信される。
ここで、「BCCH」を介して送信される情報の一部は、トランスポートチャネルである「BCH:Broadcast Channel」にマッピングされ、「BCH」にマッピングされた情報は、物理チャネルである「P-BCH:Physical Broadcast Channel」を介して、該当するセル内の移動局UEに送信される。
また、「BCCH」を介して送信される情報の一部は、トランスポートチャネルである「DL-SCH:Downlink Shared Channel」にマッピングされ、「DL-SCH」にマッピングされた情報は、物理チャネルである「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」を介して、該当するセル内の移動局UEに送信される。
本実施形態に係る移動通信システムでは、上りリンクにおいて、各移動局UEで共有して使用される「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」及び「物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)」が用いられる。
かかる「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」により、ユーザデータ、すなわち、通常のデータ信号が伝送される。
また、「物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)」により、「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」のスケジューリング処理や適応変復調及び符号化処理(AMCS: Adaptive Modulation and Coding Scheme)に用いるための下りリンクの品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、及び、「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」における送達確認情報(Acknowledgement Information)が伝送される。
かかる下りリンクの品質情報は、「CQI」や「PMI(Pre-coding Matrix Indicator)」や「RI(Rank Indicator)」をまとめたインディケータである「CSI(Channel State Indicator)」と呼ばれてもよい。
また、かかる送達確認情報の内容は、送信信号が適切に受信されたことを示す肯定応答(ACK:Acknowledgement)又は送信信号が適切に受信されなかったことを示す否定応答(NACK:Negative Acknowledgement)の何れかで表現される。
図9に示すように、移動局UEは、第1キャリア測定部102Aと、第2キャリア測定部102Bと、第3キャリア測定部102Cと、判定部104と、Measurement report送信部106と、Measurement制御信号受信部108とを具備している。
第1キャリア測定部102Aと、第2キャリア測定部102Bと、第3キャリア測定部102Cと、判定部104と、Measurement report送信部106と、Measurement制御信号受信部108とは、互いに接続されている。
第1キャリア測定部102A、第2キャリア測定部102B、第3キャリア測定部102Cは、まとめて、キャリア測定部102と呼ばれてもよい。
第1キャリア測定部102Aは、第1キャリアのセルに関するMeasurementを行う。
ここで、前記Measurementとは、隣接セルのセルサーチ、及び、隣接セル又はサービングセルの無線品質の測定を指す。
前記無線品質とは、例えば、RSRPやRSRQ(Reference Signal Received Quality)やRS(Reference Signal)のSIRであってもよい。或いは、前記無線品質とは、CQI(Channel Quality Indicator)やCSI(Channel State Information)であってもよい。
そして、第1キャリア測定部102Aは、前記第1キャリアのセルに関する無線品質の測定結果、すなわち、RSRPやRSRQ、RSのSIR等を、判定部104及びMeasurement report送信部106に送付する。
第2キャリア測定部102Bは、第2キャリアのセルに関するMeasurementを行う。そして、第2キャリア測定部102Bは、前記第2キャリアのセルに関する無線品質の測定結果、すなわち、RSRPやRSRQ、RSのSIR等を、判定部104及びMeasurement report送信部106に送付する。
第3キャリア測定部102Cは、第3キャリアのセルに関するMeasurementを行う。そして、第3キャリア測定部102Cは、前記第3キャリアのセルに関する無線品質の測定結果、すなわち、RSRPやRSRQ、RSのSIR等を、判定部104及びMeasurement report送信部106に送付する。
判定部104は、第1キャリア測定部102Aより、前記第1キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取り、第2キャリア測定部102Bより、前記第2キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取り、第3キャリア測定部102Cより、前記第3キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取る。
そして、判定部104は、第1キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定する。
以下に、判定部104がMeasurement reportを送信するか否かを判定する処理の例を示す。なお、以下の例では、隣接セル又はサービングセルの無線品質として、セルからの信号の受信電力、すなわち、RSRPが測定される場合を示す。
例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA3の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、隣接セルからの信号の受信電力(RSRP)が、以下の(式3)を満たすか否かについて判定し、かかる(式3)が満たされていると判定された場合、当該イベントA3の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
隣接セルからの信号の受信電力 + ヒステリシス > サービングセルからの信号の受信電力 … (式3)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA3)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA1の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力が、以下の(式4)を満たすか否かについて判定し、かかる(式4)が満たされていると判定された場合、当該イベントA1の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
サービングセルからの信号の受信電力 > 第1の閾値 … (式4)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA1)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA2の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力が、以下の(式5)を満たすか否かについて判定し、かかる(式5)が満たされていると判定された場合、当該イベントA2の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
サービングセルからの信号の受信電力 < 第2の閾値 … (式5)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA2)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA4の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力が、以下の(式6)を満たすか否かについて判定し、かかる(式6)が満たされていると判定された場合、当該イベントA4の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
隣接セルからの信号の受信電力 > 第5の閾値 … (式6)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA4)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA5の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力及び隣接セルからの信号の電力が、以下の(式7)を満たすか否かについて判定し、かかる(式7)が満たされていると判定された場合、当該イベントA5の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
サービングセルからの信号の受信電力 < 第3の閾値 、かつ、
隣接セルからの信号の受信電力 > 第4の閾値 … (式7)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA5)がトリガーされる」と表現されてもよい。
ここで、判定部104は、イベントA1乃至A5の代わりに、イベントA1乃至A5以外のイベント、すなわち、イベントB1、B2等に関して、Measurement reportを送信するか否かを判定してもよい。
或いは、判定部104は、上記以外のイベントに関しても、同様にそのイベントの判定を行い、Measurement reportを送信するか否かの判定を行ってもよい。
また、判定部104は、周期的にMeasurement reportを送信すると判定してもよい。すなわち、判定部104は、周期的に、Measurement report送信部106に対して、Measurement reportの送信を指示してもよい。
或いは、判定部104は、上述したようなイベントの判定に基づくMeasurement reportの送信の判定を行い、かつ、そのMeasurement reportの送信タイミングを起点として、周期的にMeasurement reportの送信を行うと判定してもよい。
すなわち、判定部104は、Measurement report送信部106に対して、上述したようなイベントの判定に基づくMeasurement reportの送信を指示し、かつ、そのMeasurement reportの送信タイミングを起点として、周期的にMeasurement reportの送信を指示してもよい。
また、判定部104は、第2キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定し、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、第2キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定、及び、その判定結果のMeasurement report送信部106への通知の処理は、第1キャリアに関する処理と同様であるため、その説明を省略する。
また、判定部104は、第3キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定し、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、第3キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定、及び、その判定結果のMeasurement report送信部106への通知の処理は、第1キャリアに関する処理と同様であるため、その説明を省略する。
なお、上述した例において、判定部104は、1つのキャリアに関して、Measurement reportの送信を行うか否かを判定しているが、代わりに、2つ以上のキャリアに関するMeasurement reportの送信を行うか否かを判定してもよい。
Measurement report送信部106は、第1キャリア測定部102A及び第2キャリア測定部102B及び第3キャリア測定部102Cより、それぞれ、第1キャリアのセルに関する無線品質の測定結果及び第2キャリアのセルに関する無線品質の測定結果及び第3キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取る。
また、Measurement report送信部106は、判定部104より、第1キャリア又は第2キャリア又は第3キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果を受け取る。
そして、Measurement report送信部106は、判定部104より受け取った、第1キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果に基づき、無線基地局eNBに、かかるMeasurement reportを送信する。
また、Measurement report送信部106は、判定部104より受け取った、第2キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果に基づき、無線基地局eNBに、かかるMeasurement reportを送信する。
また、Measurement report送信部106は、判定部104より受け取った、第3キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果に基づき、無線基地局eNBに、かかるMeasurement reportを送信する。
なお、上述した例では、Measurement report送信部106は、1つのキャリアに関するMeasurement reportを送信しているが、代わりに、複数のキャリアに関するMeasurement reportを送信してもよい。
ここで、Measurement report送信部106は、かかるMeasurement reportを送信する場合に、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
すなわち、Measurement report送信部106は、かかるMeasurement reportを送信する場合に、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアとは異なるキャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
言い換えれば、かかるMeasurement reportには、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアとは異なるキャリアに関する無線品質の測定結果が含まれてもよい。
例えば、Measurement report送信部106は、第1キャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2キャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
或いは、Measurement report送信部106は、第1キャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2キャリア及び第3キャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
ここで、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、かかるその他のキャリアにおける、無線品質が良いセルのIDとその無線品質であってもよい。
ここで、前記無線品質が良いセルは、1個であってもよいし、2個以上であってもよい。2個以上の無線品質が良いセルが通知される場合には、無線品質が良い順に通知されてもよい。すなわち、4個の無線品質が良いセルが通知される場合には、無線品質が良い順に、上位4個のセルのIDとその無線品質が通知されてもよい。
なお、かかる4個のセルは、前記その他のキャリアが複数存在する場合に、その1つのキャリアの4個のセルであってもよいし、全てのキャリアの中の4個のセルであってもよい。或いは、かかる4個のセルは、前記その他のキャリアが複数存在する場合に、その複数のキャリアの中の一部の複数のキャリアの中の4個のセルであってもよい。
或いは、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、かかるその他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションが行われているセルとその無線品質であってもよい。
なお、かかるキャリアアグリゲーションが行われているセルは、移動局UEと無線基地局eNBでリンク(接続)が構築されているセルであってもよい。すなわち、かかるキャリアアグリゲーションが行われているセルは、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアの通信中のセルであってもよい。
或いは、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアに関する測定結果であってもよい。なお、かかるキャリアアグリゲーションが行われているキャリアが複数存在する場合は、かかるその他のキャリアは、その一部のキャリアであってもよいし、全てのキャリアであってもよい。
或いは、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、かかるその他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションが行われているセルとその無線品質と、それ以外の無線品質が良いセルのIDとその無線品質であってもよい。
ここで、前記無線品質が良いセルは、1個であってもよいし、2個以上であってもよい。2個以上の無線品質が良いセルが通知される場合には、無線品質が良い順に通知されてもよい。
前記セルのIDとは、Physical Cell ID(PCI)であってもよい。前記無線品質とは、RSRPやRSRQ、或いは、RSのSIRであってもよい。或いは、前記無線品質とは、CQIやCSIであってもよい。
また、前記その他のキャリアにおける前記無線品質が良いセルの数は、無線基地局eNBから移動局UEに指定されてもよい。前記その他のキャリアにおける前記無線品質が良いセルの数は、Measurement制御信号受信部108を経由して、無線基地局eNBより、移動局UEに通知されてもよい。
無線基地局eNBが、移動局UEに対して、前記無線品質が良いセルの数を指定することにより、不要なセルの情報が削減されるため、制御信号(Measurement report)のオーバヘッドが削減される。
また、前記その他のキャリアは、無線基地局eNBから移動局UEに指定されてもよい。例えば、前記その他のキャリアの識別情報が、Measurement制御信号受信部108を経由して、無線基地局eNBより、移動局UEに通知されてもよい。
例えば、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、第1のキャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2のキャリアに関する無線品質の測定結果を含めるように指示してもよい。
ここでは、第2のキャリアが、前記その他のキャリアに対応する。或いは、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、第1のキャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2のキャリアと第3のキャリアに関する無線品質の測定結果を含めるように指示してもよい。ここでは、第2のキャリアと第3のキャリアが、前記その他のキャリアに対応する。
なお、上述した、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアの通信中であるセルに関しては、無線基地局eNBからの指示に関係なく、そのセルのIDと無線品質が、前記Measurement reportに含まれてもよい。
また、キャリアアグリゲーションが行われているキャリア(コンポーネントキャリア)に関しては、無線基地局eNBからの指示に関係なく、そのキャリアにおける、無線品質が良いセルのIDとその無線品質が、前記Measurement reportに含まれてもよい。
無線基地局eNBが、移動局UEに対して、その他のキャリアを指定することにより、無線基地局eNBは、無線基地局eNBが必要とするキャリアに関する無線品質の測定結果を効率的に取得することが可能となる。
すなわち、多くのキャリアに関する無線品質の測定結果ではなく、無線基地局eNBが必要とするキャリアに関する無線品質の測定結果が、移動局UEより通知されるため、制御信号(Measurement report)のオーバヘッドが削減される。
なお、前記その他のキャリアは、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアであってもよいし、キャリアアグリゲーションが行われていないキャリアであってもよいし、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアとキャリアアグリゲーションが行われていないキャリアの両方であってもよい。
例えば、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアとは、上述した例においては、第1キャリアと第2キャリアであり、キャリアアグリゲーションが行われていないキャリアとは、上述した例においては、第3キャリアである。
また、前記その他のキャリアは、無線基地局eNBが、移動局UEに対して、Measurementを指示しているキャリアに含まれるキャリアであってもよい。
なお、かかるMeasurement reportは、上りリンクのデータ信号として、移動局UEから無線基地局eNBに送信される。前記上りリンクのデータ信号とは、より具体的には、論理チャネルの観点では、DCCHであってもよい。
また、かかるMeasurement reportは、第1キャリアを用いて、移動局UEから無線基地局eNBに送信されてもよいし、或いは、第2キャリアを用いて、移動局UEから無線基地局eNBに送信されてもよい。或いは、前記Measurement reportは、第1キャリアと第2キャリアの両方を用いて、移動局UEから無線基地局eNBに送信されてもよい。
上述したように、Measurement report送信部106が、Measurement reportを送信する場合に、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めることにより、無線基地局eNBは、複数のキャリアの状況を考慮して、より適切なタイミングで、移動局UEに対してハンドオーバを指示することが可能となり、スループットの増大及びMobility特性の安定化を実現することが可能となり、結果として、システムの効率化、及び、接続性の安定性を実現することができる。
なお、Measurement report送信部106は、上述したように、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果を、Measurement reportに含めて、Measurement reportを送信する場合に、前記その他のキャリアに関するTime-to-triggerをリセットしてもよい。
すなわち、Measurement report送信部106は、Time-to-triggerが起動されている場合に、Time-to-triggerの値を初期値に戻してもよい。
すなわち、Measurement report送信部106は、Time-to-triggerが起動されている場合に、Time-to-triggerの値を0に戻してもよい。
また、Measurement report送信部106は、上述したように、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果を、Measurement reportに含めて、Measurement reportを送信する場合に、かかるMeasurement reportを送信するタイミングを起点として、その他のキャリアに関する周期的なMeasurement reportの送信を行ってもよい。
上述した、Time-to-triggerのリセットや、周期的なMeasurement reportの送信を行うことにより、その他のキャリアに関するMeasurement reportの送信が低減されるため、結果として、Measurement reportによるオーバヘッドを低減することが可能となる。
Measurement制御信号受信部108は、無線基地局eNBより、Measurementに関連する制御信号を受信し、その制御信号に含まれる情報を、第1キャリア測定部102A、第2キャリア測定部102B、第3キャリア測定部102C、判定部104、Measurement report送信部106に通知する。
例えば、Measurement制御信号受信部108は、上述のその他のキャリアにおける無線品質が良いセルの数を、無線基地局eNBより受信し、Measurement report送信部106に通知してもよい。
また、例えば、Measurement制御信号受信部108は、上述のその他のキャリアの識別情報を、無線基地局eNBより受信し、Measurement report送信部106に通知してもよい。
図10に示すように、無線基地局eNBは、Measurement制御信号送信部202と、Measurement report受信部204と、ハンドオーバ制御部206とを具備している。Measurement制御信号送信部202と、Measurement report受信部204と、ハンドオーバ制御部206とは、互いに接続されている。
Measurement制御信号送信部202は、移動局UEに対して、Measurementに関連する制御信号を送信する。
かかる制御信号には、Measurementが行われるキャリアの識別情報(ID)や、測定帯域幅、イベントの識別情報、周期的なMeasurement reportの送信の有無、イベントの判定に用いられるヒステリシスやTTT等が含まれてもよい。かかる制御信号により指定されるキャリアに関して、移動局UEは、Measurementの処理を行う。
また、Measurement制御信号送信部202は、移動局UEに対して、前記制御信号に含まれる情報の一部として、上述のその他のキャリアにおける無線品質が良いセルの数を、移動局UEに対して送信してもよい。
また、Measurement制御信号送信部202は、上述のその他のキャリアを、移動局UEに対して指定してもよい。すなわち、Measurement制御信号送信部202は、上述のその他のキャリアの識別情報を、移動局UEに対して送信してもよい。
Measurement report受信部204は、移動局UEより送信されたMeasurement reportを受信する。
ここで、かかるMeasurement reportには、上述したように、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果が含まれていてもよい。
なお、Measurement reportに含まれる、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果に関する説明は、移動局UEに関する説明と同一であるため、省略する。
Measurement reort受信部204は、移動局UEより通知されたMeasurement reportを、ハンドオーバ制御部206に通知する。
ハンドオーバ制御部206は、Measurement reort受信部204より、移動局UEより通知されたMeasurement reportを受け取る。かかるMeasurement reportには、上述したように、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果が含まれていてもよい。
ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportに基づいて、移動局UEに対してハンドオーバを指示するべきか否かを判定し、前記移動局UEに対してハンドオーバを指示するべきだと判定した場合に、移動局UEに対して、ハンドオーバを指示する制御信号(ハンドオーバコマンド)を送信する。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportに基づいて、移動局UEとの通信状態を変更するか否かを判定し、かかる移動局UEとの通信状態を変更するべきであると判定した場合に、かかる移動局UEに対して、かかる移動局UEとの通信状態を変更することを指示する制御信号(Reconfiguration message)を送信する。
ここで、「移動局UEとの通信状態を変更する」とは、例えば、以下の制御の内の少なくとも1つであってもよい。
(1) 移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っているセルとの通信状態を削除する。
(2) 移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っているセルの内、セカンダリセルとの通信状態を削除する。
(3) 移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っているセルの内、プライマリセルとの通信状態を削除する。
(4) 移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っているセルの内、プライマリセルとセカンダリセルとを入れ替える。
(5) 移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っていないセルを、セカンダリセルとして追加する(すなわち、移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っていないセルとの通信状態を確立する)。
(6) 移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っていないセルを、プライマリセルとして追加する(すなわち、移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っていないセルとの通信状態を確立する)。
(7) 移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っていないセルを、プライマリセル又はセカンダリセルとして追加し、移動局UEとキャリアアグリゲーションを行っているプライマリセル又はセカンダリセルとの通信状態を削除する(すなわち、ハンドオーバを行う)。
ここで、例えば、ハンドオーバ制御部206は、Measurement reportに含まれる、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアに関する情報に加えて、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する情報に基づいて、ハンドオーバを行うか否かを判定してもよい。
或いは、例えば、ハンドオーバ制御部206は、Measurement reportに含まれる、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアに関する情報に加えて、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する情報に基づいて、前記移動局UEとの通信状態を変更するべきか否かを判定してもよい。
例えば、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルが、現在のサービングセルと同じ基地局に属するセルである場合には、かかるMeasurement reportに基づいて、移動局UEに対して、ハンドオーバを指示する。
この場合、ハンドオーバ制御部206は、キャリアアグリゲーションを行っている、その他のキャリアにおける通信中のセル、すなわち、サービングセルとの通信状態を維持してもよい。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルに対してハンドオーバを行うことを、移動局UEに対して指示する。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルが、現在のサービングセルと異なる基地局に属するセルである場合には、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアに関する無線品質の測定結果と、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果とに基づいて、移動局UEに対して、ハンドオーバを指示するか否かを判定する。
そして、ハンドオーバ制御部206は、上述の判定により、ハンドオーバを指示すると判定した場合には、かかるハンドオーバを行うことを、移動局UEに対して指示する。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルが、現在のサービングセルと異なる基地局に属するセルである場合には、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアに関する無線品質の測定結果と、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果とに基づいて、移動局UEとの通信状態を変更するか否かを判定する。
そして、ハンドオーバ制御部206は、上述の判定により、移動局UEとの通信状態を変更すると判定した場合には、かかる通信状態の変更を行うことを、移動局UEに対して指示する。
以下に、ハンドオーバ制御部206の具体的な動作を示す。
例えば、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルの無線品質とに基づいて、ハンドオーバを行うか否か、あるいは、移動局UEとの通信状態を変更するか否かを判定してもよい。
ここで、前記ハンドオーバ先の候補となるセルとは、Measurement reportにより指定されている、最も無線品質の良いセルであってもよい。ここで、前記Measurement reportが、同周波のMeasurement reportである場合、前記ハンドオーバ先の候補となるセルは、Measurement reportが通知されたキャリアにおける、最も無線品質の良いセルであってもよい。また、前記Measurement reportが、異周波のMeasurement reportである場合、前記ハンドオーバ先の候補となるセルは、Measurement reportが通知されたキャリアとは異なるキャリアにおける、最も無線品質の良いセルであってもよい。
なお、前記Measurement reportとは、イベントA1であってもよいし、イベントA3であってもよいし、イベントA5であってもよい。あるいは、前記Measurement reportは、前記イベントA1、A3、A5以外のイベント、例えば、イベントA2やA4、A6等であってもよい。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルの無線品質が、その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルの無線品質よりも良い場合に、ハンドオーバを行うと判定し、それ以外の場合に、ハンドオーバを行わないと判定してもよい。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルの無線品質が、所定の第1閾値よりも大きく、かつ、その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルの無線品質が所定の第2閾値よりも小さい場合に、ハンドオーバを行うと判定し、それ以外の場合に、ハンドオーバを行わないと判定してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質とに基づいて、ハンドオーバを行うか否かを判定してもよい。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、無線品質の良いセルの無線品質が、その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルの無線品質よりも良い場合に、ハンドオーバを行うと判定し、それ以外の場合に、ハンドオーバを行わないと判定してもよい。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、無線品質の良いセルの無線品質が、所定の第1閾値よりも大きく、かつ、その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルの無線品質が所定の第2閾値よりも小さい場合に、ハンドオーバを行うと判定し、それ以外の場合に、ハンドオーバを行わないと判定してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質とに基づいて、その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質が、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質よりも良い場合に、その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質が所定の第1閾値よりも大きく、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質が所定の第2閾値よりも小さい場合に、その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
ここで、「その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除する」とは、前記その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルとの通信状態を削除することを意味してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質とに基づいて、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質が、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質よりも良くない場合に、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質が、所定の第1閾値よりも小さく、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質が、所定の第2閾値よりも大きい場合に、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
ここで、「移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除する」とは、前記キャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルとの通信状態を削除することを意味してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質の少なくとも1つに基づいて、その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアに追加するか否かを判定してもよい。
或いは、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、ハンドオーバ先の候補となるセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの情報の少なくとも1つに基づいて、その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアに追加するか否かを判定してもよい。
より具体的には、ハンドオーバ制御部206は、その他のキャリアにおける、最も無線品質の良いセルが、前記ハンドオーバ先の候補となるセルと同じ無線基地局に属する場合に、その他のキャリアにおける前記最も無線品質の良いセルを、キャリアアグリゲーションが行われるセルとして設定すると判定してもよい。ここで、あるセルを、キャリアアグリゲーションが行われるセルとして設定する、という動作は、例えば、前記あるセルとの通信状態を確立する、という動作であってもよい。
この場合に、前記移動局との間で、複数のセルとの通信状態が確立される場合には、キャリアアグリゲーションが行われている状態となる。前記通信状態は、単純に、通信、あるいは、接続(接続状態)、すなわち、Connectionと呼ばれてもよい。
さらに、具体的に、ハンドオーバ制御部206における通信制御方法を以下に説明する。
例えば、ハンドオーバ制御部206は、図15に示すような通信制御方法を行ってもよい。
以下の説明において、プライマリコンポーネントキャリアは、「PCC」と記載し、プライマリセルは、「Pcell」と記載する。また、セカンダリコンポーネントキャリアは、「SCC」と記載し、セカンダリセルは、「Scell」と記載する。
また、以下の説明において、無線基地局eNBと移動局UEが、キャリアアグリゲーションを用いて通信を行う場合には、1つのPcellと1つ以上のScellとの通信状態が確立されていると想定する。
ステップS3002の時点で、移動局UEと無線基地局eNBは、キャリアアグリゲーションにより通信を行っている状態である。
ステップS3002において、無線基地局eNBは、移動局UEより、PCCに関するMeasurement reportを受信する。
ここで、前記Measurement reportとは、例えば、PCCにおける同周波のイベントA3であってもよい。或いは、前記Measurement reportとは、例えば、Pcellと、Pcellとは異なる周波数のイベントA3であってもよい。
無線基地局eNBが、イベントA3のMeasurement reportを受信する場合、前記Measurement reportにより通知される隣接セルは、サービングセルであるPcellよりも無線品質が良いセルであり、言い換えれば、最も無線品質の良いセルである。
ステップS3004において、前記Measurement reportにより通知された隣接セルが、Pcellと同じ無線基地局に属するか否かが判定される。
前記Measurement reportにより通知された隣接セルが、Pcellと同じ無線基地局に属する場合(ステップS3004:YES)、前記隣接セルにハンドオーバを行う(ステップS3006)。すなわち、ハンドオーバ制御部206は、前記UEに対して、前記隣接セルにハンドオーバを行うことを指示し、また、前記ハンドオーバを行うための処理を行う。
ここで、前記隣接セルにハンドオーバを行うとは、すなわち、前記隣接セルをPcellとして設定するということを意味する。或いは、前記隣接セルにハンドオーバを行うとは、前記隣接セルに関して、Pcellとしての通信状態を確立するということを意味する。
前記Measurement reportにより通知された隣接セルが、Pcellと同じ無線基地局に属さない場合(ステップS3004:NO)、ステップS3008において、Scellと同じ周波数において最も無線品質が良いセルが、前記Measurement reportにより通知された隣接セルと同じ無線基地局に属するかを判定する。
前記Scellと同じ周波数において最も無線品質が良いセルが、前記Measurement reportにより通知された隣接セルと同じ無線基地局に属する場合(ステップS3008:YES)、ステップS3010において、前記隣接セルにハンドオーバを行い、かつ、前記Scellと同じ周波数において最も無線品質が良いセルとの通信状態を確立する。
ここで、前記Measurement reportは、PCCに関するMeasurement reportであるため、前記Scellと同じ周波数は、Measurement reportを受信したキャリア以外のキャリアである。
一方、前記Scellと同じ周波数において最も無線品質が良いセルが、前記Measurement reportにより通知された隣接セルと同じ無線基地局に属さない場合(ステップS3008:YES)、ステップS3012において、前記隣接セルにハンドオーバを行い、かつ、前記Scellとの通信状態を削除する。
例えば、ハンドオーバ制御部206は、図16に示すような通信制御方法を行ってもよい。
以下の説明において、プライマリコンポーネントキャリアは、「PCC」と記載し、プライマリセルは、「Pcell」と記載する。また、セカンダリコンポーネントキャリアは、「SCC」と記載し、セカンダリセルは、「Scell」と記載する。
また、以下の説明において、無線基地局eNBと移動局UEが、キャリアアグリゲーションを用いて通信を行う場合には、1つのPcellと1つ以上のScellの通信状態が確立されていると想定する。
ステップS3102の時点で、移動局UEと無線基地局eNBは、キャリアアグリゲーションにより通信を行っている状態である。
ステップS3102において、無線基地局eNBは、移動局UEより、SCCに関するMeasurement reportを受信する。
ここで、前記Measurement reportとは、例えば、SCCにおける同周波のイベントA6であってもよい。或いは、前記Measurement reportとは、例えば、Scellと、Scellとは異なる周波数のイベントA3であってもよい。
無線基地局eNBが、イベントA6のMeasurement reportを受信する場合、前記Measurement reportにより通知される隣接セルは、Scellが属する周波数において、サービングセルであるScellよりも無線品質が良いセルであり、言い換えれば、最も無線品質の良いセルである。
無線基地局eNBが、イベントA3のMeasurement reportを受信する場合、前記Measurement reportにより通知される隣接セルは、サービングセルであるScellよりも無線品質が良いセルであり、言い換えれば、そのキャリアにおいて最も無線品質の良いセルである。
ステップS3104において、前記Measurement reportにより通知された隣接セルが、Pcellと同じ無線基地局に属するか否かが判定される。
前記Measurement reportにより通知された隣接セルが、Pcellと同じ無線基地局に属する場合(ステップS3104:YES)、前記隣接セルにハンドオーバを行う(ステップS3106)。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、前記UEに対して、Scellが属する周波数において、前記隣接セルにハンドオーバを行うことを指示し、また、前記ハンドオーバを行うための処理を行う。
ここで、前記隣接セルにハンドオーバを行うとは、すなわち、前記隣接セルをScellとして設定するということを意味する。
また、前記ハンドオーバは、前記Scellが属する周波数における同周波のハンドオーバである。或いは、前記隣接セルにハンドオーバを行うとは、前記隣接セルに関して、Scellとしての通信状態を確立するということを意味する。
前記Measurement reportにより通知された隣接セルが、Pcellと同じ無線基地局に属さない場合(ステップS3104:NO)、ステップS3108において、前記Scellとの通信状態を削除する。
例えば、ハンドオーバ制御部206は、図17に示すような通信制御方法を行ってもよい。
以下の説明において、プライマリコンポーネントキャリアは、PCCと記載し、プライマリセルは、「Pcell」と記載する。また、セカンダリコンポーネントキャリアは、「SCC」と記載し、セカンダリセルは、「Scell」と記載する。
また、以下の説明において、無線基地局eNBと移動局UEが、キャリアアグリゲーションを用いて通信を行う場合には、1つのPcellと1つ以上のScellの通信状態が確立されていると想定する。
ステップS3202の時点で、移動局UEと無線基地局eNBは、キャリアアグリゲーションにより通信を行っている状態である。
ステップS3202において、無線基地局eNBは、移動局UEより、Measurement reportを受信する。
ここで、前記Measurement reportとは、例えば、PCCにおける同周波のイベントA3であってもよい。或いは、前記Measurement reportとは、例えば、Pcellと、Pcellとは異なる周波数のイベントA3であってもよい。
無線基地局eNBが、イベントA3のMeasurement reportを受信する場合、前記Measurement reportにより通知される隣接セルは、サービングセルであるPcellよりも無線品質が良いセルであり、言い換えれば、最も無線品質の良いセルである。
ステップS3204において、無線基地局eNBは、Measurement reportにより通知された、最も無線品質の良いセルにハンドオーバを行う。すなわち、無線基地局eNBは、前記最も無線品質の良いセルを、Pcellとして設定する。
ここで、前記最も無線品質の良いセルを、Pcellとして設定するという処理とは、前記最も無線品質の良いセルに関して、Pcellとしての接続状態を確立する、という処理あってもよい。
ステップS3206において、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアにおいて最も無線品質が良いセルが、前記新しいPcellと同じ無線基地局に属するか否かを判定する。
ここで、前記最も無線品質が良いセルとは、本処理が適用される前の状態で、Pcellであるセルであってもよいし、Scellであるセルであってもよいし、PcellでもScellでもないセルであってもよい。ここで、Pcellとは、PCCにおけるサービングセルであり、Scellとは、SCCにおけるサービングセルである。
また、上記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアは、ステップS3204においてPcellに設定されたセルが属するキャリア以外であってもよい。すなわち、上記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアは、ステップS3204においてPcellに設定されたセルが属するキャリア以外であり、かつ、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアである。
前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアにおいて最も無線品質が良いセルが、前記新しいPcellと同じ無線基地局に属する場合(ステップS3206:YES)、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルとの通信状態を確立する(ステップS3208)。
すなわち、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルを、Scellに設定する。言い換えれば、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルに関して、Scellとしての接続状態を確立する。
ここで、ハンドオーバ制御部206は、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルを、Scellに設定する場合に、現在、Scellであるセルとの接続状態を削除し、同時に、PcellでもScellでもないセルをScellに設定してもよい。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルを、Scellに設定する場合に、現在、Scellであるセルとの接続状態を削除し、同時に、ステップS3202の時点でPcellであったセルをScellに設定してもよい。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルを、Scellに設定する場合に、新しいScellとして、Pcell又はScell又はそれ以外のセルを、Scellに設定してもよい。
或いは、ハンドオーバ制御部206は、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルを、Scellに設定する場合に、ステップS3202の時点でScellであったセルを、そのまま新しいScellとして、Scellに設定してもよい。この場合、ステップS3202の時点でScellであったセルが、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルであり、Scellは維持されることになる。
一方、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアにおいて最も無線品質が良いセルが、前記新しいPcellと同じ無線基地局に属さない場合(ステップS3206:NO)、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアで最も無線品質が良いセルとの通信状態を確立しない(ステップS3210)。
この場合、前記キャリアアグリゲーションが行われているキャリアにおいては、Scellが存在しないことになる。すなわち、ステップS3202の時点で、Scellとして設定されていたセルの接続状態は、削除される。
なお、上述した例において、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアが複数存在する場合には、図17に示す処理を、各キャリアアグリゲーションが行われているキャリアのそれぞれに関して適用されてもよい。
また、ステップS3206、3208、3210の処理は、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアに関して行われているが、加えて、キャリアアグリゲーションが行われていないキャリアに関して行われてもよい。
なお、上述した処理において、セルとの接続状態を確立する場合に、前記セルの無線品質が、所定の閾値以上である場合にのみ、前記セルとの接続状態を確立し、前記セルの無線品質が、所定の閾値未満である場合には、上述した処理により、前記セルとの接続状態を確立すると判定した場合でも、前記セルとの接続状態を確立しないと判定してもよい。
図11を用いて、本発明に係る移動局UEにおける通信制御方法を説明する。
ステップS302において、移動局UEは、2つ以上のキャリアに関して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質を測定する。なお、移動局UEは、無線基地局eNBより、かかる2つ以上のキャリアに関するMeasurementを指示される。
ステップS304において、移動局UE(判定部104)は、かかる2つ以上のキャリアの中の各キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定する。
なお、かかるMeasurement reportは、上述したように、無線基地局eNBより指定されるイベント(イベントA1、A2等)によりその送信がトリガーされてもよいし、周期的な送信が行われてもよい。
移動局UEが、Measurement reportを送信すると判定した場合(ステップS304:YES)、ステップS306において、移動局UEは、Measurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する測定結果をMeasurementに含めて、Measurement reportを送信する。
また、移動局UEは、Measurement reportを送信しないと判定した場合(ステップS304:NO)、処理を終了する。
なお、上述した、無線基地局eNBから移動局UEへのMeasurementの指示において、移動局UEは、無線基地局eNBより、その他のキャリアの識別情報や、その他のキャリアに関する測定結果に含まれるセルの数が指定されてもよい。
図12を用いて、本発明に係る無線基地局eNBにおける通信制御方法を説明する。
ステップS402において、無線基地局eNBは、移動局UEに関して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質を測定すること(Measurement)を指示する。
なお、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、2つ以上のキャリアに関するMeasurementを指示してもよい。
ステップS404において、移動局UEより送信されたMeasurement reportを受信する。
ここで、かかるMeasurement reportには、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する測定結果が含まれていてもよい。
すなわち、無線基地局eNBは、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリアに関する測定結果が含まれたMeasurement reportを受信する。
なお、ステップS402における、無線基地局eNBから移動局UEへのMeasurementの指示において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、その他のキャリアの識別情報や、その他のキャリアに関する測定結果に含まれるセルの数を指定してもよい。
以下に、移動局UEが、Measurement reportの中に、Measurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する測定結果を含めることの効果を説明する。
例えば、図13を用いて、かかる効果を説明する。同図においては、横軸は、移動局UEの位置を示す軸であり、縦軸は、周波数或いはキャリアを示す軸である。また、図13においては、移動局UEは、Cell#1-AとCell#2-Aとキャリアアグリゲーションを行っている。
そして、移動局UEは、図13の左方向から右方向に移動を行うため、近い将来において、Cell#1-A/Cell#2-Aから、Cell#1-B/Cell#2-Bにハンドオーバを行うと想定される。
ここで、本発明に係る移動局UEは、コンポーネントキャリア#2に関してMeasurement reportが送信される場合に、そのMeasurement report内に、コンポーネントキャリア#1における無線品質の測定結果を通知する。
なお、上述の例においては、コンポーネントキャリア#1に関するMeasurement reportは、まだ送信されていないとする。
この場合、無線基地局eNBは、コンポーネントキャリア#2に関するハンドオーバ(Cell#2-AからCell#2-Bへのハンドオーバ)を指示する場合に、前記コンポーネントキャリア#1における無線品質の測定結果に基づいて、コンポーネントキャリア#1に関するハンドオーバ(Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバ)も同時に指示することが可能となる。
前記コンポーネントキャリア#1における無線品質の測定結果が存在しない場合、無線基地局eNBは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバが適切であるか否かを判定できないため、上述のような処理を行うことができない。
結果として、本発明による移動局UEにより、コンポーネントキャリア#1に関するMeasurement reportは不要となり、制御信号のオーバヘッドが削減される。
或いは、例えば、図14を用いて、かかる効果を説明する。
図14においては、横軸は、移動局UEの位置を示す軸であり、縦軸は、周波数或いはキャリアを示す軸である。また、図14においては、移動局UEは、Cell#1-AとCell#1-Bとキャリアアグリゲーションを行っている。また、Cell#1-AとCell#2-Aは、無線基地局eNB#aに属し、Cell#1-BとCell#2-Bは、無線基地局eNB#bに属する。
そして、移動局UEは、図14の左方向から右方向に移動を行うため、近い将来において、Cell#1-A/Cell#2-Aから、Cell#1-B/Cell#2-Bにハンドオーバを行うと想定される。
但し、図14においては、Cell#1-AからCell#1-Bへハンドオーバを行うポイント(ポイント10)と、Cell#2-AからCell#2-Bへハンドオーバを行うポイント(ポイント20)とが、地理的に異なる。
ここで、本発明に係る移動局UEは、コンポーネントキャリア#1に関するMeasurement reportが送信される場合に、そのMeasurement report内に、コンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果を通知する。
なお、上述の例においては、コンポーネントキャリア#2に関するMeasurement reportは、まだ送信されていないとする。この場合、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果に基づいて、さまざまな判定を行い、かつ、その判定に基づいた制御を行うことが可能となる。
例えば、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果において、Cell#2-Aの無線品質が極めて良い場合に、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバを指示せず、Cell#1-Aをキャリアアグリゲーションにより通信中であるセルのリストから削除するという処理を行ってもよい。
これは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバは、無線基地局間のハンドオーバであるため、Cell#2-Aを削除する必要があるが、Cell#1-AからCell#1-Bにハンドオーバを行うよりも、Cell#2-Aとの通信を継続した方が、通信品質的に良いためである。
なお、通信品質的に良いとは、例えば、スループットが高いという意味であってもよく、或いは、Mobility特性という点では、接続性が安定しているという意味であってもよい。
例えば、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果において、Cell#2-Aの無線品質が悪い場合に、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバを指示し、かつ、Cell#2-Aをキャリアアグリゲーションにより通信中であるセルのリストから削除するという処理を行ってもよい。
これは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバは、無線基地局間のハンドオーバであるため、Cell#2-Aを削除する必要があり、Cell#1-AからCell#1-Bにハンドオーバを行う方が、Cell#2-Aとの通信を継続するよりも、通信品質的に良いためである。
なお、通信品質的に良いとは、例えば、スループットが高いという意味であってもよく、或いは、Mobility特性という点では、接続性が安定しているという意味であってもよい。
例えば、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果において、Cell#2-Aの無線品質が比較的悪く、かつ、Cell#2-Bの無線品質が比較的良い場合に、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバを指示し、かつ、Cell#2-AからCell#2-Bへのハンドオーバを指示するという処理を行ってもよい。
これは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバは、無線基地局間のハンドオーバであるため、Cell#2-Aを削除する必要があり、ハンドオーバ先の無線基地局Cell#2-Bの無線品質が比較的良いため、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバに加えて、Cell#2-AからCell#2-Bへのハンドオーバを同時に指示した方が通信品質的に良いためである。
なお、通信品質的に良いとは、例えば、スループットが高いという意味であってもよく、或いは、Mobility特性という点では、接続性が安定しているという意味であってもよい。
上述した例においては、Measurementが行われているキャリアのそれぞれに関して、Measurement reportが送信される場合を示したが、Measurementが行われている複数のキャリアに関して、Measurement reportが送信される場合に関しても同様に、本発明に係る移動局、無線基地局、通信制御方法が適用されてもよい。
上述した例においては、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアの数が2であり、キャリアアグリゲーションが行われていないが、Measurementが行われているキャリアの数が1である場合を示したが、上記キャリアの数は一例であり、上記以外のキャリア数である場合にも、本発明に係る移動局、無線基地局、通信制御方法が適用されてもよい。
また、上述した例においては、移動局UEは、Measurement reportを送信する場合に、Measurement reportが送信されると判定されたキャリア以外のキャリアに関する無線品質の測定結果を、Measurement reportに含めるが、代わりに、移動局UEは、ハンドオーバの完了を通知する制御信号を送信する場合に、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果を、前記制御信号に含めてもよい。
この場合、その他のキャリアは、上述した例と同様に、Measurement reportが送信されると判定されたキャリア以外のキャリアであってもよいし、ハンドオーバが行われるキャリア以外のキャリアであってもよい。
前記制御信号は、ハンドオーバコンプリートであってもよい。ハンドオーバコンプリートに、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果が含められる処理の詳細は、Measurement reportに、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果が含められる処理の詳細と同様であるため、省略する。
なお、移動局UEがハンドオーバコンプリートを送信する場合、例えば、無線基地局eNBからのハンドオーバの指示は、Measurement制御信号受信部108が受信し、ハンドオーバコンプリートは、Measurement report送信部106が送信してもよい。
Measurement reportは、ハンドオーバ元の無線基地局に送信されるが、ハンドオーバコンプリートは、ハンドオーバ先の無線基地局に送信される。
よって、ハンドオーバコンプリートに、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果が含められることにより、ハンドオーバ先の無線基地局は、ハンドオーバ後すぐに、無線品質の良いセルを用いたキャリアアグリゲーションを設定することが可能となる。
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
本実施形態の第1の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて移動局と通信を行う無線基地局であって、前記移動局に対して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質の測定を指示する制御信号を送信するように構成されている測定指示部と、前記移動局から、前記2つ以上のキャリア内の各キャリアに関する測定結果を受信するように構成されている受信部と、前記測定結果に基づいて、前記移動局に対してハンドオーバを行うことを指示するように構成されているハンドオーバ制御部とを具備し、前記ハンドオーバ制御部は、該無線基地局に通知されると判定されたキャリアに関する測定結果と、前記キャリア以外のキャリアに関する測定結果とに基づいて、前記移動局に対してハンドオーバを行うか否かについて判定するように構成されていることを要旨とする。
本実施形態の第2の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて移動局と通信を行う無線基地局における通信制御方法であって、前記移動局に対して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質の測定を指示する制御信号を送信する第1ステップと、 前記移動局から、前記2つ以上のキャリア内の各キャリアに関する測定結果を受信する第2ステップと、前記測定結果に基づいて、前記移動局に対してハンドオーバを行うことを指示する第3ステップとを備え、前記第3ステップにおいて、該無線基地局に通知されると判定されたキャリアに関する測定結果と、前記キャリア以外のキャリアに関する測定結果とに基づいて、前記移動局に対してハンドオーバを行うか否かについて判定することを要旨とする。
なお、上述の移動局UEや無線基地局eNBの動作は、LTE−Advancedが適用されるシステム以外の移動局や無線基地局及び制御局に適用されてもよい。例えば、LTEやWCDMA、CDMA2000やWiMAXにおける移動局や無線基地局及び制御局に適用されてもよい。
例えば、WCDMAシステムにおいて通信を行う移動局は、Inter−RAT(Radio Access Technology) Measurementにより、LTE−Advancedシステムの2つ以上のキャリアのMeasurementを行う場合に、上述の移動局UEの動作が適用されてもよい。また、この場合、制御局(Radio Network Controller)が、本発明に係る無線基地局eNBの動作を行う。すなわち、前記制御局に、上述の無線基地局eNBの動作が適用されてもよい。
或いは、例えば、LTEシステムにおいて通信を行う移動局は、2つ以上のキャリアのMeasurementを行う場合に、上述の移動局UEの動作が適用されてもよい。また、この場合、LTEシステムの無線基地局eNBに、上述の無線基地局eNBの動作が適用されてもよい。
なお、上述の移動局UEや無線基地局eNBの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。

Claims (1)

  1. 2つ以上のキャリアを用いて移動局と通信を行う無線基地局であって、
    前記移動局に対して、無線品質の測定を指示する制御信号を送信するように構成されている測定指示部と、
    前記移動局から、前記2つ以上のキャリア内の各キャリアに関する測定結果と前記2つ以上のキャリア以外のキャリアに関する測定結果を受信するように構成されている受信部と、
    前記測定結果に基づいて、前記移動局に対して、前記移動局との通信状態の変更を指示するように構成されているハンドオーバ制御部とを具備し、
    前記ハンドオーバ制御部は、前記2つ以上のキャリアの各キャリアに関する測定結果と、前記2つ以上のキャリア以外のキャリアに関する測定結果とに基づいて、前記移動局に対して、前記移動局との通信状態の変更を行うか否かについて判定するように構成されており、
    前記ハンドオーバ制御部は、
    前記測定結果を受信した前記2つ以上のキャリア内のキャリアにおける隣接セルが、プライマリセルが属する無線基地局と同じ無線基地局に属する場合に、前記隣接セルをプライマリセルに変更するという通信状態の変更を行うように構成されており、
    前記測定結果を受信した前記2つ以上のキャリア内のキャリアにおける隣接セルが、プライマリセルが属する無線基地局と同じ無線基地局に属さず、かつ、測定結果を受信した前記2つ以上のキャリア以外のキャリアにおける、最も無線品質の良いセルが、前記隣接セルが属する無線基地局に属する場合に、前記隣接セルをプライマリセルに変更し、かつ、前記測定結果を受信した前記2つ以上のキャリア以外のキャリアにおける、最も無線品質の良いセルをセカンダリセルに設定するという通信状態の変更を行うように構成されており、
    前記測定結果を受信した隣接セルが、プライマリセルが属する無線基地局と同じ無線基地局に属さず、かつ、測定結果を受信した前記2つ以上のキャリア以外のキャリアにおける、最も無線品質の良いセルが、前記隣接セルが属する無線基地局に属さない場合に、前記隣接セルをプライマリセルに変更し、かつ、前記測定結果を受信した前記2つ以上のキャリア以外のキャリアにおける元のセカンダリセルを削除するという通信状態の変更を行うように構成されていることを特徴とする無線基地局。
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