JP5444004B2 - Rfidタグの無線リンクを特徴付ける方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線周波数システム、特にRFIDシステム(Radio Frequency Identificatoin)で無線リンクを特徴付ける方法に関する。
受動極超短波(UHF)無線周波数識別(RFID)の使用が、特にロジスティック応用例で急速に増加している。これは、部分的には、世界的に受け入れられている規格EPC Class 1 Gen 2(ISO 18000−6c)と、世界中での多数のパイロット・ケースの成功とによるものである。RFIDは、過去数十年間に構築された約束をついに果たし始めているように見える。
受動UHF RFIDでは、呼掛け器(タグ・リーダとも呼ばれる)が、放射電磁場を送信して、トランスポンダ(タグとも呼ばれる)を起動する。呼掛け器は、搬送波を変調して、コマンドをトランスポンダに送信する。そしてトランスポンダは、トランスポンダの反射率を変更して変調を形成することによってコマンドに応答し、その変調を呼掛け器の受信機で検出することができる。トランスポンダは放射電磁場によって電力の供給を受けるので、受動UHF RFIDの読取り範囲は通常、トランスポンダに対する電力送達によって制限される。
RFIDの非常に多くの約束により、多くの会社および他のグループが、この発展中の産業に対して構成要素を開発するように引き寄せられてきた。いくつかの集積回路(IC)製造業者、数十のインレー製造業者、および数百の転業者がRFID業界に関わっている。この多様性により、構成要素が適用可能な規格に準拠することを検証し、構成要素を互いに比較するためのメトリックおよび測定方法を作成する必要が生じた。国際標準化機構(ISO)とEPCglobalが共にこの分野では活動的である。
UHF周波数RFIDタグの測定では、周囲の環境によって引き起こされる反射が一般に、マルチパス、すなわちRF波のエコーする伝播によるエラーを引き起こす。こうしたラジオ・エコーのために、直接的ルートに加えて、いくつかのルートに沿って、信号が送信機からタグに、次いでタグから受信機に送信され、信号は、例えばタグの位置および受信機の位置で、互いに干渉する。活動化感度などの一定の量が周波数領域で測定されるとき、干渉が周波数と共に変化するにつれて、うねりが周波数グラフ中に形成される。タグとリーダの相互位置が環境内で変化するとき、それぞれの周波数グラフは著しく異なる可能性がある。そのような測定結果は、タグの感度の実際の周波数依存性よりも測定環境を示す。
最も広く用いられるタグ性能測定は、タグを活動化するのにどれだけの放射電力が必要か、およびタグの応答がどれほど強いかという2つの事柄の測定に基づく。こうした2つの概念は通常、搬送周波数、方位、干渉、または周囲の材料の特性などの何らかの他のパラメータの関数として測定される。様々な異なる測定システムで測定を実施することができる。しかし、放射遠距離電磁場内で測定するという性質の結果として生じるいくつかの共通の問題がある。第1に、測定システムを測定装置のポートまたはケーブルの端部まで較正することは比較的容易である。しかし、タグの位置で放射電力の大きさを評価することはずっと難しい。第2に、マルチパス伝播の影響なしに放射遠距離電磁場内で測定を実施するために、通常は無響室が必要である。しかし、そのような部屋は大きな投資である。
音響学では、最初のエコーが検出されるまでの測定結果の始めだけを使用することによって測定室のエコーをなくすことが一般的であり、それによって、エコーによって引き起こされる応答が考慮されない。このことは、電波の伝播速度が高く、搬送波の変調が低速であるために、能動的状態でRFIDタグを測定するのに使用可能ではない。
リーダの動作調整、タグのタイプおよび同調周波数、ならびにターゲット環境内の測定幾何形状を決定する1つの可能な方法は、ターゲット環境内でいくつかの測定を実施し、すなわちブラケッティングによって使用可能な構成を探索することである。しかし、そのような試行錯誤の方法は低速であり、ほぼ最適な信頼性の動作を見つけることさえも保証されない。
無響室で実施されるタグ特性の測定の一例が、WO2005/086279号で開示されている。2つのアンテナ(送信/受信)で測定が実施され、測定は、こうした2つのアンテナの電磁場内に位置するタグが、送信機から受信機に到達する電磁波を変更する方式に基づく。この方法を使用することができるのは、無響環境内だけである。
US2004/0137844号は、外部干渉レベルに基づいて無線周波数受信機または受信機および送信機を調整する方法を開示している。しかし、干渉測定値は、マルチパス伝播についての情報を含まず、周囲の環境および実際の測定プロセスによって引き起こされる相互作用を考慮するために使用することができない。
Avery Dennison RFID Divisionによって発行された「The test pyramid: a framework for consistent evaluation of RFID tags from design and manufacture to end use」と呼ばれる白書(http://www.rfid.averydennison.com/_media/press/9.pdf)が、RFIDタグのためのテスティング・フレームワークを開示している。このフレームワークは、RFIDリーダのアンテナから定義された距離でタグの測定を可能にする「テスト・キューブ」に基づく。この構成は、テスト・キューブ自体が十分に較正されたままに保たれ、周囲の環境からの無線反射が測定に著しく影響を及ぼさないことを条件として、タグ特性の正確な測定を可能にする。
WO2005/086279号 US2004/0137844号
「The test pyramid: a framework for consistent evaluation of RFID tags from design and manufacture to end use」、Avery Dennison RFID Division発行
本発明の目的は、特にRFIDシステム設計のために、前述の問題の少なくとも一部を解消し、周囲の環境によって引き起こされるエラーを効果的に補正する新規な方法を生成することである。特定の目的は、環境内の動作周波数などの最適なシステム・パラメータを見つけるために無線周波数システムの性能についてより多くの情報を生成することのできる方法を生成することである。本発明の別の目的は、周波数の関数としてのタグ感度および後方散乱信号強度などの、一般的な、すなわち明確な、反復可能なタグ性能測定のみを使用して、無線リンクを特徴付ける方法を提供することである。
目的はまた、環境因子を考慮に入れることを可能にする方式で測定システムを較正する新規な方法を提供することである。
本発明の目的は、請求項1および23による方法によって達成される。本発明の別の有利な実施形態が、従属請求項で特徴付けられる。
この方法は一般に、RFIDタグなどの基準トランスポンダ(第1トランスポンダ)と、無線周波数電磁励起場を通じてトランスポンダに結合することのできるワイヤレス呼掛け器とを使用することに基づく。基準トランスポンダの実際の(すなわち理想的な)応答は既知である(すなわち、本質的に無響の部屋で測定され、または測定されており、あるいはそれについて、放射電磁界内のトランスポンダの動作を厳密に考慮に入れるシミュレーション・モデルが作成されている)。この方法によれば、基準トランスポンダの応答が、事前定義された呼掛け器−トランスポンダ幾何形状のターゲット環境内で測定され、ターゲット環境内で確立される無線リンクを特徴付けるために、ターゲット環境内の基準トランスポンダの応答と、本質的に無響の部屋内の基準トランスポンダの応答とが比較される。
一実施形態によれば、無線リンクのこのようにして達成された特徴付けが、ターゲット環境内で実施される少なくとも1つの他の測定から無線反射の影響を補償するのに使用される。
一実施形態によれば、この方法が、第2トランスポンダ(注目のトランスポンダとも呼ばれる)を測定するために適用され、それによって第2無線周波数トランスポンダの応答も上述の呼掛け器−トランスポンダ幾何形状のターゲット環境内で測定され、それに続いて、ターゲット環境によってもたらされる影響が、無響環境内とターゲット環境内の基準トランスポンダについて求められた応答に基づいて、第2トランスポンダの測定された応答から除去される。
好ましい実施形態によれば、トランスポンダは、RFIDタグまたは同様の装置である。しかし、後で説明するように、この方法は、他のタイプのワイヤレス装置、特に2方向デジタル通信に対して適合されたワイヤレス装置間で確立された無線リンクを特徴付けるのにも適している。
本発明によってかなりの利点が達成される。無響環境内とターゲット環境内の基準タグの応答の比較は、環境の反射と、RFIDシステムなどの通信システムに対する適性とを示す。本発明はさらに、理想的ではない条件でのRFIDタグの測定結果を無響環境内で測定された測定結果に対応するように変えることにより、理想的ではない条件でのRFIDタグの測定結果を補償する新規な方法を生み出す。1つの基準タグが無響室内で1度測定されれば十分である。
この方法は、すべての種類の環境および測定幾何形状でのマルチパス伝播を考慮に入れることを可能にする。したがって、この方法は、実験室条件または広い部屋、あるいは短い測定距離(それを使用すると、部屋の壁からの無線反射が一般には問題にならなくなる)に制限されない。実際、典型的な実際上の実施形態によれば、呼掛け器のアンテナとトランスポンダとの間の距離は、トランスポンダと反射物体との間の距離よりも著しく短くはない。したがって、読取りアンテナとトランスポンダとの間の距離よりも短い、トランスポンダからの距離に、電波反射物体がある可能性がある。
本発明の利点はRFIDシステムで強調される。動作環境が非常に多様であるからである。RFID読取りはしばしば、環境に対して移動するタグから実施され、様々なサイズを有し、様々な材料から作成されるいくつかのプラットフォーム上にタグを配置することができる。前述のすべての要素は、マルチパス伝播のために測定に影響を及ぼす。さらに、とりわけ感度および指向性に関して、様々な特性を有するいくつかの異なるタグ(能動タグおよび受動タグの様々な変形形態を含む)がある。
上記で簡潔に述べた原理を適用して、本発明はまた、ターゲット環境内の無線周波数通信システムを較正する方法であって、
ターゲット環境内の第1位置に第1ワイヤレス・トランスポンダを配置すること、
ターゲット環境内の第2位置に配置された呼掛け器を使用して、第1ワイヤレス・トランスポンダの応答を測定すること、および
前記ターゲット環境を特徴付ける較正関数を得るために、測定された第1ワイヤレス・トランスポンダの応答を、本質的に無響の空間内のトランスポンダの応答と比較すること
を含む方法をも提供する。
環境内のタグ性能を求める従来の技法では、測定システムの較正が、リーダの送信ポートおよび受信ポートの比較的良好に求めることが可能な特性に限定される。これとは対照的に、本発明は、リーダおよびリーダの送信アンテナの特性に加えて、タグの位置での電磁場電力に影響を及ぼす環境因子を考慮に入れることを可能にする。すなわち、ターゲット環境内で「一歩先んじて」測定システムを較正することができ、したがって、すべてのさらなる測定および解析で、タグ位置で環境依存電力伝送要素が考慮に入れられる。「トランスポンダ/タグ(位置)に対する較正」という用語は、本発明のこの有利な新規な機能を説明するのに使用される。
用語の定義
「トランスポンダ」とは、一定の活動化点を有する無線周波数電磁場内で動作するワイヤレス受信機、最も好ましくは、少なくともその受信機部分がワイヤレス無線周波数通信用に適合されるワイヤレス送信機−受信機を備える装置を意味する。典型的な実施形態によれば、トランスポンダの受信部分と送信(応答)部分がどちらも、例えばRFIDタグの場合も同様に、ワイヤレス無線周波数通信用に適合される。しかし、一般的なレベルの本発明によれば、例えば有線電気チャネルまたは光チャネルを使用してもトランスポンダの応答を測定できることに留意されたい。「活動化点」とは、コマンド(例えば、RFIDリーダによるRFIDタグの読取り/書込み)がそれ未満では実行されない、呼掛け器から受信されるコマンド信号の一定の電力を意味する。例えばタグの応答またはタグの動作状態の変化から、コマンドの実行の成功を推論することができる。しかし、本発明は、WLANネットワークや同様のデジタル・データ通信システムなどのRFIDシステム以外の動作を最適化するのに使用可能である。
本明細書で使用される際、「呼掛け器」または「リーダ」とは、電磁場を通じて使用されるトランスポンダに結合することができ、特定の実験で注目の量を測定することのできる装置である。すなわち、呼掛け器/リーダは、信号生成エレクトロニクスと、信号生成エレクトロニクスに機能的に接続された放射手段(すなわち1つまたは複数のアンテナ)とを共に含む。例えば、RFIDリーダまたは同様の装置は、確立されたRFIDプロトコルに従って少なくとも1つのコマンド信号を送信し、コマンドがタグによって実行されたか否かを判定することができるという意味で、RFIDタグの活動化点を測定するのに使用することができる。同じ原理が、他のワイヤレス通信システム・アーキテクチャおよびプロトコルにも当てはまる。
「タグの応答の測定」とは、主に、タグの活動化のしきい電力を測定し、かつ/または後方散乱信号の強度を求める(特に受動RFIDタグ)ことを意味する。しきい電力は主に、使用されるプロトコルに従ってタグがコマンドに反応する、リーダの最小の電力である。タグは、「Query」コマンドの場合などに、EPC Class 1 Gen 2プロトコルに従って応答することによってコマンドに反応することができる。しかし、プロトコルによれば、タグは「Select」コマンドには全く応答せず、タグは、その内部動作状態を変更するだけである。一方、タグは、コマンドを実行するのに利用可能な十分な電力がないことを示すことにより、「Write」コマンドにも応答することができる。一方、「後方散乱信号の強度」は、タグがコマンドに応答する場合/ときに、リーダに戻る信号強度である。
しきい電力を異なる仕方で測定することもできることを当業者は理解されよう。
「無響室」とは、使用される周波数または周波数帯で信号を本質的に反射しない壁を有する部屋を意味する。したがって、著しいマルチパス伝播がない。
「リーダ−タグ幾何形状」(または同様に「呼掛け器−トランスポンダ」)とは、リーダのアンテナと、測定すべきタグと、RF波と相互作用する周囲の環境との相互の空間位置関係を意味する。無響室では、(理想的なケースでは)環境によって引き起こされる寄与は存在しないので、本質的なリーダ−タグ幾何形状は、リーダのアンテナと、測定すべきタグとの相互位置関係となる。(アンテナが完全に均質的に全方位性のアンテナでない限り)リーダ・アンテナの向きが、測定される応答と反射の強度のどちらに対しても影響を有し、タグの向きも影響を有することに留意されたい。したがって、任意の可能な回転方向に沿う、タグとリーダの両方の向きの変化が一般に、リーダ−タグ幾何形状に対する影響を有する。
ターゲット環境内の「無線リンクの特徴付け」とは一般に、基準トランスポンダの測定に基づいて行われるパラメータ、関数、グラフ、またはモデルの計算などの任意の動作を意味し、ターゲット環境内の電波のマルチパス伝播は、決定要素、または決定要素のうちの1つである。したがって、無線リンクの特徴付けは主に、ターゲット環境を特徴付ける。
「トランスポンダ/タグ(位置)に対する較正」とは、ターゲット環境内の無線波のマルチパス伝播をさらなる測定および解析で考慮に入れることを可能にする方式で無線リンク特徴付けの結果を使用することを意味する。通常、呼掛け器−トランスポンダ幾何形状依存の較正関数が計算される。「マルチパス伝播/無線反射の補償」とは、測定のターゲット環境の影響がかなりの程度まで抑制される方式で、無線リンク特徴付けの結果を別の測定で使用することを意味する。
注目の量を求めることを可能にするために2つ以上のリーダ−タグ幾何形状で測定が実施される様々な実施形態がある。すなわち、測定は、アンテナと、その応答を測定すべきであるタグとのいくつかの異なる相互の位置での測定を含むことができる。測定の目的に応じて、1つの座標軸(例えば距離)、2つの座標軸(例えばタグの測定位置の水平グリッド)、または3つのすべての座標軸に関して位置を変更することができる。測定すべきタグの特性が一定の因子であると仮定すると、測定がある位置から別の位置に移動する単一のタグを使用して次々に測定が実施されるか、それとも、次々に測定され、または同時に測定される、事前構成されたタグのマトリックスを使用して実施されるかは無関係である。後者の実施形態は、迅速かつ十分に反復可能な方式で測定環境を特徴付ける好都合な方式を提供する。
本発明は産業的に応用可能である。本発明は、RFIDシステム設計で特に有利である。設計者は周知の基準タグを使用する。ターゲット環境内では、設計者は、選ばれたタグ−リーダ幾何形状(ターゲット環境に特徴的な幾何形状、またはターゲット環境内で実施されるロジスティック操作に特徴的な幾何形状、または他の何らかの幾何形状でよい)でタグの応答を測定する。次いで、設計者は、測定に基づいてコンピュータで反射関数を計算することができる。設計者はさらに、同一の幾何形状で1つまたは複数のタグを測定することができ、環境の反射関数でタグ(複数可)の現実の同調周波数(複数可)を計算することができ、反射関数に基づいて部屋/環境に対する周波数の適性を推定することもできる。
測定では、リーダ、さらにはリーダのアンテナは、無響室で使用されるものと同一である必要はないことに留意されたい。(理想的な)無響室では、アンテナの指向性はいずれにしても重要ではないからである。
2つ以上のリーダ・アンテナ(別々の送信アンテナと受信アンテナ)を備えるシステムでもこの方法を使用することができ、さらには、タグの応答が有線システムを使用して導体で測定される状況でも使用することができる。この場合、タグ−リーダ幾何形状は、タグとすべてのアンテナの相対位置を含む。
ターゲット環境の例として、とりわけ、港、空港、ロジスティクス・ホール、および製造ラインを挙げることができる。本文書の後で説明する実験結果は、提案される方法の潜在的な利用可能性および産業上の利用可能性をより詳細に明らかにする。要約すると、実験は、本発明の3つの主な実際的態様およびその利点に対する支持を与える。第1に、タグ位置に対する測定を較正することにより、完全には特徴付けられていない構成要素を使用して信頼性の高い性能測定を実施することが可能となる。第2に、マルチパス伝播を補償することにより、費用のかかる無響室なしに信頼性の高い性能測定を実施することが可能となる。第3に、反射について環境を特徴付けることは、環境特性を考慮に入れるRFIDシステムを設計するためのツールである。
以下では、添付の図面を参照しながら、本発明の様々な実施形態がより詳細に開示される。
無線周波数システムでのマルチパス伝播の概念図である。 本発明による方法の基本原理の流れ図である。 本方法の好ましい実施形態による流れ図である。 本方法によって生成された測定結果のグラフである。 タグ性能実験で使用される測定構成の略図である。 単一タグに関する感度測定結果を示す図である。 測定経路損失曲線および計算経路損失曲線を示す図である。計算経路損失曲線は無響環境を仮定する。 周波数の関数としてのマルチパス影響をグラフとして示す図である。 アンテナに対する通常の較正と、タグに対する較正とを行って、ターゲット環境内で測定された、周波数の関数としてのしきい電力を示す図である。無響室からの基準測定値が基準として提示される。 経路損失測定結果(凸凹のある曲線)を理論経路損失(平滑曲線)と共に0.3から3.8mの範囲の距離の関数として示す図である。
本方法は、一般的なタグ性能測定値に基づいてRFIDリーダとタグとの間の無線リンクを特徴付ける、実際的に価値のある方式を提供する。提案される特徴付け方法は、タグの位置に対するタグ性能測定を較正すること、測定でのマルチパス伝播を補償すること、反射について空間を特徴付けることなどのいくつかの応用領域を有する。以下では、本発明およびいくつかの有利な実施形態の背後にある問題が、より詳細に説明される。
図1は、本発明が解決することのできる問題を引き起こすマルチパス伝播の概念例を示す。無線周波数送信機10が、部屋18内で1次波12を送信する。部屋18の壁が波12と相互作用し、2次反射波14が部屋内で生成される。1次波は部屋18の後壁からも反射し、第2の2次波16が形成される。タグが位置11Aに配置される場合、直接的電磁場と反射電磁場が互いを増幅する。地点Bで反射される電磁場がともに、直接的に伝播する電磁場を減衰し、タグの活動化のために必要な最小送信電力の増大を引き起こす。Cで直接的に伝播する電磁場は、反射があまり著しくない反射電磁場よりもずっと強い。波は伝播するときに減衰し、波は、壁の間で計算できない回数だけ反射し、部屋内の局所的な最小値および最大値を有する定在波を形成するので、概念図の例は、もちろん現実の状況の単純化である。
図2aを参照すると、無響室内の基準タグの応答が既知であるとき(ステップ20)、以下のステップによって方法を実施することができる。
測定環境内で基準タグを測定し(ステップ21)、
測定環境内および無響室内で基準タグについて達成された測定結果が、互いに差し引きされる(ステップ22)。
この結果は、部屋内の、送信機および受信機の厳密な位置に特徴的な反射を記述する伝達関数(簡単に言えば「反射関数」)であり、測定環境内で達成された無線リンク、すなわち測定環境自体を特徴付ける。反射関数は、測定環境内で使用される測定幾何形状に依存する。
図2bをさらに参照すると、測定環境内の新しい(異なる)タイプのタグの動作を解析することが望まれるとき、無響室はもはや不要である。したがって、以下のステップがさらに実施される。
−新しいタグが測定環境内で測定され(ステップ23)、
−基準タグの結果として得られる反射関数が、測定結果に追加され、それによって補償後の最終結果が達成される(ステップ24)。
この方法は、新規な方式でシステム・パラメータを推定すること(ステップ25)を可能にする。システム・パラメータは、とりわけ、ターゲット環境内の好ましいリーダ−タグ幾何形状(実際のターゲット環境の幾何形状、およびその可動物の位置を含む)、タグの指向性感度、タグの同調周波数、リーダのアンテナの指向性、およびリーダの調整パラメータ(送信電力、使用される周波数チャネル、データ転送速度、変調タイプ)である。
一実施形態によれば、タグの活動化しきい値が測定され、すなわち、使用されるリーダ−タグ幾何形状でタグを活動化するのに必要な、最小の可能な送信が求められる。活動化とは、使用されるプロトコルに従ってタグがコマンドに反応することを意味する。
例えば、リーダで、タグがまだ応答しない電力を使用して、搬送波の特定の周波数でタグにコマンドを送信することにより、活動化しきい値の測定を実施することができる。次いで、使用されるプロトコルに従ってタグが正しく応答するまで、電力が増分式に増大され、各電力でコマンドが与えられる。このしきい電力が、測定の実際の目的である。
この方法を反復的に実施することができ、すなわち、少なくとも、かつ最も好ましくはただ1つのシステム・パラメータのみを変更しながら、ステップ21〜24を反復する(図2bの破線の矢印)。それによって、ステップ25で、マルチパス伝播の観点で測定の実行可能性に対して特にこのシステム・パラメータの影響を推定することが可能となる。無響室で行われる測定でも影響を有するシステム・パラメータが変更されている場合、ステップ20を反復することもでき、または以前に求められた測定結果を使用することができる。特にタグの隣接する環境がタグの測定可能な特性(タグの下にある材料によって場合によっては引き起こされる同調周波数の変化など)を変更する場合、類似の隣接する環境内でステップ20を実行することができる。以下では、反復的判定を使用する2つの例示的実施形態が説明される。
最も好ましくは、ステップ20(または、前述のような、対応するシミュレーション)が周波数と電力(標準に従う周波数範囲および電力範囲などでは、本質的には非ゼロ)の両方の関数として実施され、それによって、後のステップでは、現実の反射関数を計算し、無線リンクを特徴付けるのに十分なデータがあることになる。
一実施形態によれば、ターゲット環境内の最適な(所望の基準を満たす)リーダ−タグ幾何形状を求めるのにこの方法が使用される。そのような測定は、
−基準タグがターゲット環境内の所望の読取りエリア内に配置され、無線リンクが、本方法に従って特徴付けられるステップと、
−リーダのアンテナの方向および/または位置が変更され、様々な幾何形状で特徴付けが反復されるステップと、
−テストされる幾何形状のうちで、最も良好に動作するリンクを有するものが選ばれる(すなわち、所望の影響に応じて、環境からの反射がリンクに及ぼす影響が最小であり、リンクを最も改善し、または周波数変化の最も受けにくい)ステップと
を含むことができる。
ターゲット環境内の最適な(所望の基準を満たす)動作周波数を求めるのにこの方法を使用することもできる。そのような測定では、
−基準タグがターゲット環境内の所望の読取りエリア内に配置され、無線リンクが、本方法に従って特徴付けられ、
−リーダの搬送波の周波数が変更され、特徴付けが様々な周波数で(許可されたチャネルなどで)反復され、
−テストされる周波数のうちで、最も良好に動作するリンクを有するものが選ばれる(すなわち、所望の影響に応じて、環境からの反射がリンクに及ぼす影響が最小であり、またはリンクを最も改善する)。
反復される測定の間でアンテナが変更される応用例も、好ましい実施形態として挙げられる。したがって、ターゲット環境の反射が、使用されるタグ−リーダ幾何形状にとって最も好ましいアンテナを選択することが可能である。
一実施形態によれば、基準トランスポンダを使用する本無線リンク特徴付け方法がさらに、測定システムのアンテナ、減衰器、サーキュレータ、方向性結合器などの構成要素を特徴付けることに対して応用される。最も好ましいのは、アンテナを特徴付けることである。というのは、例えばネットワーク・アナライザを使用する、実際の測定のためのアンテナの適切な特徴付けは、ネットワーク・アナライザの放射電磁場のために容易ではなく、または不可能であるためである。
アンテナの特性を測定する従来の方式は、既知の電力をアンテナに入力することによってアンテナを励振し、指定の位置で前記電力レベルで放射電磁場の電力密度を測定することである。本方法では、基本的概念は、トランスポンダを活動化するのに必要な最小電力を見つけるために、アンテナの入力電力を変化させることである。このようにして、アンテナが送信のために使用されるときのアンテナの放射パターン、周波数の関数としてのアンテナの利得、およびアンテナの位相中心の位置、すなわち見掛けの放射源を少なくとも測定することが可能となる。あるアンテナ・タイプ、例えば対数周期型では、見掛けの位相中心は、周波数に強く依存する。このことは、測定距離に匹敵する寸法を有するアンテナが使用される場合に重大な問題である。
一例を挙げると、アンテナの見掛けの位相中心の位置を周波数の関数として求める方法がより詳細に説明される。そのような測定では、
−トランスポンダが、放射遠距離電磁場内の、特徴付けるべきアンテナから第1距離の所に配置され、アンテナが呼掛け器に接続され、無線リンクの送信アンテナまたは受信アンテナとして使用され、
−トランスポンダの応答が、本方法に従って測定され、
−トランスポンダが第2距離に移動されるが、依然として本質的に放射遠距離電磁場内にとどまり、
−トランスポンダの応答の測定が反復され、
−位相中心とトランスポンダとの間の距離の相対的変化が、測定されたトランスポンダ応答の相対的変化から計算され、
−位相中心の位置が、位相中心とトランスポンダとの間の距離の相対的変化、ならびに2つの測定地点間の距離から計算される。
この方法のステップを、スポット周波数または選ばれた周波数帯で実行することができる。タグのしきい電力を周波数の関数として測定することは、特に好ましい実施形態である。この場合、タグの周波数応答のマルチパスひずみが、スペクトル的に可視となる。これにより、マルチパス伝播によって引き起こされる強い定在波をシステム設計で考慮することが可能となり、動作周波数を、例えばこの周波数帯から十分に遠くに選ぶことができる。
本発明の背後にある理論
好ましい実施形態によれば、提案される方法は、通常は未知の環境で、既知のタグを活動化するのに必要な電力と、タグから後方への電力散乱を共に測定することに基づく。測定は、順方向リンクおよび戻りリンクに関する経路損失を明らかにする。この方法は、例えばタグの同調周波数を見つけるために、タグの位置までのタグ性能測定を較正すること、タグ性能測定でのマルチパス伝播を補償すること、および反射について所与の空間を特徴付けることなどのいくつかの応用領域を有する。こうした領域での上述の方法の動作の成功が、測定によって実証されている。上述の応用例のそれぞれを説明する例が、以下で提示される。しかし、この例の動機となる技術的背景が、まず詳細に論じられる。
市販のリーダでどれだけ遠方からタグを読み取ることができるかを測定することにより、タグの性能の評価を実施することができる。この方法は、マルチパス伝播の影響が著しくない応用例について十分に正確であることがある。しかし、異なる場所に位置する異なる測定システム間で比較可能な測定を行うために、手順および装置をさらに標準化させる必要がある。
現時点では、様々な測定標準(EPCglobal/ISO)および一般的慣行は、性能パラメータを通信する単位、使用される測定装置などの多くの点で一致しない。しかし、最も重要な点に関しては一致があるように思われる。第1に、タグが活動状態で測定され、すなわちタグにコマンドを送信し、応答を検出および評価することによって測定される。したがって、タグは、通常の応用例で呼び掛けられるときと同じ動作点にある。第2に、単位が異なっているとしても、感度や後方散乱信号強度などの測定される概念は同じであり、しばしば、かなり容易に単位を交換することができる。
以下では、評価されるタグ性能メトリックが、順方向リンクを記述するものと、戻りリンクを記述するものという2つのカテゴリに分割される。この分割を明確にするために、図4は、典型的な測定構成および関連パラメータを示す。順方向リンクは、タグ44を起動する電磁波を送信し、タグ44にコマンドを送信する送信アンテナ42に接続された送信機からなる。そして戻りリンクは、タグからの応答を記録するのに使用される受信アンテナ46に接続された受信機からなる。より詳細には、送信機は、利得Gを有する送信アンテナによって放射されるRF電力Pを生成するのに使用される。送信アンテナから距離Rだけ離れたタグ・アンテナが、入射電磁場からの電力PTF(power on tag forward)を収集する。タグは電磁場を変調し、したがって利得Gを有する受信機アンテナに対して距離Rを介して戻り電力PTR(power on tag reverse)を送信する。その結果、信号電力Pを受信機で記録することができる。λは搬送波波長である。
A.順方向リンク
現在のRFIDタグ設計では、大部分のケースでは、タグ性能は順方向リンクで制限され、すなわち、読取り範囲に関する限定要素が、ICへの電力送達である。リーダによって放射される最大電力が法規で制限されるので、所与の距離にわたる電力送達は、主にタグ設計によって決定される。まず、ICは、動作するのに一定量の電力を必要とする。さらに、アンテナ設計および整合回路が、放射された電力がどれだけ効果的にICに送達されるかを決定する。最後に、タグの周囲の材料および他の環境因子もタグの特性に影響を及ぼす。本モデルでは、タグを1ユニットとみなし、一般にタグ感度と呼ばれる、タグを活動化するのに必要な放射される電力量に集中する。
タグ感度を測定する基本的方法は、一般に当業者に周知である。通常、アンテナに接続された信号源が、タグにコマンドを送信するのに使用され、送信電力を変化させて、タグが応答することのできる最小電力を見つけるのに使用される。応答が検出され、別のアンテナに接続された受信機で復号化される。このテストを様々な搬送周波数で反復し、タグ感度の包括的な状況を得ることができる。
測定構成ではなく、タグの特性に集中するために、感度を、タグの位置での必要な電力を記述する幾何形状に無関係な単位として提示すべきである。異なる測定標準が、かなり容易に相互交換可能な異なる単位を使用する。無響環境を仮定すると、タグ位置での電力密度は、
Figure 0005444004
上式で、Pは送信電力であり、Gは送信アンテナの利得であり、Rは、送信アンテナとタグとの間の距離である。タグを活動化するのに必要な電力密度Sminを計算した後、最も広く使用されている3つのタグ感度に関するメトリックである、理論最大読取り範囲R1,max、最小電場強度Emin、および最小パワーオン・タグPTF,minを計算することができる。
Figure 0005444004
上式で、PEIRP,maxは、法規によって制限される最大有効等方放射電力(EIRP)−多くの場合、欧州制限35dBmが使用される−であり、Zは、自由空間のインピーダンス377Ωであり、λは波長である。
以下では、最小パワーオン・タグの概念が使用される。それが経路損失計算を単純化する電力読取り値であるからである。したがって、リーダ送信機とタグとの間の順方向リンクを、順方向経路損失概念で特徴付けることができる。
Figure 0005444004
B.戻りリンク
タグ設計が進化するにつれて、動作範囲または信頼性がタグへの電力移送によって制限されるのではなく、リーダの受信機への信号転送によって制限されるケースがますます生じる。このことは既に、電池補助タグで典型的なケースである。リーダが確実に検出および復号化することのできる最小信号強度は通常、リーダ感度PR,minとして表現される。したがって、タグから戻る信号は、このレベルを超過すべきである。
タグは、2つの状態間のチップ・インピーダンスを変更することによって被変調後方散乱信号を生成する。これは、チップとアンテナとの間の整合を変更し、さらに、タグから反射する信号を変更する。整合および反射する信号は、搬送周波数および電力、ならびにタグの周囲の材料に依存する。やはり、このモデルでは、タグを1ユニットとみなし、タグが、発生する放射電力を後方散乱信号にどのように効果的に変換するかに集中する。
後方散乱信号強度を測定する典型的方法は、アンテナに接続された信号源を使用して、タグにコマンドを送信すること、および応答の強度をベクトル信号アナライザで測定することである。このテストを様々な搬送周波数および電力レベルで反復し、包括的にタグを特徴付けることができる。
後方散乱信号強度を記述する一般的に使用される概念は、レーダー応用例から拝借された計算実体である、差分レーダー断面(ΔRCSまたはΔσ)である。差分レーダー断面は、後方散乱変調のためにタグから反射した信号の強度を記述し、以下のように求められる。
Figure 0005444004
上式で、PTRは後方散乱電力であり、Sは電力密度であり、共にタグ位置でのものである。タグは、反射した信号の振幅および/または位相を変調することができるので、差分レーダー断面は複合的な量であり、したがって、振幅および位相からなる。リーダは通常、ヘテロダイン検出器で構築され、したがって、振幅変調応答または位相変調応答も検出することができる。この場合も、様々な標準および業界団体が、式で使用される後方散乱電力の様々な解釈を有する。この電力は、合計後方散乱電力、側波帯電力、または2つの状態間の反射電力の差とすらすることができる。
以下で説明する測定のうちのいくつかでは、タグ位置PTRでの後方散乱電力が、注目の測定である。タグの差分レーダー断面はタグに対する電力に応じて変化する可能性があるので、測定で使用される動作点が固定される。感度しきい値PTF,minは理解できる選択である。すなわち、タグを活動化するのに必要な最小電力が求められ、送信電力での戻り信号強度が測定される。この場合も、タグとリーダ受信機との間の戻りリンクを、順方向経路損失概念で特徴付けることができる。
Figure 0005444004
言い換えれば、本特徴付け方法は、既知の急激な起動しきい値と、そのしきい値での既知の後方散乱信号強度を通常は有する一般的な受動UHF RFIDタグの特性を使用する。いかなる所与のタグについてもこうした2つの特性を知ることにより、そのタグを、一定の電力レベルを超過したかどうかのインジケータとして使用することができ、一定電力信号源として使用することができる。
提案される方法は、基準タグと呼ばれる、その性能が既知である少なくとも1つのタグを有するという仮定に基づく。すなわち、注目の周波数でタグの2つの電力レベルPTFおよびPTRを任意の他の方式で測定し、シミュレートし、取得した。方法自体は以下のように行われる。
1.ターゲット環境内で、基準タグを活動化するのに必要な送信電力Pと、タグPから戻る電力とを測定し、
2.(5)および(7)で順方向経路損失LPFおよび戻り経路損失LPRを計算する。
経路損失値は、測定システムの送信機とタグとの間、ならびにタグと測定システムの受信機との間の無線リンクを記述する。値は、マルチパス伝播の影響を含む所与の幾何形状に特徴的なものである。上述の手順が様々な周波数および位置で反復される場合、環境を包括的に特徴付けることができる。
この方法を使用して、無響ではない環境内でタグ性能測定を実施するときに、環境の影響からタグの応答を分離することもできる。このことは、以下の追加のステップを使用することによって行うことができる。
3.ターゲット環境内で、別のタグを活動化するのに必要な送信電力Pと、タグPから戻る電力とを測定し、
4.(5)および(7)でタグ上の順方向電力PTFおよび戻り電力PTRを計算する。
上述のリンク特徴付け方法は、いくつかの仮定に基づき、その精度が、この方法がどれだけ良好に機能するかに影響を及ぼす。まず、特徴付けは、特徴付けが行われる厳密な位置に対してのみ当てはまる。第2に、この測定方法は、測定されるタグの放射パターンが基準タグの放射パターンと実質的に同様であると仮定する。言い換えれば、測定されるタグと基準タグは、すべての伝播経路から放射を同様に収集するはずである。最後に、提案される特徴付け方法が市販のタグを基準タグとして使用することによって良好に機能するとしても、市販のタグは較正済み測定装置ではなく、その特性は、温度などの様々な環境特性と共に変化する可能性があることに留意されたい。
実験
提案されるリンク特徴付け方法の可能性を示すために、提案されるリンク特徴付け方法が3つの異なるケースに適用された。第1のケースは、タグ位置に対するタグ性能測定を較正することを実演する。この較正技法により、測定システムのすべての構成要素が既知ではないとしても、信頼性の高いタグ性能測定を実施することが可能となる。第2のケースは、タグ性能測定でのマルチパス伝播を補償することを実演する。この技法により、無響ではない環境内で信頼性の高い測定を実施することが可能となる。第3のケースは、反射について環境を特徴付けることを実演する。反射特徴付けを使用して、リーダ構成を最適化することができる。
提示される測定は、UHFタグ用の性能測定システムであるVoyantic Tagformance Liteで実施された。測定システムは、測定ユニットと、ラップトップまたはPC上で動作するソフトウェアとを備える。測定ユニットは、タグにコマンドを送信するために、搬送波を生成し、搬送波を変調する送信機を含む。ユニットはまた、搬送波をその局部発振器周波数として使用するヘテロダイン受信機をも含む。送信電力測定と受信電力測定が共に較正され、標準的実験室まで追跡可能である。提示されるケースでは、Gen2コマンドQueryをタグに送信し、RN16応答の強度を検出および測定することによって測定が実施された。
基準タグは、ショート・ダイポール・アンテナを有する典型的なGen2タグであった。既知の感度−周波数および後方散乱−周波数関係を有する他の任意のタグも使用できることに留意されたい。しかし、タグが、この方法が所望の周波数範囲全体を通じて機能するのに十分な広帯域であることを保証することが重要である。
例示的応用例1(タグ位置に対するタグ性能測定の較正)
RF測定システムの大部分は、良好な精度でRF−outポートおよびRF−inポートに対して較正される。しかし、増幅器、サーキュレータ、ケーブル、アンテナなどの外部構成要素がシステムに接続されるとき、追加されたすべての構成要素がそれぞれ詳細に特徴付けられ、考慮されない限り、絶対電力精度が失われる。提案されるリンク特徴付け方法は、測定結果自体に影響を及ぼすことなく、特徴付けられていない構成要素を測定システム内で使用する可能性を実現する。
一例を与えるために、製造業者によって与えられたデータシート・グラフによれば860MHzから960MHzまでの非常に優れた一様な感度を有する市販のタグが選ばれた。実際的には無響の自由空気環境内で理論読取り範囲についてタグが測定された。アンテナ利得(9.0dBic)がETSI中心周波数で指定されるだけである、特徴付けられていない円偏波リーダ・アンテナに接続されたTagformance Lite測定システムで測定が実施された。リーダ・アンテナ利得が800MHzから1000MHzの測定範囲にわたって一定であると仮定し、測定結果を理論読取り範囲(2W ERP)に変換し、その結果、特徴付けられていないアンテナを使用する市販のタグについての感度測定結果を示す図5に示されるような、誤解を招く読取り範囲値が疑問の余地なく得られる。提示されるリンク特徴付け方法を使用して、基準タグを使用して各測定周波数について経路損失値が測定された。その後で、リーダ・アンテナに特徴的な未知の利得が完全に省かれ、正確な測定結果が経路損失値に基づいて計算された。タグに対する較正で得られた測定結果を確認するために、十分に特徴付けられたアンテナで測定が実施された。両者の結果が、図5に提示されている。結果は、互いに十分に合致し、タグ製造業者によって提供されるものと十分に合致する。
例示的応用例2a(性能測定でのマルチパス伝播の補償)
タグ性能測定は通常、マルチパス伝播の影響のない比較可能な結果を得るために、無響室内で実施される。UHF範囲用の無響室は、通常はRF吸収体で覆われ、外乱に対して遮蔽される大きな部屋である。無響室の建設は大きな投資であり、それを建設した後であっても、しばしば、通常の実験室環境内で何らかの測定を実施する可能性がある。提案されるリンク特徴付け方法は、無響ではない環境内で取得された測定結果から、マルチパス伝播の影響を補償する可能性を実現する。
一例を与えるために、ダイポール型インレータグの感度が、無響室以外の空間内で周波数の関数として測定された。新しいタグ設計を迅速に検証するために、タグ製造業者のR&D組織でこの種の測定を実施することができ、または所与のタグの特定の応用例への適用可能性を評価するために、システム・インテグレータで実施することができる。それでも、地方の無線周波数法規が、放射される測定を制限することがあることに留意されたい。したがって、無線周波数干渉限界が測定者の構内の境界で満たされることを保証するのは測定者の責任である。
この場合も、順方向経路損失曲線および戻り経路損失曲線を範囲800から1000MHzの周波数の関数として測定することによって測定手順が開始された(ステップ1および2)。測定経路損失曲線が図6に示されている。それと共に、無響環境を仮定する計算経路損失曲線も示されている。こうした経路損失曲線が測定アンテナ、ケーブル、および自由空間経路損失の影響を含むことに留意されたい。測定経路損失曲線は計算経路損失曲線の周囲で変動するように見える。それは、マルチパス伝播が変動、すなわち周波数に応じてタグ位置で強め合う干渉または弱め合う干渉を引き起こすからである。測定経路損失曲線と計算経路損失曲線の差が図7で提示されている。ある周波数で、マルチパス伝播が、タグ位置で強め合う干渉を生み出す。別の周波数では、干渉は弱め合う。
経路損失を特徴付けた後、感度測定を実施することができる(ステップ3および4)。その結果が、図8の、タグに対して較正というプロットで示されている。改善の有意性を実証するために、未補償の測定結果(アンテナに対して較正)および無響室からの測定結果(無響測定)も提示されている。未補償曲線と無響曲線との間の3dBの偏差が、較正手順のために、補償済み曲線と無響曲線との間の0.5dBの偏差未満まで減少する。
例2b(反射環境およびインピーダンス同調)
図3はさらに別の測定結果を示す。この図は、無響室内で周波数帯760〜1010MHzで測定された基準タグの応答(曲線35)と、ターゲット環境内で測定された基準タグの応答(曲線34)と、これらに基づいて計算された環境の反射関数(曲線36)と、無響室で研究されるタグの応答(曲線32、必要な比較測定ではない)と、ターゲット環境内で研究されるタグの応答(曲線33)とを示す。上記によって研究され、計算されるタグの補償済みの応答が、曲線31で示されている。グラフより、この方法によって補償される結果が、無響室からの結果と良好な精度で一致することがわかる。両者のグラフに基づいて、インピーダンス同調が900MHzの周囲でピークに達することがわかる。補正なしでは、ピークは約870MHzであるように見えるが、環境の反射関数は、これが環境によって引き起こされる干渉の最大であることを示す。したがって、この方法によって達成される結果に対する補正は、かなりのものである。
例示的応用例3(環境の特徴付け)
反射環境を知ることは、機能RFID実装を設計するための重要な情報を与えることができる。床、天井、および壁からの反射、ならびに様々なクラッタ源が、ポート・リーダの読取りエリアに大きな影響を及ぼす。したがって、反射の評価は、現場調査の重要な部分である。
この場合も、Tagformance Liteが信号源および測定装置として使用された。基準タグがセンサとして使用された。この実験では、本測定方法が、部屋内の反射環境を特徴付けるのに使用された。別々の送信アンテナと受信アンテナが、プラスチック・スタンドに取り付けられた。基準タグが、部屋内で移動される別のプラスチック・スタンドに取り付けられる。測定システムが使用され、タグを活動化するのに必要な電力が求められた。アンテナ、ケーブル、および基準タグが既知であったので、エア・インターフェースの経路損失を求めることができた。測定経路損失が、以下のように計算される無響無線リンクを仮定する理論経路損失と共に図9に表示されている。
Figure 0005444004
これらの結果によれば、測定経路損失プロットが理論プロットの周囲で振動するように見える。送信アンテナとタグとの間の距離が増大するにつれて振動は増大する。これはかなり直感的に理解することができる。近接した範囲では、送信アンテナとタグとの間の直接的リンクが、タグと反射素子との間よりも著しく短いからである。
これらの測定の有意性は、反射環境をRFIDシステムの1構成要素として特徴付けることにある。まず、振動が大きい場合、環境は難しい状況である。所与の送信電力では、タグを読み取ることのできない第1位置がアンテナに比較的近いからである。一方、大きな振動の結果として、直接的RF波および反射RF波の干渉が強め合うときに望ましくないタグが遠くから読み取られる可能性がある。
上記の好ましい実施形態、実験、および添付の図面は、例示のためのものである。これらは、添付の特許請求の範囲で定義される発明の範囲を限定するものではない。具体的には、本原理を使用する測定を、本発明の基本的概念の範囲内で、いくつかの方式で、様々な種類の呼掛け器およびトランスポンダを使用して、幾何学的かつ数学的に実施することができる。

Claims (28)

  1. 無線リンクを特徴付ける方法であって、無線周波数呼掛け器及び第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダを使用することを含み、本質的に無響の空間内の該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答が既知である方法において、
    (a)選ばれた呼掛け器−トランスポンダ幾何形状を使用して、ターゲット環境内の該第1ワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答を測定する処理と、
    (b)該ターゲット環境内で確立された該無線リンクを特徴付けるために、該ターゲット環境内の該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答と、該本質的に無響の空間内の該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答との間の偏差を計算する処理と、を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダがRFIDタグであることを特徴とする方法。
  3. 請求項1乃至2の何れか1項に記載の方法において、
    該無線周波数呼掛け器がRFIDリーダであることを特徴とする方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法において、
    該ターゲット環境内の該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答と、該本質的に無響の空間内の該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答との間の該偏差が、該ターゲット環境内で実施される少なくとも1つの他の測定から無線反射の影響を補償するのに使用されることを特徴とする方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法において、
    (c)該選ばれた呼掛け器−トランスポンダ幾何形状を使用して、該ターゲット環境内の第2ワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答を測定すること、
    (d)該第2のワイヤレス無線周波数トランスポンダの測定された応答から該ターゲット環境によってもたらされる影響をなくすために、該応答偏差を使用することを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法において、
    反復される測定の間に、少なくとも1つの、好ましくはただ1つのシステム・パラメータを変更して、該ステップ(a)〜(d)が反復的に実施されることを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、
    該システム・パラメータが、該ターゲット環境内の呼掛け器−トランスポンダ幾何形状と、該トランスポンダの指向性感度と、該トランスポンダの同調周波数と、該呼掛け器のアンテナの指向性と、該呼掛け器の送信電力、使用される周波数チャネル、データ転送速度、変調タイプなどの調整パラメータのうちの1つを含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法において、
    該測定が、本質的に非ゼロの帯域幅を有する周波数帯で実施されることを特徴とする方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法において、
    該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダ及び該第2のワイヤレス無線周波数トランスポンダのうちの少なくとも一方の応答の測定が、使用されるプロトコルに従って該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダ及び該第2のワイヤレス無線周波数トランスポンダのうちの該少なくとも一方が送信コマンドに反応する最小の送信電力を求めることを含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    該最小の送信電力を求めることにより測定された、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダ及び該第2のワイヤレス無線周波数トランスポンダのうちの該少なくとも一方の応答の該測定が、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダ及び該第2のワイヤレス無線周波数トランスポンダのうちの該少なくとも一方の後方散乱信号の強度を求めることを含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法において、
    順方向経路損失及び/又は戻り経路損失が、該最小の送信電力と、該最小の送信電力での後方散乱信号の該強度とを使用して計算されることを特徴とする方法。
  12. 請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法において、
    (a)送信経路及び/又は戻り経路の経路損失(複数可)が、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダと該呼掛け器のアンテナ(複数可)の相互位置の関数として測定されることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法において、
    距離の関数としての該経路損失の変化が、該ターゲット環境の特徴を解析するのに使用されることを特徴とする方法。
  14. 請求項7及び12の何れか1項に記載の方法において、
    該ターゲット環境内の事前定義された基準を満たす呼掛け器−トランスポンダ幾何形状が、該測定に基づいて求められることを特徴とする方法。
  15. 請求項14に記載の方法において、
    −該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダが、該ターゲット環境内の所望の読取りエリア内に配置され、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答の測定が該呼掛け器で行われ、
    −該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダ又は該呼掛け器の該アンテナの指向性及び/又は位置等の該呼掛け器−トランスポンダ幾何形状が、1回以上変更され、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答の測定が、該変更された幾何形状で実施され、
    −該測定幾何形状の該応答偏差が計算され、
    −該ターゲット環境内の所望の品質の無線リンク性能を実現する測定幾何形状が、該応答偏差によって決定されることを特徴とする方法。
  16. 請求項1乃至15の何れか1項に記載の方法において、
    該ターゲット環境内の事前定義された基準を満たす該無線周波数呼掛け器の動作周波数が、該測定に基づいて決定されることを特徴とする方法。
  17. 請求項16に記載の方法において、
    −該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダが、該ターゲット環境内の所望の読取りエリア内に配置され、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答の該測定が、該呼掛け器で実施され、
    −該呼掛け器の搬送波の周波数が、1回以上変更され、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答の該測定が、該変更された周波数で反復され、
    −該周波数での該応答偏差が計算され、
    −該ターゲット環境内の所望の品質の無線リンク性能を有する該周波数が、該応答偏差に基づいて選ばれることを特徴とする方法。
  18. 請求項7、12、及び15の何れか1項に記載の方法において、
    −該アンテナの放射している遠距離電磁場内の該アンテナからの第1距離と、該第1距離とは異なる第2距離で、該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答を測定すること、
    −該2つの測定に基づいて、該呼掛け器に接続された該アンテナの見掛けの位相中心の位置を求めることを特徴とする方法。
  19. 請求項18に記載の方法において、
    該アンテナの見掛けの位相中心の位置を特定の周波数で求めることであって、該位置が、該第1距離と第2距離の差、ならびに該第1のワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答の相対的変化から計算されることを含むことを特徴とする方法。
  20. 請求項7、12、15、18、及び19の何れか1項に記載の方法において、
    該呼掛け器の該アンテナの放射パターンの形状が、複数の異なる呼掛け器−トランスポンダ幾何形状を使用して、単一のトランスポンダを使用して1度に1つ、又は複数のトランスポンダで同時に、該ターゲット環境内の該第1ワイヤレス無線周波数トランスポンダの応答を測定することによって求められることを特徴とする方法。
  21. 請求項7、12、15、及び18乃至20の何れか1項に記載の方法において、
    該呼掛け器の該アンテナと該トランスポンダとの間の距離が、該トランスポンダと反射物体との間の距離よりも著しく短くないことを特徴とする方法。
  22. 請求項1乃至21の何れか1項に記載の方法において、
    該測定がUHF範囲で実施されることを特徴とする方法。
  23. ターゲット環境内の無線周波数通信システムを較正する方法であって、
    −該ターゲット環境内の第1位置に第1ワイヤレス・トランスポンダを配置するステップと、
    −該ターゲット環境内の第2位置に配置された呼掛け器を使用して、該第1ワイヤレス・トランスポンダの応答を測定するステップと、
    −該ターゲット環境を特徴付ける較正関数を得るために、該第1ワイヤレス・トランスポンダの測定された応答を、本質的に無響の空間内の該トランスポンダの応答と比較するステップとを含む方法。
  24. 請求項23に記載の方法において、
    該トランスポンダの応答が、
    −該トランスポンダの活動化しきい電力を求めること、
    −該活動化しきい電力で該トランスポンダから得られる後方散乱信号の強度を求めることによって測定されることを特徴とする方法。
  25. 請求項23又は24に記載の方法において、
    該較正関数が、該ターゲット環境に確立すべき通信システムのシステム・パラメータを求めるのに使用されることを特徴とする方法。
  26. 請求項23乃至25の何れか1項に記載の方法において、
    該通信システムがRFIDシステムであることを特徴とする方法。
  27. 請求項1乃至26の何れか1項に記載の方法が実行されるワイヤレス通信ネットワーク。
  28. 請求項1乃至26の何れか1項に記載の方法が実行されるRFIDシステム。
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