JP5442935B2 - 無線機能付き時計 - Google Patents
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Description
このような無線機能付き時計として、時刻情報を含む長波標準電波(搬送波)を受信し、その時刻情報に基づいて時刻を修正する無線機能を備えた電波時計も、また広く知られている。
このため、電波を受信する機能、すなわち、受信感度からすれば、電波を受信するアンテナを収納する筐体であるハウジングを、合成樹脂などの非導電性の素材から構成することが考えられる。
このため、電波を受信するアンテナを収納する筐体であるハウジングを、合成樹脂などの非導電性の素材ではなく、導電性の素材、すなわち、金属製の素材を採用することが求められる。
この金属製のハウジングに対する要求は、ユーザーに携帯される装身具としての腕時計において、特に著しいものである。
例えば、特許文献1(特開2002−341057号公報)では、金属製筐体である金属製のハウジングを備える電波時計、特に、電波腕時計が開示されている。
すなわち、図16に示したように、この電波時計100は、ハウジング102を備えている。
このハウジング102は、金属製の枠体を構成する時計ケース104と、時計ケース104の下面開口部を覆うように密封状態で装着される金属製の裏蓋106と、この時計ケースの上面開口部を覆うように、密封状態で装着される風防(ガラス)108とを備えている。
また、このソーラーセル112の上面には、ソーラーセル112の発電に寄与する波長の外光を、少なくともムーブメント110の駆動に足るだけ透過させる透光機能を有する文字板114を備えている。
なお、図示しないが、ムーブメント110より突出して、ソーラーセル112と文字板114とを貫通する針軸に、分針と時針とが配置される。これら分針と時針とは、文字板114と風防108との間に位置して時刻を表示するようになっている。
そして、これらの脚部120のそれぞれの間に、図示しない腕時計のバンドそれぞれが連結されるようになっている。
この渦電流が、ハウジング102の外部からの電波を相殺してしまい、アンテナ116の受信感度が極めて低下してしまうことになる。
すなわち、図16に示したように、時計ケース104は、スリット122によって、上下方向に沿って完全に分断され、結果として、このスリット122によって、時計ケース104は、略C型の枠体の形状となっている。
すなわち、この絶縁部材によって、時計ケース104の防水性と強度が維持されるように構成されている。
また、特許文献2(特許第3797338号公報)の電波時計200では、図17に示したように、金属製の導電性の時計ケース202のアンテナ204の両端部204a、204bと対向する肉厚部206、すなわち、時計ケース202の厚みが平面方向に厚い部
分であるかん部206の内壁208を削っている。
このように構成することによって、特許文献2の電波時計200では、アンテナ204に発生する磁束と時計ケース202との干渉が避けられるので、導電性の時計ケース202を採用した場合にも、アンテナ204の受信特性が劣化しないようになっている。また、時計ケース202の肉厚部の内壁を削っているので、時計ケース202の強度が低下しないように構成されている。
また、特許文献2の電波時計200では、時計ケース202の肉厚部206の内壁208を削って、アンテナ204の両端部204a、204bと時計ケース202との距離を一定に確保するための空間210a、210bを形成しなければならず、時計ケース202がある程度厚さを有する肉厚部206を備えなければならないので、時計ケース202を平面方向に沿って小さくできず、小型化することができず、汎用性にも欠けることになる。
従って、時計ケース202を塞ぐ裏蓋は、この拡張された拡張された空間210a、210bをも塞がなければならないので、この拡張された空間210a、210bの形状に対応した形状を有する特殊な形状の裏蓋を作製しなければならない。そのため、特許文献2の電波時計200では、加工性や生産性が低下することになる。
また、本発明は、従来のように時計ケースが肉厚部を備える必要がなく、時計ケースを平面方向に沿って小さくでき、時計自体を小型化することが可能であり、しかも、従来のように時計ケースの内壁を削る必要がなく、時計ケースの肉厚部が不要で、裏蓋の形状が特殊な形状にならず、加工性、生産性、汎用性に優れた無線機能付き時計を提供することを目的とする。
無線機能付き時計であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、外部からの電波を受信するためのアンテナとを備え、
前記ハウジングが、少なくとも時計ケースと、時計ケースの下面開口部を覆うように装着される導電性の裏蓋とを備え、
前記裏蓋が、上方向に突設するように形成された中子部材を備え、
前記中子部材が、中子部材を平面方向に貫通し、アンテナの開放端部近傍に対向して配置された開口部を備えることを特徴とする。
従って、アンテナの開放両端部に発生する磁束と導電性の中子部材との干渉が避けられるとともに、これらの開口部を介して、電波がアンテナの開放端部に受信され、導電性の時計ケースや裏蓋を採用した場合にも、アンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
また、このように中子部材を平面方向に貫通し、アンテナの開放端部近傍に対向して配置された開口部を備えるだけで良いので、従来のように時計ケースが肉厚部を備える必要がなく、時計ケースを平面方向に沿って小さくでき、時計自体を小型化することが可能である。
さらに、従来のように時計ケースの内壁を削る必要がないので、肉厚部を備えない、あらゆる時計ケースに適用することができ、汎用性に優れた無線機能付き時計を提供することができる。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記中子部材の開口部が、アンテナの開放両端部に対向して配置された2つの開口部から構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、アンテナの少なくとも一方の開放端部に対向する裏蓋の中子部材の部分には、開口部が設けられており、電波の受信を妨げる導電性の中子部材が存在しないので、アンテナの少なくとも一方の開放端部と導電性の中子部材との距離が大きくなる。
このように構成することによって、中子部材の開口部が、アンテナの軸線の延長上に位置するので、アンテナの開放両端部に対向し、アンテナの軸線の延長上に位置する裏蓋の中子部材の部分には、開口部が設けられていることになるので、電波の受信を妨げる導電性の中子部材が存在しないので、アンテナの開放両端部と導電性の中子部材との距離が大きくなる。
スや裏蓋を採用した場合にも、アンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
このようにアンテナの軸線が、アンテナが円弧形状である場合、アンテナの開放両端部分を結ぶ弦であれば、アンテナが円弧形状である場合であっても、中子部材の開口部が、アンテナの軸線の延長上に位置することになる。
このように構成することによって、中子部材の開口部の上下方向に沿った断面が、少なくともアンテナの上下方向に沿った断面より大きく開口しているので、アンテナの開放両端部に発生する磁束と導電性の中子部材との干渉がより避けられるとともに、開口部を介して、電波がアンテナの開放端部にさらに良好に受信され、導電性の時計ケースや裏蓋を採用した場合にも、アンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度がさらに向上することになる。
このように構成することによって、中子部材の開口部の上下方向に沿った断面が、少なくともアンテナのコアの上下方向に沿った断面より大きく開口しているので、アンテナの開放両端部、すなわち、少なくともアンテナのコア周りに発生する磁束と導電性の中子部材との干渉が避けられるとともに、開口部を介して、電波がアンテナの開放端部に受信され、導電性の時計ケースや裏蓋を採用した場合にも、アンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
このように中子部材の開口部が、中子部材を平面方向に貫通するように形成した開口孔であれば、中子部材の強度を大きく維持することができ、しかも、開口部を、例えば、プレス加工や切削加工などの極めて簡単な加工で形成することができ、加工性、生産性に優れる。
結果、裏蓋を時計ケースに確実に固定することができる。
このように中子部材の開口部が、中子部材の上端部が開放端となるように、中子部材を平面方向に貫通するように形成したスリットであれば、開口部を、例えば、プレス加工や切削加工などの極めて簡単な加工で形成することができ、加工性、生産性に優れる。
このような範囲に角度αがあるように、中子部材の開口部を設けることによって、中子部材の開口部が、アンテナの開放端部近傍に対向して確実に配置されることになり、アンテナの開放端部近傍に電波の受信を妨げる導電性の中子部材が存在しないので、アンテナの開放両端部と導電性の中子部材との距離が大きくなる。
一方、角度αが上記の範囲より小さくなれば、裏蓋の中子部材の開口部を、アンテナの開放端部近傍に対向して配置できなくなり、特に、中子部材の開口部を、アンテナの軸線の延長上に位置するよう配置できなくなり、アンテナの受信感度が低下してしまうからである。
すなわち、裏蓋を時計ケースにある程度固定した状態で、裏蓋を、時計ケースに対してさらに強く締め込むことによって、裏蓋は、時計回りに回転した位置をとり、逆に、弱い締め込み状態であれば、裏蓋は、反時計回りに回転した位置をとることになる。
このため、裏蓋の時計ケースに対する締め具合が強弱に変化しても、裏蓋の中子部材の開口部を、アンテナの開放端部近傍に対向して確実に配置するためには、特に、中子部材の開口部を、アンテナの軸線の延長上に位置するようにするために、このような範囲に角度αがあればよい。
よる固定力が低下してしまい、その結果、裏蓋を時計ケースに確実に固定することができない。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記アンテナの軸線の延長と時計ケースの内壁が描く円との交点Xと、時計ケースの内壁が描く円の中心Oとを結ぶ直線が、前記角度αを二等分するように構成されていることを特徴とする。
前記時計ケースが、時計ケースの内壁に形成された係合用凹部を備え、
前記裏蓋の中子部材が、時計ケースの係合用凹部内に係合する係合用凸部を備え、
前記時計ケースの係合用凹部内に、裏蓋の中子部材の係合用凸部を係合することによって、裏蓋を時計ケースに固定するように構成したことを特徴とする。
従って、時計ケースの係合用凹部と、裏蓋の中子部材の係合用凸部とが、位置合わせされて、時計ケースと裏蓋とが互いに固定されるので、時計ケースと裏蓋の相対的な位置が、正確に決定されることになる。
また、本発明の無線機能付き時計は、前記時計ケースの係合用凹部と、裏蓋の中子部材の係合用凸部が、中子部材の開口部が形成されていない位置に配置されていることを特徴とする。
前記時計ケースの係合用凹部と、裏蓋の中子部材の係合用凸部が、2組設けられており、
前記2組の時計ケースの係合用凹部と、裏蓋の中子部材の係合用凸部が、中子部材の開口部が形成されていない位置に相互に対向するように配置されていることを特徴とする。
前記時計ケースの係合用凹部と、裏蓋の中子部材の係合用凸部が、少なくとも3組設けられており、
前記少なくとも3組の時計ケースの係合用凹部と、裏蓋の中子部材の係合用凸部が、中子部材の開口部が形成されていない位置に略均等に配置されていることを特徴とする。
前記時計ケースが、時計ケースの下端に形成されたネジ孔を備え、
前記裏蓋が、時計ケースのネジ孔に対応して、裏蓋の外周部に形成された固定ネジ用貫通孔を備え、
前記裏蓋の外周部に形成された固定ネジ用貫通孔を、時計ケースの下端に形成されたネジ孔に合致させて、固定用ネジで固定することによって、裏蓋を時計ケースに固定するように構成したことを特徴とする。
前記時計ケースが、時計ケースの内壁に形成された雌ネジ部を備え、
前記裏蓋の中子部材が、時計ケースの雌ネジ部に対応して、中子部材の外周部に形成された雄ネジ部を備え、
前記裏蓋の中子部材の外周部に形成された雄ネジ部を、時計ケースの内壁に形成された
雌ネジ部と螺合することによって、裏蓋を時計ケースに固定するように構成したことを特徴とする。
従って、アンテナの開放両端部に発生する磁束と導電性の中子部材との干渉が避けられるとともに、これらの開口部を介して、電波がアンテナの開放端部に受信され、導電性の時計ケースや裏蓋を採用した場合にも、アンテナの受信感度の低下が阻止されることになり、アンテナの受信感度が向上することになる。
また、このように中子部材を平面方向に貫通し、アンテナの開放端部近傍に対向して配置された開口部を備えるだけで良いので、従来のように時計ケースが肉厚部を備える必要がなく、時計ケースを平面方向に沿って小さくでき、時計自体を小型化することが可能である。
さらに、従来のように時計ケースの内壁を削る必要がないので、肉厚部を備えない、あらゆる時計ケースに適用することができ、汎用性に優れた無線機能付き時計を提供することができる。
(実施例1)
図1〜図4において、符号10は、全体で本発明の無線機能付き時計を示している。
このハウジング12は、金属製の略円筒形状の枠体を構成する時計ケース14と、時計ケース14の下面開口部を覆うように密封状態で装着される金属製の裏蓋16と、この時計ケースの上面開口部を覆うように、密封状態で装着される風防(ガラス)18とを備えている。
また、このソーラーセル22の上面には、ソーラーセルの発電に寄与する波長の外光を、少なくともムーブメント20の駆動に足るだけ透過させる透光機能を有する文字板24を備えている。
なお、この実施例では、アンテナ26は、コアとなる棒状の磁芯部材26cと、この磁芯部材の外周に巻かれたコイル26dとより成るバーアンテナとして図示しているが、その他の構成のアンテナ部材から構成することも勿論可能である。
そして、これらの脚部30のそれぞれの間に、図示しない腕時計のバンドそれぞれが連結されるようになっている。
また、図2〜図4に示したように、時計ケース14の本体部から内側に突出するように設けられた突出部32が形成されている。
一方、裏蓋16には、内側に突設する中子部材48が形成されており、この中子部材48の外周側には、離間して形成された複数の係合用凸部50が突設されている。そして、時計ケース14の下端近傍の内周側には、この裏蓋16の中子部材48の係合用凸部50が嵌合する係合用凹部52が形成されている。
このように構成することによって、裏蓋16の中子部材48の係合用凸部50を、時計ケース14の下端近傍の内周側の係合用凹部52に係合することによって、時計ケース14の本体部から内側に突出するように設けられた突出部32と、裏蓋16の中子部材48
の上端部との間で、支持枠54を介して、ムーブメント20、ソーラーセル22、文字板24が、時計ケース14の内部に固定され、収容されるようになっている。
なお、裏蓋16は、全体が導電性の材料から構成する必要はなく、少なくとも、中子部材48が導電性の材料から構成される場合を含むものである。
また、裏蓋16の中子部材48には、図1、図2、図4に示したように、中子部材48を平面方向に貫通し、アンテナ26の開放両端部26a、26bの近傍に対向して配置された開口部34、すなわち、開口部34a、34bが形成されている。
また、このように中子部材48を平面方向に貫通し、アンテナ26の開放両端部26a、26bの近傍に対向して配置された開口部34a、34bを備えるだけで良いので、従来のように時計ケース14が肉厚部を備える必要がなく、時計ケース14を平面方向に沿って小さくでき、時計自体を小型化することが可能である。
この場合、この実施例では、中子部材48の開口部34が、アンテナ26の開放両端部26a、26bに対向して配置された2つの開口部34a、34bから構成したが、図5に示したように、中子部材48の開口部34が、アンテナ26の少なくとも一方の開放端部、例えば、図5の実施例のように、アンテナ26の開放端部26aに対向して配置された開口部34aから構成しても良い。
このように構成することによって、中子部材48の開口部34が、アンテナ26の軸線Cの延長上に位置するので、アンテナ26の開放両端部26a、26bに対向し、アンテナ26の軸線Cの延長上に位置する裏蓋16の中子部材48の部分には、開口部34a、34bが設けられていることになるので、電波の受信を妨げる導電性の中子部材48が存在しないので、アンテナ26の開放両端部26a、26bと導電性の中子部材48との距離が大きくなる。
このようにアンテナ26の軸線Cが、アンテナ26が円弧形状である場合、アンテナ26の開放両端部26a、26bを結ぶ弦Dであれば、アンテナ26が円弧形状である場合であっても、中子部材48の開口部34a、34bが、アンテナ26の軸線、すなわち、弦Dの延長上に位置することになる。
なお、以下の実施例においても、上記の中子部材48の開口部の大きさは同様である。
このように中子部材48の開口部34が、中子部材48を平面方向に貫通するように形成した開口孔であれば、中子部材48の強度を大きく維持することができ、しかも、開口部34を、例えば、プレス加工や切削加工などの極めて簡単な加工で形成することができ、加工性、生産性に優れる。
、アンテナ26の開放端部近傍に対向して配置できなくなり、特に、中子部材48の開口部34を、アンテナの軸線Cの延長上に位置するよう配置できなくなり、アンテナ26の受信感度が低下してしまうからである。
また、後述の図12、図13に示した実施例2で説明するように、アンテナ26の軸線Cの延長と時計ケース14の内壁が描く円との交点Xと、時計ケース14の内壁が描く円の中心Oとを結ぶ直線Gが、角度αを二等分するように構成されているのが望ましい。
このように、2組の時計ケースの係合用凹部52と、裏蓋16の中子部材48の係合用凸部50が、中子部材48の開口部34が形成されていない位置に相互に対向するように配置されているので、この2組の時計ケース14の係合用凹部52と、裏蓋16の中子部材48の係合用凸部50との機械的な凹凸係合によって、裏蓋16を時計ケース14にさらに確実に固定することができるようになっている。
(実施例2)
そして、裏蓋16の外周部に形成された固定ネジ用貫通孔16aを、時計ケース14の下端に形成されたネジ孔14aに合致させて、固定用ネジ38で固定することによって、裏蓋16を時計ケース14に固定するように構成されている。
また、実施例1と同様に、後述の図12、図13に示した実施例2で説明するように、アンテナ26の軸線Cの延長と時計ケース14の内壁が描く円との交点Xと、時計ケース14の内壁が描く円の中心Oとを結ぶ直線Gが、角度αを二等分するように構成されているのが望ましい。
(実施例3)
そして、この中子部材48の外周部に形成された雄ネジ部48cを、時計ケース14の内壁に形成された雌ネジ部14cと螺合することによって、裏蓋16を時計ケース14に固定するように構成されている。
この場合、図14に示したように、中子部材48の開口部34が、平面視において、時計ケース14の内壁が描く円の中心Oから、中子部材48の周方向に沿った開口部34の両端部34c、34dとを結ぶ2つの半径R1、R2が成す角度をαとした場合に、角度αが、10°〜80°の範囲にあるのが望ましい。
従って、裏蓋の時計ケースに対する締め具合の強弱によって、裏蓋と時計ケースとの相対的な位置、すなわち、裏蓋の中子部材の開口部とアンテナの開放両端部との相対的な位置が変わることになる。
このような範囲に角度αがあるように、中子部材48の開口部34を設けることによって、中子部材48の開口部34が、アンテナ26の開放端部の近傍に対向して確実に配置されることになり、アンテナ26の開放端部の近傍に電波の受信を妨げる導電性の中子部材48が存在しないので、アンテナ26の開放端部と導電性の中子部材48との距離が大きくなる。
弱に変化した場合に、裏蓋の中子部材の開口部を、アンテナの開放端部近傍に対向して配置できなくなり、特に、中子部材の開口部を、アンテナの軸線の延長上に位置するよう配置できなくなり、アンテナの受信感度が低下してしまうからである。
また、図12、図13に示したように、アンテナ26の軸線Cの延長と時計ケース14の内壁が描く円との交点Xと、時計ケース14の内壁が描く円の中心Oとを結ぶ直線Gが、角度αを二等分するように構成されているのが望ましい。
(実施例4)
この実施例の無線機能付き時計10では、図1〜図4に示した実施例では、中子部材48の開口部34が、中子部材48の上端部が開放端34eとなるように、中子部材48を平面方向に貫通するように形成したスリット形状の開口部34となっているが、この実施例では、中子部材48を平面方向に貫通するように形成した開口部34'となっている。
リットが形成されても良く、または、時計ケース14に開口部34を形成せずに、環状部材だけにスリットが形成されてもかまわない。時計ケース14における開口部34の有無にかかわらず、本発明によれば、環状部材の渦電流に起因するアンテナの受信感度の低下が回避されるので、アンテナの受信感度が向上する。このように、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
12 ハウジング
11 分針
13 時針
14 時計ケース
14a ネジ孔
14c 雌ネジ部
16 裏蓋
16a 固定ネジ用貫通孔
18 風防
20 ムーブメント
20a 小径部
20b 大径部
22 ソーラーセル
24 文字板
26 アンテナ
26a、26b 開放端部
26c 磁芯部材
26d コイル
28 バンド取り付け部
30 脚部
31 針軸
32 突出部
34 開口部
34a、34b 開口部
34c、34d 両端部
34e 開放端
34' 開口部
38 固定用ネジ
46 パッキン
48 中子部材
48c 雄ネジ部
50 係合用凸部
51 防水パッキン
52 係合用凹部
54 支持枠
100 電波時計
102 ハウジング
104 時計ケース
106 裏蓋
108 風防
110 ムーブメント
112 ソーラーセル
114 文字板
116 アンテナ
118 バンド取り付け部
120 脚部
122 スリット
200 電波時計
202 時計ケース
204 アンテナ
204a、204b 両端部
206 肉厚部
206 かん部
208 内壁
210a、201b 空間
C 軸線
D 弦(軸線)
E アンテナ26の上下方向に沿った断面
F アンテナ26のコアの上下方向に沿った断面
G 直線
O 中心
R1、R2 半径
X 交点
α 角度
Claims (3)
- ハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、外部からの電波を受信するためのアンテナとを備え、
前記ハウジングが、少なくとも導電性の時計ケースと、該時計ケースの下面開口部を覆うように装着される導電性の裏蓋とを備え、
前記裏蓋は、上方向に突設するように形成された中子部材を備え、
前記中子部材と前記時計ケースのうち、前記中子部材だけが、平面方向に貫通した開口部を備え、
前記裏蓋に形成したネジ用貫通孔と、前記時計ケースの下端に形成したネジ孔を合致させて固定用ネジで固定し、前記時計ケースと前記裏蓋とを相対的に位置決めし、前記中子部材の開口部を、前記アンテナの開放端部近傍に対向して配置したことを特徴とする無線機能付き時計。 - 前記中子部材の開口部が、アンテナの開放両端部に対向し、該中子部材の上端部まで開口されて配置された2つの開口部から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き時計。
- 前記中子部材の開口部の上下方向に沿った断面が、少なくともアンテナの上下方向に沿った断面より大きく開口するように、該中子部材の上端部まで開口されていることを特徴とする請求項1に記載の無線機能付き時計。
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