以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図12は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側には、遊技盤5等が上部側に、遊技盤5の前側の遊技領域16に向けて遊技球を発射する発射手段6等が下部側にそれぞれ配置され、また遊技盤5等の前側に対応してガラス扉7が、発射手段6等の前側に対応して前面板8がそれぞれヒンジ3と同じ側のヒンジ9により開閉自在に枢支されている。
前面板8の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段6に供給する上皿10が上部側に配置され、またその上皿10の下側には、例えば上皿10が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿11が左端側に、発射手段6を作動させるための発射ハンドル12が右端側に夫々設けられている。更に、例えば上皿10等を前側から覆う上皿カバー13上には演出用操作ボタン14等が設けられている。
遊技盤5の前面側には、発射手段6から発射された遊技球を案内するガイドレール15が環状に装着されると共に、そのガイドレール15の内側の遊技領域16に、センターケース17、普通図柄始動手段18、特別図柄始動手段19、大入賞手段20、普通入賞手段21等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース17は、例えば遊技領域16の略中央に配置されており、液晶式等の画像表示手段22に対応する略矩形状の表示窓23を備え、その表示窓23を取り囲む装飾枠24上に、例えば普通図柄表示手段25、特別図柄表示手段26、普通保留個数表示手段27等の各種表示手段の他、ステージ28、ラウンド数選択演出手段29等が設けられている。
ステージ28は、画像表示手段22の下部前側に左右方向に配置されており、センターケース17の側部、例えば左側に設けられたワープ入口30に流入した遊技球を自由に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部又はその左右両側の側部落下部から前側に落下させるようになっている。
ラウンド数選択演出手段29は、後述するラウンド数選択処理で用いられるもので、例えばセンターケース17の上部に配置されており、図1,図2に示すように、遊技球が入球可能な入球口31と、この入球口31に入球した遊技球を遊技領域16に排出する例えば2つの第1,第2通路32a,32bと、入球口31に入球した(特定位置を通過した)遊技球を、振り分け可動体33によって第1,第2通路32a,32b(複数の領域)に振り分ける振り分け手段34と、この振り分け手段34によって第1通路32a側に案内された遊技球を検出する第1遊技球検出手段35aと、振り分け手段34によって第2通路32b側に案内された遊技球を検出する第2遊技球検出手段35bと、振り分け可動体33が所定の原点位置にあることを検出する原点位置検出手段33aとを備えている。
入球口31は、例えばセンターケース17の上部側で上向きに開口しており、入球した遊技球を下流側の振り分け手段34に案内するようになっている。また、この入球口31は、入球した遊技球を、振り分け手段34による振り分け処理に供されるまでその手前で例えば1個停留させることが可能に構成されている。なお、振り分け手段34の振り分け可動体33は振り分け室36内に収容されており、入球口31はその下流側が振り分け室36の上部側に連通している。
第1,第2通路32a,32bは、上流側端部が振り分け室36の例えば左右の側面にそれぞれ連通し、下流側端部の排出口37a,37bが例えばセンターケース17の左右の側面にそれぞれ開口しており、振り分け可動体33によって上流側端部に流入した遊技球を自重により流下させ、排出口37a,37bから遊技領域16に排出させるようになっている。また、第1,第2遊技球検出手段35a,35bは、それぞれ第1,第2通路32a,32b上の所定位置、例えば上流側端部近傍に配置されている。
振り分け手段34は、振り分け可動体33と、この振り分け可動体33を回転駆動する振り分け駆動手段38とを備えている。振り分け可動体33は、例えば正面視略円形に形成され、その外周面が振り分け室36の内周面と近接した状態で振り分け室36内に配置されており、振り分け駆動手段38の駆動により中心軸廻りに回転可能となっている。振り分け可動体33の外周上には、入球口31に入球した遊技球を1個受入可能な凹入状の球保持部39が例えば1つ設けられており、この球保持部39が上側の入球口31と一致したとき(以下、受入位置という)に、入球口31内で停留している遊技球が球保持部39に流入し(図2(a))、球保持部39が左側の第1通路32aと一致したとき(以下、第1排出位置という)に、球保持部39内に保持されている遊技球が第1通路32aに排出され(図2(b))、球保持部39が右側の第2通路32bと一致したとき(以下、第2排出位置という)に、球保持部39内に保持されている遊技球が第2通路32bに排出される(図2(c))ようになっている。
振り分け駆動手段38はステッピングモータ等により構成され、例えばセンターケース17の裏側に装着されており、振り分け可動体33を、受入位置(図2(a))を挟んでその左側の第1排出位置(図2(b))と第2排出位置(図2(c))との間で例えば連続的に揺動駆動することにより、振り分け駆動手段38による振り分け状態を切り替えるようになっている。これにより、振り分け可動体33が受入位置を第1排出位置側に向けて通過してから次に受入位置に到達するまでの期間中(例えば図10(b)に示す状態のとき)に入球口31に入球した遊技球は第2通路32b側に案内され(以下、この期間を第2通路振り分け期間という)、振り分け可動体33が受入位置を第2排出位置側に向けて通過してから次に受入位置に到達するまでの期間中(例えば図10(a)に示す状態のとき)に入球口31に入球した遊技球は第1通路32a側に案内される(以下、この期間を第1通路振り分け期間という)ようになっている。
また、振り分け可動体33は、遊技者が入球口31を狙って発射ハンドル12の操作を行う際に、入球口31への入球のタイミングを第1通路振り分け期間中とするか第2通路振り分け期間中とするかを容易にコントロール可能な程度の速度(例えば10秒周期)で駆動されるものとする。なお、後述するラウンド数選択期間中以外は、ラウンド数選択期間中に比べて振り分け可動体33を高速で駆動してもよい。
原点位置検出手段33aは、例えばフォトセンサで、振り分け可動体33が所定の原点位置(ここでは図2(a)に示す受入位置を原点位置とする)にきたときに、その振り分け可動体33上の被検出部(図示省略)を検出するように配置されている。
また、ラウンド数選択演出手段29は、入球口31に入球した遊技球が振り分け可動体33によって第1通路32aと第2通路32bとに振り分けられる様子が遊技機本体1の前側から視認可能なように、少なくともその一部が透明に形成されている。
なお、発射ハンドル12の操作に基づいて発射手段6から発射された遊技球が入球口31に入球し、その遊技球が振り分け手段34によって第1通路32aと第2通路32bとの何れかに案内された状態が、「外部操作に基づいて発生する所定状態」の一例である。また、振り分け手段34によって第1通路32a側に案内された遊技球を検出する第1遊技球検出手段35aと、振り分け手段34によって第2通路32b側に案内された遊技球を検出する第2遊技球検出手段35bとが、「所定状態を検出する所定状態検出手段」の一例である。
普通図柄表示手段25は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成されており、通過ゲートよりなる普通図柄始動手段18が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段18による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
また、普通図柄表示手段25の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段18が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段27がその発光個数により当たり判定乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数という)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
特別図柄始動手段19は、特別図柄表示手段26による図柄変動を開始させるためのもので、上下2つの特別始動口19a,19bと、下特別始動口19bを開閉する開閉手段41とを備え、例えばセンターケース17の下側に配置されている。上特別始動口19aは、開閉手段等を有しない非作動式入賞口である。下特別始動口19bは、開閉手段41により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な作動式入賞口で、普通図柄表示手段25の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉手段41が所定時間、所定回数だけ閉状態から開状態に変化するように構成されている。
特別図柄表示手段(図柄表示手段)26は、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄(図柄)を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段19が遊技球を検出すること(図柄始動条件の成立の一例)、即ち上下2つの特別始動口19a,19bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、特別始動口19a,19bへの入賞時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。特別図柄には、例えば大当たり態様及び外れ態様が夫々1又は複数種類ずつ設けられている。なお、それら各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのようなそれ自体としては特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
また、特別図柄の変動表示中、又は後述する特別利益状態中に特別始動口19a,19bに遊技球が入賞した場合には、その入賞時に取得された大当たり判定乱数値等が夫々所定の上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶されると共に、例えば画像表示手段22上に大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、特別保留個数という)を表示して、その時点での特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
大入賞手段20は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板42を備えた作動式入賞手段で、特別図柄表示手段26の特別図柄が変動後に大当たり態様(特定態様)で停止することに基づいて発生する特別利益状態(利益状態)中に、開閉板42が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
また、画像表示手段22には、例えば特別図柄表示手段26による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄43が変動表示される他、特別保留個数を示す保留表示画像44、後述するラウンド数選択操作に関する報知を行うラウンド数選択操作報知画像45(図10等)、各種エラーを報知するエラー報知画像46(図11)等の各種画像が表示されるようになっている。
ここで、演出図柄43は、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の数字図柄等で構成されており、特別図柄始動手段19が遊技球を検出すること、即ち上下2つの特別始動口19a,19bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って変動を開始すると共に、特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。なお、演出図柄43では、例えば3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものが大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものが外れ態様となっており、例えば特別図柄が大当たり態様となる場合には演出図柄43も大当たり態様となり、特別図柄が外れ態様となる場合には演出図柄43も外れ態様となる。
図3は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図3において、47は主制御基板、48は演出制御基板で、これら各制御基板47,48は、遊技盤5に装着されたセンターケース17、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠4及び遊技盤5を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板47は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段51、普通始動口チェック処理手段52、普通乱数記憶手段53、普通図柄処理手段54、普通図柄表示制御手段55、普通利益状態発生手段56、特別乱数作成処理手段61、特別始動口チェック処理手段62、特別乱数記憶手段63、特別図柄処理手段64、特別図柄表示制御手段65、特別利益状態発生手段66、特別遊技状態発生手段67、エラー処理手段68、振り分け駆動制御手段69、制御コマンド送信手段70等を備えている。
普通乱数作成処理手段51は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段52は、普通図柄始動手段18による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段18が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段51で作成された当たり判定乱数値を1個取得し、その当たり判定乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段53に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段54は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段25が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段53に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段53に記憶されている当たり判定乱数値の待ち行列からその先頭の当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
普通図柄表示制御手段55は、普通図柄処理手段54による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段25の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段25が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段53に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段25による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段54で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段54で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段56は、下特別始動口19bの開閉手段41が所定の開閉パターンに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるもので、普通図柄表示手段25の変動後の停止図柄が当たり態様となったときに普通利益状態を発生させるようになっている。
特別乱数作成処理手段61は、変動後の特別図柄を大当たり態様、外れ態様の何れにするかについての判定に用いる大当たり判定乱数の他、変動後の特別図柄が大当たり態様となる場合の停止図柄の選択に用いる大当たり図柄乱数、変動後の特別図柄が外れ態様となる場合の停止図柄の選択に用いる外れ図柄選択乱数、演出図柄の変動パターンの選択に用いる変動パターン選択乱数、特別利益状態の選択に用いる特別利益状態選択乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段62は、特別図柄始動手段19への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、特別図柄始動手段19が遊技球を検出すること、即ち特別始動口19a,19bに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段61で作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値等を1個ずつ取得し、それら当たり判定乱数値、当たり図柄乱数値等を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として先入れ先出し式の特別乱数記憶手段63に記憶させるように構成されている。
なお本実施形態では、変動パターン選択乱数、外れ図柄選択乱数及び特別利益状態選択乱数は特別図柄始動手段19が遊技球を検出した時点では取得せず、変動パターン選択乱数及び外れ図柄選択乱数については特別図柄の変動開始時に、特別利益状態選択乱数については後述するラウンド数選択期間中に第2遊技球検出手段35bが遊技球を検出した時点でそれぞれ取得することとするが、それら変動パターン選択乱数、外れ図柄選択乱数、特別利益状態選択乱数等についても大当たり判定乱数値等と同様に特別図柄始動手段19が遊技球を検出した時点で取得し、特別乱数記憶手段63に記憶させるように構成してもよい。
特別図柄処理手段64は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、特別図柄表示手段26が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段63に1個以上の大当たり判定乱数値が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数記憶手段63に記憶されている大当たり判定乱数値の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり/外れの判定結果と、特別乱数記憶手段63に大当たり判定乱数値と共に記憶されている大当たり図柄乱数値又は新たに取得された外れ図柄選択乱数値とに基づいて、特別図柄の変動後の停止図柄、即ち大当たり態様/外れ態様の種類を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり/外れの判定結果と、新たに取得された変動パターン選択乱数値とに基づいて演出図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択機能等を備えている。なお本実施形態では、図4に示すように、特別図柄の大当たり態様として0〜3の4種類が設けられているものとする。
特別図柄表示制御手段65は、特別図柄処理手段64による特別図柄処理に基づいて特別図柄表示手段26の表示制御を行うもので、特別図柄表示手段26が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段63に1個以上の大当たり判定乱数値が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に特別図柄表示手段26による特別図柄の変動を開始させ、特別図柄処理手段64で選択された演出図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、同じく特別図柄処理手段64で選択された停止図柄で特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)66は、大入賞手段20を所定の開放パターンに従って開放する特別利益状態を発生させるためのもので、特別図柄表示手段26による特別図柄が変動後に大当たり態様で停止することに基づいて特別利益状態を発生させるようになっている。
本実施形態では、図4に示すように、特別利益状態(即ち大入賞手段20の開放パターン)として、短時間(例えば0.2秒間)の開放を2ラウンド繰り返す2R開放パターン、開放してから所定時間(例えば30秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作(以下、通常開放動作という)を15ラウンド繰り返す15R開放パターン、通常開放動作を8ラウンド繰り返す8R開放パターン、通常開放動作を4ラウンド繰り返す4R開放パターン、通常開放動作を12ラウンド繰り返す12R開放パターンの5種類が設けられており(複数種類の利益状態の一例)、大当たり態様の種類に基づいてそれら5種類の開放パターンの何れかが選択されるようになっている。
図4の例では、大当たり態様0に対しては2R開放パターンが、大当たり態様1,2に対しては15R開放パターンがそれぞれ選択され、大当たり態様3に対しては、特別図柄がその大当たり態様3で停止した後に開始されるラウンド数選択期間(特定期間)中に実行されるラウンド数選択処理により、8R開放パターン(第1利益状態)が必ず選択される固定選択制と、その固定選択制の場合に比べて遊技者に不利な4R開放パターン(第2利益状態)と遊技者に有利な12R開放パターン(第3利益状態)との何れかが抽選により選択される変動選択制との何れを採用するかが遊技者の選択操作に基づいて決定されるようになっている。
ここで、固定選択制と変動選択制との何れが採用されるかは、ラウンド数選択期間(特定期間)中に発射された遊技球がラウンド数選択演出手段29の入球口31に入球した場合の振り分け手段34による振り分け結果に基づいて決定されるように構成されており、本実施形態では、入球口31に入球した遊技球が第1通路32a側に案内されて第1遊技球検出手段35aがその遊技球を検出した場合には固定選択制が採用され、逆に第2通路32b側に案内されて第2遊技球検出手段35bがその遊技球を検出した場合には変動選択制が採用されるようになっている。即ち遊技者は、ラウンド数選択期間中に入球口31に向けて遊技球を発射するタイミングを調整することで、実質的に固定選択制と変動選択制とを任意に選択可能である。
特別利益状態発生手段66では、特別図柄表示手段26の特別図柄が変動後に大当たり態様で停止した場合に、特別利益状態における大入賞手段20の開放動作を制御すべく、大当たり動作ステータスが00H〜05Hの何れであるかに応じて、それぞれの状態に対応する処理を実行するようになっている。即ち、特別利益状態発生手段66は、大当たり開始手段71、ラウンド数選択手段72、ラウンド開始手段73、ラウンド中手段74、ラウンド継続判定手段75、大当たり終了手段76等を備えており、図5に示すように、大当たり動作ステータスが00Hである場合には大当たり開始手段71による「大当たり開始処理」が、01Hである場合にはラウンド数選択手段72による「ラウンド数選択処理」が、02Hである場合にはラウンド開始手段73による「ラウンド開始処理」が、03Hである場合にはラウンド中手段74による「ラウンド中処理」が、04Hである場合にはラウンド継続判定手段75による「ラウンド継続判定処理」が、05Hである場合には大当たり終了手段76による「大当たり終了処理」が、それぞれ実行される。
大当たり動作ステータスが00Hである場合に大当たり開始手段71によって実行される大当たり開始処理について具体的に説明すると、図6に示すように、まず大当たり態様の種類が「3」であるか否かが判定される(S1)。
S1において大当たり態様の種類が「3」でないと判定された場合には(S1:No)、役物連続作動装置作動フラグがON(役物連続作動装置作動中)に設定されると共に、特別利益状態中のラウンド数をカウントするラウンド数カウンタに初期値である01Hがセットされる(S2)。なお、役物連続作動装置とは、大入賞手段20の1ラウンド分の開放動作を所定回数連続させるための機能部をいう。
続いて、大当たり態様の種類0〜2に対応する開放パターン(2R又は15R)に応じて、最大ラウンド数、ラウンド数表示データ、大当たり開始インターバル時間、大当たり開始インターバルコマンド等の各種データが設定され(S3)、演出制御基板48に対して大当たり開始インターバルコマンドが送信される(S4)と共に、大当たり動作ステータスに「ラウンド開始処理」に対応する02Hがセットされ(S5)、大当たり開始処理は終了する。
一方、S1において大当たり態様の種類が「3」であると判定された場合には(S1:Yes)、ラウンド数選択手段72のタイマ72a(図3)にラウンド数選択期間の制限時間に対応する値がセットされ(S6)、ラウンド数選択期間が開始される。ここで、ラウンド数選択期間は、ラウンド数選択処理が実行される期間、即ち大当たり動作ステータスが01Hとなっている期間であり、本実施形態ではこのラウンド数選択期間に所定の制限時間(例えば30秒)が設定されているものとする。なお、このタイマ72aの値は、初期値がセットされた時点(S6)からの時間経過に応じて減算され、ラウンド数選択期間の開始から所定の制限時間が経過した時点で0になるものとする。
そして、大当たり動作ステータスに「ラウンド数選択処理」に対応する01Hがセットされ(S7)、大当たり開始処理は終了する。
続いて、大当たり動作ステータスが01Hである場合にラウンド数選択手段72によって実行されるラウンド数選択処理(図7)について具体的に説明する。なお、ラウンド数選択演出手段29の振り分け可動体33は、振り分け駆動制御手段69による振り分け駆動手段38の駆動制御により、例えば遊技状態中は常に一定速度(例えば10秒周期)で揺動しているものとする。また、ラウンド数選択手段72は、所定状態検出手段(第1,第2遊技球検出手段35a,35b)が所定状態を検出することに基づいて複数種類の利益状態(特定利益状態)の何れかを選択する利益状態選択手段の一例である。
ラウンド数選択処理(図7)では、まずタイマ72aの値が0であるか否か、即ちラウンド数選択期間の開始から制限時間が経過したか否かが判定される(S11)。そして、タイマ72aの値が0でなければ、即ちラウンド数選択期間の開始から未だ制限時間が経過していなければ(S11:No)、第1遊技球検出手段35aと第2遊技球検出手段35bとの何れかがONになったか否か(遊技球を検出したか否か)が判定される(S12,S17)。第1遊技球検出手段35aと第2遊技球検出手段35bとが共にONになっていない場合には(S12:No→S17:No)、その時点でラウンド数選択処理は終了する。
第1遊技球検出手段35aがONになったものと判定された場合(S12:Yes)、即ち入球口31に入球した遊技球が振り分け手段34によって第1通路32a側に案内された場合には、役物連続作動装置作動フラグがON(役物連続作動装置作動中)に設定され、ラウンド数カウンタに初期値である01Hがセットされる(S13)と共に、固定選択制が採用されて8R開放パターンが選択され、その8R開放パターンに対応して、最大ラウンド数(8R)、ラウンド数表示データ、大当たり開始インターバル時間、ラウンド数決定表示コマンド等の各種データが設定される(S14)。
そして、演出制御基板48に対してラウンド数決定表示コマンドが送信される(S15)と共に、大当たり動作ステータスに「ラウンド開始処理」に対応する02Hがセットされる(S16)。これによってラウンド数選択処理は終了し、ラウンド数選択期間も終了する(図9(a))。
一方、第2遊技球検出手段35bがONになったものと判定された場合(S12:No→S17:Yes)、即ち入球口31に入球した遊技球が振り分け手段34によって第2通路32b側に案内された場合には、役物連続作動装置作動フラグがON(役物連続作動装置作動中)に設定され、ラウンド数カウンタに初期値である01Hがセットされる(S18)と共に、変動選択制が採用され、4R開放パターンと12R開放パターンの何れかを決定するためのラウンド数抽選処理(S19)が実行される。このラウンド数抽選処理(S19)では、例えば特別乱数作成処理手段61で作成された特別利益状態選択乱数が1個取得され、その特別利益状態選択乱数値を用いて、4R開放パターンと12R開放パターンとが所定の選択率(例えば同一の選択率)となるように抽選される。なお、特別利益状態選択乱数値は、特別図柄始動手段19が遊技球を検出した時点で取得し、特別乱数記憶手段63等に記憶しておくようにしてもよい。
ラウンド数抽選処理(S19)が終了すると、その抽選で決定された開放パターン(4R又は12R)に対応して、最大ラウンド数(4R又は12R)、ラウンド数表示データ、大当たり開始インターバル時間、ラウンド数決定表示コマンド等の各種データが設定される(S20)。そして、固定選択制が採用された場合と同様、演出制御基板48に対してラウンド数決定表示コマンドが送信される(S15)と共に、大当たり動作ステータスに「ラウンド開始処理」に対応する02Hがセットされる(S16)。これによってラウンド数選択処理は終了し、ラウンド数選択期間も終了する(図9(b))。
このように、特別図柄が大当たり態様3で停止した後に開始されるラウンド数選択期間中に、遊技者のハンドル操作によって発射された遊技球が入球口31に入球した場合には、その遊技球が振り分け手段34によって第1通路32a側に案内されれば固定選択制が、第2通路32b側に案内されれば変動選択制がそれぞれ採用され、固定選択制が採用された場合には8R開放パターンが、変動選択制が採用された場合にはその固定選択制の場合の8R開放パターンに比べて遊技者に不利な4R開放パターンと遊技者に有利な12R開放パターンとの何れかが抽選により選択される。
従って遊技者は、リスクを避けて中程度の利益を確実に得たいと考える場合には、第1通路振り分け期間中に入球口31に入球するタイミングを狙って遊技球を発射させ、利益が小さくなるリスクを負ってもより大きな利益を得られる可能性に賭けたいと考える場合には、第2通路振り分け期間中に入球口31に入球するタイミングを狙って遊技球を発射させればよい。
しかしながら、特別図柄が大当たり態様3で停止してラウンド数選択期間が開始されたにも拘わらず、遊技者が発射操作を行わない場合、或いは入球口31に遊技球を入球させることができない場合には、第1,第2遊技球検出手段35a,35bの何れもONになることがないため、固定選択制と変動選択制との何れも選択されないままラウンド数選択期間が進行する。そして、ラウンド数選択期間の開始から所定の制限時間が経過した時点で、S11においてタイマが0であると判定される。この場合(S11:Yes)には、その時点で、遊技球が第1通路32a側に案内された場合と同様、S13以降の処理が実行される。即ち、強制的に固定選択制が採用され、8R開放パターンが選択される(図9(c))。
これにより、ラウンド数選択期間が開始されたにも拘わらず遊技者が発射操作を行わない等の理由によりいつまでも特別利益状態が開始されないという事態を防止できる。しかも、この場合には変動選択制よりもリスクの小さい固定選択制が採用され、8R開放パターンが選択されるため、遊技者に不測の不利益が生じることもない。
以上のように、特別図柄表示手段26による特別図柄が変動後に大当たり態様で停止した場合、大当たり態様の種類が「0」〜「2」の何れかであれば、大当たり動作ステータスは00H(大当たり開始処理)から02H(ラウンド開始処理)へ変化するのに対し、大当たり態様の種類が「3」であれば、大当たり動作ステータス(図5)は00H(大当たり開始処理)から01H(ラウンド数選択処理)を経て02H(ラウンド開始処理)へ変化する。その後は、大当たり態様の種類に拘わらず、選択された開放パターンに従って、1ラウンド分の開放動作に対応する02H(ラウンド開始処理)→03H(ラウンド中処理)→04H(ラウンド継続処理)の一連の処理がその開放パターンのラウンド数分繰り返された後、05H(大当たり終了処理)に変化して特別利益状態は終了する。
なお本実施形態では、第1,第2遊技球検出手段35a,35bの検出信号はラウンド数選択期間中以外は無視されるが、例えば入球口31に開閉手段を設け、ラウンド数選択期間中のみその開閉手段を開放して入球口31に入球可能となるように構成してもよい。或いは、ラウンド数選択期間中以外は、ラウンド数選択期間中よりも振り分け可動体33を高速で動作させることにより、より速くスムーズな遊技進行が可能となる。
特別遊技状態発生手段67は、特別利益状態発生後の所定期間に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば特別乱数記憶手段63に記憶された大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致した場合の大当たり図柄乱数値に基づいて、その大当たり図柄乱数値が所定の確変判定値と一致しない場合には時短状態を、一致する場合には確変状態を夫々発生させるように構成されている。本実施形態では、図4に示すように、大当たり態様の種類が「0」,「2」,「3」の場合に確変状態が、「1」の場合に時短状態が発生するように設定されているものとする。もちろんこれは一例であって、例えば大当たり態様の種類が「3」の場合に、固定選択制の場合と変動選択制の場合とで特別遊技状態の種類を異ならせてもよい。
時短状態中は、特別図柄に関して特別図柄表示手段26の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、下特別始動口19bの開閉手段41の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は例えばその開始後に特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
確変状態中は、それ以外の通常確率状態中よりも大当たり判定値の数が例えば1個から10個へ増加されることにより、特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられると共に、例えば時短状態と同様の処理も併せて行われるようになっている。なお、確変状態は例えば次の特別利益状態が発生した時点で終了するが、次の特別利益状態が発生するまでに所定の終了条件が成立(特別図柄が所定回数変動、転落抽選に当選等)した場合にはその時点で終了するようにしてもよい。
エラー処理手段68は、各種エラー状態に関する処理を行うもので、遊技機本体1の各部に配置されたセンサからの検出信号等に基づいて、例えば上皿10が満杯となった場合の皿満杯エラー、払い出し用の遊技球が少なくなった場合の補給切れエラー、払い出し指令が出されているにも拘わらず遊技球の払い出しが検出されない場合の払い出しエラー、遊技動作中にガラス扉7、前面板8等が開放された場合の扉開放エラー、閉鎖中の入賞手段から入賞信号が得られた場合の不正入賞エラー等の各種エラー状態の発生を監視し、エラー状態が発生した場合には、そのエラー状態に応じたエラー処理(例えば皿満杯エラーの場合には払い出し制御手段に対して払い出し停止指令を出力)を実行すると共に、制御コマンド送信手段70を介して演出制御基板48等にそのエラー状態に対応するエラーコマンドを送信し、またエラー状態が解消した場合には、そのエラー状態に応じたエラー解除処理(例えば皿満杯エラーが解消された場合には払い出し制御手段に対して払い出し開始指令を出力)を実行すると共に、制御コマンド送信手段70を介して演出制御基板48等にそのエラー状態に対応するエラー解除コマンドを送信するようになっている。
制御コマンド送信手段70は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板48等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段64による特別図柄処理に基づいて、特別図柄の変動開始時に、特別保留個数の減少を指定する保留減少コマンド、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、特別図柄の停止図柄の種類を指定する停止図柄コマンドをこの順序で演出制御基板48側に送信し、特別図柄の変動終了時に演出図柄の変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板48側に送信する機能、特別図柄始動手段19による遊技球検出時に増加後の特別保留個数等を指定する保留増加コマンドを演出制御基板48側に送信する機能、特別利益状態発生手段66による特別利益状態に関して、例えばその開始時に大当たり開始インターバルコマンド、ラウンド数決定表示コマンド等を演出制御基板48側に送信する機能、エラー処理手段68によるエラー処理に基づいて、エラーコマンド、エラー解除コマンド等を演出制御基板48側に送信する機能等を備えている。
以上のように構成される主制御基板47では、外部からの電源投入時に、図8に示すようなメイン処理が開始されるようになっている。なお、この「電源投入時」には、遊技ホールの開店時のように、例えば初期化スイッチ(図示省略)がON操作された状態で電源がONになるとき(以下、「電源初期投入時」という)と、停電状態からの復旧時のように、初期化スイッチがOFF状態のままで電源がONになるとき(以下、「電源断復帰時」という)とがある。
このメイン処理(図8)が開始されると、まず初期設定処理(S21)が行われる。この初期設定処理では、例えばRAMが書き込み禁止に設定され、入出力ポートなどの周辺回路、乱数生成手段等の各部が初期状態に設定される。そして、所定の割り込みモードに設定された後、RAMクリア信号の値が確認される(S22)。このRAMクリア信号は、RAMの全領域を初期化するか否かを示す信号で、例えば初期化スイッチのON/OFF状態に対応した値を有している。
電源断復帰時のようにRAMクリア信号がOFFの場合には(S22:No)、バックアップRAMに記憶されているバックアップデータが有効か否かが判定される(S23)。このバックアップデータが有効か否かの判定は、例えば電源が遮断される直前にバックアップデータと共にバックアップRAMに保存された誤り検出符号に基づいて、バックアップRAMに保存されているデータが電源遮断時のデータと異なっているか否かを判断することにより行われる。
バックアップが有効であると判定された場合には(S23:Yes)、演出制御基板48等のサブ制御基板に対してバックアップ復帰コマンドが送信される(S24)と共に、遊技復旧処理(S25)が行われる。この遊技復旧処理(S25)では、例えばラウンド数選択演出手段29に関し、振り分け可動体33の動作確認処理が実行され、この動作確認処理において振り分け可動体33が原点位置にあることが確認された場合には、原点位置確認コマンドを演出制御基板48に送信すると共に振り分け駆動手段38による振り分け可動体33の駆動が開始される。これにより、電源の遮断によってメモリがクリアされた演出制御基板48に対して、電源断復帰時における振り分け可動体33の状態を正確に伝達することができる。なお、振り分け可動体33が原点位置にあることが確認できない場合には、原点位置確認コマンドではなく振り分けエラーコマンドが演出制御基板48に送信される。
ここで、振り分け可動体33の動作確認処理は、例えば次のような手順で行われる。即ち、まず原点位置検出手段33aがONであるか否か(振り分け可動体33が原点位置にあるか否か)が判定され、ONでない場合には原点位置検出手段33aがONになるまで振り分け駆動手段38を特定方向(例えば時計方向)に作動させる。続いて、第1通路32a側への動作確認処理、即ち原点位置検出手段33aがOFFになるまで振り分け駆動手段38を第1通路32a側に向けて作動させた後、再び原点位置検出手段33aがONになるまで振り分け駆動手段38を反対方向に作動させ、更に振り分け可動体33が第1排出位置にくるまで振り分け駆動手段38を第1通路32a側に向けて所定ステップ作動させた後、原点位置検出手段33aがONになるまで振り分け駆動手段38を反対方向に作動させる処理を行い、同様に第2通路32b側への動作確認処理を行う。以上のような動作確認処理が異常なく終了することにより、振り分け可動体33が原点位置にあること、及び振り分け可動体33が正常に作動する状態にあることを確認できる。
遊技復旧処理(S25)が終了すると、バックアップRAMに記憶されているバックアップデータに基づいて電源遮断前の状態から遊技が再開される(S26)。
一方、電源初期投入時のようにS22においてRAMクリア信号がONであるか(S22:Yes)、又はS23においてバックアップデータが有効でない(S23:No)と判定された場合には、RAMの記憶内容が初期化される(S27)と共に、演出制御基板48等のサブ制御基板に対して初期化コマンドが送信される(S28)。そして、割り込み許可状態に設定され(S29)、その後は、各種乱数等の初期値を更新するカウンタ更新処理が無限ループ状に実行される(S30)。
このような電源初期投入時等においても、振り分け可動体33の動作確認処理を実行し、原点位置確認コマンド又は振り分けエラーコマンドを演出制御基板48に送信することが望ましい。また、振り分け可動体33の動作確認処理は、電源初期投入時、電源断復帰時以外にも所定のタイミングで実行するようにしてもよい。更に、例えば振り分け可動体33の通常動作中についても、原点位置検出手段33aによる検出に基づく所定のタイミングで(例えば原点位置検出手段33aによる検出毎)、例えば原点位置確認コマンドとは別の原点位置検出コマンドを演出制御基板48に送信するようにしてもよい。
演出制御基板48は、画像表示手段22、音声出力手段81、電飾手段82等の各種演出手段を制御するためのもので、図柄変動演出制御手段83、特別保留個数表示制御手段84、報知制御手段85等を備えている。
図柄変動演出制御手段83は、演出図柄43の変動表示制御及びそれに伴う音声出力手段81、電飾手段82等の制御を行うもので、主制御基板47から変動パターン指定コマンドを受信し、その後所定時間内に停止図柄コマンドを受信することを条件に、演出図柄43の変動後の停止図柄を抽選により決定すると共に変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに基づいて画像表示手段22上で所定の演出画像と共に演出図柄43の変動を開始させ、変動停止指定コマンドを受信したときに、抽選により決定された停止図柄で演出図柄43の変動を停止させ、またその演出図柄43の変動表示に合わせて音声出力手段81から所定の効果音を出力し、電飾手段82を所定のパターンで発光させるようになっている。
特別保留個数表示制御手段84は、画像表示手段22への特別保留個数の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段19により新たに遊技球が検出され、主制御基板47から保留増加コマンドを受信したときに、その保留増加コマンドが第何番目の保留記憶に対応するものであるかに基づいて、画像表示手段22上に保留表示画像44を1個追加的に表示し、また特別図柄の変動開始時に主制御基板47から保留減少コマンドを受信したときに、第1番目の保留に対応する保留表示画像44を消去すると共に第2番目以降の保留に対応する保留表示画像44を前側にシフトさせるようになっている。
報知制御手段85は、画像表示手段22、音声出力手段81、電飾手段82等を用いた遊技者等への各種情報の報知に関する制御を行うもので、ラウンド数選択報知制御手段85a、エラー報知制御手段85b等を備えている。
ラウンド数選択報知制御手段85aは、ラウンド数選択期間中に遊技者に対してラウンド数選択操作を促す報知を行うもので、例えば画像表示手段22上にラウンド数選択操作報知画像45を表示させ(図10)、またそのラウンド数選択操作報知画像45の表示に合わせて音声出力手段81から所定の報知音を出力し、電飾手段82を所定のパターンで発光させるようになっている。
ラウンド数選択操作報知画像45には、ラウンド数選択期間中に遊技者が行うべき操作内容、ラウンド数選択期間の制限時間、振り分け可動体33の状態等の各種情報が盛り込まれている。ラウンド数選択期間中に遊技者が行うべき操作内容に関する情報としては、例えば「↑ここを狙って発射せよ!」、「左に案内されたら8R固定、右に案内されたら4R/12R抽選」等の文字情報が考えられる(図10(a),(b))。ラウンド数選択期間の制限時間に関する情報としては、例えばラウンド数選択期間の終了までの残り時間を「残り15秒」等のように表示する情報が考えられる(図10(a),(b))。また、振り分け可動体33の状態に関する情報としては、振り分け可動体33の状態に応じて、第1通路振り分け期間中に「今入れば8R」(図10(a))、第2通路振り分け期間中に「今入れば4R/12R」(図10(b))等の表示を行うことが考えられる。
これにより、ラウンド数選択期間中に行うべき操作内容を遊技者に確実に理解させることができ、例えばラウンド数選択期間が開始されたにも拘わらず、遊技仕様を理解していない遊技者が、特別利益状態の発生を待っていつまでも発射操作を行わないという事態を効果的に防止できる。また、本実施形態ではラウンド数選択期間に制限時間が設けられているが、ラウンド数選択期間中に遊技者に対してラウンド数選択操作を促す報知を行うことは、ラウンド数選択期間に制限時間が設けられていない場合にはより有効である。
なお、ラウンド数選択報知制御手段85aでは、主制御基板47からのコマンドに基づいて、ラウンド数選択期間及び振り分け可動体33の状態が管理されている。即ち、ラウンド数選択期間に関しては、ラウンド数選択報知制御手段85aは、主制御基板47から大当たり態様3に対応する停止図柄コマンドを受信し、その後に変動停止コマンドを受信することに基づいてラウンド数選択期間の開始を認識すると共に、その後に主制御基板47からラウンド数決定表示コマンドを受信することに基づいてラウンド数選択期間の終了を認識することができる。
また、振り分け可動体33の状態については、ラウンド数選択報知制御手段85aは、主制御基板47から原点位置確認コマンドを受信することに基づいて振り分け可動体33が原点位置にリセットされたことを認識し、例えば主制御基板47から原点位置検出コマンドを受信することに基づいて振り分け可動体33の状態の確認及び調整を行うことができる。停電等によって電源が遮断された場合には、演出制御基板48側のメモリはクリアされるため、電源断復帰時にそのメモリ内容に基づいて電源遮断前の状態を認識することはできないが、本実施形態の場合には電源断復帰時には主制御基板47から原点位置確認コマンドが送信されるため、それによって振り分け可動体33の状態を新たに認識し、遊技再開後のラウンド数選択操作報知画像45等による報知内容を、実際の振り分け可動体33の動作状態に正確に同期させることができる。
ここで、ラウンド数選択報知制御手段85aが、「所定状態を発生させるための外部操作を促す内容の操作誘導報知を実行する操作誘導報知制御手段」の一例である。
エラー報知制御手段85bは、各種エラー状態の発生に関するエラー報知を行うもので、主制御基板47から各種エラーコマンドを受信することに基づいて、例えばその後にエラー解除コマンドを受信するまで、画像表示手段22にそのエラー状態に応じたエラー報知画像46を表示させるようになっている(図11)。
ここで、画像表示手段22への画像表示に関し、例えばラウンド数選択報知制御手段85aによるラウンド数選択操作報知画像45の表示と、エラー報知制御手段85bによるエラー報知画像46の表示とが競合した場合には、報知制御手段85は、図12に示すような優先順位に従って画像表示手段22への表示制御を行うようになっている。即ち、エラー報知画像46が、扉開放エラー、不正入賞エラー等、不正行為に関連する不正関連エラーに関するものである場合には、その不正関連エラーに関するエラー報知画像46をラウンド数選択操作報知画像45に優先して画像表示手段22に表示させ、エラー報知画像46が、皿満杯エラー、補給切れエラー、払い出しエラー等、不正行為に関連しない一般エラーに関するものである場合には、その一般エラーに関するエラー報知画像46よりもラウンド数選択操作報知画像45を優先して画像表示手段22に表示させるようになっている。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、遊技領域16内の入球口31に入球した遊技球を第1,第2通路32a,32bに振り分ける振り分け手段34と、遊技球が振り分け手段34によって第1,第2通路32a,32bの何れに案内されたかを検出する第1,第2遊技球検出手段35a,35bと、特別図柄が特定態様で停止した後に開始されるラウンド数選択期間中における第1,第2遊技球検出手段35a,35bによる検出結果に基づいて特別利益状態のラウンド数を選択するラウンド数選択手段72と、ラウンド数選択期間中に、入球口31を狙った発射操作を促す内容の操作誘導報知を実行する操作誘導報知制御手段85aと、エラー状態の発生に関するエラー報知を実行するエラー報知制御手段85bとを備え、操作誘導報知とエラー報知とが重なった場合の優先順位を、エラー状態の種類に応じて異ならせているため、図柄の変動率に直接的な影響を与えることなく、遊技者が利益状態の選択に容易に関与することが可能であると共に、状況に応じてより適切な報知を優先的に行うことが可能となる
図13は本発明の第2の実施形態を例示し、ラウンド数選択期間の開始から所定時間経過後に、ラウンド数選択操作に関する報知のうちの報知音の出力を停止させるように構成した例を示している。
図13は、本実施形態のラウンド数選択報知制御手段85aによるラウンド数選択操作報知処理の手順を示したものである。なおこのラウンド数選択操作報知処理は、例えば定期割り込み時に実行される。
このラウンド数選択操作報知処理(図13)においては、まずラウンド数選択期間に関する状態、即ちラウンド数選択期間が開始されたか、ラウンド数選択期間中であるか、ラウンド数選択期間が終了したか、或いはそれ以外(ラウンド数選択期間中以外)であるかが判定される(S31,S35,S41)。
ラウンド数選択期間が開始されたと判定された場合には(S31:Yes)、画像表示手段22へのラウンド数選択操作報知画像45の表示(S32)、電飾手段82の発光(S33)及び音声出力手段81による報知音の出力(S34)が開始される。
また、ラウンド数選択期間中であると判定された場合には(S31:No→S35:Yes)、画像表示手段22へのラウンド数選択操作報知画像45の表示、及び電飾手段82の発光についてはそのまま継続されるが、報知音の出力については、ラウンド数選択期間の開始から未だ所定時間が経過していない場合(S38:No)にはそのまま継続されるが(S40)、ラウンド数選択期間の開始から所定時間(例えば10秒)が経過した場合(S38:Yes)にはその時点で停止される(S39)。ここで、この所定時間については、ラウンド数選択期間に制限時間(例えば30秒)が設けられている場合には、少なくともその制限時間よりは短く設定する必要がある。
また、ラウンド数選択期間が終了したと判定された場合には(S31:No→S35:No→S41:Yes)、画像表示手段22へのラウンド数選択操作報知画像45の表示、電飾手段82の発光が停止され(S42,S43)、報知音の出力についても、未だ継続中の場合(S44:Yes)にはその時点で停止される(S45)。
これにより、ラウンド数選択期間中に遊技者が一時的に席を離れたような場合に、ラウンド数選択期間に関する報知音が延々と繰り返されることによる周囲の遊技者の不快感を軽減できる。ラウンド数選択期間に制限時間が設けられない場合、或いは制限時間が設定されていてもそれが非常に長時間である場合には、遊技仕様を理解している遊技者はその期間を利用してトイレ等に立つことが想定されるため、本実施形態のような構成は特に有効である。
なお本実施形態では、ラウンド数選択期間の開始から所定時間が経過した時点で報知音の出力のみを停止させるように構成したが、報知音の出力と共に電飾発光も停止させるようにしてもよいし、ラウンド数選択操作報知画像45も含めてラウンド数選択操作に関する全ての報知を停止させるようにしてもよい。
図14〜図16は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、ラウンド数選択演出手段29に振り分け手段34を設けず、入球口31に入球した遊技球を検出する遊技球検出手段35を1つ設けた例を示している。
本実施形態のラウンド数選択演出手段29は、図14に示すように、遊技球が入球可能な入球口31と、この入球口31に入球した遊技球を検出する遊技球検出手段35と、入球口31に入球した遊技球を遊技領域16に排出する遊技球通路32とを備えている。入球口31は、例えばセンターケース17の上部側で上向きに開口しており、入球した遊技球は、遊技球検出手段35で検出された後、遊技球通路32に案内されて例えばセンターケース17の左側方に向けて排出されるようになっている。
図15は、本実施形態のラウンド数選択手段72によって実行されるラウンド数選択処理のフローチャートを示している。また図16は、本実施形態の場合のラウンド数選択操作報知画像45の一例を示している。
図15に示す本実施形態に係るラウンド数選択処理においては、固定選択制が採用された場合のS13以降の処理、及び変動選択制が採用された場合のS18以降の処理については図7に示す第1の実施形態に係るラウンド数選択処理と同一であるが、固定/変動選択制の何れを採用するかの判断に関する処理内容が異なっている。
即ち、本実施形態に係るラウンド数選択処理(図15)では、まずタイマ72aの値が0であるか否か、即ちラウンド数選択期間の開始から制限時間が経過したか否かが判定され(S11)、タイマ72aの値が0でなければ、即ちラウンド数選択期間の開始から未だ制限時間が経過していなければ(S11:No)、遊技球検出手段35がONになったか否か、即ち入球口31に遊技球が入球したか否かが判定される(S17a)。
ここで、遊技球検出手段35がONになっていないと判定された場合、即ち入球口31に遊技球が入球していない場合には(S17a:No)、ここでラウンド数選択処理は終了するが、遊技球検出手段35がONになったと判定された場合、即ち入球口31に遊技球が入球した場合には(S17a:Yes)、変動選択制に対応するS18以降の処理が実行される。
一方、S11においてタイマ72aの値が0であると判定された場合、即ちラウンド数選択期間の開始から制限時間が経過した場合には(S11:Yes)、固定選択制に対応するS13以降の処理が実行される。
これにより、ラウンド数選択期間の開始後、制限時間が経過するまでの間に、遊技者のハンドル操作によって発射された遊技球が入球口31に入球した場合には、4R開放パターン(第2利益状態)と12R開放パターン(第3利益状態)との何れかが抽選により選択される変動選択制が採用され、入球口31に遊技球が入球することなく制限時間が経過した場合には、8R開放パターン(第1利益状態)が固定的に選択される固定選択制が採用される。
従って、遊技者は、リスクを避けて中程度の利益を確実に得たいと考える場合には、ラウンド数選択期間の開始後は制限時間が経過するまで発射操作を停止し、利益が小さくなるリスクを負ってもより大きな利益を得られる可能性に賭けたいと考える場合には、ラウンド数選択期間中に入球口31を狙って発射操作を行えばよい。
以上のような本実施形態の場合、ラウンド数選択期間中に遊技球検出手段35による検出があったか、その検出なくラウンド数選択期間の開始から所定の制限時間が経過したかに応じて特別利益状態の種類を選択するように構成されているため、振り分け手段34を設けず、入球口31に入球した遊技球を検出する遊技球検出手段35を設けるだけで、第1の実施形態と同様、遊技者操作により固定/変動選択制の選択が可能な構成を実現できる。
なお、本実施形態の場合とは逆に、ラウンド数選択期間の開始後、制限時間が経過するまでの間に、遊技者のハンドル操作によって発射された遊技球が入球口31に入球した場合には固定選択制が採用され、入球口31に遊技球が入球することなく制限時間が経過した場合には変動選択制が採用されるように構成してもよい。
図17及び図18は本発明の第4の実施形態を例示し、第3の実施形態を更に一部変更して、ラウンド数選択期間中は、普通図柄始動手段18の検出手段を、ラウンド数選択処理に係る遊技球検出手段35としても使用するように構成した例を示している。
図17に示すように、通過ゲートにより構成される普通図柄始動手段18には、この通過ゲートを通過する遊技球を検出する遊技球検出手段35が設けられており、この遊技球検出手段35が遊技球を検出することを条件に、普通図柄表示手段25による普通図柄の変動が開始されるようになっている。
本実施形態のラウンド数選択手段72によって実行されるラウンド数選択処理については、第3の実施形態に係るラウンド数選択処理(図15)と同一である。また図18は、本実施形態の場合のラウンド数選択操作報知画像45の一例を示している。
これにより、ラウンド数選択期間の開始後、制限時間が経過するまでの間に、遊技者のハンドル操作によって発射された遊技球が普通図柄始動手段18を通過した場合には、4R開放パターン(第2利益状態)と12R開放パターン(第3利益状態)との何れかが抽選により選択される変動選択制が採用され、遊技球が普通図柄始動手段18を通過することなく制限時間が経過した場合には、8R開放パターン(第1利益状態)が固定的に選択される固定選択制が採用される。
従って、遊技者は、リスクを避けて中程度の利益を確実に得たいと考える場合には、ラウンド数選択期間の開始後は制限時間が経過するまで発射操作を停止し、利益が小さくなるリスクを負ってもより大きな利益を得られる可能性に賭けたいと考える場合には、ラウンド数選択期間中に普通図柄始動手段18を狙って発射操作を行えばよい。
以上のような本実施形態の場合、新たに入球口31、遊技球検出手段35等を設けることなく、第1の実施形態と同様、遊技者操作により固定/変動選択制の選択が可能な構成を実現できる。
なお、本実施形態の場合も、ラウンド数選択期間の開始後、制限時間が経過するまでの間に、遊技者のハンドル操作によって発射された遊技球が普通図柄始動手段18を通過した場合には固定選択制が採用され、遊技球が普通図柄始動手段18を通過することなく制限時間が経過した場合には変動選択制が採用されるように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、入球口31、振り分け手段34等よりなるラウンド数選択演出手段29をセンターケース17上に設けた例を示したが、センターケース17以外の遊技部品上に設けてもよいし、他の遊技部品から独立した状態で遊技領域16上に配置してもよい。
「外部操作に基づいて発生する所定状態」及び「所定状態を検出する所定状態検出手段」は実施形態に示したものに限られるものではなく、例えば外部操作を行う操作手段は発射ハンドル12以外の例えば演出用操作ボタン14等でもよいし、外部操作に基づいて発生する所定状態は、複数の状態に変化する演出手段、例えば可動体が外部操作によって所定状態で停止した状態等であってもよい。
実施形態では、ラウンド数選択期間中に所定状態検出手段35a,35b,35が所定状態を検出することに基づいて固定選択制と変動選択制との何れかを選択するように構成したが、選択肢は3個以上であってもよい。また、選択肢の全てが固定選択制又は変動選択制であってもよい。
利益状態も任意であり、ラウンド数選択期間中に所定状態検出手段35a,35b,35が所定状態を検出することに基づいて例えば特別遊技状態の種類(確変/時短の別、確変又は時短の継続期間等)を選択するように構成してもよい。
電源投入時(電源断復帰時、電源初期投入時)に振り分け可動体33の動作確認処理が行われる場合、その動作確認処理によって振り分け可動体33が原点位置にあることが確認されるまでは、第1,第2遊技球検出手段35a,35b等が遊技球を検出してもラウンド数選択処理によるラウンド数の決定を行わないようにすることが望ましい。これにより、例えばラウンド数選択期間中に電源が遮断された場合、その後の電源断復帰時に行われる動作確認処理中のイレギュラーな振り分け可動体33の動作によって遊技者の意図しない選択が行われることを防止できる。
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。