JP5442564B2 - 微粉炭燃焼方法および微粉炭燃焼装置 - Google Patents

微粉炭燃焼方法および微粉炭燃焼装置 Download PDF

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本発明は、ボイラの燃料である微粉炭を燃焼させる微粉炭燃焼方法および微粉炭燃焼装置に関する。
石炭を燃料とするボイラには、石炭を粉砕機で粉砕した微粉炭が搬送用空気とともに供給される。ボイラは、供給された微粉炭をバーナなどで燃焼させて熱を発生させる火炉と、火炉の上方から下流にわたって配置され、内部に燃焼ガスを流動させて熱交換を行う伝熱管群とを備えている。
このようなボイラにおいて、石炭の粉砕性は、粉砕機の動力、差圧、振動などに影響されるとともに、バーナから投入される微粉炭の粒度を決定する主要因になる。そのため、石炭の粉砕性は、燃焼性やNO生成特性に大きな影響を与える。
一般に、石炭の粉砕性評価には、ハードグローブ粉砕性指数であるHGI(Hard grove Grindability Index)が用いられる。ここでHGIとは、石炭を粉砕する際の難易度を示す指数であり、この値が高いほど粉砕性が良い。一般的な微粉炭ボイラでは、HGIが40以上の石炭が推奨されており、このような石炭を選んで使用している。また、複数種類の石炭を混合させた場合のHGIの評価は、それぞれの石炭のHGIを加重平均した値を使用することが多い。ただし、これは、HGIが40以上の粉砕性が比較的高い石炭(高HGI炭という)同士を混合させた場合に該当し、HGIが30付近の粉砕性が悪い石炭(低HGI炭という)を高HGI炭と混合させた場合には該当しない。
特許文献1には、硬さの異なる複数種類の石炭の配合比率で質量平均された平均HGIを用いて、これに適合した粉砕条件で粉砕を行うことで、硬さの異なる複数種類の石炭を同一の粉砕機で粉砕しても適正な粒度分布を有する微粉炭を得ることができる微粉炭の製造設備および製造方法が開示されている。
特開2007−175561号公報
しかしながら、従来のように、粉砕性が悪い低HGI炭と粉砕性が良い高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕すると、低HGI炭によって高HGI炭の粉砕性が悪化し、その結果、燃焼性が低下するという問題がある。
本発明の目的は、粉砕性が悪い低HGI炭を粉砕性が良い高HGI炭とともに用いても、燃焼性が低下するのを抑制することが可能な微粉炭燃焼方法および微粉炭燃焼装置を提供することである。
本発明の微粉炭燃焼方法は、HGIの測定値が30付近の低HGI炭を単独粉砕して低HGI微粉炭にする低HGI炭粉砕工程と、HGIの測定値が50以上70以下の高HGI炭を単独粉砕して高HGI微粉炭にする高HGI炭粉砕工程と、前記低HGI微粉炭と前記高HGI微粉炭とを炉内で燃焼させる燃焼工程と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、HGIの測定値が40未満で粉砕性が悪い低HGI炭と、HGIの測定値が40以上で粉砕性が良い高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕すると、低HGI炭によって高HGI炭の粉砕性が悪化し、その結果、燃焼性が低下するのであるが、低HGI炭および高HGI炭をそれぞれ単独粉砕すると、高HGI炭の粉砕性が低HGI炭によって悪化することがない。ここで、HGIとは、Hard grove Grindability Indexの略であって、石炭を粉砕する際の難易度を示す指標であり、この値が高いほど粉砕性が良い。また、低HGI炭は、粉砕性が悪いが燃料比が低いので、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭よりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭の方が、燃焼性が高い。
そのため、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭を炉内で燃焼させるよりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭と、高HGI炭を単独粉砕した高HGI微粉炭とを炉内で燃焼させた方が、高HGI炭の粉砕性が悪化することがなく、また、低HGI微粉炭は燃焼性が高いので、燃焼性が高くなる。これにより、粉砕性が悪い低HGI炭を粉砕性が良い高HGI炭とともに用いても、燃焼性が低下するのを抑制することができる。
また、本発明の微粉炭燃焼方法においては、低HGI微粉炭用バーナおよび高HGI微粉炭用バーナを前記炉の側壁に交互に配置して、前記低HGI微粉炭用バーナから前記低HGI微粉炭を、前記高HGI微粉炭用バーナから前記高HGI微粉炭を、それぞれ前記炉内に供給してよい。上記の構成によれば、交互に配置した低HGI微粉炭用バーナおよび高HGI微粉炭用バーナから低HGI微粉炭および高HGI微粉炭を炉内に供給することで、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭が炉内で偏りなく混合される。これにより、好適な混合燃焼を実現することができる。ここで、混合燃焼とは、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭を炉内に別々に供給して、炉内で両者を混合させながら燃焼させる燃焼方法である。
また、本発明の微粉炭燃焼装置は、HGIの測定値が30付近の低HGI炭を単独粉砕して低HGI微粉炭にする低HGI炭粉砕機と、HGIの測定値が50以上70以下の高HGI炭を単独粉砕して高HGI微粉炭にする高HGI炭粉砕機と、前記低HGI微粉炭と前記高HGI微粉炭とを内部で燃焼させる炉と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、HGIの測定値が40未満で粉砕性が悪い低HGI炭と、HGIの測定値が40以上で粉砕性が良い高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕すると、低HGI炭によって高HGI炭の粉砕性が悪化し、その結果、燃焼性が低下するのであるが、低HGI炭および高HGI炭をそれぞれ単独粉砕すると、高HGI炭の粉砕性が低HGI炭によって悪化することがない。また、低HGI炭は、粉砕性が悪いが燃料比が低いので、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭よりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭の方が、燃焼性が高い。
そのため、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭を炉内で燃焼させるよりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭と、高HGI炭を単独粉砕した高HGI微粉炭とを炉内で燃焼させた方が、高HGI炭の粉砕性が悪化することがなく、また、低HGI微粉炭は燃焼性が高いので、燃焼性が高くなる。これにより、粉砕性が悪い低HGI炭を粉砕性が良い高HGI炭とともに用いても、燃焼性が低下するのを抑制することができる。
また、本発明の微粉炭燃焼装置において、前記低HGI微粉炭を前記炉内に供給する低HGI微粉炭用バーナと、前記高HGI微粉炭を前記炉内に供給する高HGI微粉炭用バーナと、を更に有し、前記低HGI微粉炭用バーナおよび前記高HGI微粉炭用バーナが前記炉の側壁に交互に配置されていてよい。上記の構成によれば、交互に配置した低HGI微粉炭用バーナおよび高HGI微粉炭用バーナから低HGI微粉炭および高HGI微粉炭を炉内に供給することで、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭が炉内で偏りなく混合される。これにより、好適な混合燃焼を実現することができる。
本発明の微粉炭燃焼方法および微粉炭燃焼装置によると、低HGI炭および高HGI炭をそれぞれ単独粉砕すると、高HGI炭の粉砕性が低HGI炭によって悪化することがない。また、低HGI炭は、粉砕性が悪いが燃料比が低いので、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭よりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭の方が、燃焼性が高い。
そのため、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭を炉内で燃焼させるよりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭と、高HGI炭を単独粉砕した高HGI微粉炭とを炉内で燃焼させた方が、高HGI炭の粉砕性が悪化することがなく、また、低HGI微粉炭は燃焼性が高いので、燃焼性が高くなる。これにより、粉砕性が悪い低HGI炭を粉砕性が良い高HGI炭とともに用いても、燃焼性が低下するのを抑制することができる。
微粉炭燃焼装置を示す概略図である。 燃料比の測定結果を示す図である。 燃料比の測定結果を示す図である。 混合率と未燃率との関係を示す図である。 微粉炭燃焼装置を示す概略図である。 バーナの配置関係を示す図である。 微粉炭燃焼装置を示す概略図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
(従来の微粉炭燃焼装置の構成)
従来の微粉炭燃焼装置50は、図1に示すように、石炭をそれぞれ保持するホッパ2a,2b、ホッパ2a,2bからそれぞれ供給される石炭の供給量を調整する供給量調整装置3a,3b、および、ホッパ2a,2bから供給された2種類の石炭が混合された混合炭を粉砕して微粉炭にする粉砕機4を備えたユニット5と、粉砕機4から搬送用空気と共に供給された微粉炭を燃焼させるバーナ6と、バーナ6から供給された微粉炭を燃焼させて熱を回収するボイラ(炉)7と、を有している。ユニット5は、ボイラ7に対して複数設けられており、ユニット5毎にバーナ6が設けられている。
ホッパ2aは、HGIの測定値が40未満の低HGI炭を保持している。一方、ホッパ2bは、HGIの測定値が40以上、好ましくは50〜70の高HGI炭を保持している。なお、ホッパ2a,2bがそれぞれ保持する対象物は、石炭に限らず、汚泥炭化物、バイオマス燃料等であってもよい。また、ホッパの数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。ホッパ2aから粉砕機4に供給される低HGI炭の供給量は、供給量調整装置3aにより調整され、ホッパ2bから粉砕機4に供給される高HGI炭の供給量は、供給量調整装置3bにより調整される。
ここで、HGIとは、Hard grove Grindability Indexの略であって、石炭を粉砕する際の難易度を示す指標であり、この値が高いほど粉砕性が良い。
なお、図示していないが、ボイラ7は、粉砕機4から供給された微粉炭を、バーナ6等で燃焼させて熱を発生させる火炉と、火炉の上方から下流にわたって配置され、内部に燃焼ガスを流動させて熱交換を行う伝熱管群と、を備えており、ボイラ7で発生した燃焼ガスは煙突から排出されるようになっている。また、伝熱管群は、火炉の上方に所定の間隔で並列配置された二次加熱器、三次加熱器、最終加熱器、二次再熱器を備える上部伝熱部と、火炉の後部に配置された一次加熱器、一次再熱器、節炭器を備える後部伝熱部と、を有している。
このように、従来の微粉炭燃焼装置50は、低HGI炭と高HGI炭とを混合して混合炭とした後に、これを粉砕して微粉炭にしている。そのため、低HGI炭により高HGI炭の粉砕性が悪化する結果、燃焼性が低下するという問題がある。これについて以下に説明する。
(粉砕性評価)
まず、表1に示す3種類の石炭を用いて、ハードグローブ法(JIS M8801)により混合炭の粉砕性を評価するHGI試験を行った。ハードグローブ法では、予め0.06〜1.18mmに調整した石炭50gをハードグローブ粉砕性試験機で60回転させて粉砕し、粉砕物を目開き75μm(200メッシュ)のふるいでふるい分けし、ふるい下の重量Wを測定する。その重量Wを「HGI=13+6.93W」の式に代入して、HGI値を決定する。HGIは、その値が高いほど粉砕性が良く、最大値は360であり、最小値は13である。
Figure 0005442564
石炭Aおよび石炭Bは、HGIの測定値が40以上の高HGI炭であり、石炭Cは、HGIの測定値が40未満の低HGI炭である。石炭Aに石炭Bまたは石炭Cを混合した混合炭を粉砕した微粉炭におけるHGIの加重平均値および実測値を表2に示す。
Figure 0005442564
高HGI炭同士である石炭Aおよび石炭Bを、石炭Aを40%、石炭Bを60%の割合で混合させた混合炭を粉砕した微粉炭におけるHGIの加重平均値は51であり、HGIの実測値は加重平均値とほぼ同程度の50.5である。一方、高HGI炭である石炭Aと、低HGI炭である石炭Cとを、石炭Aを78%、石炭Cを22%の割合で混合させた混合炭を粉砕した微粉炭におけるHGIの加重平均値は、石炭Aおよび石炭Bを混合させた場合と同じ51であり、HGIの実測値は加重平均値とほぼ同程度の50.2である。よって、表2からは、石炭Aと石炭Cとを混合させた混合炭は均一に粉砕されているようにみえる。
しかしながら、HGI試験では粉砕初期における石炭の砕けやすさのみが表現されており、粉砕後期において残留した硬い部分の粉砕性が考慮されていない。そこで、混合炭をHGI法により粉砕し、目開き条件の異なる複数種類のふるい毎に燃料比を測定した。もし均一に粉砕されていれば、各種のふるい毎に得られたサンプルの燃料比は同程度となり、燃料比は加重平均値と同じになるはずである。測定結果を図2、図3に示す。ここで、燃料比とは固定炭素分率と揮発分率との比である。
図2は、HGIが40以上の高HGI炭同士である石炭Aおよび石炭Bを、石炭Aを40%、石炭Bを60%の割合で混合させた混合炭を粉砕した場合における測定結果を示している。図2では、どのふるい上でも粉砕物の燃料比がほぼ一定であり、このことから、石炭Aと石炭Bとを混合させた後に粉砕した場合では、混合炭が均一に粉砕されていることがわかる。
図3は、HGIが40以上の高HGI炭である石炭Aと、HGIが40未満の低HGI炭である石炭Cとを、石炭Aを78%、石炭Cを22%の割合で混合させた混合炭を粉砕した場合における測定結果を示している。図3では、106ミクロン以下のふるい上で燃料比が加重平均値より大きくなり、その値が石炭Aの燃料比の値(1.72)に近くなることがわかる。これは、高HGI炭である石炭Aのみが粉砕されていることを意味している。
よって、表2に示すように、高HGI炭同士である石炭Aおよび石炭Bを混合させた混合炭を粉砕した微粉炭におけるHGIの加重平均値と、高HGI炭である石炭Aと低HGI炭である石炭Cとを混合させた混合炭を粉砕した微粉炭におけるHGIの加重平均値とが同じ値であるとしても、特許文献1(特開2007−175561)に示された方法(硬さの異なる複数種類の石炭の配合比率で質量平均された平均HGIを用いて、これに適合した粉砕条件で粉砕を行う方法)では、低HGI炭を混合した混合炭を均一に粉砕できないことがわかる。
(燃焼性評価)
次に、表1の石炭A、石炭B、および、石炭Cを単独粉砕した微粉炭、石炭Aと石炭Bとを混合させた混合炭を粉砕した微粉炭、および、石炭Aと石炭Cとを混合させた混合炭を粉砕した微粉炭の各々を燃焼させたときの、石炭B又は石炭Cの混合率と未燃率との関係を図4に示す。ここで、各石炭および各混合炭は、すべてが200メッシュ(目開き75μm)のふるいを通過するまで粉砕されている。また、図4において、石炭A専焼とは、石炭Aを単独粉砕した微粉炭のみを燃焼させたときの結果を意味する。石炭B専焼、石炭C専焼についても同様である。
各微粉炭の燃焼性については、炉の出口で測定した燃焼灰中の未燃炭素分(U)を用いて、灰分含有率(Ash)を考慮した下記の式で定義する未燃率(U )で評価を行なった。この未燃率は、値が低いほど燃焼性が良いことを意味する。
Figure 0005442564
図4から、石炭Aを単独粉砕した微粉炭よりも、石炭Aと石炭Cとを混合させた混合炭を粉砕した微粉炭の方が、未燃率が高い(燃焼性が低い)ことがわかる。これは、低HGI炭である石炭Cが高HGI炭である石炭Aに混入すると、石炭Aの粉砕性まで悪化し、その結果、燃焼性が低下するためである。また、図4から、石炭Aと石炭Cとを混合させた混合炭を粉砕した微粉炭よりも、石炭Cを単独粉砕した微粉炭の方が、未燃率が低い(燃焼性が高い)ことがわかる。これは、低HGI炭である石炭Cは粉砕性が悪いものの、燃料比が低いためである。
さらに、石炭Cを単独粉砕した微粉炭の未燃率は、石炭Bを単独粉砕した微粉炭の未燃率と同程度であるが、石炭Aに対する石炭Bの混合率が40%の混合炭を粉砕した微粉炭の未燃率と、石炭Aに対する石炭Cの混合率が40%の混合炭を粉砕した微粉炭の未燃率とを比較すると、低HGI炭である石炭Cを混合した混合炭を粉砕した微粉炭の方が、高HGI炭である石炭Bを混合した混合炭を粉砕した微粉炭よりも、未燃率が高い(燃焼性が低い)ことがわかる。よって、粉砕性の悪い低HGI炭を高HGI炭に混合した混合炭を粉砕した微粉炭をボイラに使用すると、燃焼性が悪くなることがわかる。
(微粉炭燃焼装置の構成)
次に、本実施形態の微粉炭燃焼装置について説明する。本実施形態の微粉炭燃焼装置1は、図5に示すように、低HGI炭を保持するホッパ2a、ホッパ2aから供給される低HGI炭の供給量を調整する供給量調整装置3a、および、ホッパ2aから供給された低HGI炭を単独粉砕して低HGI微粉炭にする低HGI炭粉砕機4aを備えたユニット5aと、高HGI炭を保持するホッパ2b、ホッパ2bから供給される高HGI炭の供給量を調整する供給量調整装置3b、および、ホッパ2bから供給された高HGI炭を単独粉砕して高HGI微粉炭にする高HGI炭粉砕機4bを備えたユニット5bと、低HGI炭粉砕機4aから搬送用空気と共に供給された低HGI微粉炭を燃焼させる低HGI微粉炭用バーナ6aと、高HGI炭粉砕機4bから搬送用空気と共に供給された高HGI微粉炭を燃焼させる高HGI微粉炭用バーナ6bと、低HGI微粉炭用バーナ6aから供給された低HGI微粉炭と、高HGI微粉炭用バーナ6bから供給された高HGI微粉炭とを内部で混合燃焼させて熱を回収するボイラ(炉)7と、を有している。ユニット5a,5bは、ボイラ7に対して複数設けられており、ユニット5a毎に低HGI微粉炭用バーナ6aが、ユニット5b毎に高HGI微粉炭用バーナ6bが、それぞれ設けられている。
ここで、混合燃焼とは、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭をボイラ7内に別々に供給して、ボイラ7内で両者を混合させながら燃焼させる燃焼方法である。
低HGI微粉炭用バーナ6aおよび高HGI微粉炭用バーナ6bは、図6(a)、図6(b)に示すように、ボイラ7の側壁に交互に配置されている。具体的には、図6(a)においては、垂直方向に離隔した2つの仮想水平面11,12上に、4つのバーナ6a,6bがそれぞれ配置されており、各仮想水平面11,12上において、低HGI微粉炭用バーナ6aと高HGI微粉炭用バーナ6bとは隣り合っている。そして、各仮想水平面11,12上の4つのバーナ6a,6bの各々は、仮想水平面11,12上の角部に配置されて、ボイラ7の側壁に沿って微粉炭を供給している。これにより、4つのバーナ6a,6bによる微粉炭の供給方向が、ボイラ7内で1つの反時計回りの円を描くように構成されている。これにより、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭がボイラ7内で偏りなく混合される。
また、図6(b)においては、1つの仮想水平面13上に、4つずつ並設されたバーナ6a,6b同士が対向配置されており、低HGI微粉炭用バーナ6aと高HGI微粉炭用バーナ6bとは、並設方向に隣り合っているとともに、ボイラ7の内部を挟んで向き合っている。そして、各バーナ6a,6bは、ボイラ7の中央に向かって微粉炭を供給するように構成されている。これにより、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭がボイラ7内で偏りなく混合される。
低HGI微粉炭用バーナ6aおよび高HGI微粉炭用バーナ6bを、ボイラ7の側壁に交互に配置することは、高HGI炭に対する低HGI炭の混合率が50%の場合に好適である。なお、低HGI微粉炭用バーナ6aおよび高HGI微粉炭用バーナ6bの配置状態は、これに限定されず、ボイラ7内で低HGI微粉炭および高HGI微粉炭が十分に混合されるように配置されていればよい。
(微粉炭燃焼装置の動作)
次に、本実施形態の微粉炭燃焼装置1の動作を通して微粉炭燃焼方法について説明する。
図5に示すように、まず、ホッパ2aが保持する、HGIの測定値が40未満の低HGI炭が、低HGI炭粉砕機4aに供給される。ホッパ2aから低HGI炭粉砕機4aに供給される低HGI炭の供給量は、供給量調整装置3aにより調整される。ホッパ2aから供給された低HGI炭は、低HGI炭粉砕機4aで単独粉砕されて、低HGI微粉炭になる(低HGI炭粉砕工程)。一方、ホッパ2bが保持する、HGIの測定値が50〜70の高HGI炭が、高HGI炭粉砕機4bに供給される。ホッパ2bから高HGI炭粉砕機4bに供給される高HGI炭の供給量は、供給量調整装置3bにより調整される。ホッパ2bから供給された高HGI炭は、高HGI炭粉砕機4bで単独粉砕されて、高HGI微粉炭になる(高HGI炭粉砕工程)。
次に、低HGI炭粉砕機4aで単独粉砕された低HGI微粉炭が低HGI微粉炭用バーナ6aからボイラ7内に供給されるとともに、高HGI炭粉砕機4bで単独粉砕された高HGI微粉炭が高HGI微粉炭用バーナ6bからボイラ7内に供給される。そして、ボイラ7内で低HGI微粉炭と高HGI微粉炭とが混合燃焼される(燃焼工程)。図4に示したように、低HGI炭(石炭C)を単独粉砕した低HGI微粉炭は、低HGI炭(石炭C)と高HGI炭(石炭A)とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭よりも燃焼性が良い。また、高HGI炭を単独粉砕しているので、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕したときのように、高HGI炭の粉砕性が悪化して、燃焼性が低下することもない。
また、低HGI微粉炭用バーナ6aおよび高HGI微粉炭用バーナ6bは、図6(a)、図6(b)に示すように、ボイラ7の側壁に交互に配置されているので、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭がボイラ7内で偏りなく混合される。
(効果)
以上のように、HGIの測定値が40未満で粉砕性が悪い低HGI炭と、HGIの測定値が40以上で粉砕性が良い高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕すると、低HGI炭によって高HGI炭の粉砕性が悪化し、その結果、燃焼性が低下するのであるが、低HGI炭および高HGI炭をそれぞれ単独粉砕すると、高HGI炭の粉砕性が低HGI炭によって悪化することがない。また、低HGI炭は、粉砕性が悪いが燃料比が低いので、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭よりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭の方が、燃焼性が高い。
そのため、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭をボイラ7内で燃焼させるよりも、低HGI炭を単独粉砕した低HGI微粉炭と、高HGI炭を単独粉砕した高HGI微粉炭とをボイラ7内で燃焼させた方が、高HGI炭の粉砕性が悪化することがなく、また、低HGI微粉炭は燃焼性が高いので、燃焼性が高くなる。これにより、粉砕性が悪い低HGI炭を粉砕性が良い高HGI炭とともに用いても、燃焼性が低下するのを抑制することができる。
また、交互に配置した低HGI微粉炭用バーナ6aおよび高HGI微粉炭用バーナ6bから低HGI微粉炭および高HGI微粉炭をボイラ7内に供給することで、低HGI微粉炭および高HGI微粉炭がボイラ7内で偏りなく混合される。これにより、好適な混合燃焼を実現することができる。
[第2実施形態]
(微粉炭燃焼装置の構成)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、図7に示すように、微粉炭燃焼装置101が、低HGI炭粉砕機4aで単独粉砕された低HGI微粉炭と、高HGI炭粉砕機4bで単独粉砕された高HGI微粉炭とを混合する混合機8をボイラ(炉)7の外部に有している点である。
混合機8で混合された低HGI微粉炭と高HGI微粉炭とは、バーナ6を介してボイラ7内に供給され、燃焼される。このような構成であっても、低HGI炭および高HGI炭をそれぞれ単独粉砕してボイラ7内で燃焼させることに変わりがなく、低HGI炭と高HGI炭とを混合した混合炭を粉砕した微粉炭をボイラ7内で燃焼させるのに比べて、燃焼性が高くなる。
その他の構成は第1実施形態と同じであるので、その説明を省略する。
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1,50,101 微粉炭燃焼装置
2a,2b ホッパ
3a,3b 供給量調整装置
4 粉砕機
4a 低HGI炭粉砕機
4b 高HGI炭粉砕機
5,5a,5b ユニット
6 バーナ
6a 低HGI微粉炭用バーナ
6b 高HGI微粉炭用バーナ
7 ボイラ(炉)
8 混合機
11,12 ,13 仮想水平面

Claims (4)

  1. HGIの測定値が30付近の低HGI炭を単独粉砕して低HGI微粉炭にする低HGI炭粉砕工程と、
    HGIの測定値が50以上70以下の高HGI炭を単独粉砕して高HGI微粉炭にする高HGI炭粉砕工程と、
    前記低HGI微粉炭と前記高HGI微粉炭とを炉内で燃焼させる燃焼工程と、
    を有することを特徴とする微粉炭燃焼方法。
  2. 低HGI微粉炭用バーナおよび高HGI微粉炭用バーナを前記炉の側壁に交互に配置して、前記低HGI微粉炭用バーナから前記低HGI微粉炭を、前記高HGI微粉炭用バーナから前記高HGI微粉炭を、それぞれ前記炉内に供給することを特徴とする請求項1に記載の微粉炭燃焼方法。
  3. HGIの測定値が30付近の低HGI炭を単独粉砕して低HGI微粉炭にする低HGI炭粉砕機と、
    HGIの測定値が50以上70以下の高HGI炭を単独粉砕して高HGI微粉炭にする高HGI炭粉砕機と、
    前記低HGI微粉炭と前記高HGI微粉炭とを内部で燃焼させる炉と、
    を有することを特徴とする微粉炭燃焼装置。
  4. 前記低HGI微粉炭を前記炉内に供給する低HGI微粉炭用バーナと、
    前記高HGI微粉炭を前記炉内に供給する高HGI微粉炭用バーナと、
    を更に有し、
    前記低HGI微粉炭用バーナおよび前記高HGI微粉炭用バーナが前記炉の側壁に交互に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の微粉炭燃焼装置。
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