JP5442561B2 - 過電流継電器の時限測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、変電所などの受変電設備に設置された過電流継電器(OCR)および遮断器(CB)の連動時限を測定すると共に、過電流継電器の単体時限を測定する過電流継電器の時限測定方法に関する。
例えば、特別高圧あるいは高圧の受変電設備に設置された過電流継電器(OCR)および遮断器(CB)については、その過電流継電器および遮断器の連動時限を測定する連動試験を定期的に実施しているのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
この過電流継電器と遮断器との連動時限を測定する連動試験は、従来、所定の継電器試験装置を用いることにより実施されていた。つまり、受変電設備に設置された過電流継電器と遮断器とに継電器試験装置を接続し、その継電器試験装置から供給される試験電流により過電流継電器をリレー動作させ、その過電流継電器のリレー動作に基づく遮断器のトリップ動作を検出する。これにより、試験電流が入力された時点から過電流継電器のリレー動作を経て遮断器がトリップ動作する時点までの過電流継電器および遮断器の連動時限を測定するようにしている。
特開2009−148117号公報
ところで、前述したように、過電流継電器と遮断器との連動時限を測定する連動試験を実施するのとは別に、過電流継電器がリレー動作するまでの単体時限を測定する単体試験を実施することがある。この過電流継電器の単体時限を測定する単体試験を実施するに際しては、過電流継電器と遮断器とを接続する配線を取り外し、遮断器から分離された過電流継電器を継電器試験装置に直接的に接続し直す必要がある。
この過電流継電器の単体時限を測定する単体試験では、継電器試験装置から供給される試験電流により過電流継電器をリレー動作させる。これにより、その試験電流が入力された時点から過電流継電器がリレー動作するまでの過電流継電器の単体時限を測定するようにしている。
しかしながら、試験対象物である過電流継電器および遮断器は、受変電設備の狭小なスペースに設置され、その過電流継電器と遮断器との接続箇所も非常に狭い場所にあるのが通常である。そのため、過電流継電器の単体時限を測定する単体試験を実施するに先立って、過電流継電器と遮断器とが接続された配線を取り外す作業は無理な作業姿勢を強いられる場合が多く非常に困難で作業時間も要する。また、単体試験後に過電流継電器と遮断器とを接続するための配線を取り付ける作業も非常に困難で作業時間を要し、この時、接続箇所の間違いや接続不良などの接続ミスが発生する可能性もあった。
さらに、過電流継電器および遮断器は、一つの受変電設備に複数台設置されていることが多く、単体試験時、全ての過電流継電器および遮断器について配線の取り外しおよび取り付けを行うことは作業の長時間化および接続ミスの多発化を招くことにもなり、作業の困難性および接続ミスの発生が顕著となる。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、過電流継電器の単体試験時における作業時間の短縮化および接続ミスの防止を容易に実現し得る過電流継電器の時限測定方法を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、受変電設備に設置された過電流継電器および遮断器に対して継電器試験装置を接続し、その継電器試験装置から供給される試験電流により過電流継電器をリレー動作させ、過電流継電器のリレー動作に基づく遮断器のトリップ動作を検出すると共に試験電流の入力からトリップ動作までの過電流継電器および遮断器の連動時限を測定する過電流継電器の時限測定方法であって、過電流継電器と遮断器とが接続された配線にクランプ式変流器を着脱自在に装着することにより、過電流継電器のリレー動作を検出すると共に試験電流の入力からリレー動作までの過電流継電器の単体時限を測定可能としたことを特徴とする。
本発明では、過電流継電器と遮断器とが接続された配線にクランプ式変流器を着脱自在に装着することにより、過電流継電器のリレー動作を検出すると共に試験電流の入力からリレー動作までの過電流継電器の単体時限を測定可能としたから、その過電流継電器の単体時限特性を測定する単体試験に際して、過電流継電器と遮断器とを接続する配線の取り外しおよび取り付けが不要となる。
また、本発明において、過電流継電器と遮断器とが接続された配線にクランプ式変流器を着脱自在に装着すると共に、継電器試験装置と過電流継電器とが接続された配線にもクランプ式変流器を着脱自在に装着することにより、過電流継電器および遮断器の連動時限と過電流継電器の単体時限とを同時に測定可能とすることが望ましい。このようにすれば、過電流継電器および遮断器の連動試験と過電流継電器の単体試験とを別々に実施する必要がなくなり、過電流継電器および遮断器の連動試験と過電流継電器の単体試験とを同時に実施することで1回の試験で済むことから、試験準備と試験時間の省力化が図れる。
本発明によれば、過電流継電器と遮断器とが接続された配線にクランプ式変流器を着脱自在に装着することにより、過電流継電器のリレー動作を検出すると共に試験電流の入力からリレー動作までの過電流継電器の単体時限を測定可能としたから、その過電流継電器の単体時限を測定する単体試験に際して、過電流継電器と遮断器とを接続する配線の取り外しおよび取り付けが不要となる。その結果、過電流継電器の単体試験時における作業時間の短縮化および接続ミスの防止を容易に実現することができ、単体試験時での作業性が大幅に改善される。
本発明の実施形態における過電流継電器の単体試験で、受変電設備の過電流継電器に継電器試験装置を接続した試験前の状態を示す回路構成図である。 本発明の実施形態における過電流継電器の単体試験で、受変電設備の過電流継電器に継電器試験装置を接続した動作後の状態を示す回路構成図である。 本発明の実施形態における過電流継電器と遮断器の連動試験で、受変電設備の過電流継電器および遮断器に継電器試験装置を接続した試験前の状態を示す回路構成図である。 本発明の実施形態における過電流継電器と遮断器の連動試験で、受変電設備の過電流継電器および遮断器に継電器試験装置を接続した動作後の状態を示す回路構成図である。 本発明の他の実施形態における連動試験と単体試験の同時実施で、受変電設備の過電流継電器および遮断器に継電器試験装置を接続した試験前の状態を示す回路構成図である。 本発明の他の実施形態における連動試験と単体試験の同時実施で、受変電設備の過電流継電器および遮断器に継電器試験装置を接続した動作後の状態を示す回路構成図である。 過電流継電器の単体試験時に使用するクランプ式変流器を示す正面図である。
本発明に係る過電流継電器の時限測定方法の実施形態を以下に詳述する。以下の実施形態では、過電流継電器1(OCR)に継電器試験装置3を接続することにより、過電流継電器1の単体時限を測定する単体試験(図1および図2参照)、および過電流継電器1および遮断器2(CB)に継電器試験装置3を接続することにより、過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定する連動試験(図3および図4参照)を実施する。
過電流継電器1および遮断器2は、特別高圧あるいは高圧の受変電設備に設置されている。過電流継電器1は、リレーコイル4とリレー接点5で主要部が構成され、継電器試験装置3が試験電流用配線6により接続される電流入力端子7と、遮断器2が配線8により接続されたトリップ出力端子9とを備える。また、遮断器2は、トリップコイル10と主電流遮断接点11で主要部が構成され、過電流継電器1が配線8により接続されたトリップ入力端子12と、連動試験時に継電器試験装置3が時限測定用配線13により接続される高電圧端子14とを備える。
前述の過電流継電器は、一般的に、常時閉路式と常時開路式の二種類のものに大別される。常時閉路式の過電流継電器1は、電流入力端子7に試験電流を流してリレー動作させた時、トリップ出力端子9に試験電流をそのまま出力させるものである。一方、常時開路式の過電流継電器は、電流入力端子に試験電流を流してリレー動作させた時、試験電流とは絶縁された接点を動作(開路から閉路)させるものである。この実施形態では、前者の常時閉路式の過電流継電器1について説明する。
継電器試験装置3は、商用電源あるいは携帯発電機によるAC100Vの電源が入力される電源端子15と、スタート用押しボタン16およびストップ用押しボタン17が設けられた検出測定部18と、電源端子15に電源開閉器19(MCCB)を介して接続され、検出測定部18からの制御信号に基づいて過電流継電器1をリレー動作させるための試験電流を生成する電圧調整部20と、その電圧調整部20の出力側にスタートスイッチ21を介して接続された電流出力端子22と、その検出測定部18の検出入力側に接続された時限検出端子23とを主要部として構成されている。
前述の検出測定部18は、スタート用押しボタン16によるオン信号およびストップ用押しボタン17によるオフ信号に基づいて、過電流継電器1のリレー動作を検出すると共に遮断器2のトリップ動作を検出し、過電流継電器1および遮断器2の動作時限を測定する検出測定動作が制御される。なお、この検出測定部18は、連動試験時に遮断器2の主電流遮断接点11の動作による高電圧端子14の開路、閉路を検出する機能と、単体試験時に遮断器2のトリップコイル10に流れる試験電流を検出する機能を有し、これら機能は、連動試験時あるいは単体試験時に手動により切り替えられる。
なお、継電器試験装置3は、その電流出力端子22に過電流継電器1の電流入力端子7が試験電流用配線6により接続され、時限検出端子23に遮断器2の高電圧端子14が時限測定用配線13により接続される。また、電圧調整部20と電流出力端子22との間に設けられたスタートスイッチ21は、検出測定部18のスタート用押しボタン16によるオン信号およびストップ用押しボタン17によるオフ信号によりオンオフされ、このスタートスイッチ21のオンにより試験電流が電圧調整部20で生成される。この試験電流は、電流出力端子22から試験電流用配線6を通じて過電流継電器1の電流入力端子7を介してリレーコイル4に流れ込んで過電流継電器1を動作させる。継電器試験装置3には、図示しないが、検出測定部18で測定された過電流継電器1および遮断器2の動作時限(以下で詳述する連動時限および単体時限)を表示する表示部が設けられている。
[単体試験]
図1および図2は、過電流継電器1の単体時限を測定する単体試験を説明するもので、図1はその単体試験における試験前の状態を示し、図2は単体試験における動作後の状態を示す。この過電流継電器1の単体試験は、過電流継電器1と遮断器2とを接続した状態、つまり、過電流継電器1のトリップ出力端子9と遮断器2のトリップ入力端子12とを配線8で接続した状態のままで実施することが可能となっている。
この過電流継電器1の単体時限を測定する単体試験では、過電流継電器1の電流入力端子7に継電器試験装置3の電流出力端子22を試験電流用配線6で接続すると共に、過電流継電器1のトリップ出力端子9と遮断器2のトリップ入力端子12とを繋ぐ配線8にクランプ式変流器24を装着する。このクランプ式変流器24のリード線24bを継電器試験装置3の時限検出端子23に接続する。
クランプ式変流器24は、図7に示すように、磁気回路を構成するリング状の電流検出部24aが変流器本体の先端に開閉可能に設けられ、その変流器本体の後端からリード線24bを導出した構造を具備する。クランプ式変流器24の配線8への装着は、図中の破線で示すように、リング状の電流検出部24aを手動操作により開いて配線8を取り込んだ後に閉じることで、磁気回路を構成する電流検出部24aに配線8を貫通させるようにして行われる。受変電設備において、過電流継電器1と遮断器2との接続箇所が非常に狭い場所であっても、前述したようなクランプ式変流器24の簡単な操作だけで済むため、その取り付け作業が容易である。
このクランプ式変流器24は、継電器試験装置3から過電流継電器1に供給される試験電流、つまり、電流検出部24aに貫通した配線8に流れる試験電流を検出するものである。ここで、一般的なクランプ式変流器では、検出された試験電流をCT比によって変成するが、このCT比は一般的に100以上で大きいことから、出力側電流(二次側電流)は1/CT比に変成されて入力側電流(一次側電流)よりかなり小さい値となる。これに対して、継電器試験装置3は、例えば1A以上程度の電流検出機能を備えているのが通常であるため、前述したように出力側電流が1Aよりも小さくなるようなクランプ式変流器では、継電器試験装置3の電流検出機能を発揮させることが困難である。
そこで、この実施形態で使用するクランプ式変流器24は、電流出力(電流値で検出)の一般的なクランプ式変流器ではなく、試験電流を検出した時の出力側電流(二次側電流)を接点出力に変換した構造を備えたものである。この出力側電流を接点出力に変換する手段としては電磁リレーが一般的であるが、電磁リレーの場合、数msecの動作時間遅れがある。これは過電流継電器1の動作時間遅れと同程度であることから、この電磁リレーを使用して過電流継電器1の動作時限を測定することは困難である。従って、この実施形態のクランプ式変流器24では、出力側電流で直接制御することができるMOS型リレーを変流器本体に内蔵させた構造を備えている。このMOS型リレーの場合、1msec以下の動作時間遅れであることから、MOS型リレーを使用した接点出力でもって過電流継電器1の動作時限を測定することが可能となる。なお、このMOS型リレーを確実に動作させるために増幅器を内蔵させてもよい。
単体試験を開始するに先立って、過電流継電器1の単体時限を測定するために最適な試験電流を予め設定する。商用電源あるいは携帯発電機によるAC100Vの電源により継電器試験装置3の電源端子15に接続された電源開閉器19がオンの状態になると、検出測定部18のスタート用押しボタン16によるオン信号でスタートスイッチ21がオンされ、電圧調整部20により過電流継電器1をリレー動作させるための試験電流が生成される。この試験電流を電圧調整部20で過電流継電器1の単体時限を測定するために最適な値に設定する。このようにして試験電流を設定した後、継電器試験装置3の検出測定部18のストップ用押しボタン17によるオフ信号でスタートスイッチ21をオフして試験電流をゼロにする。なお、この試験電流の設定時は、過電流継電器1を機械的あるいは電気的にロックしてその過電流継電器1が試験電流で動作しないようにしている。
単体試験の開始時、過電流継電器1の単体時限を測定するに際しては、その過電流継電器1を機械的あるいは電気的にロックした状態を解除する。その上で、継電器試験装置3の検出測定部18のスタート用押しボタン16によるオン信号でもってスタートスイッチ21をオンさせる。これにより、電圧調整部20で試験電流が生成される。この試験前の状態では、図1に示すように、過電流継電器1のリレー接点5が閉じているため、電圧調整部20で生成された試験電流が過電流継電器1のリレーコイル4に流れることにより、その過電流継電器1がリレー動作する。この過電流継電器1のリレー動作により、図2に示すように過電流継電器1のリレー接点5が開放されることにより、電圧調整部20で生成された試験電流が試験電流用配線6および配線8を介して遮断器2のトリップコイル10に流れる。
このようにして、過電流継電器1のトリップ出力端子9と遮断器2のトリップ入力端子12とを繋ぐ配線8に流れる試験電流をクランプ式変流器24で検出する。このクランプ式変流器24からの出力信号に基づいて過電流継電器1のリレー動作を継電器試験装置3の検出測定部18で検出し、スタートスイッチ21のオンによる試験電流の入力から過電流継電器1がリレー動作するまでの時間、つまり、過電流継電器1の単体時限を測定する。この単体時限は、継電器試験装置3の表示部(図示せず)にて表示される。なお、この単体試験時では、手動による切り替えで、継電器試験装置3の検出測定部18において、遮断器2のトリップコイル10に流れる試験電流を検出する機能を使用する。また、この実施形態では、クランプ式変流器24により交流の試験電流を検出する場合であるが、クランプ式変流器24により直流の試験電流を検出することも可能である。
この実施形態のように、過電流継電器1と遮断器2とが接続された配線8にクランプ式変流器24を着脱自在に装着することにより、過電流継電器1のリレー動作を検出すると共に試験電流の入力からリレー動作までの過電流継電器1の単体時限を測定可能としたから、その過電流継電器1の単体時限を測定する単体試験に際して、過電流継電器1と遮断器2とが接続された配線8の取り外しおよび取り付けが不要となる。その結果、過電流継電器1の単体試験時における作業時間の短縮化および接続ミスの防止を容易に実現することができ、単体試験時での作業性が大幅に改善される。
[連動試験]
図3および図4は、過電流継電器1と遮断器2との連動時限を測定する連動試験を説明するもので、図3はその連動試験における試験前の状態を示し、図4は連動試験における動作後の状態を示す。ここで、連動試験に先行して前述の単体試験を実施することにより、単体試験で過電流継電器単独の不具合を判定することができる。
過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定する連動試験では、まず、単体試験で使用したクランプ式変流器24を取り外す。つまり、過電流継電器1のトリップ出力端子9と遮断器2のトリップ入力端子12とを繋ぐ配線8からクランプ式変流器24の電流検出部24aを取り外すと共に、リード線24bを継電器試験装置3の時限検出端子23から取り外す。その上で、図3に示すように遮断器2の高電圧端子14に継電器試験装置3の時限検出端子23を時限測定用配線13で接続する。
連動試験を開始するに先立って、過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定するために最適な試験電流を予め設定する。商用電源あるいは携帯発電機によるAC100Vの電源により継電器試験装置3の電源端子15に接続された電源開閉器19がオンの状態になると、検出測定部18のスタート用押しボタン16によるオン信号でスタートスイッチ21がオンされ、電圧調整部20により過電流継電器1をリレー動作させるための試験電流が生成される。この試験電流を電圧調整部20で過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定するために最適な値に設定する。このようにして試験電流を設定した後、継電器試験装置3の検出測定部18のストップ用押しボタン17によるオフ信号でスタートスイッチ21をオフして試験電流をゼロにする。なお、この試験電流の設定時は、過電流継電器1を機械的あるいは電気的にロックしてその過電流継電器1が試験電流で動作しないようにしている。
この連動試験の開始時、過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定するに際しては、過電流継電器1を機械的あるいは電気的にロックした状態を解除する。その上で、継電器試験装置3の検出測定部18のスタート用押しボタン16によるオン信号でもってスタートスイッチ21をオンさせる。これにより、電圧調整部20で試験電流が生成される。この試験前の状態では、図3に示すように、過電流継電器1のリレー接点5が閉じているため、電圧調整部20で生成された試験電流が過電流継電器1のリレーコイル4に流れることにより、その過電流継電器1がリレー動作する。この過電流継電器1のリレー動作により、図4に示すように過電流継電器1のリレー接点5が開放されることにより、電圧調整部20で生成された試験電流が試験電流用配線6および配線8を介して遮断器2のトリップコイル10に流れ、その遮断器2がトリップ動作する。
この遮断器2のトリップ動作を継電器試験装置3の検出測定部18で検出し、スタートスイッチ21のオンによる試験電流の入力から過電流継電器1のリレー動作を経て遮断器2がトリップ動作するまでの時間、つまり、過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定する。この連動時限は、継電器試験装置3の表示部(図示せず)にて表示される。なお、この連動試験では、手動による切り替えで、継電器試験装置3の検出測定部18において、遮断器2の主電流遮断接点11の動作による高電圧端子14の開路、閉路を検出する機能を使用する。
[単体連動同時試験]
図5および図6は、過電流継電器1の単体時限を測定する単体試験と、過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定する連動試験とを同時に実施する場合を説明するもので、図5はその単体連動同時試験における試験前の状態を示し、図6は単体連動同時試験における動作後の状態を示す。この単体連動同時試験においても、過電流継電器1と遮断器2とを接続した状態、つまり、過電流継電器1のトリップ出力端子9と遮断器2のトリップ入力端子12とを配線8で接続した状態のままで実施することが可能となっている。
過電流継電器1の単体時限と過電流継電器1および遮断器2の連動時限とを同時に測定する単体連動同時試験では、過電流継電器1のトリップ出力端子9と遮断器2のトリップ入力端子12とを繋ぐ配線8にクランプ式変流器24を装着すると共に、継電器試験装置3の電流出力端子22と過電流継電器1の電流入力端子7とを繋ぐ試験電流用配線6に別のクランプ式変流器25を装着する。なお、このクランプ式変流器25は、前述のクランプ式変流器24と同一構造のものである。
これら二つのクランプ式変流器24,25は、過電流継電器1のリレー動作を検出し、試験電流の入力からリレー動作までの過電流継電器1の単体時限を測定する検出測定装置26に接続される。この検出測定装置26は、前述の継電器試験装置3に付加した別装置として使用する場合を説明しているが、継電器試験装置3に内蔵させることも可能である。なお、この検出測定装置26は、継電器試験装置3の検出測定部18が過電流継電器1の単体時限を測定する機能と同一の機能を有する。
単体連動同時試験を開始するに先立って、過電流継電器1の単体時限と過電流継電器1および遮断器2の連動時限とを測定するために最適な試験電流を予め設定する。商用電源あるいは携帯発電機によるAC100Vの電源により継電器試験装置3の電源端子15に接続された電源開閉器19がオンの状態になると、検出測定部18のスタート用押しボタン16によるオン信号でスタートスイッチ21がオンされ、電圧調整部20により過電流継電器1をリレー動作させるための試験電流が生成される。この試験電流を電圧調整部20で過電流継電器1の単体時限と過電流継電器1および遮断器2の連動時限とを測定するために最適な値に設定する。このようにして試験電流を設定した後、継電器試験装置3の検出測定部18のストップ用押しボタン17によるオフ信号でスタートスイッチ21をオフして試験電流をゼロにする。なお、この試験電流の設定時は、過電流継電器1を機械的あるいは電気的にロックしてその過電流継電器1が試験電流で動作しないようにしている。
単体連動同時試験の開始時、過電流継電器1の単体時限と過電流継電器1および遮断器2の連動時限とを同時に測定するに際しては、過電流継電器1を機械的あるいは電気的にロックした状態を解除する。その上で、継電器試験装置3の検出測定部18のスタート用押しボタン16によるオン信号でもってスタートスイッチ21をオンさせる。これにより、電圧調整部20で試験電流が生成される。この試験前の状態では、図5に示すように、過電流継電器1のリレー接点5が閉じているため、電圧調整部20で生成された試験電流が過電流継電器1のリレーコイル4に流れることにより、その過電流継電器1がリレー動作する。この過電流継電器1のリレー動作により、図6に示すように過電流継電器1のリレー接点5が開放されることにより、電圧調整部20で生成された試験電流が試験電流用配線6および配線8を介して遮断器2のトリップコイル10に流れることにより、その遮断器2がトリップ動作する。
この単体連動同時試験では、図5に示すように過電流継電器1のリレー接点5が閉じている試験前の状態で継電器試験装置3の電流出力端子22と過電流継電器1の電流入力端子7とを繋ぐ配線6に流れる試験電流をクランプ式変流器25で検出する。また、図6に示すように過電流継電器1のリレー動作によりリレー接点5が開放している動作後の状態で過電流継電器1のトリップ出力端子9と遮断器2のトリップ入力端子12とを繋ぐ配線8に流れる試験電流をクランプ式変流器24で検出する。
検出測定装置26では、一方のクランプ式変流器25からの出力信号に基づいて試験電流の入力を検出して検出測定装置26に内蔵されたタイマー(図示せず)をスタートさせ、他方のクランプ式変流器24からの出力信号に基づいて過電流継電器1のリレー動作を検出して前述のタイマーをストップさせることにより、その試験電流の入力から過電流継電器1のリレー動作までの時間、つまり、過電流継電器1の単体時限を測定する。一方、継電器試験装置3では、遮断器2のトリップ動作を検出測定部17で検出し、試験電流の入力から過電流継電器1のリレー動作を経て遮断器2がトリップ動作するまでの時間、つまり、過電流継電器1および遮断器2の連動時限を測定する。このようにして、過電流継電器1の単体時限を検出測定装置26で測定すると同時に、過電流継電器1および遮断器2の連動時限を継電器試験装置3で測定する。
以上のように、同一の試験電流により、過電流継電器1の単体時限と過電流継電器1および遮断器2の連動時限とを測定することにより、試験条件による誤差がなくなる。さらに、同一の試験電流により、単体時限と連動時限とを測定することにより、連動時限と単体時限の差を算出することで、遮断器2の単体時限を正確に求めることができる。なお、前述した単体時限の表示部および連動時限の表示部とは別に、遮断器2の単体時限の表示部を継電器試験装置3に設ければ、その遮断器2の単体時限を表示部にて表示させることも可能である。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 過電流継電器
2 遮断器
3 継電器試験装置
6,8 配線
24,25 クランプ式変流器

Claims (2)

  1. 受変電設備に設置された過電流継電器および遮断器に対して継電器試験装置を接続し、その継電器試験装置から供給される試験電流により前記過電流継電器をリレー動作させ、前記過電流継電器のリレー動作に基づく前記遮断器のトリップ動作を検出すると共に前記試験電流の入力から前記トリップ動作までの前記過電流継電器および遮断器の連動時限を測定する過電流継電器の時限測定方法であって、前記過電流継電器と遮断器とが接続された配線にクランプ式変流器を着脱自在に装着することにより、前記過電流継電器のリレー動作を検出すると共に前記試験電流の入力から前記リレー動作までの前記過電流継電器の単体時限を測定可能としたことを特徴とする過電流継電器の時限測定方法。
  2. 前記継電器試験装置と過電流継電器とが接続された配線にクランプ式変流器を着脱自在に装着することにより、前記過電流継電器および遮断器の連動時限と前記過電流継電器の単体時限とを同時に測定可能とした請求項1に記載の過電流継電器の時限測定方法。
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