JP5442551B2 - 触媒温度予測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒温度予測装置に関する。より詳しくは、内燃機関の排気系に設けられた触媒の温度を予測する触媒温度予測装置に関する。
内燃機関の排気系に触媒を設け、この触媒における反応により排気を浄化する排気浄化システムが提案されている。このような排気浄化システムでは、触媒における浄化性能を高く維持するため、および触媒の劣化を防止するため、触媒の温度を所定の温度に維持する温度制御が重要となっている。
例えば、特許文献1には、触媒温度を検出又は推定し、この触媒温度に基づいて尿素水の添加量を補正する技術が示されている。より具体的には、触媒温度が所定温度以上のときに尿素水の添加量を増量側に補正する。これにより、尿素水中の水分の蒸発潜熱により排気温度を低下し、触媒の過昇温を防止し、ひいては触媒の劣化を防止することができる。
特許3945291号
ところで実際の車両では、酸化触媒、DPF(Diesel Particulate Filter)、およびNOx還元触媒など数多くの触媒やフィルタが排気管内に直列に配置されており、排気系に占める触媒やフィルタのヒートマスの割合が大きい。したがって内燃機関およびその排気を熱源と見立てた場合、下流側へ向うほど、熱源からの熱伝導の遅れが大きい。このように熱伝導による応答が非常に遅い下流側の触媒を制御対象とした場合、十分な精度で触媒温度を制御するには、特許文献1の技術のように現在の触媒温度のフィードバックのみでは不十分であるため、将来の触媒温度を予測できることが好ましい。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気系に設けられた触媒の温度を予測する触媒温度予測装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関の排気系に設けられた触媒の温度を予測する触媒温度予測装置(例えば、後述の触媒温度予測装置1)を提供する。この触媒温度予測装置は、前記内燃機関の排気温度と相関のある内燃機関パラメータ(例えば、後述のエンジントルク)の現在から所定の予測時間(例えば、後述の予測時間T_PRE)後までの値(例えば、後述のTRQ_PRE_0,…,TRQ_PRE_N)を推定する内燃機関パラメータ予測手段(例えば、後述の運転パターン予測部10および図2のフローチャートに示す処理の実行に係る手段)と、前記推定された内燃機関パラメータの現在から前記予測時間後までの値に基づいて、現在から前記予測時間後における前記触媒の温度の値(例えば、後述の触媒温度予測値TCAT_PRE)を推定する温度予測手段(例えば、後述の熱伝導モデル演算部12)と、前記内燃機関が高負荷運転状態にあるか否かを判定する高負荷判定手段(例えば、後述の図2のS2の実行に係る手段)と、を備え、前記内燃機関パラメータ予測手段は、前記内燃機関が高負荷運転状態にあると判定された場合には、現在から前記予測時間後へ向けて減少するように内燃機関パラメータの値を推定する。
この発明では、内燃機関の排気温度と相関のある内燃機関パラメータについて、現在から予測時間後までの値を推定し、さらにこの推定した内燃機関パラメータの値に基づいて、現在から予測時間後における触媒の温度の値を推定する。このように、現在から予測時間後までの内燃機関パラメータの値に基づいて触媒の温度を推定することにより、現在から予測時間後までの間に触媒が受けた熱量を考慮することができるので、高い精度で触媒の温度を予測することができる。
ところで、長時間にわたり内燃機関が高負荷運転状態に維持されることは一般的には稀であることから、現在の内燃機関が高負荷運転状態にある場合には、その後内燃機関の負荷は減少へ転じる可能性が高いと判断できる。この発明では、この点を考慮し、内燃機関が高負荷運転状態にあると判定された場合には、現在から予測時間後へ向けて減少するように、現在から予測時間後までの内燃機関パラメータの値を推定する。これにより、実際の運転に近くなるように内燃機関パラメータの値を推定することができるので、触媒温度の予測精度を向上することができる。
この場合、前記内燃機関パラメータ予測手段は、車両の運転状態パラメータ(例えば、後述のエンジン回転数、車速、およびドライバ要求トルクなど)の現在の値に基づいて前記内燃機関パラメータの現在の値(例えば、後述のTRQ_PRE_0)と所定時間(例えば、後述の収束時間T_CNV)後の値(例えば、後述のトルク収束値TRQ_CNV)とを推定し、当該推定した内燃機関パラメータの現在の値と所定時間後の値とを所定の減少態様で補間することにより、前記内燃機関パラメータの現在から前記予測時間後の間における値を推定することが好ましい。
この発明では、内燃機関パラメータの現在の値と所定時間後の値とを推定し、これら現在の値と所定時間後の値とを所定の減少態様で補間することにより、現在から予測時間後までの間の内燃機関パラメータの値を推定する。これにより、不規則で無く自然に変化するように内燃機関パラメータの値を推定することができるので、触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
この場合、前記内燃機関パラメータ予測手段は、車両の運転状態パラメータの現在の値に応じて、前記補間する際の減少態様を変化させることが好ましい。
実際の運転では、運転状態パラメータの値に応じて内燃機関パラメータの変化の仕方が変わると考えられる。この発明では、運転状態パラメータの現在の値に応じて、現在の値と所定時間後の値とを補間する際の減少態様を変化させることにより、予測した内燃機関パラメータの値を実際の値に近づけることができる。したがって、触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関の排気系に設けられた触媒の温度を予測する触媒温度予測装置(例えば、後述の触媒温度予測装置1A)を提供する。この触媒温度予測装置は、前記内燃機関の排気温度に相関のある内燃機関パラメータ(例えば、後述のエンジントルク)の現在から所定の予測時間(例えば、後述の予測時間T_PRE)後までの値(例えば、後述のTRQ_PRE_0,…,TRQ_PRE_N)を推定する内燃機関パラメータ予測手段(例えば、後述の予測演算部13)と、前記推定された内燃機関パラメータの現在から前記予測時間後までの値に基づいて、現在から前記予測時間後における前記触媒の温度の値(例えば、触媒温度予測値TCAT_PRE)を推定する温度予測手段(例えば、後述の熱伝導モデル演算部12)と、を備え、前記内燃機関パラメータ予測手段は、所定の関数に従って出力する複数のニューロンを結合して構成されたニューラルネットワークに基づいて前記内燃機関のパラメータの現在から所定時間後までの値を推定し、前記ニューラルネットワークへの入力には、前記内燃機関の負荷に相関のあるパラメータ(例えば、後述のエンジン回転数、車速、ドライバ要求トルクなど)が含まれている。
この発明では、内燃機関の排気温度と相関のある内燃機関パラメータについて、現在から予測時間後までの値を推定し、さらにこの推定した内燃機関パラメータの値に基づいて、現在から予測時間後における触媒の温度の値を推定する。このように、現在から予測時間後までの内燃機関パラメータの値に基づいて触媒の温度を推定することにより、現在から予測時間後までの間に触媒が受けた熱量を考慮することができるので、高い精度で触媒の温度を予測することができる。
ところで、内燃機関パラメータの将来の値は、基本的にはドライバの意思に応じて変化するものであるため、マップやモデルに基づいて厳密に定式化することはできないが、車両の運転状態やドライバの癖などにより、ある程度は推定できると考えられる。そこで本発明では、このような内燃機関パラメータの現在から予測時間後までの値を、ニューラルネットワークに基づいて推定する。ニューラルネットワークは、上述のような厳密な定式化が困難な系であっても、適切な入力の下で適切な学習を施すことにより、優れた再現性を示す。したがって、このようなニューラルネットワークを用いて内燃機関パラメータの値を推定することにより、高い精度で触媒の温度を予測することができる。
また本発明では、ニューラルネットワークへの入力に、内燃機関の負荷に相関のあるパラメータを含めた。これにより、現在の内燃機関が高負荷運転状態にある場合には、その後内燃機関の負荷が減少へ転じる可能性が高い、といった上述のような一般的な運転パターンを考慮して内燃機関パラメータを予測することができるので、触媒温度の予測精度を向上することができる。
この場合、前記ニューラルネットワークへの入力には、車両の運転時刻が含まれることが好ましい。
ドライバによる車両の運転パターンは、車両の運転時刻に応じて大まかには分類できるものと考えられる。すなわち、例えば、朝の通勤時には道路が混むことから、比較的遅い速度で安定するような操作が行われる傾向があったり、逆に夜の帰宅時には道路が空くことから、比較的速い速度で安定するような操作が行われる傾向があったりする。このように、車両の運転時刻は、運転パターンを予測する上で有用な情報であると考えられる。したがって、このようなパラメータをニューラルネットワークの入力に含めることにより、触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
この場合、前記触媒温度予測装置は、現在から前記予測時間前に前記内燃機関パラメータ予測手段により推定された前記内燃機関パラメータの前記予測時間後の値と、前記内燃機関パラメータの現在の値とが一致するように、前記内燃機関パラメータ予測手段のニューラルネットワークを修正するニューラルネットワーク学習手段(例えば、後述のモデル修正器14)を備えることが好ましい。
この発明では、現在から予測時間前に推定された内燃機関パラメータの予測時間後の値と、この内燃機関パラメータの現在の値とが一致するようにニューラルネットワークを修正することにより、実際のドライバによる車両の運転パターンに合わせて内燃機関パラメータの予測精度を向上し、ひいては触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る触媒温度予測装置と、この触媒温度予測装置が適用された車両のエンジンおよびその排気浄化システムの構成を示す図である。 上記実施形態に係るエンジントルクの値を予測する手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係るエンジントルクの値を予測する手順を説明するためのタイムチャートである。 上記実施形態に係るエンジントルクの値を予測する手順を説明するためのタイムチャートである。 上記実施形態に係る触媒温度予測装置の動作例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る触媒温度予測装置と、この触媒温度予測装置が適用された車両のエンジンおよびその排気浄化システムの構成を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る触媒温度予測装置1と、この触媒温度予測装置1が適用された車両の内燃機関(以下、「エンジン」という)2およびその排気浄化システム3の構成を示す図である。
エンジン2の排気系4には、排気の上流側から順に酸化触媒41、DPF42、選択還元触媒43、が設けられている。DPF42と選択還元触媒43との間には、尿素水を噴射するユリア噴射装置45が設けられている。
酸化触媒41は、排気との反応により発生する熱で排気を昇温するとともに、排気中のNOをNOに変換し後述の選択還元触媒61におけるNOxの還元を促進する。
DPF42は、排気がフィルタ壁の微細な孔を通過する際、排気中の炭素を主成分とする粒子状物質(以下、「PM(Particulate Matter)」という)を、フィルタ壁の表面およびフィルタ壁中の孔に堆積させることによって捕集する。
選択還元触媒43は、アンモニア等の還元剤が存在する雰囲気下で、排気中のNOxを選択的に還元する。具体的には、ユリア噴射装置45により尿素水を噴射すると、この尿素水は、排気の熱により熱分解又は加水分解されて還元剤としてのアンモニアが生成される。生成されたアンモニアは、選択還元触媒43に供給され、これらアンモニアにより、排気中のNOxが選択的に還元される。
触媒温度予測装置1は、選択還元触媒43の将来の温度、より具体的には現在から所定の予測時間T_PRE後における選択還元触媒43の温度の値である触媒予測温度TCAT_PREを推定する。なお以下では、選択還元触媒43のことを単に「触媒」といい、選択還元触媒43の温度のことを単に「触媒温度」という。
ユリア噴射装置45の噴射制御装置5は、エンジン2から排出されるNOx量や、触媒温度予測装置1により推定された触媒予測温度TCAT_PREなどに基づいて、ユリア噴射装置45による尿素水の噴射量を制御する。
触媒温度予測装置1は、運転パターン予測部10と、熱伝導モデル演算部12と、を備える。
運転パターン予測部10は、エンジンの回転数、車両の車速、およびアクセル開度に基づいて図示しない処理により算出されたドライバ要求トルクなど、車両の運転状態に関わるパラメータ(以下、これらパラメータを総称して「運転状態パラメータ」という)の現在の値に基づいて、エンジンのポート部の排気温度と直接的に相関のある内燃機関パラメータとしてのエンジンの発生トルク(以下、「エンジントルク」という)について、現在から予測時間T_PRE後までの値を推定する。
図2は、エンジントルクの値を予測する手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、運転パターン予測部により実行される。
図3および図4は、エンジントルクの値を予測する手順を説明するためのタイムチャートである。なおこれら図3および図4に示す例では、現在の時刻をTとし、時刻T−1,T−2,T−3を現在よりも過去の時刻とし、時刻T,T,T,…,TN−1,Tを、将来の時刻とする。したがって、時刻T以前の実線で示す値は実値であり、時刻T以降の破線で示す値は運転パターン予測部による予測値である。
また、本実施形態では、図3および図4において白丸で示すように、現在から予測時間T_PRE後までの時間をN分割し、各時刻における値を推定する。すなわち、エンジントルクの現在値をTRQ_PRE_0とし、現在より後の時刻Tにおけるエンジントルクの予測値をTRQ_PRE_iとする。
先ず、S1では、現在の運転状態パラメータの値に基づいて、エンジントルクの現在値TRQ_PRE_0を推定し、S2に移る。
S2では、現在のエンジンが高負荷運転状態にあるか否か、より具体的にはS1で推定したエンジントルクの現在値TRQ_PRE_0がエンジントルク値に対する所定の閾値TRQ_THより大きいか否かを判定する。この判定がNOである場合にはS3に移り、この判定がYESである場合にはS4に移る。なお、このエンジンが高負荷運転状態であるか否かを判定するための閾値TRQ_THは、運転状態パラメータの値に応じて図示しない処理により逐次設定される。
S3では、S2において現在のエンジンが高負荷運転状態にないと判定されたことに応じて、エンジントルク値は予測時間T_PRE後まで、現在値TRQ_PRE_0から変化しないと推定する。すなわち、下記式に示すように、エンジントルクの予測値TRQ_PRE_1,…,TRQ_PRE_Nは、全て現在値TRQ_PRE_0と等しいと推定する(図3参照)。
TRQ_PRE_i=TRQ_PRE_0 (i=1,…,N) (1)
一方、S4以降では、S2において現在のエンジンが高負荷運転状態にあると判定されたことに応じて、現在から予測時間T_PRE後へ向けて、現在値TRQ_PRE_0から減少するように、エンジントルク値を推定する(図4参照)。これは、長時間にわたりエンジントルク値を高い値に維持したり増加させ続けたりするように運転されることが一般的には稀であることから、現在のエンジンが高負荷運転状態にある場合には、その後エンジントルク値は、継続して運転できるような現在値よりも小さな値へ収束するように減少に転じる可能性が高いと判断できるからである。
より具体的には、先ずS4では、エンジントルク値が収束すると予測される値であるトルク収束値TRQ_CNVを推定し、S5に移る。このトルク収束値TRQ_CNVは、例えば、運転状態パラメータの現在値に基づいて、図示しないマップを検索することにより算出される。
S5では、現在から、エンジントルク値が上記トルク収束値TRQ_CNVに収束するまでの時間である収束時間T_CNVを推定し、S6に移る。この収束時間T_CNVは、例えば、運転状態パラメータの現在値に基づいて、図示しないマップを検索することにより算出される。
S6では、エンジントルクの現在値TRQ_PRE_0と上記収束時間T_CNV後における値であるトルク収束値TRQ_CNVとを、図4中破線で示すように所定の減少態様で補間することにより、現在から予測時間T_PRE後の間におけるエンジントルク予測値TRQ_PRE_1,…,TRQ_PRE_Nを推定する。この際、上記エンジントルクの現在値TRQ_PRE_0とトルク収束値TRQ_CNVとを補間する減少態様は、例えば、運転状態パラメータの現在値に基づいて設定される。
図1に戻って、熱伝導モデル演算部12は、エンジン2およびその排気を熱源と見立てた排気系4の所定の熱伝導モデルに基づいて、現在から予測時間T_PRE後における選択還元触媒43の温度である触媒予測温度TCAT_PREを推定する。より具体的には、運転パターン予測部10により推定されたエンジントルクの現在から予測時間T_PRE後までの値TRQ_PRE_0,…,TRQ_PRE_Nに基づいてエンジン2のポート部の排気温度を予測し、この現在から予測時間T_PRE後までの間の排気温度の予測値を入力として、熱伝導モデルにより現在から予測時間T_PRE後における触媒予測温度TCAT_PREを推定する。なお、この熱伝導モデルとしては、例えば、本願出願人による特開2006−250945号公報や特許第4373909号などに記載されているような、ニュートンの冷却則に従って定式化された排気系4のモデルなど、従来既知のものが用いられる。
図5は、以上のように構成された触媒温度予測装置の動作例を示す図である。図5では、時刻t1からt2にかけてパルス状にエンジントルクを変化させた場合における動作例を示す。
図5において、細実線は実際の触媒温度の実値を示し、太実線は本実施形態の触媒温度予測装置により推定された触媒温度TCAT_PREを示す。また、図5において破線は、比較例の触媒温度予測装置により推定された触媒温度を示す。この比較例は、本実施形態と異なり、エンジントルクの大小に関わらず上記式(1)に示すようにエンジントルク値の予測値TRQ_PRE_i(i=1,…,N)が現在値TRQ_PRE_0に等しいものとして触媒温度を推定した場合を示す。
図5に示すように、時刻t1においてエンジントルク値を閾値TRQ_THよりも大きくすると、排気温度が上昇し、細実線で示すように触媒の温度が徐々に上昇する。その後、時刻t2においてエンジントルク値を閾値TRQ_THよりも小さくすると、排気温度が低下し、その後、細実線で示すように所定の遅れをもって触媒温度が徐々に低下し始める。
図5において破線で示す比較例によれば、時刻t1からt2の間では、常にエンジントルク値の予測値TRQ_PRE_i(i=1,…,N)を現在値TRQ_PRE_0と等しいと仮定しているので、触媒温度は実際の温度よりも高く予測されてしまう。
これに対して太実線で示す本実施形態によれば、エンジントルク値が閾値TRQ_THを超えた場合には、その後エンジントルク値が減少に転ずることを見越して、エンジントルク値の予測値TRQ_PRE_i(i=1,…,N)を、現在値TRQ_PRE_0から減少するように推定する。この結果、比較例と比較してエンジンの負荷変動による予測誤差が抑制される。
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、現在から予測時間T_PRE後までのエンジントルクの予測値に基づいて触媒温度を推定することにより、現在から予測時間T_PRE後までの間に触媒が受けた熱量を考慮することができるので、高い精度で触媒温度を予測することができる。
また本実施形態では、エンジンが高負荷運転状態にあると判定された場合には、現在から予測時間T_PRE後へ向けて減少するように、現在から予測時間T_PRE後までのエンジントルク値を推定する。これにより、実際の運転に近くなるようにエンジントルク値を推定することができるので、触媒温度の予測精度を向上することができる。
(2)本実施形態では、エンジントルクの現在の値TRQ_PRE_0とトルク収束値TRQ_CNVとを推定し、これら現在の値TRQ_PRE_0と収束時間T_CNV後の値であるトルク収束値TRQ_CNVとを所定の減少態様で補間することにより、現在から予測時間T_PRE後までの間のエンジントルク値を推定する。これにより、不規則で無く自然に変化するようにエンジントルク値を推定することができるので、触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
(3)本実施形態では、現在の運転状態パラメータの値に応じて、エンジントルクの現在値TRQ_PRE_0とトルク収束値TRQ_CNVとを補間する際の減少態様を変化させることにより、エンジントルクの予測値TRQ_PRE_1,…,TRQ_PRE_Nを実際の値に近づけることができる。したがって、触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。
例えば上記実施形態では、S2においてエンジンが高負荷運転状態であるか否かを判別するための閾値TRQ_THと、継続して運転できると考えられるトルク収束値TRQ_CNVとは、異なる値であるものとして説明したが、これに限らない。例えば、トルク収束値TRQ_CNVは、上記閾値TRQ_THと等しくしてもよい。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記第1実施形態と共通する構成については説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る触媒温度予測装置1Aの構成を示すブロック図である。本実施形態に係る触媒温度予測装置1Aは、現在から予測時間T_PRE後までのエンジントルク値TRQ_PRE_0,…,TRQ_PRE_Nを推定する運転パターン予測部10Aの構成が第1実施形態と異なる。
運転パターン予測部10Aは、エンジントルク値を推定する数に相当する数であるN+1組のニューラルネットワーク13_0,…,13_Nを含んで構成された予測演算部13と、ニューラルネットワーク学習手段としてのモデル修正器14と、を備える。
各ニューラルネットワーク13_0,…,13_Nには、エンジンの負荷に相関のあるパラメータとしてのドライバ要求トルク、エンジンの回転数および車両の車速などの他、平均ドライバ要求トルク、平均車速、車両の加速度、および車両の運転時刻など、車両の運転状態に関わる運転状態パラメータの現在の値が入力される。
各ニューラルネットワーク13_0,13_1,…,13_N−1,13_Nは、それぞれ、所定の関数に従って出力する複数のニューロンを結合して構成されており、上記運転状態パラメータの入力に対し、現在から予測時間T_PRE後までのエンジントルクの値TRQ_PRE_0,TRQ_PRE_1,…,TRQ_PRE_N−1,TRQ_PRE_Nを出力するように予め学習されている。
モデル修正器14は、現在の時刻を”t“とし、現在から予測時間T_PRE前にニューラルネットワーク13_Nで算出されたエンジントルク予測値TRQ_PRE_N(t−T_PRE)と、エンジントルク現在値TRQ_PRE_0(t)とを比較し、これら過去のエンジントルク予測値TRQ_PRE_N(t−T_PRE)とエンジントルク現在値TRQ_PRE_0(t)とが一致するように、ニューラルネットワーク13_0,…,13_Nを修正する。
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(4)本実施形態によれば、現在から予測時間T_PRE後までのエンジントルクの予測値に基づいて触媒温度を推定することにより、現在から予測時間T_PRE後までの間に触媒が受けた熱量を考慮することができるので、高い精度で触媒の温度を予測することができる。
また本実施形態では、マップやモデルに基づく厳密な定式化が困難なエンジントルクの将来の値を、ニューラルネットワーク13_0,…,13_Nを用いて推定することにより、高い精度で触媒温度を予測することができる。
また本実施形態では、ニューラルネットワーク13_0,…,13_Nへの入力に、エンジンの負荷に相関のあるエンジン回転数、車速およびドライバ要求トルクなどのパラメータを含めた。これにより、現在のエンジンが高負荷運転状態にある場合にはその後エンジンの負荷が減少へ転じる可能性が高い、といった上述のような一般的な運転パターンを考慮してエンジントルクを予測することができるので、触媒温度の予測精度を向上することができる。
(5)車両の運転時刻は、運転パターンを予測する上で有用な情報であると考えられる。したがって、このようなパラメータをニューラルネットワーク13_0,…,13_Nの入力に含めることにより、触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
(6)本実施形態では、現在の時刻を“t”として、現在から予測時間T_PRE前に推定されたエンジントルク値の予測時間T_PRE後の値TRQ_PRE_N(t−T_PRE)と、このエンジントルク現在値TRQ_PRE_0(t)とが一致するようにニューラルネットワーク13_0,…,13_Nを修正することにより、実際のドライバによる車両の運転パターンに合わせてエンジントルクの予測精度を向上し、ひいては触媒温度の予測精度をさらに向上することができる。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記ニューラルネットワーク13_0,…,13_Nへの入力には、ミッションの位置、GPS信号、走行距離、および走行時間など、ドライバによる運転パターンと相関のあるパラメータを含めてもよい。
1,1A…触媒温度予測装置
10,10A…運転パターン予測部(内燃機関パラメータ予測手段、高負荷判定手段)
12…熱伝導モデル演算部(温度予測手段)
13_0,…,13_N…ニューラルネットワーク
14…モデル修正器(ニューラルネットワーク学習手段)
2…エンジン(内燃機関)
43…選択還元触媒(触媒)

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気系に設けられた触媒の温度を予測する触媒温度予測装置であって、
    前記内燃機関の排気温度と相関のある内燃機関パラメータの現在から所定の予測時間後までの値を推定する内燃機関パラメータ予測手段と、
    前記推定された内燃機関パラメータの現在から前記予測時間後までの値に基づいて、現在から前記予測時間後における前記触媒の温度の値を推定する温度予測手段と、
    前記内燃機関が高負荷運転状態にあるか否かを判定する高負荷判定手段と、を備え、
    前記内燃機関パラメータ予測手段は、前記内燃機関が高負荷運転状態にあると判定された場合には、現在から前記予測時間後へ向けて減少するように内燃機関パラメータの値を推定することを特徴とする触媒温度予測装置。
  2. 前記内燃機関パラメータ予測手段は、
    車両の運転状態パラメータの現在の値に基づいて前記内燃機関パラメータの現在の値と所定時間後の値とを推定し、
    当該推定した内燃機関パラメータの現在の値と所定時間後の値とを所定の減少態様で補間することにより、前記内燃機関パラメータの現在から前記予測時間後の間における値を推定することを特徴とする請求項1に記載の触媒温度予測装置。
  3. 前記内燃機関パラメータ予測手段は、
    車両の運転状態パラメータの現在の値に応じて、前記補間する際の減少態様を変化させることを特徴とする請求項2に記載の触媒温度予測装置。
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