JPH08177599A - 車両装備物の温度推定方法及び温度推定装置 - Google Patents

車両装備物の温度推定方法及び温度推定装置

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JPH08177599A
JPH08177599A JP6328512A JP32851294A JPH08177599A JP H08177599 A JPH08177599 A JP H08177599A JP 6328512 A JP6328512 A JP 6328512A JP 32851294 A JP32851294 A JP 32851294A JP H08177599 A JPH08177599 A JP H08177599A
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temperature
neural network
engine
estimating
tangible object
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JP6328512A
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Mitsuru Nagaoka
満 長岡
Yoko Hirata
陽子 平田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度センサを要することなく、車両に装備さ
れる有体物(エンジン冷却水、変速制御油、触媒等)の
温度を精度よく推定する。 【構成】 エンジンの制御情報のうち、エンジンの吸気
負圧Boost、エンジン出力軸の回転速度Esp及びトルク
コンバータのタービン回転速度Tspを入力変数とするニ
ューラルネットワーク演算によりトルクコンバータの滑
り損Tlos を算出する。エンジン出力軸の回転速度Esp
及び自動変速機の変速位置Gear を入力変数とするニュ
ーラルネットワーク演算により自動変速機の攪拌損Glo
s を算出する。また、車速Vsp及び外気温Atempを入力
変数とするニューラルネットワーク演算により自動変速
機の冷却量Clos を算出する。しかる後、上記滑り損T
los、攪拌損Glos 及び冷却量Clos を入力変数とする
ニューラルネットワーク演算により変速制御油の温度F
tempを推定する。その際、過去の温度推定値Ft(t-n)を
入力変数に加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に装備される有体
物、例えばエンジン冷却水、自動変速機の変速制御油、
触媒コンバータ内の触媒等の温度を推定する車両装備物
の温度推定方法及び温度推定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両において、エンジンや自動
変速機等を制御する場合には、温度センサによりエンジ
ンの冷却水や自動変速機の変速制御油等の温度を測定
し、その温度を制御情報の一つとして制御を行ってい
る。また、エンジン排気系に設けられる触媒コンバータ
内の触媒温度を温度センサにより測定し、その温度が所
定温度以上になったときに警報を発するようにすること
もあり、車両に装備される有体物(物品及びその物品内
に含まれる気体、液体、粒状物等を含むことを意味す
る)の温度は、種々の制御に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記有体物
の温度を測定するための温度センサは、比較的単価の高
いものであるため、その使用を極力抑えたいという要求
がある。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、エンジンの制御情報の
うち、温度測定の対象である有体物の温度に関係する情
報を基にした適切な演算法を用いることにより、温度セ
ンサを要することなく、車両の、特にエンジン周辺に装
備される有体物の温度を精度よく推定できるようにする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係わる発明は、各種の制御情報に基づい
て制御されるエンジンを搭載する車両に装備される有体
物の温度を推定する車両装備物の温度推定方法として、
上記エンジンの制御情報のうち、上記有体物の温度に関
係する情報を、少なくとも発生熱量グループと冷却熱量
グループとの二つに分け、発生熱量グループの情報を入
力変数とするニューラルネットワーク演算により有体物
の発生熱量を、冷却熱量グループの情報を入力変数とす
るニューラルネットワーク演算により有体物の冷却熱量
をそれぞれ算出し、しかる後、上記発生熱量及び冷却熱
量に基づいて有体物の温度を推定する構成とする。
【0006】請求項2〜4に係わる発明は、いずれも温
度推定の対象である有体物の一例を示す。すなわち、上
記有体物は、請求項2に係わる発明では自動変速機の変
速制御油であり、請求項3に係わる発明ではエンジンの
冷却水であり、請求項4に係わる発明では触媒コンバー
タ内の触媒である。
【0007】請求項5に係わる発明は、請求項1記載の
車両装備物の温度推定方法において、発生熱量及び冷却
熱量に基づいて有体物の温度を推定するに当り、発生熱
量及び冷却熱量を入力変数とするニューラルネットワー
ク演算により有体物の温度を推定する構成とする。
【0008】請求項6に係わる発明は、請求項5記載の
車両装備物の温度推定方法において、ニューラルネット
ワーク演算により有体物の温度を推定するに当り、所定
時間前の有体物温度推定値を入力変数に加えてニューラ
ルネットワーク演算を行う構成とする。
【0009】請求項7に係わる発明は、請求項1記載の
車両装備物の温度推定方法において、発生熱量及び冷却
熱量に基づいて有体物の温度を推定するに当り、発生熱
量及び冷却熱量を入力情報とするファジィ演算により有
体物の温度を推定する構成とする。
【0010】請求項8に係わる発明は、請求項2に係わ
る発明の如く自動変速機の変速制御油の温度を推定する
方法の具体的態様を示す。すなわち、エンジンの制御情
報のうちエンジンの吸気負圧、エンジン出力軸の回転速
度及びトルクコンバータのタービン回転速度を入力変数
とするニューラルネットワーク演算によりトルクコンバ
ータの滑り損を、エンジン出力軸の回転速度及び自動変
速機の変速位置を入力変数とするニューラルネットワー
ク演算により自動変速機の攪拌損を、車速及び外気温を
入力変数とするニューラルネットワーク演算により自動
変速機の冷却量をそれぞれ算出し、しかる後、上記滑り
損、攪拌損及び冷却量に基づいて変速制御油の温度を推
定する構成とする。
【0011】請求項9に係わる発明は、請求項3に係わ
る発明の如くエンジンの冷却水の温度を推定する方法の
具体的態様を示す。すなわち、エンジンの制御情報のう
ちエンジンの吸気負圧及びエンジン出力軸の回転速度を
入力変数とするニューラルネットワーク演算によりエン
ジンの発生熱量を、車速及び外気温を入力変数とするニ
ューラルネットワーク演算によりエンジンの冷却熱量を
それぞれ算出し、しかる後、上記発生熱量及び冷却熱量
に基づいてエンジン冷却水の温度を推定する構成とす
る。
【0012】請求項10に係わる発明は、請求項4に係
わる発明の如く触媒コンバータ内の触媒の温度を推定す
る方法の具体的態様を示す。すなわち、エンジンの制御
情報のうちエンジンの吸気負圧、エンジン出力軸の回転
速度及びアクセル開度を入力変数とするニューラルネッ
トワーク演算により触媒コンバータの発生熱量を、車速
及び外気温を入力変数とするニューラルネットワーク演
算により触媒コンバータの冷却熱量をそれぞれ算出し、
しかる後、上記発生熱量及び冷却熱量に基づいて触媒コ
ンバータ内の触媒温度を推定する構成とする。
【0013】請求項11に係わる発明は、各種の制御情
報に基づいて制御されるエンジンを搭載する車両に装備
される有体物の温度を推定する車両装備物の温度推定装
置として、上記エンジンの制御情報のうち、上記有体物
の発生熱量に関係する情報を入力変数とするニューラル
ネットワーク演算により有体物の発生熱量を算出する発
生熱量算出手段と、上記エンジンの制御情報のうち、上
記有体物の冷却熱量に関係する情報を入力変数とするニ
ューラルネットワーク演算により有体物の冷却熱量を算
出する冷却熱量算出手段と、上記両算出手段で各々算出
した発生熱量及び冷却熱量に基づいて有体物の温度を推
定する温度推定手段とを備える構成とする。
【0014】
【作用】上記の構成により、請求項1又は11に係わる
発明では、エンジンの制御情報のうち、温度測定対象で
ある有体物の発生熱量に関係する情報を入力変数とする
ニューラルネットワーク演算により有体物の発生熱量を
算出するとともに、有体物の冷却熱量に関係する情報を
入力変数とするニューラルネットワーク演算により有体
物の冷却熱量を算出し、上記発生熱量及び冷却熱量に基
づいて有体物の温度を推定することにより、従来の如き
温度センサを用いることなく、有体物の温度を検知する
ことができる。しかも、エンジンの制御情報のうち、有
体物の温度に関係する情報の全てを入力情報とする一つ
のニューラルネットワーク演算により直接有体物の温度
を算出するものに比べて、各ニューラルネットワークに
おける入力情報の次数及びこれらと結合される中間層の
ニューロン数が少なくなり、ニューラルネットワーク演
算全体に要する時間ひいては有体物の温度推定に要する
時間も少なくなるので、コンピュータの負担を軽減する
ことができるとともに、有体物の温度推定を精度良く行
うことができる。
【0015】請求項6に係わる発明では、発生熱量及び
冷却熱量を入力変数とするニューラルネットワーク演算
により有体物の温度を推定するに当り、所定時間前の有
体物温度推定値を入力変数に加えてニューラルネットワ
ーク演算を行うことにより、有体物温度推定値が、実際
の有体物温度と同様に、時々刻々と変化するダイナミッ
クスを持つようになり、温度推定の精度がより向上す
る。
【0016】請求項7に係わる発明では、発生熱量及び
冷却熱量に基づいて有体物の温度を推定するに当り、発
生熱量及び冷却熱量を入力情報とするファジィ演算によ
り有体物の温度を推定しているため、上記ファジィ演算
において人間の経験則を含めることで有体物の温度推定
をより適切に行うことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】図1は本発明の第1実施例に係わる温度推
定装置Aを示し、この温度推定装置Aは、各種の制御情
報に基づいて制御されるエンジンを搭載する車両に装備
される有体物としての自動変速機の変速制御油の温度を
測定するものであり、その温度測定においては、エンジ
ンンの制御情報のうち、変速制御油の温度に関係するエ
ンジン吸気負圧Boost、エンジン出力軸の回転速度Es
p、トルクコンバータのタービン回転速度Tsp、自動変
速機の変速位置Gear 、車速Vsp及び外気温Atempを用
いるようになっている。
【0019】すなわち、上記温度推定装置Aは、エンジ
ン吸気負圧Boost及びエンジン出力軸の回転速度Espを
正規化処理部1を通して受けるニューラルネット部2
と、エンジン出力軸の回転速度Esp及びトルクコンバー
タのタービン回転速度Tspを受けてトルクコンバータの
速度比s(=Tsp/Esp)を算出する速度比算出部3
と、エンジン出力軸の回転速度Esp及び自動変速機の変
速位置Gear を正規化処理部4を通して受けるニューラ
ルネット部5と、車速Vsp及び外気温Atempを正規化処
理部6を通して受けるニューラルネット部7とを備えて
いる。
【0020】上記ニューラルネット部2は、正規化処理
部1で正規化したエンジン吸気負圧Boost及びエンジン
出力軸回転速度Espの各正規化値を入力変数としかつ中
間層に複数のニューロンを有するニューラルネットワー
クにより構成され、ニューラルネットワーク演算により
自動変速機の入力トルクTorquを算出する。その算出結
果である自動変速機の入力トルクTorqu及び上記速度比
算出部3で算出したトルクコンバータの速度比sは、共
に正規化処理部8を通してニューラルネット部9に入力
される。該ニューラルネット部9は、正規化処理部8で
正規化した自動変速機入力トルクTorqu及びトルクコン
バータ速度比sの各正規化値を入力変数としかつ中間層
に複数のニューロンを有するニューラルネットワークに
より構成され、ニューラルネットワーク演算によりトル
クコンバータの滑り損Tlos を算出する。
【0021】上記ニューラルネット部5は、正規化処理
部4で正規化したエンジン出力軸回転速度Esp及び変速
位置Gear の各正規化値を入力変数としかつ中間層に複
数のニューロンを有するニューラルネットワークにより
構成され、ニューラルネットワーク演算により自動変速
機のオイル攪拌損Glos を算出する。また、上記ニュー
ラルネット部7は、正規化処理部6で正規化した車速V
sp及び外気温Atempの各正規化値を入力変数としかつ中
間層に複数のニューロンを有するニューラルネットワー
クにより構成され、ニューラルネットワーク演算により
自動変速機の冷却損Clos を算出する。
【0022】ここで、上記トルクコンバータの滑り損T
los と自動変速機のオイル攪拌損Glos とはいずれも自
動変速機の発生熱量に相当し、上記自動変速機の冷却損
Clos は自動変速機の冷却熱量に相当する。従って、ニ
ューラルネット部2,5,9は、請求項11に係わる発
明にいう、エンジンの制御情報のうち、自動変速機(変
速制御油)の発生熱量に関係する情報を入力変数とする
ニューラルネットワーク演算により自動変速機の発生熱
量を算出する発生熱量算出手段を構成しており、また、
ニューラルネット部5は、同じく請求項11に係わる発
明にいう、エンジンの制御情報のうち、自動変速機(変
速制御油)の冷却熱量に関係する情報を入力変数とする
ニューラルネットワーク演算により自動変速機の冷却熱
量を算出する冷却熱量算出手段を構成している。
【0023】そして、上記トルクコンバータの滑り損T
los 、自動変速機のオイル攪拌損Glos 及び自動変速機
の冷却損Clos は、いずれも正規化処理部10を通して
ニューラルネット部11に入力される。該ニューラルネ
ット部11は、正規化処理部10で正規化した滑り損T
los 、オイル攪拌損Glos 、冷却損Clos 及び過去の温
度推定値Ft(t-n)の各正規化値を入力変数としかつ中間
層に複数のニューロンを有するニューラルネットワーク
により構成され、ニューラルネットワーク演算により自
動変速機の変速制御油の温度Ftempを推定する。また、
12は上記ニューラルネット部11からの温度推定値F
tempが入力される記憶部であって、該記憶部12は、温
度推定値Ftempを所定の遅れ時間記憶し、その遅れ時間
後の温度推定値Ft(t-n)をニューラルネット部11の入
力層に正規化処理部10を通して出力するようになって
いる。上記ニューラルネット部11、正規化処理部10
及び記憶部12により、請求項11に係わる発明にい
う、自動変速機の発生熱量及び冷却熱量に基づいて自動
変速機の変速制御油の温度を推定する温度推定手段13
が構成されている。
【0024】次に、上記第1実施例の温度推定装置Aに
おいて、自動変速機の変速制御油の温度を推定する場合
の動作手順である温度推定方法について、図2に示すフ
ローチャートに従って説明する。
【0025】図2において、先ず、ステップS1 で推定
タイミングとなるを待った後、ステップS2 でエンジン
制御情報の中からエンジン吸気負圧Boost、エンジン出
力軸の回転速度Esp、トルクコンバータのタービン回転
速度Tsp、自動変速機の変速位置Gear 、車速Vsp及び
外気温Atempを読み込む。その後、ステップS3 で正規
化処理部1にて自動変速機の入力トルクの推定入力情報
であるエンジン吸気負圧Boost及びエンジン出力軸の回
転速度Espを正規化する。この正規化計算は、下記の式 Boostn =(Boost+13)/80 Espn =(Esp−3800)/3200 P1 =[Boostn ,Espn ]T により行う。尚、マトリックスP1 のT は転置マトリッ
クスを意味する。
【0026】続いて、ステップS4 でニューラルネット
部2にてエンジン吸気負圧正規化値Boostn 及びエンジ
ン出力軸回転速度正規化値Espn を入力変数とするニュ
ーラルネットワーク演算をして自動変速機の入力トルク
Torquを算出する。また、ステップS5 で速度比算出部
3にてエンジン出軸の回転速度Espに対するトルクコン
バータのタービン回転速度Tspの比であるトルクコンバ
ータの速度比s(=Tsp/Esp)を算出する。
【0027】続いて、ステップS6 で正規化処理部8に
てトルクコンバータの滑り損の推定入力情報である自動
変速機の入力トルクTorqu及びトルクコンバータの速度
比sを正規化する。この正規化計算は、下記の式 Tn =Torqu/150 sn =s P2 =[Tn ,sn ]T により行う。その後、ステップS7 でニューラルネット
部9にて入力トルク正規化値Tn 及び速度比正規化値s
n を入力変数とするニューラルネットワーク演算をして
トルクコンバータの滑り損Tlos を算出する。
【0028】続いて、ステップS8 で正規化処理部4に
て自動変速機のオイル攪拌損の推定入力情報であるエン
ジン出力軸の回転速度Esp及び自動変速機の変速位置G
earを正規化する。この正規化計算は、下記の式 Espn =(Esp−3800)/3200 Gearn=Gear /5 P3 =[Espn ,Gearn]T により行う。その後、ステップS9 でニューラルネット
部5にてエンジン出力軸回転速度正規化値Espn 及び変
速位置正規化値Gearnを入力変数とするニューラルネッ
トワーク演算をして自動変速機のオイル攪拌損Glos を
算出する。
【0029】続いて、ステップS10で正規化処理部6に
て自動変速機の冷却損の推定入力情報である車速Vsp及
び外気温Atempを正規化する。この正規化計算は、下記
の式 Vspn =(Vsp−70)/70 Atempn =(Atemp−20)/30 P4 =[Vspn ,Atempn ]T により行う。その後、ステップS11でニューラルネット
部7にて車速正規化値Vspn 及び外気温正規化値Atemp
n を入力変数とするニューラルネットワーク演算をして
自動変速機の冷却損Clos を算出する。
【0030】しかる後、ステップS12で正規化処理部1
0にて損失入力情報であるトルクコンバータの滑り損T
los 、自動変速機のオイル攪拌損Glos 及び冷却損Clo
s と過去の温度推定値Ft(t-n)を正規化する。この正規
化計算は、下記の式 Tlosn=Tlos /5 Glosn=Glos Closn=Clos Ft(t-n)n =(Ft(t-n)−80)/80 P5 =[Tlosn,Glosn,Closn,Ft(t-n)n ]T により行う。その後、ステップS13でニューラルネット
部11にて滑り損正規化値Tlosn、オイル攪拌損正規化
値Glosn、冷却損正規化値Closn及び過去の温度推定値
正規化値Ft(t-n)n を入力変数とするニューラルネット
ワーク演算をして自動変速機の変速制御油の温度Ftemp
を推定する。
【0031】このように、第1実施例においては、エン
ジンの制御情報の中から、エンジン吸気負圧Boost、エ
ンジン出力軸の回転速度Esp及びトルクコンバータのタ
ービン回転速度Tspを入力変数とする、2段のニューラ
ルネット部2,9によるニューラルネットワーク演算に
よりトルコンバータの滑り損Tlos を、トルクコンバー
タのタービン回転速度Tsp及び自動変速機の変速位置G
ear を入力変数とするニューラルネット部5でのニュー
ラルネットワーク演算により自動変速機のオイル攪拌損
Glos を、車速Vsp及び外気温Atempを入力変数とする
ニューラルネット部7でのニューラルネットワーク演算
により自動変速機の冷却損つまり冷却熱量Clos をそれ
ぞれ算出し、しかる後上記滑り損Tlos 、オイル攪拌損
Glos 及び冷却熱量Clos を入力変数とするニューラル
ネット部11でのニューラルネットワーク演算により自
動変速機の変速制御油の温度Ftempを推定することによ
り、従来の如き変速制御油用温度センサを用いることな
く変速制御油の温度Ftempを検知することができ、その
分コストの低廉化を図ることができる。
【0032】しかも、上記各ニューラルネット部2,
5,7,9,11は、いずれも入力変数の次数及び中間
層のニューロンの個数が少なく、自動変速機の変速制御
油の温度に関係する情報の全てを入力情報とする一つの
ニューラルネットワーク演算により直接温度を算出する
場合に比べて、ニューラルネットワーク演算全体に要す
る時間ひいては温度推定に要する時間を短くすることが
できるので、コンピュータの負担を軽減することができ
るとともに、温度推定の精度を高めることができる。
【0033】さらに、滑り損Tlos 、オイル攪拌損Glo
s 及び冷却熱量Clos を入力変数とするニューラルネッ
トワーク演算により自動変速機の変速制御油の温度Fte
mpを推定するに当り、所定時間前の温度推定値Ft(t-n)
を入力変数に加えてニューラルネットワーク演算を行っ
ているため、温度推定値tempが、実際の温度と同様に、
時々刻々と変化するダイナミックスを持つようになり、
温度推定の精度をより向上させることができる。
【0034】次に、ニューラルネット計算(ニューラル
ネットワーク演算)について、変速制御油の温度Ftemp
を推定するATF温度推定用ニューラルネット計算を例
に、図3に示すフローチャートに従って説明する。
【0035】図3において、先ず、ステップS21で正規
化情報P5 (滑り損正規化値Tlosn、オイル攪拌損正規
化値Glosn、冷却損正規化値Closn及び過去の温度推定
値正規化値Ft(t-n)n )を入力した後、ステップS22で
この正規化情報P5 と中間層重み係数W51(i,j)と
のマトリックス積U0 を求め、ステップS23でこのマト
リックスU0 に中間層バイアス係数B51(i)を加算
し、その値を新たにマトリックスU0 と置換える。ここ
で、iは中間層のニューロン数、jは入力数であり、本
実施例の場合はi=5,j=4である。
【0036】続いて、ステップS24で上記マトリックス
U0 の正接双曲線関数である中間層伝達関数U(=ta
nh(U0 ))を計算する。中間層伝達関数に正接双曲
線関数を用いたのは、入力が正負両方に分布することに
対応したものである。この中間層伝達関数Uの計算は、
図4に示すフローチャートに従って行う。しかる後、ス
テップS25で上記中間層伝達関数Uと出力層重み係数W
52(i)とのマトリックス積である温度推定値Ftempを
求め、ステップS26でこの温度推定値Ftempに出力層バ
イアス係数B52を加算し、その値を新たに温度推定値F
tempと置換える。以上によって、ニューラルネット計算
のサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
【0037】尚、中間層重み係数W51、中間層バイアス
係数B51、出力層重み係数W52及び出力層バイアス係数
B52は、バックプロパゲーション法を用いた学習によ
り、本実施例に係わる温度推定装置の製造前に全装置共
通に決定されたものである。また、入力トルク推定用ニ
ューラルネット計算、滑り損推定用ニューラルネット計
算、攪拌損推定用ニューラルネット計算及び冷却損推定
用ニューラルネット計算は、基本的には、ATF温度推
定用ニューラルネット計算と同じであって、単に入力情
報P、重み係数W及びバイアス係数Bが異なるだけであ
る。
【0038】次に、中間層伝達関数Uの計算について、
図4に示すフローチャートに従って説明する。
【0039】図4において、先ず、ステップS31で変数
iiに1をセットした後、ステップS32でマトリックス
の値U0 (ii)が正であるか負であるかを判定する。
正であるときにはステッブS33でフラグfをリセット
し、ステップS36へ移行する一方、負であるときにはス
テップS34でフラグfをセットし、ステップS35でマト
リックスの値U0 (ii)にマイナス符号を掛けて正の
値に置換えた後、ステップS36へ移行する。ステップS
36では予め作成されたマップを用いて上記値U0(i
i)に対応した中間層伝達関数値U(ii)を算出す
る。上記マップは、U=tanh(U0 )を0≦U0 ≦
20の範囲で表現したものである。このようにマップを
用いて中間層伝達関数値U(ii)を算出すると計算時
間を節約することができる。
【0040】しかる後、ステップS37でフラグfがセッ
トされているか否かを判定し、セットされているときつ
まり先にマトリックスの値U0 (ii)を正の値にして
いるときには、ステップS38でこの値にマイナス符号を
掛けて元の負の値に戻す。続いて、ステップS39で変数
iiを1カウントアップした後、ステップS40で変数i
iがニューラルネットワークの入力情報の次数iより大
きいか否かを判定する。この判定がNOのときにはステ
ップS32に戻る一方、判定がYESのときには中間層伝
達関数Uを終了し、ニューラルネット計算に戻る。
【0041】尚、上記第1実施例では、滑り損Tlos 、
オイル攪拌損Glos 及び冷却熱量Clos に基づいて自動
変速機の変速制御油の温度Ftempを推定するに当り、滑
り損Tlos 、オイル攪拌損Glos 及び冷却熱量Clos を
入力変数とするニューラルネットワーク演算により変速
制御油の温度Ftempを推定したが、本発明は、滑り損T
los 、オイル攪拌損Glos 及び冷却熱量Clos を入力情
報とするファジィ演算により変速制御油の温度Ftempを
推定するようにしてもよい。ファジィ演算においては、
人間の経験則を含めることができるので、温度推定をよ
り適切に行うことができる。以下、変速制御油の温度F
tempを推定するためのファジィ演算について、図5に示
すフローチャートに従って説明する。
【0042】図5においては、先ず、ステップS41で入
力情報である滑り損Tlos 、オイル攪拌損Glos 及び冷
却熱量Clos を、図6(a),(b)及び(c)にそれ
ぞれ示すメンバーシップ関数を用いてファジィ化する。
このファジィ化では、滑り損Tlos 、オイル攪拌損Glo
s 及び冷却熱量Clos をそれぞれ、小さい(s)、普通
(m)、大きい(l)の3つに分けている。
【0043】続いて、ステップS42で各ファジィルール
の適合度を計算する。ファジィルールは、滑り損Tlos
とオイル攪拌損Glos と冷却熱量Clos の各区分によっ
て27ルールからなり、各ルールの適合度g(1)〜g
(27)はそれぞれ下記の式 g(1)=g(sTlos )×g(sGlos )×g(sClos ) g(2)=g(mTlos )×g(sGlos )×g(sClos ) g(3)=g(lTlos )×g(sGlos )×g(sClos ) g(4)=g(sTlos )×g(mGlos )×g(sClos ) ・ ・ ・ g(26)=g(mTlos )×g(lGlos )×g(lClos ) g(27)=g(lTlos )×g(lGlos )×g(lClos ) により算出される。尚、g(sTlos )は滑り損Tlos
のメンバーシップ関数sTlos に対するグレード値であ
り、他も同様に意味する。
【0044】続いて、ステップS43で変速制御油の温度
Ftempを下記の式 Ftemp=Σ(g(i)×Temp (i))/Σg(i) i=1〜27 により推定する。ここで、Temp (i)は、各ルール
(i)毎に予め予測している変速制御油の温度Ftempで
あり、固定値又は予測式でもよい。以上によって、ファ
ジィ演算サブルーチンを終了する。
【0045】また、上記第1実施例では、滑り損Tlos
、オイル攪拌損Glos 及び冷却熱量Clos に基づいて
自動変速機の変速制御油の温度Ftempを推定するに当
り、その温度測定値にダイナミックス特性を持たせるた
めに所定時間前の温度推定値Ft(t-n)を入力変数に加え
てニューラルネットワーク演算を行うようにしたが、エ
ンジン始動時には、その始動時よりも所定時間前がエン
ジン停止以前となることから、所定時間前の温度推定値
Ft(t-n)は、実際の変速制御油の温度と大きくことな
る。このため、エンジン始動時には、所定時間前の温度
推定値Ft(t-n)の代りに、エンジン制御情報の一つであ
るエンジンの冷却水の温度等を入力変数に加えてニュー
ラルネットワーク演算を行うようにしてもよい。
【0046】さらに、滑り損Tlos 、オイル攪拌損Glo
s 及び冷却熱量Clos を入力変数とするニューラルネッ
トワーク演算により自動変速機の変速制御油の温度Fte
mpを推定するに当り、上記各損失の重みをコントロール
する入力情報であるエンジン出力軸の回転速度Espを入
力変数に加えてニューラルネットワーク演算を行うよう
にしてもよい。
【0047】(第2実施例)図7は本発明の第2実施例
に係わる温度推定装置Bを示し、この温度推定装置B
は、各種の制御情報に基づいて制御されるエンジンを搭
載する車両に装備される有体物としてのエンジン冷却水
の温度を測定するものであり、その温度測定において
は、エンジンンの制御情報のうち、エンジン冷却水の温
度に関係するエンジン吸気負圧Boost、エンジン出力軸
の回転速度Esp、車速Vsp及び外気温Atempを用いるよ
うになっている。
【0048】すなわち、上記温度推定装置Bは、エンジ
ン吸気負圧Boost及びエンジン出力軸の回転速度Espを
正規化処理部21を通して受けるニューラルネット部2
2と、車速Vsp及び外気温Atempを正規化処理部23を
通して受けるニューラルネット部24とを備えている。
上記ニューラルネット部22は、正規化処理部21で正
規化したエンジン吸気負圧Boost及びエンジン出力軸回
転速度Espの各正規化値を入力変数としかつ中間層に複
数のニューロンを有するニューラルネットワークにより
構成され、ニューラルネットワーク演算によりエンジン
の発生熱量Qeを算出する。また、上記ニューラルネッ
ト部24は、正規化処理部23で正規化した車速Vsp及
び外気温Atempの各正規化値を入力変数としかつ中間層
に複数のニューロンを有するニューラルネットワークに
より構成され、ニューラルネットワーク演算によりエン
ジンの冷却熱量Qc を算出する。よって、ニューラルネ
ット部22は、請求項11に係わる発明にいう発生熱量
算出手段としての機能を有し、ニューラルネット部24
は、同じく冷却熱量算出手段としての機能を有する。
【0049】上記両ニューラルネット部22,24で各
々算出したエンジンの発生熱量及び冷却熱量は、共に正
規化処理部25を通してニューラルネット部26に入力
される。該ニューラルネット部26は、正規化処理部2
5で正規化した発生熱量Qe、冷却熱量Qc 及びエンジ
ン冷却水の過去の温度推定値Wt(t-n)の各正規化値を入
力変数としかつ中間層に複数のニューロンを有するニュ
ーラルネットワークにより構成され、ニューラルネット
ワーク演算によりエンジン冷却水の温度Wt を推定す
る。また、27は上記ニューラルネット部26からの温
度推定値Wt が入力される記憶部であって、該記憶部2
7は、温度推定値Wt を所定の遅れ時間記憶し、その遅
れ時間後の温度推定値Wt(t-n)をニューラルネット部2
6の入力層に正規化処理部25を通して出力するように
なっている。上記ニューラルネット部26、正規化処理
部25及び記憶部27により、請求項11に係わる発明
にいう、エンジンの発生熱量及び冷却熱量に基づいてエ
ンジン冷却水の温度を推定する温度推定手段28が構成
されている。
【0050】次に、上記第2実施例の温度推定装置Bに
おいて、エンジン冷却水の温度を推定する場合の動作手
順である温度推定方法について、図8に示すフローチャ
ートに従って説明する。
【0051】図8において、先ず、ステップS51で推定
タイミングとなるを待った後、ステップS52でエンジン
制御情報の中からエンジン吸気負圧Boost、エンジン出
力軸の回転速度Esp、車速Vsp及び外気温Atempを読み
込む。その後、ステップS53で正規化処理部21にてエ
ンジン発生熱量の推定入力情報であるエンジン吸気負圧
Boost及びエンジン出力軸の回転速度Espを正規化す
る。この正規化計算は、下記の式 Boostn =(Boost+13)/80 Espn =(Esp−3800)/3200 P1 =[Boostn ,Espn ]T により行う。尚、マトリックスP1 のT は転置マトリッ
クスを意味する。
【0052】その後、ステップS54でニューラルネット
部22にてエンジン吸気負圧正規化値Boostn 及びエン
ジン出力軸回転速度正規化値Espn を入力変数とするニ
ューラルネットワーク演算をしてエンジンの発生熱量Q
e を算出する。
【0053】また、ステップS55で正規化処理部23に
てエンジン冷却熱量の推定入力情報である車速Vsp及び
外気温Atempを正規化する。この正規化計算は、下記の
式 Vspn =(Vsp−70)/70 Atempn =(Atemp−20)/30 P2 =[Vspn ,Atempn ]T により行う。その後、ステップS56でニューラルネット
部24にて車速正規化値Vspn 及び外気温正規化値Ate
mpn を入力変数とするニューラルネットワーク演算をし
てエンジンの冷却熱量Qc を算出する。
【0054】しかる後、ステップS57で正規化処理部2
5にてエンジン冷却水の温度予測の入力情報であるエン
ジンの発生熱量Qe 、冷却熱量Qc 及び過去の温度推定
値Wt(t-n)を正規化する。この正規化計算は、下記の式 Qen=Qe /30 Qcn=Qc /10 Wt(t-n)n =(Wt(t-n)−60)/60 P3 =[Qen,Qcn,Wt (t-n)n]T により行う。その後、ステップS58でニューラルネット
部26にて発生熱量正規化値Qen、冷却熱量正規化値Q
cn及び過去の温度推定値正規化値Wt(t-n)n を入力変数
とするニューラルネットワーク演算をしてエンジン冷却
水の温度Wt を推定する。
【0055】このように、第2実施例においては、エン
ジンの制御情報の中から、エンジン吸気負圧Boost及び
エンジン出力軸の回転速度Espを入力変数とするニュー
ラルネット部22でのニューラルネットワーク演算によ
りエンジンの発生熱量Qe を、車速Vsp及び外気温Ate
mpを入力変数とするニューラルネット部24でのニュー
ラルネットワーク演算によりエンジンの冷却熱量Qc を
それぞれ算出し、しかる後上記発生熱量Qe 及び冷却熱
量Qc を入力変数とするニューラルネット部26でのニ
ューラルネットワーク演算によりエンジンン冷却水の温
度Wt を推定することにより、従来の如きエンジン冷却
水用温度センサを用いることなくエンジン冷却水の温度
Wt を検知することができ、その分コストの低廉化を図
ることができる。
【0056】しかも、上記各ニューラルネット部22,
24,26は、いずれも入力変数の次数及び中間層のニ
ューロンの個数が少なく、エンジン冷却水の温度に関係
する情報の全てを入力情報とする一つのニューラルネッ
トワーク演算により直接温度を算出する場合に比べて、
ニューラルネットワーク演算全体に要する時間ひいては
温度推定に要する時間を短くすることができるので、コ
ンピュータの負担を軽減することができるとともに、温
度推定の精度を高めることができる。
【0057】さらに、エンジンの発生熱量Qe 及び冷却
熱量Qc を入力変数とするニューラルネットワーク演算
によりエンジン冷却水の温度Wt を推定するに当り、所
定時間前の温度推定値Wt(t-n)を入力変数に加えてニュ
ーラルネットワーク演算を行っているため、温度推定値
Wt が、実際の温度と同様に、時々刻々と変化するダイ
ナミックスを持つようになり、温度推定の精度をより向
上させることができる。
【0058】(第3実施例)図9は本発明の第3実施例
に係わる温度推定装置Cを示し、この温度推定装置C
は、各種の制御情報に基づいて制御されるエンジンを搭
載する車両に装備される有体物としての触媒コンバータ
内の触媒の温度を測定するものであり、その温度測定に
おいては、エンジンンの制御情報のうち、触媒温度に関
係するエンジン吸気負圧Boost、エンジン出力軸の回転
速度Esp、アクセル開度Acp、車速Vsp及び外気温Ate
mpを用いるようになっている。
【0059】すなわち、上記温度推定装置Cは、エンジ
ン吸気負圧Boost及びエンジン出力軸の回転速度Espを
正規化処理部31を通して受けるニューラルネット部3
2と、アクセル開度Acpを受けてその微分値であるアク
セル踏込み速度dacp を算出する微分器35と、エンジ
ン吸気負圧Boost、エンジン出力軸の回転速度Esp及び
上記微分器35で算出したアクセル踏込み速度dacp を
正規化処理部34を通して受けるニューラルネット部3
5と、車速Vsp及び外気温Atempを正規化処理部36を
通して受けるニューラルネット部37とを備えている。
【0060】上記ニューラルネット部32は、正規化処
理部31で正規化したエンジン吸気負圧Boost及びエン
ジン出力軸回転速度Espの各正規化値を入力変数としか
つ中間層に複数のニューロンを有するニューラルネット
ワークにより構成され、ニューラルネットワーク演算に
より排気ガス流量Gv を算出する。また、上記ニューラ
ルネット部35は、正規化処理部34で正規化したエン
ジン吸気負圧Boost、エンジン出力軸回転速度Esp及び
アクセル踏込み速度dacp の各正規化値を入力変数とし
かつ中間層に複数のニューロンを有するニューラルネッ
トワークにより構成され、ニューラルネットワーク演算
により排気ガス中の未燃成分濃度Ub を算出する。上記
排気ガス流量Gv 及び未燃成分濃度Ub は、正規化処理
部38を通してニューラルネット部39に入力される。
該ニューラルネット部39は、正規化処理部38で正規
化した排気ガス流量Gv 及び未燃成分濃度Ub の各正規
化値を入力変数としかつ中間層に複数のニューロンを有
するニューラルネットワークにより構成され、ニューラ
ルネットワーク演算により触媒コンバータの発生熱量Q
e を算出する。よって、ニューラルネット部32,3
5,39は、請求項11に係わる発明にいう、エンジン
の制御情報のうち、触媒コンバータの発生熱量に関係す
る情報を入力変数とするニューラルネットワーク演算に
より触媒コンバータの発生熱量を算出する発生熱量算出
手段を構成している。
【0061】上記ニューラルネット部37は、正規化処
理部36で正規化した車速Vsp及び外気温Atempの各正
規化値を入力変数としかつ中間層に複数のニューロンを
有するニューラルネットワークにより構成され、ニュー
ラルネットワーク演算により触媒コンバータの冷却熱量
Qc を算出する。よって、ニューラルネット部37は、
請求項11に係わる発明にいう、エンジンの制御情報の
うち、触媒コンバータの冷却熱量に関係する情報を入力
変数とするニューラルネットワーク演算により触媒コン
バータの冷却熱量を算出する冷却熱量算出手段を構成し
ている。
【0062】また、上記温度推定装置Cは、上記正規化
処理部31で正規化したエンジン吸気負圧Boost及びエ
ンジン出力軸回転速度Espの各正規化値を受けるニュー
ラルネット部41と、エンジン出力軸回転速度Espを受
けてその微分値である回転加速度desp を算出する微分
器42とを備えている。上記ニューラルネット部41
は、エンジン吸気負圧Boost及びエンジン出力軸回転速
度Espの各正規化値を入力変数としかつ中間層に複数の
ニューロンを有するニューラルネットワークにより構成
され、ニューラルネットワーク演算によりエンジンの定
常回転変動を識別する。その識別結果は、回転変動の度
合いDv で表され、上記微分器42で算出した回転加速
度desp と共に失火判定部43に入力される。該失火判
定部43は、エンジンの回転変動の度合いDv 及び回転
加速度desp を入力情報とするファジィ演算によりエン
ジンの失火を判定する。その判定結果も失火度合いMと
して数値的に表される。
【0063】そして、上記触媒コンバータの発生熱量Q
e 、冷却熱量Qc 及び失火度合いMは、いずれも正規化
処理部44を通してニューラルネット部45に入力され
る。該ニューラルネット部45は、正規化処理部44で
正規化した発生熱量Qe 、冷却熱量Qc 、失火度合いM
及び過去の触媒温度推定値Tc(t-n)の各正規化値を入力
変数としかつ中間層に複数のニューロンを有するニュー
ラルネットワークにより構成され、ニューラルネットワ
ーク演算により触媒コンバータ内の触媒温度Tc を推定
する。また、46は上記ニューラルネット部45からの
触媒温度推定値Tc が入力される記憶部であって、該記
憶部46は、触媒温度推定値Tc を所定の遅れ時間記憶
し、その遅れ時間後の触媒温度推定値Tc(t-n)をニュー
ラルネット部45の入力層に正規化処理部44を通して
出力するようになっている。上記ニューラルネット部4
5、正規化処理部44及び記憶部46により、請求項1
1に係わる発明にいう、触媒コンバータの発生熱量及び
冷却熱量に基づいて触媒コンバータ内の触媒温度を推定
する温度推定手段47が構成されている。
【0064】次に、上記第3実施例の温度推定装置Cに
おいて、触媒コンバータ内の触媒温度を推定する場合の
動作手順である温度推定方法について、図10及び図1
1に示すフローチャートに従って説明する。
【0065】図10において、先ず、ステップS61で推
定タイミングとなるを待った後、ステップS62でエンジ
ン制御情報の中からエンジン吸気負圧Boost、エンジン
出力軸の回転速度Esp、アクセル開度Acp、車速Vsp及
び外気温Atempを読み込む。その後、ステップS63で正
規化処理部31にて排気ガス流量の推定入力情報である
エンジン吸気負圧Boost及びエンジン出力軸の回転速度
Espを正規化する。この正規化計算は、下記の式 Boostn =(Boost+13)/80 Espn =(Esp−3800)/3200 P1 =[Boostn ,Espn ]T により行う。尚、マトリックスP1 のT は転置マトリッ
クスを意味する。
【0066】続いて、ステップS64でニューラルネット
部32にてエンジン吸気負圧正規化値Boostn 及びエン
ジン出力軸回転速度正規化値Espn を入力変数とするニ
ューラルネットワーク演算をして排気ガス流量Gv を算
出する。また、ステップS65で微分器33にてアクセル
開度(踏み込み量)Acpを微分してアクセル踏み込み速
度dacp (=dAcp/dt )を算出する。その後、ステ
ップS66で正規化処理部34にて排気ガス中の未燃成分
濃度の推定入力情報であるエンジン吸気負圧Boost、エ
ンジン出力軸の回転速度Esp及びアクセル踏み込み速度
dacp を正規化する。この正規化計算は、下記の式 Boostn =(Boost+13)/80 Espn =(Esp−3800)/3200 dacpn=(dacp −100)/100 P2 =[Boostn ,Espn ,dacpn]T により行う。その後、ステップS67でニューラルネット
部38にてエンジン吸気負圧正規化値Boostn 、エンジ
ン出力軸回転速度正規化値Espn 及びアクセル踏み込み
速度正規化値dacpnを入力変数とするニューラルネット
ワーク演算をして排気ガス中の未燃成分濃度Ub を算出
する。
【0067】続いて、ステップS68で正規化処理部38
にて触媒コンバータの発生熱量の推定入力情報である排
気ガス流量Gv 及び排気ガス中の未燃成分濃度Ub を正
規化する。この正規化計算は、下記の式 Gvn=Gv Ubn=(Ub −0.001)/0.001 P3 =[Gvn,Ubn]T により行う。その後、ステップS69でニューラルネット
部39にて排気ガス流量正規化値Gvn及び未燃成分濃度
正規化値Ubnを入力変数とするニューラルネットワーク
演算をして触媒コンバータの発生熱量Qe を算出する。
【0068】続いて、図11において、ステップS70で
正規化処理部36にて触媒コンバータの冷却熱量の推定
入力情報である車速Vsp及び外気温Atempを正規化す
る。この正規化計算は、下記の式 Vspn =(Vsp−70)/70 Atempn =(Atemp−20)/30 P4 =[Vspn ,Atempn ]T により行う。その後、ステップS71でニューラルネット
部37にて車速正規化値Vspn 及び外気温正規化値Ate
mpn を入力変数とするニューラルネットワーク演算をし
て触媒コンバータの冷却熱量Qc を算出する。
【0069】続いて、ステップS72でニューラルネット
部41にてエンジン吸気負圧正規化値Boostn 及びエン
ジン出力軸回転速度正規化値Espn を入力変数とするニ
ューラルネットワーク演算をしてエンジンの定常回転変
動の度合いDv を算出する。また、ステップS73で微分
器42にてエンジン出力軸回転速度Espを微分してその
回転速度desp (=dEsp/dt )を算出する。その
後、ステップS74で失火判定部43にてエンジンの失火
判定を行う。この失火判定は、図12に示すフローチャ
ートに従ってファジィ演算により行われる。
【0070】続いて、ステップS75で正規化処理部44
にて触媒温度の推定入力情報である触媒コンバータの発
生熱量Qe 、冷却熱量Qc 、エンジン失火度合いM及び
過去の触媒温度推定値Tc(t-n)を正規化する。この正規
化計算は、下記の式 Qen=(Qe −5)/5 Qcn=(Qc −5)/5 Mn =(M−0.001)/0.001 Tc(t-n)n =(Tc(t-n)−600)/600 P6 =[Qen,Qcn,Mn ,Tc(t-n)n ]T により行う。その後、ステップS76でニューラルネット
部45にて発生熱量正規化値Qen、冷却熱量正規化値Q
cn、エンジン失火度合い正規化値Mn 及び過去の触媒温
度推定値正規化値Tc(t-n)n を入力変数とするニューラ
ルネットワーク演算をして触媒コンバータ内の触媒温度
Tc を推定する。
【0071】このように、第3実施例においては、エン
ジンの制御情報の中から、エンジン吸気負圧Boost、エ
ンジン出力軸の回転速度Esp及びアクセル開度Acpを入
力変数とする、2段のニューラルネット部32,35,
39によるニューラルネットワーク演算により触媒コン
バータの発生熱量Qe を、車速Vsp及び外気温Atempを
入力変数とするニューラルネット部37でのニューラル
ネットワーク演算により触媒コンバータの冷却熱量Qc
をそれぞれ算出し、しかる後上記発生熱量Qe及び冷却
熱量Qc を入力変数とするニューラルネット部45での
ニューラルネットワーク演算により触媒コンバータ内の
触媒温度Tc を推定することにより、従来の如き触媒コ
ンバータ用温度センサを用いることなく触媒温度Tc を
検知することができ、その分コストの低廉化を図ること
ができる。
【0072】しかも、上記各ニューラルネット部32,
35,37,39,45は、いずれも入力変数の次数及
び中間層のニューロンの個数が少なく、触媒コンバータ
内の触媒温度に関係する情報の全てを入力情報とする一
つのニューラルネットワーク演算により直接触媒温度を
算出する場合に比べて、ニューラルネットワーク演算全
体に要する時間ひいては温度推定に要する時間を短くす
ることができるので、コンピュータの負担を軽減するこ
とができるとともに、温度推定の精度を高めることがで
きる。
【0073】さらに、触媒コンバータの発生熱量Qe 及
び冷却熱量Qc を入力変数とするニューラルネットワー
ク演算により触媒コンバータ内の触媒温度Tc を推定す
るに当り、所定時間前の触媒温度推定値Tc(t-n)を入力
変数に加えてニューラルネットワーク演算を行っている
ため、触媒温度推定値tempが、実際の温度と同様に、時
々刻々と変化するダイナミックスを持つようになり、温
度推定の精度をより向上させることができる。また、エ
ンジンの失火度合いMをファジィ演算により求め、その
失火度合いMをも入力変数に加えてニューラルネットワ
ーク演算を行っているため、推定精度の向上をより一層
図ることができる。
【0074】次に、失火判定のファジィ演算について、
図12に従って説明する。
【0075】図12において、先ず、ステップS81で入
力情報であるエンジン定常回転変動の度合いDv 及び回
転加速度desp を、図13(a)及び(b)にそれぞれ
示すメンバーシップ関数を用いてファジィ化する。この
ファジィ化では、定常回転変動の度合いDv 及び回転加
速度desp をそれぞれ、小さい(s)、普通(m)、大
きい(l)の3つに分けている。
【0076】続いて、ステップS82で各ファジィルール
の適合度を計算する。ファジィルールは、定常回転変動
の度合いDv と回転加速度desp の各区分によって9ル
ールからなり、各ルールの適合度g(1)〜g(9)は
それぞれ下記の式 g(1)=g(sDv )×g(sdesp ) g(2)=g(sDv )×g(mdesp ) g(3)=g(sDv )×g(ldesp ) g(4)=g(mDv )×g(sdesp ) ・ ・ ・ g(8)=g(lDv )×g(mdesp ) g(9)=g(lDv )×g(ldesp ) により算出される。尚、g(sDv )は定常回転変動の
度合いDv のメンバーシップ関数sDv に対するグレー
ド値であり、他も同様に意味する。
【0077】続いて、ステップS83でエンジンの失火度
合いMを下記の式 M=Σ(g(i)×m(i))/Σg(i) i=1〜9 により推定する。ここで、m(i)は、各ルール(i)
毎に予め決定している失火確率である。以上によって、
ファジィ演算サブルーチンを終了する。
【0078】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両装備物
の温度推定方法及び温度推定装置によれば、エンジンの
制御情報のうち、温度測定対象である有体物の発生熱量
に関係する情報を入力変数とするニューラルネットワー
ク演算により有体物の発生熱量を算出するとともに、有
体物の冷却熱量に関係する情報を入力変数とするニュー
ラルネットワーク演算により有体物の冷却熱量を算出
し、上記発生熱量及び冷却熱量に基づいて有体物の温度
を推定することにより、温度センサを用いることなく有
体物の温度を検知することができ、コストの低廉化に寄
与することができる。しかも、コンピュータの負担軽減
を図りながら有体物の温度推定を精度良く行うことがで
きる。
【0079】特に、請求項6に係わる発明によれば、発
生熱量及び冷却熱量を入力変数とするニューラルネット
ワーク演算により有体物の温度を推定するに当り、所定
時間前の有体物温度推定値を入力変数に加えてニューラ
ルネットワーク演算を行うことにより、有体物温度推定
値にダイナミックスを持たせることができ、温度推定の
精度をより向上させることができる。
【0080】また、請求項7に係わる発明によれば、発
生熱量及び冷却熱量に基づいて有体物の温度を推定する
に当り、発生熱量及び冷却熱量を入力情報とするファジ
ィ演算により有体物の温度を推定しているため、人間の
経験則を含めて有体物の温度推定をより適切に行うこと
ができ、推定精度の向上を一層図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる温度推定装置のブ
ロック線図である。
【図2】同じく温度推定方法のメインルーチンを示すフ
ローチャート図である。
【図3】ニューラルネット計算のサブルーチンを示すフ
ローチャート図である。
【図4】中間層伝達関数計算のサブルーチンを示すフロ
ーチャート図である。
【図5】第1実施例の変形例における変速制御油の温度
推定用ファジィ演算のサブルーチンを示すフローチャー
ト図である。
【図6】上記ファジィ演算のメンバシップ関数を示す図
である。
【図7】第2実施例を示す図1相当図である。
【図8】同じく図2相当図である。
【図9】第3実施例を示す図1相当図である。
【図10】同じく図2相当図である。
【図11】同じく図2相当図である。
【図12】失火判定用ファジィ演算のサブルーチンを示
すフローチャート図である。
【図13】上記ファジィ演算のメンバシップ関数を示す
図である。
【符号の説明】
A,B,C 温度推定装置 2,5,9 ニューラルネット部(発生熱量算出手
段) 7 ニューラルネット部(冷却熱量算出手
段) 13 温度推定手段 22 ニューラルネット部(発生熱量算出
手段) 24 ニューラルネット部(冷却熱量算出
手段) 28 温度推定手段 32,35,39 ニューラルネット部(発生熱量算出
手段) 37 ニューラルネット部(冷却熱量算出
手段) 47 温度推定手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種の制御情報に基づいて制御されるエ
    ンジンを搭載する車両に装備される有体物の温度を推定
    する方法であって、 上記エンジンの制御情報のうち、上記有体物の温度に関
    係する情報を、少なくとも発生熱量グループと冷却熱量
    グループとの二つに分け、発生熱量グループの情報を入
    力変数とするニューラルネットワーク演算により有体物
    の発生熱量を、冷却熱量グループの情報を入力変数とす
    るニューラルネットワーク演算により有体物の冷却熱量
    をそれぞれ算出し、 しかる後、上記発生熱量及び冷却熱量に基づいて有体物
    の温度を推定することを特徴とする車両装備物の温度推
    定方法。
  2. 【請求項2】 上記有体物は、自動変速機の変速制御油
    である請求項1記載の車両装備物の温度推定方法。
  3. 【請求項3】 上記有体物は、エンジンの冷却水である
    請求項1記載の車両装備物の温度推定方法。
  4. 【請求項4】 上記有体物は、触媒コンバータ内の触媒
    である請求項1記載の車両装備物の温度推定方法。
  5. 【請求項5】 発生熱量及び冷却熱量に基づいて有体物
    の温度を推定するに当り、発生熱量及び冷却熱量を入力
    変数とするニューラルネットワーク演算により有体物の
    温度を推定する請求項1記載の車両装備物の温度推定方
    法。
  6. 【請求項6】 ニューラルネットワーク演算により有体
    物の温度を推定するに当り、所定時間前の有体物温度推
    定値を入力変数に加えてニューラルネットワーク演算を
    行う請求項5記載の車両装備物の温度推定方法。
  7. 【請求項7】 発生熱量及び冷却熱量に基づいて有体物
    の温度を推定するに当り、発生熱量及び冷却熱量を入力
    情報とするファジィ演算により有体物の温度を推定する
    請求項1記載の車両装備物の温度推定方法。
  8. 【請求項8】 各種の制御情報に基づいて制御されるエ
    ンジンを搭載する車両に装備される自動変速機の変速制
    御油の温度を推定する方法であって、 上記エンジンの制御情報のうちエンジンの吸気負圧、エ
    ンジン出力軸の回転速度及びトルクコンバータのタービ
    ン回転速度を入力変数とするニューラルネットワーク演
    算によりトルクコンバータの滑り損を、エンジン出力軸
    の回転速度及び自動変速機の変速位置を入力変数とする
    ニューラルネットワーク演算により自動変速機の攪拌損
    を、車速及び外気温を入力変数とするニューラルネット
    ワーク演算により自動変速機の冷却量をそれぞれ算出
    し、 しかる後、上記滑り損、攪拌損及び冷却量に基づいて変
    速制御油の温度を推定することを特徴とする車両装備物
    の温度推定方法。
  9. 【請求項9】 各種の制御情報に基づいて制御されるエ
    ンジンを搭載する車両に装備されるエンジンの冷却水の
    温度を推定する方法であって、 上記エンジンの制御情報のうちエンジンの吸気負圧及び
    エンジン出力軸の回転速度を入力変数とするニューラル
    ネットワーク演算によりエンジンの発生熱量を、車速及
    び外気温を入力変数とするニューラルネットワーク演算
    によりエンジンの冷却熱量をそれぞれ算出し、 しかる後、上記発生熱量及び冷却熱量に基づいてエンジ
    ン冷却水の温度を推定することを特徴とする車両装備物
    の温度推定方法。
  10. 【請求項10】 各種の制御情報に基づいて制御される
    エンジンを搭載する車両に装備される触媒コンバータ内
    の触媒の温度を推定する方法であって、 上記エンジンの制御情報のうちエンジンの吸気負圧、エ
    ンジン出力軸の回転速度及びアクセル開度を入力変数と
    するニューラルネットワーク演算により触媒コンバータ
    の発生熱量を、車速及び外気温を入力変数とするニュー
    ラルネットワーク演算により触媒コンバータの冷却熱量
    をそれぞれ算出し、 しかる後、上記発生熱量及び冷却熱量に基づいて触媒コ
    ンバータ内の触媒温度を推定することを特徴とする車両
    装備物の温度推定方法。
  11. 【請求項11】 各種の制御情報に基づいて制御される
    エンジンを搭載する車両に装備される有体物の温度を推
    定する装置であって、 上記エンジンの制御情報のうち、上記有体物の発生熱量
    に関係する情報を入力変数とするニューラルネットワー
    ク演算により有体物の発生熱量を算出する発生熱量算出
    手段と、 上記エンジンの制御情報のうち、上記有体物の冷却熱量
    に関係する情報を入力変数とするニューラルネットワー
    ク演算により有体物の冷却熱量を算出する冷却熱量算出
    手段と、 上記両算出手段で各々算出した発生熱量及び冷却熱量に
    基づいて有体物の温度を推定する温度推定手段とを備え
    たことを特徴とする車両装備物の温度推定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100336335B1 (ko) * 1999-10-25 2002-05-22 이경섭 차진단 시스템 및 방법
JP2012026302A (ja) * 2010-07-20 2012-02-09 Honda Motor Co Ltd 触媒温度予測装置
WO2022009345A1 (ja) * 2020-07-08 2022-01-13 三菱電機株式会社 画像処理装置、表示制御装置、画像表示装置、画像処理方法、プログラム、及び記録媒体

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