JP5440137B2 - ヒ素を含有する塩化物溶液からのパラジウムの分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒ素を不純物として含む塩化物溶液から貴金属のパラジウムを分離する方法、例えば銅製錬工程で生成するヒ素とパラジウムを含有する塩化物溶液から、イオン交換法によりパラジウムを高効率で分離する方法に関する。
銅製錬工程の原料である銅精鉱や廃触媒などの各種のリサイクル原料等には、金、銀、パラジウムなどの貴金属が含有される場合がある。これらの銅精鉱やリサイクル原料等に含有される貴金属は、銅精鉱の場合は銅製錬工程と銅電解精製工程での処理により、また、リサイクル原料の場合には金属回収工程での処理により分離回収され、更に貴金属製錬工程において精製され資源化されてきた。
上記貴金属の精製工程では湿式処理が一般的であり、貴金属を分離・回収する様々なプロセスが知られている。例えば、銅電解精製工程で発生する銅電解スライムなどの原料を塩酸などの塩化物イオンを含有する水溶液と混合し、塩素ガスなどの酸化剤の存在下で銅や貴金属を塩化物水溶液中に浸出した後、得られた浸出液をイオン交換樹脂で処理する湿式プロセスが多く用いられている。
例えば、特許文献1には、白金族元素を含む塩化物水溶液とポリアミン型イオン交換樹脂からなる吸着剤とを、銀塩化銀電極を参照電極として測定した酸化還元電位が700〜1100mVの条件下で接触させることにより白金族元素を樹脂に吸着し、吸着後の樹脂を塩酸溶液や水で洗浄した後、液温60〜90℃のチオ尿素を含有する水溶液を洗浄後の樹脂に接触させて白金族元素を溶離する方法が記載されている。
上記特許文献1の方法によれば、塩化物水溶液に含有される白金族元素、例えばパラジウムの99%以上を吸着剤に吸着し、吸着されたパラジウムの99.7%をチオ尿素含有水溶液中に溶離することが可能とされている。尚、パラジウムは高価であるため、例えば含有する溶液から10mg/l未満となるような低濃度まで回収することが好ましいと考えられ、採算的には少なくとも95%以上の回収率が求められてきた。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、銅製錬工程で生じた銅電解スライムなどのように不純物としてヒ素を含む原料に適用した場合、共存するヒ酸イオン濃度が上昇するとイオン交換樹脂へのパラジウムの吸着率が低下してしまう。このため、カラムにイオン交換樹脂を充填して使用する工業的な操業では、早期に破過が始まり、イオン交換樹脂からの溶離作業の頻度が増加したり、イオン交換樹脂を早期に取り替えることを余儀なくされるという問題があった。
しかも、近年では銅製錬原料として良質の鉱石を入手することが困難になりつつあり、特に不純物として含まれるヒ素の品位が上昇している。このような鉱石を選鉱してもヒ素を有効に分離することは難しいため、銅精鉱中のヒ素品位は上昇傾向にある。また、銅精鉱中に含有されるヒ素は多くが貴金属と同じ分配をするので、貴金属精製工程ではパラジウムなどの貴金属と共に不純物のヒ素を含んだ溶液を処理することが必要となる。このため、上記特許文献1の方法では、パラジウムの吸着率の低下がますます大きな問題となりつつあった。
上記以外のパラジウムを含有する水溶液からパラジウムを分離回収する方法としては、例えば特許文献2には、パラジウムを含む温泉水を、アミドキシム基、リン酸基、アミン基、イミノジ酢酸基、リン酸にジルコニウム又は鉄を担持したキレート形成基を有する吸着剤と接触させ、パラジウムを吸着する方法が記載されている。しかし、この方法では液中に共存する金属イオンの大部分を吸着してしまうため、パラジウムと共にヒ素なども同時に吸着され、選択的にパラジウムだけを濃縮して分離することはできない。
また、特許文献3には、無電解めっき廃液から回収したパラジウムスラッジを酸化状態の下で鉱酸に溶解し、この溶解液をハイドロキノン誘導体などの還元剤を担持させた活性炭と接触させることにより、パラジウムを吸着する方法が開示されている。この方法によれば、活性炭と還元剤の相乗作用を利用することによって、パラジウムを高効率で吸着できるという特徴がある。
しかしながら、パラジウムと活性炭との結合力が強すぎるため、活性炭に吸着したパラジウムを効率よく溶離することは難しかった。溶離できずに残ったパラジウムは焙焼などの手段で活性炭を分解して回収する必要があるため、パラジウムが高濃度且つ多量に含まれる溶液を処理する場合には、分解する活性炭の量も増大してしまい、コスト的に著しく不利であるという欠点があった。
更に、上述したように銅製錬の原料事情の変化等に起因して、実操業において処理すべきパラジウム含有溶液中のヒ素濃度が変動することは容易に想定される。しかし、上記した各方法の実操業においては、一般的に装置や操業条件を頻繁且つ臨機応変に変更するのは容易ではない。そのため、処理すべきパラジウム含有溶液中のヒ素濃度が変動した場合でも、常に一定の吸着率が安定して得られる方法の要望がますます高まっている。
特開2004−131745号公報 特開2006−026588号公報 特開2001−303148号公報
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、ヒ素とパラジウムを含有する塩化物溶液からパラジウムを選択的に且つ低コストで分離することができ、ヒ素濃度が変動した場合でも安定して効率よくパラジウムを分離することが可能な方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは、塩化物溶液中におけるパラジウムあるいはヒ素の形態について検討した。まず、塩化物溶液中のパラジウムは、主に塩素イオンと錯体を形成し、例えば[PdCl2−で示されるクロロ錯体の形態で存在しているものと考えられている。また、塩化物溶液中のヒ素は、後述するパラジウムとの錯体としての形態のほか、主としてヒ酸イオンとして存在しているものと考えられている。
一方、塩化物溶液中においてパラジウムとヒ酸とが共存する場合、両者によって形成される錯体の形態はよく判っていない。しかし、ヒ酸イオンと化学的性質が酷似している燐酸イオンは、パラジウムイオンとの錯体として、例えば[Pd(PO3−あるいは[Pd(PO(HPO)]2−などの強固な錯体を形成することが知られている。このため、ヒ酸の場合も同様に、例えば[Pd(AsO3−あるいは[Pd(ASO(HAsO)]2−のような形態の強固な錯体が形成されるものと考えられる。
上記した形態のパラジウムとヒ酸の錯体は、上述のクロロ錯体よりも優先して形成され、その結果、塩化物溶液中にクロロ錯体として存在するパラジウムの比率は減少するものと考えられる。また、パラジウムとヒ酸の錯体は、上述の燐酸イオンとヒ素の錯体と同様にクロロ錯体とは錯形成力などの化学的性質が著しく異なり、ポリアミン型などの弱塩基性イオン交換樹脂に容易に吸着しないことから、上記特許文献1のごとくポリアミン型イオン交換樹脂単独により分離・回収する方法の適用は難いと考えた。
そこで、本発明者らは更に実験と検討を重ねた結果、最初に、吸着されやすいクロロ錯体の形態で存在するパラジウムを、吸着力は比較的弱いが溶離が容易な吸着剤を用いて吸着し、その後、ヒ酸と強固な錯体を形成して溶液中に残存するパラジウムを、吸着力は強いが溶離が困難な吸着剤を用いて回収する2段階の吸着方法を用いることによって、ヒ素を含有する塩化物溶液中のパラジウムを経済的且つ効率的に分離できることを見出した。
即ち、本発明が提供するパラジウムとヒ素を含有する塩化物溶液からのパラジウムの分離方法は、該塩化物溶液に、官能基としてアミン又はポリアミンを有する陰イオン交換樹脂からなる1次吸着剤を接触させて、パラジウムを1次吸着剤に吸着させた後、1次吸着剤に吸着されずに残ったパラジウムを含む1次吸着後液に、活性炭、第四アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂、ピリジン型陰イオン交換樹脂、ジチオカルバミン酸系キレート樹脂から選ばれた少なくとも1種の2次吸着剤を接触させて、1次吸着後液中のパラジウムを2次吸着剤に吸着させることを特徴とする。
本発明によれば、ヒ素を含有する塩化物溶液からパラジウムを選択的に分離することができ、ヒ素濃度が変動した場合でも安定して高効率で分離を続けることができる。また、1次吸着剤のイオン交換樹脂は再利用することができ、2次吸着剤は溶離困難のため最終的に分解する場合でも使用量が少なくて済み、全体としてコストを抑制した操業が可能である。しかも、特別な試薬や特別な吸着剤等を使用する必要がないので、排水処理など環境への負荷を最小限に抑えることができる。
本発明によるパラジウムの分離方法は、パラジウムとヒ素を含有する塩化物溶液からパラジウムを吸着剤で吸着して分離する際に、官能基としてアミン又はポリアミンを有する陰イオン交換樹脂からなる1次吸着剤を用いる1次吸着工程と、活性炭、第四アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂、ピリジン型陰イオン交換樹脂、ジチオカルバミン酸系キレート樹脂から選ばれた少なくとも1種の2次吸着剤を用いる2次吸着工程とを備えている。
上記1次吸着工程では、塩化物溶液中に上述した複数の形態で存在するパラジウムのうち、その大部分であるクロロ錯体として存在するパラジウムを1次吸着剤で吸着する。この1次吸着工程で用いる1次吸着剤は、吸着力は比較的弱く且つ溶離が容易であり、パラジウムとのキレート結合力が弱い吸着剤であればよく、具体的には官能基としてアミン又はポリアミンを有する陰イオン交換樹脂が好適である。
1次吸着剤である陰イオン交換樹脂としては、例えば、官能基として一級、二級、または三級のアミンを有するアミン型か、もしくはポリアミンを有するポリアミン型の陰イオン交換樹脂が適しており、特に工業的に入手が容易なポリアミン型陰イオン交換樹脂が最も適している。この1次吸着剤である陰イオン交換樹脂に吸着されたパラジウムは、例えばチオ尿素又は塩酸の水溶液などの溶離液と接触させることによって容易に溶離され、回収することができる。
上記1次吸着工程での通液条件は、塩化物溶液の濃度や組成などによって異なるが、一般的な陰イオン交換樹脂をカラムに充填して連続で通液する操業の場合、例えば1時間に樹脂量の2.5倍の体積となる流速(SV2.5)で通液する場合、樹脂量の15倍程度の体積(BV15)を通液することができる。通液する塩化物溶液の温度は40℃程度が好ましい。尚、樹脂交換の目安としては概ね90%以上の吸着率が得られた時点、具体的には1次吸着後液中のパラジウム濃度が約0.02g/l以上に上昇した時点とすればよい。
上記した陰イオン交換樹脂を用いる1次吸着工程では、ヒ素を含有する塩化物溶液中のパラジウムを全て吸着分離することはできない。即ち、例えば[Pd(AsO3−あるいは[Pd(ASO(HAsO)]2−のような形態でヒ素と錯体を形成しているパラジウムは、1次吸着剤の陰イオン交換樹脂には吸着されず、1次吸着後液中に残っている。
そこで、本発明では、次の2次吸着工程において、上記形態を有するヒ素との錯体として1次吸着工程で得た1次吸着後液中に残っているパラジウムを、2次吸着剤を用いて吸着することにより分離する。
2次吸着剤としては、吸着力が強く且つ溶離が困難な吸着剤が必要であり、活性炭、第四アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂、ピリジン型陰イオン交換樹脂、ジチオカルバミン酸系キレート樹脂から選ばれた少なくとも1種を好適に使用することができる。尚、上記活性炭とは、上記特許文献3に記載のハイドロキノン誘導体などの有機キレート形成剤を含む活性炭を用いる必要はなく、一般的な活性炭を意味する。
上記2次吸着工程においては、1次吸着剤として用いたアミン型やポリアミン型の陰イオン交換樹脂には吸着され難いヒ素とパラジウムの錯体を吸着するため、吸着力の強い2次吸着剤を使用している。そのため、2次吸着剤に吸着されたパラジウムは強力に吸着され、2次吸着剤を再利用できる形でパラジウムを溶離することは難しい。そのため、最終的には2次吸着剤を焙焼などの手段で分解して、パラジウムを回収する必要がある。
しかしながら、本発明では塩化物溶液中の大部分のパラジウムが既に上記1次吸着工程で分離されているため、使用する2次吸着剤の量は、同じ吸着剤を用いて塩化物溶液中の全てのパラジウムを単一の吸着工程で分離する場合に比べて遥かに少なくなる。しかも、2次吸着剤は1次吸着剤よりも構造が単純で且つ安価であるため、焙焼などによる分解を行ってもコストの増加を最小限に抑えることができるなど、経済的な操業を行うことが可能である。
[実施例1]
銅精鉱を銅製錬工程で製錬し、電解精製で電気銅を分離した後、電解槽の槽底に沈殿した銅電解スライムを回収した。この銅電解スライムを水で洗浄して脱水し、次いで濃度1モル/lの塩酸溶液中に混合してスラリーとし、塩素ガスを用いて浸出した。得られた浸出液から銅を分離し、塩酸濃度を調整して、パラジウム濃度0.14g/l、ヒ素濃度6.6g/l、遊離塩酸濃度1モル/lの組成からなる塩化物溶液を得た。
上記塩化物溶液を原液とし、この原液1000mlに、1次吸着剤として住友化学(株)製のポリアミン型陰イオン交換樹脂(商品名:Purolite A−830)100mlを加え、25℃に維持した。次に、NaClOの25%水溶液を添加しながら、銀−塩化銀電極を参照電極とする酸化還元電位(ORP)を900〜1100mVの範囲に維持した。電位調整後、スターラーで30分間撹拌混合した(1次吸着工程)。
撹拌終了後、濾紙とヌッチェと濾瓶を用い濾過して固液分離した。濾液(1次吸着後液)をICPで分析した結果、パラジウム濃度は0.010g/l、ヒ素濃度は6.0g/lであり、原液に含有されたパラジウムの93%、ヒ素の9%がイオン交換樹脂に吸着されたたことが分った。しかし、上記1次吸着後液のパラジウム濃度からみて、充分にパラジウムが回収されたとは言い難い。
そこで、上記1次吸着工程で得た1次吸着後液を100mlづつ分取して、それぞれに下記2次吸着剤を1.0g混合し、25℃にてスターラーで30分間撹拌した(2次吸着工程)。その後、上記と同様に濾過して固液分離し、得られた濾液(2次吸着後液)をICPで分析し、パラジウムとヒ素の濃度を測定した。
上記2次吸着工程で使用した2次吸着剤は、試料1が(株)クラレ製の椰子殻活性炭(商品名:クラレコールGW)、試料2が住友化学(株)製のピリジン系陰イオン交換樹脂(商品名:スミキレートCR−2)、試料3が住友化学(株)製のジチオカルバミン酸系キレート樹脂(商品名:スミキレートQ−10)、試料4が住友化学(株)製の第四アンモニウムI型陰イオン交換樹脂(商品名:デュオライトA−113)である。
2次吸着剤の種類、2次吸着後液中のパラジウムとヒ素の濃度、及び原液からのパラジウムと砒素の吸着率を、下記表1に示す。比較例として、上記2次吸着工程を行わず、上記1次吸着工程のみで得られた1次吸着後液中のパラジウムとヒ素の濃度、及び原液からのパラジウムと砒素の吸着率についても、下記表1に併せて示した。
Figure 0005440137
比較例となるポリアミン型陰イオン交換樹脂を用いた1次吸着工程のみでは、原液中のパラジウムの93%が分離されたに過ぎない。一方、同じ1次吸着工程に2次吸着工程を組み合わせた本発明の実施例では、2次吸着剤として活性炭を用いた試料1で96%、ピリジン系陰イオン交換樹脂を用いた試料2及びジチオカルバミン酸系キレート樹脂を用いた試料3で99%、第四アンモニウムI型陰イオン交換樹脂を用いた試料4で98%の吸着率であった。即ち、原液中に0.14g/l含まれていたパラジウムを、5mg/l以下となるまで分離することができた。
[実施例2]
上記実施例1においてポリアミン型陰イオン交換樹脂(商品名:Purolite A−830)を用いた1次吸着工程により得られた1次吸着後液を100ml分取した。この1次吸着後液を、(株)クラレ製の椰子殻活性炭(商品名:クラレコールGW)を充填したカラム(活性炭部分5ml、内径12mm×高さ45mm)に通液した。
その際、通液速度は毎時イオン交換樹脂容量の2倍となる流速(SV2)とした。カラム排出部分からの流出液量(BV)がイオン交換樹脂の4〜150倍の体積となった時点で、その前に採取した後に最初に排出された液を採取し、ICPを用いてパラジウムとヒ素の濃度を分析した。得られた結果を、原液の濃度と共に、流出液量(BV)のサンプリング範囲ごとに下記表2に示す。
Figure 0005440137
この結果から分るように、カラムを用いて通液することにより、パラジウムの吸着率は99%以上と上記実施例1よりも更に向上した。一方、砒素の吸着率も通液と共に徐々に減少し、選択性もより改善されることが確認された。

Claims (1)

  1. パラジウムとヒ素を含有する塩化物溶液からパラジウムを分離する方法において、該塩化物溶液に、官能基としてアミン又はポリアミンを有する陰イオン交換樹脂からなる1次吸着剤を接触させて、パラジウムを1次吸着剤に吸着させた後、1次吸着剤に吸着されずに残ったパラジウムを含む1次吸着後液に、活性炭、第四アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂、ピリジン型陰イオン交換樹脂、ジチオカルバミン酸系キレート樹脂から選ばれた少なくとも1種の2次吸着剤を接触させて、1次吸着後液中のパラジウムを2次吸着剤に吸着させることを特徴とするパラジウムの分離方法。
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