JP5439907B2 - 光電変換素子並びに色素増感型太陽電池の製造方法、及び色素増感型太陽電池 - Google Patents

光電変換素子並びに色素増感型太陽電池の製造方法、及び色素増感型太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層に光増感色素を担持させてなる光電変換素子の製造方法、及びこの光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池並びにその製造方法に関するものである。
光電変換素子は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子であり、太陽電池等に利用される。太陽電池の中、特に、光増感色素を担持した酸化物半導体層に光を照射することによって得られる光起電力を利用して発電する色素増感型太陽電池には、電解質層を介して互いに対向する一対の電極の一方に、導電性支持体上に光増感色素を吸着させた酸化物半導体微粒子層を配置してなる光電変換素子が用いられる。
このような光電変換素子では、例えば酸化チタン粒子からなる多孔質の酸化物半導体微粒子層は光増感色素の担持量を多くできるので、酸化物半導体微粒子層への光吸収能を向上させることができる。光増感色素は、酸化物半導体微粒子に光起電力を生じさせる光の波長域を拡張させるためのものである。
これにより、色素増感型太陽電池では、その吸収できる光の波長域もこの光増感色素によって拡張がはかられ、光電変換の量子効率が高く、高いエネルギー変換効率を実現できる。また、その光電変換素子の酸化物半導体微粒子層には、シリコン半導体を使わずに、安価な酸化チタン等の材料を用いることができ、その製造も真空プロセスを用いずに済むので大型の設備等も必要が無く、製造コストの抑制が可能である。
ところで、このような導電性支持体上に光増感色素を吸着させた酸化物半導体微粒子層を配置してなる光電変換素子を一方の電極に用いた色素増感型太陽電池は、通常、光の入射する側から、光電変換素子からなる光電極、電解質層、対向電極の順で並設配置して構成されている。
そして、光電極すなわち光電変換素子の酸化物半導体微粒子層に光増感色素を担持する担持方法として、通常、光増感色素を例えばアルコール類,ニトリル化合物類,水等といった溶媒に溶解させてなる色素溶液に酸化物半導体微粒子層を浸漬させて、光増感色素を半導体微粒子層に担持する浸漬法が用いられている。
しかしながら、このような浸漬法によって酸化物半導体微粒子層に光増感色素を担持する場合、酸化物半導体微粒子層を満たすのに十分な量の光増感色素の溶液を予め作製しておき、酸化物半導体微粒子層が形成された基板をこの作製した色素溶液に長時間(例えば10時間以上)浸漬して、色素溶液を酸化物半導体微粒子層に塗布する必要があった。
そのため、このような浸漬法では、色素溶液への浸漬時間が長時間となるので、光電変換素子、ひいては色素増感型太陽電池の製造効率が悪くなるという問題点があった。また、色素溶液への浸漬を短時間で済ませてしまった場合には、酸化物半導体微粒子層への色素溶液の浸透が遅いので、酸化物半導体微粒子層に光増感色素を十分に浸透させて担持することができない、という問題点があった。
そこで、特許文献1では、このような問題を解決するため、光増感色素を含有する色素溶液を酸化物半導体微粒子層に滴下して塗布し、色素溶液を酸化物半導体微粒子層内に浸入させ、乾燥によって酸化物半導体微粒子層に光増感色素を担持させることにより、その所要時間を大幅に短縮できる製造方法が記載されている。また、特許文献1では、色素溶液を半導体微粒子層に滴下するに当たり、酸化物半導体微粒子層及び/又は色素溶液を予め加熱し、この加熱した状態で色素溶液の酸化物半導体微粒子層への滴下と乾燥とを行うことが記載されている。
特開2005−347136号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、酸化物半導体微粒子層及び/又は色素溶液を予め加熱し、この加熱した状態で色素溶液の酸化物半導体微粒子層への滴下と乾燥とを行うことによって、酸化物半導体微粒子層への光増感色素の担持を促進させてはいるものの、酸化物半導体微粒子層への光増感色素の浸透に要する時間を短縮するものではなった。
また、酸化物半導体微粒子層又は色素溶液の加熱も、酸化物半導体微粒子層を積層した導電性支持体の加熱による熱膨張・熱収縮等の影響や、色素溶液の溶媒の沸点を考慮すると、その加熱温度は限られたものとなり、導電性支持体に透明フィルム基板を用いる光電変換素子の製造方法には適用しにくい、という問題点があった。加えて、酸化物半導体微粒子層の加熱も、光増感色素を担持させる酸化物半導体微粒子層が積層された導電性支持体を換える度に加熱し直すこととなり、例えば、光電変換素子の連続印刷の場合にはその加熱待ち時間も必要になる、等という問題点があった。
さらに、予め作製しておく色素溶液の量が滴下量分で済む反面、酸化物半導体微粒子層をこの滴下した色素溶液で覆うことができるように、その色素溶液の滴下量や滴下位置を、酸化物半導体微粒子層の平面視上の大きさ(すなわち、層面積)等に応じて制御しながら滴下させて塗布する必要があり、また、予め加熱しておく半導体微粒子層及び/又は色素溶液の温度管理も製造過程で行わなければならず、その製造管理が却って煩雑になる、等といった問題点があった。
本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであって、半導体微粒子層への光増感色素の浸透を早め、導電性支持体上の半導体微粒子層に光増感色素の溶液を塗布するための時間を大幅に短縮することでき、かつ半導体微粒子層への光増感色素の十分な吸着を簡便な方法で得ることができる、光電変換素子並びに色素増感型太陽電池の製造方法、及び色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層への光増感色素の浸透を早めるべく、色素溶液を超音波振動させながら、半導体微粒子層に塗布することを特徴とする。
そのために、本発明に係る光電変換素子の製造方法は、導電性支持体の上に半導体微粒子層を積層した後、半導体微粒子層に光増感色素を塗布して吸着させる光電変換素子の製造方法であって、例えば、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層を超音波振動させた光増感色素の溶液に浸漬したり、半導体微粒子層に付着されて保持されている色素溶液に超音波を伝播する等して、色素溶液を超音波振動させながら、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層に塗布して、半導体微粒子層に光増感色素を担持させることを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感型太陽電池の製造方法は、電解質層を介して互いに対向する一対の電極の一方に光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池の製造方法であって、一対の電極の一方を構成する光電変換素子を、導電性支持体の上に半導体微粒子層を積層し、光増感色素の溶液を超音波振動させながら、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層に塗布して、半導体微粒子層に光増感色素を担持させて形成したことを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感型太陽電池は、導電性支持体上に積層して形成された半導体微粒子層に、光増感色素の溶液を超音波振動させながら塗布して、光増感色素を担持させてなる光電変換素子と、光電変換素子と対向して配置された対向電極と、光電変換素子と対向電極との間に介在させた電解質層とを有することを特徴とする。
本発明によれば、光増感色素の溶液の塗布を、色素溶液を超音波振動させながら行うことによって、半導体微粒子層への光増感色素の浸透を早め、導電性支持体上の半導体微粒子層を色素溶液に浸漬するといった、半導体微粒子層に光増感色素を担持させるための時間を大幅に短縮することでき、かつ半導体微粒子層への光増感色素の十分な吸着を、簡便な方法で得ることができる。
また、本発明によれば、半導体微粒子層への光増感色素の担持させる際に、光増感色素の溶液の塗布に際して、半導体微粒子層や、当該、半導体微粒子層が積層された導電性支持体を予め加熱しておく必要も無いので、導電性支持体に透明フィルム基板を用いる場合の製造方法にも適用することができ、また、光電変換素子を連続印刷する場合にも、その加熱待ち時間を考慮せずに、半導体微粒子層に光増感色素を担持させるための時間を一層短縮することできる。
これにより、製造時における余分な煩雑な管理を必要とせず、性能が均質な光電変換素子又は色素増感型太陽電池を量産することができ、製造コストの抑制に貢献することができる。
本発明の製造方法によって製造された光電変換素子を用いて製造される色素増感型太陽電池の一実施の形態の構成を示す模式部分断面図である。 実施例及び比較例それぞれの光電変換素子を光電極として含む色素増感型太陽電池の評価試験結果等をまとめた試験結果表である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の製造方法によって製造された光電変換素子を用いて製造される色素増感型太陽電池の一実施の形態の構成を示す模式部分断面図である。
図1に示した色素増感型太陽電池100は、光が入射する側から、透明基板1a,透明導電層2a,光増感色素としての色素増感剤(図示せず)が担持された多孔質の酸化物半導体微粒子層3,電解質層4,白金膜蒸着層5,透明導電層2b,透明基板1bが、順に積層配置されて構成されている。
上記構成において、表面側(光入射側)の透明基板1aと、それに積層された透明導電層2aとが、光電極側の透明導電性基板6aを構成し、また、裏面側の透明基板1bと、それに積層された透明導電層2bとが、対向する透明導電性基板6bを構成するようになっている。
その上で、この表面側の透明導電性基板6aと、色素増感剤が担持された多孔質の酸化物半導体微粒子層3とが、光電極としての光線変換素子7を構成する一方、裏面側の透明導電性基板6bと、その透明導電層2b面に積層された白金膜蒸着層5とで、光線変換素子7の対電極8を構成するようになっている。
図中、光線変換素子7は、矢印の方向から光が入射すると、その酸化物半導体微粒子層3に担持された色素増感剤が光を吸収し励起状態へと移行し、この励起状態にある色素増感剤から電子を生じる構成になっている。この生じた電子は、酸化物半導体微粒子層3、及び透明導電性基板6aの透明導電層2aを介し、この透明導電層2aから外部に導出可能になっている。この光線変換素子7を用いた色素増感型太陽電池100では、光線変換素子7の透明導電層2aから導出した電子eを、例えば、負荷21が設けられた回路部20を介して、対電極8の透明導電性基板6bに導き、さらに電解質層4を介して光線変換素子7の酸化物半導体微粒子層3に導くことによって、負荷21が設けられた回路部20に光電流が流れる構成になっている。
次に、上述した光線変換素子7を用いた色素増感型太陽電池100の製造方法について説明する。
表面側(光入射側)の透明基板1aは、特に光の透過性(紫外光〜可視光域の波長の光の透過性)に優れるとともに、耐熱性,耐候性,水蒸気その他のガスバリヤー性等に優れることが好ましく、ガラス基板や透明フィルム基板が用いられる。
透明プラスチックフィルム基板の具体例としては、例えば、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体フィルム,二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの他、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルム,ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム,ポリエーテルイミド(PEI)フィルム,ポリイミド(PI)フィルム等のプラスチックフィルムを、単独で、又は2種以上のフィルムを積層した複合フィルムとして使用することができる。
この透明基板1aの、光入射側である表側とは反対側の内側の面に配置される透明導電層2aは、低抵抗の導電性とともに、光の透過性(紫外光〜可視光域の波長の光の透過性)に優れることが好ましく、フッ素ドープ酸化錫膜FTO,酸化インジウム錫膜ITO,酸化インジウム亜鉛膜IZO,酸化亜鉛膜ZnO等の薄膜層を用いることができる。中でも、フッ素ドープした酸化錫膜FTOや酸化インジウム錫膜ITOの薄膜層は、導電性と光の透過性の両方に優れている点で特に好ましい。
フッ素ドープ酸化錫膜FTO又は酸化インジウム錫膜ITOの薄膜層からなる透明導電層2aを透明基板1a上に形成して透明導電性基板6aを作製する方法としては、各種の蒸着法を用いることができる。特にスパッタリング法により蒸着は、生産性がよく、性能的にも優れる点で特に好ましい。
多孔質の酸化物半導体微粒子層3は、上述した透明導電性基板6aの透明導電層2aに積層され、色素増感型太陽電池100における光電極を透明導電性基板6aとともに構成する。
この酸化物半導体微粒子層3は、光が照射されたときに起電力(光起電力)を生じる酸化物半導体の微粒子によって構成されている。
このような酸化物半導体の微粒子の具体例としては、酸化チタン(TiO ),酸化亜鉛(ZnO),酸化スズ(SnO),酸化マグネシウム(MgO),酸化アルミニウム(Al),酸化セリウム(CeO ),酸化ビスマス(Bi),酸化マンガン(Mn),酸化イットリウム(Y),酸化タングステン(W),酸化タンタル(Ta),酸化ニオブ(Nb),酸化ランタン(La)等が挙げられる。
これら酸化物半導体の微粒子は、いずれか1種を使用してもよく、また、複数種を混合して使用してもよい。また、酸化物半導体微粒子層3は、単層構造のものであってもよいし、2層以上の複数層構造のものであってもよい。
電気的特性や安全性等を考慮すると、酸化物半導体の微粒子としては、酸化チタン又は酸化亜鉛からなるものが好ましく、特に、アナターゼ型の酸化チタンからなるものが好ましい。
また、このような酸化物半導体の微粒子により構成される酸化物半導体微粒子層3の形態は、粒子状,膜状等の種々な形態のものを用いることができるが、膜状の形態のものが好ましい。
このような膜状の酸化物半導体微粒子層3を透明導電性基板6aの透明導電層2a上に形成する方法としては、例えば、スクリーン印刷法,インクジェット法等により、基板上に酸化物半導体微粒子を含有するペーストを塗布し、その後焼成する方法や、基板上に所望の原料ガスを用いたCVD法又はMOCVD法等により成膜する方法や、原料固体を用いたPVD法,蒸着法,スパッタリング法又はゾル−ゲル法や、電気化学的な酸化還元反応を利用した方法等が挙げられる。これらの中では、厚膜化や製造コストの観点より、ペーストを用いたスクリーン印刷法が好ましい。
光線変換素子7は、このようにして透明導電層2a及び酸化物半導体微粒子層3が積層配置された透明基板1aの酸化物半導体微粒子層3に、光増感剤として機能する光増感色素の溶液を塗布し、光増感色素が担持されて構成されている。
光増感色素としては、種々の可視光領域及び/又は赤外光領域に吸収を有するものが挙げられ、有機色素や金属錯体色素を用いることができる。
有機色素の具体例としては、アクリジン系,アゾ系,インジゴ系,キノン系,クマリン系,メロシアニン系,フェニルキサンテン系のものが挙げられ、特にクマリン系の有機色素が好ましい。また、金属錯体色素としてはルテニウム系色素が好ましく、特にルテニウムビピリジン色素及びルテニウムターピリジン色素が好ましい。
酸化物半導体微粒子層3だけでは、可視光(400〜800nm程度の波長)を殆ど吸収できないが、例えば、ルテニウム錯体を担持させることにより、大幅に可視光まで取り込んで光電変換できるようになる。
この透明導電性基板6aに積層配置された酸化物半導体微粒子層3に光増感色素(色素増感剤)を担持させる方法としては、例えば、光増感色素の溶液を酸化物半導体微粒子層3に塗布し、浸透させた後、乾燥する塗布方法、具体的には、光増感色素の溶液に酸化物半導体層3を浸漬し、浸透させた後、乾燥する浸漬方法(ディップコート)等によって、担持させることができる。
なお、光増感色素の溶液を酸化物半導体微粒子層3に塗布する方法としては、光増感色素の溶液に酸化物半導体層3を浸漬する方法の他に、グラビアロール等のロール周面に付着保持された光増感色素の溶液を、酸化物半導体微粒子層3に転写するロールコート方法、ノズルから酸化物半導体微粒子層3に向けて光増感色素の溶液を吐出して塗布するダイコート方法、又は、金属細線を巻き付けた棒からなるワイヤーバーを利用したワイヤーバー方法等も、適用可能である。
特に、浸漬方法は、光増感色素の溶液に、透明導電性基板6aに積層配置された透明基酸化物半導体微粒子層3を浸漬させるだけの簡単な構成で、色素溶液を酸化物半導体微粒子層3に塗布することができるため、好ましい。
また、この光増感色素を溶解させる溶媒としては、具体的には、メタノール,エタノール等のアルコール類、アセトン,ジエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル,ベンゾニトリル等のニトリル化合物類、水等が挙げられる。これらの溶媒は単独或いは2種類以上を混合して用いることができる。
溶液中の色素濃度は、使用する色光増感素及び溶媒の種類により適宜調整することができるが、酸化物半導体微粒子層3へ色素溶液の浸透させるための吸着機能を向上させるためにはできるだけ高濃度である方が好ましく、例えば、1〜5×10-4モル/リットル以上であればよい。
さらに、本実施の形態では、透明導電性基板6aに積層配置された酸化物半導体微粒子層3が浸漬される光増感色素の溶液は、超音波振動状態になっている。
そのために、浸漬方法による場合は、透明導電性基板6aに積層配置された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させる光増感色素の溶液を貯留する浸漬装置は、光増感色素の溶液を貯留する浸漬槽と、この浸漬槽の槽壁部に設けられ、その駆動により浸漬槽に貯留されている光増感色素の溶液に超音波を伝播する超音波振動子と、この超音波振動子と電気的に接続され、この超音波振動子を超音波振動駆動させるための超音波信号を供給する超音波発振器とを備えた構造になっている。
また、浸漬方法以外の、ロールコート方法,ダイコート方法,ワイヤーバー方法等といった塗布方法を適用する場合には、酸化物半導体微粒子層3に塗布又は吐出によって保持されている色素溶液に超音波を伝播する構造、等を備えることによって、酸化物半導体微粒子層3に付着された色素溶液を超音波振動状態にすることができる。
これに対し、光の入射方向に対して裏面側の、光電極としての光線変換素子7に対向する対電極8は、透明基板1bに透明導電層2bを積層してなる透明導電性基板6bの透明導電層2b面に、白金膜蒸着層5を蒸着した構成になっている。
透明導電性基板6bの透明基板1bは、前述した光電極側の透明基板1aと同様に、ガラス基板や透明フィルム基板が用いられ、透明導電層2bも、前述した光電極側の透明導電層2aと同様に、フッ素ドープ酸化錫膜(FTO膜)又は酸化インジウム錫膜(ITO膜)の薄膜層からなる。透明導電層2bを透明基板1b上に形成して透明導電性基板6bを作製する方法は、前述した光電極としての光線変換素子7の透明導電性基板6aを作製する方法と同様な方法を用いることができる。
透明導電性基板6bの透明導電層2bとしての白金膜蒸着層5は、例えばスパッタリング法により生産性よく形成することができる。なお、白金蒸着膜5は、他の導電材料に変更してもよく、例えば、白金ペーストをパターン状に塗布、乾燥して白金ペースト塗膜を形成したり、或いは、カーボンペーストをパターン状に塗布,乾燥してカーボンペースト塗膜を形成するようにしてもよい。
電解質層4は、光電極としての光線変換素子7の光増感色素が担持された酸化物半導体微粒子層3と対電極8の白金膜蒸着層5との間に介在させて設けられる。
電解質層4には、ヨウ素電解質溶液を有効に使用できるが、その他にゲル電解質,常温溶融塩電解質,固体電解質を使用することができる。
ゲル電解質としては、例えば、ポリアクリロニトリル等のような物理的な相互作用で室温付近でゲル化している物理ゲルや、架橋反応等により化学結合でゲルを形成している、アクリル酸エステル系等の化学ゲルを用いることができる。また、固体電解質としては、ポリピロール、CuI等が挙げられる。
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
本発明の色素増感型太陽電池100の光電極を構成する光電変換素子7の製造において、特に透明導電性基板6aに積層配置された酸化物半導体微粒子層3に光増感色素(色素増感剤)を担持する方法を評価するために、図1に示した構成の光電変換素子7を含む、色素増感型太陽電池100の実施例を以下のように構成した。
[実施例1]
<光電極(色素増感太陽電池用光電変換素子)の作製>
導電性支持体を構成する透明導電性基板6aとして、透明基板1aとしてのガラス基板上にフッ素をドープした酸化錫膜( FTO膜)からなる透明導電層2aが形成された透明導電ガラスを用意した。
そして、この透明導電ガラスのFTO膜上に、酸化チタンペーストとして日本アエロジル社製のP25をスクリーン印刷法で塗布し、その後550℃で焼成し、膜厚10μmの酸化物半導体微粒子層3を得た。
次いで、光増感色素としてのルテニウム錯体(Solaronix社製 RuL(NCS))を、溶媒としての無水エタノールで3.0×10−4mol/lの濃度となるように溶解させた色素溶液を作製し、上述の透明導電性基板6aに積層された酸化チタン(TiO )からなる酸化物半導体微粒子層3を浸漬させた。
この浸漬にあっては、浸漬槽と、浸漬槽に貯留された貯留液に超音波を伝播する超音波振動子と、超音波振動子に超音波信号を供給する超音波発振器とを備えた浸漬装置として、卓上型超音波洗浄機(シャープ社製、SILENTSONIC UT−104)を用い、その液槽に作製した色素溶液を貯留して色素溶液自体を超音波振動させながら、その液中に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を、室温にて15分浸漬させて行った。
その際、超音波発振器の出力周波数は、この実験に使用した卓上型超音波洗浄機の場合、35kHzで、その出力調整レベルを強に保って行った。
その後、この浸漬によって、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3をルテニウム錯体の色素溶液から引き上げ、酸化物半導体微粒子層に付着した色素溶液をアセトニトリルで洗浄し、風乾して、色素増感型太陽電池100の光電極を構成する光電変換素子7-1を作製した。
<対電極の作製>
対電極8を構成する透明導電性基板6bとして、光電極の透明導電性基板6aと同じ、透明導電ガラスを用意した。
そして、この透明導電ガラスのFTO膜上に、白金膜蒸着層5としての白金膜(膜厚300nm)をスパッタリング法によって形成して、対電極8を作製した。
<電解質溶液の調整>
電解質層4に用いる電解質としては、メトキシアセトニトリルを溶媒として、0.1mol/lのヨウ化リチウム、0.05mol/lのヨウ素,0.3mol/lのジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド,0.5mol/lのtert−ブチルピリジンを入れ、調整した。
<色素増感型太陽電池のセル組付>
光電変換素子7-1上のルテニウム錯体が吸収されて担持された酸化物半導体微粒子層3を4mm×4mm平方にトリミングし、対電極8の白金膜蒸着層5をこの酸化物半導体微粒子層3に対向させて、ヒートシール性、透明性、強靭性、耐摩耗性、耐低温性等に優れたアイオノマー樹脂によって、光電変換素子7-1と対電極8とを貼り合わせた。
この光電変換素子7-1と対電極8との貼り合わせにおいて、アイオノマー樹脂の厚さは、20μmにした。
そして、この光電変換素子7-1と対電極8との間に介在させた厚さ20μmのアイオノマー樹脂に、調整した電解質溶液を含浸させて電解質層4を構成し、これにより、色素増感型太陽電池100-1を得た。
[実施例2]
浸漬時間を30分にした以外は、実施例1の場合と同様な製造方法で光電変換素子7-2を得、実施例1の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-2を含む色素増感型太陽電池100-2を得た。
[実施例3]
浸漬時間を5分にした以外は、実施例1の場合と同様な製造方法で光電変換素子7-3を得、実施例1の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-3を含む色素増感型太陽電池100-3を得た。
[実施例4]
<光電極(色素増感太陽電池用光電変換素子)の作製>
導電性支持体を構成する透明導電性基板6aとして、片面にITO膜が形成されたPET(Polyethylene Terephthalate:ポリエチレンテレフタラート)フィルムを用意した。
そして、このPETフィルムのITO膜上に、酸化チタンペーストとしてSolaronix社製のTi−Nanoxide D−Lに、半導体微粒子層のインキとして東レ・ダウコーニング株式会社製のシランカップリング剤であるSZ−6070を固形分比5%添加したものを、ドクターブレード法で塗布し、その後100℃で乾燥し、膜厚8μmの酸化物半導体微粒子層3を得た。
次いで、光増感色素としてのルテニウム錯体(Solaronix社製 RuL(NCS))を、溶媒としての無水エタノールで3.0×10−4mol/lの濃度となるように溶解させた色素溶液を作製し、上述の透明導電性基板6aに積層された酸化チタン(TiO )からなる酸化物半導体微粒子層3を浸漬させた。
この浸漬にあっては、浸漬槽と、浸漬槽に貯留された貯留液に超音波を伝播する超音波振動子と、超音波振動子に超音波信号を供給する超音波発振器とを備えた浸漬装置として、卓上型超音波洗浄機(シャープ社製、SILENTSONIC UT−104)を用い、その液槽に作製した色素溶液を貯留して色素溶液自体を超音波発振動させながら、その液中に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を、室温にて30分浸漬させて行った。
その際、超音波発振器の出力周波数は、この実験に使用した卓上型超音波洗浄機の場合、35kHzで、その出力調整レベルを強に保って行った。
その後、この浸漬によって、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3をルテニウム錯体の色素溶液から引き上げ、酸化物半導体微粒子層に付着した色素溶液をアセトニトリルで洗浄し、風乾して、色素増感型太陽電池100の光電極を構成する光電変換素子7-4を作製した。
<対電極の作製>
[実施例1]の場合と同様に、対電極8を構成する透明導電性基板6bとして、光電極の透明導電性基板6aと同じ、透明導電ガラスを用意した。
そして、この透明導電ガラスのFTO膜上に、白金膜蒸着層5としての白金膜(膜厚300nm)をスパッタリング法によって形成して、対電極8を作製した。
<電解質溶液の調整>
[実施例1]の場合と同様に、電解質層4に用いる電解質としては、メトキシアセトニトリルを溶媒として、0.1mol/lのヨウ化リチウム、0.05mol/lのヨウ素,0.3mol/lのジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド,0.5mol/lのtert−ブチルピリジンを入れ、調整した。
<色素増感型太陽電池のセル組付>
[実施例1]の場合と同様に、光電変換素子7-4上のルテニウム錯体が吸収されて担持された酸化物半導体微粒子層3を4mm×4mm平方にトリミングし、対電極8の白金膜蒸着層5をこの酸化物半導体微粒子層3に対向させて、ヒートシール性、透明性、強靭性、耐摩耗性、耐低温性等に優れたアイオノマー樹脂によって、光電変換素子7-4と対電極8とを貼り合わせた。
この光電変換素子7-4と対電極8との貼り合わせにおいて、アイオノマー樹脂の厚さは、20μmにした。
そして、この光電変換素子7-4と対電極8との間に介在させた厚さ20μmのアイオノマー樹脂に、調整した電解質溶液を含浸させて電解質層4を構成し、これにより、色素増感型太陽電池100-4を得た。
[比較例1]
色素溶液を超音波振動せずに、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を静置で20時間浸漬させた以外は、実施例1の場合と同様な製造方法で光電変換素子7-5を得、実施例1の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-5を含む色素増感型太陽電池100-5を得た。
[比較例2]
色素溶液を超音波振動せずに、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を静置で30分浸漬させた以外は、実施例1の場合と同様な製造方法で光電変換素子7-6を得、実施例1の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-6を含む色素増感型太陽電池100-6を得た。
[比較例3]
色素溶液を超音波振動せずに、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を静置で1時間浸漬させた以外は、実施例1の場合と同様な製造方法で光電変換素子7-7を得、実施例1の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-7を含む色素増感型太陽電池100-7を得た。
[比較例4]
色素溶液を超音波振動せずに、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を静置で5分浸漬させた以外は、実施例1の場合と同様な製造方法で光電変換素子7-8を得、実施例1の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-8を含む色素増感型太陽電池100-8を得た。
[比較例5]
色素溶液を超音波振動せずに、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を静置で20時間浸漬させた以外は、実施例4の場合と同様な製造方法で光電変換素子7-9を得、実施例4の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-9を含む色素増感型太陽電池100-9を得た。
[比較例6]
酸化物半導体微粒子層3のインキとしてシランカップリング剤SZ−6070を添加せずに、酸化チタンペーストとしてのSolaronix社製Ti−Nanoxide D−Lのみを用いた以外は、実施例4と同様な製造方法で光電変換素子7-10を得、実施例4の場合と同様な製造方法で、この光電変換素子7-10を含む色素増感型太陽電池100-10を得た。
[評価]
その上で、上述した実施例1〜4,比較例1〜6で作製した光電変換素子7-1〜7-10、及びこれら光電変換素子7-1〜7-10を光電極として含む色素増感型太陽電池100-1〜100-10それぞれを、次に述べる観点から、評価した。
図2は、光電変換素子7-1〜7-10、及びこれら光電変換素子7-1〜7-10を光電極として含む色素増感型太陽電池100-1〜100-10の評価試験結果等をまとめた試験結果表である。
< 色素の吸着レベル>
上述した実施例1〜3,比較例1〜4で作製した光電変換素子7-1〜7-7それぞれの、酸化物半導体微粒子層3における色素の吸着レベルを、下記の基準で評価した。
その評価に当たっては、[比較例1]の色素溶液を超音波振動せずに、透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を静置で20時間浸漬させた、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-5の目視確認した色素の吸着レベル状態を基準として、[実施例1〜4]、及び他の[比較例2〜6]をこの[比較例1]に対する相対評価で表した。
各評価及びその評価基準は、次のとおりである。
○: 20時間静置で浸漬させた[比較例1]の光電変換素子7-5の場合と同じ視覚による色彩的濃さで、光増感色素が酸化物半導体微粒子層3に吸着している。
△: 20時間静置で浸漬させた[比較例1]の光電変換素子7-5の場合よりも、光増感色素を吸着させた酸化物半導体微粒子層3の視覚による色彩的濃さが薄い。しかし、光増感色素は、酸化物半導体微粒子層3の平面視上の大きさ全体に吸着している。
×:20時間静置で浸漬させた[比較例1]の光電変換素子7-5の場合よりも、光増感色素を吸着させた酸化物半導体微粒子層3の視覚による色彩的濃さが薄く、かつ、酸化物半導体微粒子層3の平面視上で光増感色素が吸着していない箇所がある。
図2に示した評価結果表中の「色素の吸着レベル」欄の結果に示したとおり、色素の吸着レベルについては、[実施例1,2,4]の光電変換素子7-1,7-2,7-4が、基準としての従来方法による[比較例1]の光電変換素子7-5と同様の良好な評価結果“○”を得た。
実施例1,2に比較して、浸漬時間が短い実施例3の光電変換素子7-3については、従来方法による[比較例1]の光電変換素子7-5よりも劣る評価結果“△”を得た。
この結果より、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aに透明導電ガラスを用いた光電変換素子7-1,7-2,7-3,7-5,7-6,7-7の色素の吸着レベルについては、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例1,2]の光電変換素子7-1,7-2は、従前の超音波振動していない色素溶液に静置で浸漬させて作製した場合には光増感色素の吸着が不十分であった[比較例2,3]の光電変換素子7-1,7-2の場合の浸漬時間(1時間,30分)以下の短い浸漬時間(30分,15分)で、色素の吸着レベルが良好な光電変換素子7-1,7-2が作製できることを確認できた。
また、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aにPETフィルムを用いた光電変換素子7-4,7-9,7-10の色素の吸着レベルについては、インキとしてシランカップリング剤SZ−6070を添加した酸化チタンペーストを用いた酸化物半導体微粒子層3を、超音波振動状態にある色素溶液に浸漬させて作製した[実施例4]の光電変換素子7-4は、[実施例2]と同様な短い浸漬時間(30分)で、色素の吸着レベルが良好な光電変換素子7-4が作製できることを確認できた。
この色素の吸着レベルの試験評価結果から、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて光電変換素子7を作製した場合は、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aに透明導電ガラスを用いた光電変換素子7では少なくとも15分の浸漬時間で、また、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aにPETフィルムを用いた光電変換素子7では、酸化チタンペーストへの酸化物半導体微粒子層3のインキとしてのシランカップリング剤SZ−6070の添加を条件に少なくとも30分の浸漬時間で、良好な色素の吸着レベルが得られることが判明した。
これにより、色素溶液を超音波振動することにより、半導体微粒子層へ色素溶液が浸透し易くなり、色素溶液の浸透に要する時間が短縮され、半導体微粒子層の全域への光増感色素の吸着が円滑かつ迅速に行える、との知見を得た。
<色素増感型太陽電池の電池性能>
実施例1,2,4、比較例1〜3で作製した光電変換素子を7-1,7-2,7-4〜7-7を用いて、上述の方法で色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4〜100-7を作製し、それぞれの電池性能を、短絡電流密度,開放電圧,曲線因子,変換効率といった各観点で試験評価した。
この各色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4〜100-7の性能試験は、エアマス(大気通過量)AM1.5、擬似太陽光(入射光強度100mW/cm)を光源として、この光源からの光を、光増感色素を吸着させた酸化物半導体微粒子層3を裏面に備えた透明導電性基板6aの表面側から入射させ、電圧/電流発生と測定機能とを搭載したプログラマブル電圧電流発生器としてのソースメジャーユニット(ケースレー社製、2400型ソースメータ)を用いた電圧印加により、各色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4〜100-7の電流電圧特性を測定した。
また、各色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4〜100-7におけるセルの、トリミングして作製した酸化物半導体微粒子層3の面積は、0.16cm(0.4cm×0.4cm)で、共通である。
まず、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aに透明導電ガラスを用いた光電変換素子7-1,7-2,7-5〜7-7を光電極にした色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-5〜100-7の短絡電流密度に関しては、図2に示した評価結果表中の「短絡電流密度」欄の結果に示したとおり、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例1,2]のそれぞれ光電変換素子7-1,7-2を用いた色素増感型太陽電池100-1,100-2は、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-5を用いて作製された基準としての[比較例1]の色素増感型太陽電池100-5の短絡電流密度15.318mA/cmとほぼ同等な短絡電流密度14.380mA/cm,14.037mA/cmを得ることができた。
これに対し、[比較例2,3]のそれぞれ光電変換素子7-6,7-7を用いた色素増感型太陽電池100-6,100-7は、基準としての[比較例1]の光電変換素子7-5を用いた色素増感型太陽電池100-5の短絡電流密度15.318mA/cmよりも、3mA/cm以上も低い短絡電流密度9.754mA/cm,11.895mA/cmしか得ることしかできなかった。
このことから、光電変換素子7-1を用いた[実施例1]の色素増感型太陽電池100-1の場合は、その酸化物半導体微粒子層3を色素溶液に浸漬させる浸漬時間(15分)が、光電変換素子7-6を用いた[比較例2]の色素増感型太陽電池100-6の酸化物半導体微粒子層3を色素溶液に浸漬させる浸漬時間(30分)よりも短いにもかかわらず、[比較例2]の色素増感型太陽電池100-6の短絡電流密度9.754mA/cmよりも良好な短絡電流密度14.380mA/cmを得ることができ、光電変換素子7-2を用いた[実施例2]の色素増感型太陽電池100-2の場合も、その酸化物半導体微粒子層3を色素溶液に浸漬させる浸漬時間(30分)が、光電変換素子7-7を用いた[比較例3]の色素増感型太陽電池100-7の酸化物半導体微粒子層3を色素溶液に浸漬させる浸漬時間(1時間)よりも短いにもかかわらず、[比較例3]の色素増感型太陽電池100-7の短絡電流密度11.895mA/cmよりも良好な短絡電流密度14.037mA/cmを得ることができる。
同様に、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aにPETフィルムを用いた光電変換素子7-4,7-9を光電極にした色素増感型太陽電池100-4,100-9の短絡電流密度に関しても、光電変換素子7-4を用いた[実施例4]の色素増感型太陽電池100-4の場合は、光電変換素子7-9を用いた[比較例5]の色素増感型太陽電池100-9の場合は得ることができなかった短絡電流密度2.032mA/cmを得ることができた。
これらのことは、色素溶液を超音波振動させながら、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層3に塗布して、半導体微粒子層3に光増感色素を担持させた光電変換素子7-1,7-2,7-4を用いた[実施例1,2,4]の色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4の方が、超音波振動していない色素溶液を導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層3に塗布した[比較例2,3,5]の色素増感型太陽電池100-6,100-7,100-9よりも、短い浸漬時間にもかかわらず、良好な短絡電流密度を得ることができることを表している。
次に、開放電圧に関しては、図2に示した評価結果表中の「開放電圧」欄に結果を示したとおり、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aに透明導電ガラスを用い、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例1,2]のそれぞれ光電変換素子7-1,7-2を用いた色素増感型太陽電池100-1,100-2は、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-5を用いて作製された基準としての[比較例1]の色素増感型太陽電池100-5の開放電圧0.721Vよりも高い開放電圧0.736V,0.731Vを得ることができた。
また、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aにPETフィルムを用い、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例4]の光電変換素子7-4を用いた色素増感型太陽電池100-4も、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-5を用いて作製された基準としての[比較例1]の色素増感型太陽電池100-5の開放電圧0.721Vよりも高い開放電圧0.794Vを得ることができた。
これらのことは、色素溶液を超音波振動させながら、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層3に塗布して、半導体微粒子層3に光増感色素を担持させた光電変換素子7-1,7-2,7-4を用いた[実施例1,2,4]の色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4は、短い浸漬時間にもかかわらず、良好な開放電圧を得ることができることを表している。
次に、曲線因子に関しては、図2に示した評価結果表中の「曲線因子」欄に結果を示したとおり、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aに透明導電ガラスを用い、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例1,2]のそれぞれ光電変換素子7-1,7-2を用いた色素増感型太陽電池100-1,100-2は、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-5を用いて作製された基準としての[比較例1]の色素増感型太陽電池100-5の曲線因子の値0.493よりも高い、0.650,0.618を得ることができた。
また、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aにPETフィルムを用い、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例4]の光電変換素子7-4を用いた色素増感型太陽電池100-4も、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-5を用いて作製された基準としての[比較例1]の色素増感型太陽電池100-5の曲線因子の値0.493よりも高い、0.651を得ることができた。
これらのことは、色素溶液を超音波振動させながら、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層3に塗布して、半導体微粒子層3に光増感色素を担持させた光電変換素子7-1,7-2,7-4を用いた[実施例1,2,4]の色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4は、短い浸漬時間にもかかわらず、良好な曲線因子を得ることができ、ほぼ同等の短絡電流密度及び開放電圧を得た上で、電池自体の内部損失を抑制できることを表している。
次に、変換効率に関しては、図2に示した評価結果表中の「変換効率」欄に結果を示したとおり、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aに透明導電ガラスを用い、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例1,2]のそれぞれ光電変換素子7-1,7-2を用いた色素増感型太陽電池100-1,100-2は、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-5を用いて作製された基準としての[比較例1]の色素増感型太陽電池100-5の変換効率の値5.453%よりも高い値6.874%,6.362%を得ることができた。
また、光電極の導電性支持体を構成する透明導電性基板6aにPETフィルムを用い、超音波振動状態にある色素溶液に透明導電性基板6aに積層された酸化物半導体微粒子層3を浸漬させて作製した[実施例4]の光電変換素子7-4を用いた色素増感型太陽電池100-4も、従来の浸漬法によって作製された光電変換素子7-9を用いた[比較例5]の色素増感型太陽電池100-9の場合は得ることができなかった変換効率1.050%を得ることができた。
これに対し、[比較例2,3]のそれぞれ光電変換素子7-5,7-6を用いた色素増感型太陽電池100-5,100-6は、基準としての[比較例1]の光電変換素子7-4を用いた色素増感型太陽電池100-4の変換効率の値5.453よりも低い値3.925,5.065しか得ることができず、これら光電変換素子7-5,7-6を用いた色素増感型太陽電池100-5,100-6と比べて浸漬時間(1時間,30分)以下の短い浸漬時間(30分,15分)の光電変換素子7-1,7-2を用いても、さらに基準としての[比較例1]の色素増感型太陽電池100-4と比べても、光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を向上できることを確認できた。
これらのことは、色素溶液を超音波振動させながら、導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層3に塗布して、半導体微粒子層3に光増感色素を担持させた光電変換素子7-1,7-2,7-4を用いた[実施例1,2,4]の色素増感型太陽電池100-1,100-2,100-4は、短い浸漬時間にもかかわらず、光エネルギーから電気エネルギーへの良好な変換効率を得ることができることを表している。
以上、述べたとおり、色素溶液を超音波振動させながら導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層に塗布して作製した光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池は、従来の超音波振動していない色素溶液を導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層に塗布して作製した光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池と比べても、酸化物半導体微粒子層への光増感色素の浸透を早め、電池性能を損なうこと無く、色素溶液を導電性支持体の上に積層された半導体微粒子層に塗布するための時間を大幅に短縮することでき、かつ半導体微粒子層への光増感色素の十分な吸着を、簡便な方法で得ることができる。
また、本発明によれば、半導体微粒子層への光増感色素の担持させる際に、光増感色素の溶液の塗布に際して、半導体微粒子層や、当該、半導体微粒子層が積層された導電性支持体を予め加熱しておく必要も無いので、導電性支持体に透明フィルム基板を用いる場合の製造方法にも適用することができ、また、光電変換素子を連続印刷する場合にも、その加熱待ち時間を考慮せずに、半導体微粒子層に光増感色素を担持させるための時間を一層短縮することできる。
これにより、製造時における余分な煩雑な管理を必要とすせず、性能が均質な光電変換素子又は色素増感型太陽電池を量産することができ、製造コストの抑制に貢献することができる。
1a,1b 透明基板、 2a,2b 透明導電層、 3 酸化物半導体微粒子層、
4 電解質層、 5 白金膜蒸着層、 6a,6b 透明導電性基板、
7 光線変換素子、 8 対電極、 20 回路部、 21 負荷、
100 色素増感型太陽電池

Claims (3)

  1. 導電性支持体の上に半導体微粒子層を積層した後、該半導体微粒子層に光増感色素を塗布して担持させる光電変換素子の製造方法であって、
    前記半導体微粒子層のインキとしてシランカップリング剤が添加された半導体微粒子のペーストを前記導電性支持体の上に塗布して、前記導電性支持体の上に前記半導体微粒子層を積層し、
    光増感色素の溶液を超音波振動させながら、前記導電性支持体の上に積層された前記半導体微粒子層に塗布して、前記半導体微粒子層に光増感色素を担持させる
    ことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  2. 電解質層を介して互いに対向する一対の電極の一方に光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池の製造方法であって、
    前記一対の電極の一方を構成する前記光電変換素子を、
    半導体微粒子層のインキとしてシランカップリング剤が添加された半導体微粒子のペーストを導電性支持体の上に塗布して、前記導電性支持体の上に前記半導体微粒子層を積層し、
    光増感色素の溶液を超音波振動させながら、前記導電性支持体の上に積層された前記半導体微粒子層に塗布して、前記半導体微粒子層に光増感色素を担持させて形成した
    ことを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
  3. 半導体微粒子層のインキとしてシランカップリング剤が添加された半導体微粒子のペーストを導電性支持体の上に塗布して、前記導電性支持体上に積層して形成された半導体微粒子層に、光増感色素の溶液を超音波振動させながら塗布して、光増感色素を担持させてなる光電変換素子と、
    該光電変換素子と対向して配置された対向電極と、
    前記光電変換素子と対向電極との間に介在させた電解質層と
    を有することを特徴とする色素増感型太陽電池。
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