JP5437857B2 - インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物 - Google Patents

インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物に関する。
画像データ信号に基づき、支持体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。インクジェット方式は、安価な装置で、かつ、必要とされる画像部のみにインクを吐出し支持体上に直接画像形成を行うため、インク組成物を効率良く使用でき、ランニングコストが安い。さらに、騒音が少なく、画像記録方式として優れている。
従来のインク組成物の具体例としては、特許文献1〜4に記載されたインク組成物が挙げられる。
特開2008−075062号公報 特開2008−105393号公報 特開2009−197194号公報 特開2007−056232号公報
従来、放射線硬化性インク組成物に含まれる重合性化合物として、単官能重合性モノマーを使用することにより、硬化画像を柔軟にし、延伸性を高めることが行なわれてきたが、硬化性が低く、画像表面のベタつきが発生し、成形印刷物(成形加工品)を積み重ねた場合に、画像表面と成形印刷物の裏面とが接着してしまう現象が起こり、いわゆる耐ブロッキング性が十分でないという欠点があった。
逆に、多官能重合性モノマーを使うことで重合架橋点を増やし、硬化性を高め、耐ブロッキング性を改善した放射線硬化性インク組成物もあるが、この場合は硬化画像の延伸性や、穴あき加工適性が十分でないという欠点があった。
このように硬化性とベタつきの少なさ、延伸性、穴あき加工適性を高いレベルで備えるインク組成物は、未だ開発されていないのが現状であった。
また、インク組成物中に非硬化性の低分子成分が多いと、加熱軟化する際に硬化画像から低分子成分が揮発拡散し画像近傍や加熱装置を汚染したり、高温下では成形加工品を組み込んだ商品から低分子成分が揮発する問題があった。
本発明の目的は、硬化膜の加工適性に優れ、高温下でも揮発成分による汚染が発生しないインクジェット記録用インク組成物、該インクジェット記録用インク組成物を用いたインクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物を提供することである。
上記課題は、以下に記載の手段により解決された。
<1>(成分a)(メタ)アクリロイル基を分子内に1個有し、ヘテロ原子として酸素原子を含む5又は6員環の複素環を1つ有する複素環式重合性化合物、(成分b)N−ビニル基を分子内に1個有する重合性化合物、(成分c)ビニルエーテル基を分子内に2個有する重合性化合物、(成分d)分子量250以上のラジカル光重合開始剤、及び、(成分e)分子量250以上の重合禁止剤、を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク組成物、
<2>インク組成物総重量に対する、前記成分aの含有量が20〜70重量%であり、前記成分bの含有量が10〜50重量%であり、前記成分cの含有量が0.1〜3重量%である、<1>に記載のインク組成物、
<3>前記成分a、前記成分b及び前記成分cを含む重合性化合物の総重量と、前記成分d及び前記成分eの総重量との比が、1:0.01〜1:0.2である、<1>又は<2>に記載のインク組成物、
<4>前記成分aが、式(a−1)で表される化合物である、<1>〜<3>いずれか1つに記載のインク組成物、
Figure 0005437857
(式(a−1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R1とR2とが結合して環を形成してもよく、R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、X1及びX2は、それぞれ独立に、メチレン基又はエーテル性酸素原子を表し、少なくともX1又はX2がエーテル酸素原子であり、W1及びW2は、それぞれ独立に、単結合、メチレン基又はカルボニル基を表し、Zは、単結合、又は、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のアルキレンオキシ基、エステル結合(−COO−又は−OCO−)、もしくは、これらを組み合わせた2価の連結基を表し、Aは水素原子又はメチル基を表す。)
<5>前記成分aが、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートである、<1>〜<4>いずれか1つに記載のインク組成物、
<6>前記成分bが、N−ビニルカプロラクタムである、<1>〜<5>いずれか1つに記載のインク組成物、
<7><1>〜<6>いずれか1つに記載のインク組成物をインクジェット方式により吐出して支持体上に画像を形成する画像形成工程、及び、得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記支持体上に硬化した画像を有する印刷物を得る硬化工程、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、
<8><7>に記載のインクジェット記録方法により製造された、印刷物、
<9><1>〜<6>いずれか1つに記載のインク組成物をインクジェット方式により吐出して支持体上に画像を形成する画像形成工程、得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記支持体上に硬化した画像を有する印刷物を得る硬化工程、及び、前記印刷物を成形加工する成形加工工程を含むことを特徴とする成形印刷物の製造方法、
<10>前記成形加工が、エンボス加工、真空成形、圧空成形、又は、真空圧空成形である、<9>に記載の成形印刷物の製造方法、
<11>前記成形加工工程の前又は後に、前記印刷物に穴あけ加工する穴あけ工程を含む、<9>又は<10>に記載の成形印刷物の製造方法、
<12><9>〜<11>いずれか1つに記載の成形印刷物の製造方法により得られた、成形印刷物。
本発明によれば、硬化膜の加工適性に優れ、高温下でも揮発成分による汚染が発生しないインクジェット記録用インク組成物、該インクジェット記録用インク組成物を用いたインクジェット記録方法、印刷物、成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物を提供することができた。
I.インクジェット記録用インク組成物
本発明のインクジェット記録用インク組成物(以下、「インク組成物」ともいう。)は、(成分a)(メタ)アクリロイル基を分子内に1個有し、ヘテロ原子として酸素原子を含む5又は6員環の複素環を1つ有する複素環式重合性化合物、(成分b)N−ビニル基を分子内に1個有する重合性化合物、(成分c)ビニルエーテル基を分子内に2個有する重合性化合物、(成分d)分子量250以上のラジカル光重合開始剤、及び、(成分e)分子量250以上の重合禁止剤、を含むことを特徴とする。なお、明細書中、数値範囲を表す「A〜B」の記載は、特に断りのない限り、「A以上B以下」と同義である。
本発明のインク組成物は、活性放射線により硬化可能な油性のインク組成物である。「活性放射線」とは、その照射によりインク組成物中に重合開始種を発生させるエネルギーを付与できる放射線であり、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含する。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から紫外線及び電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
本発明のインク組成物は、加工適性に優れるインク組成物である。加工適性に優れるインク組成物とは、具体的には、硬化性に優れ、硬化させたインク組成物の膜の耐ブロッキング性が高く、穴あけ加工適性に優れ、鉛筆硬度が高く、かつ、延伸性に優れるインク組成物を意味する。
また、本発明のインク組成物は、硬化後において、高温下でも低分子成分等の揮発成分の揮発による、周辺機器や画像部周辺の汚染が発生しないインク組成物である。
耐ブロッキング性、穴開け加工適性、鉛筆硬度、延伸性の観点から、インク組成物総重量に対する、前記成分aの含有量が20〜70重量%であり、前記成分bの含有量が10〜50重量%であり、前記成分cの含有量が0.1〜3重量%であることが好ましい。
硬化性、耐ブロッキング性、揮発成分による汚染の観点から、前記成分a、前記成分b及び前記成分cを含む重合性化合物の総重量と、前記成分d及び前記成分eの総重量との比が、1:0.01〜1:0.2であることが好ましい。
以下、各成分について説明する。
(成分a)
本発明のインク組成物は、(成分a)(メタ)アクリロイル基を分子内に1個有し、ヘテロ原子として酸素原子を含む5又は6員環の複素環を1つ有する複素環式重合性化合物を含む。ここで、「(メタ)アクリロイル基」等の記載は、「アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基」を意味し、以下同様とする。成分aを含まない場合には、穴あけ加工適性が低下し、延伸性が低下することがある。
成分aに含まれる(メタ)アクリロイル基としては、(メタ)アクリルアミド基又は(メタ)アクリロイルオキシ基が挙げられ、中でも(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましい。成分aとしては、(メタ)アクリロイルオキシ基を分子内に1個有する化合物が好ましく、他に付加重合性のエチレン性不飽和結合を有しない化合物がより好ましい。機構は不明ながら複素環中のヘテロ原子が酸素原子のみの場合のみ、優れた穴あけ加工適性と延伸性が付与できる。また、複素環は、環状構造に不飽和結合を含まないことが好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基と複素環とは、単結合又は2価の連結基で結合していることが好ましい。
本発明においては、成分aは、式(a−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005437857
(式(a−1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R1とR2とが結合して環を形成してもよく、R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、X1及びX2は、それぞれ独立に、メチレン基又はエーテル性酸素原子を表し、少なくともX1又はX2がエーテル酸素原子であり、W1及びW2は、それぞれ独立に、単結合、メチレン基又はカルボニル基を表し、Zは、単結合、又は、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のアルキレンオキシ基、エステル結合(−COO−又は−OCO−)、もしくは、これらを組み合わせた2価の連結基を表し、Aは水素原子又はメチル基を表す。)
式(a−1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R1とR2とが結合して環を形成してもよい。炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソブチル基が好ましい。また、R1とR2とが結合した環としては、炭素数5又は6のシクロアルキル基が好ましい。
3は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。R3としては、水素原子又はエチル基が好ましい。
1及びX2は、それぞれ独立に、メチレン基又はエーテル性酸素原子を表し、少なくともX1又はX2がエーテル酸素原子である。
1及びW2は、それぞれ独立に、単結合、メチレン基又はカルボニル基を表し、単結合又はメチレン基が好ましい。
Zは、単結合、又は、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のアルキレンオキシ基、エステル結合(−COO−又は−OCO−)、もしくは、これらを組み合わせた2価の連結基を表す。
連結基の組み合わせとしては、*が付された部分でアクリロイルオキシ基と結合する、−CH2−(O−R4n*、又は、−CH2−(OCO−R4n*が好ましい。R4は、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜5のアルキレン基を表し、nは1〜3の整数を表す。
Aは水素原子又はメチル基を表し、水素原子であることが好ましい。すなわち、メタクリレートよりアクリレートの方が重合性に優れ、より良い硬化性を得られるため、成分aは、アクリレート化合物であることが好ましい。
成分aの好ましい具体例を以下に示す。下記例示化合物の一部において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する。なお、Aは水素原子、又は、メチル基を表す。
Figure 0005437857
中でも、前記成分aが、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートであることが好ましく、テトラヒドロフルフリルアクリレートがより好ましい。
耐ブロッキング性、穴あけ加工適性、鉛筆硬度及び延伸性のバランスが優れることから、インク組成物総重量に対する前記成分aの含有量は、20〜70重量%であることが好ましく、30〜60重量%がより好ましく、43〜55重量%がさらに好ましい。
(成分b)
本発明のインク組成物は、(成分b)N−ビニル基を分子内に1個有する重合性化合物を含む。成分bを含有しない場合には、硬化性、耐ブロッキング性、穴あけ加工適性、鉛筆硬度、延伸率が低下することがある。
成分bは、N−ビニルラクタム類であることが好ましい。N−ビニルラクタム類としては、式(b−1)で表されるN−ビニルラクタム類が好ましい。
Figure 0005437857
式(b−1)中、nは1〜5の整数を表し、インク組成物が硬化した後の柔軟性、支持体との密着性、及び、原材料の入手性の観点から、nは2〜4の整数であることが好ましく、nが2又は4であることがより好ましく、nが4である、すなわちN−ビニルカプロラクタムであることが特に好ましい。N−ビニルカプロラクタムは安全性に優れ、汎用的で比較的安価に入手でき、特に良好なインク硬化性、及び硬化膜の支持体への密着性が得られるので好ましい。
また、上記N−ビニルラクタム類は、ラクタム環上にアルキル基、アリール基等の置換基を有していてもよく、飽和又は不飽和環構造を連結していてもよい。
成分bは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
成分bの含有量は、インク組成物の全重量に対し、10〜50重量%が好ましく、20〜40重量%がより好ましく、30〜38重量%がさらに好ましい。上記範囲内であると、耐ブロッキング性、穴あけ加工適性、鉛筆硬度、及び、延伸性のバランスに優れる。
(成分c)
本発明のインク組成物は、(成分c)ビニルエーテル基を分子内に2個有する重合性化合物を含む。以下、「ビニルエーテル基を分子内に2個有する重合性化合物」を「ジビニルエーテル化合物」ともいう。
ジビニルエーテル化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のジビニルエーテル化合物が挙げられ、中でも、膜に適度な架橋性を付与できることから、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテルが好ましい。ジビニルエーテル化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
成分cの含有量は、インク組成物の全重量に対し、0.1〜3.0重量%が好ましく、0.2〜2.0重量%がより好ましく、0.5〜1.5重量%がさらに好ましい。上記範囲内であると、耐ブロッキング性、穴あけ加工適性、鉛筆硬度のバランスに優れ、かつ、低分子化合物の発散が抑制されるため、汚染が発生しない。
(他の重合性化合物)
本発明のインク組成物は、前記成分a〜成分cの他に、本発明の効果を損なわない範囲において、他の重合性化合物を含有してもよいが、重合性化合物として、前記成分a、成分b、及び、成分cを全重合性化合物の80重量%以上含有することが好ましく、90重量%以上含有することがより好ましい。
他の重合性化合物としては、成分a及び成分bに該当しない単官能のエチレン性不飽和化合物であることが好ましい。
成分c以外の多官能の重合性化合物を添加した場合には、硬化膜の鉛筆硬度は向上するものの、穴あき加工適性や、延伸性が低下することがある。
好ましいその他の重合性化合物としては、例えば、特開2009−096985号公報に記載の芳香族単官能ラジカル重合性モノマー、脂肪族環状構造を有する単官能ラジカル重合性モノマーが挙げられ、中でもフェノキシエチル(メタ)アクリレート、及び、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
(成分d)
本発明のインク組成物は、(成分d)分子量250以上のラジカル光重合開始剤(以下、「重合開始剤」ともいう。)を含む。重合開始剤は、前記活性放射線等の外部エネルギーを吸収して重合開始種を生成する化合物である。
重合開始剤の分子量が250未満であると、汚染が発生することがある。汚染の発生を抑制するという観点から、成分dの分子量は、300〜500がより好ましい。
本発明に用いることができる重合開始剤としては、芳香族ケトン類、アシルホスフィン化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、及び、炭素ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤の具体例としては、特開2008−208190号公報、特開2009−096985号公報に記載の重合開始剤が挙げられる。重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも重合開始剤としては、アシルホスフィン化合物、芳香族ケトン類が好ましい。芳香族ケトン類としては、α−アミノアセトフェノン化合物、α−ヒドロキシアセトフェノン化合物、チオキサントン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物が挙げられる。
<アシルホスフィン化合物>
アシルホスフィン化合物としては、特開2009−096985号公報の段落0080〜0098に記載のアシルホスフィンオキサイド化合物が好ましく挙げられ、中でも、化合物の構造中に式(d−1)又は式(d−2)の構造式を有するものが好ましい。
Figure 0005437857
Figure 0005437857
特に、アシルホスフィンオキサイド化合物としては、式(d−3)又は式(d−4)の化学構造を有するものが好ましい。
Figure 0005437857
(式(d−3)中、R6、R7、R8はメチル基又はエチル基を置換基として有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。)
式(d−3)で表されるモノアシルホスフィンオキサイド化合物としては、R6〜R8が、置換基としてメチル基を有していてもよいフェニル基であることが好ましく、R7及びR8がフェニル基であり、R8が1〜3個のメチル基を有するフェニル基であることがより好ましい。
中でも、式(d−3)で表されるモノアシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(Darocur TPO:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、Lucirin TPO:BASF社製)が好ましい。
Figure 0005437857
(式(d−4)中、R9、R10、R11はメチル基又はエチル基を置換基として有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。)
式(d−4)で表されるビスアシルホスフィンオキサイド化合物としては、R9〜R11が、置換基としてメチル基を有していてもよいフェニル基であることが好ましく、R11がフェニル基であり、R9及びR11が1〜3個のメチル基を有するフェニル基であることがより好ましい。
中でも、式(d−4)で表されるビスアシルホスフィンオキサイド化合物としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(IRGACURE819、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が好ましい。
本発明においては、モノアシルホスフィンオキサイド化合物とビスアシルホスフィンオキサイド化合物との併用がより好ましい。
<α−アミノアセトフェノン化合物>
α−アミノアセトフェノン化合物としては、特開2009−096985号公報の段落0100〜0118に記載のα−アミノアセトフェノン化合物のうち、分子量が250以上のものが挙げられる。α−アミノアセトフェノン化合物としては、式(d−5)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005437857
(式(d−5)中、X1及びX2はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、又は、ベンジル基を表し、−NX34はジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基又は、モルフォリノ基を表し、X5は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、ジメチルアミノ基、又は、モルフォリノ基を表し、前記ベンジル基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。)
式(d−5)中、−NX34はジメチルアミノ基、又は、モルフォリノ基であることが好ましい。
5は炭素数1〜4のアルキルチオ基又はモルフォリノ基であることが好ましい。
式(d−5)で表されるα−アミノアセトフェノン化合物としては、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE 907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE 369)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE 379)が挙げられ、これらを好適に使用することができる。
<α−ヒドロキシアセトフェノン化合物>
α−ヒドロキシアセトフェノン化合物としては、式(b−6)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005437857
(式(d−6)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、又は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、R1とR2とが、又は、R3とR4とが結合して炭素数4〜8の環を形成していてもよく、Lは炭素数1〜10のアルキレン基を表す。)
式(d−6)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、又は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
Lは、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、メチレン基がより好ましい。
式(d−5)で表されるα−ヒドロキシアセトフェノン化合物としては、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE 127、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が挙げられる。
<チオキサントン化合物>
チオキサントン化合物は、式(d−7)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005437857
(式(d−7)中、R1〜R8はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基(一置換及び二置換の場合を含む。)、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシ基又はスルホ基を表す。)
前記アルキル基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、及び、アシル基におけるアルキル部分の炭素数は、1〜20であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜4であることがさらに好ましい。
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ隣接する2つが互いに連結して環を形成していてもよい。これらが環を形成する場合の環構造としては、5又は6員環の脂肪族環、芳香族環などが挙げられ、炭素原子以外の元素を含む複素環であってもよく、また、形成された環同士がさらに組み合わさって2核環、例えば、縮合環を形成していてもよい。これらの環構造は置換基をさらに有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルボキシ基及びスルホ基が挙げられる。形成された環構造が複素環である場合のヘテロ原子の例としては、N、O、及びSを挙げることができる。
チオキサントン化合物としては、2−イソプロピルチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−メトキシカルボニルチオキサントン、2−エトキシカルボニルチオキサントン、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)チオキサントン、4−ブトキシカルボニルチオキサントン、3−ブトキシカルボニル−7−メチルチオキサントン、1−シアノ−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−エトキシチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−アミノチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−フェニルスルフリルチオキサントン、3,4−ジ[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル]チオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−(1−メチル−1−モルホリノエチル)チオキサントン、2−メチル−6−ジメトキシメチルチオキサントン、2−メチル−6−(1,1−ジメトキシベンジル)チオキサントン、2−モルホリノメチルチオキサントン、2−メチル−6−モルホリノメチルチオキサントン、n−アリルチオキサントン−3,4−ジカルボキシミド、n−オクチルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)チオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、1−フェノキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メトキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メチルチオキサントン、チオキサントン−2−ポリエチレングリコールエステル、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリドが例示できる。これらの中でも、入手容易性や硬化性の観点から、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,3−ジエチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−シクロヘキシルチオキサントン、4−シクロヘキシルチオキサントンが好ましく、2−イソプロピルチオキサントン、及び、4−イソプロピルチオキサントンがより好ましい。チオキサントン化合物としては、イソプロピルチオキサントン(ALBEMARLE社製、FIRSTCURE ITX)が好ましく挙げられる。
<ベンジルジメチルケタール化合物>
ベンジルジメチルケタール化合物としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE 651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が好ましく挙げられる。
本発明において、重合開始剤としては、アシルホスフィン化合物、芳香族ケトン類が好ましい。
重合開始剤の組み合わせとしては、ビスアシルホスフィンオキサイド化合物とモノアシルホスフィンオキサイド化合物との組み合わせ、アシルホスフィンオキサイド化合物とα−ヒドロキシアセトフェノン化合物との組み合わせ、アシルホスフィンオキサイド化合物とチオキサントン化合物との組み合わせが好ましく挙げられ、中でも、ビスアシルホスフィンオキサイド化合物とモノアシルホスフィンオキサイド化合物との組み合わせがより好ましい。
本発明において、重合開始剤の総使用量は、硬化性と高温下の汚染防止の観点から、重合性化合物の総使用量に対して、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜15重量%がより好ましく、1.0〜12重量%がさらに好ましい。
重合開始剤の総量のうち、70重量%以上が、アシルホスフィンオキサイド化合物、又は、α−アミノアセトフェノン化合物であることが好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物であることがより好ましい。
また、増感剤を用いる場合、重合開始剤の総使用量は、増感剤に対して、重合開始剤:増感剤の重量比で、好ましくは200:1〜1:200、より好ましくは50:1〜1:50、さらに好ましくは20:1〜1:5の範囲である。
(成分e)
本発明のインク組成物は、(成分e)分子量250以上の重合禁止剤を含む。インク組成物が重合禁止剤を含有しない場合、インク組成物の保存性が低下し、ヘッド詰まりが発生することがある。また、重合禁止剤の分子量が250未満であると、低分子化合物による汚染が発生することがある。重合禁止剤の分子量としては、300以上が好ましく、350以上がより好ましい。
重合禁止剤としては、分子量が250以上であれば限定されることはないが、ヒンダードフェノール系重合禁止剤、ニトロソ系重合禁止剤、ヒンダードアミン系重合禁止剤等が挙げられ、ヒンダードフェノール系重合禁止剤、ニトロソ系重合禁止剤が好ましく、ニトロソ系重合禁止剤単独での使用、又は、ヒンダードフェノール系重合禁止剤とニトロソ系重合禁止剤との併用がより好ましい。
<ヒンダードフェノール系重合禁止剤>
本発明に用いることができるヒンダードフェノール系重合禁止剤は、分子量が250以上であればよく、限定されないが、例えば特開2009−120628号公報に記載のフェノール系酸化防止剤のうち、分子量が250以上のものを用いることができる。
中でも、ヒンダードフェノール系重合禁止剤としては、式(e−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005437857
(式(e−1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜10のアルキル基を表し、L1は単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基を表し、R3は、直鎖若しくは分岐を有する炭素数1〜30のアルキル基、直鎖若しくは分岐を有する炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基、又は、カルボニル基を介してL1に結合する直鎖若しくは分岐を有する炭素数1〜30のN−アルキルアミド基を表す。)
式(e−1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、直鎖又は分岐を有する炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はtert−ブチル基がより好ましい。
3は、直鎖若しくは分岐を有する炭素数1〜30のアルキル基、直鎖若しくは分岐を有する炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基、又は、カルボニル基を介してL1に結合する直鎖若しくは分岐を有する炭素数1〜30のN−アルキルアミド基を表し、中でも、直鎖若しくは分岐を有する炭素数5〜25のアルコキシカルボニル基が好ましい。
式(e−1)で表される化合物は、導入可能な炭素原子に置換基を有していてもよい。該置換基としては、ヒドロキシ基、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基等が例示できる。
本発明においては、式(e−2)で表される化合物も好ましく用いることができる。
Figure 0005437857
(式(e−2)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の分岐を有していてもよいアルキル基を表し、L1は単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基を表し、L2は、炭素数1〜30の直鎖又は分岐を有するアルキレン基、炭素数1〜30の直鎖又は分岐を有するアルキレンオキシカルボニル基、又は、カルボニル基を介してL1に結合する炭素数1〜30の直鎖又は分岐を有するN−アルキレンアミド基を表し、mは2〜5の整数を表し、X1はm価の連結基を表す。)
式(e−2)における、R1及びR2は、式(e−1)におけるR1及びR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
1は単結合又は炭素数1〜5のアルキレン基を表し、炭素数1〜3のアルキレン基が好ましい。
2は、炭素数1〜30の直鎖又は分岐を有するアルキレン基、炭素数1〜30の直鎖又は分岐を有するアルキレンオキシカルボニル基、又は、カルボニル基を介してL1に結合する炭素数1〜30の直鎖又は分岐を有するN−アルキレンアミド基を表し、中でも炭素数5〜25の直鎖又は分岐を有するアルキレンオキシカルボニル基が好ましい。
1は、単結合、カルボニル基、エステル結合(−COO−、−OCO−)、チオ基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシ基、ホスホン酸エステル基、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、アミノ基、水素原子をm個除いたm価の炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、水素原子をm個除いたm価の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、トリアジン及びジオキサン等の複素環から水素原子m個を除いたm価の6〜12員環の複素環基、並びに、これらの連結基の組合せ等が挙げられる。
mが3又は4である場合には、X1としては、水素原子をm個除いたm価の炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基、水素原子をm個除いたm価の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、水素原子をm個を除いたm価の6〜12員環の複素環基が挙げられ、具体的には下記の連結基であることが好ましい。なお、下記の連結基において複数のRは、式(e−2)における括弧内の基を表す。これらのRは1つの化合物内において同一でも異なっていてもよい。
Figure 0005437857
式(e−2)で表される化合物は、導入可能な炭素原子に置換基を有していてもよく、置換基としては式(e−1)における前記置換基が挙げられる。
本発明に好ましく用いることができるヒンダードフェノール系重合禁止剤の具体例を以下に示すがこれらに限定されるものではない。なお、本発明では、化学式において、炭化水素鎖を炭素(C)及び水素(H)の記号を省略した簡略構造式で記載する場合もある。
Figure 0005437857
ヒンダードフェノール系重合禁止剤としては、(e1)の化合物(IRGANOX 1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、(e6)の化合物(IRGANOX 1135、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が好ましい。
<ニトロソ系重合禁止剤>
ニトロソ系重合禁止剤としては、分子量が250以上である限り、公知のものを用いることができ、限定されないが、例えば、特開2009−120628号公報の段落0082〜0087に記載されたニトロソ系重合禁止剤のうち、分子量が250以上のものを用いることができる。
ニトロソ系重合禁止剤としては、トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミン)アンモニウム塩(ALBEMARLE社製、FIRSTCURE ST−1)が挙げられる。
本発明において、分子量250以上の重合禁止剤の総使用量は、硬化性と高温下の汚染防止の観点から、インク組成物の総重量に対して、0.01〜2.0重量%が好ましく、0.1〜1.5重量%がより好ましく、0.4〜1.0重量%がさらに好ましい。
本発明においては、上記の成分a〜成分eの他に、(成分f)着色剤、(成分g)分散剤、(成分h)界面活性剤を含有してもよく、必要に応じて、増感剤、共増感剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、溶剤、高分子化合物、塩基性化合物等を含んでいてもよい。これらは、特開2009−221416号公報に記載されており、本発明においても使用できる。
(成分f)着色剤
本発明のインク組成物は、形成された画像部の視認性を向上させるため、着色剤を含有してもよい。なお、着色剤を含有しないクリヤーインクも本発明のインク組成物に含まれる。
着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料及び油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の公知の着色剤から任意に選択して使用できる。着色剤は、活性放射線による硬化反応の感度を低下させないという観点から、重合禁止剤として機能しない化合物を選択することが好ましい。
本発明に使用できる顔料としては、特に限定されるわけではないが、例えばカラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。赤又はマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3,5,19,22,31,38,42,43,48:1,48:2,48:3,48:4,48:5,49:1,53:1,57:1,57:2,58:4,63:1,81,81:1,81:2,81:3,81:4,88,104,108,112,122,123,144,146,149,166,168,169,170,177,178,179,184,185,208,216,226,257、Pigment Violet 3,19,23,29,30,37,50,88、Pigment Orange 13,16,20,36、青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17−1,22,27,28,29,36,60、緑顔料としては、Pigment Green 7,26,36,50、黄顔料としては、Pigment Yellow 1,3,12,13,14,17,34,35,37,55,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,120,137,138,139,153,154,155,157,166,167,168,180,185,193、黒顔料としては、Pigment Black 7,28,26、白色顔料としては、Pigment White 6,18,21などが目的に応じて使用できる。
本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。
分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99,100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9;等が挙げられる。
着色剤は、インク組成物に添加された後、適度に当該インク組成物内で分散することが好ましい。着色剤の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各分散装置を用いることができる。
着色剤は、インク組成物の調製に際して、各成分と共に直接添加してもよい。また、分散性向上のため、予め溶剤又は本発明に使用する重合性化合物のような分散媒体に添加し、均一分散あるいは溶解させた後、配合することもできる。
本発明において、溶剤が硬化画像に残留する場合の耐溶剤性の劣化、及び、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound:揮発性有機化合物)の問題を避けるためにも、着色剤は、重合性化合物のような分散媒体に予め添加して、配合することが好ましい。なお、分散適性の観点のみを考慮した場合、着色剤の添加に使用する重合性化合物は、最も粘度の低いモノマーを選択することが好ましい。着色剤はインク組成物の使用目的に応じて、1種又は2種以上を適宜選択して用いればよい。
なお、インク組成物中において固体のまま存在する顔料などの着色剤を使用する際には、着色剤粒子の重量平均粒径は、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.45μm、さらに好ましくは0.015〜0.4μmとなるよう、着色剤、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定することが好ましい。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インク組成物の保存安定性、透明性及び硬化感度を維持することができるので好ましい。
インク組成物中における着色剤の含有量は、色、及び使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.01〜30重量%であることが好ましい。
(成分g)分散剤
本発明のインク組成物は、分散剤を含有することが好ましい。特に顔料を使用する場合において、顔料をインク組成物中に安定に分散させるため、分散剤を含有することが好ましい。分散剤としては、高分子分散剤が好ましい。なお、本発明における「高分子分散剤」とは、重量平均分子量が1,000以上の分散剤を意味する。
高分子分散剤としては、DISPERBYK−101、102、103、106、111、161、162、163、164、166、167、168、170、171、174、182(BYKケミー社製);EFKA4010、4046、4080、5010、5207、5244、6745、6750、7414、745、7462、7500、7570、7575、7580(エフカアディティブ社製);ディスパースエイド6、8、15、9100(サンノプコ(株)製);ソルスパース(SOLSPERSE)3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、22000、24000、26000、28000、32000、36000、39000、41000、71000などの各種ソルスパース分散剤(Noveon社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123((株)ADEKA製)、イオネットS−20(三洋化成工業(株)製);ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)(楠本化成(株)製)が挙げられる。
インク組成物中における分散剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の重量に対し、0.05〜15重量%であることが好ましい。
(成分h)界面活性剤
本発明のインク組成物には、長時間安定した吐出性を付与するため、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
(インク物性)
本発明においては、吐出性を考慮し、インク組成物の25℃における粘度が40mPa・s以下であることが好ましい。より好ましくは5〜40mPa・s、さらに好ましくは7〜30mPa・sである。また、吐出温度(好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましい。本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な支持体を用いた場合でも、支持体中へのインク組成物の浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となる。さらにインク組成物の液滴着弾時のインク滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善される。
本発明のインク組成物の25℃における表面張力は、20〜35mN/mであることが好ましく、23〜33mN/mであることがより好ましい。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な支持体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点では35mN/m以下が好ましい。
II.インクジェット記録方法、及び、印刷物
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインク組成物をインクジェット方式により吐出して支持体上に画像を形成する画像形成工程(以下、(a)工程ともいう。)、及び、得られた画像に活性放射線を照射して、前記インクジェットインク組成物を硬化させて、前記支持体上に硬化した画像を有する印刷物を得る硬化工程(以下、(b)工程ともいう。)、を含むことを特徴とする。
また、本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法により製造されたことを特徴とする。
まず、(a)工程について説明する。
本発明において、支持体としては、特に限定されず、公知の支持体を使用することができ、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。また、本発明における支持体として、非吸収性支持体が好適に使用することができる。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成しうる公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。即ち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法の(a)工程における支持体へのインク組成物の吐出を実施することができる。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、活性放射線源を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク組成物供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pL、より好ましくは3〜42pL、さらに好ましくは8〜30pLのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
本発明において、吐出されるインク組成物を一定温度にすることが好ましいことから、インク組成物供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物の流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク組成物供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断又は断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、あるいは、熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うと共に、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
本発明のインク組成物のような放射線硬化型インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インク組成物で使用される水性インク組成物より粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インク組成物の粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。したがって、吐出時のインク組成物の温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インク組成物の温度の制御幅は、設定温度の±5℃であることが好ましく、設定温度の±2℃であることがより好ましく、設定温度±1℃であることがさらに好ましい。
次に、(b)工程について説明する。
支持体上に吐出されたインク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインク組成物に含まれる重合開始剤が活性放射線の照射により分解して、ラジカルなどの重合開始種を発生し、その重合開始種の機能に重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物において重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が活性放射線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
ここで、使用される活性放射線は、α線、γ線、電子線、X線、紫外線、可視光又は赤外光などが使用され得る。活性放射線のピーク波長は、増感剤の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nmであることが好ましく、300〜450nmであることがより好ましく、350〜420nmであることがさらに好ましい。
また、本発明のインク組成物は、低出力の活性放射線であっても十分な感度を有するものである。したがって、露光面照度が、好ましくは10〜4,000mW/cm2、より好ましくは20〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
活性放射線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェット記録用インク組成物の硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、LED(UV−LED)、LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。さらに一層短い波長が必要とされる場合、LEDとして、米国特許番号第6,084,250号明細書に開示されている、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDが例示できる。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で好ましい活性放射線源はUV−LEDであり、特に好ましくは350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの支持体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、50〜800mW/cm2であることが特に好ましい。
本発明のインク組成物は、このような活性放射線に、好ましくは0.01〜120秒、より好ましくは0.01〜90秒、さらに好ましくは0.01〜10秒照射されることが適当である。
また、本発明のインクジェット記録方法においては、インク組成物を吐出した後0.01〜10秒の間に、2,000mW/cm2以下の露光面照度で活性放射線を照射し、前記インク組成物を硬化させることが好ましい。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インク組成物の吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク組成物の着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク組成物の着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、支持体に着弾したインク組成物が硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な支持体に対しても光源の届かない深部までインク組成物が浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができるので好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
上述したようなインクジェット記録方法を採用することにより、表面の濡れ性が異なる様々な支持体に対しても、着弾したインク組成物のドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。なお、カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインク組成物から順に重ねることにより、下部のインク組成物まで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
本発明のインクジェット記録方法には、本発明のインク組成物を1つ以上含むインクセットを好適に使用することができる。吐出する各着色インク組成物の順番は、特に限定されるわけではないが、明度の低い着色インク組成物から支持体に付与することが好ましい。本発明のインク組成物として、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのインク組成物を使用する場合には、イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で支持体上に付与することが好ましい。また、これにホワイトを加えて使用する場合にはホワイト→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で支持体上に付与することが好ましい。さらに、本発明はこれに限定されず、ライトシアン、ライトマゼンタのインク組成物とシアン、マゼンタ、ブラック、ホワイト、イエローの濃色インク組成物の計7色が少なくとも含まれるインクセットとしても使用することができ、その場合には、ホワイト→ライトシアン→ライトマゼンタ→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で支持体上に付与することが好ましい。
このようにして、本発明のインク組成物は、活性放射線の照射により高感度で硬化することで、支持体表面に画像を形成することができる。
本発明のインク組成物を複数色そろえ、インクセットとして用いる場合、本発明のインク組成物を少なくとも1つ含み、本発明のインク組成物又は本発明以外のインク組成物とを組み合わせた2種以上のインク組成物を有するインクセットであれば、特に制限はないが、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイト、ライトマゼンタ、及び、ライトシアンよりなる群から選択される色の本発明のインク組成物を少なくとも1つ含むことが好ましい。
また、本発明のインクセットは、本発明のインクジェット記録方法に好適に用いることができる。
本発明のインク組成物を使用してフルカラー画像を得るためには、本発明のインクセットとして、少なくともイエロー、シアン、マゼンタ、及び、ブラックよりなる4色の濃色インク組成物を組み合わせたインクセットであることが好ましく、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、ホワイトよりなる5色の濃色インク組成物を組み合わせたインクセットであることがより好ましく、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、及び、ホワイトよりなる5色の濃色インク組成物と、ライトシアン、及び、ライトマゼンタよりなる2色のインク組成物とを組み合わせたインクセットであることがさらに好ましい。
なお、本発明における「濃色インク組成物」とは、着色剤の含有量がインク組成物全体の1重量%を超えているインク組成物を意味する。前記着色剤としては、特に制限はなく公知の着色剤を用いることができ、顔料や分散染料が例示できる。
本発明のインクセットが、少なくとも1つの濃色インク組成物、及び、少なくとも1つの淡色インク組成物を含んでおり、濃色インク組成物と淡色インク組成物とが同系色の着色剤を用いている場合、濃色インク組成物と淡色インク組成物との着色剤濃度の比が、濃色インク組成物:淡色インク組成物=15:1〜4:1であることが好ましく、12:1〜4:1であることがより好ましく、10:1〜4.5:1であることがさらに好ましい。上記範囲であると、粒状感の少ない、鮮やかなフルカラー画像が得られる。
III.成形印刷物の製造方法、及び、成形印刷物
本発明の成形印刷物の製造方法は、本発明のインク組成物をインクジェット方式により吐出して支持体上に画像を形成する画像形成工程(以下、(a)工程ともいう。)、得られた画像に活性放射線を照射して、前記インクジェットインク組成物を硬化させて、前記支持体上に硬化した画像を有する印刷物を得る硬化工程(以下、(b)工程ともいう。)、及び、前記印刷物を成形加工する成形加工工程(以下、(c)工程ともいう。)を含むことを特徴とする。
また、本発明の成形印刷物は、前記成形印刷物の製造方法により得られたことを特徴とする。
本発明の成形印刷物の製造方法における、(a)工程、及び、(b)工程については、本発明のインクジェット記録方法における、(a)工程、及び、(b)工程と同様であるが、本発明の成形印刷物の製造方法に好適に用いられる支持体について説明する。
本発明の成形印刷物の製造方法に用いることができる支持体は、特に限定はなく、成形加工に適した公知の支持体を用いることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、オレフィン系熱化塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリエステル系熱化塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン6,6等のポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化ビニリデン、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート樹脂等を例示できる。
上記アクリル系樹脂は、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、エチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等の樹脂を単体又は2種以上の混合物で用いることができる。
中でも、加飾印刷が容易なことや仕上がり成形物の諸耐性が優れている点でポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂やポリカーボネート樹脂に他樹脂をブレンドした樹脂のシートが好ましく用いられ、ポリカーボネート樹脂又ポリカーボネート樹脂に他樹脂をブレンドした樹脂のシートが好ましい。また、支持体は、1種又は2種以上の樹脂シートを積層した積層体であってもよい。
本発明において支持体の厚み(積層体の場合は総厚)は、エンボス加工、真空成形、圧空成形及び真空圧空成形の原理を併用した真空圧空成形が可能な範囲の厚みの樹脂シートであれば特に限定されないが、50〜2,000μmのものが好ましく、100〜1,500μmのものがより好ましく、150〜1,000μmのものがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂シート中には、必要に応じ適宜、添加剤を添加することができる。添加剤としては、表面光沢、融点等の熱的挙動に支障を来さない範囲で、各種添加剤を適量添加し得る。例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系ラジカル補捉剤等の光安定剤、シリコーン樹脂、ワックス等の滑剤、着色剤、可塑剤、熱安定剤、抗菌剤、防黴剤、帯電防止剤等が挙げられる。
本発明の成形印刷物は熱可塑性樹脂シートに真空成形等の成形加工を施すことによって作製され、成形に先立って支持体にインクジェット方式により画像が形成される。
画像は、透明シートの裏面側(真空成形において金型に接する側)に施されるのが一般的であるが、その反対面にも画像が形成されてもよい。また場合によっては、前記反対面にのみ画像を形成することもでき、この場合には基材となる熱可塑性樹脂シートは透明である必要はない。
本発明において、成形加工には、エンボス加工、真空成形、圧空成形又は真空圧空成形を用いることができる。印刷物を成形加工する装置としては、公知の装置を使用することができ、前記インクジェット記録装置と一体の装置であっても、別の装置であってもよい。
エンボス加工とは、印刷物等を図柄や文字等の任意の形状にくぼませて立体感を出す加工のことであり、例えば、ローラーやプレス機等を用いて行われる。エンボス加工の一例としては、ホット・コールドプレス法が挙げられ、特開平10−199360号公報に記載の方法等を参照することができる。ホット・コールドプレス法によるエンボス成形装置の一例を以下に示す。該エンボス成形装置は、下部定盤(下定盤)と上部定盤(上定盤)が相互に接近離隔可能に配置されている。そして、下部定盤上にはプレート型ヒータが固定されており、上部定盤の下面にもプレート型ヒータが固定されている。これにより、支持体を加熱しながらホットプレスを行うことができる。このホットプレス機において、その下定盤上のプレート型ヒータに、所定のエンボス形状に倣う凸部を有する金型を取付け、上定盤の下面に固定されたヒータに接触するように、前記凸部に整合する形状の凹部を有する金型を取付ける。そして、画像を形成した支持体を配置し、この支持体と凹部金型との間にクッションシートを配置して、上定盤を下降させる等して上定盤と下定盤との間で支持体及びクッションシートをプレスする。このホットプレス工程における加圧力は例えば30トンであり、プレート型ヒータによる加熱温度は例えば170℃である。そして、上定盤を下定盤に押圧し、支持体及びクッションシートを金型間で挟圧し、このホットプレスを約3分間保持する。支持体は金型を介してヒータにより加熱され、熱変形により複数個の凸部が形成される。次いで、この支持体及びクッションシートを金型間に挟持したまま、ヒータを具備しない内部水冷型定盤間に配置し、例えば加圧力30トン、保持時間約3分の条件で内部水冷型定盤により押圧し、コールドプレスする。これにより、支持体はホットプレスにより熱変形した凸形状が保持され、エンボス加工を施した成形印刷物が得られる。加圧力及び加熱温度は、用いる印刷物の材質や加工形状等の条件に応じ、適宜調整することができる。
真空成形は、画像が形成された支持体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、これを金型へ減圧によって吸引して延伸しながら金型に圧着冷却し成形する方法であり、圧空成形は、画像が形成された支持体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、金型の反対側から加圧して金型に圧着冷却し成形する方法である。真空圧空成形は、前記減圧及び加圧を同時に行い成形する方法である。詳しくは高分子大辞典(丸善株式会社)p.766〜768に記載されている「熱成形」の項目及び該項目に引用されている文献を参照することができる。
(穴あけ工程)
さらに、本発明の成形印刷物の製造方法は、前記成形加工工程の前又は後に、前記印刷物に穴あけ加工する穴あけ工程((d)工程)を含む方法であることが好ましい。穴あけ工程は、成形加工工程の後に設けることが好ましい。
本発明のインク組成物を用いた場合には、室温(5〜40℃)で穴あけ加工しても、穴周辺の硬化膜にひび割れが生じない。ひび割れが生じるか否かについては、例えば、手動OA用大型穴なけパンチNo.200N(ライオン事務器(株)製)を用いて穴あけ加工を行い、画像の穴あけ部分にひび割れ、光の透過がないか、目視で観察を行うことにより、評価することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「重量部」を示すものとする。
(シアンミルベースAの調製)
IRGALITE BLUE GLVO(シアン顔料、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を300部と、フェノキシエチルアクリレートを620部と、SOLSPERSE32000を80部とを撹拌混合し、シアンミルベースAを得た。なお、シアンミルベースAの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散して行った。
シアンミルベースAと同様にして、表1に示す組成、分散条件でマゼンタミルベースB、イエローミルベースC、ブラックミルベースD及びホワイトミルベースEを調製した。
Figure 0005437857
(着色剤)
・IRGALITE BLUE GLVO(シアン顔料、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・CINQUASIA MAGENTA RT−335−D(マゼンタ顔料、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・NOVOPERM YELLOW H2G(イエロー顔料、クラリアント社製)
・SPECIAL BLACK 250(ブラック顔料、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・タイペークCR60−2(ホワイト顔料、石原産業(株)製)
(分散剤)
・SOLSPERSE32000(分散剤、Noveon社製)
(実施例1〜33、及び、比較例1〜10)
<インク組成物の作製方法>
表2及び表3に記載の素材を混合、撹拌することで、実施例1〜33、及び、比較例1〜10のインク組成物を得た。
<インクジェット画像記録方法>
ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置を用いて、支持体へ画像を形成した。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。
温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動した。着弾後はUV光を露光面照度2,100mW/cm2、に集光し、支持体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を3,000mJ/cm2となるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。支持体として、エステルフィルムE5000(膜厚125μm、東洋紡績(株)製)を使用した。各サンプルともインク組成物の硬化膜の平均膜厚が12μmになるよう描画を行った。
<硬化性の評価方法>
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行い、紫外線照射後の画像面において、触診により、画像のべとつきの程度を評価した。また、硬化感度は以下の基準で評価した。
○: 画像にべとつきなし。
△: 画像がややべとついている。
×: 未硬化のインクが手に転写するほど固まっていない。
<耐ブロッキング性の評価方法>
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行った後、印刷物の硬化膜全体が覆われるよう、未印刷のエステルフィルムE5000を硬化膜上部に重ね、さらに上部から0.200g/cm2の加重を加え、30℃雰囲気下で1日放置した。また、耐ブロッキング性は以下の基準で評価した。
○: 上部フイルムへの転写、張り付きなし。
△: 上部フイルムへの転写が全フイルム面積の5%未満。
×: 上部フイルムへの転写が全フイルム面積の5%以上。
(穴あけ加工適性の評価方法)
支持体として、パンライトPC−1151(膜厚500μm、ポリカーボネートシート、帝人化成(株)製)を用いる以外は、上述するインクジェット記録方法と同様の方法で印刷物を作製した。
25℃の条件下、作製した印刷物を手動OA用大型穴あけパンチ No.200N(ライオン事務器(株)製)を用いて穴あけ加工を行った。画像の穴あけ部分にひび割れ、光の透過がないか、目視で観察を行った。
○:パンチ穴周辺にひび割れ、光の透過はなかった。
△:パンチ穴周辺にひび割れ、光の透過があるが、問題ないレベルであった。
×:パンチ穴周辺にひび割れが生じ、光の透過があり、製品としては不適であった。
(鉛筆硬度の評価方法)
JIS K 5600−5−4 に従い、2Bから3Hの鉛筆を用い評価した。
(曇りの評価方法)
上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行い、紫外線照射後に、ガラスシャーレ内に収め、ホットプレート上で95℃±15℃、1時間加熱し、シャーレ内側の曇りを評価した。曇りが発生した場合には、揮発成分による汚染が生じるものと判断する。
○:曇りは全くない。
△:曇りはあるが問題ない。
×:曇りが非常に多く、問題になる。
(延伸率の測定方法)
支持体として、パンライトPC−1151(膜厚500μm、ポリカーボネートシート、帝人化成(株)製)を用いる以外は、上記インクジェット記録方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行い、幅2.5cm、長さ5.0cmに切り出し、(株)島津製作所製精密万能試験機(オートグラフAGS−J)及び、サーモスタティックチャンバーTCR2W−200Pを用いて180℃環境下での引っ張り試験を行い、試験前の試験片の長さ(5cm)に対する伸長率を測定した。
Figure 0005437857
Figure 0005437857
表2及び表3に記載された略号は以下の通りである。
(成分a)
Figure 0005437857
(成分d)
・IRGACURE 819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・DAROCUR TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・IRGACURE 907:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・IRGACURE 651:2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・IRGACURE 127:2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・FIRSTCURE ITX:2−イソプロピルチオキサントンと4−イソプロピルチオキサントンとの混合物(ALBEMARLE社製)
(比較成分d)
・DAROCUR 1173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・IRGACURE 184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
(成分e)
・FIRSTCURE ST−1:トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミン)アルミニウム塩と2−フェノキシエトキシアクリレートとの混合物
・IRGANOX 1135:前記(e6)の化合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・IRGANOX 1010:前記(e1)の化合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
(比較成分e)
・MEHQ:ハイドロキノンモノメチルエーテル(和光純薬工業(株)製)
・Q−1300:アンモニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン(和光純薬工業(株)製)
作製したマゼンタミルベース、イエローミルベース、ブラックミルベース、ホワイトミルベースについても実施例4と同様にしてインク組成物を調製し、同様に評価した結果、硬化膜の加工適性に優れ、高温下でも汚染が発生しないことがわかった。

Claims (11)

  1. (成分a)(メタ)アクリロイル基を分子内に1個有し、ヘテロ原子として酸素原子を含む5又は6員環の複素環を1つ有する複素環式重合性化合物、
    (成分b)N−ビニル基を分子内に1個有する重合性化合物、
    (成分c)ビニルエーテル基を分子内に2個有する重合性化合物、
    (成分d)分子量250以上のラジカル光重合開始剤、及び、
    (成分e)分子量250以上の重合禁止剤、を含み、
    インク組成物総重量に対する、前記成分aの含有量が20〜70重量%であり、前記成分bの含有量が10〜50重量%であり、前記成分cの含有量が0.1〜3重量%であることを特徴とする
    インク組成物。
  2. (成分a)(メタ)アクリロイル基を分子内に1個有し、ヘテロ原子として酸素原子を含む5又は6員環の複素環を1つ有する複素環式重合性化合物、
    (成分b)N−ビニル基を分子内に1個有する重合性化合物、
    (成分c)ビニルエーテル基を分子内に2個有する重合性化合物、
    (成分d)分子量250以上のラジカル光重合開始剤、及び、
    (成分e)分子量250以上の重合禁止剤、を含み、
    前記成分a、前記成分b及び前記成分cを含む重合性化合物の総重量と、前記成分d及び前記成分eの総重量との比が、1:0.01〜1:0.2であることを特徴とする
    インク組成物。
  3. 前記成分aが、式(a−1)で表される化合物である、請求項1又は2に記載のインク組成物。
    Figure 0005437857
    (式(a−1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R1とR2とが結合して環を形成してもよく、R3は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、X1及びX2は、それぞれ独立に、メチレン基又はエーテル性酸素原子を表し、少なくともX1又はX2がエーテル酸素原子であり、W1及びW2は、それぞれ独立に、単結合、メチレン基又はカルボニル基を表し、Zは、単結合、又は、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のアルキレンオキシ基、エステル結合(−COO−又は−OCO−)、もしくは、これらを組み合わせた2価の連結基を表し、Aは水素原子又はメチル基を表す。)
  4. 前記成分aが、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートである、請求項1〜いずれか1つに記載のインク組成物。
  5. 前記成分bが、N−ビニルカプロラクタムである、請求項1〜いずれか1つに記載のインク組成物。
  6. 請求項1〜いずれか1つに記載のインク組成物をインクジェット方式により吐出して支持体上に画像を形成する画像形成工程、及び、
    得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記支持体上に硬化した画像を有する印刷物を得る硬化工程、を含むことを特徴とする
    インクジェット記録方法。
  7. 請求項に記載のインクジェット記録方法により製造された、印刷物。
  8. 請求項1〜いずれか1つに記載のインク組成物をインクジェット方式により吐出して支持体上に画像を形成する画像形成工程、
    得られた画像に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記支持体上に硬化した画像を有する印刷物を得る硬化工程、及び、
    前記印刷物を成形加工する成形加工工程を含むことを特徴とする
    成形印刷物の製造方法。
  9. 前記成形加工が、エンボス加工、真空成形、圧空成形、又は、真空圧空成形である、請求項に記載の成形印刷物の製造方法。
  10. 前記成形加工工程の前又は後に、前記印刷物に穴あけ加工する穴あけ工程を含む、請求項又はに記載の成形印刷物の製造方法。
  11. 請求項10いずれか1つに記載の成形印刷物の製造方法により得られた、成形印刷物。
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