JP5435693B2 - ロータリーキルン - Google Patents

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本発明は、可燃性廃棄物の焼却処理や、無機質材料の焼成処理等に用いられるロータリーキルンに関する。
従来、廃木材や廃プラスチック等の可燃性廃棄物を焼却処理したり、各種無機質材料を焼成処理等する場合に、例えばロータリーキルンが採用されている。この種のロータリーキルンは、円筒状の鋼板の内周面に、例えば耐火レンガやセラミックス等の耐熱性のキャスターを周設して成るキルン本体の外周に、キルン円周方向へ所定間隔にて複数の略鞍形状のタイヤ支持材を固着すると共に、該タイヤ支持材の外周に環状の鋼製のタイヤを外嵌する一方、基台上に軸支したタイヤローラにて前記タイヤを支持させることにより、キルン本体を回転自在に傾斜支持するように構成している。
また、前記キルン本体の両端部にはフードをそれぞれ備え、処理物供給側である入口フードには熱風供給用のバーナと、コンベヤやプッシャー等の処理物供給手段とを備える一方、処理物排出側である出口フードには焼却、或いは焼成処理を経た処理物を排出する排出ホッパと、排ガス導出用の排気煙道等を備えている。なお、上記構成はキルン本体内における処理物と熱風の流下方向が同一である並流方式のロータリーキルンの場合を示すものであって、処理物と熱風の流下方向が逆行する向流方式のロータリーキルンの場合には、入口フードに処理物供給手段と、排気煙道を備える一方、出口フードにバーナと、排出ホッパを備えている。
ところで、このようなロータリーキルンにおいて、処理物を高温にて焼却、焼成処理する場合、キルン本体表面の鋼板も相当高温となるため、その表面に溶接やボルト等にて両端部を固着して固定されるタイヤ支持材には熱膨張率の差による熱応力が生じ、これを何度も繰り返し受けるうちに溶接部やボルト部分等に歪みやクラック等が発生して破損してしまうおそれがあった。特に、廃棄物を焼却処理するような場合には、ダイオキシン類の合成を防ぐために焼却温度を約800℃以上にも上げなくてはならない上、キルン内周面のキャスター自体の蓄熱性は非常に高く、長時間に亘って高温に維持されるため、タイヤ支持材に生じる熱応力も比例して大きくなり、破損のおそれもそれだけ高まることが予測される。
このような問題に対し、例えば、特許文献1(実願昭56−178829号のマイクロフィルム)や特許文献2(特公昭53−23455号公報)等においては、キルン本体外周面に対してタイヤ支持材の一端部のみを溶接やボルト等にて固着して固定する一方、他端部は固着せずにフリーな状態で保持させるようにしており、例えキルン本体表面が高温となってもタイヤ支持材には熱応力が生じにくく破損のおそれの少ない構成としている。
実願昭56−178829号のマイクロフィルム 特公昭53−23455号公報
このように、比較的高温にて焼却、或いは焼成処理が行われるロータリーキルンにおいて、キルン本体の外周面に取り付けられるタイヤ支持材の取り付け構造を工夫し、熱応力が生じにくく破損のおそれの少ない構成としたものは幾つか提案されているが、本発明者らは、タイヤ支持材に生じる熱応力をより効果的に抑えられ、歪みやクラック等の破損を極力防ぐことの可能なロータリーキルンを提供できないかと考えた。
本発明は上記の点に鑑み、キルン本体外周面に取り付けられるタイヤ支持材に生じる熱応力を効果的に抑えて破損を極力防ぐことの可能なロータリーキルンを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る請求項1記載のロータリーキルンでは、回転自在に傾斜支持される円筒状のキルン本体の外周に、キルン円周方向へ所定間隔にて複数の略鞍形状のタイヤ支持材を備え、該タイヤ支持材の外周に環状のタイヤを外嵌して成るロータリーキルンにおいて、キルン本体外周面に各タイヤ支持材の中央部の凹部位置に沿って所定高さの係止リブを周設する一方、タイヤ支持材の凹部内側面には前記係止リブと係合可能な高さの係止片を突設し、隣り合う各タイヤ支持材を係止リブに対してキルン軸方向の前後側から交互に、かつ係止片と係止リブとが係合する位置までそれぞれ挿入すると共に、その状態でタイヤ支持材がキルン円周方向へズレ動くのを阻止するズレ防止片と、タイヤ支持材が挿入側から抜けるのを阻止する抜け防止片とをキルン本体外周面に固着し、各タイヤ支持材をキルン本体外周面に固着することなくタイヤ支持位置に留めて保持させるように構成したことを特徴としている。
また、請求項2記載のロータリーキルンでは、回転自在に傾斜支持される円筒状のキルン本体の外周に、キルン円周方向へ所定間隔にて複数の略鞍形状のタイヤ支持材を備え、該タイヤ支持材の外周に環状のタイヤを外嵌して成るロータリーキルンにおいて、キルン本体外周面に各タイヤ支持材の中央部の凹部位置に沿って所定高さの係止リブを周設する一方、タイヤ支持材の凹部内側面には前記係止リブと係合可能な高さの係止片をキルン軸方向に所定間隔にて一対並設し、これら各係止片にて係止リブを挟持させるようにタイヤ支持材を配すると共に、その状態でタイヤ支持材がキルン円周方向へズレ動くのを阻止するズレ防止片をキルン本体外周面に固着し、各タイヤ支持材をキルン本体外周面に固着することなくタイヤ支持位置に留めて保持させるように構成したことを特徴としている。
本発明に係る請求項1記載のロータリーキルンによれば、キルン本体外周面に各タイヤ支持材の中央部の凹部位置に沿って所定高さの係止リブを周設する一方、タイヤ支持材の凹部内側面には前記係止リブと係合可能な高さの係止片を突設し、隣り合う各タイヤ支持材を係止リブに対してキルン軸方向の前後側から交互に、かつ係止片と係止リブとが係合する位置までそれぞれ挿入すると共に、その状態でタイヤ支持材がキルン円周方向へズレ動くのを阻止するズレ防止片と、タイヤ支持材が挿入側から抜けるのを阻止する抜け防止片とをキルン本体外周面に固着し、各タイヤ支持材をキルン本体外周面に固着することなくタイヤ支持位置に留めて保持させるように構成したので、タイヤ支持材の両端部を何れも拘束せずにフリーとすることができ、焼却・焼成処理時にキルン本体外周面が高温となってもタイヤ支持材には熱応力は生じず、歪みやクラック等の破損を来すおそれはない。
また、請求項2記載のロータリーキルンによれば、キルン本体外周面に各タイヤ支持材の中央部の凹部位置に沿って所定高さの係止リブを周設する一方、タイヤ支持材の凹部内側面には前記係止リブと係合可能な高さの係止片をキルン軸方向に所定間隔にて一対並設し、これら各係止片にて係止リブを挟持させるようにタイヤ支持材を配すると共に、その状態でタイヤ支持材がキルン円周方向へズレ動くのを阻止するズレ防止片をキルン本体外周面に固着し、各タイヤ支持材をキルン本体外周面に固着することなくタイヤ支持位置に留めて保持させるように構成したので、タイヤ支持材の両端部を何れも拘束せずにフリーとすることができ、焼却・焼成処理時にキルン本体外周面が高温となってもタイヤ支持材には熱応力は生じず、歪みやクラック等の破損を来すおそれはない。
本発明に係る請求項1記載のロータリーキルンにあっては、キルン本体4外周面に配される略鞍形状のタイヤ支持材5の中央凹部5a位置に沿って係止リブ25を周設している一方、タイヤ支持材5の凹部5a内側面には前記係止リブ25と係合可能な高さの係止片26を突設している。また、隣り合う各タイヤ支持材5を係止リブ25に対してキルン軸方向の前後側から交互に、かつ係止片26と係止リブ25とが係合する位置までそれぞれ挿入すると共に、その状態でタイヤ支持材5がキルン円周方向へズレ動くのを規制して阻止するズレ防止片27と、挿入したタイヤ支持材5が緩んで挿入側から抜けるのを阻止する抜け防止片28とをキルン本体4外周面に固着しており、タイヤ支持材5の両端の脚部5bは何れもキルン本体4外周面に溶接やボルト等にて固着せずにフリーとしている。
そして、前記ロータリーキルン1にて廃木材や廃プラスチック等の可燃性廃棄物を焼却処理したり、各種無機質材料を焼成処理等するときには、キルン内部を高温雰囲気に維持しながら処理が行われ、それに伴ってキルン本体4外周面も相当高温となってその表面に配されるタイヤ支持材5への熱応力の影響が危惧されるが、タイヤ支持材5両端の脚部5bは何れも溶接やボルト等にて固着しておらずフリーな状態としているので、タイヤ支持材5への熱応力を効果的に抑制でき、歪みやクラック等の破損を極力防止することができる。このとき、両端脚部5bを何れも固着していないタイヤ支持材5が、キルンの回転に伴ってキルン円周方向へとズレ動こうとしたり、緩んで挿入側から抜けようとしても、キルン本体4外周面に固着したズレ防止片27と抜け防止片28とによってそれらの動きは規制を受けて確実に阻止され、タイヤ支持材5は所定のタイヤ支持位置に安定して留められて保持される。
また、請求項2記載のロータリーキルン1にあっては、キルン本体4外周面に配される略鞍形状のタイヤ支持材5の中央凹部5a位置に沿って係止リブ25を周設している一方、タイヤ支持材5の凹部5a内側面には前記係止リブ25と係合可能な高さの係止片26′をキルン軸方向に所定間隔にて一対並設している。また、これら一対の係止片26′にて係止リブ25を挟持させるように各タイヤ支持材5を配すると共に、その状態でタイヤ支持材5がキルン円周方向へズレ動くのを規制して阻止するズレ防止片27をキルン本体4外周面に固着しており、タイヤ支持材5の両端の脚部5bは、前記同様に、何れもキルン本体4外周面に溶接やボルト等にて固着せずにフリーとしている。
そして、前記ロータリーキルン1にて焼却・焼成処理等するときには、キルン内部を高温雰囲気に維持しながら処理が行われ、それに伴ってキルン本体4外周面も相当高温となってその表面に配されるタイヤ支持材5への熱応力の影響が危惧されるが、タイヤ支持材5両端の脚部5bは、前記同様に、固着しておらずフリーな状態としているので、タイヤ支持材5への熱応力を効果的に抑制でき、歪みやクラック等の破損を極力防止することができる。このとき、両端脚部5bを何れも固着していないタイヤ支持材5が、キルンの回転に伴ってキルン円周方向へとズレ動こうとしたり、緩んで挿入側から抜けようとしても、キルン本体4外周面に固着したズレ防止片27と、係止リブ25を挟持する一対の係止片26′とによってそれらの動きは規制を受けて確実に阻止され、タイヤ支持材5は所定のタイヤ支持位置に安定して留められて保持される。
このように、タイヤ支持材5両端の脚部を何れもキルン本体4外周面に固着せずにフリーとしたので、焼却・焼成処理時にキルン本体4表面が高温となってもその表面に配されるタイヤ支持材5への熱応力を効果的に抑制でき、歪みやクラック等の破損の発生を極力防ぐことができてメンテナンス面において好適である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図中の1は廃木材や廃プラスチック等の可燃性廃棄物を焼却処理したり、各種無機質材料を焼成処理等するのに使用される並流方式のロータリーキルンであって、円筒状の鋼板2の内周面に、例えば耐火レンガやセラミックス等の耐熱性のキャスター3を周設してキルン本体4を形成し、その両端部付近の外周にはキルン円周方向へ所定間隔にて複数の、図面に示されるような、略鞍形状のタイヤ支持材5を配していると共に、該タイヤ支持材5の外周に環状の鋼製のタイヤ6を外嵌している一方、基台7上に軸支した一対のタイヤローラ8にて前記タイヤ6を支持させることにより、キルン本体4を回転自在に、かつ適宜角度(例えば、約2度前後)にて傾斜支持し、駆動装置(図示せず)とインバータ(図示せず)にて適宜速度で回転可能としている。
キルン本体4の端部にはフードを備え、上記各種処理物Rの供給側である入口フード9には、熱風供給用のバーナ10と、処理物供給手段であるプッシャー11や供給ホッパ12を備えている一方、処理物排出側である出口フード13には、焼却、或いは焼成処理を経た処理物R′を排出する排出ホッパ14と、排ガス導出用の排気煙道15とを備え、該排気煙道15の下流には熱交換器(図示せず)や集塵機(図示せず)、排風機(図示せず)等を介して煙突(図示せず)を備えている。また、これら入口フード9と出口フード13の内周面にも、キルン本体4と同様に耐熱性のキャスター3をそれぞれ貼着して高温熱風から保護している。なお、前記出口フード13は、キルン本体4より導出される高温排ガスGを約2秒程度以上掛けて排気煙道15へと導出させる構造としており、その間に排ガスG中の未燃分やダイオキシン類等を燃焼分解させるようにしている。
前記入口フード9及び出口フード13には、その内部に貫入されるキルン本体4の外周面に沿って環状のシール材固定片16、17を突設していると共に、該シール材固定片16、17の先端部には外気侵入防止用のシール材として、例えば金属製のシールプレート18の基端部を固着する一方、該シールプレート18の遊端部をキルン本体4の外周面に押し当てるようにして当接させており、キルン本体4の回転を阻害せずに、キルン本体4外周面と、入口フード9及び出口フード13との隙間をシールして外気の侵入を極力抑えるように図っている。なお、これらシール材固定片16、17の内周面にも耐熱性のキャスター3を周設して高温から保護している。
また、前記キルン本体4外周面と出口フード13のシール材固定片17、及びシールプレート18とで形成される略密閉された隙間空間19に対し、冷却用の外気Aを導入させる外気導入手段として、例えば、キルン本体4後端部の外周面の周囲に同心円筒状の外気導入路20を形成していると共に、該外気導入路20の後端開口部を前記隙間空間19内に臨ませている一方、前端部は板体21にて閉塞しつつ、該板体21には外気導入路20を介して隙間空間19と外気とを連通する複数のエアソケット22を等間隔に備え、各エアソケット22には外気との連通を遮断するエアプラグ23を着脱自在に備えている。なお、各エアプラグ23はエアソケット22に対し、レンチ等の工具にて容易に着脱可能としている。
また、前記外気導入路20よりも下流位置のキルン本体4外周面と出口フード13のシール材固定片17との隙間を、エアソケット22から導入される外気Aの流速を十分に減衰可能なように、図2に示すように、外気衝突用の邪魔板24を千鳥状に配してラビリンス構造としている。なお、キルン本体4外周面と入口フード9のシール材固定片16との隙間においても、同様に邪魔板24を千鳥状に配してラビリンス構造としており、キルン内への余分な外気の侵入を極力防ぐように図っている。
また、キルン本体4の外周面には略鞍形状の各タイヤ支持材5の中央凹部5a位置に沿って所定高さの係止リブ25を周設している一方、タイヤ支持材5の凹部5a内側面には前記係止リブ25と係合可能な高さを有する係止片26を突設している。そして、隣り合う(図面上、上下に位置する)各タイヤ支持材5を、図3中の矢印にて示すように、係止リブ25に対してキルン軸方向の前後側から交互に、かつ係止リブ25と係止片26とが当接して係合する位置までそれぞれ挿入していると共に、その状態でタイヤ支持材5がキルン円周方向(図面上の上下方向)へズレ動くのを規制して阻止するズレ防止片27と、挿入したタイヤ支持材5が緩んで挿入側(図3中の矢印と逆方向)から抜けてしまうのを阻止する抜け防止片28とをキルン本体4外周面にそれぞれ固着しており、各タイヤ支持材5の両端の脚部5bを何れもキルン本体4の外周面に溶接やボルト等にて固着せずにフリーとしながらも、所定のタイヤ6支持位置に安定して留めて保持させられる構成としている。
そして、上記構成のロータリーキルン1にて、例えば、廃木材や廃プラスチック等の可燃性廃棄物を焼却処理したり、各種無機質材料を焼成処理するときには、先ず、バーナ10を上記処理に応じた適宜燃焼量にて運転させると共に、駆動装置をインバータにて調整してキルン本体4を適宜速度にて回転させる。なお、前記キルン本体4の傾斜角度や回転速度は、投入した処理物Rが前記熱風雰囲気下で完全に焼却・焼成処理されるのに要する時間、例えば焼却処理であれば30〜40分程度を掛けて排出ホッパ14に到達するようにそれぞれ調整すると良い。
そして、上記運転状態にて供給ホッパ12内の処理物Rをプッシャー11にてキルン本体4へと順次送り出して供給する。キルン本体4内に供給した処理物Rは、バーナ10からの高温熱風に晒されながらキルン本体4内をその傾斜に従って徐々に下流へと流下していき、その間に焼却・焼成処理がなされて最終的に焼却・焼成処理を経た処理物R′は出口フード13下端の排出ホッパ14へと排出されて貯留される。一方、高温の排ガスGは、入口フード9からキルン本体4内を通過した後、出口フード13にて約2秒程度以上掛けて排気煙道15へと導出され、この間に排ガスG中に含まれる未燃分やダイオキシン類等は燃焼分解される。
このとき、キルン本体4内部は長時間に亘って高温雰囲気に維持され、また蓄熱性の高いキャスター3からの輻射熱も手伝ってキルン本体4外周面も相当高温となるが、その表面に配されるタイヤ支持材5両端の脚部5bは何れも溶接やボルト等にて固着せずにフリーな状態で保持させているだけなので、タイヤ支持材5への熱応力を効果的に抑制でき、歪みやクラック等の破損の発生を極力防止することができる。
また、図4は、本発明の別の実施例を示すものであり、基本構成は前記実施例1とほぼ同一としており、同一構成部分については同一番号を付して説明を省略する。本実施例においては、タイヤ支持材5の凹部5a内側面に、係止リブ25と係合可能な高さの係止片26′をキルン軸方向に所定間隔、例えば係止リブ25の厚みより若干広い程度の間隔、にて一対並設している。そして、これら一対の係止片26′にて係止リブ25を挟持させるように各タイヤ支持材5を配してタイヤ支持材5がキルン軸方向へズレ動くのを規制して阻止すると共に、その状態でタイヤ支持材5がキルン円周方向(図面上の上下方向)へズレ動くのを規制して阻止するズレ防止片27をキルン本体4外周面に固着しており、実施例1の場合と同様に、各タイヤ支持材5の両端の脚部5bを何れもキルン本体4の外周面に溶接やボルト等にて固着せずにフリーとしながらも、所定のタイヤ6支持位置に安定して留めて保持させられる構成としている。
そして、上記構成のロータリーキルン1にて、各種処理物Rを焼却・焼成処理するときには、実施例1の場合と同様に、キルン本体4内部は高温雰囲気に維持され、それに伴ってキルン本体4外周面も相当高温となるが、その表面に配されるタイヤ支持材5両端の脚部5bは何れも溶接やボルト等にて固着せずにフリーとしているので、タイヤ支持材5への熱応力を効果的に抑制でき、歪みやクラック等の破損の発生を極力防止することができる。
このように、キルン本体4の外周面に配されるタイヤ支持材5両端の脚部5bを何れもキルン本体4外周面に固着せずにフリーとしたので、焼却・焼成処理時にキルン本体4表面が高温となってもタイヤ支持材5への熱応力を効果的に抑制でき、歪みやクラック等の破損の発生を極力防ぐことができてメンテナンス面において好適である。
本発明に係るロータリーキルンの一実施例を示す一部切り欠き説明図である。 図1の部分拡大図である。 図2の要部拡大図である。 別の実施例の、図3に相当する図である。
符号の説明
1…ロータリーキルン 2…鋼板
3…キャスター 4…キルン本体
6…タイヤ 25…係止リブ
26…係止片 27…ズレ防止片
28…抜け防止片

Claims (2)

  1. 回転自在に傾斜支持される円筒状のキルン本体の外周に、キルン円周方向へ所定間隔にて複数の略鞍形状のタイヤ支持材を備え、該タイヤ支持材の外周に環状のタイヤを外嵌して成るロータリーキルンにおいて、キルン本体外周面に各タイヤ支持材の中央部の凹部位置に沿って所定高さの係止リブを周設する一方、タイヤ支持材の凹部内側面には前記係止リブと係合可能な高さの係止片を突設し、隣り合う各タイヤ支持材を係止リブに対してキルン軸方向の前後側から交互に、かつ係止片と係止リブとが係合する位置までそれぞれ挿入すると共に、その状態でタイヤ支持材がキルン円周方向へズレ動くのを阻止するズレ防止片と、タイヤ支持材が挿入側から抜けるのを阻止する抜け防止片とをキルン本体外周面に固着し、各タイヤ支持材をキルン本体外周面に固着することなくタイヤ支持位置に留めて保持させるように構成したことを特徴とするロータリーキルン。
  2. 回転自在に傾斜支持される円筒状のキルン本体の外周に、キルン円周方向へ所定間隔にて複数の略鞍形状のタイヤ支持材を備え、該タイヤ支持材の外周に環状のタイヤを外嵌して成るロータリーキルンにおいて、キルン本体外周面に各タイヤ支持材の中央部の凹部位置に沿って所定高さの係止リブを周設する一方、タイヤ支持材の凹部内側面には前記係止リブと係合可能な高さの係止片をキルン軸方向に所定間隔にて一対並設し、これら各係止片にて係止リブを挟持させるようにタイヤ支持材を配すると共に、その状態でタイヤ支持材がキルン円周方向へズレ動くのを阻止するズレ防止片をキルン本体外周面に固着し、各タイヤ支持材をキルン本体外周面に固着することなくタイヤ支持位置に留めて保持させるように構成したことを特徴とするロータリーキルン。
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