JP5430048B2 - 自発光型表示装置 - Google Patents

自発光型表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5430048B2
JP5430048B2 JP2004106206A JP2004106206A JP5430048B2 JP 5430048 B2 JP5430048 B2 JP 5430048B2 JP 2004106206 A JP2004106206 A JP 2004106206A JP 2004106206 A JP2004106206 A JP 2004106206A JP 5430048 B2 JP5430048 B2 JP 5430048B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display area
organic
substrate
antireflection film
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004106206A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005293983A (ja
Inventor
宗裕 高久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futaba Corp filed Critical Futaba Corp
Priority to JP2004106206A priority Critical patent/JP5430048B2/ja
Publication of JP2005293983A publication Critical patent/JP2005293983A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5430048B2 publication Critical patent/JP5430048B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、有機ELディスプレイなどの自発光型表示装置に関する。
有機エレクトロルミネセンス(以下、有機ELという。)ディスプレイの高コントラストを得る為に、外光の反射防止対策として、ディスプレイに偏光板と位相差板を組み合わせた円偏光板を貼合する方法がある。この方法は、表示エリア内の陰極による外光の反射は円偏光板により、ほとんど遮断される一方、有機EL素子の発光自体は、偏光フィルムの透過率(およそ40%)程度に減衰はするものの、その比率(いわゆるコントラスト比)は非常に高く、表示品位向上に一定の効果をあげている(たとえば、特許文献1参照)。
さらに、円偏光板を貼る場合には、反射層を施すことによって均一な偏光状態を形成し、外観上、配線パターンが見えにくくなるようにすることができる。これにより、モジュールの開口部を、ほぼ均一な状態に統一することができる(たとえば、特許文献2参照)。
特開平7−142170号公報 特開2002−203686号公報
しかしながら、白色の有機ELにカラーフィルタ各色(RGB)を重ねることによって、カラー表示を実現しようとする場合に、カラーフィルタの透過率(各色により差があるが、平均して30%前後)に加え、円偏光板の透過率(約40%)を介して、ON表示が実現されることとなる。このため、上述のディスプレイに偏光板と位相差板を組み合わせた円偏光板を貼合する手法を採用すると、有機EL素子の利用効率が、極めて悪くなる(約12%)という問題が生じた。
そのため、従来の技術では円偏光板を用いているが、発光表示部に円偏光板を付加した有機ELパネルは、コントラストは良いが輝度が低下するという問題点があった。この場合、非発光部では、コントラストは良くなる。一方で、発光表示部で円偏光板をなくすと、コントラストが悪くなるが、輝度は高くなる。この場合、非発光部は、コントラストが悪くなるという現象が生じていた。
さらに、表示部に形成されたカラーフィルタ各色(RGB)の繰り返しパターンは、外光に対して、カラーフィルタを往復で通過するので、円偏光板を貼らなくても、OFF表示はある程度黒く見える(約9%)。しかしながら、表示周辺の配線部や、偏光フィルムを貼る前提で配置したダミーパッド(以下、非配線部という。)は、金属反射する。そのため、表示周辺全体に渡って表示品位を保ちつつ、円偏光板を外すのは困難であった。
そこで、本発明では、カラーフィルタ方式の有機ELマルチカラーディスプレイに関して、非発光部に反射防止膜を形成することにより、表示品質を維持しつつ円偏光板を取り外すことを可能とする。すなわち、本発明は、EL素子の利用効率を高めることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の自発光型表示装置は、光透過性を有する基板と、基板の上に形成される光透過性を有する電極と、光透過性を有する電極の上に形成される発光機能を有する有機層と、発光機能を有する有機層を、光透過性を有する電極との間に配置するように形成された金属電極と、外光の反射を防止する反射防止膜と、反射防止膜を被覆するパッシベーション層と、を少なくとも有し、基板は、表示領域と、該表示領域の外側に形成された非表示領域から少なくとも構成され、非表示領域には、光透過性を有する電極に接続された配線が形成され、反射防止膜は、表示領域および非表示領域に形成され、非表示領域に連続的に形成された反射防止膜と、配線が形成されているおよび配線が形成されていない非表示領域である非発光部とが、パッシベーション層を介してオーバーラップしており、反射防止膜は、基板と該基板を封止する封止板とを接着する接着剤が存在するシール材領域まで存在し、その形状が配線の形状と同一であり、かつ、パッシベーション層を介して電気的には接続しないでオーバーラップしていることを特徴とする。
このような構成を採用することで、表示周辺全体に渡って表示品位を保ちつつ、円偏光板を外すことが可能となる。
前記基板の端部の表面が前記パッシベーション層に接していることが好ましい。
EL素子の光取りだし利用効率を高めることが可能となる。
図1は、実施例1に使用される有機ELパネルの断面図を示す。有機ELパネル1は、表示領域にマトリクス状に形成された複数の画素を有し、基板2、カラーフィルタ3、反射防止膜4、オーバーコート5、補助配線6、透明電極7、発光層8、反射電極9およびパッシベーション層10から構成されている。
基板2は、たとえばガラス、石英などの非晶質基板を用い、基板2側は通常光取り出し側になるため、光透過性の高い材質が利用される。本実施例では、コーニング製1737のガラス基板を採用している。
カラーフィルタ3は、本実施例では、基板2上の表示領域内に形成されており、各画素に対応して設けられたRGBの各色の組み合わせによって、カラー表示を可能にするものである。
具体的には、カラーフィルタ3は、コーニング製1737のガラス基板2上に、青色透過層、緑色透過層、赤色透過層として、フジフィルムオーリン社製のカラーフィルタで、カット光が青は490nm以上の波長の光、緑は560nm以上の波長の光および480nm以下の光、赤は580nm以下の波長の光であるものを用いている。そして、本実施例では、このカラーフィルタ3をそれぞれ100μmの幅でストライプ状に形成した。
反射防止膜4は、本実施例では、黒色顔料が含有されたアクリル型の樹脂膜で構成されている。この樹脂膜は、液晶表示装置用のブラックマスクに通常用いられるものを採用してもよい。本実施例では、感光性の樹脂の中に黒色化するための着色剤を添加して塗布後、ホトリソグラフィープロセスを用いて、所望の反射防止膜4のパターンを形成する。
なお、反射防止膜4が形成される基板2の領域には、非配線部が少なくとも非表示領域に配置されオーバーラップしている。すなわち、表示エリア周辺に反射防止膜4を形成することにより、外観上、配線パターンなどからの反射光が見えにくくなるようにすることができる。これにより、表示エリア及び表示エリア周辺のOFF表示を暗く見せて、コントラストを確保することができる。
オーバーコート5は、カラーフィルタ3および反射防止膜4を覆って形成される保護層であって、本実施例では、紫外線硬化型アクリル樹脂を用いており、1μmの厚さで形成している。
そして、その上に、パッシベーション層10を、組成SiOxNy(モル比:x=1.77、y=0.26)とし、成膜速度330nm/minで1μmの厚さに、プラズマCVD(化学気相成長)成膜法で形成した。この時のガス圧は90Paで、温度条件は200℃、投入電力は600W(高周波13.56MHz)、GAPは33mmとした。
補助配線6は、透明電極7の一部に、仕事関数の小さな金属膜を、補助配線6として設けることによって、部分的に正孔電荷の注入効率を下げて、外部に放出される発光に寄与しない電流を減少させる。さらに、透明電極7と補助配線6とが、電気的に接続されることによって、全体の抵抗値を低減し、駆動電圧を低下させることができる。このような有機EL素子が、例えば、特開平5−307997号公報等に開示されている。なお、本実施例では、Crを膜厚400nmでカラーフィルタ3の片側の縁に概ね重なる様に線幅20μmでカラーフィルタ3と同様にストライプ状に形成した。
透明電極7は、特に制限されないが、本実施例では正孔を注入するための電極であって、通常基板2側から発光した光を取り出す構成であるため、透明ないし半透明な電極が好ましい。透明電極7は、特に制限されないが、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO、SnO、In等が利用される。特に好ましくは、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)が利用される。本実施例では、透明電極7が、ITO端部で接触し、かつカラーフィルタ3上に重なるように、256ドット×64ラインの画素(1画素300×300μm)を構成するよう成膜した。このとき、透明電極7は、線幅90μmでストライプ状に形成した。
次にポジ型レジストを基板全面にスピンコーティングした後、透明電極7の中央部分に80μm×300μmの開口部が得られるようにパターニングした。そして、逆テーパーレジスト(後述するエッジカバー層92)を基板全面にスピンコーティングした後、ポジレジストが存在し、かつ透明電極7のストライプ方向とは直交するように、線幅10μmで逆テーパーレジストをストライプ状に形成した。
そして、ストライプ状に形成された透明電極7が形成された基板2を、中世洗剤を用いて超音波洗浄し、乾燥した後UV/O洗浄を行った。ついで、この基板2を真空成膜室に移動し、真空蒸着の基板ホルダにて固定し、槽内を1×10−4Pa以下まで減圧した。
さらに、減圧状態を保ったまま、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(N−(4−メチルフェニル)−N−フェニル(4−アミノフェニル))−1,1−ビスフェニル−4,4−ジアミンを、蒸着速度0.1nm/secで40nmの厚さに形成した。減圧状態を保ったまま、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミンを、蒸着速度0.1nm/secで10nmの厚さに形成した。
発光層8は、発光機能を有する化合物である蛍光性物質が用いられる。このような蛍光性物質としては、例えば、以下の化合物1乃至4の化合物から構成される。
Figure 0005430048
Figure 0005430048
Figure 0005430048
Figure 0005430048
具体的には、減圧状態を保ったまま、発光層8として、化合物1と化合物2を、100:3の体積率、蒸着速度0.1nm/secで共蒸着し、10nmの厚さに形成した。
さらに、減圧状態を保ったまま、発光層8として、化合物3と化合物4を100:3の体積比率、蒸着速度0.1nm/secで共蒸着し、30nmの厚さに形成した。
反射電極9は、特に制限されないが、本実施例では電子を注入するための電極であって、低仕事関数の物質が好ましい。例えば、K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn、Zr等の金属元素単体がある。また、安定性を向上させるために、それらを含む2成分、3成分の合金系を用いることが好ましい。合金系としては、例えばAg・Mg(Ag:0.1〜50at%)、Al・Li(Li:0.01〜14at%)、In・Mg(Mg:50〜80at%)、Al・Ca(Ca:0.01〜20at%)等が好ましい。
反射電極9は、蒸着法やスパッタ法で形成することが可能である。反射電極9の厚さは、電子注入を十分行える一定以上の厚さとすれば良く、0.1nm以上、好ましくは1nm以上とすればよい。また、その上限値には特に制限はないが、通常膜厚は1〜500nm程度とすればよい。
具体的には、本実施例では、IDE120を蒸着速度0.1nm/secで30nmの厚さに形成した。減圧状態を保ったまま、LiFを蒸着速度0.01nm/secで0.7nmの厚さに形成した。さらに減圧状態を保ったまま、反射電極9としてAlを蒸着速度0.8nm/secで300nmの厚さに形成した。
そして、有機EL素子において、透明電極7から注入された正孔と、金属電極4から注入された電子との再結合によって、発光層8において励起子が生じ、この励起子が再結合する過程で光を放ち、この光が、透明電極7及び基板2を通過して、外部に放出される。そのため、透明電極7には仕事関数の大きなものを、反射電極9には仕事関数の小さなものをそれぞれ用いることで、電荷の注入効率が上がり、発光層8の発光効率が向上する。
具体的には、本実施例では、有機ELパネル1を256×64ドット(画素)のパターンで形成し、線順次駆動電圧15Vで駆動し、カラーフィルタと円偏光板がない状態で暗室下で250cd/mの白色発光で色度X:0.32、色度Y:0.36を実現した。
本実施例においては、表示エリア周辺の配線のオーバーラップ部に反射防止膜4を形成することにより、表示パネルの低反射化が実現できる。さらに、表示エリア周辺の配線が存在しない非発光部にも、反射防止膜4が配置されるので、低反射を実現することができる。その結果として、本来必要とされていた円偏光板が不要となる。これにより、円偏光板に吸収される分の発光をさせる必要がないため、モジュールとしての寿命が延び、また、円偏光板を取り外すことによるコストダウンにも繋がることとなる。
図2(a)(b)は、実施例2に使用される有機ELパネルの断面図を示す。図2(a)は、有機ELパネル1の断面を示し、図2(b)は、有機ELパネル1の配線部の断面を示している。
ここで、本実施例が、実施例1と異なる点は、反射防止膜4は、黒色で導電率の高い金属材料を含む膜から構成されている。反射防止膜4は、例えば、炭素を含んだ膜、黒色顔料・染料を基材に分散混入させた膜、あるいは、金属の化合物(すなわち、酸化物、窒化物、硫化物、ホウ化物等)、もしくはこれらの混合物を用いることができる。具体的に、本実施例では、Cr、酸化Crあるいはこれらの積層の反射防止膜4を用いている。
そして、本実施例では、反射防止膜4は、図2(a)に示すように、少なくともオーバーコート5が形成されない領域に、形成されている。また、図2(b)に示すように、表示領域外の補助配線6が形成されている場所では、パッシベーション層10を介して、反射防止膜4とオーバーラップして形成されている。このように、反射防止膜4が、補助配線6の配線パターンと同じ形状にオーバーラップしている。
反射防止膜4は、引き出し配線部まで延在しているが、反射防止膜4の上には、パッシベーション層10が存在し、その上に補助配線6が形成される。そのため、反射防止膜4は、電気的には接続されていない。したがって、反射防止膜4と引き出し配線間に形成される浮遊容量は、反射防止膜4に電位がかかることがないので、電荷が蓄積されることはない。そのため、駆動時において、余計な電荷の充放電がおきないので、表示品位を劣化させることもない。
反射防止膜4が、本図でストライプ形状になっているのは、反射防止膜4を面状に形成すると、反射防止膜4と引き出し配線が、2つのコンデンサーの直列と同じ関係になってしまい、これを防ぐためである。反射防止膜4と引き出し配線がコンデンサーの関係になってしまうと、反射防止膜4と引き出し配線の電位の差分の電荷が蓄積されてしまい、表示品位を劣化させる。これを防止するため、本実施例では、反射防止膜4を、ストライプあるいは線上の構成としている。
反射防止膜がこのような構成を採用することで、パネル全体として均一な低反射化が実現でき、コントラスト比が非常に高くなる。その結果として、本来必要とされていた円偏光板が不要となる。これにより、円偏光板に吸収される分の発光をさせる必要がないため、モジュールとしての寿命が延び、また、円偏光板を取り外すことによるコストダウンにも繋がることとなる。
図3(a)(b)は、実施例3に使用される有機ELパネルの断面図を示す。本実施例が、実施例1と異なる点は、カラーフィルタ3が、反射防止膜として機能していることである。さらに、図3(a)に示すとおり、表示領域外の補助配線膜6は、オーバーコート5およびパッシベーション層10の上に配置されている。
図3(a)では、表示領域および非表示領域の双方の多くの領域において、カラーフィルタ3、補助配線膜6が、均一に配置されている。これにより、表示面全体で表示が均質化される。したがって、本実施例においては、発光部と非発光部でコントラスト比が均一に維持できる。
図3(b)は、表示領域外の補助配線膜6をパッシベーション層10上に形成しない場合を示している。この場合、カラーフィルタ3が、反射防止膜4として機能する。すなわち、カラーフィルタ3により、外観上、配線パターンなどからの反射光が見えにくくなるように構成されている。これにより、表示エリア及び表示エリア周辺のOFF表示を暗く見せて、コントラストを確保することができる。
なお、カラーフィルタ3が、反射防止膜4として機能する場合において、そのカラーフィルタ3を、少なくとも2層以上積層して形成してもよい。このように構成することによって、カラーフィルタ3を1層とする場合に比較して、外光の反射を、さらに防止することができる。
具体的には、カラーフィルタ3が、2層以上使用されるエリアカラー表示の場合には、反射防止膜4として機能するカラーフィルタ3を、少なくとも2層形成することができる。一方で、フルカラーの場合は、カラーフィルタ3を3層として、反射防止膜4としての機能を向上させることができる。
この場合、積層して厚くなったカラーフィルタ3を、封止のスペーサとして利用するメリットも生じる。カラーフィルタ3は、エッジカバー層92とセパレータ層102よりも、厚く形成(たとえば、2μm以上)する必要がある。
さらに、カラーフィルタ3は、表示領域内の各画素の形成パターンと、同一のパターンで形成されていてもよい。このように形成することによって、表示領域内外でのコントラスト比がより均一に維持できる。
図4(a)(b)は、実施例4に使用される有機ELパネルの断面図を示す。図4(a)は、有機ELパネル1の断面を示し、図4(b)は、有機ELパネル1の配線部の断面を示している。
ここで、本実施例が、実施例1と異なる点は、反射防止膜4は、黒色で導電率の高い金属材料を含む膜から構成されている。反射防止膜4は、例えば、炭素を含んだ膜、黒色顔料・染料を基材に分散混入させた膜、あるいは、金属の化合物(すなわち、酸化物、窒化物、硫化物、ホウ化物等)、もしくはこれらの混合物を用いることができる。
そして、本実施例では、反射防止膜4は、図4(a)に示すように、パッシベーション層10の上であって、かつ、オーバーコート5が形成されない領域に、形成されている。また、図4(b)に示すように、表示領域内の補助配線6は、反射防止膜4として形成されている。すなわち、本実施例において、補助配線6は反射防止膜4自体で構成されている。
あるいは、反射防止膜4は、補助配線6の機能を果たすために、仕事関数の小さな金属膜、たとえば、アルミニウム、マグネシウム、インジウム、銀などあるいはこれらの合金などが用いられてもよい。具体的に、本実施例では、Cr、酸化Crあるいはこれらの積層の反射防止膜4を用いている。
このように構成することによって、本実施例では、表示領域および非表示領域の双方の多くの領域において、カラーフィルタ3および反射防止膜4が、均一に配置されていることによって、表示が均質化され表示品位が改善される。その結果として、本来必要とされていた円偏光板が不要となる。
図5(a)(b)は、実施例5に使用される有機ELパネルの断面図を示す。図5(a)は、有機ELパネル1の断面を示し、図5(b)は、有機ELパネル1の配線部の断面を示している。
ここで、本実施例が、実施例1と異なる点は、カラーフィルタ3が反射防止膜4として機能していることである。さらに、表示領域外の反射防止膜4は、オーバーコート5およびパッシベーション層10の上に配置されており、表示領域内の反射防止膜4は、補助配線6としても機能する。
このように構成することによって、本実施例では、表示領域および非表示領域の双方の多くの領域において、カラーフィルタ3、反射防止膜4が、均一に配置される。これにより、表示面全体で表示が均質化され、表示品位が改善される。その結果として、本来必要とされていた円偏光板が不要となる。
なお、本実施例では、反射防止膜4には、黒色で導電率の高い金属材料を含む膜が好まれるため、たとえば、炭素を含んだ膜、黒色顔料・染料を基材に分散混入させた膜、あるいは、金属の化合物(すなわち、酸化物、窒化物、硫化物、ホウ化物等)、もしくはこれらの混合物を用いることができる。具体的に、本実施例では、Cr、酸化Crあるいはこれらの積層の反射防止膜4を用いている。
本実施例においては、発光部と非発光部でコントラスト比が均一に維持できる効果がある。また、反射防止膜4は、腐食に対して強く、引き出し配線部から水分が入りにくい構造となることも可能である。
図6は、本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。基板2は、本実施例では、ガラス基板を用いているが、これに限定されることはなく、石英などの他の非晶質基板を用いてもよい。
本実施例では、基板2の上には、パッシベーション層10が形成されている。これは、ガラス基板を基板2として用いているため、基板2からの不純物の成膜側への進入を防止するためである。また、断面60は基板2のA−A’断面を示し、断面61は基板2のB−B’断面を示している。
そして、この基板2上に後述する各種配線あるいは層を、蒸着、スパッタあるいはプラズマCVD(化学気相成長)などで成膜する。なお、本実施例において、カラーフィルタ3は図示されていない。
図7は、本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。本工程は、図6で示した基板2上に、補助配線6を成膜する工程である。補助配線6は、特に制限されないが、本実施例では、仕事関数の小さな金属膜としてアルミニウムを採用している。具体的には、ガラス基板2上に、配線電極としてアルミニウムをスパッタ法にて300nmの膜厚に成膜し、フォトリソグラフィーによりパターニングを行っている。あるいは、Al−Ti(2wt%)/TiNでもよい。断面70は基板2のA−A’断面を示し、断面71は基板2のB−B’断面を示している。補助配線6は、断面71に示すパターニングで形成されている。
図8は、本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。本工程は、図7で示した基板2上に、透明電極7を形成する工程である。透明電極7は、特に制限されないが、本実施例では、ITO(錫ドープ酸化インジウム)を用いている。具体的には、本工程では、スパッタ法にて約100nmのITOを成膜した。得られたITO薄膜を、フォトリソグラフィーの手法によりパターニング、エッチング処理し、256×64ドット(画素)のパターンを構成する透明電極7を形成した。断面80は基板2のA−A’断面を示し、断面81は基板2のB−B’断面を示している。透明電極7は、断面81に示すように補助配線6と部分的にオーバーラップしており、この部分で電気的に接続されている。透明電極7と補助配線6とが、このように電気的に接続されることによって、全体の抵抗値を低減し、駆動電圧の低下を図ることができる。
本実施例において、透明電極7は、発光波長帯域(通常350〜800nm)で、特に、各発光光に対する光透過率が50%以上、好ましくは60%以上であるように形成されている。発光光は、透明電極7を通って取り出されるため、その透過率が低くなると、発光層からの発光自体が減衰され、発光素子として必要な輝度が得られなくなるからである。ただし、一方のみから発光光を取り出すときには、取り出す側が上記以上であればよい。
本実施例において、透明電極7の厚さは、ホール注入を十分行える一定以上の厚さを有すれば良く、好ましくは50〜500nm、さらに好ましくは50〜300nmの範囲としている。また、その上限は特に制限はないが、あまり厚いと剥離などの心配が生じる。厚さが薄すぎると、製造時の膜強度やホール輸送能力、抵抗値の点で問題がある。透明電極7は、蒸着法等によっても形成できるが、スパッタ法により形成することが好ましい。
図9は、本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。本工程は、図8で示した透明電極7上に、エッジカバー層92を形成する工程である。断面90は基板2のA−A’断面を示し、断面91は基板2のB−B’断面を示している。本実施例において、エッジカバー層92は、断面90および91に示すように、発光部が形成される開口部93を除き、フォトレジストを用いてエッジカバー層92をスピンコートで形成している。本実施例では、開口部93は、256×64ドット(画素)のパターンを構成するように形成されている。
図10は、本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。本工程は、図9で示したエッジカバー層92の上に、セパレータ層102を形成する工程である。断面100は基板2のA−A’断面を示し、断面101は基板2のB−B’断面を示している。本実施例において、セパレータ層102は、断面100に示すように、発光部が形成される開口部93を除き、フォトレジストを用いてエッジカバー層92の上にオーバーラップするようにセパレータ層102が、逆テーパーレジストをスピンコートし、ITOのストライプ方向とは概ね直角方向にストライプ状にパターニングされて形成されている。
図11は、本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。本工程は、図10で示した開口部93に、発光層8および反射電極9を形成する工程である。断面110は基板2のA−A’断面を示し、断面111は基板2のB−B’断面を示している。
本実施例では、特に制限されないが、特許文献2に記載されている製法を用いて、発光層8および反射電極9を形成してもよい。発光層8は、真空蒸着装置によって形成され、反射電極9は、真空蒸着装置からスパッタ装置に移動して、断面110および断面111に示すとおりそれぞれ製膜される。
図12(a)(b)は、本実施例に使用される有機ELディスプレイの概念図を示す。図12(a)は、有機ELディスプレイ120の平面図であり、図12(b)は、図12(a)のC−C’断面の断面図である。図12(b)に示すように、有機ELディスプレイ120は、有機ELパネル1に封止基板121を貼り合わせ、両基板の間には封止ガスが充填されている。これは、有機層や電極の劣化を防ぐためで、封止基板121は、湿気の浸入を防ぐために、図12(a)に示すシール材領域122に接着性樹脂127を用いて、封止基板121を基板2と接着し密封する。
封止ガスは、Ar、He、N 等の不活性ガス等が好ましい。また、この封止ガスの水分含有量は、100ppm以下、より好ましくは10ppm以下、特には1ppm以下であることが好ましい。この水分含有量に下限値はないが、通常0.1ppm程度であり、必要に応じて図12(b)に示すように乾燥剤126を封止基板121に貼付する。
有機ELディスプレイ120は、図12(a)に示すように、陰極引き出し配線123および陽極引き出し配線124を有しており、陰極引き出し配線123と反射電極9との接続は、図12(b)に示すように、コンタクトパッド形成領域125でコンタクトパッドによって行われる。
本実施例では、図示されていないが、反射防止膜4は、シール材領域122の内側である表示領域に配置されている補助配線6の下に形成されている。さらに、本実施例では、シール材領域122の外側である非表示領域に配置されている陰極引き出し配線123、および陽極引き出し配線124の下にも、反射防止膜4は形成されている。なお、発光域に近い場所でのコントラストを向上させた方が、有機ELパネル1全体の高コントラストを発揮できる。そのため、反射防止膜4は、シール材領域122の内側である表示領域に配置されていることが必須である。反射防止膜4には、黒色で導電率の高い金属材料を含む膜から構成されている。
図13は、本実施例に使用される自発光型表示装置の概念図を示す。自発光型表示装置130は、有機ELディスプレイ120に、走査信号ドライバIC131、走査信号ドライバ回路132、映像信号ドライバIC133、映像信号ドライバ回路134、FPC135およびコントローラ136を取り付けて構成されている。
走査信号ドライバIC131は、陰極引き出し配線123に信号を伝達するドライバで、走査信号ドライバ回路132によって構成されている。映像信号ドライバIC133は、陽極引き出し配線124に信号を伝達するドライバで、映像信号ドライバ回路134によって構成されている。そして、それぞれのドライバ回路は、FPC135を介して、コントローラ136に接続されている。コントローラ136は、有機ELディスプレイ120に表示する表示データを制御するコントローラである。
図14は、本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図を示す。なお、本実施例の有機ELディスプレイ120は、図12で説明された有機ELディスプレイ120の鳥瞰図であり、同様の工程で形成されている。
具体的には、基板2(アルカリガラスを基板2として使用する場合には、パッシベーション層が形成される。)には、カラーフィルタ3、補助配線6、透明電極7が本図に示すようにそれぞれ配置されている。そして、その上には、開口部93およびシール材を除いてエッジカバー層92が被覆されている。カラーフィルタ3と補助配線6の間には、保護層としてオーバーコート5と、アルカリガラスを基板2として使用する場合には、パッシベーション層(図示されない。)が形成されている。
各画素の詳細な説明は、画素拡大図140に示すとおり、補助配線6と電気的に接続された透明電極7の上にエッジカバー層92が被覆され、開口部93が開口されている。そして、このような画素が、本実施例では、256×64画素構成されて、カラー表示の有機ELディスプレイ120を実現している。
補助配線6は、特に制限されないが、本実施例では、陽極引き出し配線124と電気的に接続されている。そして、陰極引き出し配線123は、コンタクトパッド形成領域125に合わせてパターン形成されている。コンタクトパッド形成領域125は、本図では、エッジカバー層92で陰極引き出し配線123が被覆され、陰極引き出し配線123の一部で開口されている部分である。
図示されていないが、反射防止膜4は、本実施例では、表示領域の外側である非表示領域に配置されている陰極引き出し配線123および陽極引き出し配線124の下に形成されている。さらに、本実施例では、反射防止膜4には、黒色で導電率の高い金属材料を含む膜から構成されている。
図15は、本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図を示す。本工程では、図14で示したエッジカバー層92の上に、セパレータ層102を成膜する工程を示している。セパレータ層102は、本図に示すとおり、陽極引き出し配線124と直交するように線状に形成されている。
図16は、本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図を示す。本工程では、図15で示したセパレータ層102の上に、発光層8および反射電極9を形成する工程を示している。発光層8および反射電極9は、セパレータ層102の間に形成された溝に、陽極引き出し配線124と直交するように線状に形成されている。
なお、反射電極9を成膜した後に、SiO等の無機材料、テフロン(登録商標)、塩素を含むフッ化炭素重合体等の有機材料等を用いた保護膜を形成してもよい。保護膜は、透明でも不透明であってもよく、保護膜の厚さは50〜1200nm程度とする。保護膜は、前記の反応性スパッタ法の他に、一般的なスパッタ法、蒸着法、プラズマCVD(化学気相成長)などにより形成すればよい。
図17は、本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図を示す。本工程では、図14で示した基板2の上に、封止基板121を張り合わせる工程を示している。
基板2は、本図に示すように接着性樹脂層127を介して、封止基板121と貼り合わされる。そして、封止基板121の基板2側には乾燥剤126は貼付されている。本図で図示されている乾燥剤126は、乾燥剤126を配置するために設けられた凹凸部であり、乾燥剤126自体は、封止基板121の基板2と対面する側に設けられている。
図18は、本実施例の表示特性を比較する図である。本図は、本実施例の有機ELパネル1を線順次駆動電圧15Vで駆動し、カラーフィルタと円偏光板がない状態で暗室下で250cd/mの白色発光で色度X:0.32、色度Y:0.36で、有機ELパネル1の表示エリア内および表示エリア周辺のコントラストを比較したものである。本実施例の測定条件は、外光500lx、カラーフィルタ平均透過率30%、円偏光板透過率42%、偏光度99.9%、反射防止膜反射率5%、陰極、補助配線反射率60%である。
具体的には、本図で比較に用いた有機ELパネル1は、カラーフィルタ3として、コーニング製1737のガラス基板2上に、青色透過層、緑色透過層、赤色透過層として、フジフィルムオーリン社製のカラーフィルタで、カット光が青は490nm以上の波長の光、緑は560nm以上の波長の光および480nm以下の光、赤は580nm以下の波長の光であるものを用いている。そして、本実施例では、このカラーフィルタ3をそれぞれ100μmの幅でストライプ状に形成している。
その上に、紫外線硬化型アクリル樹脂で、オーバーコート5を、1μmの厚さで形成している。次に、P−CVD成膜法でパッシベーション層10を、組成SiOxNy(モル比:x=1.77、y=0.26)とし、成膜速度330nm/minで1000nmの厚さに形成している。この時のガス圧は90Paで、温度条件は200℃、投入電力は600W(高周波13.56MHz)、GAPは33mmとした。
本図における比較では、それぞれ異なるパネル構成の試料A乃至試料Iを比較している。それぞれの試料の特色およびコントラストの測定結果は、以下の通りである。
試料Aは、カラーフィルタ3、円偏光板、反射防止膜4を、それぞれ配置していない有機ELパネル1に利用している。すなわち、試料Aは、本発明を具備する有機ELパネル1ではない。試料Aでは、表示エリア内のON輝度は、345.5と最も高いが、表示エリア内のOFF輝度は、95.5と最も高い。そのため、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、3.62と最も悪い数値となってしまう。表示エリア周辺のOFF輝度は、95.5と悪く、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)も、3.62と非常に悪い。すなわち、これらの結果から、試料Aでは、表示エリア内のON輝度は高いが、表示エリア内および表示エリア周辺のOFF輝度が非常に高くなってしまうため、結果として低コントラストの表示パネルということがわかる。つまり、これではディスプレイとして使えない。
試料Bは、カラーフィルタ3、反射防止膜4を、それぞれ配置していない有機ELパネル1を利用している。円偏光板が配置されているので、試料Bは、本発明を具備する有機ELパネル1ではない。試料Bでは、表示エリア内のON輝度は、105と高く、表示エリア内のOFF輝度は、0.04ととてもよい。そのため、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、2619と非常によい。表示エリア周辺のOFF輝度は、0.04とよく、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、2619と非常によい。すなわち、これらの結果から、試料Bでは、円偏光板を用いることがある程度のコントラスト比の向上には、役立つという従来の説の正しいことがわかる。
試料Cは、円偏光板、反射防止膜4を、それぞれ配置していない有機ELパネル1を利用している。すなわち、試料Cは、本発明を具備する有機ELパネル1ではない。試料Cでは、カラーフィルタ3が配置されている。試料Cでは、表示エリア内のON輝度は、83.6と比較的よいが、表示エリア内のOFF輝度は、8.6とあまり良くないが、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、9.73と実用的な範囲である。表示エリア周辺のOFF輝度は、95.5と非常に悪く、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、0.88は最も悪い。すなわち、これらの結果から、試料Cでは、円偏光板あるいは反射防止膜4を配置しないと、表示エリア周辺のコントラストを出すのが非常に困難ということがわかる。
試料Dは、反射防止膜4を、それぞれ配置していない有機ELパネル1を利用している。試料Dでは、カラーフィルタ3および円偏光板が、配置されている。すなわち、試料Dは、本発明を具備する有機ELパネル1ではない。この試料では輝度を十分に確保するためには発光素子の輝度を十分に確保する必要があり、発光素子の寿命が短いという問題があった。従来のカラーフィルタ方式のカラーパネルである試料Dでは、表示エリア内のON輝度は、31.5と悪いが、表示エリア内のOFF輝度は、0.0036と最も低い。そのため、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、8728と最も高い数値となる。この数値は、2番目に高い試料Bの3倍以上という、驚くべき数値となる。表示エリア周辺のOFF輝度は、0.04と最も低く、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、785.49と非常によい。すなわち、これらの結果から、試料Dでは、表示エリア内および周辺でコントラスト比はよいが、表示エリア内の輝度不足であり、実用上はもっと輝度を上げる必要がある。
試料Eは、本実施例1、2および4に記載の有機ELパネル1を利用している。すなわち、試料Eは、本発明を具備する有機ELパネル1である。試料Eでは、表示エリア内のON輝度は、83.6と比較的よく、表示エリア内のOFF輝度は、8.6とあまりよくないが、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、9.73と実用的な範囲内である。表示エリア周辺のOFF輝度は、8.0そして表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、10.5である。すなわち、これらの結果から、試料Eでは、輝度およびコントラストの双方の観点から実用的なバランスのよいパネルということがわかる。
試料Fは、本実施例3に記載の有機ELパネル1を利用している。すなわち、試料Fは、本発明を具備する有機ELパネル1である。試料Fでは、表示エリア内のON輝度は、83.6と比較的よく、表示エリア内のOFF輝度は、8.6とあまりよくないが、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、9.73と実用的な範囲内である。表示エリア周辺のOFF輝度は、8.6と低く、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、9.73と試料Eよりもよい。すなわち、これらの結果から、試料Fでは、カラーフィルタ3、反射防止膜4、オ−バーコート5およびパッシベーション層10の均一な配置が、表示エリア周辺を含めたコントラスト比の向上に役立つということがわかる。
試料Gは、本実施例5に記載の有機ELパネル1を利用している。すなわち、試料Gは、本発明を具備する有機ELパネル1である。試料Gでは、表示エリア内のON輝度は、83.6と比較的よく、表示エリア内のOFF輝度は、8.6とあまりよくないが、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、9.73と実用的な範囲内である。表示エリア周辺のOFF輝度は、0.7と低く、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、116.72と試料Eよりもよい。すなわち、これらの結果から、試料Gでは、カラーフィルタ3、反射防止膜4、の均一な配置が、表示エリア周辺を含めたコントラスト比の向上に役立つということがわかる。
試料Hは、本実施例1、2および4に透過率70%のスモークフィルムを配置した有機ELパネル1を利用している。すなわち、試料Hは、本発明を具備する有機ELパネル1である。試料Hでは、表示エリア内のON輝度は、56.7と比較的よく、表示エリア内のOFF輝度は、4.2と試料Eよりよくなる。そのため、表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、13.47と実用的な範囲でよく、表示エリア周辺のOFF輝度は、3.9、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、14.54である。すなわち、これらの結果から、試料Hでは、表示エリア内と表示エリア周辺のコントラスト比のバランスがよいということがわかる。
試料Iは、本実施例5に透過率70%のスモークフィルムを配置した有機ELパネル1を利用している。すなわち、試料Iは、本発明を具備する有機ELパネル1である。試料Iでは、表示エリア内のON輝度は、56.7と比較的よく、表示エリア内のOFF輝度は、4.2と試料Gよりよくなる。表示エリア内のON/OFF(コントラスト比)は、13.47、表示エリア周辺のOFF輝度は、0.4となり、表示エリア周辺のON/OFF(コントラスト比)は、161.6と非常によい。すなわち、これらの結果から、試料Iでは、表示エリア周辺のコントラスト比の向上に役立つということがわかる。
なお、本発明においては、必要に応じて種々の変更が可能であって、たとえば、製造工程において、反射防止膜4、オーバーコート5、補助配線6、透明電極7、発光層8、反射電極9あるいはパッシベーション層10の膜厚や配置パターンなどは、これに限定されることはなく、種々の変更が可能である。
たとえば、透明電極7の厚さなどは、ホール注入を十分行える一定以上の厚さを有すれば良く、さまざまな電極構成の有機ELパネルに本願発明は適用できる。反射電極9の厚さなどに関しても同様である。
さらに、画素が形成されるエリアのカラーフィルタ存在領域に、各画素に対応した反射防止膜(ブラックマトリクス)を、各画素の周辺領域に形成してもよい。この場合、反射防止膜(ブラックマトリクス)は、通常の液晶表示装置で用いられるように、各画素の周辺領域にマトリクス状に形成される。
また、本実施例で説明した発光素子とは異なる発光素子を用いる表示装置を、本発明に適用できることはいうまでもない。たとえば蛍光変換方式を用いた表示装置を、本発明に用いても同様の効果を発揮することができる。蛍光変換方式を用いた表示装置としては、特開平5−258860号公報および特開2000−91071号公報に記載されているものがある。有機発光素子を光源として用いた場合に、本発明を用いてコントラスト比の向上をさらに図ることができる。
本発明は、有機EL画像表示に代表される画像表示装置に関して、携帯機器、TVなどのカラーディスプレイに使用できる。
実施例1に使用される有機ELパネルの断面図である。 実施例2に使用される有機ELパネルの断面図である。 実施例3に使用される有機ELパネルの断面図である。 実施例4に使用される有機ELパネルの断面図である。 実施例5に使用される有機ELパネルの断面図である。 本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。 本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。 本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。 本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。 本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。 本実施例に使用される有機ELパネルの製造工程を示す。 本実施例に使用される有機ELディスプレイの概念図である。 本実施例に使用される自発光型表示装置の概念図である。 本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図である。 本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図である。 本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図である。 本実施例に使用される有機ELディスプレイの製造プロセスを示す鳥瞰図である。 本実施例の表示特性を比較する図である。
符号の説明
1 有機ELパネル
2 基板
3 カラーフィルタ
4 反射防止膜
5 オーバーコート
6 補助配線,補助配線膜
7 透明電極
8 発光層
9 反射電極
10 パッシベーション層
60 A−A’断面
61 B−B’断面
70 A−A’断面
71 B−B’断面
80 A−A’断面
81 B−B’断面
90 A−A’断面
91 B−B’断面
92 エッジカバー層
93 開口部
100 A−A’断面
101 B−B’断面
102 セパレータ層
110 A−A’断面
111 B−B’断面
120 有機ELディスプレイ
121 封止基板
122 シール材領域
123 陰極引き出し配線
124 陽極引き出し配線
125 コンタクトパッド形成領域
126 乾燥剤
127 接着性樹脂層
130 自発光型表示装置
131 走査信号ドライバIC
132 走査信号ドライバ回路
133 映像信号ドライバIC
134 映像信号ドライバ回路
135 FPC
136 コントローラ
140 画素拡大図

Claims (2)

  1. 光透過性を有する基板と、
    前記基板の上に形成される光透過性を有する電極と、
    前記光透過性を有する電極の上に形成される発光機能を有する有機層と、
    前記発光機能を有する有機層を、前記光透過性を有する電極との間に配置するように形成された金属電極と、
    外光の反射を防止する反射防止膜と、
    前記反射防止膜を被覆するパッシベーション層と、を少なくとも有し、
    前記基板は、表示領域と、該表示領域の外側に形成された非表示領域から少なくとも構成され、
    前記非表示領域には、前記光透過性を有する電極に接続された配線が形成され、
    前記反射防止膜は、前記表示領域および前記非表示領域に形成され、
    前記非表示領域に連続的に形成された前記反射防止膜と、前記配線が形成されているおよび前記配線が形成されていない前記非表示領域である非発光部とが、前記パッシベーション層を介してオーバーラップしており、
    前記反射防止膜は、前記基板と該基板を封止する封止板とを接着する接着剤が存在するシール材領域まで存在し、その形状が前記配線の形状と同一であり、かつ、前記パッシベーション層を介して電気的には接続しないでオーバーラップしていることを特徴とする自発光型表示装置。
  2. 前記基板の端部の表面が前記パッシベーション層に接していることを特徴とする請求項1に記載の自発光型表示装置。
JP2004106206A 2004-03-31 2004-03-31 自発光型表示装置 Expired - Fee Related JP5430048B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004106206A JP5430048B2 (ja) 2004-03-31 2004-03-31 自発光型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004106206A JP5430048B2 (ja) 2004-03-31 2004-03-31 自発光型表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005293983A JP2005293983A (ja) 2005-10-20
JP5430048B2 true JP5430048B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=35326697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004106206A Expired - Fee Related JP5430048B2 (ja) 2004-03-31 2004-03-31 自発光型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5430048B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6302683B2 (ja) * 2014-01-29 2018-03-28 パイオニア株式会社 発光装置
JP6318676B2 (ja) * 2014-02-14 2018-05-09 セイコーエプソン株式会社 有機発光装置の製造方法、有機発光装置、及び電子機器
KR102608241B1 (ko) * 2016-10-26 2023-11-30 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3451680B2 (ja) * 1993-11-15 2003-09-29 三菱化学株式会社 有機電界発光素子
JP3452343B2 (ja) * 1996-06-26 2003-09-29 出光興産株式会社 多色発光装置およびその製造方法
GB9803764D0 (en) * 1998-02-23 1998-04-15 Cambridge Display Tech Ltd Display devices
JP2001281440A (ja) * 2000-04-03 2001-10-10 Nippon Zeon Co Ltd 遮光膜、その製造方法及びその用途
JP2003017263A (ja) * 2001-07-05 2003-01-17 Idemitsu Kosan Co Ltd El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法
JP2003234186A (ja) * 2001-12-06 2003-08-22 Sony Corp 表示装置およびその製造方法
KR100845557B1 (ko) * 2002-02-20 2008-07-10 삼성전자주식회사 액티브 매트릭스형 유기전계발광 표시장치 및 그 제조방법
JP2003249366A (ja) * 2002-02-22 2003-09-05 Dainippon Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセント画像表示装置およびその製造方法
JP4216008B2 (ja) * 2002-06-27 2009-01-28 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置およびその作製方法、ならびに前記発光装置を有するビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、dvdプレーヤー、電子遊技機器、または携帯情報端末
EP1557891A3 (en) * 2004-01-20 2006-10-04 LG Electronics Inc. Organic electroluminescent device and fabrication method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005293983A (ja) 2005-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4262902B2 (ja) エレクトロルミネッセンス表示装置
KR101028072B1 (ko) 적층구조의 제조방법
TWI396464B (zh) 有機電致發光顯示裝置及其製作方法
CN102369788B (zh) 有机电致发光显示装置
US7538485B2 (en) Organic electroluminescent display panel and production method thereof
KR101281748B1 (ko) 상부 발광방식 유기전계발광소자
KR102659854B1 (ko) 유기 발광 표시 장치 및 그의 제조 방법
US20060128252A1 (en) Organic electroluminescent panel and method for fabricating the same
KR100454748B1 (ko) 유기el패널 및 이를 위한 필터
KR100741129B1 (ko) 백라이트 유닛 및 이를 구비한 액정 표시장치
KR20040051483A (ko) 발광 소자 및 이 발광 소자를 이용한 표시 장치
KR20050068794A (ko) 유기전계 발광소자와 그 제조방법
US20070046180A1 (en) Organic electro-luminescence element and organic electro-luminescence display
US9030095B2 (en) Organic electro-luminescence display device and manufacturing method thereof
JP5629993B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタおよび有機エレクトロルミネッセンス表示装置
KR20210017056A (ko) 발광 표시 장치
TWI222049B (en) Color display unit
US11758762B2 (en) Electroluminescent display including photo tunable adhesive
JP4572561B2 (ja) 自発光型表示装置
JP2003282235A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP5430048B2 (ja) 自発光型表示装置
JP2004103519A (ja) 色変換カラーフィルタ基板およびこれを用いた有機カラーディスプレイ
JP2000012235A (ja) El素子
KR20040037662A (ko) 유기 전계 발광 표시 소자 및 그 제조 방법
JP2003173875A (ja) 有機elディスプレイパネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120305

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131015

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5430048

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees