JP5429560B2 - トナー母体粒子の製造方法とそれにより得られるトナー母体粒子並びに脱溶剤装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、溶媒中の樹脂及び/又はその前駆体からなる分散液中にフィラーが分散されてなるフィラー含有分散液を水性媒体中に分散し、水中油型分散液を形成し、油滴中にフィラーの少なくとも一部からなる集積層を形成し、水中油型分散液を脱溶媒して樹脂粒子を得るトナー用樹脂粒子の製造法が提案されている。しかしながら、クリーニング性と低温定着性の両立が充分でないという課題がある。
あるいは、高分子量の樹脂(A)と低分子量の樹脂(B)とからなるバインダーと着色剤からなるトナーを水系媒体中で製造する方法が提案されている(特許文献6参照)。
特許文献4〜特許文献6の提案により、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性、画像の光沢性等に優れたトナーが得られるとしている。しかし、小粒径で粒径分布が狭い球形のトナーを工業的に製造する場合のプロセス、特に溶剤を除去する工程に関して十分とは言えない。
を備え、前記液膜として流す管の下方端部が、加熱部から突出していることを特徴とするトナー母体粒子の製造方法。
〔2〕前記結着樹脂前駆体が、活性水素基を有する化合物及び該化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体とからなることを特徴とする上記〔1〕に記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔3〕前記液膜として流す管の下方端部が前記加熱部から突出しており、該第二の液が管の内壁を流下する線速度をV1m/秒、排出される線速度をV2m/秒としたときに、次の式(1)
式(1) V1≦V2
を満たすことを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔4〕前記有機溶媒を揮発させる工程が、前記第二の液を70kPa以下に減圧されている内管の内側壁面に沿って略鉛直下向きに液膜として流し、該液膜流とされた第二の液の温度を、内管と外管の間に熱媒体を供給することによって内管の壁面を介して前記母体粒子のガラス転移点以下に維持しつつ加熱する加熱により、前記有機溶媒を揮発させることを特徴とする上記〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔5〕前記トナー材料が、金属カチオンの少なくとも一部が有機カチオンでイオン交換されている変性層状無機鉱物をさらに含むことを特徴とする上記〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔6〕前記変性層状無機鉱物が、前記第一の液を調製する際に前記結着樹脂との混合物からなる複合体として用いられ、且つ該変性層状無機鉱物の体積平均粒径が0.1μm以上0.55μm以下であり、粒径が1μm以上である粒子の含有量が15体積%以下であることを特徴とする上記〔5〕に記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔7〕前記トナー母体粒子中における前記変性層状無機鉱物の含有量が、0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする上記〔5〕又は〔6〕に記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔8〕前記有機カチオンが、4級アンモニウムイオンであることを特徴とする上記〔5〕乃至〔7〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔9〕前記トナー母体粒子の体積平均粒径が、3μm以上7μm以下であることを特徴とする上記〔1〕乃至〔8〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔10〕前記トナー母体粒子の数平均粒径に対する体積粒径の比が、1.0以上1.2以下であることを特徴とする上記〔1〕乃至〔9〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔11〕前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.94以上0.99以下であることを特徴とする上記〔1〕乃至〔10〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔12〕前記トナー母体粒子における粒径が2μm以下である粒子の含有量が、10個数%以下であることを特徴とする上記〔1〕乃至〔11〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔13〕前記トナー母体粒子の形状係数SF-1が110以上200以下であり、形状係数SF-2が110以上300以下であることを特徴とする上記〔1〕乃至〔12〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔14〕前記結着樹脂としてポリエステルを含有することを特徴とする上記〔1〕乃至〔13〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔15〕前記結着樹脂中に含有される前記ポリエステルの含有量が、50質量%以上100質量%以下であることを特徴とする上記〔14〕に記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔16〕前記ポリエステルにおけるTHF可溶分の重量平均分子量が、1000以上30000以下であることを特徴とする上記〔14〕又は〔15〕に記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔17〕前記ポリエステルのガラス転移点が、35℃以上65℃以下であることを特徴とする上記〔14〕乃至〔16〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔18〕前記第二の液を調製する工程で、前記活性水素基を有する化合物と、前記化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体を反応させることを特徴とする上記〔2〕乃至〔17〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔19〕前記活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体が、イソシアネート基を有するポリエステルであることを特徴とする上記〔2〕乃至〔18〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔20〕前記イソシアネート基を有するポリエステルの重量平均分子量が、3000以上20000以下であることを特徴とする上記〔19〕に記載のトナー母体粒子の製造方法。
〔21〕前記トナー母体粒子のガラス転移点が、40℃以上70℃以下であることを特徴とする上記〔1〕乃至〔20〕のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
上記製造方法により得られるトナー母体粒子は、小粒径でかつ粒度分布が狭く、低温定着性、耐熱保存性、微小ドットの再現性及びクリーニング性に優れるため、安定した高品質画像を継続的に出力することができる。
前述のように、本発明におけるトナー母体粒子の製造方法は、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂前駆体、着色剤、離型剤を含むトナー材料を有機溶媒中で溶解又は分散させて第一の液を調製する工程と、該第一の液を水系媒体中で乳化又は分散させて、ブルックフィールド粘度計を用いて測定される回転数60rpm、温度25℃における粘度が50mPa・秒以上800mPa・秒以下である第二の液を調製する工程と、該第二の液を70kPa以下に減圧されている管の壁面に沿って略鉛直下向きに液膜として流し、該液膜流とされた第二の液の温度を前記管の壁面を介して前記母体粒子のガラス転移点以下に維持しつつ加熱する加熱部により、前記有機溶媒を揮発させる工程と、を備え、前記液膜として流す管の排出部分が、該加熱部から突出していることを特徴とするものである。本発明における結着樹脂前駆体としては、例えば、活性水素基に対する反応性を有する重合体と、活性水素基を有する化合物とを挙げることができる。
式(1) V1≦V2
を満たすことを特徴とするものである。
また、前記有機溶媒を揮発させる工程が、前記第二の液を70kPa以下に減圧されている内管の内側壁面に沿って略鉛直下向きに液膜として流し、該液膜流とされた第二の液の温度を、内管と外管の間に熱媒体を供給することによって内管の壁面を介して前記母体粒子のガラス転移点以下に維持しつつ加熱する加熱により、前記有機溶媒を揮発させることを特徴とする。
以降、本発明の「トナー母体粒子」を略して「トナー」と称することがある。
上記本発明のトナーの製造方法により、微小ドットの再現性及びクリーニング性に優れるトナーを効率よく製造することができる。
第二の液の粘度は、固形分量(または溶剤量)を調整したり、層状無機化合物の添加量を調整したりすることにより、上記範囲に調整することが可能である。なお、第二の液の固形分量(または溶剤量)の調整だけでも、第二の液の粘度を上記数値範囲に調整することは可能である。しかし、層状無機化合物の添加量はトナー母体粒子の平均円形度にも影響を及ぼすため、第二の液に添加する層状無機化合物の量を調整して、第二の液の粘度と、トナー母体粒子の平均円形度を調整することが好ましい。
すなわち、第二の液の粘度を上記数値範囲に調整するには、まず、第二の液の固形分量(または溶剤量)の調整を行う。更に、母体粒子の平均円形度を調整する為に、層状無機化合物の添加量を調整し、次に第二の液の固形分量(または溶剤量)の調整で、第二の液の粘度調整を行う。
また、凝集物から生成した粘着物が管の末端表面に付着し、熱交換能力が低下し、有機溶媒を効率よく揮発させることができなくなるだけでなく、管の末端表面の付着が厚くなり、液膜の流れを乱し、やがて管の末端を閉塞させ排出が困難になることがある。
第二の液から有機溶媒を揮発させる加熱部の末端に管の下方端部を延長し、加熱部から突出するように排出口を設けることで、第二の液の排出部での凝集物の蓄積を防ぐことができる。
突出部は、管の直径の1倍以上が好ましく、更に好ましくは3倍以上が好ましい。突出部が、管の直径の1倍未満であると、液膜の流速は、急激に低下し、加熱部の末端に拡がり、液滴として滞留しやすくなる。加熱部の末端は、熱媒体により、加熱されており、局所的に高温になっている為、加熱部の末端で、第二の液の温度が上昇し、液滴の粘度が低下し、粒子の表面状態が不安定になり、凝集しやすくなる。突出部の長さが長いことの制約は特にないが、直径の20倍を超えると、装置自体が大きくなり、圧力損失が増えるので好ましくない。
図1において、脱溶剤装置1は、概略、供給部2、加熱部3、突起部4から構成され、内管13と、外管14と、供給口5と、内管排出口9を有する。また、内管13と外管14の間には、熱媒体7が供給されており、内管13の外壁面が加熱されている。さらに、内管13内は、有機溶媒を揮発させる際には真空ポンプ22を用いて、70kPa以下に減圧される。一方、内管13の上面に設けられた供給口5から前記調製された第二の液を供給することにより、内管13の内壁面に沿って略鉛直下向きに流れる液膜(液膜流)が形成される。このとき、液膜流とされる第二の液は、内管13の内壁面を介して母体粒子のガラス転移点以下の温度に制御されているため、母体粒子が、軟化して凝集することなく、第二の液から有機溶媒を効率よく揮発させることができる。また、加熱部3の末端に内管排出口9として、突起部4を設けることで、第二の液から有機溶媒を揮発させるのに必要な熱エネルギーを加熱部3で得た後、内管の末端より第二の液を速やかに排出することができ、第二の液の余分な温度上昇を抑えることが出来る。一方、内管排出口9に突起部4がないと加熱部3の底面で液滴となり滞留し、加熱部3からの熱伝導による温度上昇で液滴が溶着し、長時間仕様すると固着による閉塞が起こりやすくなる。
ここで、活性水素基を有する化合物と該化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体を第一の液に用いる場合、前記活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させるが、このような反応は、第二の液を調製する工程で進行させることが好ましい。
また、前記活性水素基を有する化合物の活性水素基としては、水酸基(アルコール性水素基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられるが、アルコール性水酸基、アミノ基が好ましい。
なお、プレポリマー(A)と、架橋剤及び/又は伸長剤としての、アミン類(B)を反応させて得られるウレア変性ポリエステルは、高分子量成分の分子量を調節しやすく、乾式トナー、特に、オイルレス低温定着特性(定着用加熱媒体へのオイル塗布機構のない広範な離型性及び定着性)を確保できることから好ましい。中でも、ポリエステルの定着温度域での高流動性及び透明性を維持したまま、オイルレス低温定着特性を確保することができることから、末端が変性されたウレア変性ポリエステルが特に好ましい。
ポリオール(PO)としては、ジオール(DIO)及び3価以上のポリオール(TO)が挙げられ、ジオール(DIO)又はジオール(DIO)と3価以上のポリオール(TO)の併用が好ましい。
中でも、炭素数が2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物又はビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物と炭素数が2〜12のアルキレングリコールの併用が特に好ましい。
なお、ポリカルボン酸(PC)の代わりに、ポリカルボン酸(PC)の無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
の含有量が少なくなり、耐ホットオフセット性が低下することがある。
メチレンジアミン等)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
これらのアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、アミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、これらをブロックしたもの(ケチミン化合物)等が挙げられる。
なお、ウレア変性ポリエステルは、ウレア結合と共にウレタン結合を有していてもよい。ウレア結合に対するウレタン結合のモル比は、通常、0〜9であり、0.25〜4が好ましく、2/3〜7/3がさらに好ましい。このモル比が9を超えると、耐ホットオフセット性が低下することがある。
また、ウレア変性ポリエステルは、ウレア結合と共にウレタン結合を有していてもよい。ウレア結合に対するウレタン結合のモル比は、通常、0〜9であり、0.25〜4が好ましく、2/3〜7/3がさらに好ましい。このモル比が9を超えると、耐ホットオフセット性が低下することがある。
ポリエステルは、前述と同様にして、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)を重縮合することにより得られる。
本発明において、数平均分子量及び重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて測定されたポリスチレン換算の分子量である。
本発明において、酸価は、JIS K0070-1992に記載の測定方法に準拠して測定することができる。
また、ウレア変性ポリエステルと、ウレタン変性ポリエステルを併用してもよい。
変性層状無機鉱物は、スメクタイト系の基本結晶構造を有する層状無機鉱物の金属カチオンの一部が有機カチオンでイオン交換されているものであることが好ましい。これにより、母体粒子の形状を制御し、トナーの帯電性能を向上させることができる。
層状無機鉱物としては、特に限定されないが、モンモリロナイト、ベントナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
4級アンモニウムイオンとしては、特に限定されないが、トリメチルステアリルアンモニウムイオン、ジメチルステアリルベンジルアンモニウムイオン、ジメチルオクタデシルアンモニウムイオン、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
母体粒子中の着色剤の含有量は、通常、1〜15質量%であり、3〜10質量%が好ましい。
また、母体粒子中の離型剤の含有量は、1〜20質量%であることが好ましい。
このとき、結着樹脂及び/又は活性水素基を有する化合物と該化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体が可溶な有機溶媒を使用すると、第一の液の粘度が低下し、トナーの粒度分布を狭くすることができる。
樹脂微粒子分散剤の市販品としては、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製等が挙げられる。
なお、母体粒子の体積平均粒径及び数平均粒径は、コールターカウンター法を用いて測定することができる。
なお、母体粒子の粒径が2μm以下である粒子の含有量及び平均円形度は、フロー式粒子像分析装置を用いて測定することができる。
また、母体粒子は、形状係数SF-2が110〜300であることが好ましい。SF-2が110未満であると、クリーニング性が低下することがあり、300を超えると、転写性が低下することがある。
形状係数SF-1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNG[図2(a)]の二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF-1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF-1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF-1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF-2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF-2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF-2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
帯電制御剤は、樹脂との複合体、即ち、マスターバッチとして添加してもよいし、第一の液を調製する際に添加してもよい。
トナー中の無機微粒子の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.01〜2.0質量%がさらに好ましい。
磁性キャリアは、粒径が20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等の公知のものを用いることができる。
導電粉は、平均粒径が1μm以下であることが好ましい。平均粒径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
図3は、本発明に係るトナーの製造方法により得られるトナーを用いて画像形成する際に適用できる従来公知の画像形成装置(電子写真式複写機)の一例を示す図である。
図3において、電子写真式複写機100は、図中A方向に回転する感光体ドラム110の周囲に帯電器120が配置されており、原稿から読み取った画像に対応したレーザ光130が照射される。さらに、感光体ドラム110の周囲には、現像装置140と、転写装置150と、クリーニング装置160、除電ランプ170及び給紙装置180が配置されている。現像装置140は、現像ローラ141及び142と、パドル状攪拌部材143と、攪拌部材144と、ドクター145と、トナー補給部146と、補給ローラ147を備えている。また、クリーニング装置160は、クリーニングブレード161とクリーニングブラシ162を備えている。なお、現像装置140の上下に、現像装置140を着脱あるいは支持するためのガイドレール191及び192が配置されている。
先ず、トナーの製造に必要な樹脂微粒子分散液、ポリエステル、プレポリマー、マスターバッチ(変性層状無機鉱物と樹脂との混合物からなる複合体)、トナー材料分散液、水系媒体をそれぞれ下記により製造した。
撹拌棒及び温度計を設置した反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩[エレミノールRS-30(三洋化成工業社製)]11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400rpmで15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。次に、系内温度が75℃になるまで加熱し、5時間反応させた。さらに、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30部を添加し、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液(樹脂微粒子分散液1)を得た。得られた樹脂微粒子分散液1は、LA-920(HORIBA社製)を用いて測定した体積平均粒径が105nmであった。また、樹脂微粒子分散液1の一部を乾燥して単離した樹脂は、ガラス転移点が59℃、重量平均分子量が150000であった。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管を設置した反応容器中に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAのプロピオンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、イソフタル酸46部及びジブチルスズオキサイド2部を投入し、常圧下、230℃で5時間反応させた。次に、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させた後、反応容器中に無水トリメリット酸44部を添加し、常圧下、180℃で2時間反応させて、ポリエステル1を合成した。得られたポリエステル1は、THF可溶分の重量平均分子量が5200、ガラス転移点が45℃、酸価が20mgKOH/gであった。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管を設置した反応容器中に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物795部、イソフタル酸200部、テレフタル酸65部及びジブチルスズオキサイド2部を投入し、常圧の窒素気流下、210℃で8時間反応させた。次に、10〜15mmHgの減圧下で脱水しながら5時間反応させた後、80℃まで冷却した。さらに、酢酸エチル1300部及びイソホロンジイソシアネート170部を添加して、2時間反応させて、プレポリマー1を合成した。得られたプレポリマー1は、重量平均分子量が5000であった。
水1200部、4級アンモニウムイオンでイオン交換された変性ベントナイトBENTONE57(ELEMENTIS社製)174部及び1570部のポリエステル1を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。得られた混合物を、二本ロールを用いて150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチ1を作製した。マスターバッチ中の変性ベントナイトは、体積平均粒径が0.4μm、粒径が1μm以上である粒子の含有量が2体積%であった。
23.4部のプレポリマー1、123.6部のポリエステル1、20部のマスターバッチ1及び酢酸エチル80部を入れて攪拌した。一方、カルナバワックス15部、カーボンブラック20部及び酢酸エチル120部を、ビーズミルを用いて30分間分散した。得られた2つの液を混合し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで5分間攪拌した後、ビーズミルを用いて10分間分散した。得られた分散液にイソホロンジアミン2.9部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで5分間攪拌して、トナー材料分散液1を調製した。
イオン交換水529.5部、70部の樹脂微粒子分散液1及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部を入れ、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで攪拌し、水系媒体1を調製した。
7200kgの水系媒体1に4800kgのトナー材料分散液1、連続的に加え、攪拌しながら反応させて、乳化液1を12000kg得た。得られた乳化液〔第二の液〕は、ブルックフィールド粘度計を用いて測定される回転数60rpm、温度25℃における粘度が500mPa・秒であった。また、乳化液中の酢酸エチルの含有量は20質量%、乳化液中の固形分(有機溶媒を揮発させる前のスラリーの固形分)量は22質量%であった。
図1に示した構成の管(脱溶剤装置1)を用いて、上記乳化液〔第二の液〕中の有機溶媒を下記条件により、揮発させた。
内管13の内壁面の温度を60℃、内管13内の圧力を75mmHg(10kPa)として、脱溶剤装置1(図1参照)に乳化液12000kg、液温18℃を供給速度100kg/時で供給し、液膜流とされた乳化液の温度を前記管の壁面を介して母体粒子のガラス転移点以下に維持しつつ加熱して酢酸エチルを揮発させた。このとき、内管13は、伝熱面積(S)が0.27m2、内管13の長さ3m、内管排出部の突起は10cm、伝熱面の直径が28.4mm、伝熱面の周囲長(L)が89.2mmである。また、酢酸エチル揮発工程に要した時間、即ち、乳化液12000kgを脱溶剤装置1に供給し始めてから、スラリーが供給され終わるまでの時間は120時間であった。脱溶剤工程一段後のスラリーの重量は9800kg、スラリー中の酢酸エチルの残存量は5質量%、スラリーの固形分は29質量%であった。スラリーの温度は40℃以下であった。
実施例1において、脱溶剤装置の内管排出部の突起部がなく、加熱部の末端と内管排出口が同一平面であること以外は、実施例1に倣って有機溶媒を揮発させトナーを作製した(図4参照)。このとき、酢酸エチル揮発工程に要した時間は240時間であり、脱溶剤後のスラリーの重量は約10000kg、スラリー中の酢酸エチルの残存量は7質量%、スラリーの固形分は28質量%であったが、内管13の加熱部の末端及び、内管排出口供給部の底面にトナー蓄積により、閉塞には至らないが、内管排出口の断面面積の3/5が付着で覆われていた。比較例1における乳化液〔第二の液〕中の有機溶媒の脱溶媒条件等をまとめて実施例1と同様に下記表1に示す。
ガラス転移点、体積平均粒径(Dv)、及び体積平均粒径(Dv)と数平均粒径(Dn)の比(Dv/Dn)、母体粒子における粒径が2μm以下である粒子の含有量、母体粒子の平均円形度、母体粒子の形状係数SF-1、及びSF-2の評価結果を下記表2に示す。
画像濃度、画像粒状性、鮮鋭性、地汚れ、トナー飛散、クリーニング性、帯電安定性、定着性(定着下限温度、定着上限温度)、耐熱保存性の評価結果を下記表3に示す。
なお、表2、3に記載以外の前記「数平均分子量及び重量平均分子量」、「マスターバッチ中の変性層状無機鉱物の体積平均粒径及び粒径が1μm以上である粒子の含有量」、「酸価」、「スラリー中の酢酸エチルの残存量」の評価方法に関しても併せて下記に記載する。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて、数平均分子量及び重量平均分子量を測定した。具体的には、40℃のヒートチャンバー中で安定させたカラムに、THFを流速1ml/分で流し、0.05〜0.6質量%に調製した試料(樹脂)のTHF溶液を50〜200μl注入して測定した。なお、試料の分子量は、数種の単分散ポリスチレン標準試料を用いて作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線を作成する際には、例えば、分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106の単分散ポリスチレン標準試料(Pressure Chemical社製あるいは東洋ソーダ工業社製)を用いることができる。このとき、少なくとも10点程度の単分散ポリスチレン標準試料を用いるのが適当である。また、検出器としては、RI(屈折率)検出器を用いた。
マスターバッチに使用した樹脂に対する変性層状無機鉱物の質量比が0.1となるように、マスターバッチと樹脂を、分散剤Disperbyk-167(BYK Chemie社製)が5質量%溶解した酢酸エチル中に投入し、12時間攪拌した。このとき、マスターバッチと樹脂の総量が全量の5質量%になるように調整した。
得られた試料の粒径を、レーザードップラー粒度分布測定装置nanotrac UPA-150EX(日機装社製)を用いて測定した。測定条件を以下に示す。
チャンネル数:52
測定時間:15秒
粒子屈折率:1.54
温度:25℃
粒子形状:非球形
粘度(CP):0.441
溶媒屈折率:1.37
溶媒名:酢酸エチル
なお、測定する試料は、sample Loadingを見ながら、1〜100に入るように、スポイト、注射器等を使用して酢酸エチルで希釈した。
JIS K0070-1992に記載の測定方法に準拠して酸価を測定した。具体的には、試料(樹脂)0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解させた。但し、試料が溶解しない場合は、ジオキサン、テトラヒドロフラン等を用いた。さらに、エタノール30mlを添加した。
次に、試料の酸価を、電位差自動滴定装置DL-53 Titrator(メトラー・トレド社製)、使用電極DG113-SC(メトラー・トレド社製)及び解析ソフトLabX Light Version 1.00.000を用いて、23℃で測定した。なお、装置の校正は、トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用して行った。測定条件を以下に示す。
Speed[%]25
Time[s]15
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration[mol/L]0.1
Sensor DG115
Unit of measurement mV
Volume[mL]1.0
Wait time[s]0
dE(set)[mV]8.0
dV(min)[mL]0.03
dV(max)[mL]0.5
dE[mV]0.5
dt[s]1.0
t(min)[s]2.0
t(max)[s]20.0
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
at maximum volume[mL]10.0
at potential No
at slope No
after number EQPs Yes
n=1
comb. termination conditions No
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
トルエン4gをメスフラスコ中に計量して、DMFで500mLに希釈し、内標準液を調製した。次に、スラリー1.5gをDMFで約50mLに希釈した後、内標準液10mLをホールピペットで採取して投入した後、スターラーを用いて、400rpmで4分間攪拌した。さらに、得られたスラリー希釈液をガスクロマトグラフGC-2010(島津製作所社製)のオートサンプラーにセットし、測定した。測定終了後に、内標準物質のトルエンと酢酸エチルの比率から、内標準法によりスラリー中の酢酸エチルの残存量を算出した。なお、スラリー希釈液の注入量を2.0μLとした。測定条件を以下に示す。
注入モード:スプリット
気化室温度:180℃
キャリアガス:He
圧力:40.2kPa
全流量:56.0mL/分
カラム流量:1.04mL/分
線速度:20.0cm/秒
パージ流量:3.0mL/分
スプリット比:50.0
名称:ZB−50
液相の膜厚:0.25μm
長さ:30.0m
内径:0.32mmID
カラム上限温度:340℃
カラム温度:60℃
温度プログラム:60℃ホールド6分→昇温速度60℃/分→230℃ホールド5分
検出器温度:250℃
メイクアップガス:N2/Air
メイクアップ流量:30.0mL/分
N2流量:47.0mL/分
Air流量:400mL/分
Rigaku THRMOFLEX TG8110(理学電機社製)を用いて、昇温速度10℃/分の条件でガラス転移点を測定した。具体的には、まず、アルミ製試料容器に入れた試料(樹脂又は母体粒子)約10mgをホルダユニットに載せ、電気炉中にセットする。次に、室温から昇温速度10℃/分で150℃まで加熱し、150℃で10分間放置した後、室温まで試料を冷却して10分間放置する。さらに、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で再度150℃まで加熱してDSC測定を行った。ガラス転移点は、TG-DSCシステムTAS-100(理学電機社製)中の解析システムを用いて、ガラス転移点の近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
コールターカウンターTA-II型(コールター社製)を、個数分布及び体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC社製)と接続して、数平均粒径及び体積平均粒径を測定した。具体的には、まず、電解液ISOTON-II(コールター社製)100〜150ml中に、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)ネオゲンSC−A(第一工業製薬社製)0.1〜5mlを加えた。次に、試料(母体粒子)2〜20mgを加え、超音波分散器を用いて約1〜3分間分散させた。得られた試料分散液の数平均粒径及び体積平均粒径を、100μmアパーチャーを用いて測定した。なお、チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを使用し、粒径が2.00〜40.30μmの粒子を測定対象とした。
フロー式粒子像分析装置FPIA-2100及び解析ソフトFPIA-2100 Data Processing Program for FPIA version00-10(シスメックス社製)を用いて、平均円形度及び粒径が2μm以下である粒子の含有量を測定した。具体的には、まず、ガラス製の100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)ネオゲンSC-A(第一工業製薬社製)0.1〜0.5ml及び試料(母体粒子)0.1〜0.5gを添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜた後、イオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を、超音波分散器(本多電子社製)を用いて3分間分散させた際の濃度が5000〜15000個/μlとなる場合の平均円形度及び粒径が2μm以下である粒子の含有量を測定した。
FE−SEM(S−4200)(日立製作所社製)を用いて撮影された試料(母体粒子)のSEM像を300個無作為にサンプリングし、その画像情報を、インターフェイスを介して、画像解析装置Luzex AP(ニレコ社製)に導入して解析し、形状係数SF-1及びSF-2を算出した。
デジタルフルカラー複写機imagioColor2800(リコー社製)を用い、単色モードで画像面積が50%の画像チャートを150000枚ランニング出力した後、6000ペーパー(リコー社製)にベタ画像を出力し、XRite(X-Rite社製)を用いて画像濃度を測定した。なお、画像濃度が1.2未満であるものを×、1.2以上1.4未満であるものを△、1.4以上1.8未満であるものを○、1.8以上2.2未満であるものを◎として、判定した。
デジタルフルカラー複写機imagioColor2800(リコー社製)を用い、単色で写真画像を出力し、画像粒状性、鮮鋭性を目視で評価した。なお、画像粒状性、鮮鋭性がオフセット印刷並みであるものを◎、オフセット印刷よりわずかに悪い程度であるものを○、オフセット印刷よりかなり悪い程度であるものを△、従来の電子写真画像程度(非常に悪い)であるものを×として、判定した。
デジタルフルカラー複写機imagioColor2800(リコー社製)を用い、単色モードで画像面積が50%の画像チャートを30000枚ランニング出力した後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープに転写した。次に、現像剤を転写したテープと未転写のテープの画像濃度の差を、938スペクトロデンシトメーター(X-Rite社製)を用いて測定した。なお、画像濃度の差が少なく、地汚れが良好なものから順に、◎、○、△、×の4段階でランク付けした。
デジタルフルカラー複写機imagioColor2800(リコー社製)を用い、単色モードで画像面積が50%の画像チャートを50000枚ランニング出力した後、機内のトナーの汚染度合いを評価した。なお、トナーの汚染度合いが問題ないレベルのものを○、トナーが見られるものの、使用上問題ないレベルのものを△、著しく汚染しており、問題があるものを×として、判定した。
清掃工程を通過した感光体上の転写残トナーを、スコッチテープ(住友スリーエム社製)を用いて白紙に移した。次に、転写残トナーを移した白紙と移していない白紙の反射濃度を、マクベス反射濃度計RD514型を用いて測定した。なお、反射濃度の差が0.01未満であるものを○(良好)、0.1以上であるものを×(不良)として、判定した。
温度40℃、湿度90%の高温高湿環境又は温度10℃、湿度15%の低温低湿環境において、デジタルフルカラー複写機imagioColor2800(リコー社製)を用い、単色モードで画像面積が7%の画像チャートを100000枚ランニング出力する間に、1000枚毎に現像剤を一部サンプリングし、ブローオフ法を用いて、トナーの帯電量を測定した。トナーの帯電量の変化が5μC/g未満であるものを○、5μC/g以上10μC/g未満であるものを△、10μC/g以上であるものを×として、判定した。
なお、トナーの帯電量は、温度20℃、湿度50%の環境内で、トナー10gとフェライトキャリア100gをステンレス製ポットの内容積の3割まで入れ、100rpmの撹拌速度で10分間攪拌した後、TB-200(東芝ケミカル社製)を用いて測定した。
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した複写機MF2200(リコー社製)の定着部を改造した装置に、タイプ6200紙(リコー社製)をセットし、紙送りの線速度を120〜150mm/秒、面圧を1.2kgf/cm2、ニップ幅を3mmとし、定着温度を変化させて、複写テストを行った。なお、定着下限温度が140℃未満であるものを◎、140℃以上150℃未満であるものを○、150℃以上160℃未満であるものを□、160℃以上170℃未満であるものを△、170℃以上であるものを
×として、判定した。
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した複写機MF2200(リコー社製)の定着部を改造した装置に、タイプ6200紙(リコー社製)をセットし、紙送りの線速度を50mm/秒、面圧を2.0kgf/cm2、ニップ幅を4.5mmとし、定着温度を変化させて、複写テストを行った。なお、定着上限温度が200℃以上であるものを◎、190℃以上200℃未満であるものを○、180℃以上190℃未満であるものを□、170℃以上180℃未満であるものを△、170℃未満であるものを×として、判定した。
トナーを50℃で8時間保管した後、42メッシュのふるいを用いて2分間ふるい、金網上のトナーの残存率を測定した。なお、トナーの残存率が30%以上であるものを×、20%以上30%未満であるものを△、10%以上20%未満であるものを○、10%未満であるものを◎として、判定した。
すなわち、本発明の母体粒子を有するトナーの製造方法によれば、微小ドットの再現性及びクリーニング性に優れるトナーを効率よく得ることができる。
2 供給部
3 加熱部
4 突起部
5 供給口
6 熱源供給口
7 熱媒体
8 熱源排出口
9 内管排出口
10 蒸気出口
11 供給タンク
12 供給ポンプ
13 内管
14 外管
15 タンク
16 タンク排出口
17 排出ポンプ
18 凝縮器
19 凝縮液受けタンク
20 圧力調整弁
21 凝縮液排出ポンプ
22 真空ポンプ
100 電子写真式複写機
110 感光体ドラム
120 帯電器
130 レーザ光
140 現像装置
141 現像ローラ
142 現像ローラ
143 パドル状攪拌部材
144 攪拌部材
145 ドクター
146 トナー補給部
147 補給ローラ
150 転写装置
160 クリーニング装置
161 クリーニングブレード
162 クリーニングブラシ
170 除電ランプ
180 給紙装置
191 ガイドレール
192 ガイドレール
Claims (21)
- トナー母体粒子の製造方法であって、
少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂前駆体、着色剤、離型剤を含むトナー材料を有機溶媒中で溶解又は分散させて第一の液を調製する工程と、
該第一の液を水系媒体中で乳化又は分散させて、ブルックフィールド粘度計を用いて測定される回転数60rpm、温度25℃における粘度が50mPa・秒以上800mPa・秒以下である第二の液を調製する工程と、
該第二の液を70kPa以下に減圧されている管の内側壁面に沿って略鉛直下向きに液膜として流し、該液膜流とされた第二の液の温度を前記管の壁面を介してトナー母体粒子のガラス転移点以下に維持しつつ加熱する加熱部により、前記有機溶媒を揮発させる工程と、
を備え、
前記液膜として流す管の下方端部が、加熱部から突出していることを特徴とするトナー母体粒子の製造方法。 - 前記結着樹脂前駆体が、活性水素基を有する化合物及び該化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体とからなることを特徴とする請求項1に記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記液膜として流す管の下方端部が前記加熱部から突出しており、該第二の液が管の内壁を流下する線速度をV1m/秒、排出される線速度をV2m/秒としたときに、次の式(1)
式(1) V1≦V2
を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー母体粒子の製造方法。 - 前記有機溶媒を揮発させる工程が、前記第二の液を70kPa以下に減圧されている内管の内側壁面に沿って略鉛直下向きに液膜として流し、該液膜流とされた第二の液の温度を、内管と外管の間に熱媒体を供給することによって内管の壁面を介して前記母体粒子のガラス転移点以下に維持しつつ加熱する加熱により、前記有機溶媒を揮発させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー材料が、金属カチオンの少なくとも一部が有機カチオンでイオン交換されている変性層状無機鉱物をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記変性層状無機鉱物が、前記第一の液を調製する際に前記結着樹脂との混合物からなる複合体として用いられ、且つ該変性層状無機鉱物の体積平均粒径が0.1μm以上0.55μm以下であり、粒径が1μm以上である粒子の含有量が15体積%以下であることを特徴とする請求項5に記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー母体粒子中における前記変性層状無機鉱物の含有量が、0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記有機カチオンが、4級アンモニウムイオンであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー母体粒子の体積平均粒径が、3μm以上7μm以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー母体粒子の数平均粒径に対する体積粒径の比が、1.0以上1.2以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.94以上0.99以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー母体粒子における粒径が2μm以下である粒子の含有量が、10個数%以下であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー母体粒子の形状係数SF-1が110以上200以下であり、形状係数SF-2が110以上300以下であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記結着樹脂としてポリエステルを含有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記結着樹脂中に含有される前記ポリエステルの含有量が、50質量%以上100質量%以下であることを特徴とする請求項14に記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記ポリエステルにおけるTHF可溶分の重量平均分子量が、1000以上30000以下であることを特徴とする請求項14又は15に記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記ポリエステルのガラス転移点が、35℃以上65℃以下であることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記第二の液を調製する工程で、前記活性水素基を有する化合物と、前記化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体を反応させることを特徴とする請求項2乃至17のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記活性水素基と反応可能な官能基を有する重合体が、イソシアネート基を有するポリエステルであることを特徴とする請求項2乃至18のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記イソシアネート基を有するポリエステルの重量平均分子量が、3000以上20000以下であることを特徴とする請求項19に記載のトナー母体粒子の製造方法。
- 前記トナー母体粒子のガラス転移点が、40℃以上70℃以下であることを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載のトナー母体粒子の製造方法。
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