JP5429029B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療分野および工業分野に使用される、X線、γ線および赤外線等の放射線を検出する放射線検出器を備えた放射線撮像装置に関する。
従来の放射線撮像装置は、図6に示すように、入射された放射線を検出して放射線検出信号として出力する放射線検出器104と、放射線検出器104から出力された放射線検出信号をデジタル信号に変換するA/D変換器110と、デジタル信号に変換された放射線検出信号に対して種々の処理を行う画像処理部111とを備えている。
放射線検出器104は、支持基板125の下側に、放射線に感応して電荷を生成する変換層129と、変換層129で生成された電荷を収集する複数の接続電極133とが形成されている。近年、変換層129には、CdTe(テルル化カドミウム)、またはCdZnTe(テルル化カドミウム亜鉛)の化合物半導体が用いられ、種々の研究・開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。また、変換層129で生成された電荷はバイアス電界により信号電流となり接続電極133を通って、蓄積読み出し回路123で蓄積されて読み出される。
画像処理部111は、メモリ部151、欠陥補正部153、オフセット補正部157、ゲイン補正部159、およびラグ補正部161を備え、この順番で処理が行われる。欠陥補正部153は、放射線検出信号に基づく放射線画像内で変換層129等に起因して点状に現れる点欠陥や、蓄積読み出し回路123等に起因してライン状に現れるライン欠陥などの欠陥画素を補正する(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2では、欠陥画素の画素値を、その周囲の各画素の画素値を用いて演算し、演算して求めた画素値で置き換えている。そして、画像処理が行われた放射線画像は、モニタ等で構成される表示部に表示される。
特開2001−242256号公報 特開2008−104122号公報
しかしながら、このような構成を有する従来装置の場合には、次のような問題がある。すなわち、支持基板125に積層する変換層129は、CdTeまたはCdZnTeの多結晶体で構成され、CdTeまたはCdZnTeの多結晶体は、粒状または柱状または角錐状の結晶粒が配列して形成される。図6に示すように、例えば、結晶粒163が隣接する2つの接続電極133(画素)にまたがって接続された場合、隣接する2つの接続電極133と結晶粒163との接続面積比や接触抵抗値により、一方の接続電極133では小さい信号電流が流れ、他方の接続電極133では過大な信号電流が流れるという現象が発生する。さらに、それらに流れる電流の比率が秒またはサブ秒オーダーで時間的にゆらぐ(変動する)ので、最終的な画像表示の際にその隣接する2つの画素がちらつきとなって現れ、放射線画像の画質を劣化させてしまう。このような異常のある隣接する画素が発生したときは、例えば、画像処理部111の欠陥補正部153によって、その画素の周囲の画素値から求めた値で埋める処理を行い、目立たないように補正している。しかしながら、その隣接する画素にあたる被検体の情報を失ってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、取得された放射線画像の画質を向上させることができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る放射線撮像装置は、CdTeまたはCdZnTeの多結晶体で構成され、放射線に感応して電荷を生成する変換層と、前記変換層で生成された電荷を収集する複数の接続電極と、前記接続電極で収集された電荷を蓄積および読み出しする蓄積読み出し回路と、を有する放射線検出器を備え、前記放射線検出器から出力される放射線検出信号に基づいて放射線画像を取得する放射線撮像装置において、前記放射線画像の各画素は、前記接続電極の各々と対応すると共に、前記各画素は、前記接続電極の各々で収集された電荷に基づく放射線強度を表す値である画素値を有し、取得した前記放射線画像のうち、隣接する複数の画素で得られる各画素値が時間的に変動する隣接欠陥画素を、この隣接欠陥画素の複数の画素値で平均化した画素値にそれぞれ置き換える隣接欠陥補正部を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る放射線撮像装置によれば、隣接する複数の画素で得られる各画素値が時間的に変動する隣接欠陥画素を、この隣接欠陥画素の各画素値で平均化した画素値にそれぞれ置き換える隣接欠陥補正部を備えている。隣接欠陥画素の画素値で平均化すると、その画素値が正常画素の範囲内に収まる。そのため、異常画素として欠陥補正されるなどして扱われていた隣接欠陥画素を正常画素として利用できるので、被検体の画素情報を失うことなく、取得された放射線画像の画質を向上させることができる。
また、本発明に係る放射線撮像装置は、放射線非照射時に予め取得した前記放射線画像で放射線照射時に取得した前記放射線画像をオフセット補正するオフセット補正部を備え、前記隣接欠陥補正部は、前記オフセット補正部の前段に配置されていることが好ましい。また、本発明に係る放射線撮像装置は、放射線照射時に取得した前記放射線画像の感度バラツキを補正するゲイン補正部とを備え、前記隣接欠陥補正部は、前記ゲイン補正部の前段に配置されていることが好ましい。また、本発明に係る放射線撮像装置は、前記放射線画像に現れる残像を除去するラグ補正部を備え、前記隣接欠陥補正部は、前記ラグ補正部の前段に配置されていることが好ましい。隣接欠陥画素の異常のある画素の状態でオフセット補正、ゲイン補正、またはラグ補正を行っても、精度の良い補正が行えない。そのため、オフセット補正、ゲイン補正、およびラグ補正の前、すなわち、画像処理の初期段階で隣接欠陥補正を行うことにより、異常のある画素を正常画素の範囲内に収めることができる。そのため、後のオフセット補正、ゲイン補正、またはラグ補正の精度を良くすることができるので、取得される放射線画像の画質を向上させることができる。
本発明に係る放射線撮像装置によれば、隣接する画素で得られる各画素値が時間的に変動する隣接欠陥画素を、この隣接欠陥画素の画素値で平均化した画素値に置き換える隣接欠陥補正部を備えている。隣接欠陥画素の画素値で平均化すると、その画素値が正常画素の範囲内に収まる。そのため、異常画素として欠陥補正されるなどして扱われていた隣接欠陥画素を正常画素として利用できるので、被検体の画素情報を失うことなく、取得された放射線画像の画質を向上させることができる。
実施例に係るX線撮像装置の概略構成を示す図である。 実施例に係るX線検出器の概略構成を示す図である。 実施例に係るアクティブマトリックス基板とその周辺の概略構成を示す図である。 実施例に係るX線検出器と画像処理部の概略構成を示す図である。 実施例に係る隣接欠陥補正部の説明に供する図である。 従来の放射線撮像装置のX線検出器と画像処理部の概略構成を示す図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。図1は、実施例に係るX線撮像装置の概略構成を示す図であり、図2は、X線検出器の概略構成を示す図である。また、図3は、アクティブマトリックス基板とその周辺の概略構成を示す図であり、図4は、X線検出器と画像処理部の概略構成を示す図である。また、図5は、隣接欠陥補正部の説明に供する図である。
図1を参照する。本実施例では、X線撮像装置1を放射線撮像装置の一例として説明する。
<X線撮像装置>
本実施例のX線撮像装置1は、被検体Mが載置される天板2と、天板2に載置された被検体Mに向けてX線を照射するX線管3と、X線管3と対向して配置され、被検体Mを透過したX線を検出するX線検出器4を備えている。なお、X線検出器4は、本発明における放射線検出器に相当する。
また、X線撮像装置1は、X線管3を移動させるX線管移動機構5と、X線検出器4を移動させるX線検出器移動機構6と、それらX線管移動機構5およびX線検出器移動機構6を制御する撮像系移動制御部7とを備えている。撮像系移動制御部7は、例えば、X線管3から照射されたX線の中心とX線検出器4の検出面の中心とが一致する状態が保たれるようにX線管移動機構5およびX線検出器移動機構6を制御する。
X線照射用のX線管3は照射制御部8で制御される。照射制御部8は、X線管2の管電圧や管電流を発生させる高電圧発生部9を有している。照射制御部8は、後述する入力部14等で予め設定された管電圧・管電流などの照射条件に応じて、X線管3に対してX線照射に必要な制御を実行する。
X線検出器4は、被検体Mを透過したX線を検出して、X線画像に相当するX線検出信号を出力する。X線検出器4から出力されるX線検出信号は、A/D変換器10によって、デジタル信号に変換されて画像処理部11に送信される。画像処理部11は、A/D変換器10で変換されたデジタル信号に基づき種々の処理を行う。画像処理部11で処理されたX線画像は、動画像である透過画像、または静止画像である撮影画像としてモニタ等で構成される表示部12に表示される。
また、X線撮像装置1は、主制御部13、入力部14、およびメモリ部15を備えている。主制御部13は、CPUなどによって構成され、各種のプログラムを実行することで、撮像系移動制御部7、照射制御部8、および画像処理部11等の各構成を適切に動作させる制御を行う。入力部14では操作者により入力設定が行われる。メモリ部15は、ROM(Read-only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、またはハードディスク等の記憶媒体で構成され、取得したX線画像等を記憶する。
<X線検出器>
図2を参照する。X線検出器4は、X線を検出する検出側基板21とアクティブマトリックス基板23とを貼り合わせて一体となって構成されている。
検出側基板21は、入射した検出対象のX線によって電荷(電子、正孔)を生成し、生成された電荷を複数個の検出素子DUごとに収集した上で取り出すように構成されている。検出側基板21は、X線の入射側から順番に、支持基板25、正孔阻止層27、変換層29、電子阻止層31、および接続電極33を備えている。なお、符号xにX線の照射方向を示す。
支持基板25は、カーボンから形成されるグラファイト等の導電性材料で構成され、支持基板15には、バイアス電圧Vaが印加される。正孔阻止層27は、CdS(硫化カドミウム)、ZnS(硫化亜鉛)、ZnO(酸化亜鉛)、またはSb(硫化アンチモン)等の高抵抗N型半導体で構成され、支持基板25上に昇華法、蒸着もしくはスパッタ法、化学析出法、または電析法等によって形成される。
変換層29は、X線に感応して電荷を生成する。すなわち、支持基板25にバイアス電圧Vaが印加された状態でX線が入射されると、そのX線の強度に応じて電荷を生成する。変換層29は、CdTe(テルル化カドミウム)、またはCdZnTe(テルル化カドミウム亜鉛)等の多結晶体で構成される。変換層29は、例えば、近接昇華法により形成される。近接昇華法は、CdTeの粉末材料の焼結体や、CdTeの粉末材料とZn(亜鉛)の混合焼結体を、正孔阻止層27が形成された支持基板25に近接配置し、減圧下で加熱して昇華させることで成膜する。変換層29の厚みは、400μm程である。なお、変換層29を構成するCdTeまたはCdZnTeの多結晶体は、柱状および角錐状の結晶粒が配列して形成される。図2の符号cに柱状の結晶粒の一例を示す。
電子阻止層31は、ZnTe、またはSb等のP型半導体で構成され、支持基板25に形成された変換層29上に、昇華法、蒸着法、スパッタ、化学析出法、または電析法等で形成される。接続電極33は、ITO(酸化インジウムスズ)、Au(金)、またはPt(白金)等の導電性材料で形成される。接続電極33は、二次元マトリックス状に分離して形成されている。なお、分離して形成された接続電極33の間は、例えば、パッシべーションやアンダーフィルで絶縁されている。また、接続電極33のピッチ(画素ピッチ)Pは、おおよそ80〜200μmの範囲で形成される。
アクティブマトリックス基板23は、検出側基板21の変換層29で生成された電荷の蓄積および読み出しを行う。アクティブマトリックス基板23は、図2および図3に示すように、検出素子DUが二次元マトリックス状に配列される。検出素子DUには、画素電極35、コンデンサCa、および薄膜トランジスタTrが各1個ずつ設けられている。なお、説明の都合上、アクティブマトリックス基板23は、10×10個(画素)の検出素子DUで構成されているものとする。アクティブマトリックス基板23は、ガラス等で構成される絶縁基板37上に、画素電極35、コンデンサCa、薄膜トランジスタTr、ゲートラインG1〜G10、およびデータラインD1〜D10等がパターン形成されて構成される。
画素電極35は、ITO、Au、またはPt等の導電性材料で形成される。画素電極35は、複数の接続電極33のそれぞれと電気的に接続されている。コンデンサCaは、変換層29で生成された電荷を蓄積する。すなわち、変換層29で生成された電荷が各接続電極33で収集され、画素電極35を介して、コンデンサCaに送られて蓄積される。薄膜トランジスタTrは、コンデンサCaに蓄積された電荷をON/OFFを切り替えて読み出すスイッチング素子としての機能を有する。ゲートラインG1〜G10は、行(横)ごとの薄膜トランジスタTrのゲート側に電気的に接続されている。データライン41は、列(縦)ごとの薄膜トランジスタTrの読み出し側に電気的に接続されている。
データラインD1〜D10の後段には、順番に、電荷電圧変換アンプ39、およびマルチプレクサ41が電気的に接続して配置されている。また、ゲートラインG1〜G10には、ゲート駆動回路43が電気的に接続して配置されている。
ゲート駆動回路43は、信号読み出し用の走査信号を各薄膜トランジスタTrに送信する。ゲート駆動回路43によりゲートラインG1〜G10に電圧が印加されることで薄膜トランジスタTrがONになり、コンデンサCaに蓄積された電荷が、データラインD1〜D10を介して電荷電圧変換アンプ39に送信される。電荷電圧変換アンプ39は電荷を電圧信号に変換し、マルチプレクサ41は、電荷電圧変換アンプ39で変換されたデータラインD1〜D10の電圧信号を1つの電圧信号にまとめて出力する。なお、電荷電圧変換アンプ39、マルチプレクサ41、およびゲート駆動回路43は、フレキシブルプリント基板によってアクティブマトリックス基板23に接続されている。
<画像処理部>
図4を参照する。X線検出器4から出力されたX線検出信号は、A/D変換器10でデジタル信号に変換されて画像処理部11に送信される。画像処理部11は、メモリ部51、欠陥補正処理部53、隣接欠陥補正部55、オフセット補正部57、ゲイン補正部59、およびラグ補正部61を備えている。
メモリ部51は、A/D変換器10でデジタル信号に変換されたX線検出信号を記憶する。欠陥補正部53は、固定位置に発生する正常画素の範囲から外れた画素値を示す欠陥画素を補正する。欠陥補正部53は、例えば、欠陥画素に隣接する周囲の正常画素を用いて、それらの画素値の平均値を求めて、求められた画素値を欠陥画素の画素値として埋めて補正される。
隣接欠陥補正部55は、固定位置に発生する異常のある隣接する画素に対して補正を行う。すなわち、隣接欠陥補正部55は、隣接する複数の接続電極33に結晶粒63がまたがって形成されたことで、隣接する複数の画素間で画素値が時間的に変動する隣接欠陥画素を、この隣接欠陥画素の画素値で平均化した画素値に置き換える補正を行う。隣接欠陥画素は、図4に示すように、変換層29中の結晶粒63が複数の接続電極33にまたがって接続された場合に発生し、接続面積比や接触抵抗値等に依存する。例えば、図5(a)に示すように、隣接する2画素間で発生したとき、一方の接続電極33では小さい電荷が流れ、他方の接続電極33では過大な電荷が流れるという現象が発生する。それが表示部12に放射線画像を表示した際に、ちらつきとなって現れる。このちらつきは、固定位置に発生するので、この位置を予め設定することで補正を行うようになっている。なお、結晶粒63の粒子径はおおよそ10〜150μmである。
隣接欠陥補正部55は、予め設定された隣接欠陥画素が発生する位置に基づいて補正が行われる。図5(a)に示すように、隣接する2つの接続電極33(画素)間で結晶粒63がまたがって接続する場合、画素P1と画素P2との画素値を平均化する演算が行われ、求められた値をその画素値として置き換えている。すなわち、P1′=P2′=(P1+P2)/2により求められた画素値P1′,P2′にそれぞれ置き換えられる。
同様に、図5(b)に示すように、隣接する3つの接続電極33(画素)間で結晶粒63がまたがって接続する場合、画素P1、画素P2、および画素P4の画素値を平均化する演算を行う。すなわち、P1′=P2′=P4′=(P1+P2+P3)/3により求められた画素値P1′,P2′,P4′にそれぞれ置き換えられる。また、図5(c)に示すように、隣接する4つの接続電極33(画素)間で結晶粒63がまたがって接続する場合、画素P1〜画素P4の画素値を平均化する演算を行う。すなわち、P1′〜P4′=(P1+P2+P3+P4)/4により求められた画素値P1′〜P4′にそれぞれ置き換えられる。一般に結晶粒がPからPまでのn画素にまたがっていた場合、平均化画素値P′を式(1)で計算して置き換える。
Figure 0005429029
また、図5(d)に示すように、隣接する2つの接続電極33(画素)間で斜め方向に結晶粒63がまたがって接続する場合、画素P1と画素P4との画素値を平均化する演算を行う。すなわち、P1′=P4′=(P1+P4)/2により求められた画素値P1′,P4′にそれぞれ置き換えられる。
オフセット補正部57は、X線を照射していない場合(以下、「X線非照射時」とする)にX線検出器4で出力されたX線検出信号を補正する。すなわち、オフセット補正部57は、X線非照射時に生じた暗電流のX線検出信号に基づくX線画像の各画素値をオフセット補正値として予め取得し、被検体Mを透過したX線を検出して取得したX線画像をオフセット補正値で減算する等を行うことで補正する。
ゲイン補正部59は、X線を照射した場合(以下、「X線照射時」とする)にX線検出器4で出力されたX線検出信号の感度バラツキを補正する。すなわち、ゲイン補正部59は、X線照射時に、変換層29の変換率などの感度バラツキ等に起因するX線検出信号に基づくX線画像をゲイン補正値として予め取得し、被検体Mを透過したX線を検出して取得したX線画像をゲイン補正値で補正を行う。オフセット補正部57およびゲイン補正部59によってそれぞれ補正を行うことで、ダイナミックレンジの適正化と画像ムラをなくす処理を行っている。
ラグ補正部61は、X線検出器4で出力されたX線検出信号に現れる残像を除去する処理を行う。すなわち、ラグ補正部61は、リアルタイムで透視する場合にX線検出器4からX線検出信号を取り出すサンプリング時間の間隔が短い場合など、その取り出しきれない信号の残りが、時間遅れ成分として、次に撮像されたX線画像に写り込んでしまう。そこで、X線検出信号から時間遅れ成分を取り除く、例えば演算処理を行って補正する。
なお、画像処理部11は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路の変更可能なハードウェアで構成され、デジタル信号に変換されたX線検出信号を演算処理する。
次に、X線検出器4でX線検出信号を出力されたところから、取得した画像が表示部に表示されるまでの動作を説明する。
図4を参照する。X線検出器4から出力されたX線検出信号は、A/D変換器10によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたX線検出信号は、一旦、画像処理部11のメモリ部49に画像として記憶される。そして、画像処理部11内において、種々の画像処理が行われる。
メモリ部49に記憶されたX線画像は、初期段階で欠陥補正および隣接欠陥補正が行われる。欠陥補正部53では、点状やライン状等の欠陥画素を、例えば、欠陥画素の周囲の正常画素を用いて平均化する演算が行われ、求められた画素値を欠陥画素の画素値として置き換える。隣接欠陥補正部55では、例えば、隣接欠陥画素が図5(a)に示すような、2つの接続電極33(画素)間で結晶粒63がまたがって接続する場合において、予め設定された位置に発生する隣接欠陥画素に対して、その2つの画素値を足し合わせて、その画素数分、すなわち、2で割る演算を行う。演算して求められた画素値を隣接欠陥画素の元の画素値として置き換える。
欠陥補正部53および隣接欠陥補正55で補正されたX線画像は、オフセット補正部57により、予め取得されたオフセット補正値を用いて暗電流の影響を取り除き、また、ゲイン補正部59により、予め取得されたゲイン補正値を用いて感度バラツキを整える補正を行う。そして、透視画像(動画像)などリアルタイム表示の際には、ラグ補正により、残像を取り除く処理が行われる。なお、画像処理部11において、例えば、階調変換等のその他必要な画像処理が行われる。
なお、欠陥補正部53および隣接欠陥補正部55は、オフセット補正部57、ゲイン補正部59、およびラグ補正部61の前段に配置されている。点欠陥やライン欠陥等の欠陥画素や隣接欠陥画素のように異常のある画素の状態でオフセット補正、ゲイン補正、またはラグ補正を行っても、精度の良い補正が行えない。そのため、オフセット補正、ゲイン補正、およびラグ補正の前、すなわち、画像処理の初期段階で欠陥補正および隣接欠陥補正を行うことにより、異常のある画素を正常画素の範囲内に収めることができる。そのため、その後のオフセット補正、ゲイン補正、またはラグ補正の精度を良くすることができるので、取得される放射線画像の画質を向上させることができる。
画像処理部11で処理されたX線画像は、表示部12に表示され、また、メモリ部15に記憶される。
このような構成を備えたX線撮像装置1によれば、X線検出信号に基づくX線画像内で、隣接する複数の画素間で得られる画素値が時間的に変動する隣接欠陥画素を、この隣接欠陥画素の各画素値で平均化した画素値にそれぞれ置き換える隣接欠陥補正部55を備えている。隣接欠陥画素の画素値で平均化すると、その画素値が正常画素の範囲内に収まる。そのため、異常画素として欠陥補正されるなどして扱われていた隣接欠陥画素を正常画素として利用できるので、被検体Mの画素情報を失うことなく、取得されたX線画像の画質を向上させることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、放射線撮像装置として、X線を検出するX線検出器4を備えたX線撮像装置1を一例に挙げて説明したが、この構成に限られない。すなわち、放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出するγ線検出器を備えたECT(Emission Computed Tomography)装置であってもよい。
(2)上述した実施例では、X線検出器4の検出側基板23において、支持基板25と変換層29との間に正孔阻止層27が、また、変換層29と接続電極33との間に電子阻止層31が形成されていた。しかしながら、この構成に限られない。すなわち、正孔阻止層27および電子阻止層31のいずれか一方が形成されている構成であってもよい。また、正孔阻止層27および電子阻止層31をいずれも形成されていない構成であってもよい。また、正孔阻止層27および電子阻止層31の配置が逆であってもよい。
(3)上述した実施例では、支持基板25は、グラファイト等の導電性材料で形成され、バイアス電圧Vaを印加するようにしていたが、この構成に限られない、すなわち、支持基板25がガラス等の絶縁性材料で構成される場合は、支持基板25と正孔阻止層27(または変換層29)との間にITO、Au、またはPt等の導電性材料の共通電極を形成して、共通電極にバイアス電圧を印加するようにしてもよい。
(4)上述した実施例では、変換層29は、近接昇華法で形成されていたが、これに限られない。すなわち、CdTeまたはCdZnTe等の多結晶体で構成される変換層29を他の方法で形成した場合であって、複数の接続電極33にまたがって結晶粒が形成され、隣接する画素間で得られる画素値が時間的に変動する隣接欠陥画素が発生したときも適応可能である。
1 … X線撮像装置
4 … X線検出器
11 … 画像処理部
23 … アクティブマトリックス基板
29 … 変換層
33 … 接続電極
53 … 欠陥補正部
55 … 隣接欠陥補正部
57 … オフセット補正部
59 … ゲイン補正部
61 … ラグ補正部
63 … 結晶粒

Claims (4)

  1. CdTeまたはCdZnTeの多結晶体で構成され、放射線に感応して電荷を生成する変換層と、前記変換層で生成された電荷を収集する複数の接続電極と、前記接続電極で収集された電荷を蓄積および読み出しする蓄積読み出し回路と、を有する放射線検出器を備え、
    前記放射線検出器から出力される放射線検出信号に基づいて放射線画像を取得する放射線撮像装置において、
    前記放射線画像の各画素は、前記接続電極の各々と対応すると共に、前記各画素は、前記接続電極の各々で収集された電荷に基づく放射線強度を表す値である画素値を有し、
    取得した前記放射線画像のうち、隣接する複数の画素で得られる各画素値が時間的に変動する隣接欠陥画素を、この隣接欠陥画素の各画素値で平均化した画素値にそれぞれ置き換える隣接欠陥補正部を備えていることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮像装置において、
    放射線非照射時に予め取得した前記放射線画像で放射線照射時に取得した前記放射線画像をオフセット補正するオフセット補正部を備え、
    前記隣接欠陥補正部は、前記オフセット補正部の前段に配置されていることを特徴とする放射線撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の放射線撮像装置において、
    放射線照射時に取得した前記放射線画像の感度バラツキを補正するゲイン補正部とを備え、
    前記隣接欠陥補正部は、前記ゲイン補正部の前段に配置されていることを特徴とする放射線撮像装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の放射線撮像装置において、
    前記放射線画像に現れる残像を除去するラグ補正部を備え、
    前記隣接欠陥補正部は、前記ラグ補正部の前段に配置されていることを特徴とする放射線撮像装置。
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