JP5428781B2 - 熱線反射ガラス板、及び熱線反射ガラス板の曲げ成形方法 - Google Patents

熱線反射ガラス板、及び熱線反射ガラス板の曲げ成形方法 Download PDF

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本発明は、熱線反射膜と、周波数選択表面とを有する熱線反射ガラス板、及び熱線反射ガラス板の曲げ成形方法に関する。
建築用や車両用の窓ガラスとして、熱線反射膜付きのガラス板が用いられることがある。熱線反射膜は、金属や金属酸化物等の薄膜で構成され、赤外線を反射すると共に、赤外線よりも波長の短い可視光線を透過する。これにより、室内からの室外の視認性を確保しつつ、太陽光の熱が室内へ流入するのを抑制することができる。
しかし、熱線反射膜は、赤外線の他、赤外線よりも波長の長い電磁波も反射する傾向を有し、特に電気導電度が高い金属及び金属酸化物系の熱線反射膜では電磁波反射率が非常に高いため、FM放送、AM放送、UHF放送、VHF放送、携帯電話、GPS(1575MHz)、自動車用のキーレスエントリー(250〜400MHz)等といった放送、通信、機器制御等で使用される電磁波を反射する。
これに対し、従来から、熱線反射膜のメッシュパターンからなり、熱線反射膜を線状に除去した複数の開口線を有する周波数選択表面(FSS:Frequency Selective Surface)が知られている(例えば、特許文献1参照)。周波数選択表面は、メッシュパターンに応じた周波数帯の電磁波を選択的に透過する。これにより、FM放送等の室外からの電磁波を室内のアンテナにて受信することが可能になる。また、周波数選択表面のメッシュパターンの大きさが小さいほど電波透過性は良好なことが知られている。
ところで、一般的に、周波数選択表面を有する湾曲ガラス板を製造する場合、周波数選択表面を有する平板ガラスを加熱処理によって軟化し、製品形状に曲げ成形する。曲げ成形する際、平板ガラスの周縁部を支持して平板ガラスを自重曲げさせたり、平板ガラスをプレス曲げしたりする。
特表2005−506904号公報
通常、図13に示すように、熱線反射膜12と周波数選択表面11とが少なくとも一辺14で隣接して設けられる。周波数選択表面11は、熱線反射膜のメッシュパターン30からなり、熱線反射膜を線状に除去した複数の開口線32を有するので、熱線反射膜12に比べて、熱線反射率が低い。このため、巨視的に見ると、周波数選択表面11と熱線反射膜12との境界である一辺14付近で熱線反射率が急激に変化する。また、微視的に見ると、一辺14に沿う開口線が存在するので、一辺14付近での熱線反射率の急激な変化が助長されている。
このような場合、加熱処理時に、一辺14付近での温度勾配が急激になる。その結果、加熱処理による曲げ成形時に、一辺14に沿って歪みが生じることがあった。この歪みは、ガラス板の中央に近い部分である、一辺14の中央部で顕著であった。
この課題を解決するため、熱線反射膜付きの平板ガラスを熱処理によって軟化し、製品形状に曲げ成形した後、湾曲した熱線反射膜の一部を線状に除去してメッシュパターンに加工して周波数選択表面を形成することが考えられる。しかしながら、この場合、平坦な熱線反射膜を加工する場合に比べて、加工が難しいので、メッシュパターンの寸法精度が悪くなる。このため、電磁波の透過特性に悪影響を与えることがある。また、曲面を加工するため、加工装置が複雑になる。
また、この課題を解決するため、格子状の開口線の代わりに、ジグザグ状の複数の開口線を用いることが考えられるが、この場合、全ての開口線が一方向に延びているので、垂直偏波、水平偏波、円偏波や楕円偏波等の偏波の透過特性に悪影響を与えることがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、電磁波の透過特性を維持しつつ、曲げ成形時に歪みを抑制することのできる熱線反射ガラス板、及び熱線反射ガラス板の曲げ成形方法を提供することを目的とする。
上記目的を解決するため、本発明の熱線反射ガラス板は、
熱線反射膜と、該熱線反射膜に少なくとも一辺で隣接し、熱線反射膜のメッシュパターンによりなり、複数の開口線を有する周波数選択表面とをガラス板の少なくとも片面に設けた熱線反射ガラス板において、
少なくとも前記一辺の前記ガラス板の中央に近い部分と交差する前記開口線は、前記一辺との交差角が5°以上であることを特徴とする。
ここで、一辺のガラス板の中央に近い部分とは、一辺の長さをRとすると、一辺におけるガラス板の中央に最も近い位置から一辺の両端に向かって1/12R(好ましくは、1/6R、さらに好ましくは1/3R)以内の部分をいう。
また、本発明の熱線反射ガラス板の曲げ成形方法は、
上記記載の熱線反射ガラス板を、加熱処理によって軟化し、曲げ成形することを特徴とする。
本発明によれば、電磁波の透過特性を維持しつつ、曲げ成形時に歪みを抑制することのできる熱線反射ガラス板、及び熱線反射ガラス板の曲げ成形方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の第2の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の第3の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の第4の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の第5の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の第6の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の第7の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の第8の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。 本発明の一実施形態における熱線反射ガラス板の曲げ成形方法のフロー図である。 本発明の一実施形態における合わせガラスの曲げ成形の説明図(1)である。 本発明の一実施形態における合わせガラスの曲げ成形の説明図(2)である。 本発明の一実施形態における合わせガラスの曲げ成形の説明図(3)である。 従来のメッシュパターンの平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。尚、各図において、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
次に、メッシュパターンについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。
図1は、矩形状の平板ガラスの片面の全域に熱線反射膜を成膜し、この熱線反射膜の一部に帯状の周波数選択表面111を設けた熱線反射ガラス板である。この熱線反射ガラス板は、周波数選択表面111と熱線反射膜112とが、長辺(一辺)114を境界として隣接している。境界は、本発明では後述の開口線の先端を結んだ線で定義し、図1の場合、一辺114は直線状になっている。一辺114の中央部が、一辺114の平板ガラスの中央に近い部分になっている。
周波数選択表面111は、所定周波数帯の電磁波を選択的に透過する。周波数選択表面111は、熱線反射膜のメッシュパターン130からなり、熱線反射膜を線状に除去した複数の開口線132を有する。言い換えると、周波数選択表面111は、開口線132に囲まれた複数の熱線反射膜のパッチが網目状に配列されたものである。各パッチは、矩形状であることがレーザ加工装置やカッター等の熱線反射膜の除去方法に対しては加工時間が短時間であるので望ましい。しかし、矩形状に限らず平行四辺形、台形など多角形状であって良く、大部分のパッチが、矩形状であって良い。
メッシュパターン130の網目131は、熱線反射膜のパッチからなる。網目131の各辺の長さは、周波数選択表面111が選択的に透過すべき電磁波(以下、「所望の電磁波」という)の波長の1/20以下に設定され、例えば、0.2〜20mmに設定される。
複数の開口線132は、一辺114に対して垂直な複数の垂直線133と、一辺114に対して平行な複数の平行線134とにより構成されている。垂直線133や平行線134の線幅は、所望の電磁波の波長等に応じて設定され、例えば、10〜1000μmに設定される。
垂直線133や平行線134は、等ピッチで配列されても良いし、不等ピッチで配列されても良い。また、垂直線133の間隔Xと、平行線134の間隔Yとは略同一であっても良いし、異なっていても良い。
平行線134は、一辺114に最も近い平行線134が一辺114から第1の距離L1離れるように配列されている。ここで、第1の距離L1とは、所定の線幅(例えば、50μm)を有する平行線134の外縁と一辺114との間隔を意味する。
第1の距離L1は、周波数選択表面111の寸法形状等に応じて適宜設定されるが、3〜100mmであることが好ましく、5〜100mmであることがより好ましい。
第1の距離L1が3mm未満であると、平行線134を一辺114から離間した効果が十分に得られない。一方、第1の距離L1が100mmを超えると、メッシュパターン130の変化が大きすぎるので、電磁波の透過特性に悪影響を与える。
このようにして、平行線134が一辺114から離間しているので、図1に示すように、メッシュパターン130の開口線132と一辺114との交差角θが90°に設定されており、一辺114に沿う開口線が存在しない。
ところで、図13に示すように、一辺14に沿う開口線が存在する場合、一辺14付近での熱線反射率の急激な変化が助長される。このため、加熱処理時に、一辺14付近での温度勾配が急激になる。その結果、加熱処理による曲げ成形時に、一辺14に沿って歪みが生じやすい。
本実施形態では、一辺114に沿う開口線が存在しないので、加熱処理時に、一辺114付近での温度勾配を緩やかにすることができる。よって、加熱処理による曲げ成形時に、一辺114に沿って歪みが生じるのを抑制することができる。
このメッシュパターン130が設けられた熱線反射ガラス板は、後述する方法により、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形される。製品形状に曲げ成形された熱線反射ガラス板は、周波数選択表面と熱線反射膜との境界が地面に対し水平になるように車両や建物等の対象物に設置されて良い。これにより、平行線を地面に対し水平に設置すると共に、垂直線を地面に対し垂直又は斜めに設置することができるので、垂直偏波、水平偏波、円偏波や楕円偏波等の偏波の透過性を高めることができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。
図2は、図1とメッシュパターン230以外は同じで、周波数選択表面211と熱線反射膜212とが長辺(一辺)214を境界として隣接している熱線反射ガラス板である。
メッシュパターン230の複数の開口線232は、一辺214に対して垂直な複数の垂直線233と、一辺214に対して平行な複数の平行線234とにより構成されている。
平行線234は、一辺214に最も近い平行線234が一辺214から第1の距離L1離れるように配列されている。
垂直線233は、一辺214から第2の距離L2内の領域において間引かれている。具体的には、垂直線233は、上記領域において1本おきに間引かれている。尚、垂直線233は、上記領域外では間引かれていない。
第2の距離L2は、周波数選択表面211の寸法形状等に応じて適宜設定されるが、3〜100mmであることが好ましく、5〜100mmであることがより好ましい。
第2の距離L2が3mm未満であると、垂直線233を間引く効果が十分に得られない。一方、第2の距離L2が100mmを超えると、メッシュパターン230の変化が大きすぎるので、電磁波の透過特性に悪影響を与える。
このようにして、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、平行線234が一辺214から離間しており、メッシュパターン230の開口線232と一辺214との交差角θが90°に設定されているので、一辺214に沿う開口線が存在しない。
加えて、本実施形態では、垂直線233が一辺214付近で間引かれているので、巨視的に見ると、第1の実施形態に比べて、一辺214付近での熱線反射率の変化を緩やかにすることができる。
これにより、第1の実施形態に比べて、加熱処理時に、一辺214付近での温度勾配を緩やかにすることができ、加熱処理による曲げ成形時に、一辺214に沿って歪みが生じるのを効果的に抑制することができる。
このメッシュパターン230が設けられた熱線反射ガラス板は、第1の実施形態と同様に、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形された後、車両や建物等の対象物に設置されて良い。
尚、本実施形態の垂直線233は、一辺214付近において1本おきに間引かれているが、本発明はこれに限定されない。例えば、垂直線233は、複数本おきに間引かれても良いし、複数本ずつ束にして除かれても良い。
尚、本実施形態の第2の距離L2は、図2に示すように、第1の距離L1と同一に設定されているが、本発明はこれに限定されない。具体的には、第2の距離L2は、第1の距離L1よりも大きくても良いし、小さくても良い。
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態におけるメッシュパターンの平面図であって、平板ガラスを製品形状に曲げ成形する前の状態を示す平面図である。
図3は、図1とメッシュパターン330以外は同じで、周波数選択表面311と熱線反射膜312とが長辺(一辺)314を境界として隣接している熱線反射ガラス板である。
メッシュパターン330の複数の開口線332は、一辺314に対して垂直な複数の垂直線333と、一辺314に対して平行な複数の平行線334とにより構成されている。
平行線334は、一辺314に最も近い平行線334が一辺314から第1の距離L1離れるように配列されている。
垂直線333は、一辺314から第2の距離L2内の領域において間引かれており、該領域において垂直線333の本数が一辺314付近から周波数選択表面311の内方に向けて段階的に増えている。具体的には、一辺314に最も近い平行線334とその直下の平行線334との間の領域において1本おきに間引かれている。また、一辺314と一辺314に最も近い平行線334との間の領域において、さらに1本おきに間引かれている。その結果、垂直線333の本数が一辺314付近から周波数選択表面311の内方に向けて段階的に2倍ずつ増えている。尚、垂直線333は、上記領域外では、間引かれていない。
このようにして、本実施形態では、第2の実施形態と同様に、平行線334が一辺314から離間しているので、メッシュパターン330の開口線332と一辺314との交差角θが90°に設定されており、一辺314に沿う開口線が存在しない。
加えて、本実施形態では、垂直線333の本数が一辺314付近から周波数選択表面311の内方に向けて段階的に増えるので、巨視的に見ると、第2の実施形態に比べて、一辺314付近での熱線反射率の変化を緩やかにすることができる。
これにより、第2の実施形態に比べて、加熱処理時に、一辺314付近での温度勾配をより緩やかにすることができ、加熱処理による曲げ成形時に、一辺314に沿って歪みが生じるのを効果的に抑制することができる。
このメッシュパターン330が設けられた平板ガラスは、第1の実施形態と同様に、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形された後、車両や建物等の対象物に設置されて良い。
尚、本実施形態の垂直線333の本数は、一辺314付近から周波数選択表面311の内方に向けて段階的に2倍ずつ増えているが、本発明はこれに限定されない。例えば、垂直線333の本数は、一辺314付近から周波数選択表面311の内方に向けて段階的にn倍(nは3以上の整数)ずつ増えていても良い。
尚、本実施形態の第2の距離L2は、図3に示すように、第1の距離L1よりも大きく設定されているが、本発明はこれに限定されない。具体的には、第2の距離L2は、第1の距離L1と同一であっても良いし、第1の距離L1よりも小さくても良い。
(第4の実施形態)
図4は、本発明の第4の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。
図4は、図1とメッシュパターン430以外は同じで、周波数選択表面411と熱線反射膜412とが長辺(一辺)414を境界として隣接している熱線反射ガラス板である。
メッシュパターン430の複数の開口線432は、一辺414に対して傾斜する複数の第1の傾斜線433と、第1の傾斜線433に対して垂直な複数の第2の傾斜線434とにより構成されている。尚、第2の傾斜線434は、当然に、一辺414に対して傾斜している。
第1の傾斜線433と一辺414との交差角αは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。また、第2の傾斜線434と一辺414との交差角βは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。ここで、交差角α及び交差角βは、鋭角側の角度をいう。
このようにして、開口線432と一辺414との交差角α、βが、5°以上(好ましくは10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定されているので、一辺414に沿う開口線が存在しない。
これにより、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、加熱処理時に、一辺414付近での温度勾配を緩やかにすることができる。その結果、加熱処理による曲げ成形時に、一辺414に沿って歪みが生じるのを抑制することができる。
このメッシュパターン430が設けられた熱線反射ガラス板は、第1の実施形態と同様に、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形された後、車両や建物等の対象物に設置されて良い。この場合、垂直偏波、水平偏波、円偏波や楕円偏波等の偏波は、電界の振動方向が第1の傾斜線に垂直な成分と、電界の振動方向が第2の傾斜線に垂直な成分とに分解されて、メッシュパターン430を透過する。
(第5の実施形態)
図5は、本発明の第5の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。
図5は、図4とメッシュパターン530以外は同じで、周波数選択表面511と熱線反射膜512とが長辺(一辺)514を境界として隣接している熱線反射ガラス板である。
メッシュパターン530の複数の開口線532は、一辺514に対して傾斜する複数の第1の傾斜線533と、第1の傾斜線533に対して垂直な複数の第2の傾斜線534とにより構成されている。尚、第2の傾斜線534は、当然に、一辺514に対して傾斜している。
第1の傾斜線533は、一辺514から第3の距離L3内の領域において切除されている。尚、第1の傾斜線533は、上記領域外では切除されていない。
第3の距離L3は、周波数選択表面511の寸法形状等に応じて適宜設定されるが、3〜100mmであることが好ましく、5〜100mmであることがより好ましい。
第3の距離L3が3mm未満であると、第1の傾斜線533を境界付近において切除した効果が十分に得られない。一方、第3の距離L3が100mmを超えると、メッシュパターン530の変化が大きすぎるので、電磁波の透過特性に悪影響を与える。
第1の傾斜線533と一辺514とは交差しない。一方、第2の傾斜線534と一辺514との交差角βは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。
このようにして、本実施形態では、第4の実施形態と同様に、開口線532と一辺514との交差角βが5°以上(好ましくは10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定されているので、一辺514に沿う開口線が存在しない。
加えて、本実施形態では、第1の傾斜線533が一辺514付近において切除されているので、巨視的に見ると、第4の実施形態に比べて、一辺514付近での熱線反射率の変化を緩やかにすることができる。
これにより、第4の実施形態に比べて、加熱処理時に、一辺514付近での温度勾配を緩やかにすることができ、加熱処理による曲げ成形時に、一辺514に沿って歪みが生じるのを効果的に抑制することができる。
このメッシュパターン530が設けられた熱線反射ガラス板は、第4の実施形態と同様に、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形された後、車両や建物等の対象物に設置されて良い。
(第6の実施形態)
図6は、本発明の第6の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。
図6は、図4とメッシュパターン630以外は同じで、周波数選択表面611と熱線反射膜612とが長辺(一辺)614を境界として隣接している熱線反射ガラス板である。
メッシュパターン630の複数の開口線632は、一辺614に対して傾斜する複数の第1の傾斜線633と、第1の傾斜線633に対して垂直な複数の第2の傾斜線634とにより構成されている。尚、第2の傾斜線634は、当然に、一辺614に対して傾斜している。
第2の傾斜線634は、一辺614から第4の距離L4内の領域において間引かれている。具体的には、第2の傾斜線634は、上記領域において1本おきに間引かれている。尚、第2の傾斜線634は、上記領域外では間引かれていない。
第4の距離L4は、周波数選択表面611の寸法形状等に応じて適宜設定されるが、3〜100mmであることが好ましく、5〜100mmであることがより好ましい。
第4の距離L4が3mm未満であると、第2の傾斜線634を境界付近において間引いた効果が十分に得られない。一方、第4の距離L4が100mmを超えると、メッシュパターン630の変化が大きすぎるので、電磁波の透過特性に悪影響を与える。
第1の傾斜線633と一辺614との交差角αは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。一方、第2の傾斜線634と一辺614との交差角βは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。
このようにして、本実施形態では、第4の実施形態と同様に、開口線632と一辺614との交差角α、βが5°以上(好ましくは10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定されているので、一辺614に沿う開口線が存在しない。
加えて、本実施形態では、第2の傾斜線634が一辺614付近において間引かれているので、巨視的に見ると、第4の実施形態に比べて、一辺614付近での熱線反射率の変化を緩やかにすることができる。
これにより、第4の実施形態に比べて、加熱処理時に、一辺614付近での温度勾配を緩やかにすることができ、加熱処理による曲げ成形時に、一辺614に沿って歪みが生じるのを効果的に抑制することができる。
このメッシュパターン630が設けられた熱線反射ガラス板は、第4の実施形態と同様に、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形された後、車両や建物等の対象物に設置されて良い。
尚、本実施形態の第2の傾斜線634は、一辺614付近において1本おきに間引かれているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2の傾斜線634は、一辺614付近において複数本おきに間引かれても良いし、一辺614付近において複数本ずつ束にして除かれても良い。
(第7の実施形態)
図7は、本発明の第7の実施形態におけるメッシュパターンの平面図である。
図7は、図4とメッシュパターン730以外は同じで、周波数選択表面711と熱線反射膜712とが長辺(一辺)714を境界として隣接している熱線反射ガラス板である。
メッシュパターン730の複数の開口線732は、一辺714に対して傾斜する複数の第1の傾斜線733と、第1の傾斜線733に対して垂直な複数の第2の傾斜線734とにより構成されている。尚、第2の傾斜線734は、当然に、一辺714に対して傾斜している。
第1の傾斜線733は、一辺714から第3の距離L3内の領域において切除されている。このため、第1の傾斜線733と一辺714とは交差しない。尚、第1の傾斜線733は、上記領域外では切除されていない。
第2の傾斜線734は、一辺714から第4の距離L4内の領域において間引かれている。具体的には、第2の傾斜線734は、上記領域において1本おきに間引かれている。尚、第2の傾斜線734は、上記領域外では間引かれていない。
第2の傾斜線734と一辺714との交差角βは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。
このようにして、本実施形態では、第4〜第6の実施形態と同様に、開口線732と一辺714との交差角βが5°以上(好ましくは10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定されているので、一辺714に沿う開口線が存在しない。
加えて、本実施形態では、第1の傾斜線733が一辺714付近において切除されており、且つ、第2の傾斜線734が一辺714付近において間引かれているので、巨視的に見ると、第4〜第6の実施形態に比べて、一辺714付近での熱線反射率の変化を緩やかにすることができる。
これにより、第4〜第6の実施形態に比べて、加熱処理時に、一辺714付近での温度勾配を緩やかにすることができ、加熱処理による曲げ成形時に、一辺714に沿って歪みが生じるのを効果的に抑制することができる。
このメッシュパターン730が設けられた熱線反射ガラス板は、第4の実施形態と同様に、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形された後、車両や建物等の対象物に設置されて良い。
尚、本実施形態の第2の傾斜線734は、一辺714付近において1本おきに間引かれているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2の傾斜線734は、一辺714付近において複数本おきに間引かれても良いし、一辺714付近において複数本ずつ束にして除かれても良い。
尚、本実施形態の第4の距離L4は、図7に示すように、第3の距離L3よりも小さく設定されているが、本発明はこれに限定されない。具体的には、第4の距離L4は、第3の距離L3と同一であっても良いし、第3の距離よりも大きくても良い。
(第8の実施形態)
図8は、本発明の第8の実施形態におけるメッシュパターンの平面図であって、平板ガラスを製品形状に曲げ成形する前の状態を示す平面図である。
図8は、矩形状のガラス板の片面の全域に熱線反射膜を成膜し、この熱線反射膜の一部に矩形状の周波数選択表面811を設けた熱線反射ガラス板である。この熱線反射ガラス板は、周波数選択表面811と熱線反射膜812とが、一辺814aと他辺814bとでV字状の境界814を形成して隣接している。周波数選択表面811は、熱線反射膜のメッシュパターン830からなり、メッシュパターン830の網目831は、熱線反射膜のパッチからなる。
メッシュパターン830の複数の開口線832は、一辺に対して傾斜する複数の第1の傾斜線834と、第1の傾斜線834に対して垂直な複数の第2の傾斜線833により構成されている。図8の場合は、境界814の両端を結ぶ方向に対して垂直な複数の第2の傾斜線833と、境界814の両端を結ぶ方向に対して平行な複数の第1の傾斜線834とにより構成されているとも言える。
第2の傾斜線833と境界814との交差角γは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。第1の傾斜線834と境界814との交差角δは、5°以上(好ましくは、10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定される。
このようにして、開口線832と境界814との交差角γ、δが5°以上(好ましくは10°以上、さらに好ましくは20°以上)に設定されているので、境界814に沿う開口線が存在しない。
従って、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、加熱処理時に、境界814付近での温度勾配を緩やかにすることができ、加熱処理による曲げ成形時に、境界814に沿って歪みが生じるのを効果的に抑制することができる。
このメッシュパターン830が設けられた熱線反射ガラス板は、第1の実施形態と同様に、加熱処理によって軟化され、製品形状に曲げ成形される。製品形状に曲げ成形された熱線反射ガラス板を、平行線を地面に対し水平に設置すると共に、垂直線を地面に対し垂直又は斜めに設置することで、垂直偏波、水平偏波、円偏波や楕円偏波等の偏波の透過性を高めることができる。また、境界はV字が上下逆になった山型の形状であっても同様の効果を有する。
以上、本発明の第1〜第8の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述の実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、第1〜第8の実施形態において、熱線反射ガラス板は矩形状であるとしたが、熱線反射ガラス板の形状に制限はなく、例えば扇状であっても良い。
また、第1〜第8の実施形態において、開口線は、熱線反射膜を線状に除去したものであるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、開口線は、メッシュパターンを略反転させたマスクを利用して形成されたものであっても良い。
また、第1〜第3の実施形態において、周波数選択表面と熱線反射膜との境界である一辺は、直線状であるとしたが、弧状であっても良い。弧状の場合、メッシュパターンの複数の開口線は、一辺のガラス板の中央に近い部分である一辺の中央部に対して略垂直な複数の垂直線と、一辺の中央部に対して略平行な複数の平行線とにより構成されて良く、この場合、平行線は、一辺に最も近い平行線が一辺の中央部から所定距離離れるように配列されて良い。また、弧状の場合、メッシュパターンの複数の開口線は、一辺に対して略直交する複数の直交線と、一辺と同心の複数の弧状線とにより構成されても良く、この場合、弧状線は、一辺に最も近い弧状線が一辺から所定距離離れるように配列されて良い。要は、一辺における歪みが発生しやすい部分、即ち一辺のガラス板の中央に近い部分に沿う開口線が存在しなければ良い。
また、第4〜第7の実施形態において、周波数選択表面と熱線反射膜との境界である一辺は、直線状であるとしたが、弧状であっても良い。弧状の場合、メッシュパターンの複数の開口線は、一辺のガラス板の中央に近い部分である一辺の中央部に対して傾斜する複数の第1の傾斜線と、第1の傾斜線に対して垂直な複数の第2の傾斜線とにより構成されて良く、この場合、一辺の中央部に交差する開口線と一辺との交差角が5°以上であれば良い。要は、一辺における歪みが発生しやすい部分、即ち一辺のガラス板の中央に近い部分に沿う開口線が存在しなければ良い。
次に、熱線反射ガラス板の曲げ成形について説明する。
図9は、本発明の一実施形態における熱線反射ガラス板の曲げ成形方法のフロー図である。
熱線反射ガラス板の曲げ成形方法は、例えば、図9に示すように、熱線反射膜と、熱線反射膜に少なくとも一辺で隣接する、所定周波数帯の電磁波を選択的に透過する周波数選択表面とを平板ガラスの片面に形成する工程(ステップS100)と、熱線反射膜と周波数選択表面とが設けられた平板ガラスを加熱処理によって軟化し、製品形状に曲げ成形する工程(ステップS102)とを有する。
図9のステップS100では、先ず、平板ガラスの片面に熱線反射膜を成膜する。
平板ガラスは、例えばフロート法等により製造される。平板ガラスは、製造後に熱処理された強化ガラスであっても良い。また、平板ガラスは、無色透明であって良いし、着色されていても良い。平板ガラスのガラスは、特に限定されないが、例えば、ソーダライムガラスやホウ珪酸ガラス、石英ガラス等が挙げられる。
熱線反射膜は、赤外線を反射するものである。この熱線反射膜付きの窓ガラスは、太陽光の熱が室内へ流入するのを抑制することができ、室内の冷房効果を高めることができる。熱線反射膜は、室内からの室外の視認性を確保するため、赤外線よりも波長の短い可視光線を透過するものであることが好ましい。
熱線反射膜は、赤外線の他、赤外線よりも波長の長い電磁波を反射するので、FM放送、AM放送、UHF放送、VHF放送、携帯電話、GPS(1575MHz)、自動車用のキーレスエントリーシステム(250〜400MHz)等の電磁波を反射する。
熱線反射膜としては、金属膜や金属酸化膜、非金属膜、誘電体膜等が単独で又は組み合わせて用いられる。熱線反射膜は、単一層からなっても良いし、複数層からなっても良い。
熱線反射膜の成膜には、一般的な方法が用いられ、例えば、スパッタ法、蒸着法、CVD(化学的気相成長)法等が用いられる。スパッタ法は、大面積の成膜に適している。
熱線反射膜は、平板ガラスの片面の全域に成膜されても良いし、一部の領域に成膜されても良いが、赤外線の反射効率を高めるため、全域に成膜されることが好ましい。
次に、レーザ加工装置やカッター等を用いて、成膜された熱線反射膜の一部をメッシュパターンに加工して周波数選択表面を形成する。周波数選択表面は、メッシュパターンに応じた周波数帯の電磁波を選択的に透過する。
以上により、熱線反射膜に少なくとも一辺で隣接する周波数選択表面が形成される。熱線反射膜は、開口のない熱線反射膜からなるので、周波数選択表面に比べて、赤外線を効果的に反射することができる。
このようにして、平坦な熱線反射膜の一部をメッシュパターンに加工するので、製品形状に曲げ成形した熱線反射膜を加工する場合に比べて、加工が容易である。よって、メッシュパターンの寸法精度を高めることができ、電磁波の透過特性を高めることができる。
尚、本実施形態では、成膜された熱線反射膜の一部をメッシュパターンに加工して周波数選択表面を形成するとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、メッシュパターンを略反転させたマスクを利用して、平板ガラスの片面に熱線反射膜のメッシュパターンを形成しても良い。この場合も、平坦な面にメッシュパターンを形成するので、メッシュパターンの寸法精度を高めることができ、電磁波の透過特性を高めることができる。
図9のステップS102では、熱線反射膜と周波数選択表面とが設けられた平板ガラスを加熱処理によって軟化し、製品形状に曲げ成形する。
本実施形態では、自動車用の窓ガラスの曲げ成形について説明するが、その前に、自動車用の窓ガラスの構成について説明する。
自動車用の窓ガラスには合わせガラスと強化ガラスが用いられ、通常、フロントガラスには合わせガラスを使用し、リアガラスやサイドガラスには強化ガラスが使用されることが多い。合わせガラスは、2枚の湾曲ガラス板の間にPVB(ポリビニルブチラール)等の中間膜を介在したものである。中間膜は、湾曲ガラス板が外部からの衝撃によって割れたときに、ガラスの破片が飛散するのを防止する役割を果たす。強化ガラスは、表面に圧縮応力層、内部に引張応力層を有する物理強化されたものである。強化ガラスは、圧縮応力層により強度が高くなっており、さらに割れたときに、粉々になって鋭利な破片ができないので、切創を防止する役割を果たす。
図10〜図12は、本発明の一実施形態における合わせガラスの曲げ成形の説明図である。図10は、一方の平板ガラスの片面に設けた熱線反射膜及び周波数選択表面上に別の平板ガラスを重ね合わせた状態を示す側面図である。図11は、図10で重ね合わせた2枚の平板ガラスを加熱処理によって製品形状に曲げ成形した状態を示す側面図である。図12は、図11で曲げ成形した2枚の湾曲ガラス板の間に中間膜を介在させた状態を示す側面図である。
先ず、図10に示すように、一方の平板ガラス110の片面に設けた周波数選択表面111及び熱線反射膜112上に、離型剤(不図示)を塗布したうえで、別の平板ガラス120を重ね合わせた状態で成形型140に載置する。成形型140は、製品形状の周縁部の形状を有している。この状態では、周波数選択表面111及び熱線反射膜112は、平坦になっている。なお、周波数選択表面111及び熱線反射膜112は、別のガラス板120のどちらかの面に設けても良いし、複数の面に設けても良い。
次いで、図11に示すように、成形型140で、下側の平板ガラス110の周縁部を支持した状態で、重ね合わせた2枚の平板ガラス110、120を加熱して軟化させ、重ね合わせた状態で2枚の平板ガラス110、120を自重曲げする。尚、自重曲げの代わりに、プレス曲げしても良い。
その結果、2枚の平板ガラス110、120が、製品形状に湾曲した湾曲ガラス板110A、120Aとなる。また、平坦な周波数選択表面111及び熱線反射膜112が、製品形状に湾曲した周波数選択表面111A及び熱線反射膜112Aとなる。
続いて、湾曲ガラス板110A、120Aを冷却し、分離する。その後、湾曲ガラス板110A、120Aや周波数選択表面111A及び熱線反射膜112Aを洗浄して、離型剤を除去する。
次いで、図12に示すように、一方の湾曲ガラス板110Aの片面に設けた周波数選択表面111A及び熱線反射膜112A上に、可撓性のPVBシートの中間膜113を載せたうえで、他方の湾曲ガラス板120Aを重ね合わせ、熱圧着を行う。このようにして、自動車用の合わせガラスを製造する。
また、強化ガラスの場合、単板で曲げ成形する。軟化点付近までガラス板を加熱処理し、自重曲げやプレス曲げによって曲げ成形する。次いで、例えばガラス板の両面にエアを吹きつけることで急冷する。製品形状に湾曲した周波数選択表面及び熱線反射膜とを有する強化ガラスとなる。
尚、本実施形態では、自動車用の窓ガラスの曲げ成形について説明したが、本発明は、建築用や航空機用、鉄道車両用の窓ガラス等の一般的な窓ガラスに適用されても良い。
110 平板ガラス
110A 湾曲ガラス板
111 周波数選択表面
112 熱線反射膜
114 長辺(一辺)
130 メッシュパターン
131 網目
132 開口線
133 垂直線
134 平行線

Claims (12)

  1. 熱線反射膜と、該熱線反射膜に少なくとも一辺で隣接し、熱線反射膜のメッシュパターンによりなり、複数の開口線を有する周波数選択表面とをガラス板の少なくとも片面に設けた熱線反射ガラス板において、
    少なくとも前記一辺の前記ガラス板の中央に近い部分と交差する前記開口線は、前記一辺との交差角が5°以上であることを特徴とする熱線反射ガラス板。
  2. 前記複数の開口線が、前記一辺の前記ガラス板の中央に近い部分である前記一辺の中央部に対して略垂直な複数の垂直線と、前記一辺の前記中央部に対して略平行な複数の平行線とにより構成され、
    前記平行線は、前記一辺に最も近い前記平行線が前記一辺から所定距離離れるように配列されている請求項1に記載の熱線反射ガラス板。
  3. 前記垂直線は、前記一辺から所定距離内の領域において間引かれている請求項2に記載の熱線反射ガラス板。
  4. 前記領域において前記垂直線の本数が前記一辺から前記周波数選択表面の内方に向けて段階的に増えるように、前記垂直線が間引かれている請求項3に記載の熱線反射ガラス板。
  5. 前記複数の開口線が、前記一辺の前記ガラス板の中央に近い部分である前記一辺の中央部に対して傾斜する複数の第1の傾斜線と、前記第1の傾斜線に対して垂直な複数の第2の傾斜線とにより構成される請求項1に記載の熱線反射ガラス板。
  6. 前記第1の傾斜線は、前記一辺から所定距離内の領域において切除されている請求項5に記載の熱線反射ガラス板。
  7. 前記第2の傾斜線は、前記一辺から所定距離内の領域において間引かれている請求項5又は6に記載の熱線反射ガラス板。
  8. 前記熱線反射膜と前記周波数選択表面との境界は、前記一辺と他辺とでV字状に形成されており、
    前記複数の開口線は、前記他辺との交差角が5°以上であり、前記一辺に対して傾斜する複数の第1の傾斜線と前記第1の傾斜線に対して垂直な複数の第2の傾斜線とにより構成される請求項1に記載の熱線反射ガラス板。
  9. 前記熱線反射膜と前記周波数選択表面とを備えた平板ガラスを、加熱処理によって軟化し、曲げ成形して湾曲させた請求項1〜8のいずれかに記載の熱線反射ガラス板。
  10. 前記熱線反射膜と前記周波数選択表面とを備えたガラス板を少なくとも1枚含む、複数枚のガラス板を中間膜を介して接着された合わせガラスである請求項1〜9のいずれかに記載の熱線反射ガラス板。
  11. 前記熱線反射膜と前記周波数選択表面とを備えたガラス板を加熱処理後に急冷強化した強化ガラスである請求項1〜9のいずれかに記載の熱線反射ガラス板。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載の熱線反射ガラス板を、加熱処理によって軟化し、曲げ成形することを特徴とする熱線反射ガラス板の曲げ成形方法。
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