JP5428769B2 - 直動案内装置及び直動案内装置への潤滑剤供給方法 - Google Patents

直動案内装置及び直動案内装置への潤滑剤供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、直動案内装置に関する。また、本発明は、直動案内装置へ潤滑剤を供給する方法に関する。
従来の直動案内装置の例を、図9〜11を参照しながら説明する。軸方向に延びる断面形状略角形の案内レール101上に、断面形状略コ字状のスライダ102が軸方向に移動可能に組み付けられている。この案内レール101の上面101bと左右両側面101a,101aとが交差する稜線部には、軸方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝110,110が形成され、また、案内レール101の左右両側面101a,101aの上下方向中間位置には、軸方向に延びる断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の凹溝からなる転動体転動溝110,110が形成されている。
また、スライダ102は、スライダ本体102Aと、その軸方向両端部に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ102B,102Bと、で構成されており、スライダ本体102Aの左右両袖部106,106の内側面の角部及び上下方向中央部には、案内レール101の転動体転動溝110,110,110,110に対向する断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の転動体転動溝111,111,111,111が形成されている。
そして、案内レール101の転動体転動溝110,110,110,110と両袖部106,106の転動体転動溝111,111,111,111とで、断面ほぼ円形の転動体転動路114,114,114,114が形成されていて、これらの転動体転動路114,114,114,114は軸方向に延びている。これらの転動体転動路114内には、鋼球からなる多数の転動体103が転動自在に装填されている。
さらに、スライダ102は、スライダ本体102Aの左右両袖部106,106の肉厚部分の上部及び下部に、転動体転動路114と平行をなして軸方向に貫通する貫通孔からなる直線路113,113,113,113を備えている。
一方、エンドキャップ102Bは、例えば樹脂材料の射出成形品からなり、断面形状が略コ字状に形成されている。エンドキャップ102B,102Bは、スライダ本体102Aとの当接面(裏面)の左右両側に、転動体転動路114とこれに平行な直線路113とを連通させる半ドーナッツ状の湾曲路115を有している。
そして、直線路113と両端の湾曲路115とで、転動体103を転動体転動路114の終点から始点へ送り循環させる転動体戻し路116が構成され、この転動体戻し路116と転動体転動路114とで、略環状の転動体循環路が形成されている。この転動体循環路内には、例えば鋼球からなる多数の転動体103が転動自在に装填されていて、これらの転動体103の転動を介してスライダ102が案内レール101に沿って軸方向に移動するようになっている。
すなわち、案内レール101に組みつけられたスライダ102を案内レール101に沿って軸方向に移動させると、転動体転動路114内に装填されている転動体103は、転動体転動路114内を転動しつつ案内レール101に対してスライダ102と同方向に移動する。そして、転動体103が転動体転動路114の終点に達すると、転動体転動路114からすくい上げられ湾曲路115へ送られる(図11を参照)。湾曲路115に入った転動体103はUターンして直線路113に導入され、直線路113を通って反対側の湾曲路115に至る。ここで再びUターンして転動体転動路114の始点に戻り、このような転動体循環路内の循環を無限に繰り返す。
この直動案内装置のスライダ102の軸方向両端部(各エンドキャップ102Bの軸方向端面)には、略板状のサイドシール105,105が装着されている。サイドシール105により、案内レール101とスライダ102との間の隙間の開口のうちエンドキャップ102Bの軸方向端面に開口する部分がシールされ、外部から該隙間への異物の侵入や、該隙間から外部への潤滑剤の流出が防止されている。
通常、このような直動案内装置には、グリースニップル等の潤滑剤供給部品が取り付けられているが、直動案内装置が小型であると、グリースニップルのような潤滑剤供給部品を取り付けることができない場合がある。特許文献1には、グリースニップル等の潤滑剤供給部品を用いることなく、直動案内装置の外部から内部にグリース等の潤滑剤を供給する技術が提案されている。
特許文献1に開示の技術を直動案内装置に適用すると、以下のようになる。サイドシール105には、サイドシール105を軸方向に貫通する貫通孔120が設けられている。さらに、エンドキャップ102Bには、サイドシール105の貫通孔120と湾曲路115とを連通する連通孔121が設けられている(図9,11を参照)。サイドシール105の貫通孔120は、直動案内装置の外部から内部にグリース等の潤滑剤を供給するための潤滑剤注入孔であり、注射器のような注入器のノズルを貫通孔120に挿入して、グリース等の潤滑剤を注入できるようになっている。
貫通孔120を通じて注入された潤滑剤は、エンドキャップ102Bの連通孔121に満たされ、湾曲路115に至るようになっている。これにより、転動体転動路114を含む転動体循環路全域及び転動体103に潤滑剤が行き渡り、十分な潤滑が行われる。
特開平9−112554号公報
しかしながら、サイドシール105とエンドキャップ102Bは、スライダ本体102Aにねじ等で固定されているので、サイドシール105とエンドキャップ102Bとの突き合わせ面の接触状態はそれほど緊密ではなく、該突き合わせ面から潤滑剤が漏出するおそれがあった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、潤滑剤が内部から漏出しにくい直動案内装置を提供することを課題とする。また、本発明は、直動案内装置へ潤滑剤を容易に供給することが可能である潤滑剤供給方法を提供することを併せて課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の一態様に係る直動案内装置は、軸方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、該案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に装填された複数の転動体と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送る転動体戻し路と、を備え、前記転動体戻し路が、軸方向に延びる第一戻し路と、該第一戻し路と前記転動体転動路とを連通する湾曲状の第二戻し路と、で構成され、前記スライダが、前記転動体軌道面及び前記第一戻し路を有するスライダ本体と、前記スライダ本体の軸方向両端に取り付けられ前記第二戻し路を有するエンドキャップと、で構成された直動案内装置において、前記エンドキャップは、その外面に開口し前記第二戻し路に連通する給脂孔を有しており、外面に開口する前記給脂孔の開口部には、外部と前記給脂孔とを連通する貫通孔を有する栓部材が嵌入されていることを特徴とする。
また、本発明の他の態様に係る直動案内装置は、軸方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、該案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に装填された複数の転動体と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送る転動体戻し路と、を備え、前記転動体戻し路が、軸方向に延びる第一戻し路と、該第一戻し路と前記転動体転動路とを連通する湾曲状の第二戻し路と、で構成され、前記スライダが、前記転動体軌道面及び前記第一戻し路を有するスライダ本体と、前記スライダ本体の軸方向両端に取り付けられ前記第二戻し路を有するエンドキャップと、で構成された直動案内装置において、前記エンドキャップは、その外面に開口し前記第二戻し路に連通する給脂孔を有しており、外面に開口する前記給脂孔の開口部には、針状部材を貫通させることが可能な素材で構成された栓部材が嵌入されていることを特徴とする。
さらに、これらの直動案内装置においては、前記給脂孔は前記エンドキャップの軸方向端面に開口しており、前記栓部材の一部を押さえて前記栓部材の前記開口部からの抜け止めを行う押さえ部材が、前記エンドキャップの軸方向外側に装着されていてもよい
さらに、本発明の他の態様に係る直動案内装置への潤滑剤供給方法は、軸方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、該案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に装填された複数の転動体と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送る転動体戻し路と、を備え、前記転動体戻し路が、軸方向に延びる第一戻し路と、該第一戻し路と前記転動体転動路とを連通する湾曲状の第二戻し路と、で構成され、前記スライダが、前記転動体軌道面及び前記第一戻し路を有するスライダ本体と、前記スライダ本体の軸方向両端に取り付けられ前記第二戻し路を有するエンドキャップと、で構成された直動案内装置の内部に外部から潤滑剤を供給する方法であって、前記エンドキャップは、その外面に開口し前記第二戻し路に連通する給脂孔を有しており、外面に開口する前記給脂孔の開口部には、外部と前記給脂孔とを連通する貫通孔を有する栓部材が嵌入されていて、潤滑剤供給器具に備えられた管状の潤滑剤供給口を外部側から前記貫通孔に挿通して、前記潤滑剤供給器具内の潤滑剤を前記給脂孔内に供給することを特徴とする。
さらに、本発明の他の態様に係る直動案内装置への潤滑剤供給方法は、軸方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、該案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に装填された複数の転動体と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送る転動体戻し路と、を備え、前記転動体戻し路が、軸方向に延びる第一戻し路と、該第一戻し路と前記転動体転動路とを連通する湾曲状の第二戻し路と、で構成され、前記スライダが、前記転動体軌道面及び前記第一戻し路を有するスライダ本体と、前記スライダ本体の軸方向両端に取り付けられ前記第二戻し路を有するエンドキャップと、で構成された直動案内装置の内部に外部から潤滑剤を供給する方法であって、前記エンドキャップは、その外面に開口し前記第二戻し路に連通する給脂孔を有しており、外面に開口する前記給脂孔の開口部には、針状部材を貫通させることが可能な素材で構成された栓部材が嵌入されていて、潤滑剤供給器具に備えられた中空針状の潤滑剤供給口を外部側から前記栓部材に突き刺し貫通させて、前記潤滑剤供給器具内の潤滑剤を前記給脂孔内に供給することを特徴とする。
さらに、この直動案内装置への潤滑剤供給方法においては、前記潤滑剤供給口の先端が鉤状をなしていてもよい
さらに、前記潤滑剤供給器具と前記潤滑剤供給口が可撓性のチューブ状部材で連結されていてもよい
本発明の直動案内装置は、潤滑剤が内部から漏出しにくい。また、本発明の直動案内装置への潤滑剤供給方法は、直動案内装置へ潤滑剤を容易に供給することが可能である。
第一実施形態の直動案内装置の構造を示す斜視図である。 図1の直動案内装置を軸方向から見た正面図である。 図2のA−A断面図である。 潤滑剤供給部の近傍部分を破断して示した図1の直動案内装置の平面図である。 潤滑剤供給器具の斜視図である。 潤滑剤供給部の近傍部分を破断して示した第二実施形態の直動案内装置の平面図である。 第二実施形態の直動案内装置の変形例を説明する図である。 第二実施形態の直動案内装置の別の変形例を説明する図である。 従来の直動案内装置の構造を示す斜視図である。 図9の直動案内装置を軸方向から見た正面図である(ただし、エンドキャップを省略して図示している)。 図10のB−B断面図である。
本発明に係る直動案内装置及び直動案内装置への潤滑剤供給方法の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第一実施形態〕
図1は、第一実施形態の直動案内装置の構造を示す斜視図である。また、図2は、図1の直動案内装置を軸方向から見た正面図(ただし、エンドキャップを省略して図示している)であり、図3は、図2のA−A断面図である。
軸方向に延びる断面形状略角形の案内レール1の上に、断面形状略コ字状のスライダ2が軸方向に相対移動可能に組み付けられている。この案内レール1の上面1bと左右両側面1a,1aとが交差する稜線部には、軸方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝(本発明の構成要件である転動体軌道面に相当する)10,10が形成され、また、案内レール1の左右両側面1a,1aの上下方向中間位置には、軸方向に延びる断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の凹溝からなる転動体転動溝10,10が形成されている。
また、スライダ2は、スライダ本体2Aと、その軸方向両端部に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ2B,2Bと、で構成されており、さらに、スライダ2の軸方向両端部(各エンドキャップ2Bの端面)には、案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口部分のうち軸方向に向く開口部分を密封する略板状のサイドシール5,5が装着されている。
このサイドシール5は、エンドキャップ2Bと同様に断面形状が略コ字状に形成されており、樹脂,金属等からなる補強板と、ゴム等の弾性体からなるシール本体と、を備えている。シール本体は、案内レール1の上面1b及び左右両側面1a,1a(転動体転動溝10を含む)に摺接するリップ部を備えている。このサイドシール5,5により、外部から前記隙間への異物の侵入や、前記隙間から外部への潤滑剤の流出が防止されている。
さらに、スライダ本体2Aの左右両袖部6,6の内側面の角部及び上下方向中央部には、案内レール1の転動体転動溝10,10,10,10に対向する断面ほぼ1/2円弧形状(半円形)の転動体転動溝11,11,11,11(本発明の構成要件である転動体軌道面に相当する)が形成されている。そして、案内レール1の転動体転動溝10,10,10,10とスライダ2の転動体転動溝11,11,11,11との間に、断面ほぼ円形の転動体転動路14,14,14,14が形成されていて、これらの転動体転動路14は軸方向に延びている。なお、案内レール1及びスライダ2が備える転動体転動溝10,11の数は片側二列に限らず、例えば片側一列又は三列以上などであってもよい。
さらにまた、スライダ2は、スライダ本体2Aの左右両袖部6,6の肉厚部分の上部及び下部に、転動体転動路14と平行をなして軸方向に貫通する貫通孔からなる直線路13,13,13,13(本発明の構成要件である第一戻し路に相当する)を備えている。
一方、エンドキャップ2Bは、例えば樹脂材料の射出成形品からなり、断面形状が略コ字状に形成されている。エンドキャップ2B,2Bは、図3に示すように、スライダ本体2Aとの当接面(裏面)の左右両側に、転動体転動路14とこれに平行な直線路13とを連通させる半ドーナッツ状の湾曲路15(本発明の構成要件である第二戻し路に相当する)を有している。そして、直線路13と両端の湾曲路15,15とで、転動体3を転動体転動路14の終点から始点へ送り循環させる転動体戻し路16が構成され、この転動体戻し路16と転動体転動路14とで、略環状の転動体循環路が形成されている。この転動体循環路内には、例えば鋼球からなる多数の転動体3が転動自在に装填されていて、これらの転動体3の転動を介してスライダ2が案内レール1に沿って軸方向に移動するようになっている。
案内レール1に組みつけられたスライダ2を案内レール1に沿って軸方向に移動させると、転動体転動路14内に装填されている転動体3は、転動体転動路14内を転動しつつ案内レール1に対してスライダ2と同方向に移動する。そして、転動体3が転動体転動路14の終点に達すると、エンドキャップ2B内に備えられたタング部17によって転動体転動路14からすくい上げられ、湾曲路15へ送られる。湾曲路15に入った転動体3はUターンして直線路13に導入され、直線路13を通って反対側の湾曲路15に至る。ここで再びUターンして転動体転動路14の始点に戻り、このような転動体循環路内の循環を無限に繰り返す。
このような直動案内装置には、グリースニップルの代わりに、潤滑剤供給部が備えられている。エンドキャップ2B及びサイドシール5のみを破断して示した図4を参照しながら、潤滑剤供給部について説明する。エンドキャップ2Bには、エンドキャップ2Bを軸方向にほぼ貫通する給脂孔20が形成されている。この給脂孔20は、エンドキャップ2Bの軸方向端面及び湾曲路15に開口しており、両者を連通している。
エンドキャップ2Bの軸方向端面に開口している給脂孔20の開口部には、栓部材21が嵌入されていて、栓がされている。この栓部材21は貫通孔23を有していて、この貫通孔23により外部と給脂孔20とが連通されている。そして、サイドシール5にも貫通孔30が設けられており、その開口位置は栓部材21の貫通孔23の開口位置に対応しているので、この貫通孔23を通して、グリース等の潤滑剤を外部から給脂孔20内に供給することができる。
貫通孔23を通して給脂孔20内に充填された潤滑剤は、給脂孔20の端部に接続された例えば細溝からなる油路25を通って湾曲路15に至る。そして、潤滑剤は湾曲路15を介して転動体転動路14を含む転動体循環路全域に供給され、転動体3や転動体転動溝10,11などの潤滑に供される。なお、貫通孔23の内径寸法は、給脂孔20内に充填された潤滑剤が貫通孔23から漏出しないように、潤滑剤の粘性の応じて適宜設定することが好ましい。
また、この栓部材21の外径寸法は給脂孔20の開口部の内径寸法よりも若干大きく設定されているので、両者は締り嵌めの状態で取り付けられており、栓部材21は給脂孔20の開口部の内面に密着している。よって、給脂孔20内に充填された潤滑剤が、栓部材21と給脂孔20の開口部の内面との間から漏出するおそれがほとんどないことに加えて、栓部材21が給脂孔20の開口部から容易に脱落することがない。
さらに、エンドキャップ2Bの軸方向外側に押さえ部材を装着して、栓部材21の一部を押さえることが好ましい。そうすれば、栓部材21が給脂孔20の開口部から脱落することはほとんどない。図4には、エンドキャップ2Bの端面に装着されたサイドシール5により栓部材21の外周部を押さえて栓部材21の抜け止めを行っている直動案内装置が図示してある。すなわち、サイドシール5が栓部材21の押さえ部材を兼ねている。
なお、栓部材21を構成する素材としては、ゴム,エラストマー等の弾性材が好ましく、ゴム製のOリングを栓部材21として使用することもできるが、栓部材21を給脂孔20の開口部に嵌入した際に栓部材21が給脂孔20の開口部の内面に密着し、栓部材21と給脂孔20の開口部の内面との間から潤滑剤が漏出しないならば、栓部材21を構成する素材は特に限定されない。例えば、樹脂,金属,セラミックスも採用可能である。
次に、第一実施形態の直動案内装置の内部に潤滑剤を供給する方法について、図4,5を参照しながら詳細に説明する。注射器31(本発明の構成要件である潤滑剤供給器具に相当する)の内部に潤滑剤Lを充填し、注射器31の先端の管状のノズル33(本発明の構成要件である潤滑剤供給口に相当する)を栓部材21の貫通孔23に外部側から挿通する。そして、注射器31のピストン35を押し込んで、注射器31内の潤滑剤Lを給脂孔20内に注入する。
潤滑剤Lの供給が終了したら注射器31のノズル33を貫通孔23から抜き取り、直動案内装置の運転を行う。そして、運転を繰り返し再度潤滑剤の供給が必要になったら、上記と同様にして潤滑剤Lを供給するとよい。なお、ノズル33の先端に注射針(管状流路が貫通していて先端と基端に開口部を有する中空針)を取り付けて、該注射針を栓部材21の貫通孔23に挿通してもよい。
このようにすれば、グリースニップルのような潤滑剤供給部品を取り付けることが困難な小型の直動案内装置であっても、直動案内装置の外部から内部にグリース等の潤滑剤を容易に供給することができる。注射器31のノズル33の外形寸法と貫通孔23の内径寸法とをほぼ同一とすれば、潤滑剤Lの注入時に注射器31のノズル33と貫通孔23との間から潤滑剤Lが漏洩することを抑制することができ、潤滑剤Lの供給作業を効率良く行うことができる。また、栓部材21は、給脂孔20の開口部に締り嵌めの状態で取り付けられているとともに、サイドシール5により押さえられ抜け止めされているので、注射器31の抜き差しを繰り返したとしても、栓部材21が給脂孔20の開口部から脱落することはほとんどない。
〔第二実施形態〕
図6は、第二実施形態の直動案内装置の構造を示す平面図であり、エンドキャップ2B及びサイドシール5のみを破断して示してある。第二実施形態の直動案内装置の構造,動作,及び作用効果は、グリースニップルの代わりに備えられている潤滑剤供給部の構造が異なる点を除いては第一実施形態と同様であるので、図6を参照しながら異なる部分のみ説明し、同様の部分の説明は省略する。なお、これ以降の各図においては、図1〜5と同一又は相当する部分には、図1〜5と同一の符号を付してある。
エンドキャップ2Bの軸方向端面に開口している給脂孔20の開口部には、栓部材21が嵌入されていて、栓がされている。この栓部材21は、第一実施形態のような貫通孔を備えていないが、針状部材を貫通させることが可能な素材(例えば、ゴムのような弾性体や樹脂)で構成されているので、注射針36(管状流路が貫通していて先端と基端に開口部を有する中空針)のような針状部材を突き刺せば容易に貫通させることができる。なお、針状部材の素材は、栓部材21に突き刺して貫通させることができるならば特に限定されるものではないが、鋼等の金属が好ましい。
そして、サイドシール5には第一実施形態と同様に貫通孔30が設けられており、その開口位置は栓部材21のほぼ中心位置に対応しているので、栓部材21に外部側から注射針36を突き刺して貫通させ、この注射針36と接続している注射器31等の潤滑剤供給器具を用いて、グリース等の潤滑剤Lを外部から給脂孔20内に供給することができる。また、栓部材21がゴムのような弾性体や樹脂で構成されているので、栓部材21を給脂孔20の開口部に嵌入した際に栓部材21が給脂孔20の開口部の内面に密着し、栓部材21と給脂孔20の開口部の内面との間から潤滑剤が漏出することがほとんどない。
次に、第二実施形態の直動案内装置の内部に潤滑剤を供給する方法について、図6を参照しながら詳細に説明する。注射器31(本発明の構成要件である潤滑剤供給器具に相当する)の内部に潤滑剤Lを充填し、注射器31の先端に注射針36(本発明の構成要件である潤滑剤供給口に相当する)を装着する。そして、栓部材21に外部側から注射針36を突き刺して貫通させ、注射針36の先端が給脂孔20の内部に位置するようにしたら、注射器31のピストン35を押し込んで、注射器31内の潤滑剤Lを給脂孔20内に注入する。
潤滑剤Lの供給が終了したら注射器31の注射針36を栓部材21から抜き取り、直動案内装置の運転を行う。そして、運転を繰り返し再度潤滑剤の供給が必要になったら、上記と同様にして潤滑剤Lを供給するとよい。なお、注射針36を注射器31から取り外し、注射針36のみが栓部材21に突き刺してある状態とすれば、その状態で直動案内装置の運転を行うことも可能である。
このようにすれば、グリースニップルのような潤滑剤供給部品を取り付けることが困難な小型の直動案内装置であっても、直動案内装置の外部から内部にグリース等の潤滑剤を容易に供給することができる。
また、第一実施形態のように注射器31のノズル33と栓部材21の貫通孔23との嵌合具合を調整する必要がないので、潤滑剤Lの注入時に潤滑剤Lの漏洩が生じにくいことに加えて、栓部材21や潤滑剤供給器具の寸法の設計を行う必要がない。さらに、栓部材21は、給脂孔20の開口部に締り嵌めの状態で取り付けられているとともに、サイドシール5により押さえられ抜け止めされているので、注射針36の抜き差しを繰り返したとしても、栓部材21が給脂孔20の開口部から脱落することはほとんどない。
なお、注射器31と注射針36を直接連結せず、図7(潤滑剤供給部の近傍部分のみ拡大して別途示してある)に示すように、注射器31と注射針36の間に可撓性のチューブ状部材37を配して、チューブ状部材37を介して両者31,36を連結してもよい。樹脂等で構成された変形可能なチューブ状部材37によって注射針36が注射器31に連結されているので、注射器31が入らないような狭いスペース内に設置されている直動案内装置に対しても、潤滑剤Lの供給を容易に行うことができる。
そして、チューブ状部材37を用いた場合には、注射針36を栓部材21から抜き取らず突き刺したままとし、注射器31をスライダ2に固定した状態で直動案内装置の運転を行うことも可能である。また、チューブ状部材37の長さを十分に長くすれば、注射器31を任意の別部材(例えば、案内レール1や直動案内装置の基台)に固定した状態で直動案内装置の運転を行うことも可能である。
さらに、注射針36の先端形状を、図8の(a)のように、先端に近づくに従って徐々に細くなる形状とすれば、注射針36は栓部材21から着脱可能となるが、図8の(b)のように鉤状とすれば、注射針36が栓部材21から外れることを防止することができる。したがって、潤滑剤Lを注入する際の圧力によって注射針36が押し戻されて栓部材21から外れることがないので、注射針36を手等で押さえながら潤滑剤Lを注入する必要がない。チューブ状部材37を用いることにより注射器31を直動案内装置に取り付けたまま運転を行う場合や、注射針36のみを直動案内装置に取り付けたまま運転を行う場合には、注射針36が栓部材21から外れないように、先端が鉤状をなしている注射針36を用いることが好ましい。
このようなチューブ状部材37を用いる構成や注射針36の先端が鉤状をなしている構成は、第一実施形態の直動案内装置に対しても適用することができる。
なお、以上説明したこれらの実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は前記各実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、転動体3をボールとしたが、転動体3はころであってもよい。また、本実施形態においては、給脂孔20はエンドキャップ2Bの軸方向端面に開口していたが、エンドキャップ2Bの外面であれば差し支えなく、エンドキャップ2Bの上面,下面,又は側面に開口していてもよい。さらに、潤滑剤供給器具は注射器に限定されるものではない。
1 案内レール
1a 側面
1b 上面
2 スライダ
2A スライダ本体
2B エンドキャップ
3 転動体
5 サイドシール
10 転動体転動溝(転動体軌道面)
11 転動体転動溝(転動体軌道面)
13 直線路
14 転動体転動路
15 湾曲路
16 転動体戻し路
20 給脂孔
21 栓部材
23 貫通孔
31 注射器
33 ノズル
36 注射針
37 チューブ状部材
L 潤滑剤

Claims (3)

  1. 軸方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、該案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に装填された複数の転動体と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送る転動体戻し路と、を備え、
    前記転動体戻し路が、軸方向に延びる第一戻し路と、該第一戻し路と前記転動体転動路とを連通する湾曲状の第二戻し路と、で構成され、
    前記スライダが、前記転動体軌道面及び前記第一戻し路を有するスライダ本体と、前記スライダ本体の軸方向両端に取り付けられ前記第二戻し路を有するエンドキャップと、で構成された直動案内装置において、
    前記エンドキャップは、その軸方向端面に開口し前記第二戻し路に連通する給脂孔を有しており、軸方向端面に開口する前記給脂孔の開口部には、針状部材を貫通させることが可能な素材で構成された栓部材が締り嵌めの状態で取り付けられており、
    前記エンドキャップの軸方向外側には、前記案内レールと前記スライダとの間の隙間の開口部分のうち軸方向に向く開口部分を密封するサイドシールが装着されており、
    前記サイドシールが、前記栓部材の一部を押さえて前記栓部材の前記開口部からの抜け止めを行う押さえ部材をなすことを特徴とする直動案内装置。
  2. 軸方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、該案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に装填された複数の転動体と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送る転動体戻し路と、を備え、
    前記転動体戻し路が、軸方向に延びる第一戻し路と、該第一戻し路と前記転動体転動路とを連通する湾曲状の第二戻し路と、で構成され、
    前記スライダが、前記転動体軌道面及び前記第一戻し路を有するスライダ本体と、前記スライダ本体の軸方向両端に取り付けられ前記第二戻し路を有するエンドキャップと、で構成された直動案内装置の内部に外部から潤滑剤を供給する方法であって、
    前記エンドキャップは、その外面に開口し前記第二戻し路に連通する給脂孔を有しており、外面に開口する前記給脂孔の開口部には、針状部材を貫通させることが可能な素材で構成された栓部材が嵌入されていて、
    潤滑剤供給器具に備えられた中空針状の潤滑剤供給口を外部側から前記栓部材に突き刺し貫通させて、前記潤滑剤供給器具内の潤滑剤を前記給脂孔内に供給し、前記潤滑剤供給口の先端が鉤状をなしており、返しが先端側に傾斜していることを特徴とする直動案内装置への潤滑剤供給方法。
  3. 前記潤滑剤供給器具と前記潤滑剤供給口が可撓性のチューブ状部材で連結されていることを特徴とする請求項2に記載の直動案内装置への潤滑剤供給方法。
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