JP5427912B2 - 地上デジタルテレビジョン放送受信システム - Google Patents
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それら装置では、放送受信用のフィルムアンテナと、その受信信号を増幅してケーブル出力させる増幅回路を筐体内に内蔵したアンプユニットとを、増幅回路の入力端子がフィルムアンテナの給電部に接続させる態様で自動車のフロントウィンドウ又はリアウィンドウの内面側に貼着させており、増幅された信号がケーブルを通じて車載チューナに入力され、車載チューナにおいて放送の選局や信号の復号を行ってディスプレイで再生出力される。
したがって、前記特許文献1のアンテナユニットは単なる無線中継機能しか有していないが、前記特許文献2や3の車載用アンテナ装置に更に地上波デジタル放送用チューナとその制御部と近距離無線方式での通信部を併せて搭載させれば、携帯型無線通信端末から車載用アンテナ装置を制御して選局機能まで担わせることができる。
また、前記特許文献1のアンテナユニットの場合と同様に、受信信号や制御信号の伝送ケーブルは当然に不要となり、ウィンドウに取り付けた太陽電池からの給電が可能であればケーブル類が一切不要となる。
特に、A-GPS信号は、携帯型無線通信端末に対するサービスエリア内であれば、車内であっても車外の場合と殆ど同程度に受信できるために、この場合での利用には非常に都合が良い。
一方、ディスプレイ付き携帯型無線通信端末では、地上デジタルTV放送の送信塔毎に放送エリア情報とその送信塔が扱う各放送局の特定情報と放送周波数情報を記憶手段に格納しており、GPS信号及び/又はA-GPS信号から求めた自機位置がどの放送エリアに含まれているかを一定時間毎に確認して受信対象となる送信塔を判定する。そして、判定した送信塔に係る各放送局の特定情報をディスプレイに選局用画面として表示させることで操作者に放送局の選択をさせるが、選択操作があると、記憶手段においてその選択放送局の特定情報に対応している放送周波数情報を読み出して端末側無線通信用アンテナから近距離無線通信方式で送信する。
その結果、その放送周波数情報を受信した無線中継ユニットでは前記のようにチューナ部を制御して選択された放送局の1SEG放送信号を近距離無線方式で送信し、それを受信した携帯型無線通信端末が自機のディスプレイ又は接続された外部ディスプレイで再生させる。
また、放送局の特定情報はリモコン番号と放送局名とすることができる。
そして、携帯型無線通信端末における自機位置の測位がGPS信号及び/又はA-GPS信号を用いて常に安定的に行えることを利用して、予め記憶させてある地上デジタルTV放送の各送信塔の放送エリア情報とから、選局を常に最適な送信塔に係る放送局の選局となるような制御が可能である。
先ず、図1は自動車のフロントウィンドウ及びダッシュボード付近を後部座席側から観た図であってシステム配置図に相当する。
同図において、1は地上デジタルTV放送受信用のフィルムアンテナ、2は無線中継ユニットであり、それらは共にフロントウィンドウ3の左上隅付近の内面側に貼着されている。
そして、無線中継ユニット2は樹脂製筐体内に図2に示すような回路を内蔵させており、その筐体の底面(貼着面)側に設けた入力端子をフィルムアンテナ1の給電点に当接接続させた状態でフロントウィンドウ3に貼着されている。
ここに、メモリ31の「テーブルA」は、図3に示すように地上デジタルTVの1SEG放送に係る物理チャンネルと放送中心周波数の対応データで構成されたものである。
したがって、無線中継ユニット2へ外部から電力供給の必要はなく、また信号の送受を近距離無線方式で行うため、自動車側から無線中継ユニット2へのケーブル配線はない。
この携帯型無線通信端末4は、電話通信、電子メール、インターネット接続、多種アプリケーション等の多数の機能を具備しているが、近距離無線方式(Wi-Fi規格)での通信機能も備えており、図4に示すようなシステム回路で構成されている。
具体的には、電話通信用アンテナ41aを用いて電話通信を行う電話通信部41、GPS受信アンテナ42aでの受信信号を処理するGPS信号処理部42、Wi-Fi規格の近距離無線用アンテナ43aを用いて無線通信を行うWi-Fi通信部43、電話通信・Wi-Fi通信で送受信する音声データや画像データの符号化・復号を行う符号化・復号部44、電話通信やWi-Fi通信により又は後述のカメラ部やマイクロホンから取り込まれる音声データや画像データを処理する音声処理部45と画像処理部46、加速度センサ47aの出力信号をシステムに取り込むインターフェイス47、カメラ部48aでの撮像信号をシステムに取り込むインターフェイス48、マイクロホン49aの音声信号をシステムに取り込むインターフェイス49、液晶表示部50aに画像信号を出力させるインターフェイス50、液晶表示部50aの表示面に覆設されているタッチパネル51aからの信号を取り込むインターフェイス51、スピーカ52aに音声信号を出力させるインターフェイス52、端末システムの動作制御プログラムと共に「テーブルB」を格納したメモリ53、及びマイクロコンピュータからなる制御部54がバス(制御バス・データバス)55に接続されており、制御部54がバス55を介して動作制御プログラムを実行することにより、端末システム全体を制御する構成を備えている。
この実施形態においては、位置情報Dpは緯度データと経度データとして、またサービスエリア情報Deについてはエリアの外縁線上を所定距離毎に辿った場合の各位置の緯度データと経度データとして与えてある。
尚、サービスエリア情報Deについては、例えば社団法人デジタル放送推進協会による「放送エリアのめやす」等を参照して作成することができる。
図7は携帯型無線通信端末4のTV視聴モードにおける動作手順を示し、無線中継ユニット2を同モードに設定すると共に、自動車の移動中においても常に最適な送信塔を対象とした1SEG放送の選局を行えるようにする。
今、モード選択メニュー画面が液晶表示部50aに表示されている状態で、タッチパネル51aでTV視聴モードの選択操作がなされると、制御部54は前回に同モードでセーブされているデータやフラグ等をイニシャライズした後、TV視聴モード設定信号をWi-Fi通信部43へ読み出して無線送信させる(S1〜S3)。
より具体的には、サービスエリア情報Deはエリアの外縁線上の点であるQi(i=1,2,3・・・n)の緯度データ/経度データで与えられており(サービスエリアを多角形として捉え、その各頂点をQiとしている)、現在位置であるPjも緯度データ/経度データで与えられているが、サービスエリア情報Deにおける各辺Qi-Qi+1(i=1,2,3・・・n)のPjから臨む角度αiの総和を演算し、その総和が±2πとなる場合には現在位置Pjがサービスエリア情報Deに含まれると判定し、総和が0になった場合にはサービスエリア情報Deに含まれないと判定する。
尚、Qi(i=1,2,3・・・n)におけるn値が大きいほど精度が向上するが、n値は演算量との兼ね合いを考慮して決定される。
そこで、単一の送信塔であった場合にはその送信塔を選択するが、複数の送信塔が該当した場合には、現在位置情報とメモリ53のテーブルBにおける各送信塔の位置情報とを用いて現在位置と各送信塔間の距離を算出し、最短距離に該当する送信塔を選択する(S6〜S8)。
同様に、P5では送信塔Tb,Tcの各サービスエリアEb,Ecに含まれているが、D5c<D5bであるため、送信塔Tcが選択されることになる。
また、初回はそのまま表示させるだけであるが、2回目以降において自動車の移動に伴って前回とは異なるリスト表示となる場合には、制御部54はリスト更新の際にインターフェイス51へ通知音データを転送してスピーカ51aから通知音を出力させることにより、リスト表示が新規な内容に更新されたことを知らせる(S11,S12)。
先ず、図2に示すように、無線中継ユニット2は切換回路25の入力側を切り換えることによりTV視聴モードと監視モードを設定できるようになっている。即ち、携帯型無線通信端末4では無線中継ユニット2のモード設定画面を表示させることができ、同画面においてTV視聴モード又は監視モードのいずれかを選択すると、それぞれの設定信号がWi-Fi通信部43から近距離無線用アンテナ43aを通じて無線中継ユニット2へ送信され(TV視聴モード設定時については図7のステップS1〜S3で説明)、モード設定信号を受信した無線中継ユニット2では制御部30が切換回路25を制御して選択モードでの出力状態に設定する(S21〜S23,S25)。
尚、図4に示すように携帯型無線通信端末4は画像・音声信号の外部出力端子56を備えており、図1に示したように同端子56に外部ディスプレイ6を接続することにより、その比較的大きい画面に1SEG放送を表示させることも可能である。
そして、前記演算アルゴリズムは全国に配置されている全ての送信塔を対象とするが、その数は数千にも上り、且つ送信塔の放送サービスエリア情報Deが与えるエリアの外縁線上の点であるQi(i=1,2,3・・・n)の緯度データ/経度データを用いるため、その演算量は膨大なものとなる。
一方、自動車の走行速度を考慮すると、前記所定時間ΔT(例えば、30sec)内に自動車が放送塔のエリアを横切ってしまう可能性はなく、毎回全ての送信塔のエリアを対象とした演算を実行することは極めて無駄である。
例えば、図10において、送信塔Tbの放送サービスエリアに重複又は隣接する放送サービスエリアを有する送信塔はその周囲に位置する送信塔Ta,Tc,Td,Te,Tfであることから、メモリ53のテーブルBに格納されている送信塔Tbについての各種情報(図5や図6を参照)に加えて関連付け情報として(Tb:Ta,Tc,Td,Te,Tf)も記憶させておくというように、前記テーブルBの全ての送信塔について前記条件での関連付け情報を付加しておく。
したがって、この場合には現在位置P4を含む放送サービスエリアを有する送信塔はTbとTcであり、複数であることから図7のステップS6,S8により現在位置P4と各送信塔Tb,Tc間の距離が演算され、その距離が小さい方の送信塔が選択送信塔として決定されることになる。
Claims (5)
- 地上デジタルテレビジョン放送(以下、「地上デジタルTV放送」という)受信用のフィルムアンテナと、
前記フィルムアンテナの受信信号を増幅する増幅回路、前記増幅回路が増幅した受信信号から選局された地上デジタルTV放送局の1セグメント放送信号を取り出して出力するチューナ部、前記チューナ部が出力する1セグメント放送信号を符号化する符号化部、近距離無線方式の無線通信用アンテナ、前記無線通信用アンテナを用いて前記符号化部が符号化した1セグメント放送信号を送信し、また後記携帯型無線通信端末から送信される放送周波数情報信号を受信する無線通信部、前記無線通信部が受信した前記放送周波数情報信号を復号する復号部、及び前記復号部が復号した前記放送周波数情報に基づいて前記チューナ部の同調周波数を対応する地上デジタルTV放送局の周波数に設定するチューナ制御部を一の筐体に内蔵した無線中継ユニットとを、
前記無線中継ユニットの増幅回路の信号入力端子が前記フィルムアンテナの給電点に当接接続する態様で自動車のフロントウィンドウ又はリアウィンドウの内面側に貼着せしめる一方、
ディスプレイ付き携帯型無線通信端末には、
GPS(Global positioning system)信号及び/又はA(Assisted)−GPS信号を利用して自機位置を求める測位手段と、地上デジタルTV放送の各送信塔に係る放送エリア情報と共に各送信塔で扱われる各放送局の特定情報と放送周波数情報とを対応付けて記憶した記憶手段と、前記測位手段が求めている自機位置情報と前記記憶手段の放送エリア情報とを用いて一定時間毎に受信対象となる送信塔を判定する送信塔判定手段と、前記送信塔判定手段が判定した送信塔に係る各放送局の特定情報を前記ディスプレイに表示させる表示制御手段と、前記ディスプレイに各放送局の特定情報を表示させた状態で放送局の選択操作がなされた場合に、前記記憶手段において前記選択放送局の特定情報に対応付けられている放送周波数情報を読み出して符号化する端末側符号化手段と、近距離無線方式の端末側無線通信用アンテナと、前記端末側無線通信用アンテナを用いて前記端末側符号化手段が符号化した放送周波数情報を送信し、前記無線中継ユニット側から送信される1セグメント放送信号を受信する端末側無線通信部と、前記端末側無線通信部が受信した1セグメント放送信号を復号する端末側復号部とを具備せしめ、
前記携帯型無線通信端末が、前記端末側復号部で復号した1セグメント放送信号を自機の前記ディスプレイ又は自機に接続された外部ディスプレイに転送して再生させることを特徴とする車載用地上デジタルTV放送受信システム。 - 前記携帯型無線通信端末において、前記記憶手段には各送信塔の位置情報も対応付けて記憶させておき、前記送信塔判定手段は、前記測位手段が求めた自機位置が複数の送信塔に係る各放送エリア内に含まれている場合に、その自機位置情報と前記記憶手段における前記複数の送信塔の位置情報とから最短距離にある送信塔を求め、それを受信対象となる送信塔と判定することとした請求項1に記載の車載用地上デジタルTV放送受信システム。
- 前記携帯型無線通信端末において、前記記憶手段には各送信塔について放送エリアが重複又は隣接する他の送信塔の情報も関連付け情報として記憶させておき、前記送信塔判定手段は、受信対象となる送信塔を判定する際に用いる放送エリア情報として、前回受信対象として判定した送信塔の放送エリア情報とその送信塔についての関連付け情報が示す他の送信塔の放送エリア情報のみを用いることとした請求項1又は請求項2に記載の車載用地上デジタルTV放送受信システム。
- 前記放送周波数情報を物理チャンネル情報とすると共に、前記無線中継ユニットには地上デジタルTV放送に係る物理チャンネル情報と中心周波数情報を対応付けたユニット側記憶手段を具備せしめ、前記無線中継ユニットのチューナ制御部は受信した物理チャンネル情報に基づいて前記ユニット側記憶手段から中心周波数を求め、前記チューナ部の同調周波数をその中心周波数に設定することとした請求項1、請求項2又は請求項3に記載の車載用地上デジタルTV放送受信システム。
- 放送局の特定情報をリモコン番号と放送局名とした請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の車載用地上デジタルTV放送受信システム。
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