JP5427514B2 - シート終端検出装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のロール紙の終端検出装置において、帯状のロール紙を紙管等からなる芯体に巻回してなるロール部は、ロール紙の終端が芯体に粘着テープや接着剤等で固定されているものがある。包装等に供するためにロール部から繰り出し機や用紙搬送装置等によってロール紙を繰り出すと芯体も回転し、ロール紙の繰り出しが進むにつれてロール紙の搬送経路がロール部の芯体に近接する方向即ち径方向中心側に移動する。
これによって芯体の回転を停止させ、ロール紙が芯体から分断されたりすることを防止している。
また、芯体にロール紙が巻回されたロール部とロール紙の繰り出しをガイドする駆動ローラとの間にロール紙の走行方向をガイドするガイドが設けられており、装置が大型になる欠点があった。この装置をコンパクトにするためにはロール紙の芯体と駆動ローラとの距離を短くする必要があるが、その場合、ロール部からロール紙を繰り出す際にロール紙の繰り出し角度が大きく変化して、ロール紙の繰り出しで小径化されたロール部と駆動ローラとの間で繰り出されたロール紙が変位したり揺動する等してバタツクことがあった。そして、このバタツキを検出アームに設けた検出スイッチで誤検知することがあるために、ロール紙終端の検出が不正確になることがあった。
しかも、ロール体の紙管によってウエブ材が巻き取られ方向に移動するとウエブ材の終端を検知できないためにウェブ材に張力が働いてウエブ材の終端が紙管から分断されるおそれもあった。
本発明によれば、ロール体を回転させてシートを繰り出す際、繰り出し初期ではロール体の外径が検出手段の進出位置よりも大径であり、検出手段は退避位置に保持され、シートの繰り出しが進んで検出手段の進出位置よりもロール体が小径となった場合に、検出手段は退避位置からロール体に干渉することなく進出位置に移動する。そして、シート繰り出しが進んでシート終端がロール体の軸体の例えば接線方向に延びた状態に露出すると、軸体の同一方向の回転によってシート終端は軸体に固定された外周面に沿って一方の接線方向から他方の接線方向側に変動する過程で検出手段によって検知される。その際、シート終端はガイド部材を支点として回動する過程で検出手段に接触して検知されてもよいし、検出手段とは非接触な状態で検知されてもよい。いずれの場合でも検出手段によってシート終端またはその近傍が検知されて軸体の回転駆動は中止されシート終端の逆巻回は阻止される。しかも、シート終端検出装置をロール体の径方向外側に配設して装置が大型化することがない。
検出手段が退避位置にある状態でもロール体の中心軸を回転させる駆動モータ近傍に検出手段を退避させるから、退避位置にある検出手段によって装置の占有スペースが増大することを抑制できる。
シートを繰り出すことで変化するロール体の外径寸法を外径測定手段で検知し、ロール体の外径寸法が所定値以下に小径化されたことを制御手段で判別すると、制御手段からの信号によって検出手段を進出位置へ移動させる。これにより、小径化されたロール体上に移動する検出手段は、シートを繰り出す前のロール体の外径の内側に位置するために占有スペースを増大させることがなく、装置のコンパクト化に寄与する。
ロール体の外径寸法に応じてシートの繰り出し量を制御するために軸体の駆動モータの回転数をモータ回転数測定手段で測定すると、この測定データに基づいて制御手段では駆動モータ回転数が予め設定した回転数以上になったことを検知し、検出手段を進出位置に進出させる。この場合、駆動モータの回転数の変化によってロール体の変化する外径寸法を演算で検出できるから、シートの繰り出しによってロール体の外径寸法が検出手段の退避位置よりも小径化した時点で検出手段を進出位置に突出させることができる。
しかも検出手段は、繰り出し開始前のロール体の外周側に設けられることもなくロール体外径より内側で退避位置に保持され、ロール体が小径化されるとロール体に干渉することなく進出位置に移動してシート終端を検出するから、装置をコンパクトにできる。
また、検出手段は軸体に近接する進出位置でシート終端を検知できるから、繰り出されるシートがバタついたとしてもその影響を受けずにシート終端を正確に検出できる。
図1に示す縦形製袋充填包装機1は、フィルム供給部2と縦形製袋充填装置3とを備えている。フィルム供給部2は、帯状に連続するフィルムfが巻回されたロール体としてのフィルムロール5と、フィルムロール5から繰り出されたフィルムfを搬送するための複数のガイド用のローラ10、11,12,13,14とを備えている。
図1及び図2において、フィルムロール5は中心に軸体として管状のリールコア7が設けられ、リールコア7の外周面には巻回されたフィルムfの終端が図示しないテープや接着剤等によって固定されている。フィルムロール5のリールコア7の中心から外周面までの半径Dは適宜の長さに設定されている。リールコア7は駆動モータMにより回転する中心軸であるリール軸に取り付けられていて、駆動モータMの回転力により回転してフィルムfを繰り出す。
底部を加熱シールされた後続の袋Fは製袋チューブ15の上部から供給される粒状体等の内容物を充填して頂部を加熱シールすることになる。
なお、駆動モータMの回転は、フィルムロール5の繰り出し量と繰り出しベルト18のフィルム繰り出し量とが同一になるように制御されている。
フィルムfは繰り出し中、フィルムロール5と直下流ローラ9の外径を結ぶ接線を搬送経路にしている。フィルムfはリールコア7に固定されているので、フィルムが繰り出された最後にはフィルムfは、フィルムfとリールコア7の固定部から直下流ローラ9の外径に接する直線部分を搬送経路にする。この搬送経路のフィルムfをフィルム終端部faとする。
図1及び図4において、フィルムロール5のリールコア7を駆動するための駆動モータMの外周側にはフィルムロール5の一方の端面5aに対向する位置にフィルム終端部faの検出手段22がフィルムロール5の中心軸に沿った方向に進退可能に設けられている。
検出手段22を進退移動させる検出手段移動部材21として、図5(a)、(b)に示すように、フィルム供給部2の図示しないフレームに直動シリンダ23が支持されている。直動シリンダ23の長手方向後端側には直動シリンダ23の長手方向先端側との間で往復動可能な往復駆動体24が設けられ、往復動駆動体24には摺動プレート25が連結されている。なお、検出手段移動部材21において、直動シリンダ23の先端側とはフィルムロール5側をいい、後端側とはフィルムロール5の端面5aと反対側をいう。
摺動プレート25は平面視で先端側が略へ字形状に屈曲しており、その屈曲した先端部にはフィルムfの終端faを検出するためのセンサー26が設けられている。センサー26はフィルムロール5と直下流ローラ9との間に張られたフィルムfの内面に対向して位置している。そして、センサー26は、図2及び図3に示すように、小径化されたフィルムロール5外周面のリールコア7にできるだけ近接した位置であることが好ましい。
センサー26はフィルム終端部faに接触して検知する例えばリミットスイッチやマイクロスイッチ等の接触型のセンサーでよいし、非接触で検知する例えば静電容量センサーや光センサー等の非接触型センサーでもよい。
図2に示す例では、フィルム終端部faが距離L揺動した時点で、フィルム終端部faはセンサー26の感知部26aに接触して検知され、駆動モータMを停止させる。
なお、センサー26の感知部26aの取り付け位置が距離Lの範囲内にあれば、フィルムfが逆方向に向けて移動する前に終端を検知できるから、感知部26aは必ずしも最短のフィルム終端部fasを検出する位置にある必要はない。
図2及び図3において、縦形製袋充填装置3に供給するフィルムfは製袋充填のために等速で間欠搬送する必要がある。一方で、駆動モータMの駆動によって回転するフィルムロール5から供給されるフィルムfの供給量はフィルムロール5の外径寸法によって異なる。フィルムロール5の半径寸法を可変のD(以下、外径Dという)とした時、フィルムロール5の1回転によるフィルムfの繰り出し長さは2D×πである。
一般に、縦形製袋充填装置3では、フィルムロール5の外周面には外径測定部材28aとセンサー28bからなる外径測定手段28のローラが弾性部材によって押し付けられている。フィルムfを繰り出すことで変化するフィルムロール5の外径寸法Dを外径測定部材28aの回転位置をセンサー28bで測定し、この測定データに基づいて、図6に示す制御手段29によって縦形製袋充填装置3に供給するフィルムfの長さがフィルムロール5の外径寸法の変化によらず一定になるように駆動モータMの回転数を演算して、駆動モータMの回転数を出力制御している。駆動モータMの回転数は駆動モータMに取り付けたエンコーダ30等(モータ回転数測定手段)で測定して制御手段29にフィードバック制御している(図6参照)。
この検出手段22の進出位置はフィルムロール5の小径dがリールコア7の外径寸法より若干大きい程度に設定すれば、距離Lが大きくなってフィルム終端部faを検出し易い上にフィルムfのバタツキに影響されない。
また、検出手段22のフィルムロール5上での進出位置は、図4ではフィルムfの幅方向中央位置に設定したが、これに限定されることなく、少なくともフィルム終端部faを進出位置のセンサー26で検知できる位置であれば幅方向の端部等、適宜の位置でよい。
先ず、図1及び図2において、繰り出し前状態のフィルムロール5から帯状のフィルムfを繰り出す際、フィルムfの供給を受ける縦形製袋充填装置3へは所定長さづつ間欠的にフィルムfを供給する必要がある。また、フィルムロール5からのフィルムfの繰り出し開始時において、フィルムロール5の端面5aから間隙を設けた位置で端面5aに対向する検出手段22は、最大外径Dを有するフィルムロール5より小さい小径d付近の位置にあってフィルムロール5から外れた駆動モータM側の退避位置にある(図4参照)。
そして、フィルムfの繰り出しによるフィルムロール5の外径Dの変動に応じて、制御手段29により駆動モータMを駆動制御することでフィルムfがフィルムロール5から所定長さづつ繰り出される。フィルムfは、ダンサロール11等のフィルム供給部2を介して縦形製袋充填装置3に搬送され、繰り出しベルト18によって間欠的に製袋チューブ15に供給されて製袋と充填が行われる。
この位置で、検出手段22は、小径d以下となったフィルムロール5の外周側に進出し、センサー26はフィルムロール5から直下流ローラ9まで延びるフィルムfの内面側に位置する。センサー26はフィルムロール5の中心と直下流ローラ9に接する位置との間の直線上に位置している。そして、駆動モータMの回転駆動によってフィルムロール5の外周から更にフィルムfが繰り出されると、フィルムロール5の外周と直下流ローラ9の両方に接する直線上をフィルムfが搬送されるので、フィルムfが搬送される経路はフィルムロール5の外径の減少とともに直下流ローラ9に接しながら、リールコア7に近接する方向に揺動する。
この揺動の途中でフィルム終端部faは、検出手段22のセンサー26の感知部26aを押すことで駆動モータMが停止させられる。駆動モータMの停止によって、フィルム終端部faがリールコア7によって逆方向に巻回して巻き取られるのを防止できる。
この状態で、フィルム終端部faを切断して新たなフィルムロール5に交換してそのフィルム先端と接続することで、製袋充填のためのフィルム繰り出しを続行できる。
しかも、フィルムロール5からフィルムfの繰り出しが進んだ時点で検出手段22を退避位置からフィルムロール5上に非接触で進出させてフィルム終端部faを検出させるから、フィルムロール5の繰り出し途中でフィルムfがばたついたとしてもその影響を受けることなくフィルム終端部faを検知できる。
更に、フィルム終端部faが固定されたリールコア7から引っ張られた一方の接線方向の位置からリールコア7の他方の接線方向に向けたフィルム繰り出し方向の変動を受けてセンサー26によってフィルム終端部faを検出するから、リールコア7によるフィルムfの逆巻き取り運動を防止して確実にフィルム終端部faの繰り出しと引張りを停止できる。
また、上述の実施形態によるフィルム終端検出装置20は、製袋用の袋Fに用いるフィルムfについての終端検出装置を例にとって説明したが、本発明で終端検知できる対象物はフィルムに限定されることなく、ロール紙や他の用紙やテープやその他の帯状部材、ウエブなどを含めて各種ロールのシート終端を検出するための終端検出装置に適用できる。
2 フィルム供給部(シート供給部)
3 縦形製袋充填装置
5 フィルムロール(ロール体)
7 リールコア(軸体)
9 直下流ガイド(ガイド部材)
20 フィルム終端検出装置(シート終端検出装置)
21 検出手段移動手段
22 検出手段
23 直動シリンダ
26 センサー
26a 感知部
28 外径測定手段
29 制御手段
30 エンコーダ(モータ回転数測定手段)
f フィルム(シート)
fa フィルム終端部
F 袋
M 駆動モータ
Claims (4)
- シートを繰り出し可能に軸体に巻回したロール体と、該ロール体から繰り出されるシートをガイドするガイド部材と、ロール体の最大外径と最小外径の範囲でロール体上に進出した進出位置とロール体から退避した退避位置との間で進退可能な検出手段とを備えていて、
前記検出手段はロール体の最大外径より小径の位置に対向して設置されており、前記ロール体の中心軸に沿った方向に往復移動して前記進出位置と前記退避位置とを選択的に取り得るようにし、
シートの繰り出しによって前記ロール体が前記検出手段の前記進出位置より小径になった状態で前記検出手段をロール体上の前記進出位置に移動させてシート終端を検知するようにしたことを特徴とするシート終端検出装置。 - 前記検出手段の退避位置は、前記軸体を回転駆動させる駆動モータの近傍に位置するようにした請求項1に記載されたシート終端検出装置。
- シートを繰り出すことで変化する前記ロール体の外径寸法を検知する外径測定手段と、前記ロール体の外径寸法が前記検出手段の前記進出位置より小径化されたことを判別して前記検出手段を前記進出位置に移動させる制御手段とを備えた請求項1または2に記載されたシート終端検出装置。
- 前記駆動モータの回転数を測定するモータ回転数測定手段と、前記ロール体の外径寸法に応じてシートの繰り出し量を制御するために前記駆動モータ回転数を制御すると共に該駆動モータ回転数が予め設定した回転数以上になったことを判別して前記検出手段を前記進出位置に進出させる制御手段とを備えた請求項2に記載されたシート終端検出装置。
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