JP5426828B2 - アリピプラゾールの塩 - Google Patents
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Description
a)式II:
の化合物と反応させて、式IV:
の酸付加塩またはこの溶媒和物に関する。酸付加塩は、非晶質型または結晶型で、例えば結晶型で存在してよい。溶媒和物は、有機化合物(例えば、下記で述べるような酸付加塩の形成に対して用いられる不活性溶媒)との溶媒和物、並びに水和物を含む。1つの好ましい実施形態において、Adは、ヨウ化水素酸、臭化水素酸、メシチレンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸またはフェニルホスホン酸を示す。もう1つの好ましい実施形態において、Adはシュウ酸を示す。
APZ =アリピプラゾール
Mp =融点
DCP =ジクロロフェニルピペラジン
BrDCS =7−(4−ブロモメトキシ)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノン
ClDCS =7−(4−クロロメトキシ)−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノン
THF =テトラヒドロフラン
DMAC =N,N−ジメチルアセトアミド
DIPA =ジイソプロピルアミン
MED =ジクロロメタン
APZ1.00gのTHF25ml中の溶液に、シュウ酸0.20gのTHF0.5ml中の溶液を加える。25℃で1分間撹拌後、結晶化が開始する。懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、得られた生成物をろ過により単離する。生成物をTHF10mlで洗浄し、乾燥を真空中50℃で15時間行う。
収量: 1.05g 結晶粉末
Mp: 195から−202℃
アリピプラゾール: 81.3%
シュウ酸: 15.8%
THF: 1.7%
APZ1.00gの塩化メチレン25ml中の溶液に、シュウ酸0.20gのエタノール0.5ml中の溶液を加える。25℃で2分間撹拌後、結晶化が開始する。懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物を塩化メチレン10mlで洗浄し、乾燥を真空中50℃で15時間行う。
収量: 1.00g 結晶粉末
Mp: 202℃
アリピプラゾール: 80.7%
シュウ酸: 15.1%
MED: 4.1%
エタノール: 0.3%
APZ1.00gのTHF25ml中の溶液に、メシチレンスルホン酸脱水物0.39gのTHF0.5ml中の溶液を加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物をTHF10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 0.90g 結晶粉末
Mp: 216℃
アリピプラゾール: 68.7%
メシチレンスルホン酸: 29.7%
APZ1.00gの塩化メチレン25ml中の溶液に、メシチレンスルホン酸脱水物0.39gの溶液を加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物を塩化メチレン10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 1.090g 結晶粉末
Mp: 216℃
アリピプラゾール: 69.1%
メシチレンスルホン酸: 31.1%
APZ1.00gのTHF25ml中の溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物0.28gのTHF0.5ml中の溶液を加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物を、THF10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 0.90g 結晶粉末
Mp: 158℃
アリピプラゾール: 72.9%
トルエンスルホン酸: 27.4%
APZ1.00gの塩化メチレン25ml中の溶液を35℃に加温し、次に85%リン酸0.44gを滴下して加える。形成された懸濁液を35℃で1時間撹拌し、次に撹拌を25℃で1、2時間続ける。その後、生成物をろ過により単離する。生成物を塩化メチレン10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 1.39g 結晶粉末
Mp: 176℃
アリピプラゾール: 65.2%
APZ1.00gの塩化メチレン25ml中の溶液を35℃に加温し、次にリン酸(85%)0.44gのメタノール1ml中の溶液を滴下して加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を0℃で2時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物を塩化メチレン10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 1.28g 結晶粉末
Mp: 179℃
アリピプラゾール: 70.3%
APZ1.00gのTHF25ml中の溶液に、ヨウ化水素酸(58%)0.76gの溶液を加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物をTHF10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 0.94g 結晶粉末
Mp: 224℃
アリピプラゾール: 74.8%
ヨウ化水素酸: 25.0%
APZ1.00gのTHF25ml中の溶液に、テトラフルオロホウ酸0.29gの溶液を加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物をTHF10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 0.81g 結晶粉末
Mp: 190℃
アリピプラゾール: 72.6%
APZ1.00gの塩化メチレン25ml中の溶液に、フェニルホスホン酸0.70gの溶液を加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物をTHF10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 1.37g 結晶粉末
Mp: 180℃
アリピプラゾール: 58.3%
フェニルホスホン酸: 39.9%
APZ1.00gのTHF25ml中の溶液に、臭化水素酸(酢酸中33%)1.09gを加える。形成された懸濁液を25℃で1時間撹拌し、次に撹拌を氷浴中で1時間続ける。次いで、生成物をろ過により単離する。生成物をTHF10mlで洗浄し、乾燥を真空中60℃で15時間行う。
収量: 1.17g 結晶粉末
Mp: 233℃
アリピプラゾール: 76.1%
粗BrDCS(調製はUS5,006,528に記載の手順に従うが、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いずに調製)10.00g、ジクロロフェニルピペラジン(DCP)7.00gおよびジイソプロピルアミン3.49gの混合物を85℃に加温する。この温度で4時間撹拌後、反応混合物を室温まで冷却し、メチレンクロライド320mlと水125mlとの混合物で希釈する。相分離後、生成物を含む塩化メチレン層に水を加え、1M硫酸を加えることによりpHを6.0に調節する。5分撹拌後、相を分離し、有機相をpH6.0の水125mlでもう一度洗浄した。次に水125mlを加え、1M水酸化ナトリウムを加えることによりpHを9.0に調節する。層分離後に有機層を炭酸ナトリウムで乾燥する。乾燥した塩化メチレン層を塩化メチレン320mlで希釈し、35℃に加温する。この温度で撹拌しながら、シュウ酸7.46gのエタノール10.5ml中の溶液を15分以内で加える。得られた懸濁液を約20℃で約1時間、その後約0℃で1時間撹拌する。
得られた生成物アリピプラゾール・シュウ酸塩をろ過により単離し、塩化メチレン100mlで洗浄し、真空中50℃で15時間乾燥する。
収量:15.15g
DMAC30ml、DCP7.00gおよびDIPA3.49gの混合物を、約85℃に加熱する。この濁った溶液にBrDCS10gを加える。反応混合物を約85℃に4時間保つ。反応混合物を室温まで冷却し、MED320mlと水125mlとの混合物に加える。次に、この混合物を約15分間撹拌する。層を分離し、有機層を、1M硫酸でpHを注意深く6.0に調節しながら各々水125mlで3回洗浄する。有機層に水125mlを加え、pHを1M水酸化ナトリウム溶液でpH9に調整する。層を分離し、有機層をろ過し、次に炭酸ナトリウム10gで乾燥する。懸濁液をろ過し、ろ過ケーキをMED40mlで洗浄する。ろ液を4℃付近で15時間保存し、ろ過し、MED420gで希釈する。溶液を35℃に加熱し、アリピプラゾール・シュウ酸塩の種結晶を加え、次いでシュウ酸4.83gのエタノール7ml中の溶液を約10分以内で加える。懸濁液を4時間撹拌し、次にアリピプラゾール・シュウ酸塩をろ過により単離し、MED200mlで洗浄し、真空中60℃で15時間乾燥する。
収量:11.1g
アリピプラゾール・シュウ酸塩10gを、MED465mlと水235mlとの混合物中に懸濁させる。懸濁液のpHを、炭酸ナトリウム4.65gでpH9.0に調節する。溶液が得られる。層を分離し、有機層を水235mlで洗浄する。有機層を炭酸ナトリウム10gで乾燥する。懸濁液をろ過し、ろ液をMED約30mlで洗浄する。溶液をロータリーエバポレーター(浴温50℃)で真空中約35gまで濃縮する。残渣にエタノール200mlを加え、懸濁液を約85℃に加熱する。この溶液にアリピプラゾールの種結晶を加え、懸濁液を室温まで放冷する。懸濁液を室温で2時間撹拌し、次に約4℃で15時間保存する。得られたアリピプラゾールの結晶をろ過により単離し、エタノール150mlで洗浄し、真空中60℃で4時間乾燥する。
収量:7.05g
上記で定義されるような式VIIの二量体の含有量:<0.05%(HPLC);
単独の他の不純物:<0.05%
シュウ酸を33.5%含むアリピプラゾール・シュウ酸塩10gをイソプロパノール300mlに懸濁し、撹拌しながら50℃に加熱する。1,1,3,3−テトラメチルグアニジン9.8ml(2.1当量)を滴下漏斗を通して10分間で加える。透明な溶液が塩基添加の終了時に得られる。X形アリピプラゾールの種結晶0.2gを加え、50℃で1時間撹拌後、混合物を1時間で0℃まで冷却する。1時間撹拌後、懸濁液を50℃に再加熱し、この温度で1時間または2時間撹拌し、次に再び0℃に冷却する。0℃で1時間撹拌後、白色結晶沈殿をろ過し、ろ過ケーキをイソプロパノール約10mLで2回洗浄し、湿潤生成物を真空中、室温で一晩または60℃で3時間乾燥し、X形アリピプラゾール5.98g(95.5%)を生成する。
1,1,3,3−テトラメチルグアニジンを用いる代わりに、11.7mlの1,8−ジアザ−7−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン(DBU、2.1当量)を塩基として用いて、実施例15を繰り返す。収量は、アリピプラゾールの型X5.95g(95.1%)である。
a)
シュウ酸を33.5%含むアリピプラゾール・シュウ酸塩20gを、80%(v/vH2O)エタノール300ml中に懸濁させ、撹拌しながら70℃に加熱する。トリエチルアミン24.2ml(2.1当量)を滴下漏斗を通して3分間で加える。透明な溶液が塩基添加の終了時に得られる。混合物を1時間で0℃まで冷却し、0℃で1時間撹拌する。白色結晶沈殿をろ過し、ろ過ケーキを80%エタノール約10mLで2回洗浄し、湿潤生成物を真空中、50℃で2時間乾燥し、アリピプラゾール(水和物の形態)12.63gを生成する。
アリピプラゾール水和物5gをイソプロパノール55mlから、型Xの種結晶を用いて再結晶する。型Xアリピプラゾール4.5g(93.6%)が得られる。
単独の他の不純物:<0.05%
Claims (7)
- a)式II:
の化合物と反応させて、式IV:
の化合物を得る段階、
b)段階a)から得られた式IVの化合物を式V:
c)段階b)で得られた式VIの化合物を、式VIII:
の酸付加塩の形態またはこの溶媒和物の形態で単離する段階、および
d)段階c)において得られた式VIIIの酸付加塩を式VIの化合物に転換して、0.1%(W/W)未満の式VIIの化合物を有して遊離型のアリピプラゾールを単離し、薬学的に許容できるアリピプラゾールの塩に場合により更に転換する段階、
- 式IVの化合物と式Vの化合物とを反応させる前に、式IVの化合物のいかなる精製段階も含まない、請求項2に記載の方法。
- 遊離型のアリピプラゾールが、0.05%(W/W)未満の式VIIの化合物を有して単離される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項2で定義される式VIIIの酸付加塩を調製すること、前記酸付加塩を単離すること、および前記酸付加塩を遊離型のアリピプラゾールに転換することによる、アリピプラゾールの精製方法。
- 遊離型において単離されるアリピプラゾールが、適切な種結晶を用いることにより結晶型に関して実質的に純粋であり、および式VIIの化合物を0.1%未満含むアリピプラゾールである、請求項5に記載の方法。
- 請求項1に記載のアリピプラゾールの製造方法における、請求項2で定義された式VIIIの酸付加塩の使用。
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