JP5424950B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
しかし、電極を天板に押し上げるための弾性体(例えば板バネ)が必要であるとともに、製品化にあたっては弾性体を保持する保持部材も必要となる。すなわち、弾性体やその保持部材などの専用部品が必要であるので、部品コストが高くなるほか、製造時の組立工数の増加にもつながっていた。
本実施の形態では、いわゆるビルトイン式の加熱調理器を例に説明する。このビルトイン式の加熱調理器は、キッチンKに設けられた開口部に対して上方より挿入されて、キッチンKのトッププレートと加熱調理器の天面とが略同一面に構成されるようにして使用される加熱調理器である。
図1は実施の形態に係る加熱調理器の斜視図、図2は天板とその周辺構造を示す斜視図、図3は天板とその周辺構造の分解図である。
図1〜図3を参照して本実施の形態に係る加熱調理器の全体構成を説明する。
加熱調理器100は、上面を開口したほぼ直方体の本体ケース1と、本体ケース1の上面開口を覆う天板2を備える。この天板2は、全体が耐熱強化ガラスや結晶化ガラス等の光透過性の材料で構成されていて、天板2の前後左右側縁は外周フレーム10(詳細は後述する)により保持されている。
本体ケース1の内部には、加熱源として加熱コイル5L、5Rが左右並べて2つ配置されている。天板2の上面には、2つの加熱コイルの大まかな位置を示す円形の案内マーク3L、3Rが、それぞれ印刷などの方法で設けられている。
本体ケース1の内部には、シーズヒータなどの輻射式電気加熱源を備えたグリル加熱室(図示せず)が区画形成されていて、このグリル加熱室の前面開口は、本体ケース1の前面側に設けられたドア6によって開閉自在に覆われている。
本体ケース1の前面側には、加熱調理器100の主電源をオン/オフする主電源ボタン7と、加熱コイル5Lの火力を調整する火力調整ダイアル8Lと、加熱コイル5Rの火力を調整する火力調整ダイアル8Rとが設けられている。
また、外周フレーム10に取り付けられた天板2の下側には、ベースフレーム50が設けられている。
操作表示部4は、光透過性の天板2の下側に配置されたタッチパネル装置60と、このタッチパネル装置60を保持するタッチパネルホルダー70とを備えている。
タッチパネルホルダー70によりタッチパネル装置60を天板2の下側に組み付けると、使用者は、光透過性の天板2を介してタッチパネル装置60の表示装置に表示された文字や画像などを見ることができる。
図4は、加熱調理器100をキッチンKに取り付けた状態を示す要部断面図である。図5は、タッチパネル装置60及びその周辺部材の取り付け状態を説明する図である。
以下、図3〜図5を参照し、タッチパネル装置等の取り付けに関する構造と、取り付け状態を説明する。
また、上面部31の前端を上方に向かって折り曲げ形成した支持部34が設けられている。前側カバーの左右両端の背面側には、ネジ穴が形成された背面ネジ穴35が設けられている。
ベースフレーム50の前側の枠において、外周壁51の内側に位置する前端平面部54を介して、斜め後ろ上方に向かって傾斜する傾斜面52が形成されている(図4参照)。傾斜面52の上端に連なる平面部には、タッチパネル装置60と平面視ほぼ同面積でタッチパネル装置60を嵌合可能な窓部56が形成されている。
さらに、ベースフレーム50の傾斜面52には、タッチパネルホルダー70の爪部72に対応する位置に、この爪部72を嵌合可能な貫通口である、複数の斜面穴53が設けられている。
まず、ベースフレーム50の下面側に、本体連結板40を溶接、あるいはカシメにて取り付ける。次に、本体連結板40が取り付けられたベースフレーム50に、シリコン系接着部材(RTV)を塗布し、天板2を載置して接着する。次に、バックフレーム13、サイドフレーム12、及びフロントフレーム11にそれぞれシリコン系接着部材(RTV)を塗布し、天板2の外周に順次接着する。このとき、バックフレーム13を、ベースフレーム50に対してネジ(図示せず)により締結することで、接着をより強固にできる。なお、前記のようにシリコン系接着部材(RTV)で接着した構成部材の接着箇所は、所定の硬化時間を経て硬化させてから、次の取り付け工程に進むようにする。
次に、タッチパネル装置60が取り付けられたタッチパネルホルダー70の複数の爪部72を、爪部72と同数になるように設けられたベースフレーム50の斜面穴53にそれぞれ挿入する(図5の矢印線参照)。そして、タッチパネルホルダー70に設けられたネジ止め部73と、ベースフレーム50に設けられたネジ止め部55を、ネジ(図示せず)を用いて締結する。このようにすると、タッチパネル装置60が取り付けられたタッチパネルホルダー70と、ベースフレーム50とが連結される。
なお、爪部72やネジ止め部73の数を特に限定するものではないが、タッチパネルホルダー70の左右幅を考慮し、タッチパネルホルダー70をベースフレーム50に取り付けたときにぐらつきが生じないような数だけ設けるのがよい。
また、前側カバー30の上面部31の前端に、上方に向かって起立する支持部34を設けた。そして、前側カバー30をタッチパネルホルダー70の下側に取り付けると、支持部34の上端がタッチパネルホルダー70の爪部72下面に当接して押し上げる。このため、タッチパネル装置60を天板2の下面に向かって押し上げることができる。
ここで、静電容量式のタッチパネルは、電極と使用者の指等の間に形成される静電容量の変化を検出するものであり、指と電極までの距離dが大きいと静電容量変化ΔCが小さくなるという特性を持つ(ΔC=ε×S/d。ただし、εは誘電率、Sは電極面積)。このため、静電容量変化の検出精度を高く維持するためには、使用者の指が触れる部位(天板2)と、電極までの距離dを短くする必要がある。
上述したように、本実施の形態に係る加熱調理器によれば、操作表示部4を操作する使用者の指とタッチパネル装置60を構成する電極との距離を短くすることができるので、タッチパネルの静電容量変化の検出精度を高精度に維持することができる。
しかし、本実施の形態によれば、爪部72と斜面穴53との嵌合構造により、タッチパネル装置60を収納したタッチパネルホルダー70を、ベースフレーム50の左右方向にわたってほぼ均一に固定することができ、この状態を維持できる。したがって、タッチパネルと天板2との距離が離れることによる、タッチパネルの検出精度の低下を抑制することができる。
しかし、本実施の形態では、前側カバー30の支持部34を爪部72の下面に当接させて爪部72を押し上げるようにしたので、斜面穴53の寸法公差が大きい場合でも、タッチパネル装置60をより確実に天板2側に押し当てることができ、タッチパネルの静電容量変化の検出精度を高めることができる。
Claims (5)
- 上部が開口した箱状の本体ケースと、
前記本体ケースの上部開口を覆い、被加熱物を載置可能な光透過性の天板と、
前記天板の下方に配設された加熱手段と、
前記天板と本体ケースとの間に位置し、前記天板の下面を額縁状に支持するベースフレームと、
前記天板の下方に配置されるタッチパネル装置と、
上面を開口した収容部に前記タッチパネル装置を収容して、前記ベースフレームに取り付けられるタッチパネルホルダーと、
前記タッチパネルホルダーの下面の少なくとも一部に接する上面部を有していて前記タッチパネルホルダーを下側から支持する着脱可能な前側カバーと、
前記前側カバーの上面部に形成された上方に向かって起立する支持部と
を備え、
前記タッチパネルホルダーの前側外面に、前方へ向かって突出する爪部を設け、
前記爪部を、前記ベースフレームに形成された壁面の嵌合穴に嵌合させるものであり、
前記前側カバーを前記タッチパネルホルダーに取り付けた状態において、前記支持部が前記爪部の下面に当接して前記爪部を押し上げる
ことを特徴とする加熱調理器。 - 前記タッチパネルホルダーの後部を、前記ベースフレームにネジ止めした
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記ベースフレームの前記嵌合穴を、後上方に向かって傾斜する傾斜面に設けた
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。 - 前記タッチパネル装置は、静電容量式であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 前記タッチパネル装置は、静電容量式のタッチパネルと、前記タッチパネルの下方に配設されて表示内容を変更可能な表示装置と、を備えた
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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