JP5423573B2 - 信号処理装置 - Google Patents

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本発明は、センサの出力信号をデジタルデータに変換する信号処理装置に関するものである。
従来、この種の装置として、車載エンジン等の制御対象の状態を検出するためのセンサと、センサから取得されるセンサ信号をデジタルデータにA/D変換するA/D変換器と、A/D変換器から出力されるデジタルデータに基づいて制御対象を制御する電子制御装置とを備える制御システムがある(例えば特許文献1参照)。
特開2005−167972号公報
上記制御システムにおいて、複数のセンサを用いて制御対象を制御する際には、センサ毎にセンサ信号をA/D変換してデジタルデータを求め、センサ毎のデジタルデータに基づいて制御対象を制御することが必要になる。
複数のセンサからセンサ信号をそれぞれ取得するセンサ毎のタイミングに時間差が生じると、複数のセンサ信号をそれぞれA/D変換しても、センサ毎にデジタルデータの精度のバラツキが生じることになる。このため、複数のセンサからセンサ信号をA/D変換するそれぞれのタイミングを可能な限り近づけることが重要になっている。
ここで、電子制御装置から複数のセンサのそれぞれに対して電気配線で接続すれば、複数のセンサからセンサ信号をA/D変換するそれぞれのタイミングを同期させることが可能であるものの、電子制御装置と複数のセンサのそれぞれとの間で数多くの電気配線が必要になる。さらに、複数のセンサと電子制御装置とが離れた位置に配置された場合には、長い電気配線が数多く必要になり、電気配線のコストが増加する。
そこで、電気配線のコスト低減のために、複数のセンサからセンサ信号をA/D変換する複数の信号処理装置を用いて、複数の信号処理装置と電子制御装置とを一本の通信ケーブルで接続して、電子制御装置が複数の信号処理装置との間でシリアル通信を介してデジタルデータを取得する制御システムが考えられる。
当該制御システムでは、信号処理装置が電子制御装置からデジタルデータを要求する要求信号を受けると、センサ信号をデジタルデータにA/D変換してデジタルデータをデジタル通信を介して電子制御装置に送信することが考えられるものの、A/D変換器によりセンサ信号をデジタルデータに変換するには一定期間を要する。このため、信号処理装置が電子制御装置から要求信号を受けてからデジタルデータに電子制御装置に送信するまでに一定期間の遅延が生じることになる。
本発明は上記点に鑑みて、電子制御装置からデジタルデータの要求信号を受けるとデジタルデータを電子制御装置に送信する信号処理装置において、電子制御装置から要求信号を受けてからデジタルデータを電子制御装置に送信する迄に生じる遅延時間を短くすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、センサから出力されるアナログのセンサ信号を、外部装置に送信するデジタルデータに変換する変換手段と、
前記変換手段によって変換されたデジタルデータを記憶するメモリと、
前記外部装置から要求信号を受けると、前記メモリに記憶されている前記デジタルデータを前記外部装置に送信する通信手段と、
前々回に前記要求信号を受けたタイミングと前回に要求信号を受けたタイミングとに基づいて、次回に要求信号を受けるタイミングを推定する推定手段と、
前記推定手段によって推定されたタイミングに基づいて、前記変換手段が前記変換を行って前記デジタルデータを前記メモリに記憶させるタイミングを制御する制御手段と、を備え、
前記通信手段は、前記外部装置が他の信号処理装置に対して送信した他の要求信号も受け取るようになっており、
前記制御手段は、前記通信手段が受け取った前記他の要求信号に基づいて、前記外部装置と前記他の信号処理装置との間の通信を回避した回避期間を算出し、その回避期間を避けて、前記デジタルデータを前記メモリに記憶させるタイミングを制御することを特徴とする。
この発明によれば、通信手段が外部装置から要求信号を受ける前に、変換手段によりセンサ信号をデジタルデータに変換してデジタルデータをメモリに記憶させる。このため、外部装置から要求信号を受けてからデジタルデータを外部装置に送信する迄に生じる遅延時間を短くすることができる。また、前々回に要求信号を受けたタイミングと前回に要求信号を受けたタイミングとに基づいて、次回に要求信号を受けるタイミングを推定し、その推定されたタイミングに基づいて、変換手段が前記変換を行ってデジタルデータをメモリに記憶させるタイミングを制御しているから、外部装置から要求信号を受ける直前に、変換手段がセンサ信号をデジタルデータに変換することが可能になり、精度の高いデジタルデータを外部装置に送信することができる。
なお、制御手段は、例えば、推定手段によって推定されたタイミングより所定期間前にデジタルデータをメモリに記憶させるようにすることができ、この場合、その所定期間を、変換手段がセンサ信号をデジタルデータに変換してデジタルデータがメモリに記憶されるまでに要する時間とすることができる。
また、当該信号処理装置が送信するデジタルデータとしては、センサ信号をA/D変換したデジタルのセンサ信号の他、そのデジタルのセンサ信号に信号処理を施した処理結果をデジタルデータとすることができる。
請求項に記載の発明では、前記通信手段は、前記外部装置が他の信号処理装置に対して送信した他の要求信号も受け取るようになっており、前記制御手段は、前記通信手段が受け取った前記他の要求信号に基づいて、前記外部装置と前記他の信号処理装置との間の通信を回避した回避期間を算出し、その回避期間を避けて、前記デジタルデータを前記メモリに記憶させるタイミングを制御することを特徴とする。
この発明によれば、外部装置と他の信号処理装置との間の通信による悪影響を受けることなく、より精度の高いデジタルデータを得て、精度の高いデジタルデータを外部装置に送信することができる。
請求項に記載の発明では、前記センサは、このセンサからのセンサ信号を前記変換手段が変換するのに適した最適期間であることを示す信号を出力する機能を有しており、前記制御手段は、前記センサからの前記信号に基づき、前記最適期間において、前記デジタルデータを前記メモリに記憶させるタイミングを制御することを特徴とする。
この発明によれば、センサからのセンサ信号を変換手段が変換するのに適した最適期間において、変換手段が前記変換を行ってデジタルデータをメモリに記憶させるようにしているから、より精度の高いデジタルデータを得て、それを外部装置に送信することができる。
請求項に記載の発明では、前記センサは、自己診断を行う機能を有しており、
前記制御手段は、前記通信手段が前記外部装置と通信を行っていない期間において、前記センサに前記自己診断を行わせることを特徴とする。
この発明によれば、通信手段と外部装置との間の通信による悪影響を受けることなく、センサにおいて精度の高い自己診断を実施することができる。
本発明の第1実施形態における車載ブレーキシステムの全体構成を示す図である。 図1の信号処理装置の構成を示す図である。 図1の電子制御装置の作動、信号処理装置の通信装置の作動、通信周期推定部のカウンタ値、タイミング発生部の作動、メモリの記憶内容、A/D変換器の作動、およびセンサ信号の値を示すタイミングチャートである。 図2のタイミング発生部の制御処理を示すフローチャートである。 図1の電子制御装置の作動、通信装置の作動、通信周期推定部のカウンタ値を示すタイミングチャートである。 比較例における電子制御装置の作動、信号処理装置の通信装置の作動、メモリの記憶内容、A/D変換器の作動、およびセンサ信号の値を示すタイミングチャートである。 第1実施形態の変形例における電子制御装置の作動、信号処理装置の通信装置の作動、メモリの記憶内容、A/D変換器の作動、およびセンサ信号の値を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態における信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の電子制御装置の作動、信号処理装置の通信装置の作動、通信周期推定部のカウンタ値、タイミング発生部の作動、メモリの記憶内容、A/D変換器の作動、およびセンサ信号の値を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態の電子制御装置の作動、通信装置の作動、通信周期推定部のカウンタ値を示すタイミングチャートである。 図8のタイミング発生部の制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第3実施形態の電子制御装置の作動、信号処理装置の通信装置の作動、通信周期推定部のカウンタ値、タイミング発生部の作動、メモリの記憶内容、A/D変換器の作動、およびセンサ信号の値、タイミング信号、クロック信号を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態のタイミング発生部の制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態の信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態の電子制御装置の作動、信号処理装置の通信装置の作動、通信周期推定部のカウンタ値、タイミング発生部の作動、メモリの記憶内容、A/D変換器の作動、およびセンサ信号の値、および自己診断タイミングを示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1、図2に本発明に係る車載ブレーキシステムの第1実施形態を示す。図1は車載ブレーキシステムの全体構成を示す図である。
図1の車載ブレーキシステム1は、電子制御装置10、および信号処理装置20A、20Bを備える。
電子制御装置10は、車輪のブレーキ装置を制御するためのものであって、一本の通信ケーブル30を介して信号処理装置20A、20Bとの間で接続されている。通信ケーブル30は、電子制御装置10と信号処理装置20A、20Bとの間でデジタル通信におけるシリアル通信を行うためのものである。電子制御装置10は、信号処理装置20A、20Bとの間で通信ケーブル30を介して取得されるデータに基づいて、車両の横滑り防止等のためにブレーキ装置を制御する。
信号処理装置20Aは、電子制御装置10からのデジタルデータを要求する要求信号を受けると、ヨーレートセンサのセンサ信号をデジタルデータにA/D変換してデジタルデータを通信ケーブル30を介して電子制御装置10に送信する。当該デジタルデータはセンサ信号の電圧を示すデータである。
図2に信号処理装置20Aの具体的構成を示す。信号処理装置20Aは、ヨーレートセンサ21a、A/D変換器22、メモリ23、通信装置24、通信周期推定部25、およびタイミング発生部26を備える。
ヨーレートセンサ21aは、車両のヨーレートを検出するセンサである。A/D変換器22は、ヨーレートセンサ21aから出力されるセンサ信号をデジタルデータにA/D変換するアナログ/デジタル変換器である。本実施形態のデジタルデータは、センサ信号の電圧を示すデジタルデータである。メモリ23は、A/D変換器22から出力されるデジタルデータを一時的に保持するバッファメモリである。通信装置24は、通信ケーブル30を介して電子制御装置10との間でシリアル通信を行うものである。
通信周期推定部25は、時間の経過をカウントするカウンタのカウンタ値に基づいて次回に要求信号を受信するタイミングを推定する。タイミング発生部26は、通信周期推定部25により推定されたタイミングに応じて、A/D変換器22によりA/D変換を実施するタイミングを制御する。なお、通信周期推定部25およびタイミング発生部26は、マイクロコンピュータ等から構成されて後述する処理を実行する。
図1の信号処理装置20Bは、ヨーレートセンサ21aに代えて、車両の加速度を検出する加速度センサ21bを備えるもので、加速度センサ21b以外の構成は信号処理装置20Aと同様である。
なお、本実施形態では、特許請求の範囲に記載した構成要件との関係において、電子制御装置10は外部装置を構成し、A/D変換器は変換手段を構成し、通信装置は通信手段を構成し、通信周期推定部は推定手段を構成し、タイミング発生部は制御手段を構成している。
次に、本実施形態の作動について説明する。まず、電子制御装置10は、通信ケーブル30を介して信号処理装置20A、20Bに対して要求信号を時分割で送信する。信号処理装置20A、20Bは、電子制御装置10から要求信号を受ける前に、センサ信号をA/D変換器22によりデジタルデータに変換してメモリ23に記憶しておき、電子制御装置10から要求信号を受けると、デジタルデータを通信ケーブル30を介して電子制御装置10に送信する。
以下、電子制御装置10および信号処理装置20Aの作動の詳細について図3を参照して説明する。図3(a)は電子制御装置10の作動を示すタイミングチャート、図3(b)は信号処理装置20Aの通信装置24の作動を示すタイミングチャート、図3(c)は通信周期推定部25のカウンタ値を示すタイミングチャート、図3(d)はタイミング発生部26のカウンタ値を示すタイミングチャートである。図3(e)はメモリ23に保持されるデータの変遷を示すタイミングチャート、図3(f)はA/D変換器22の作動を示すタイミングチャート、図3(g)はヨーレートセンサ21aから出力されるセンサ信号の値を示すタイミングチャートである。
電子制御装置10は、図3(a)、(b)に示すように、信号処理装置20Aの通信装置24に対して要求信号を複数回に亘って送信する。図3(a)、(b)では、電子制御装置10がタイミングT(N)、T(N+1)で信号処理装置20Aに対して要求信号を送信する例を示している。
タイミングT(N)において、通信装置24は、N回目の要求信号を受信すると、メモリ23に記憶されているデジタルデータ(N)を通信ケーブル30を通して電子制御装置10に送信する(図3(b)中データ送信と記す)。これに加えて、通信装置24は、N回目の要求信号の受信に伴って、N回目の要求信号を通信周期推定部25に出力する。
通信周期推定部25は、次回の要求信号、すなわち(N+1)回目の要求信号を受信すると推定される推定受信タイミング、具体的にはその推定受信タイミングを示すカウンタのカウンタ値を算出する。カウンタは、上述の如く、時間の経過をカウントするカウンタである。タイミング発生部26は、通信周期推定部25により算出されたカウンタ値に基づいて、A/D変換器22によりヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させるタイミングを制御する。このA/D変換されたデジタルデータは、メモリ23に記憶されるので、タイミング発生部26は、A/D変換器22がA/D変換を行ってデジタルデータをメモリ23に記憶させるタイミングを制御していることになる。
以下、通信周期推定部25およびタイミング発生部26の作動について図4を参照して説明する。図4は、通信周期推定部25およびタイミング発生部26の処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS100において、(N+1)回目の要求信号を受信すると推定される推定受信タイミングにおけるカウンタのカウンタ値を算出する。以下、この算出されるカウンタ値を、(N+1)回目の推定受信タイミングのカウンタ値ST(N+1)という。
具体的には、(N+1)回目の推定受信タイミングは、N回目の要求信号を受信した受信タイミングT(N)におけるカウンタのカウント値C(N)と、(N−1)回目の要求信号を受信した受信タイミングT(N−1)におけるカウンタのカウント値C(N−1)(図5参照)とに基づいて、次の数式(1)によって算出する。
(N+1)回目の推定受信タイミングのカウンタ値ST(N+1)=カウント値C(N)+{カウント値C(N)−カウント値C(N−1)} ・・・数式(1)
なお、図5(a)、(b)、(c)では、電子制御装置10がタイミングT(N−1)、T(N)で信号処理装置20Aに対して要求信号を送信し、タイミングT(N−1)におけるカウンタのカウンタ値と、タイミングT(N)におけるカウンタのカウンタ値との差が{カウント値C(N)−カウント値C(N−1)}になっている例を示している。
次に、ステップS110において、(N+1)回目の推定受信タイミングのカウンタ値ST(N+1)を用いて、A/D変換器22によりヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させるタイミングにおけるカウンタ値(以下、A/D変換カウンタ値という)を算出する。
具体的には、A/D変換カウンタ値は、タイミングST(N+1)から処理時間を引いた時間(=ST(N+1)−処理時間)である。当該処理時間は、A/D変換器22によりヨーレートセンサ21aのセンサ信号をデジタルデータにA/D変換させてデジタルデータをメモリ23に記憶させるのに要する時間である。
次に、ステップS120において、現在のカウンタ値がA/D変換カウンタ値に一致するか否かを判定する。現在のカウンタ値がA/D変換タイミングに一致しないときには、ステップS120の判定がNOとなり、ステップS120に戻る。このため、現在のカウンタ値がA/D変換タイミングに一致すると判定するまでステップS120の判定を繰り返す。
その後、現在のカウンタ値がA/D変換タイミングに一致すると、ステップS120の判定がYESとなり、ステップS130に移行する。そして、ステップS130において、A/D変換器22に指令してヨーレートセンサ21aのセンサ信号をデジタルデータにA/D変換させる。これに伴い、A/D変換器22は、ヨーレートセンサ21aのセンサ信号をデジタルデータ(N+1)にA/D変換する(図3(f)参照)。つまり、A/D変換器22にセンサ信号を取り込むタイミングを制御して、現在のカウンタ値がA/D変換タイミングに一致するタイミングで、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させることになる。これに伴い、A/D変換器22によって取得されたデジタルデータ(N+1)はメモリ23に記憶される(図3(e)参照)。
次に、通信装置24は、タイミングT(N+1)で、電子制御装置10からの(N+1)回目の要求信号を通信ケーブル30を通して受信すると、メモリ23に記憶されているデジタルデータ(N+1)を通信ケーブル30を通して電子制御装置10に送信する(図3(b)参照)。その後、電子制御装置10はデジタルデータ(N+1)を受信する(図3(a)中データ受信と記す)。
これに加えて、通信装置24は、(N+1)回目の要求信号を通信周期推定部25に出力する。このことにより、通信周期推定部25およびタイミング発生部26は、上述と同様の作動を行う。
すなわち、ステップS100で、(N+2)回目の推定受信タイミングのカウンタ値ST(N+2){=C(N+1)+(C(N+1)−C(N))}を算出する。次に、ステップS110において、(N+2)回目の推定受信タイミングのカウンタ値ST(N+2)を用いて、A/D変換カウンタ値{=(ST(N+2)−処理時間)}を算出し、ステップS120において、現在のカウンタ値がA/D変換カウンタ値に一致するか否かを判定する。現在のカウンタ値がA/D変換カウンタ値に一致すると、ステップS130において、A/D変換器22に指令してヨーレートセンサ21aのセンサ信号をデジタルデータ(N+2)にA/D変換させ、このA/D変換によって取得されたデジタルデータ(N+2)をメモリ23に記憶させる。
次に、通信装置24は、電子制御装置10からの(N+2)回目の要求信号を通信ケーブル30を通して受信すると、メモリ23に記憶されているデジタルデータ(N+2)を通信ケーブル30を通して電子制御装置10に送信する。
また、電子制御装置10は、信号処理装置20Aからのデジタルデータ(N)を受信後、信号処理装置20Bに対して要求信号を送信する。信号処理装置20Bは、電子制御装置10からの要求信号を受信する毎に、信号処理装置20Aと同様に、デジタルデータを送信する。そして、電子制御装置10は、信号処理装置20A、20Bからのデジタルデータに応じてブレーキ装置を制御する。
以上説明した本実施形態によれば、信号処理装置20A(20B)の通信装置24は、電子制御装置10からの要求信号を通信ケーブル30を通して受信すると、通信周期推定部25は、次回に要求信号を受信すると推定される推定受信タイミングのカウンタ値を算出する。タイミング発生部26は、次回の推定受信タイミングのカウンタ値から処理時間を引いて、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させるタイミングのA/D変換カウンタ値を算出し、現在のカウンタ値がA/D変換カウンタ値に一致すると、A/D変換器22に指令してヨーレートセンサ21a(加速度センサ21b)のセンサ信号をデジタルデータにA/D変換させる。これに伴い、A/D変換器22によって取得されたデジタルデータはメモリ23に記憶される。通信装置24は、電子制御装置10から次回の要求信号を通信ケーブル30を通して受信すると、メモリ23に記憶されているデジタルデータを通信ケーブル30を通して電子制御装置10に送信する。したがって、通信装置24が電子制御装置10からの要求信号を受信すると、長い遅延時間を生じることなく、デジタルデータを電子制御装置10に送信することができる。
次に、比較例を用いて上記した実施形態の優位性を説明する。図6(a)〜(e)に比較例におけるタイミングチャートを示す。図6(a)は電子制御装置10の作動を示すタイミングチャート、図6(b)は信号処理装置の作動を示すタイミングチャート、図6(c)はメモリ23に保持されるデータの変遷を示すタイミングチャート、図6(d)はA/D変換器22の作動を示すタイミングチャート、図6(e)はセンサ信号の値を示すタイミングチャートである。
この比較例は、図6(c)、(d)に示すように、タイミングT(N)において、A/D変換器22によりセンサ信号(図中センサ信号(2)と記す)をデジタルデータ(図中デジタルデータ(2)と記す)にA/D変換してこのデジタルデータをメモリ23に記憶させて、次のタイミングT(N+1)において、メモリ23に記憶されたデジタルデータを電子制御装置10に送信するものである(図6(a)〜(c)参照)。
このようにした場合、A/D変換器22によりセンサ信号をデジタルデータにA/D変換してからデジタルデータを電子制御装置10に送信するまでの間に長い時間がかかることになる。このため、デジタルデータとしては、要求信号を受信した直前のセンサ信号の値を示すものではなく、過去に遡った時のセンサ信号を示したデータとなる。このため、デジタルデータの精度が低いものとなる。
これに対して、本実施形態では、上述の如く、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させるタイミングのA/D変換カウンタ値を、次回の推定受信タイミングのカウンタ値から処理時間を引いて算出する。このため、A/D変換器22のA/D変換により、要求信号を受信した直前のセンサ信号の値を示すデジタルデータ、すなわち最新のデジタルデータを取得することができる。このため、信号処理装置20A(20B)は、精度の高いデジタルデータを取得して電子制御装置10に送信することができる。
また、信号処理装置20A、20Bがそれぞれ要求信号を受信した直前のA/D変換によりデジタルデータを取得する。このため、電子制御装置10が信号処理装置20Aに要求信号を送信するタイミングと、電子制御装置10が信号処理装置20Bに要求信号を送信するタイミングとを近づけることにより、信号処理装置20A、20BがそれぞれA/D変換するタイミングを近づけることができる。そして、電子制御装置10は、このようなA/D変換により取得されたそれぞれのデジタルデータに基づいて、ブレーキ装置を制御する。このため、ブレーキ装置を精度良く制御することができる。
また、通信装置24が電子制御装置10からの要求信号を受信した直前のセンサ信号の値を示すデジタルデータを電子制御装置10に送信するには、A/D変換器22によるA/D変換を繰り返し実施して、要求信号を受信した直前のA/D変換により得られたデジタルデータを電子制御装置10に送信することが考えられる。しかし、この場合、A/D変換を繰り返し実施すると、A/D変換器22の消費電力が増加する。
これに対して、本実施形態では、タイミング発生部26は、上述の如く、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させるタイミングのA/D変換カウンタ値に基づいて、A/D変換器22に指令してセンサ信号のA/D変換を実施させる。このため、信号処理装置20A(20B)は、電子制御装置10から要求信号を1回、受信すると、この1回の受信に対応してA/D変換を1回実施させることになる。したがって、A/D変換器22の消費電力の増加を抑えることができる。
上記第1実施形態では、電子制御装置10が要求信号を信号処理装置20Aに送信する処理と電子制御装置10が要求信号を信号処理装置20Bに送信する処理とを時分割で行う例について説明したが、これに代えて、電子制御装置10が信号処理装置20A、20Bに対して要求信号を同時に送信するようにしてもよい。
図7(a)〜(c)では、タイミングT(N)、T(N+1)において電子制御装置10が信号処理装置20A、20Bに対して要求信号を同時に送信する例を示している。図7(a)〜(g)は、図3(a)〜(g)に対応したタイミングチャートである。
(第2実施形態)
本実施形態は、電子制御装置10と信号処理装置20Bとの間の通信期間を避けた期間に、信号処理装置20AのA/D変換器22によってヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させるものである。
図8に本実施形態における信号処理装置20Aの構成を示す。図8において、図2と同一符号は同一のものを示す。信号処理装置20Aの通信装置24は、通信装置24自身に対してデジタルデータを要求する要求信号以外に、信号処理装置20Bに対してデジタルデータを要求する要求信号(以下、他の要求信号という)を受信し、それら要求信号を通信周期推定部25に出力する。
本実施形態における通信周期推定部25およびタイミング発生部26の作動について図9〜図11を参照して説明する。図9(a)〜(g)は、図3(a)〜(g)に対応したタイミングチャートである。図10(a)〜(c)は、図5(a)〜(c)に対応した電子制御装置10、通信装置24、および通信周期推定部25のカウンタ値の変遷を示すタイミングチャートである。
電子制御装置10は、図10(a)〜(c)に示すように、タイミングT(N)で信号処理装置20AにN回目の要求信号を送信する前に、タイミングTa(N)において、信号処理装置20BにN回目の他の要求信号を送信する。電子制御装置10は、図9(a)〜(c)に示すように、タイミングT(N+1)で信号処理装置20Aに(N+1)回目の要求信号を送信する前に、タイミングTa(N+1)において、信号処理装置20Bに(N+1)回目の他の要求信号を送信する。
通信周期推定部25およびタイミング発生部26は、図11に示すフローチャートにしたがってその処理を実行する。
まず、ステップS100において、第1実施形態と同様、(N+1)回目の推定受信タイミングのカウンタ値ST(N+1)を算出し、次のステップS110において、(N+1)回目の推定受信タイミングのカウンタ値ST(N+1)を用いて、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させるタイミングにおけるA/D変換カウンタ値を算出する。この実施形態におけるA/D変換カウンタ値は、タイミングST(N+1)から処理時間および回避時間をそれぞれ引いた時間(=ST(N+1)−処理時間−回避時間)である。回避時間は、(N+1)回目に要求信号を受信すると推定される推定受信タイミングT(N+1)と、(N+1)回目に他の要求信号を受信すると推定される推定受信タイミングTa(N+1)との間の期間である。回避時間は、受信タイミングT(N)(図10(a)〜(c)参照)における通信周期推定部25のカウンタ値から、受信タイミングTa(N)における通信周期推定部25のカウンタ値を引くことにより算出される。処理時間は、第1実施形態で説明した処理時間と同じである。
次のステップS120において、現在のカウンタ値がA/D変換カウンタ値に一致するか否かを判定する。そして、現在のカウンタ値がA/D変換カウンタ値に一致すると、ステップS120の判定がYESになり、ステップS130において、A/D変換器22に指令してヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させる。
また、信号処理装置20Bは、第1実施形態と同様に作動する。このため、信号処理装置20Bは、タイミングTa(N+1)において、電子制御装置10から(N+1)回目の他の要求信号を受信すると、この受信の直前にA/D変換により取得されたデジタルデータを電子制御装置10に送信する。
以上説明した本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、通信装置24が電子制御装置10からの要求信号を受信する直前に、ヨーレートセンサ21aのセンサ信号のデジタルデータにA/D変換させてデジタルデータをメモリ23に記憶させる。このため、通信装置24が電子制御装置10からの要求信号を受信すると、長い遅延時間を生じることなく、精度の高いデジタルデータを電子制御装置10に送信することができる。
また、本実施形態では、電子制御装置10は、タイミングT(N+1)で信号処理装置20Aに(N+1)回目の要求信号を送信する前に、タイミングTa(N+1)において、信号処理装置20Bに(N+1)回目の他の要求信号を送信する。
そこで、本実施形態では、A/D変換カウンタ値を、タイミングST(N+1)から処理時間および回避時間をそれぞれ引いた時間(=ST(N+1)−処理時間−回避時間)として算出する。回避時間は、推定受信タイミングTa(N+1)と推定受信タイミングT(N+1)との間の期間である。このため、電子制御装置10と信号処理装置20Bとの間の通信期間を避けたタイミングで、信号処理装置20AのA/D変換器22によってヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させることができる。
ここで、電子制御装置10と信号処理装置20Bとの間で通信が行われると、電磁波ノイズが生じてA/D変換器22から取得されるデジタルデータに悪影響を与える恐れがある。
これに対して、本実施形態では、上述の如く、電子制御装置10と信号処理装置20Bとの間の通信期間を避けたタイミングで、信号処理装置20AのA/D変換器22によってヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させる。このため、A/D変換器22から精度の高いデジタルデータを取得して電子制御装置10に送信することができる。
ここで、図9(a)の例では、タイミングTa(N+1)において、電子制御装置10が信号処理装置20Bに他の要求信号を送信する。この場合、信号処理装置20Aは、図9(f)に示すように、タイミングTa(N+1)の直前に、A/D変換器22によってセンサ信号をA/D変換させることになる。これに加えて、信号処理装置20Bは、上述の如く、タイミングTa(N+1)の直前に、センサ信号をA/D変換させる。したがって、信号処理装置20AがA/D変換するタイミングと信号処理装置20BがA/D変換するタイミングとを同期させることが可能になる。そして、電子制御装置10は、このようなA/D変換により得られたデジタルデータを用いてブレーキ装置を制御するので、ブレーキ装置を高精度に制御することができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、ヨーレートセンサ21aの作動状態に応じて最適タイミングであると判定したときに、A/D変換器22に指令してヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させるものである。
図12に本実施形態における信号処理装置20Aの構成を示す。図12において、図2と同一符号は同一のものを示す。図13(a)〜(f)は、図3(a)〜(f)と同様のタイミングチャートである。
ヨーレートセンサ21aは、ヨーレートを検出するセンサエレメントと、ハイレベルの期間とローレベルの期間とを交互に繰り返すクロック信号(図13(h)参照)を出力する発振器と、発振器からのクロック信号に基づいてセンサエレメントの出力信号に対して電圧増幅等の信号処理を施したセンサ信号をA/D変換器22に出力する制御回路とを備える。
ここで、クロック信号のうち立ち上がり時期と立ち下がり時期とには、高周波成分の信号が含まれるため、電磁波ノイズが発生し易い。このため、クロック信号のうち立ち上がり時期と立ち下がり時期にセンサ信号をA/D変換器22によりA/D変換させると、電磁波ノイズによりA/D変換に悪影響を与える恐れがある。
そこで、本実施形態では、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させる際に、クロック信号のうち立ち上がり時期と立ち下がり時期とを除いた時期を最適期間としている。立ち上がり時期と立ち下がり時期とをA/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させることを禁止する禁止期間としている。そして、制御回路は、現在が最適期間であるか、或いは禁止期間で有るかを示すタイミング信号(図13(g)参照)をタイミング発生部26に出力する。
タイミング発生部26は、通信装置24からの要求信号を受信すると、図14のフローチャートにしたがって、A/D変換器22に対する制御処理を実施する。
図14のフローチャートは、図4にステップS125をステップS120とステップS130との間に追加したものである。
タイミング発生部26は、ステップS120において、第1実施形態と同様、現在のカウンタ値がA/D変換タイミングに一致するとしてYESと判定したとき、次のステップS125で、ヨーレートセンサ21aの制御回路から出力されるタイミング信号に基づいて現在が最適期間であるか否かを判定する。現在が最適期間でない、すなわち禁止期間であるときには、NOと判定してステップS125の判定を繰り返す。その後、現在が最適期間であると判定すると、ステップS125でYESと判定し、次のステップS130で、A/D変換器22に指令してヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換させる。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、通信装置24が電子制御装置10からの要求信号を受信する直前に、ヨーレートセンサ21aのセンサ信号をデジタルデータにA/D変換させてデジタルデータをメモリ23に記憶させる。このため、通信装置24が電子制御装置10からの要求信号を受信すると、長い遅延時間を生じることなく、精度の高いデジタルデータを電子制御装置10に送信することができる。
これに加えて、本実施形態では、タイミング発生部26は、現在のカウンタ値がA/D変換タイミングに一致すると判定したときには、現在、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させることが最適である最適期間であるか否かを判定する。そして、現在が最適期間であると判定したときには、A/D変換器22によりセンサ信号をA/D変換させてデジタルデータを取得する。つまり、現在のカウンタ値がA/D変換タイミングに一致すると判定したタイミングの直後の最適期間において、センサ信号をA/D変換させることができる。よって、より精度の高いデジタルデータを取得することができる。これに伴い、精度の高いデジタルデータを電子制御装置10に送信することができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1実施形態の信号処理装置20Aに、ヨーレートセンサ21aの自己診断処理を実施する機能を追加したものとしている。
図15に信号処理装置20Aの構成を示す。図15において、図2と同一符号は同一のものを示す。
本実施形態のヨーレートセンサ21aは、図15に示すように、ヨーレートを検出するセンサエレメント40と、センサエレメント40を診断する自己診断回路41とを備える。タイミング発生部26は、後述するように、A/D変換器22の指令処理以外に、ヨーレートセンサ21aに対して自己診断を指令する処理を実施する。
次に、ヨーレートセンサ21aの自己診断について説明する。図16(a)〜(g)は、図3(a)〜(g)と同様のタイミングチャートであり、図16(h)はヨーレートセンサ21aの自己診断を実施するタイミングを示すタイミングチャートである。
まず、A/D変換器22がヨーレートセンサ21aのセンサ信号をA/D変換していないときには、ヨーレートセンサ21aのセンサ信号は利用されていない。このため、A/D変換器22がN回目にA/D変換してからA/D変換器22が(N+1)回目にA/D変換するまでの間の期間には、ヨーレートセンサ21aの自己診断を実施することが可能である。
しかし、信号処理装置20Aが、電子制御装置10との間で通信を実施しているときには、電磁波ノイズ等が生じてヨーレートセンサ21aの自己診断に悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、タイミング発生部26は、ヨーレートセンサ21aの自己診断回路41に指令して、信号処理装置20Aと電子制御装置10との間の通信期間を避けた期間に自己診断させる。
図16(b)、(e)において、通信装置24がタイミングTb(N)でメモリ23に記憶されたデジタルデータ(N)を電子制御装置10に送信すると、通信装置24は、デジタルデータ(N)を送信した旨を示す送信済み信号を通信周期推定部25を通してタイミング発生部26に出力する。
タイミング発生部26は、通信装置24からの送信済み信号を受けると、ヨーレートセンサ21aの自己診断回路41に指令して自己診断させる。自己診断回路41は、タイミング発生部26からの指令を受けると、センサエレメント40に故障が生じているか否かの診断を実施する。
その後、自己診断回路41によるセンサエレメント40の診断が終了すると、自己診断回路41の診断結果(内部故障診断結果)は、A/D変換器22を通してメモリ23に出力させる。これにより、メモリ23にセンサエレメント40の診断結果が記憶されることになる。
ここで、予め前回の診断結果がメモリ23に記憶されている場合には、自己診断回路41から出力された今回の診断結果により、メモリ23に記憶されている診断結果が更新されることになる。
その後、タイミングT(N+1)において通信装置24は、電子制御装置10からの要求信号を受信すると、メモリ23に記憶されたデジタルデータ(N+1)と診断結果とを通信ケーブル30を通して電子制御装置10に出力する。
また、自己診断回路41がセンサエレメント40に対して自己診断を実施すると、センサ信号の値が不安定な状態になる。このため、センサエレメント40の自己診断の実施後、A/D変換器22が次にA/D変換(すなわち、(N+1)回目のA/D変換)を実施するまでの間には、センサ信号を安定させるための信号安定待ち時間が設けられている。
このようなセンサエレメント40の自己診断は、通信装置24が電子制御装置10にデジタルデータを送信する毎に実施される。そして、センサエレメント40の自己診断結果は、通信装置24が電子制御装置10から要求信号を受信する毎に、通信装置24により電子制御装置10に送信される。
以上説明した本実施形態では、上述の第1実施形態と同様の作用効果が得られる。これに加えて、本実施形態では、A/D変換器22が前回にA/D変換してからA/D変換器22が次回にA/D変換するまでの間の期間に、ヨーレートセンサ21aの自己診断を実施する。このため、信号処理装置20Aが電子制御装置10からの要求信号に応じてデジタルデータを送信することを繰り返し実施することにより、ヨーレートセンサ21aの自己診断を複数回実施することができる。これにより、ヨーレートセンサ21aの自己診断能力を向上させることができる。
また、本実施形態では、ヨーレートセンサ21aの自己診断を、上述の如く、信号処理装置20Aと電子制御装置10との間の通信期間を避けた期間に実施する。このため、ヨーレートセンサ21aにおいて精度の高い自己診断を得ることができる。
上記第1〜4実施形態では、信号処理装置20A(20B)が、デジタルのセンサ信号をデジタルデータとして電子制御装置10に送信する例を示したが、デジタルのセンサ信号に信号処理を施した処理結果をデジタルデータとするようにしてもよい。
また、上記第3実施形態に記載のものを第2実施形態に適用してもよく、また上記第4実施形態に記載のものを第2、第3実施形態に適用してもよい。
上記第1〜4実施形態では、本発明に係る信号処理装置を車載ブレーキシステムに適用した例について説明したが、これに限らず、本発明に係る信号処理装置を車載ブレーキシステム以外の他のシステムに適用してもよい。
1 車載ブレーキシステム
10 電子制御装置
20A 信号処理装置
20B 信号処理装置
21a ヨーレートセンサ、
21b 加速度センサ
22 A/D変換器
23 メモリ
24 通信装置
25 通信周期推定部
26 タイミング発生部
40 センサエレメント
41 自己診断回路

Claims (3)

  1. センサから出力されるアナログのセンサ信号を、外部装置に送信するデジタルデータに変換する変換手段と、
    前記変換手段によって変換されたデジタルデータを記憶するメモリと、
    前記外部装置から要求信号を受けると、前記メモリに記憶されている前記デジタルデータを前記外部装置に送信する通信手段と、
    前々回に前記要求信号を受けたタイミングと前回に要求信号を受けたタイミングとに基づいて、次回に要求信号を受けるタイミングを推定する推定手段と、
    前記推定手段によって推定されたタイミングに基づいて、前記変換手段が前記変換を行って前記デジタルデータを前記メモリに記憶させるタイミングを制御する制御手段と、を備え、
    前記通信手段は、前記外部装置が他の信号処理装置に対して送信した他の要求信号も受け取るようになっており、
    前記制御手段は、前記通信手段が受け取った前記他の要求信号に基づいて、前記外部装置と前記他の信号処理装置との間の通信を回避した回避期間を算出し、その回避期間を避けて、前記デジタルデータを前記メモリに記憶させるタイミングを制御することを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記センサは、このセンサからのセンサ信号を前記変換手段が変換するのに適した最適期間であることを示す信号を出力する機能を有しており、
    前記制御手段は、前記センサからの前記信号に基づき、前記最適期間において、前記デジタルデータを前記メモリに記憶させるタイミングを制御することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記センサは、自己診断を行う機能を有しており、
    前記制御手段は、前記通信手段が前記外部装置と通信を行っていない期間において、前記センサに前記自己診断を行わせることを特徴とする請求項1または2に記載の信号処理装置。
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