上記のようなカラオケ装置において、マイクの音量は、テレビジョン装置で設定されている音量よりも大きくすることはできない。ところが、プレイヤはカラオケ装置で選曲やキーの変更などを行うので、音量の設定もカラオケ装置だけでしようとしてしまうことが多い。このような場合、テレビジョン装置の設定音量が小さいと、プレイヤがカラオケ装置でマイクの音量を設定しようとしても、音量が意図するようには上がらないと感じることがある。同様の問題は、音量の調節が複数箇所でできるような場合にも生じる。
本発明は、上記のような課題を解決するもので、音量調整が可能な外部の音声出力装置に音声を出力させる際に、音量を適切に設定できるようにするのに好適な音声処理装置、音声処理方法、ならびに、これらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る音声処理装置は、記憶部と、増幅部と、供給部と、受付部と、設定部と、を備え、以下のように構成する。
第1の増幅率が記憶部に記憶される。
ここで、第1の増幅率とは、出力信号の大きさ/入力信号の大きさを表す値とする。すなわち、第1の増幅率が大きいほど、入力信号に対して出力信号が大きい値をとることを示す。
増幅部は、第1の音声データを第1の増幅率で増幅して出力する。
例えば、第1の音声データは所定の周波数でサンプリングされたデータであり、増幅部は、当該データに第1の増幅率を乗じることにより音声データを増幅し、増幅した音声データを出力する。
供給部は、増幅部により出力された音声データを、出力音量が調整可能な音声出力装置に供給する。
例えば、供給部は増幅された音声データを、テレビジョン装置に供給する。これにより、テレビジョン装置から、音声データがテレビジョン装置で設定された音量で出力される。
受付部は、プレイヤからの操作を受け付ける。
例えば、受付部は、プレイヤから、第1の音声データの再生の指示や、第1の増幅率の値を変更する指示等を受け付ける。
設定部は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部に記憶される第1の増幅率を設定する。
例えば、記憶部に第1の増幅率がxと記憶され、受付部が第1の音声データの増幅率をxからx+1に上げる指示を受け付けたとすると、設定部は、記憶部に記憶される第1の増幅率の値をx+1に変更する。
そして、第1の増幅率が所定の最大増幅率であり、受け付けられた操作が第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、音声出力装置の出力音量を上げるよう試み、当該試みの後、設定部は、記憶部に記憶される第1の増幅率を下げる。
例えば、音声処理装置は、外部の音声出力装置であるテレビジョン装置の出力音声を調節することができる機能を有しているとする。現在の第1の増幅率が最大増幅率Xであり、プレイヤが最大増幅率Xよりも大きくしようとした場合、音声処理装置は、テレビジョン装置の出力音量を上げ、出力音量を上げた後、設定部は、第1の増幅率をX−5と設定する。
本発明によれば、増幅率が最大値であり、さらに大きくすることができない場合でも、外部の音声出力装置の音量を上げて音声データが出力される音量を大きくすることにより、音声データの増幅率を上げることと同様の効果を得ることができる。また、プレイヤが増幅率の調整をすることができるようにするために増幅率を下げても、出力される音量は上げているので、意図せず増幅率が下がったという違和感を感じさせることを防ぐことができる。
また、音声処理装置は、記憶部に記憶される第1の増幅率を画面に表示する表示部をさらに備えるようにしてもよい。そして、表示部が画面に、音声出力装置の出力音量を上げるようプレイヤに指示するメッセージを表示することにより試みを行うようにしてもよい。
例えば、表示部は、目盛のついたバーの画像を画面に表示し、現在の第1の増幅率をバー上に設けられたつまみの位置で表す。そして、表示部は、画面に、テレビジョン装置の出力音量を上げるように指示するメッセージを表示し、プレイヤにテレビジョン装置の出力音量を上げるよう促す。
本発明は、上記発明の好適実施形態であり、本発明によれば、増幅率が最大値であり、それ以上大きくできない場合でも、外部の音声出力装置の音量を上げるよう促すことで、音声データの音量を大きくすることができる。
また、メッセージが表示された後、設定部は、記憶部に記憶される第1の増幅率に1未満の定数を乗じることにより、第1の増幅率を下げるようにしてもよい。
例えば、第1の増幅率がXであり、1未満の定数を0.5とすると、設定部は、メッセージが表示された後、第1の増幅率を0.5Xと設定する。
本発明は、上記発明の好適実施形態であり、本発明によれば、1未満の定数を乗じるという簡単な計算により、増幅率を下げることができる。
本発明の第2の観点に係る音声処理装置は、検知部と、記憶部と、増幅部と、供給部と、受付部と、設定部と、表示部と、を備え、以下のように構成する。
検知部は、プレイヤが発する声を検知して第1の音声データとする。
例えば、検知部はマイクにより構成され、プレイヤがマイクに向かって声を発すると、発した声を第1の音声データとして検知する。
第1の増幅率と第2の増幅率とが記憶部に記憶される。
ここで、第1及び第2の増幅率とは、出力信号の大きさ/入力信号の大きさを表す値とする。
増幅部は、第1の音声データを第1の増幅率で増幅し、予め用意された第2の音声データを第2の増幅率で増幅して、これらを混合した音声データを出力する。
例えば、第1の音声データをマイクが検知した歌声データとし、第2の音声データを予め用意された楽曲データとする。増幅部は、歌声データを第1の増幅率で増幅し、楽曲データを第2の増幅率で増幅し、増幅した歌声データと増幅した楽曲データとを混合して出力する。
供給部は、増幅部により出力された音声データを、出力音量が調整可能な音声出力装置に供給する。
例えば、供給部は、歌声データと楽曲データが混合された音声データを、テレビジョン装置に供給する。これにより、テレビジョン装置から、歌声及び楽曲がテレビジョン装置で設定された音量に基づいて出力される。
受付部は、プレイヤからの操作を受け付ける。
例えば、受付部は、歌声データ及び楽曲データの増幅率を上げる操作等を受け付ける。
設定部は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを設定する。
例えば、記憶部には第1の増幅率x、第2の増幅率yが記憶されているとする。受付部が歌声データの増幅率をxからx+1に上げる指示を受け付けたとすると、設定部は、記憶部に記憶される第1の増幅率の値をx+1に変更する。また、受付部が楽曲データの増幅率をyからy+1に上げる指示を受け付けたとすると、設定部は、記憶部に記憶される第2の増幅率の値をy+1に変更する。
表示部は、記憶部に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを画面に表示する。
例えば、表示部は、画面に目盛のついたバーの画像を2つ表示し、現在の第1の増幅率及び第2の増幅率をバー上に設けられたつまみの位置で表す。
そして、第1の増幅率が所定の最大増幅率であり、受け付けられた操作が第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、表示部は画面に、音声出力装置の出力音量を上げるようプレイヤに指示するメッセージを表示し、メッセージが表示された後、設定部は、記憶部に記憶される第2の増幅率を下げる。
例えば、現在の第1の増幅率が最大増幅率Xであり、第2の増幅率はyとする。この場合、プレイヤが第1の増幅率を最大増幅率Xよりも大きくしようとした場合、テレビジョン装置の出力音声を上げるように知らせるメッセージを画面に表示する。そして、メッセージが表示された後、設定部は、第2の増幅率をy−5に設定する。
本発明によれば、増幅率を上げるように指定された音声データの増幅率が既に最大値である場合、外部の音声出力装置の音量を上げるよう促すことにより、出力される音声データの音量を上げさせることができる。また、指定されている音声データ以外の音声データの増幅率を下げて、指定されている音声データの増幅率を相対的に上げることにより、指定された音声データの増幅率が上がったように感じさせることができる。
また、メッセージが表示された後、設定部は、記憶部に記憶される第1の増幅率も下げるようにしてもよい。
例えば、現在の第1の増幅率が最大増幅率Xであり、第2の増幅率はyとする。この場合、プレイヤが第1の増幅率を最大増幅率Xよりも大きくしようとした場合、テレビジョン装置の出力音声を上げるように知らせるメッセージを画面に表示する。そして、メッセージが表示された後、設定部は、第1の増幅率をX−5、第2の増幅率をy−5に設定する。
本発明は、上記発明の好適実施形態であり、本発明によれば、出力される音量を上げさせることにより、増幅率を下げても意図せず増幅率が下がったという違和感を感じさせることなく、プレイヤに再び第1の増幅率の調整をさせることができる。
また、メッセージが表示された後、設定部は、記憶部に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とに1未満の定数を乗じることにより、第1の増幅率と第2の増幅率とを下げるようにしてもよい。
例えば、第1の増幅率がX、第2の増幅率がyであり、1未満の定数を0.5とすると、設定部は、メッセージが表示された後、第1の増幅率を0.5X、第2の増幅率を0.5yと設定する。
本発明は、上記発明の好適実施形態であり、本発明によれば、1未満の定数を乗じるという簡単な計算により、増幅率を下げることができる。
また、設定部が記憶部に記憶されている増幅率を下げた後、表示部は、増幅率の最大増幅率に定数の逆数を乗じた値を、上限値として画面に表示するようにしてもよい。
ここで、最大増幅率とは、増幅率を上げることができる内部的な最大値であり、装置の仕様により決まるものとする。一方、上限値とは、画面に表示される第1の増幅率の見かけ上の最大値を示すものであり、値に制限はない。すなわち、最大増幅率は変更することができないが、上限値は変更することができる。例えば、第1の増幅率の上限値がXであり、画面に現在の増幅率がXと示されたバーが表示されているとする。所定のメッセージが表示された後、設定部が1未満の定数0.5を乗じて第1の増幅率を0.5Xに下げた場合、表示部は、Xに0.5の逆数(=2)を乗じた値2Xを、第1の増幅率の上限値として画面に表示する。
本発明は、上記発明の好適実施形態であり、本発明によれば、1未満の定数の逆数を乗じるという簡単な操作により、画面上の目盛を変更することができる。
さらに、記憶部は、エコーの強さを記憶し、
増幅部は、少なくとも第1の音声データを変換してエコーの強さで増幅し、
設定部は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部に記憶されるエコーの強さを設定し、
表示部は、記憶部に記憶されるエコーの強さを画面に表示し、
エコーの強さが所定の最大値であり、受け付けられた操作がエコーの強さをさらに強くするものである場合、表示部は画面に、音声出力装置の出力音量を上げるようプレイヤに指示するメッセージを表示し、
メッセージが表示された後、設定部は記憶部に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率を下げるようにしてもよい。
ここで、エコーとは、音声(以下、「オリジナル音声」という)の波形を所定の時間ずらした音声(以下、「エコー信号」という)であり、エコーの強さとは、オリジナル音声に対するエコー信号の出力レベルを表わす値である。オリジナル音声とエコー信号とを混合すると、オリジナル音声が響いているように聞こえ、エコーの強さを大きくすると、より響きが強くなったように聞こえる。
すなわち、記憶部は、第1及び第2の増幅率以外に、エコーの強さも記憶する。増幅部は、少なくとも第1の音声データのエコー信号のデータを生成し、第1の音声データを第1の増幅率で、第2の音声データを第2の増幅率で、エコー信号を記憶部に記憶されたエコーの強さで、それぞれ増幅し、増幅した各データを混合する。
一方、受付部がプレイヤによりエコーの強さを指定する指示を受け付けると、設定部は、記憶部のエコーの強さを指定されたエコーの強さに更新し、表示部は、更新されたエコーの強さを画面に表示する。この場合において、記憶部に記憶されたエコーの強さが既に最大値であり、プレイヤがさらにエコーの強さを上げる指示をした場合、表示部は画面に、テレビジョン装置の出力音量を上げるように指示するメッセージを表示する。そして、メッセージが表示された後、設定部は、第1及び第2の増幅率を下げる。
本発明は、上記発明の好適実施形態であり、本発明によれば、エコーの強さをさらに大きくできない場合でも、外部の音声出力装置の音量を上げて音声データが出力される最大音量を大きくし、エコー信号以外のデータの増幅率を下げることにより、相対的にエコーが強くなったように感じさせることができる。
また、メッセージが表示された後、受付部により所定の操作が受け付けられた場合に、設定部は増幅率を下げる。
例えば、テレビジョン装置の出力音量を上げるように指示するメッセージが表示された後、受付部が所定のボタンを押圧する操作を受け付けた場合、設定部は増幅率を下げる。
本発明によれば、プレイヤが音声出力装置の出力音声を上げたことを確認してから、増幅率を下げることができ、増幅率だけ下げられることにより意図せず音量が小さくなったとプレイヤに感じさせることを防ぐことができる。
本発明の第3の観点に係る音声処理方法は、第1の増幅率が記憶される記憶部と、増幅部と、供給部と、受付部と、設定部と、を備える音声処理装置が実行する音声処理方法であって、増幅工程と、供給工程と、受付工程と、設定工程と、を備え、以下のように構成する。
増幅工程において、増幅部が、第1の音声データを第1の増幅率で増幅して出力する。
供給工程において、供給部が、増幅部により出力された音声データを、出力音量が調整可能な音声出力装置に供給する。
受付工程において、受付部が、プレイヤからの操作を受け付ける。
設定工程において、設定部が、受け付けられた操作に基づいて、記憶部に記憶される第1の増幅率を設定する。
そして、設定工程において、第1の増幅率が所定の最大増幅率であり、受け付けられた操作が第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、音声出力装置の出力音量を上げるよう試み、当該試みの後、設定部は、記憶部に記憶される第1の増幅率を下げる。
本発明の第4の観点に係る音声処理方法は、検知部と、第1の増幅率と第2の増幅率とが記憶される記憶部と、増幅部と、供給部と、受付部と、設定部と、表示部と、を備える音声処理装置が実行する音声処理方法であって、検知工程と、増幅工程と、供給工程と、受付工程と、設定工程と、表示工程と、を備え、以下のように構成する。
検知工程において、検知部が、プレイヤが発する声を検知して第1の音声データとする。
増幅工程において、増幅部が、第1の音声データを第1の増幅率で増幅し、予め用意された第2の音声データを第2の増幅率で増幅して、これらを混合した音声データを出力する。
供給工程において、供給部が、増幅部により出力された音声データを、出力音量が調整可能な音声出力装置に供給する。
受付工程において、受付部が、プレイヤからの操作を受け付ける。
設定工程において、設定部が、受け付けられた操作に基づいて、記憶部に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを設定する。
表示工程において、表示部が、記憶部に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを画面に表示する。
そして、表示工程において、第1の増幅率が所定の最大増幅率であり、受け付けられた操作が第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、表示部は画面に、音声出力装置の出力音量を上げるようプレイヤに指示するメッセージを表示し、設定工程において、メッセージが表示された後、設定部は、記憶部に記憶される第2の増幅率を下げる。
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを上記音声処理装置として機能させ、コンピュータに上記音声処理方法を実行させるように構成する。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
本発明によれば、音量調整が可能な外部の音声出力装置に音声を出力させる際に、音量を適切に設定できるようにするのに好適な音声処理装置、音声処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
本発明の音声処理装置は、音量調整が可能な外部の音声出力装置に音声を出力させる際に、音量を適切に設定できるようにするものである。音量を設定する手法は複数あり、各手法を採用した音声処理装置を実施形態1乃至5として説明する。
実施形態1に係る音声処理装置は、音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げ、当該音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態2に係る音声処理装置は、音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、当該音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態3に係る音声処理装置は、2つの音声データのうち一方の音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、他方の音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態4に係る音声処理装置は、2つの音声データのうち一方の音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、2つの音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態5に係る音声処理装置は、エコーの強さを最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、2つの音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
まず、これらの実施形態の音声処理装置が実現される典型的な情報処理装置について説明する。なお、以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
図1は、プログラムを実行することにより、本発明の実施形態に係る音声処理装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラユニット105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、マイク111と、を備える。
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
インターフェース104を介して接続されたコントローラユニット105は、プレイヤがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。例えば、コントローラ105aを振る操作(手を振る動作)を行うと、その操作情報等を無線通信により受け付ける。
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤは、コントローラユニット105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニタへ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
また、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想空間が3次元にて構成される場合には、当該3次元空間内に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりすることが可能である。
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
DVD−ROMに記録された音声データがMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データである場合には、音声処理部110は、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCM(Pulse Code Modulation)データに変換する。また、ADPCM(Adaptive Differential PCM)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカに出力することにより、音声出力が可能となる。
また、情報処理装置100には、インターフェース104を介してマイク111を接続することができる。この場合、マイク111からのアナログ信号に対しては、適当なサンプリング周波数でA/D(Analog/Digital)変換を行い、PCM形式のディジタル信号として、音声処理部110でのミキシング等の処理ができるようにする。
また、音声処理部110は、エコー回路を備え、マイク111から取得したデータやDVD−ROMから取り込んだ音源データに対してエコーをかけることができる。
例えば、情報処理装置100をカラオケ装置として利用する場合には、DVD−ROMから読み出した音声データ、もしくは、NIC 109を介してコンピュータ通信網から取得した音声データを楽曲データとし、マイクから入力された音声データを歌声データとして、楽曲データと歌声データを音声処理部110がミキシングし、スピーカから出力する。また、スピーカにかえて、ヘッドホン(図示せず)やイヤフォン(図示せず)を用いて、音声を出力させることもできる。
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲーム装置」に相当するものであるが、仮想空間を表示するような画像処理を行うものであれば本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、及び、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラユニット105ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。
以下、上記情報処理装置100において実現される実施形態1乃至5に係る音声処理装置の機能構成について、図1乃至35を参照して説明する。ゲーム用のプログラム及びデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、実施形態1乃至5に係る音声処理装置が実現される。
(実施形態1)
実施形態1に係る音声処理装置は、音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げ、当該音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態1の音声処理装置200は、図2に示すように、記憶部201と、増幅部202と、供給部203と、受付部204と、設定部205と、表示部206と、を備える。以下、所定の楽曲をテレビジョン装置等の音声出力装置400に再生させる場合を例に、音声処理装置200の機能について説明する。
ここで、楽曲は、PCM形式のデータ(PCMデータ)であるとする。PCMデータは、適当なサンプリング周波数でサンプリングされたアナログ信号を、所定の精度でディジタル化したデータの列である。典型的には、サンプリング周波数として、44100Hz、48000Hzやこれを整数で割ったものが用いられる。精度としては16ビットや24ビット、32ビットなどが用いられる。以下、楽曲のPCMデータの列を先頭から順に、
m[0]、m[1]、m[2]、・・・m[N](N:任意)
とする。
記憶部201には、第1の増幅率が記憶される。ここで、第1の増幅率は、「出力信号の大きさ/入力信号の大きさ」を表す値とする。本実施形態において、入力信号は第1の音声データ301である楽曲のPCMデータm[n](n=1〜N)であり、出力信号は増幅部202が供給部203に出力する音声データである。第1の増幅率は、音声処理装置200の仕様によりその最大値(以下、「最大増幅率」という)が決まり、0から最大増幅率以下の値をとるものとする。
したがって、CPU 101及びRAM 103が協働して、記憶部201として機能する。
増幅部202は、第1の音声データ301を第1の増幅率で増幅して出力する。例えば、第1の増幅率を“a(任意の数)”とすると、増幅部202は、“a”をPCMデータm[n](n=1〜N)に乗じ、乗じた(増幅した)データ(a・m[0]、a・m[1]、・・・a・m[N])を、供給部203に出力する。
したがって、CPU 101及び音声処理部110が協働して、増幅部202として機能する。
供給部203は、増幅部202により出力された音声データを、出力音量が調整可能な音声出力装置400に供給する。具体的には、供給部203は、増幅したPCMデータ(a・m[n](n=1〜N))を、D/A変換してアナログ信号とし、変換したデータ(出力音声データ302)を音声出力装置400に供給する。
したがって、CPU 101が供給部203として機能する。
受付部204は、プレイヤからの操作を受け付ける。例えば、プレイヤにより楽曲の再生の指示や増幅率の値を変更する指示を受け付ける。
したがって、CPU 101が受付部204として機能する。
設定部205は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部201に記憶される第1の増幅率を設定する。例えば、記憶部201に第1の増幅率が“a(<最大増幅率−1)”と記憶されており、プレイヤが第1の増幅率を“a+1”と指定する操作をしたとすると、設定部205は、記憶部201に記憶されている第1の増幅率の値を“a+1”に変更する。
したがって、CPU 101が設定部205として機能する。
表示部206は、記憶部201に記憶される第1の増幅率を画面500に表示する。例えば、第1の増幅率の最大増幅率が“10”とすると、表示部206は、図3に示すように、“0”及び“10”の目盛が付されたバー501を画面500に表示し、現在記憶部201に記憶されている第1の増幅率(例えば、“8”)をつまみ502の位置で示す。
したがって、CPU 101、RAM 103、及び画像処理部107が協働して、表示部206として機能する。
ここで、画面500のバーに表示される目盛の最大値を「上限値」、最小値を「下限値」ということとし、以下、上限値と最大増幅率とは区別して用いる。最大増幅率とは、記憶部201に記憶される増幅率の内部的な最大値であり、音声処理装置200の仕様により決まるものである。一方、上限値とは、画面500に表示される増幅率の見かけ上の最大値を示すものであり、値に制限はない。すなわち、最大増幅率は変更することができないが、上限値は変更することができる。以下、画面500上で第1の増幅率を変更させた時の様子を図3乃至図6に示し、図3乃至図6における画面500の第1の増幅率及び上限値と、記憶部201に記憶されている第1の増幅率及び最大増幅率との対応関係を図7に示して、音量を設定する手法について説明する。
実施形態1の音声処理装置200は、第1の増幅率が所定の最大増幅率であり、受け付けられた操作が第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、音声出力装置400の出力音量を上げるよう試み、当該試みの後、設定部205は、記憶部201に記憶される第1の増幅率を下げる。
例えば、本実施形態の音声出力装置400をテレビジョン装置とする。一般的に、テレビジョン装置の出力音量は、リモコンから赤外線等の信号を送信することにより調節が可能である。そこで、本実施形態の音声処理装置200は、テレビジョン装置が認識可能な赤外線等の信号を送信する装置(以下、「信号出力装置」(図示せず)という)を有し、テレビジョン装置の出力音量を調節することができるとする。
このような場合において、最大増幅率(“10”)と上限値(“10”)とが一致しており、図4に示すように、プレイヤが画面500の第1の増幅率を“10”より大きくしようとした場合、CPU 101はテレビジョン装置の音量を上げる信号を信号出力装置に送信させ、送信後、設定部205は、記憶部201に記憶される第1の増幅率“10”を、例えば“5”に下げる(図7)。以上により、記憶部201に記憶される第1の増幅率を下げても、音声出力装置400(テレビジョン装置)から出力される音量は上がっているので、実際に出力される音量は、第1の増幅率が“10”の時の音量以上にすることができる。
また、設定部205が第1の増幅率を下げた後、表示部206は、画面500に表示される上限値を変更したバー504の画像(図5)を表示する。例えば、上限値は、第1の増幅率を下げた量(5=10−5)だけ上げられる。これにより、音声出力装置400の音量が上げられたこと、及び、第1の増幅率が調整可能であることを視覚的に認識することができる。
また、図6に示すように、楽曲の増幅率を図5の状態からさらに上げようとすると(画面500の第1の増幅率を“10”から“11”に変更)、記憶部201に記憶されている第1の増幅率は“5”から“6”に変更される(図7)。なお、目盛変更の量は、例えば、第1の増幅率を下げる前の上限値の2倍にする、又は、第1の増幅率を下げる前の上限値に+5足す等、適宜決めることができる。
以下、実施形態1に係る音声処理装置200の各部が行う動作について説明する。音声処理装置200に電源が投入され、プレイヤによって第1の音声データ301の再生指示がされると、CPU 101は、図8のフローチャートに示す再生処理を開始する。再生処理開始前又は再生処理中に、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けると、CPU 101は、再生処理中ならば再生処理を中断し、図9のフローチャートに示す増幅率調節処理を開始する。
まず、再生処理(図8)について説明する。
受付部204が、プレイヤから第1の音声データ301の再生の操作を受け付けると、CPU 101は第1の音声データ301を読込む(ステップS11)。次に、増幅部202は、記憶部201を参照して第1の増幅率を求め、読込んだ第1の音声データを第1の増幅率で増幅して出力する(ステップS12)。例えば、CPU 101が楽曲のPCMデータm[n](n=1〜N)を読込んだとすると、増幅部202は、当該データに第1の増幅率aを乗じ、乗じた(増幅した)音声データa・m[n](n=1〜N)を出力する。
そして、供給部203は、増幅した音声データに所定の処理を施して、出力音声データ302を外部の音声出力装置400に供給する(ステップS13)。例えば、a・m[n](n=1〜N)をD/A変換してアナログ信号とし、変換した出力音声データ302をテレビジョン装置に供給する。テレビジョン装置は供給された出力音声データ302を設定されている出力音量で再生する。
次に、受付部204は、プレイヤより増幅率変更の指示を受け付けたか否かの判断をする(ステップS14)。受付部204が、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けたと判断すると(ステップS14;Yes)、CPU 101は、再生処理を中断し、増幅率調節処理(ステップS15、図9)を開始する。そして、増幅率調節処理(図9)が終了すると、増幅部202は、増幅率調節処理により変更された新たな第1の増幅率で第1の音声データを増幅して出力する(ステップS12)。一方、受付部204が、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けたと判断しなかった場合(ステップS14;No)、増幅部202は、引き続き、記憶部201に記憶されている第1の増幅率で第1の音声データを増幅して出力する(ステップS12)。
以下、増幅率調節処理(図9)について説明する。
受付部204がプレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けると、表示部206は、図3に示すように、楽曲の増幅率(第1の増幅率)を設定するための画像(設定メニュー)を画面500に表示する(ステップS101)。画面500には、現在設定されている(記憶部201に記憶されている)第1の増幅率が示される。例えば、上限値(“10”)及び下限値(“0”)の目盛が付されたバー501のつまみ502の位置により、現在の第1の増幅率の値(例えば“8”)が示される。
次に、CPU 101は、受付部204が受け付けた指示が第1の増幅率を上げる指示であるか否かを判断する(ステップS102)。例えば、プレイヤが、図3の第1の増幅率“8”を上げる操作、又は図4の第1の増幅率“10”を上げる操作をしたとすると、CPU 101は受け付けられた操作が第1の増幅率を上げる指示と判断する(ステップS102;Yes)。
第1の増幅率を上げる指示である場合(ステップS102;Yes)、CPU 101は現在の記憶部201に記憶されている第1の増幅率が最大増幅率であるか否かを判断する(ステップS103)。例えば、最大増幅率を“10”とすると、記憶部201に現在記憶されている第1の増幅率が“8”である場合(図3、図7)、CPU 101は第1の増幅率が最大増幅率でないと判断する(ステップS103;No)。一方、記憶部201に現在記憶されている第1の増幅率が“10”である場合(図4、図7)、CPU 101は第1の増幅率が最大増幅率であると判断する(ステップS103;Yes)。
記憶部201に記憶されている第1の増幅率が最大増幅率であると判断された場合(ステップS103;Yes)、CPU 101は外部の音声出力装置400の出力音量を上げる(ステップS104)。例えば、図4に示すように、記憶部201に記憶される第1の増幅率が最大増幅率と同じ“10”と設定されている場合、CPU 101は、テレビジョン装置の音量を上げる赤外線信号を信号出力装置に送信させる。
外部の音声出力装置400の出力音量を上げた後、設定部205は、記憶部201に記憶されている第1の増幅率を下げる(ステップS105)。例えば、記憶部201に記憶されている第1の増幅率“10”を“5”に下げる。
そして、表示部206は、設定メニューの第1の増幅率の目盛を変更する(ステップS106)。例えば、表示部206は、楽曲の増幅率(第1の増幅率)を表示するバー501の目盛を、第1の増幅率を下げた量だけ広げて、図5のバー504に示すように変更する(図7)。
一方、ステップS102において、受付部204が受け付けた指示が第1の増幅率を上げる指示でない場合(ステップS102;No)、又は、ステップS103において、現在の第1の増幅率が最大増幅率でない場合(ステップS103;No)、設定部205は、受け付けられた指示に従い、記憶部201に記憶されている第1の増幅率を変更する(ステップS107)。例えば、画面500の第1の増幅率を“10”(図4)から“8”(図3)に下げる場合、設定部205は、記憶部201に記憶される第1の増幅率を“10”から“8”に設定する。そして、ステップS101に戻り、表示部206は、記憶部201に記憶されている第1の増幅率を画面500に表示する。
本実施形態によれば、増幅率が最大値であり、さらに大きくできない場合でも、外部の音声出力装置の音量を上げて音声データが出力される音量を大きくすることにより、音声データの増幅率を上げることと同様の効果を得ることができる。また、プレイヤが増幅率の調整をすることができるようにするために増幅率を下げても、出力される音量は上げているので、意図せず増幅率が下がったという違和感を感じさせることを防ぐことができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る音声処理装置は、音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、当該音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態2の音声処理装置200は、図10に示すように、記憶部201と、増幅部202と、供給部203と、受付部204と、設定部205と、表示部206と、を備える。以下、所定の楽曲をテレビジョン装置等の音声出力装置400に再生させる場合を例に、音声処理装置200の機能及び音量を設定する手法について説明する。なお、実施形態2の記憶部201、増幅部202、供給部203、及び、受付部204は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、実施形態1と異なる機能を有する設定部205及び表示部206について説明する。
また、以下では、画面500上で第1の増幅率を変更させた時の様子を図3、図4、及び図11乃至13に示し、図3、図4、及び図11乃至13における画面500の第1の増幅率及び上限値と、記憶部201に記憶されている第1の増幅率及び最大増幅率との対応関係を図14に示す。
表示部206は、記憶部201に記憶される第1の増幅率を画面500に表示する。例えば、楽曲の増幅率は“0”〜“10”まで設定可能であるとする。表示部206は、図3に示すように、上限値及び下限値の目盛が付されたバー501を画面500に表示する。そして、現在記憶部201に記憶されている第1の増幅率(例えば、“8”)をつまみ502の位置で表す。また、記憶部201に記憶される第1の増幅率が最大増幅率であり、受付部204が受け付けた操作が当該第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、表示部206は、音声出力装置400の出力音量を上げるようにプレイヤに指示するメッセージ(例えば、図11のメッセージ507)を表示する。
したがって、CPU 101、RAM 103、及び画像処理部107が協働して、表示部206として機能する。
設定部205は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部201に記憶される第1の増幅率を設定する。例えば、記憶部201に第1の増幅率が“a(<最大増幅率−1)”と記憶されており、プレイヤが第1の増幅率を“a+1”と指定する操作をしたとすると、設定部205は、記憶部201に記憶されている第1の増幅率の値を“a+1”と設定する。また、表示部206がメッセージ507を表示した後、受付部204が所定の操作を受け付けた場合に、設定部205は、第1の増幅率を下げる。所定の操作とは、例えば、コントローラ105aが有するボタンを押圧する操作である。
したがって、CPU 101が設定部205として機能する。
ここで、設定部205は、表示部206がメッセージ507を表示した後、受付部204が所定の操作を受け付けた場合には、記憶部201に記憶される第1の増幅率に1未満の定数を乗じることにより第1の増幅率を下げることとする。例えば、現在の第1の増幅率が“10(最大増幅率)”であり、1未満の定数を0.5とすると、設定部205は、“5(=10×0.5)”を新たな第1の増幅率として、記憶部201に記憶させる(図14)。
また、設定部205が記憶部201に記憶される第1の増幅率に1未満の定数を乗じることにより第1の増幅率を下げた後、表示部206は、第1の増幅率の最大増幅率に当該1未満の定数の逆数を乗じた値を、上限値として画面500に表示する。すなわち、新たな上限値を“20(=10×(1/0.5))”として、図12のバー508の目盛に変更する。
そして、例えば、プレイヤが図12の第1の増幅率“10”を、図13に示すように第1の増幅率を“12”に上げる指示をした場合、設定部205は、記憶部201に記憶されている第1の増幅率を“5”から“6”に変更する(図14)。
以下、実施形態2に係る音声処理装置200の各部が行う動作について説明する。音声処理装置200に電源が投入され、プレイヤによって第1の音声データの再生指示がされると、CPU 101は、図8のフローチャートに示す再生処理を開始する。再生処理開始前又は再生処理中に、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けると、CPU 101は、再生処理中ならば再生処理を中断し、図15のフローチャートに示す増幅率調節処理を開始する。なお、図15のフローチャートにおいて、図9と同じステップ番号が付されているステップは、図9のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
ステップS103において、現在の第1の増幅率が最大増幅率であると判断された場合(ステップS103;Yes)、表示部206は、プレイヤに外部の音声出力装置400の出力音量を上げるよう指示するメッセージを画面500に表示する(ステップS201)。例えば、図11に示すように、メッセージ507を画面500に表示する。
そして、CPU 101は、受付部204が所定の操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS202)。例えば、所定の操作を、コントローラ105aが有する“Aボタン”を押圧する操作であるとする。受付部204が“Aボタン”の押圧操作を受け付けた場合(ステップS202;Yes)、設定部205は、第1の増幅率に1未満の定数を乗じることにより第1の増幅率を下げる(ステップS203)。例えば、現在の第1の増幅率を“10(最大増幅率)”、1未満の定数を0.5とすると、設定部205は、“5(=10×0.5)”を新たな第1の増幅率として、記憶部201に記憶させる(図14)。一方、受付部204が“Aボタン”の押圧操作を受け付けない場合は(ステップS202;No)、画面500にメッセージ507を表示したまま待機する。
設定部205が第1の増幅率を下げた後(ステップS203)、表示部206は、設定部205が用いた1未満の定数の逆数を、第1の増幅率の最大増幅率に乗じ、乗じた値を上限値として画面500に表示する(ステップS204)。すなわち、最大増幅率“10”に設定部205が用いた1未満の定数の逆数(1/0.5)を乗じた値“20”を新たな上限値として、画面500に表示される目盛を変更する(図12)。そして、ステップS101に戻り、表示部206は、記憶部201に記憶されている第1の増幅率を画面500に表示する。
図12に示すように上限値が変更された後に、再び記憶部201に記憶される第1の増幅率が最大増幅率“10”となり、プレイヤが上限値“20”以上に上げようとした場合、第1の増幅率に1未満の定数0.5を乗じることにより、第1の増幅率を“5”に下げ、現在の上限値“20”に1未満の定数の逆数(1/0.5)を乗じるようにしてもよい。このようにすることにより、外部の音声出力装置の出力音量が最大値になるまで、増幅率調節処理を繰り返すことができる。
本実施形態によれば、増幅率が最大値であり、それ以上大きくできない場合、外部の音声出力装置の音量を上げるよう促すことで、さらに音声データの音量を大きくすることができる。また、1未満の定数を乗じるという簡単な計算により、増幅率を下げることができる。
(実施形態3)
実施形態3に係る音声処理装置は、2つの音声データのうち一方の音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、他方の音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態3の音声処理装置600は、図16に示すように、検知部601と、記憶部602と、増幅部603と、供給部604と、受付部605と、設定部606と、表示部607と、を備える。以下、音声処理装置600がカラオケ装置、音声出力装置400がテレビジョン装置として動作する場合を例に、音声処理装置600の機能及び音量を設定する手法について説明する。
また、以下では、画面500上で第1又は第2の増幅率を変更させた時の様子を図17乃至21に示し、図17乃至21における画面500の第1の増幅率、第2の増幅率、及び上限値と、記憶部602に記憶されている第1の増幅率、第2の増幅率、及び最大増幅率との対応関係を図22に示す。
検知部601は、プレイヤが発する声303を検知して第1の音声データ301とする。例えば、検知部601はマイク111を有し、プレイヤがマイク111に向かって声303を発したとすると、検知部601は、発した声303を第1の音声データ301として検知する。ここで、マイク111が検知した第1の音声データ301は、PCMデータとする。以下、第1の音声データ301(声)のPCMデータの列を先頭から順に、
v[0]、v[1]、v[2]、・・・v[N](N:任意)
とする。
したがって、CPU 101及びマイク111が協働して、検知部601として機能する。
記憶部602は、第1の増幅率と第2の増幅率とを記憶する。ここで、第1及び第2の増幅率は、「出力信号の大きさ/入力信号の大きさ」を表す値である。本実施形態において、第1の増幅率の入力信号は、第1の音声データ301である声のPCMデータv[n](n=1〜N)、第1の増幅率の出力信号は、後述する増幅部603が第1及び第2の音声データを混合する前の第1の音声データに対応するデータとする。一方、第2の増幅率の入力信号は、第2の音声データ304である楽曲のPCMデータm[n](n=1〜N)、第2の増幅率の出力信号は、増幅部603が第1及び第2の音声データを混合する前の第2の音声データに対応するデータとする。すなわち、第1の増幅率は声の増幅率を示し、第2の増幅率は楽曲の増幅率を示す。
したがって、CPU 101及びRAM 103が協働して、記憶部602として機能する。
増幅部603は、第1の音声データ301を第1の増幅率で増幅し、RAM 103に読込まれた第2の音声データ304を第2の増幅率で増幅して、これらを混合した音声データを出力する。例えば、第1の増幅率を“a”、第2の増幅率を“b”(a、b:任意の数)とすると、増幅部603は、声のPCMデータv[n](n=1〜N)に第1の増幅率“a”を乗じ、楽曲のPCMデータm[n](n=1〜N)に“b”を乗じて、これらを混合しする。混合したデータは、
a・v[0]+b・m[0]、a・v[1]+b・m[1]、・・・、a・v[N]+b・m[N]
と表すことができる。増幅部603は、混合した音声データa・v[n]+b・m[n](n=1〜N)を供給部604に出力する。
したがって、CPU 101及び音声処理部110が協働して、増幅部603として機能する。
供給部604は、増幅部603により出力された音声データを、出力音量が調整可能な音声出力装置400に供給する。具体的には、混合された音声データa・v[n]+b・m[n](n=1〜N)を、D/A変換してアナログ信号とし、変換したデータ(出力音声データ302)を音声出力装置400に供給する。
したがって、CPU 101が供給部604として機能する。
受付部605は、プレイヤからの操作を受け付ける。例えば、プレイヤにより楽曲の再生や増幅率変更の指示を受け付ける。
したがって、CPU 101が受付部605として機能する。
設定部606は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部602に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを設定する。例えば、記憶部602に第1の増幅率が“a(<最大増幅率−1)”、第2の増幅率が“b(<最大増幅率−1)”と記憶されており、プレイヤが第1の増幅率を“a+1”、第2の増幅率を“b+1”と指定する操作をしたとすると、設定部606は、記憶部602に記憶されている第1の増幅率の値を“a+1”、第2の増幅率の値を“b+1”と設定する。
したがって、CPU 101が設定部606として機能する。
表示部607は、記憶部602に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを画面500に表示する。例えば、第1及び第2の増幅率は“0”〜“10”の範囲で設定可能であるとする。表示部607は、図17に示すように、声(第1の音声データ)及び楽曲(第2の音声データ)の増幅率について、上限値及び下限値の目盛が付されたバー511、513を画面500に表示し、現在の第1及び第2の増幅率をつまみ512、514の位置で表す。また、第1の増幅率が最大増幅率であり、受け付けられた操作が第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、表示部607は、音声出力装置400の出力音量を上げるようにプレイヤに指示するメッセージ(例えば、図18のメッセージ515)を表示する。
したがって、CPU 101、RAM 103、及び画像処理部107が協働して、表示部607として機能する。
また、設定部606は、メッセージ515が表示された後、受付部605が所定の操作を受け付けた場合には、記憶部602に記憶される第2の増幅率を下げる。例えば、設定部606は、記憶部602に記憶される第2の増幅率“8”を、例えば“5”に下げる(図22)。なお、第2の増幅率を下げる手法は、上記のように所定の値(“3”)減算する手法や、1未満の定数を乗じるなど、プレイヤが予め設定することができるようにしてもよい。
これにより、記憶部602に記憶される第1の増幅率は“10”のままであるが、音声データが音声出力装置400から出力される音量は上がっているので、実際に出力される音量は、音量を上げる前の第1の増幅率“10”の時の音量以上にすることができる。そして、設定部606が楽曲の増幅率(第2の増幅率)を下げることにより、声の出力音量が楽曲の出力音量より相対的に大きくなり、声の増幅率(第1の増幅率)を上げているような効果を得ることができる。
そして、表示部607は、設定部606が第2の増幅率を下げた後、画面500に、上限値を変更したバー516、518の画像(図19)を表示する。上限値は、例えば、第2の増幅率が下げられる量(5=10−5)だけ上げられるとする。そして、図20に示すように、図19の状態からさらに声の増幅率(第1の増幅率)を上げようとすると(画面500の第1の増幅率を“10”から“11”に変更)、設定部606は、声の増幅率(第1の増幅率)を最大増幅率のまま変更せず、記憶部602に記憶されている楽曲の増幅率(第2の増幅率)を“5”から“4”に変更する(図22)。そして、表示部607は、声の増幅率(第1の増幅率)の画面500上の値を“10”から“11”に更新し、楽曲の増幅率(第2の増幅率)の画面500上の値は変更しない。これにより、音声出力装置400の音量を上げ、第2の増幅率を下げたことによる効果を、プレイヤに、視覚的に認識させることができる。
なお、表示部607は、設定部606が第2の増幅率を下げた後(例えば、“8”から“5”に下げた後)、画面500に、上限値を変更しないバー511、513の画像を表示し、下げた第2の増加率の値(“5”)をそのまま表示するようにしてもよい(図21、図22)。これにより、第1の増幅率は最大増幅率のままであるが、第1の音声データの出力音量を相対的に大きくするために、第2の増幅率が下げられていることを認識することができる。
以下、実施形態3に係る音声処理装置600の各部が行う動作について説明する。音声処理装置600に電源が投入され、プレイヤによって第1の音声データの再生指示がされると、CPU 101は、図23のフローチャートに示す再生処理を開始する。再生処理開始前又は再生処理中に、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けると、CPU 101は、再生処理中ならば再生処理を中断し、図24のフローチャートに示す増幅率調節処理を開始する。
まず、再生処理(図23)について説明する。
受付部605が、プレイヤから第2の音声データ304の再生の操作を受け付けると、CPU 101は第2の音声データ304をRAM 103から読込む(ステップS21)。次に、検知部601は、プレイヤが発する声303を検知したか否かを判断する(ステップS22)。検知部601が、声303を検知したと判断した場合(ステップS22;Yes)、検知部601は、検知した声303を第1の音声データ301とし、増幅部603は、記憶部602を参照して第1及び第2の増幅率を求め、第1の音声データ301を第1の増幅率で増幅し、第2の音声データ304を第2の増幅率で増幅する(ステップS23)。例えば、増幅部603は、第1の音声データ301であるPCMデータv[n](n=1〜N)を第1の増幅率“a”で増幅し、第2の音声データ304である楽曲のPCMデータm[n](n=1〜N)を、第2の増幅率“b”で増幅、a・v[n](n=1〜N)、b・m[n](n=1〜N)を求める。
次に、増幅部603は、増幅した第1の音声データ(a・v[n](n=1〜N))と、増幅した第2の音声データ(b・m[n](n=1〜N))を混合して、供給部604に出力する(ステップS24)。例えば、混合したデータa・v[n]+b・m[n](n=1〜N)を供給部604に出力する。
そして、供給部604は、増幅部603から出力された音声データに所定の処理を施して、出力音声データ302を外部の音声出力装置400に供給する(ステップS25)。例えば、a・v[n]+b・m[n](n=1〜N)をD/A変換してアナログ信号とし、変換した出力音声データ302をテレビジョン装置に供給する。テレビジョン装置は供給された出力音声データ302を設定されている出力音量で再生する。
一方、ステップS22において、検知部601が声303を検知しなかった場合(ステップS22;No)、増幅部603は、第2の音声データを増幅し、増幅したデータb・m[n](n=1〜N)を供給部604に出力する(ステップS28)。そして、供給部604は、増幅部603から出力された音声データに所定の処理を施して、出力音声データ302を外部の音声出力装置400に供給する(ステップS25)。例えば、b・m[n](n=1〜N)をD/A変換してアナログ信号とし、変換した出力音声データ302をテレビジョン装置に供給する。
次に、受付部605は、プレイヤより増幅率変更の指示を受け付けたか否かの判断をする(ステップS26)。受付部605が、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けたと判断すると(ステップS26;Yes)、CPU 101は、再生処理を中断し、増幅率調節処理(ステップS27、図24)を開始する。そして、増幅率調節処理(図24)が終了すると、ステップS22に戻り、増幅率調節処理により変更された新たな第1又は第2の増幅率を用いて、ステップS23又はステップS28以降の処理が行われる。一方、受付部605が、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けたと判断しなかった場合(ステップS26;No)、引き続き、記憶部602に記憶されている第1の増幅率又は第2の増幅率を用いてステップS23又はステップS28以降の処理が行われる。
以下、増幅率調節処理(図24)について説明する。
受付部605がプレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けると、表示部607は、図17に示すように、声の増幅率(第1の増幅率)及び楽曲の増幅率(第2の増幅率)を設定するための画像(設定メニュー)を画面500に表示する(ステップS301)。画面500には、現在設定されている(記憶部602に記憶されている)第1及び第2の増幅率が示される。例えば、増幅率の上限値及び下限値の目盛が付されたバー511、513のつまみ512、514の位置により、現在の第1の増幅率“10”及び第2の増幅率“8”が示される。
次に、CPU 101は、受付部605が受け付けた指示が第1の増幅率を上げる指示であるか否かを判断する(ステップS302)。例えば、プレイヤが第1の増幅率を、現在の“10”より大きくしようとする操作をしたとすると、CPU 101は受け付けられた操作が第1の増幅率を上げる指示と判断する(ステップS302;Yes)。
第1の増幅率を上げる指示の場合(ステップS302;Yes)、CPU 101は現在の記憶部602に記憶されている第1の増幅率が最大増幅率であるか否かを判断する(ステップS303)。例えば、最大増幅率を“10”とすると、記憶部602に現在記憶されている第1の増幅率が“8”である場合、CPU 101は第1の増幅率が最大増幅率でないと判断する(ステップS303;No)。一方、記憶部602に現在記憶されている第1の増幅率が“10”である場合、CPU 101は第1の増幅率が最大増幅率であると判断する(ステップS303;Yes)。
記憶部602に記憶されている第1の増幅率が最大増幅率であると判断された場合(ステップS303;Yes)、表示部607は、プレイヤに外部の音声出力装置400の出力音量を上げるよう指示するメッセージを画面500に表示する(ステップS304)。例えば、図18に示すように、メッセージ515を画面500に表示する。
そして、CPU 101は、受付部605が所定の操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS305)。例えば、所定の操作を、コントローラ105aが有する“Aボタン”を押圧する操作であるとする。受付部605が“Aボタン”の押圧操作を受け付けた場合(ステップS305;Yes)、設定部606は、記憶部602に記憶されている第2の増幅率を下げる(ステップS306)。例えば、設定部606は、現在の第2の増幅率“8”を“5”に下げる。一方、受付部605が“Aボタン”の押圧操作を受け付けない場合は(ステップS305;No)、画面500にメッセージ515を表示したまま待機する。
そして、表示部607は、設定メニューの第1及び2の増幅率の目盛を変更する(ステップS307)。例えば、表示部607は、設定メニューの声及び楽曲の増幅率(第1及び第2の増幅率)を表示する図17のバー511、513の目盛を、第2の増幅率を下げられる量だけ広げて、図19のバー516、518に示すように変更する。
一方、ステップS302において、受付部605が受け付けた指示が第1の増幅率を上げる指示でない場合(ステップS302;No)、又は、ステップS303において、現在の第1の増幅率が最大増幅率でない場合(ステップS303;No)、設定部606は、受け付けられた指示に従い、記憶部602に記憶されている第1又は第2の増幅率を変更する(ステップS308)。そして、ステップS301に戻り、表示部607は、記憶部602に記憶されている第1及び第2の増幅率を画面500に表示する。
本実施形態によれば、増幅率を上げるように指定された音声データの増幅率が既に最大値である場合、外部の音声出力装置の音量を上げるよう促すことにより、出力される音声データの音量を上げさせることができる。また、指定されている音声データ以外の音声データの増幅率を下げて、指定されている音声データの増幅率を相対的に上げることにより、指定された音声データの増幅率が上がったように感じさせることができる。
(実施形態4)
実施形態4に係る音声処理装置は、2つの音声データのうち一方の音声データの増幅率を最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、2つの音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態4の音声処理装置600は、図16に示すように、検知部601と、記憶部602と、増幅部603と、供給部604と、受付部605と、設定部606と、表示部607と、を備える。以下、音声処理装置600がカラオケ装置として動作する場合を例に、音声処理装置600の機能及び音量を設定する手法について説明する。なお、実施形態4の検知部601、記憶部602、増幅部603、供給部604、及び、受付部605は、実施形態3のものと同様の機能を有する。以下、異なる機能を有する設定部606及び表示部607について説明する。
また、以下では、画面500上で第1又は第2の増幅率を変更させた時の様子を図17、図18、図25、及び図26に示し、図17、図18、図25、及び図26における画面500の第1の増幅率、第2の増幅率、及び上限値と、記憶部602に記憶されている第1の増幅率、第2の増幅率、及び最大増幅率との対応関係を図27に示す。
表示部607は、記憶部602に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを画面500に表示する。例えば、第1及び第2の増幅率は“0”〜“10”の範囲で設定可能であるとする。表示部607は、図17に示すように、声(第1の音声データ)と楽曲(第2の音声データ)について、上限値及び下限値の目盛が付されたバー511、513を画面500に表示し、現在の第1及び第2の増幅率をつまみ512、514の位置で表す。また、第1の増幅率が所定の最大増幅率であり、受け付けられた操作が第1の増幅率をさらに増やそうとするものである場合、表示部607は、音声出力装置400の出力音量を上げるようにプレイヤに指示するメッセージ(例えば、図18のメッセージ515)を表示する。
したがって、CPU 101、RAM 103、及び画像処理部107が協働して、表示部607として機能する。
設定部606は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部602に記憶される第1の増幅率と第2の増幅率とを設定する。また、設定部606は、メッセージ515が表示された後、受付部605が所定の操作を受け付けた場合には、記憶部602に記憶される第1及び第2の増幅率に1未満の定数を乗じることにより第1及び第2の増幅率を下げる。例えば、現在の第1の増幅率が“10(最大増幅率)”、第2の増幅率が“8”、1未満の定数を0.5とする。設定部606は、“5(=10×0.5)”を新たな第1の増幅率として、“4(=8×0.5)”を新たな第2の増幅率として、記憶部602に記憶させる(図27)。
したがって、CPU 101が設定部606として機能する。
また、設定部606が記憶部602に記憶される第1及び第2の増幅率に1未満の定数を乗じることにより第1及び第2の増幅率を下げた後、表示部607は、第1の増幅率の最大増幅率に当該1未満の定数の逆数を乗じた値を、第1及び第2の増幅率の上限値として画面500に表示する。すなわち、新たな上限値を“20(=10×(1/0.5))”として、図25に示すように、画面500のバー522、524の目盛に変更する。
そして、例えば、図26に示すように、第1の増幅率を図25の状態からさらに上げようとすると(画面500の第1の増幅率を“10”から“12”に変更)、設定部606は、記憶部602に記憶されている第1の増幅率を“5”から“6”に変更し、第2の増幅率は“4”のまま変更しない(図27)。
以下、実施形態4に係る音声処理装置600の各部が行う動作について説明する。音声処理装置600に電源が投入され、プレイヤによって第2の音声データの再生指示がされると、CPU 101は、図23のフローチャートに示す再生処理を開始する。再生処理開始前又は再生処理中に、プレイヤにより増幅率変更の指示を受け付けると、CPU 101は、再生処理中ならば再生処理を中断し、図28のフローチャートに示す増幅率調節処理を開始する。なお、図28のフローチャートにおいて、図24と同じステップ番号が付されているステップは、図24のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
ステップS305において、受付部605が所定の操作を受け付けた場合(ステップS305;Yes)、設定部606は、記憶部602に記憶されている第1及び第2の増幅率を下げる(ステップS401)。例えば、現在の第1の増幅率を“10(最大増幅率)”、第2の増幅率を“8”、1未満の定数を0.5とすると、設定部606は、“5(=10×0.5)”を新たな第1の増幅率として、“4(=8×0.5)”を新たな第2の増幅率として、記憶部602に記憶させる(図27)。
設定部606が第1の増幅率を下げた後(ステップS401)、表示部607は、設定部606が用いた1未満の定数の逆数を、第1の増幅率の最大増幅率に乗じ、乗じた値を第1及び第2の増幅率の上限値として画面500に表示する(ステップS402)。例えば、図25に示すように、表示部607は、最大増幅率“10”に、設定部606が用いた1未満の定数の逆数(1/0.5)を乗じた値“20”を、新たな上限値として表示する。そして、ステップS301に戻り、記憶部602に記憶されている第1及び第2の増幅率が画面500に表示される。
本実施形態によれば、意図せず増幅率が下がったという違和感を感じさせることなく、プレイヤに再び第1の増幅率の調整をさせることができる。
(実施形態5)
実施形態5に係る音声処理装置は、エコーの強さを最大値より大きくしようとした場合、外部の音声出力装置の音量を上げるように促すメッセージを画面に表示し、2つの音声データの増幅率を下げる手法を採用する。
実施形態5の音声処理装置600は、図16に示すように、検知部601と、記憶部602と、増幅部603と、供給部604と、受付部605と、設定部606と、表示部607と、を備える。以下、音声処理装置600がカラオケ装置、音声出力装置400がテレビジョン装置として動作する場合を例に、音声処理装置600の機能及び音量を設定する手法について説明する。なお、実施形態5の検知部601、供給部604、及び、受付部605は、実施形態3のものと同様の機能を有する。以下、異なる機能を有する記憶部602、増幅部603、設定部606、及び、表示部607について説明する。
また、以下では、画面500上で第1又は第2の増幅率、もしくはエコーの強さを変更させた時の様子を図29乃至図32に示し、図29乃至図32における画面500の第1の増幅率、第2の増幅率、エコーの強さ、及び上限値と、記憶部602に記憶されている第1の増幅率、第2の増幅率、エコーの強さ、最大増幅率、及びエコーの強さの最大値(エコー最大値)との対応関係を図33に示す。
記憶部602は、第1の増幅率、第2の増幅率、及びエコーの強さを記憶する。ここで、第1及び第2の増幅率は、出力信号の大きさ/入力信号の大きさを表す値とする。また、エコーの強さとは、第1又は第2の音声データに対するエコー信号データの出力レベルを表す値とする。以下、第1の増幅率は声(第1の音声データ)の増幅率、第2の増幅率は楽曲(第2の音声データ)の増幅率を示すものとする。また、本実施形態ではエコーは声(第1の音声データ)のみにかけるものとし、エコーの強さは第1の音声データに対するエコー信号の出力レベルを示すものとする。
したがって、CPU 101及びRAM 103が協働して、記憶部602として機能する。
増幅部603は、第1の音声データ301を第1の増幅率で増幅し、予め用意された第2の音声データ304を第2の増幅率で増幅する。また、増幅部603は、第1の音声データのエコー信号を記憶部602に記憶されたエコーの強さで増幅する。例えば、第1の増幅率を“a”、第2の増幅率を“b”、エコーの強さを“c”(a、b、c:任意の数)、第1の音声データを声のPCMデータv[n](n=1〜N)、第2の音声データを楽曲のPCMデータm[n](n=1〜N)、第1の音声データのエコー信号をe[n](n=1〜N)とする。増幅部603により、増幅され、混合されたデータは
a・v[0]+c・e[0]+b・m[0]、a・v[1]+c・e[1]+b・m[1]、・・・、a・v[N]+c・e[N]+b・m[N]
と表すことができる。増幅部603は、混合した音声データa・v[n]+c・e[n]+b・m[n](n=1〜N)を供給部604に出力する。
したがって、CPU 101及び音声処理部110が協働して、増幅部603として機能する。
設定部606は、受け付けられた操作に基づいて、記憶部602に記憶される第1の増幅率、第2の増幅率、及びエコーの強さを設定する。
したがって、CPU 101が設定部606として機能する。
表示部607は、記憶部602に記憶される第1の増幅率、第2の増幅率、及びエコーの強さを画面500に表示する。例えば、第1の増幅率、第2の増幅率、及びエコーの強さは“0”〜“10”まで設定可能であるとする。表示部607は、図29に示すように、上限値及び下限値の目盛が付されたバー527、529、531を画面500に表示し、現在、記憶部602に記憶されている第1の増幅率(例えば、“8”)、第2の増幅率(例えば、“6”)、エコーの強さ(例えば、“10”)をつまみ528、530、532の位置で表す。また、エコーの強さが最大値であり、受け付けられた操作がエコーの強さをさらに強くするものである場合、表示部607は、図30に示すように、画面500に、音声出力装置400の出力音量を上げるようプレイヤに指示するメッセージ533を表示する。
したがって、CPU 101、RAM 103、及び画像処理部107が協働して、表示部607として機能する。
また、図30の場合において、メッセージ533が表示された後、受付部605が所定の操作を受け付けた場合には、設定部606は、記憶部602に記憶される第1及び第2の増幅率を下げる。例えば、設定部606は、記憶部602に記憶される第1の増幅率“8”を“5”に下げ、第2の増幅率“6”を“3”に下げる(図33)。なお、第1及び第2の増幅率を下げる手法は、上記のように所定の値(“3”)減算する手法や、1未満の定数を乗じるなど、プレイヤが予め設定することができるようにしてもよい。
そして、表示部607は、設定部606が第1及び第2の増幅率を下げた後、画面500に、上限値を変更したバー534、536、538の画像(図31)を表示する。上限値は、第1又は第2の増幅率が下げられる量だけ上げられることとする。図31の場合、変更後の第1の増幅率は“5”なので、さらに下げることができる量は“5”であり、変更後の第2の増幅率は“3”なので、さらに下げることができる量は“3”である。したがって、上限値は“15(=10+5)”とする。
図32に示すように、エコーの強さを図31の状態からさらに上げようとすると(画面500のエコーの強さを“10”から“11”に変更)、設定部606は、記憶部602に記憶されている声の増幅率(第1の増幅率)を、“5”から“4”へ、楽曲の増幅率(第2の増幅率)を“3”から“2”に変更するが、エコーの強さは最大値のまま変更しない(図33)。一方、表示部607は、エコーの強さの画面500上の値を“10”から“11”に変更して表示し、声の増幅率(第1の増幅率)及び楽曲の増幅率(第2の増幅率)の画面500上の値は変更しない。
以下、実施形態5に係る音声処理装置600の各部が行う動作について説明する。音声処理装置600に電源が投入され、プレイヤによって第2の音声データの再生指示がされると、CPU 101は、図34のフローチャートに示す再生処理を開始する。再生処理開始前又は再生処理中に、プレイヤによりエコーの強さの変更指示を受け付けると、CPU 101は、再生処理中ならば再生処理を中断し、図35のフローチャートに示す増幅率調節処理を開始する。なお、図34のフローチャートにおいて、図23と同じステップ番号が付されているステップは、図23のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
まず、再生処理(図34)について説明する。
ステップS22において、検知部601が、声303(第1の音声データ301)を検知したと判断した場合(ステップS22;Yes)、増幅部603は、第1の音声データ301にエコー信号を生成する(ステップS31)。例えば、増幅部603が声のPCMデータv[n](n=1〜N)をもとに、エコー信号をe[n](n=1〜N)生成する。そして、増幅部603は、記憶部602を参照して第1及び第2の増幅率(“a”及び“b”)、及びエコーの強さ(“c”)を求め、第1の音声データ301を第1の増幅率で増幅し(a・v[n](n=1〜N))、第2の音声データ304を第2の増幅率で増幅し(b・m[n](n=1〜N))、エコー信号をエコーの強さで増幅する(c・e[n](n=1〜N))(ステップS32)。そして、増幅部603は、これらのデータを混合し、混合したデータ(a・v[n]+c・e[n]+b・m[n](n=1〜N))を供給部604に供給する(ステップS33)。
次に、受付部605は、プレイヤよりエコーの強さの変更指示を受け付けたか否かの判断をする(ステップS34)。受付部605が、プレイヤによりエコーの強さの変更指示を受け付けたと判断すると(ステップS34;Yes)、CPU 101は、再生処理を中断し、増幅率調節処理(ステップS27、図35)を開始する。そして、増幅率調節処理(図35)が終了すると、ステップS22に戻り、増幅率調節処理により変更された新たな第1の増幅率、第2の増幅率、又はエコーの強さを用いてステップS31又はステップS28以降の処理が行われる。一方、受付部605が、プレイヤによりエコーの強さの変更指示を受け付けたと判断しなかった場合(ステップS34;No)、引き続き、記憶部602に記憶されている第1の増幅率、第2の増幅率、又はエコーの強さを用いてステップS31又はステップS28以降の処理が行われる。
以下、増幅率調節処理(図35)について説明する。
受付部605がプレイヤによりエコーの強さの変更指示を受け付けると、表示部607は、図29に示すように、声の増幅率(第1の増幅率)、楽曲の増幅率(第2の増幅率)、及びエコーの強さを設定するための画像(設定メニュー)を画面500に表示する(ステップS501)。画面500には、現在設定されている(記憶部602に記憶されている)第1及び第2の増幅率、及びエコーの強さが示される。例えば、増幅率の上限値及び下限値の目盛が付されたバー527、529、531のつまみ528、530、532の位置により、現在の第1の増幅率“8”、第2の増幅率“6”、及びエコーの強さ“10”が示される。
次に、CPU 101は、受付部605が受け付けた指示がエコーの強さを上げる指示であるか否かを判断する(ステップS502)。例えば、プレイヤがエコーの強さを、現在の“10”より大きくしようとする操作をしたとすると、CPU 101は受け付けられた操作が第1の増幅率を上げる指示と判断する(ステップS502;Yes)。
エコーの強さを上げる指示の場合(ステップS502;Yes)、CPU 101は現在の記憶部602に記憶されているエコーの強さが最大値であるか否かを判断する(ステップS503)。例えば、最大値を“10”とすると、記憶部602に現在記憶されているエコーの強さが“8”である場合、CPU 101はエコーの強さが最大値でないと判断する(ステップS503;No)。一方、記憶部602に現在記憶されているエコーの強さが“10”である場合、CPU 101はエコーの強さが最大値であると判断する(ステップS503;Yes)。
記憶部602に記憶されているのエコーの強さが最大値であると判断された場合(ステップS503;Yes)、表示部607は、プレイヤに外部の音声出力装置400の出力音量を上げるよう指示するメッセージを画面500に表示する(ステップS504)。例えば、図30に示すように、メッセージ533を画面500に表示する。
そして、CPU 101は、受付部605が所定の操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS505)。受付部605が所定の操作を受け付けた場合(ステップS505;Yes)、設定部606は、記憶部602に記憶されている第1及び第2の増幅率を下げる(ステップS506)。例えば、現在の第1の増幅率“8”を“5”に、現在の第2の増幅率“6”を“3”に下げる(図33)。一方、受付部605が所定の操作を受け付けない場合は(ステップS505;No)、画面500にメッセージ533を表示したまま待機する。
そして、表示部607は、設定メニューの第1及び2の増幅率、及びエコーの強さの目盛を変更する(ステップS507)。例えば、表示部607は、声及び楽曲の増幅率(第1及び第2の増幅率)、及びエコーの強さを表示するバー527、529、531の目盛を、変更後の2つの増幅率のうち、より多く下げられる量だけ広げて(この場合“5”)、図31のバー534、536、538に示すように変更する。
一方、ステップS502において、受付部605が受け付けた指示がエコーの強さを上げる指示でない場合(ステップS502;No)、又は、ステップS503において、現在のエコーの強さが最大値でない場合(ステップS503;No)、設定部606は、受け付けられた指示に従い、記憶部602に記憶されている第1又は第2の増幅率、あるいはエコーの強さを変更する(ステップS508)。そして、ステップS501に戻り、表示部607は、記憶部602に記憶されている第1及び第2の増幅率、及びエコーの強さを画面500に表示する。
なお、本実施形態では、声に対してのみエコーをかける例を示したが、これに限らず、楽曲にかけることも可能である。
本実施形態によれば、エコーの強さをさらに大きくできない場合でも、外部の音声出力装置の音量を上げて音声データが出力される最大音量を大きくし、エコー信号以外のデータの増幅率を下げることにより、相対的にエコーが強くなったように感じさせることができる。